JP2005352004A - ポジ型感光性樹脂前駆体組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーと、(b)キノンジアジド化合物と(c)ノボラック樹脂および/またはポリヒドロキシスチレン樹脂を含有し、(c)成分が(a)成分100重量部に対して101重量部以上含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂前駆体組成物。
【化1】
(式中R1、R2は2個以上の炭素原子を有する2価から8価の有機基、R3、R4は同じでも異なっていてもよく水素、または炭素数1から20の有機基のいずれかを示す。nは10から100000の範囲、m、fは0から2の整数、p、qは0から4の整数を示す。ただしp+q>0である。)
【選択図】 なし
Description
本発明のポジ型感光性樹脂組成物は一般式(1)で表される構造単位のみからなるものであっても良いし、他の構造単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。その際、一般式(1)で表される構造単位を70モル%以上含有していることが好ましく、90モル%以上含有することがより好ましい。以上含有していることが好ましい。共重合あるいはブレンドに用いられる構造単位の種類および量は最終加熱処理によって得られるポリイミド系ポリマーの耐熱性を損なわない範囲で選択することが好ましい。
6インチシリコンウエハー上に、感光性樹脂前駆体組成物(以下ワニスと呼ぶ)をプリベーク後の膜厚が7μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、120℃で3分プリベークすることにより、感光性樹脂前駆体膜を得た。
大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、プリベーク後および現像後の場合、屈折率1.629で、キュア膜の場合屈折率1.773で測定を行った。
露光機(GCA社製i線ステッパーDSW−8000)に、パターンの切られたレチクルをセットし、露光時間を変化させてi線露光(365nmの強度)を行った。
東京エレクトロン(株)製Mark−7の現像装置を用い、50回転で水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38%水溶液を10秒間噴霧した。この後、0回転で60秒間静置し、400回転で水にてリンス処理、3000回転で10秒振り切り乾燥した。
露光、現像後、50μmのライン・アンド・スペースパターン(1L/1S)を1対1の幅に形成する露光時間(以下、これを最適露光時間という)を求めた。
作製された感光性樹脂前駆体膜を、光洋サーモシステム(株)製イナートオーブンINH−21CDを用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)、140℃で30分、その後250℃まで1時間で昇温して250℃で1時間熱処理をし、キュア膜を作製した。
前記の塗布、キュアにより6インチシリコンウエハー上に作製した厚さ7μmの感光性ポリイミド膜を室温で3分間N−メチル−ピロリドン(以下NMPという)中に浸漬し、純水ですすぐ処理を行う。その後、被膜の状態を光学顕微鏡で観察し、膜厚を測定し、耐溶剤性残膜率を算出した。膜厚はクラックが生じた場合0μmとし、それ以外の場合はウエハーのオリフラに平行、垂直な直径方向に中心から0cm、±2.5cm、±5cmの計9点を測定した平均値とした。耐溶剤性残膜率は以下の式に従って算出した。
耐溶剤性残膜率(%)=処理後の膜厚÷処理前の膜厚×100。
耐溶剤性の評価で得られた被膜(室温で3分間NMP中に浸漬し、純水ですすぐ処理を行った感光性ポリイミド膜)の状態を光学顕微鏡で観察した。クラックや白濁などの変化を確認し、変化が無い場合を良好とした。
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)18.3g(0.05モル)とアリルグリシジルエーテル34.2g(0.3モル)をガンマブチロラクトン(以下GBLという)100gに溶解させ、−15℃に冷却した。ここにGBL50gに溶解させた無水トリメリット酸クロリド22.1g(0.11モル)を反応液の温度が0℃を越えないように滴下した。滴下終了後、0℃で4時間反応させた。この溶液をロータリーエバポレーターで濃縮して、トルエン1Lに投入して酸無水物を得た。
BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン50mL、プロピレンオキシド30g(0.34モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここにイソフタル酸クロリド11.2g(0.055モル)をアセトン60mLに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。
2−アミノ−4−ニトロフェノール15.4g(0.1モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロリド20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させた。その後、室温に戻して生成している沈殿をろ過で集めた。この後、合成例2と同様にして目的の化合物の結晶を得た。
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)15.31g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド40.2g(0.15モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.18gを系内が45℃以上にならないように滴下した。滴下後40℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入させた。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、キノンジアジド化合物(1)を得た。
乾燥窒素気流下、ビスフェノールA11.41g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド26.86g(0.1モル)を 1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン10.12gを用い、合成例5と同様にしてキノンジアジド化合物(2)を得た。
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル4.1g(0.0205モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をNMP50gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシ基含有酸無水物21.4g(0.03モル)をNMP14gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で4時間反応させた。その後、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌し、ポリマー濃度26.8%のポリマー溶液を得た。
乾燥窒素気流下、合成例2で得られたジアミン(1)13.6g(0.0225モル)、末端封止剤として、4−エチニルアニリン(商品名:P−APAC、富士写真フイルム(株)製)0.29g(0.0025モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gに溶解させた。ここに合成例1で得られたヒドロキシ基含有酸無水物17.5g(0.025モル)をピリジン30gとともに加えて、60℃で6時間反応させた。反応終了後、溶液を水2lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
乾燥窒素気流下、合成例3で得られたジアミン化合物(2)20.78g(0.055モル)、1、3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.24g(0.005モル)をNMP50gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物13.95g(0.045モル)をNMP21gとともに加えて、20℃で1時間反応させ、次いで50℃で2時間反応させた。50℃で2時間攪拌後、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール14.7g(0.1モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、50℃で3時間攪拌し、ポリマー濃度30.6%のポリマー溶液を得た。
乾燥窒素気流下、合成例4で得られたジアミン化合物(3)6.08g(0.025モル)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル4.21g(0.021モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.806g(0.00325モル)をNMP70gに溶解させた。合成例1で得られたヒドロキシル基含有酸無水物24.99g(0.035モル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物4.41g(0.015モル)を室温でNMP25gとともに加え、そのまま室温で1時間、その後50℃で2時間攪拌した。ついで、グリシジルメチルエーテル17.6g(0.2モル)をNMP10gで希釈した溶液を加え、70℃で6時間攪拌し、ポリマー濃度25.3%のポリマー溶液を得た。
実施例1で得られたポリマー溶液40gを計り、合成例5で得られたキノンジアジド化合物(1)8gと、ポリヒドロキシスチレン(商品名、マルカリンカーM、丸善石油化学(株)製、重量平均分子量5100) 11.8gを加え、感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスEを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上に感光性ポリイミド前駆体膜を作製、露光、現像し、ワニスの感度について評価を行った。その後キュアし、耐溶剤性残膜率の評価と外観の確認を行った。
実施例2で得たポリマー固体10gに、合成例5で得られたキノンジアジド化合物(1)2gと、ポリヒドロキシスチレンであるマルカリンカーM15gをGBL29gに溶解させて感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスFを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上に感光性ポリイミド前駆体膜を作製、露光、現像し、ワニスの感度について評価を行った。その後キュアし、耐溶剤性残膜率の評価と外観の確認を行った。
実施例3で得られたポリマー溶液40gを計り、合成例6で得られたキノンジアジド化合物(1)8gと、ポリヒドロキシスチレンであるマルカリンカーM24.5gを加え、感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスGを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上に感光性ポリイミド前駆体膜を作製、露光、現像し、ワニスの感度について評価を行った。その後キュアし、耐溶剤性残膜率の評価と外観の確認を行った。
実施例4で得られたポリマー溶液40gを計り、合成例6で得られたキノンジアジド化合物(2)8gと、ポリヒドロキシスチレンであるマルカリンカーM 15.18gを加え、感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスHを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上に感光性ポリイミド前駆体膜を作製、露光、現像し、ワニスの感度について評価を行った。その後キュアし、耐溶剤性残膜率の評価と外観の確認を行った。
実施例1で得られたポリマー溶液40gを計り、合成例5で得られたキノンジアジド化合物(1)8gと、ノボラック樹脂であるXPS−4958G 5.9g、ポリヒドロキシスチレンであるマルカリンカーM 7.08gを加え、感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスIを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上に感光性ポリイミド前駆体膜を作製、露光、現像し、ワニスの感度について評価を行った。その後キュアし、耐溶剤性残膜率の評価と外観の確認を行った。
ジフェニルエーテル4,4’−ジカルボン酸1モルと、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボンサン誘導体(活性エステル)443.2g(0.9モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン366.3g(1モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つのセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン3000gを加えて溶解させた。その後、オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次に、N−メチル−2−ピロリドン500gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物32.8g(0.2モル)を加え、さらに12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(体積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で十分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のポリアミド樹脂を得た。
窒素雰囲気下、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)パーフルオロプロパン酸無水物22.2g(0.05モル)に、ジエチレングリコールジメチルエーテル39.5g及びN,N’−ビス(トリエチルシリル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル15.51g(0.045モル)及び1,3−ビス[3−(N−トリメチルシリル)アミノプロピル]−1,1,3,3−テトラメチルジジロキ酸1.98g(0.005モル)をジエチレングリコールジメチルエーテル20g及びN,N’−ジメチルアセトアミド20gに溶解した溶液を、反応温度が40℃にならないよう冷却しながら滴下した。滴下終了後、更に12時間攪拌を行い、ポリマー濃度33.3%のポリマー溶液を得た。
実施例1で得られたポリマー溶液40gを計り、合成例5で得られたキノンジアジド化合物(1)8gを加え、感光性ポリイミド前駆体組成物のワニスLを得た。得られたワニスを用いて前記のように、シリコンウエハー上に感光性ポリイミド前駆体膜を作製、露光、現像し、ワニスの感度について評価を行った。その後キュアし、耐溶剤性残膜率の評価と外観の確認を行った。
Claims (3)
- 一般式(1)のR2(COOR4)f(OH)qが、一般式(3)〜(5)で表される構造から選ばれる少なくとも1種を有することを特徴とする請求項1記載のポジ型感光性樹脂前駆体組成物。
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