JP2000122278A - 感光性組成物および感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性組成物および感光性平版印刷版

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JP2000122278A
JP2000122278A JP10299185A JP29918598A JP2000122278A JP 2000122278 A JP2000122278 A JP 2000122278A JP 10299185 A JP10299185 A JP 10299185A JP 29918598 A JP29918598 A JP 29918598A JP 2000122278 A JP2000122278 A JP 2000122278A
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resin
alkali
photosensitive
acid
soluble
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JP10299185A
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English (en)
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Kazuhiko Naito
和彦 内藤
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Okamoto Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Okamoto Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細線並びに網点再現性に優れ、現像後の非画
像部に残色がなく、耐薬品性に優れたポジ型感光性平版
印刷版に適した感光性組成物を提供する。 【解決手段】 キノンジアジド化合物、ノボラック樹
脂、および436nmの吸光係数が10ml/g・cm以上で
あるアルカリ可溶性樹脂を含有することを特徴とする感
光性組成物を提供するものであり、上記アルカリ可溶性
樹脂が、アルカリ可溶性ポリイミド、N−(3−または
4−カルボキシフェニル)マレイミドまたはN−(3−
または4−ヒドロキシフェニル)マレイミドを共重合体
モノマーとして有する共重合体、400〜500nmの
領域に吸収極大を有するアゾ系、キノフタロン系からな
る黄色染料をスチレン−無水マレイン酸樹脂に導入した
樹脂からなる一群から選ばれた一以上であり、上記アル
カリ可溶性樹脂が感光層中に5〜30重量%含有される
感光性組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性平版印刷版
に適した感光性組成物に関し、更に詳細には細線並びに
網点再現性に優れ、現像後に非画像部に残色がなく、か
つ耐薬品性が改善された感光性平版印刷版に好適に使用
される感光性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版のうち、ポジ型感光性
印刷版は、砂目立てと陽極酸化処理されたアルミニウム
支持体上に、o−キノンジアジド系感光剤とノボラック
系樹脂からなる感光層が設けられており、ポジ透明原画
を通して露光すると、露光部分において現像液に対する
溶解性が増し、これを現像液で処理することにより感光
層の露光部分が除去されて支持体であるアルミニウムの
親水性表面が露出され、ポジ画像が形成される。
【0003】このようにして得られた平版印刷版を用い
て印刷した場合、印刷によって網点の太りが生じること
が多かった。これらを防ぐために、製版時に露光を十分
行なうことにより、版上の網点を始めから細らせたり、
あるいは特公昭59−26479号公報に開示されてい
るような中心線表面粗さ(Ra)が0.6〜1.2μ
m、表面反射率が50%以上のアルミニウム支持体を使
用して、点減り傾向になるようにしていた。
【0004】しかし、最近では、オリジナルフィルムの
作製において、スキャナーの使用により、フィルム作製
段階において網点面積を減少させることが可能となり、
露光量を加減して点減りさせる必要性がなくなってきた
ので、従来のような点減りの大きいポジ型感光性印刷版
ではなく、細線並びに網点再現性のより忠実なポジ型感
光性印刷版が要望されるようになってきた。
【0005】また、平版印刷版に用いられるアルミニウ
ム支持体は、高反射率な支持体であり、従来のo−キノ
ンジアジド系感光剤とノボラック系樹脂からなる感光性
組成物を用いた場合、支持体面での光の反射による不必
要な領域の感光現象が生じ、いわゆるハレーションとい
った問題が生じて、忠実な細線再現性が十分ではなかっ
た。
【0006】このような問題を解決するために、米国特
許第3,891,516号にはアルミニウムを軽石のス
ラリーのような湿った研磨剤で砂目立てし、次いで陽極
酸化することにより得られた暗い鋼灰色の色調の表面を
有するアルミニウム支持体を使用したポジ型印刷版が提
案されている。しかし、このアルミニウム支持体の表面
は、紫外線域から可視光線域のすべてに亘って反射率が
低いため、画像露光時に得られる焼き出し画像が見にく
くなる、いわゆる検版性が劣るという欠点があった。
【0007】また、上記のようなハレーションを防止す
る目的で、感光層中に黄色染料を含ませる方法が特公平
7−43533号公報に記載されているが、この場合に
は、感度が著しく低下するという問題が生じる。
【0008】特開昭58−87553号公報、特開昭5
9−142538号公報、特開平2−226250号公
報、特開平4−316049号公報には、アゾ系染料の
中で特に黄色のものを添加する方法があるが、これらの
系においてはアゾ系染料の発色のため、露光後の画像部
と非画像部のコントラストが劣り、さらに現像後の非画
像部に染料が残り、印刷時に汚れを引き起こす問題が生
じる。
【0009】さらに、特開平9−179290号公報に
は露光後の画像部と非画像部のコントラストを改善する
目的で、特定の黄色系染料と酸により色調が変化する青
色系染料を感光層中に添加することが提案されている。
しかし、染料を添加することにより画像部の耐薬品性と
画像強度の低下が生じると共に現像能力の低下した現像
液で現像した場合に、非画像部に染料が残るという欠点
がある。
【0010】本発明者らは先に特開平5−88369号
において、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド
を共重合体モノマーとして有する共重合体を使用した感
光性平版印刷版、あるいは特開平7−13329号にお
いて、N−(3−または4−カルボキシフェニル)マレ
イミドを共重合体モノマーとして有する共重合体を使用
した感光性組成物を提案したが、これらの共重合体を多
量に感光層中に含ませるためか、網点再現性において満
足できるものではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、細線並びに網点再現性に優れ、現像後の
非画像部に残色がなく、耐薬品性に優れたポジ型感光性
平版印刷版に適した感光性組成物を提供することを目的
としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)キノン
ジアジド化合物、(b)ノボラック樹脂、および(c)
436nmの吸光係数(溶媒:2−メトキシエタノー
ル)が10ml/g・cm以上であるアルカリ可溶性樹
脂を含有することを特徴とする感光性組成物を提供する
ものであり、上記アルカリ可溶性樹脂が、アルカリ可溶
性ポリイミド、N−(3−または4−カルボキシフェニ
ル)マレイミドまたはN−(3−または4−ヒドロキシ
フェニル)マレイミドを共重合体モノマーとして有する
共重合体、400〜500nmの領域に吸収極大を有す
るアゾ系、キノフタロン系からなる黄色染料をスチレン
−無水マレイン酸樹脂に導入した樹脂からなる一群から
選ばれた一以上であり、上記アルカリ可溶性樹脂が感光
層中に5〜30重量%含有されることを特徴とする感光
性組成物を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、キノンジアジド化合物
とノボラック樹脂および436nmの吸光係数(溶媒:
2−メトキシエタノール)が10ml/g・cm以上で
あるアルカリ可溶性樹脂を含有する感光性組成物を提供
する。436nmでの吸光係数は、次式のランベルト・
ベーア則に基づき、溶媒として2−メトキシエタノール
を用いて、溶液中での吸収スペクトルを測定することに
より得られる。 A=ε・C・L A:吸光度、ε:吸光係数(L/mol・cm)、C:モル濃
度(mol/L) L:測定時のセル長(cm) 但し、アルカリ可溶性樹脂は、ある分子量分布を有する
高分子化合物であり、モル濃度を正確に求めることはで
きないので、モル濃度(mol/L)を単位体積中のグラ
ム数(g/L)に置き換えて、本発明のアルカリ可溶性
樹脂の吸光係数を算出する。
【0014】感光性印刷版用の光源としてよく利用され
ているものに、水銀灯やメタルハライドランプなどがあ
るが、これらは光の波長として436nmに強い輝線を
発するので、436nmでの吸収から解像度への影響を
評価したところ、436nmの吸光係数が10ml/g・
cm以上であるアルカリ可溶性樹脂を感光層中に含ませる
ことにより、支持体面での光の乱反射による遮光領域へ
の光の回り込みを少なくすることが可能となり、細線並
びに網点再現性に優れることを発見した。 また、本発
明で用いるこれらの樹脂がアルカリ水溶液に対する溶解
性や耐薬品性に優れているので、これらの樹脂を含む感
光層は、現像液であるアルカリに対する溶解性も改良さ
れ、現像後の非画像部の残色もなく、また画像部の耐薬
品性も向上し、従来技術の有する欠点を一挙に解決でき
る。
【0015】本発明で用いられる上記(a)キノンジア
ジド化合物としては、例えば、ナフトキノン−1,2−
ジアジド−5−スルホニルクロライドまたはナフトキノ
ン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライドとフ
ェノール性水酸基を有する化合物とのエステル化合物が
挙げられる。
【0016】上記フェノール性水酸基を有する化合物と
しては、フェノール、o−、m−、p−クレゾール、p
−t−ブチルフェノール、カテコール、レゾルシノー
ル、ハイドロキノン、ピロガロール、ビスフェノール
A、ビスフェノールS、ヒドロキシベンゾフェノン、多
価ヒドロキシベンゾフェノン、またはこれらのフェノー
ル類とアルデヒドもしくはケトンとの重縮合樹脂などを
用いることができる。
【0017】上記重縮合樹脂の好ましい例として、フェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホルムアルデヒド
樹脂、p−クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、t−ブ
チルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ビスフェノー
ルA・ホルムアルデヒド樹脂、ビスフェノールS・ホル
ムアルデヒド樹脂、ピロガロール・ホルムアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂、ヒドロキシベンゾフ
ェノン・ホルムアルデヒド樹脂、多価ヒドロキシベンゾ
フェノン・ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
【0018】ナフトキノンジアジド化合物とフェノール
性水酸基を有する化合物とのエステル化合物、すなわち
本発明で用いるキノンジアジド化合物は、従来公知の合
成法により合成することができる。例えば、溶媒とし
て、ジオキサン、アセトンなどを用い、これにナフトキ
ノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール性水酸
基を有する化合物を投入し、炭酸ソーダ、炭酸水素ナト
リウム、トリエチルアミンなどのアルカリを当量点まで
滴下し、エステル化することにより合成できる。
【0019】本発明の感光層中におけるキノンジアジド
化合物の含有量は、通常5〜60重量%であり、好まし
くは10〜50重量%である。5重量%未満では、現像
中に画像部が消失するなどの現像ラチチュード(現像
幅)が悪くなり、60重量%を超えると感度が低下する
ので好ましくない。
【0020】本発明で使用される(b)ノボラック樹脂
は、フェノール類とホルムアルデヒド類を酸触媒の存在
下で縮合して得られる樹脂である。上記フェノール類と
しては、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾー
ル、p−t−ブチルフェノール、キシレノール、カテコ
ール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロー
ル、ビスフェノールAなどが挙げられる。これらのフェ
ノール類は、単独でまたは2種以上組み合せてホルムア
ルデヒドと縮合することにより樹脂を得ることができ
る。縮合の際に用いる触媒としては、塩酸、シュウ酸、
硫酸、リン酸、オキシ塩化リンなどの無機酸や有機酸が
好ましい。ノボラック樹脂の市販品として、例えば、P
SF−2803、PSF−2807、PS−2808
(以上、群栄化学工業社製)、PR−50622、PR
−51245(以上、住友テュレズ社製)、SR−30
20、SR−300C(以上、鈴木化学社製)などがあ
る。
【0021】本発明の感光層中における(b)ノボラッ
ク樹脂の含有量は、通常5〜80重量%であり、好まし
くは10〜70重量%である。5重量%未満では、耐刷
性が悪くなり、80重量%を画像安定性や現像性が悪く
なるので好ましくない。
【0022】本発明で使用される(c)アルカリ可溶性
樹脂のうち、アルカリ可溶性ポリイミドとしては、テト
ラカルボン酸またはテトラカルボン酸二無水物あるいは
その他の酸二無水物成分と水酸基が芳香環に直接結合し
ている芳香族ジアミン成分との重縮合物から成る樹脂が
挙げられる。
【0023】上記テトラカルボン酸の具体的な化合物と
しては、ピロメリット酸、1,2,3,4−ベンゼンテ
トラカルボン酸、1,2,3,4―シクロブテンカルボ
ン酸、1,2,4,5−シクロペンタンテトラカルボン
酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン
酸、3,3',4,4'−ビシクロヘキシルテトラカルボ
ン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢
酸、3,4−ジカルボキシ1,2,3,4−テトラヒド
ロナフタレンー1−コハク酸、3,3',4,4'−ビフ
ェニルテトラカルボン酸、2,3,3',4'−ビフェニ
ルテトラカルボン酸、3,3',4,4'−ビフェニルエ
ーテルテトラカルボン酸(4,4'−オキシジフタル
酸)、2,3,3',4'−ビフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェ
ニル)エタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3',4,4'−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、2,3,3',
4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,
8、−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−
ナフタレンテトラカルボン酸、2,4,9,10−テト
ラカルボキシペリレン、2,2−ビス{4−(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2
−ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェニキシ)フェ
ニル}ヘキサフルオロプロパン等が挙げられ、またその
酸無水物も使用でき、これらの単独または二種以上を混
合して使用することができる。
【0024】上記芳香族ジアミン成分の具体的な化合物
としては、1−ヒドロキシ−2,5−ジアミノベンゼ
ン、1−ヒドロキシ−3,5−ジアミノベンゼン、3,
3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、
2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニ
ル、4,4'−ジヒドロキシ−3,3'−ジアミノビフェ
ニル、3,3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノジフ
ェニルエーテル、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシ−
3,3'−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス
(3−ヒドロキシ−4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(4−ヒドロキシー3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、あるいは1,3−ビス(3−ヒドロキシ
ー4−アミノフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられ、こ
れらを単独または二種以上を混合して使用することがで
きる。
【0025】上記アルカリ可溶性ポリイミドの製法の好
適な例として、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸と3,
3'−ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェニルなど
の水酸基をベンゼン環に有する芳香族ジアミン化合物成
分とを、ほぼ等モル、有機極性溶媒中、高温下(好まし
くは100〜300℃、特に140〜250℃の高温
下)で、一段で重合反応及びイミド化反応させて高分子
量のアルカリ可溶性ポリイミドを製造する方法が挙げら
れる。
【0026】本発明で使用される(c)アルカリ可溶性
樹脂のうち、N−(3−または4−カルボキシフェニ
ル)マレイミド(以下、「3―または4−CPMI」と
略す。)またはN−(3−または4−ヒドロキシフェニ
ル)マレイミド(以下、「3−または4−HPMI」と
略す。)を共重合体モノマーとして有する共重合体とし
ては、これらの成分にその他の重合可能な不飽和結合基
を有するモノマーを加え、公知の重合開始剤を用いて適
当な溶媒中で重合することにより得られる。
【0027】上記共重合体における3−または4−CP
MIあるいは3−または4−HPMIの配合割合は、通
常10〜60重量%であり、より好ましくは25〜50
重量%である。10重量%未満では感度が低くなり、現
像液として用いるアルカリ水に溶解しずらくなり、60
重量%を超えると逆に現像液に過剰に溶けやすくなり、
良好な画像が得られにくくなる。
【0028】3−または4−CPMIあるいは3−また
は4−HPMI成分以外で、重合可能な不飽和結合基を
有する他のモノマーの添加量としては40〜90重量%
である。これらのモノマーを加えることにより、現像ラ
チチュードが向上する等の効果が得られる。このような
共重合可能な他のモノマーとしては、芳香族水酸基を有
するモノマー、脂肪族水酸基を有するモノマー、α、β
−不飽和カルボン酸、(置換)アルキルアクリレート、
(置換)アルキルメタクリレート、アクリルアミドまた
はメタクリルアミド等が好適に挙げられる。なお、本明
細書中において、「(置換)」とは、「置換または非置
換」を意味する。
【0029】上記芳香族水酸基を有するモノマーとして
は、N−(p−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、
N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、p
−イソプロぺニルフェノール、o―、m―、またはp−
ヒドロキシスチレン、o−、m−、またはp−ヒドロキ
シフェニルアクリレート、o−、m−、またはp−ヒド
ロキシフェニルメタクリレートなどが挙げられる。
【0030】脂肪族水酸基を有するモノマーとしては、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピルメタクリレートなどが挙げられる。
【0031】上記α、β−不飽和カルボン酸としては、
アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが挙げ
られる。
【0032】上記アルキルアクリレートとしては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸
ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、
グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレートなどが
挙げられ、上記置換アルキルアクリレートとしては、こ
れらの置換アルキルアクリレートが挙げられる。
【0033】上記アルキルメタクリレートとしては、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピル
メタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタク
リレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレートなどが挙げられ、上記置換アルキルメタク
リレートとしては、これらの置換アルキルメタクリレー
トが挙げられる。
【0034】上記アクリルアミドまたはメタクリルアミ
ド類としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリ
ルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメ
タクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、
N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルア
クリルアミドなどが挙げられる。
【0035】さらに、その他の共重合可能なモノマーと
しては、スチレン、クロロメチルスチレン、N−ビニル
ピロリドン、N−ビニルカルバゾ−ル、N−ビニルピリ
ジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙
げられる。
【0036】本発明で使用される(c)アルカリ可溶性
樹脂のうち、400〜500nmの領域に吸収極大を有す
る色素を側鎖に有するアルカリ可溶性樹脂としては、水
酸基あるいはアミノ基を有するアゾ系、キノンフタロン
系の発色母体とスチレン無水マレイン酸共重合体を反応
させて得られるアルカリ可溶性樹脂を用いることができ
る。スチレン無水マレイン酸共重合体とは、重量平均分
子量1,000〜100,000、好ましくは2,00
0〜80,000であり、スチレンと無水マレイン酸の
モル比は2:1 〜 1:2である共重合体である。
【0037】本発明の感光層中における上記(c)アル
カリ可溶性樹脂の含有量は、5〜30重量%であり、好
ましくは10〜25重量%である。5重量未満では支持
体面での光の乱反射による遮光領域への光の回り込みを
抑えることが不十分であり、30重量%を超えて含有さ
せても、それなりの効果は得られず、むしろ網点や細線
の再現性が悪くなるので好ましくない。
【0038】本発明の感光性組成物は、上記のような
(a)キノンジアジド化合物、(b)ノボラック樹脂、
(c)各種アルカリ可溶性樹脂を含有するものである
が、その他の成分として高分子化合物、染料、光酸発生
剤、可塑剤、界面活性剤などを必要に応じて含有するこ
ともできる。
【0039】必要に応じて含有することができる上記高
分子化合物としては、ポリビニルフェノール樹脂、t―
ブチル置換ポリビニルフェノール樹脂、アルカリ可溶性
ポリウレタン、ポリアミド樹脂、スチレン無水マレイン
酸樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。これらの高分
子化合物を添加することにより、耐刷性や画像再現性が
良くなる等の効果が得られる。また、これらの高分子化
合物の感光層中における含有量は、5〜70重量%であ
り、好ましくは10〜60重量%である。5重量%未満
であると、耐刷性を良くする効果がなく、70重量%を
超えると現像性などが悪くなる。
【0040】本発明の感光層の着色を目的として添加す
る好適な染料としては、油溶性染料及び塩基性染料があ
る。具体的には、クリスタルバイオレット、マラカイト
グリーン、ビクトリアブルー、メチレンブルー、エチル
バイオレット、ローダミンB、ビクトリアピュアーブル
ーBOH(保土ヶ谷化学工業社製)、オイルブルー61
3(オリエント化学工業社製)、オイルグリーンなどを
挙げることができる。これらの染料の感光層中における
含有量は、0.1〜5.0重量%であり、好ましくは
0.5〜4.0重量%である。0.1重量%未満である
と、感光層の着色が不十分で画像が見ずらくなり、5.
0重量%を超えると、非画像部に染料の残さが残りやす
くなるので好ましくない。
【0041】上記染料とともに、露光後直ちに可視画像
が得られるようにするため、光酸発生剤を加えることも
できる。かかる光酸発生剤としては、ナフトキノン−
1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド、2,
4,6―トリ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−フェニルー4,6−ビス(トリクロロメチル)−s
−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、9,1
0−ジメトキシアントラセン−2−スルホン酸ヨードニ
ウム塩、8−アニリノナフタレンー1−スルホン酸ヨー
ドニウム塩などを挙げることができる。これらの光酸発
生剤の感光層中における含有量は、0.05〜5.0重
量%であり、好ましくは0.1〜4.0重量%である。
0.05重量未満であると、可視画像が明確に得られず
らくなり、5.0重量%を超えると、感光液中で析出し
やすくなるので好ましくない。
【0042】本発明の感光層は、上記(a)キノンジア
ジド化合物、(b)ノボラック樹脂、(c)各種アルカ
リ可溶性樹脂およびその他の成分を適当な溶媒で溶か
し、支持体上に塗布することにより得られる。このとき
用いる溶媒として、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、イソブタノール、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロ
ソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメ
トキシエタン、アセトン、メチルエチルエトン、シクロ
ヘキサノン、ダイアセトンアルコール、γ−ブチロラク
トンなどが挙げられ、これらは一種単独あるいは二種以
上の混合物として使用することができる。
【0043】上記支持体としては、紙、プラスチックフ
ィルム、あるいは銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス
などの金属版、これら金属の多層版などが挙げられ、こ
れらのうち、特にアルミニウムおよびアルミニウム箔で
被覆された複合支持体が好ましい。
【0044】アルミニウム板の表面は、保水性を高め、
感光層との密着性を向上させる目的で粗面化処理されて
いることが望ましい。粗面化方法としては、一般に公知
のブラシ研磨、ボール研磨、電解エッチング、化学エッ
チング、液体ホーニング、サンドブラストなどの方法お
よびこられの組み合わせが挙げられ、好ましくは、ブラ
シ研磨、電解エッチング、化学エッチングを組み合わせ
た粗面化方法が好ましい。電解エッチングの際に用いら
れる電解浴としては、酸、アルカリまたはそれらの塩を
含む水溶液が用いられ、これらのうちで、特に塩酸、硝
酸またはそれらの塩を含む電解液が好ましい。さらに粗
面化処理されたアルミニウム板は、必要に応じて、酸ま
たはアルカリの水溶液にてデスマット処理される。
【0045】こうして得られたアルミニウム板は、陽極
酸化処理されることが望ましく、特に硫酸またはリン酸
を含む浴で処理する方法が好ましい。さらに必要に応じ
て、封孔処理、下引液の被覆あるいはアルカリ金属ケイ
酸水溶液への浸漬などによる表面処理を行なうことがで
きる。
【0046】本発明の感光層を塗設した感光性平版印刷
版(以下、「PS版」略す。)は、透明原画を通して、
カーボンアーク灯、水銀灯、メタルハライドランプ、キ
セノンランプ、ケミカルランプ、アルゴンレーザ、ヘリ
ウム・カドミウムレーザ、エキシマレーザなどを光源と
するの活性光線により露光された後、現像処理される。
かかるPS版の現像液および補充液としては、従来より
知られているアルカリ水溶液が使用できる。このような
現像液として用いられるアルカリ水溶液としては、 (1) 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム (2) 弱酸の金属塩;例えばケイ酸、メタケイ酸、オ
ルトケイ酸、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ヘキサ
リン酸、炭酸、酒石酸、ホウ酸、オクタン酸などのナト
リウム塩、カリウム塩、リチウム塩などの金属塩、 (3) アンモニウムおよびその誘導体;例えばアルキ
ルアミン類(例えば、モノメチル、ジメチル、トリメチ
ル、モノエチル、ジエチル、トリエチルなどのアミン化
合物)、アルカノールアミン類(例えば、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン)、または、テトラメチ
ルアンモニウムハイドロキサイドなどのアルカリ性化合
物の水溶液が挙げられる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を合成例、実施例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 合成例1:アルカリ水溶性樹脂(1)の合成 攪拌機、冷却器および窒素導入管を設けたフラスコに乾
燥窒素を通してフラスコ内を置換した後、2,3,
3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物68
g、3,3'―ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノビフェ
ニル50gを、N−メチル−2−ピロリドン400ml
に加え、室温で溶解させた後、得られた溶液を窒素気流
中180℃で11時間、加熱攪拌して、生成水を含むN
−メチル−2−ピロリドン100mlを流出させて、重
合およびイミド化を1段階で行なった。その後反応生成
物を水10Lに投入したのち、濾過、乾燥させて、収量
108gの水酸基を有するアルカリ可溶性ポリイミドか
らなるアルカリ可溶性樹脂(1)を得た。
【0048】合成例2〜5:アルカリ可溶性樹脂(2)
〜(5)の合成 攪拌機、冷却管を備えた1Lの四つ口フラスコに反応溶
媒として、N,N−ジメチルホルムアミド200gと下
記表1に示される各構成単位の混合物を加えた。フラス
コ内を90℃に加温してから、アゾビスイソブチルニト
リル0.4gを加えて窒素ガス置換した後90℃で5時
間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水5Lに投入し
た後、濾過、乾燥させてアルカリ可溶性樹脂(2)〜
(5)を得た。
【0049】
【表1】 AN : アクリロニトリル BZ : ベンジルメタクリレート MMA: メチルメタクリレート
【0050】合成例6〜7:アルカリ可溶性樹脂(6)
〜(7)の合成 攪拌機、冷却管を備えた1Lの四つ口フラスコに反応溶
媒としてジオキサン200g,スチレン無水マレイン酸
共重合体(重量平均分子量3000、スチレンと無水マ
レイン酸とのモル比1:1)100gと下記のアゾ系色
素化合物(アゾ−1)10gを加え、5時間還流させ
た。その後反応溶液を水5Lに投入したのち、濾過、乾
燥させてアルカリ可溶性樹脂(6)を得た。このときの
アゾ−1色素の導入率は12モル%であった。また、ア
ゾ−1の代わりに下記のキノフタロン系色素(キノフタ
ロン−1)化合物15gを加えて、同様なる条件で合成
してアルカリ可溶性樹脂(7)を得た。このときのキノ
フタロン−1色素の導入率は23モル%であった。
【化1】
【0051】比較用として、公知(特開平8−1606
09号公報)のメタクリル酸から誘導されるアルカリ可
溶性樹脂(8)を以下の方法により合成した。攪拌機、
冷却管を備えた1Lの四つ口フラスコに、反応溶媒とし
てエチレングリコールモノメチルエーテル20Ogと下
記組成の混合物を加えた。フラスコ内を90℃に加温し
てから、2,2'−アゾビス(2−メチルイソブチロニ
トリル)0.4gを加えて、窒素ガス置換した後、90
℃で5時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を水10
Lに投入した後、濾過、乾燥させ、白色ポリマーを得
た。 2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート 20g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 30g メタクリル酸 5g メチルメタクリレート 20g アクリロニトリル 25g
【0052】比較用として、公知(特開平8−1606
09号公報)のp−イソプロペニルフェノールから誘導
されるアルカリ可溶性樹脂(9)を以下の方法により合
成した。下記組成の混合物を使用する以外は、アルカリ
可溶性樹脂(8)と同様の条件で合成した。 p−イソプロペニルフェノール 30g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 30g モノ−(2−メタクリロキシエチル)ヘキサヒドロフタレート 10g メチルメタクリレート 20g アクリロニトリル 25g
【0053】合成したアルカリ可溶性樹脂(1)〜
(7)の2−メトキシエタノール(スペクトロフォトメ
トリックグレード、アルドリッチ社製)溶液中での吸収
スペクトルを測定した。その結果から436nmでの吸
光係数を下記表2に示す。吸光係数は、前記のランベル
ト・ベーア則から導き出した。本発明のアルカリ可溶性
樹脂(1)〜(7)は、ある分子量分布を有する高分子
化合物であり、モル濃度を正確に求めることはできない
ので、モル濃度(mol/L)を単位体積中のグラム数
(g/L)に置き換えて、本発明のアルカリ可溶性樹脂
の吸光係数を算出した。また比較のために、アルカリ可
溶性樹脂であるノボラック樹脂(群栄化学工業社製 P
SF−2803)とカルボン酸あるいはフェノール性水
酸基から誘導されるアルカリ可溶性樹脂の(8)と
(9)、アゾ−1およびキノフタロン−1の吸光係数値
も測定した。その結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】実施例1〜7および比較例1〜5 厚さ0.24mmのアルミニウム板をよく脱脂した後、
ナイロンブラシとパーミストンの水懸濁液を用い、その
表面を砂目立てしたのち、よく水で洗浄した。次いで、
水酸化ナトリウム水溶液で表面をエッチングしたのち、
流水で洗浄し、1N%塩酸浴中で200クーロン/dm
2で電解研磨し、水洗した。その後、水酸化ナトリウム
水溶液で表面を再度エッチングし、水洗を行なった後、
硫酸水溶液に浸漬して、デスマットした。引き続いて1
0%硫酸水溶液中で陽極酸化処理を行なって、2.3g
/m2の酸化皮膜を形成させた。次に、本発明のアルカ
リ可溶性樹脂(1)〜(7)の種類を変えて、下記組成
の感光液をそれぞれ調製し、上記アルミニウム板上に塗
布し、80℃で30分間乾燥して、実施例1〜7の感光
性平版印刷版を作製した。なお、このときの塗布量はす
べて2.0g/m2であった。
【0056】 感光液組成 ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール ・アセトン樹脂とのエステル化合物 3.3g ノボラック樹脂(PSF−2803群栄化学工業社製) 12.0g 本発明のアルカリ可溶性樹脂 3.5g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド 0.09g オイルブルー613(オリエント化学工業社製) 0.40g メチルセロソルブアセテート 120g N,N−ジメチルホルムアミド 60g
【0057】次に、比較用として、下記組成(8)〜
(12)の5種類の感光液を調製し、実施例1〜7と同
様に上記アルミニウム板上に塗布し、80℃で30分間
乾燥して、比較例1〜5の感光性平版印刷版を作製し
た。なお、このときの塗布量はすべて2.0g/m2
あった。
【0058】 比較用感光液(8) ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール ・アセトン樹脂とのエステル化合物 3.3g ノボラック樹脂(PSF−2803群栄化学工業社製) 15.5g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド 0.09g オイルブルー613(オリエント化学工業社製) 0.40g メチルセロソルブアセテート 120g N,N−ジメチルホルムアミド 60g
【0059】 比較用感光液(9) ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール ・アセトン樹脂とのエステル化合物 3.3g ノボラック樹脂(PSF−2803群栄化学工業社製) 12.0g アルカリ可溶性樹脂(8) 3.5g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド 0.09g オイルブルー613(オリエント化学工業社製) 0.40g メチルセロソルブアセテート 120g N,N−ジメチルホルムアミド 60g
【0060】 比較用感光液(10) ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール ・アセトン樹脂とのエステル化合物 3.3g ノボラック樹脂(PSF−2803群栄化学工業社製) 12.0g アルカリ可溶性樹脂(9) 3.5g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド 0.09g オイルブルー613(オリエント化学工業社製) 0.40g メチルセロソルブアセテート 120g N,N−ジメチルホルムアミド 60g
【0061】 比較用感光液(11) ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール ・アセトン樹脂とのエステル化合物 3.3g ノボラック樹脂(PSF−2803群栄化学工業社製) 15.5g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド 0.09g アゾ−1(合成例に記載したアゾ系色素) 0.10g オイルブルー613(オリエント化学工業社製) 0.40g メチルセロソルブアセテート 120g N,N−ジメチルホルムアミド 60g
【0062】 比較用感光液(12) ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロライドとピロガロール ・アセトン樹脂とのエステル化合物 3.3g ノボラック樹脂(PSF−2803群栄化学工業社製) 15.5g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロライド 0.09g キノフラロンー1(合成例に記載したキノフタロン系色素) 0.12g オイルブルー613(オリエント化学工業社製) 0.40g メチルセロソルブアセテート 120g N,N−ジメチルホルムアミド 60g
【0063】上記実施例および比較例よりなる感光性平
版印刷版(PS版)の感光層上にUGRA1982フィ
ルムと線画および網点画像からなるポジフィルムを密着
させ、3KWのメタルハライドで距離1mで120秒露
光した後、シルバンポジ用現像液No.4(岡本化学工
業社製、主成分水酸化カリウムとケイ酸ナトリウムおよ
び水からなる現像液)の10倍希釈水溶液で25℃、3
0秒間浸漬現像した。その際のUGRA1982フィル
ム上のマイクロライン再現性を細線再現性として評価し
た。その結果を下記表3に示す。なお、各PS版上のス
テップタブレットのクリヤー段数は、完全5段クリヤー
であった。また、現像後の非画像部の残色評価として、
上記各PS版を上記と同様に露光した後、5m2/L現
像した疲労現像液で現像した際の非画像部の残色程度を
評価した。その結果を下記表3に示す。耐薬品性の評価
としては、上記PS版を、大日精化社より販売されてい
るウルトラプレートクリーナーに浸し、画像部が侵され
るまでの時間で評価した。その結果を下記表3に示す。
【0064】
【表3】 残色は現像後、非画像部の青味を示し、○は青味がな
く、×は青味が多く、△はその中間を示す。
【0065】表3の結果より、実施例1〜7の感光性平
版印刷版は、細線再現性、現像後の非画像部に残色程
度、および耐薬品性において優れたものになっている。
これに対して、比較例1〜3の感光性平版印刷版は、細
線再現性、現像後の非画像部に残色程度、および耐薬品
性においていずれも劣っている。また、比較例4〜5の
感光性平版印刷版は、吸光係数値の高い色素を混入して
いるので、細線再現性は優れているものの、現像後の非
画像部の残色や感光層の耐薬品性がかなり悪いものとな
っている。
【0066】
【発明の効果】以上の結果より、本発明の感光層より得
られた感光性平版印刷版は、細線再現性に優れ、現像後
の非画像部に残色がなく、また同時に耐薬品性に優れて
いるものになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA02 AA04 AA06 AA07 AA08 AB03 AC01 AC04 AC08 AD03 BE01 BE02 BJ00 CB06 CB10 CB16 CB25 CB29 CB52 CC13 2H096 AA06 BA10 BA11 EA02 EA05 GA08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キノンジアジド化合物と、ノボラック樹
    脂と、436nmの吸光係数(溶媒:2−メトキシエタ
    ノール)が10ml/g・cm以上であるアルカリ可溶性樹脂
    とを含有する感光性組成物。
  2. 【請求項2】 上記アルカリ可溶性樹脂が、アルカリ可
    溶性ポリイミドと、N−(3−または4−カルボキシフ
    ェニル)マレイミドまたはN−(3−または4−ヒドロ
    キシフェニル)マレイミドを共重合体モノマーとして有
    する共重合体と、400〜500nmの領域に吸収極大
    を有するアゾ系若しくはキノフタロン系からなる黄色染
    料をスチレン−無水マレイン酸樹脂に導入した樹脂とか
    らなる一群から選ばれた一以上である請求項1に記載の
    感光性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の感光性組成物を含む感
    光層を施した感光性平版印刷版であって、上記アルカリ
    可溶性樹脂が感光層中に5〜30重量%含まれる感光性
    平版印刷版。
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