JP2000122272A - 平版印刷版の製造方法および感光性樹脂組成物 - Google Patents
平版印刷版の製造方法および感光性樹脂組成物Info
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Abstract
込みが可能であり、画像部の強度、汚れ性に優れ、ま
た、保存安定性にも優れた平版印刷版用原版を用いて、
現像処理を必ずしも必要としない平版印刷版を製造する
技術を提供することにある。 【解決手段】 支持体上に、熱により脱炭酸を起こすカ
ルボン酸基およびカルボン酸塩基からなる群から選ばれ
る少なくともいづれかの基を有するポリマー含有する記
録層を設けた平版印刷版用原版を画像形成する平版印刷
版の製造方法、および熱により脱炭酸を起こすポリマー
ならびに光熱コンバータを含有する赤外線レーザー露光
記録用感光性樹脂組成物。
Description
法および感光性樹脂組成物に関するものであり、特に支
持体および親油性記録層(画像形成層ともいう)から成
り、ディジタル信号に基づいた走査露光により製版可能
であり、付加的な湿式処理を必要としない新規な平版印
刷用原版を用いる平版印刷版の製造方法および該平版印
刷用原版に用いられる感光性樹脂組成物に関する。
クを受容する親油性の画像部と湿し水を受容する親水性
の非画像部とから成る。このような平版印刷版を製造す
るために用いられる平版印刷版用原版としては、従来、
親水性支持体上に、親油性の感光性樹脂層を設けたPS
版が広く用いられ、その製版方法として、通常は、リス
フィルムを介してマスク露光した後、非画像部を現像液
によって溶解除去することにより所望の印刷版を得てい
た。
子的に処理、蓄積、出力する、ディジタル化技術が広く
普及してきている。そして、その様な、ディジタル化技
術に対応した、新しい画像出力方式が種々実用されるよ
うになってきた。その結果、レーザ光の様な指向性の高
い活性放射線をディジタル化された画像情報に応じて走
査し、リスフィルムを介することなく、直接印刷版を製
造するコンピュータトゥ プレート技術が切望されてお
り、これに適応した印刷版用原版を得ることは重要な技
術課題の一つとなっている。
は、露光の後、非画像部を溶解除去する行程が不可欠で
あり、さらに通常は、現像処理された印刷版を水洗水で
水洗したり、界面活性剤を含有するリンス液、アラビア
ガム、澱粉誘導体を含む不感脂化液で処理する後処理行
程も必要であった。この様な付加的な湿式の処理が不可
欠であるという点は、従来技術にたいし、改善の望まれ
てきたもう一つの課題である。特に近年は、地球環境へ
の配慮が産業界全体の大きな関心事となっている。処理
の簡素化、乾式化、無処理化は、この様な環境面と、先
述のディジタル化に伴った工程の合理化の両方の観点か
ら、従来にも増して、強く望まれるようになってきてい
る。
は、高感度な感光材料を利用する方法の他に、電子線
や、高出力レーザの様な、高エネルギー密度の活性放射
線を利用した方法が提案されている。最近では、半導体
レーザ、YAGレーザ等の固体レーザで高出力なものが
安価に入手できるようになっており、特に、これらのレ
ーザを用いたコンピュータ トゥ プレートシステムが
有望視されるようになってきた。高エネルギー密度露光
系の特徴は、低〜中エネルギー密度の露光を利用する感
光材料系に利用される光反応とは異なった、様々な現像
を利用できることにある。具体的には、化学変化の他、
相変化、形態変化等の構造変化を利用できる。通常、こ
のような高エネルギー密度露光による記録方式はヒート
モード記録と呼ばれる。高エネルギー密度露光系では、
多くの場合、感材に吸収された光エネルギーは、熱に変
換され、生じた熱によって、所望の現像が引き起こされ
ると信じられるためである。ヒートモード記録方式の大
きな長所は潜在的に処理の簡易化、乾式化、無処理化が
可能な点にある。これは、ヒートモード感材の画像記録
に利用される現象が、普通の強度の光に対する暴露や、
普通の環境温度下では実質的には生じないため、露光後
の画像の定着が必要ないことに基づく。
ましい製造方法としては、親水性層と親油性層からなる
原版をヒートモード露光し、何れか一方の層のみを画像
状に除去する事により、画像状に親水性/疎水性の区別
を発現する方法が提案されている。この方法では、走査
露光可能性と、無処理/乾式処理法に加え、比較的良好
な印刷性能を示す印刷版用原版を提供する。
リオレフィン類をスルホン化したフィルムを版材として
用い、熱書き込みによって、表面の親水性を変化させる
ことにより、現像処理を必要としない版材を形成する事
が、特開平5−77574号公報、特開平4−1251
89号公報、米国特許第5,187,047号明細書及
び特開昭62−195646号公報等に開示されてい
る。これらのシステムでは、熱書き込みにより、感材表
面のスルホン基を脱スルホンさせ画像形成するものであ
る。また米国特許第4,081,572号明細書にはカ
ルボン酸を有するポリマーを熱もしくはレーザにより脱
水閉環して画像形成する方法が開示されている。これら
はいずれも露光前に親水性の膜を露光により疎水性に変
換する、いわゆる極性変換ネガ型刷版の例であり、特徴
として現像処理を必要としないことが挙げられる。
先行技術においては、版材の熱反応性が乏しいため、感
度が低く画像形成に多くの時間を要する。また、親水
性、疎水性のディスクリミネーションが低いため親水性
が不十分であるか、もしくは画像強度が低い感材しか作
ることができない。すなわち、これらの従来技術では感
度、汚れ性、耐刷性の観点で満足できる感材は得られな
い。したがって、本発明は、短時間での走査露光、即
ち、低エネルギーのヒートモード露光による書き込みが
可能であり、画像部の強度、汚れ性に優れた平版印刷版
を製造することのできる技術を提供することにある。ま
た、保存安定性にも優れた平版印刷版用原版、現像処理
を必ずしも必要としない平版印刷版を製造する技術を提
供することにある。
の技術の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、熱
反応性に優れ、加熱により脱炭酸を起こす官能基を有す
るポリマーと光熱コンバータとを含有する記録層を用い
ることにより、優れたヒートモード露光用の平版印刷版
用原版が得られることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
基およびカルボン酸塩基からなる群から選ばれる少なく
ともいづれかの基を有するポリマーならびに光熱コンバ
ータを含有する記録層を設けた感光性平版印刷版用原版
を赤外線レーザー露光により画像形成する平版印刷版の
製造方法。 (2)支持体上に、熱により脱炭酸を起こすカルボン酸
基およびカルボン酸塩基からなる群から選ばれる少なく
ともいづれかの基を有するポリマーを含有する記録層を
設けた平版印刷版用原版を感熱ヘッドにより画像形成す
る平版印刷版の製造方法。 (3)下記一般式(1)および(2)で表される群から
選ばれる少なくともいづれかの熱により脱炭酸を起こす
ポリマーならびに光熱コンバータを含有する赤外線レー
ザー露光記録用感光性樹脂組成物。
物、同硫化物、同セレン化物および同テルル化物からな
る群から選択され、Pはポリマー主鎖を表し、−L−は
2価の連結基を表し、R1 、R2 はそれぞれ同じでも異
なっていてもよい1価の基を表し、Mはアルカリ金属、
アルカリ土類金属およびオニウムからなる群から選択さ
れるいずれかを表す。)
本発明の画像形成層として使用される、熱により脱炭酸
を起こすカルボン酸基およびカルボン酸塩基からなる群
から選ばれる少なくともいづれかの基を有するポリマー
は、特に限定されないが、下記一般式(1)および
(2)で表される群から選ばれる少なくともいづれかで
あることが好ましい。
物、同硫化物、同セレン化物および同テルル化物からな
る群から選択され、Pはポリマー主鎖を表し、−L−は
2価の連結基を表し、R1 、R2 はそれぞれ同じでも異
なっていてもよい1価の基を表し、Mはアルカリ金属、
アルカリ土類金属およびオニウムからなる群から選択さ
れるいずれかを表す。)
属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原
子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、
アルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプ
ト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチ
オ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミ
ノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N
−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリ
ールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバ
モイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキ
シ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ
基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ア
シルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミ
ノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′
−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイ
ド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリ
ールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレ
イド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイ
ド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′
−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジ
アルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N
−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリール
ウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウ
レイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレ
イド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキ
ルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−
アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−
アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−ア
リーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−ア
ルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリ
ーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、
カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキ
シカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバ
モイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−ア
リールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイ
ル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、ア
ルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基
(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト
基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシス
ルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフ
ィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル
基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリ
ールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリール
スルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキル
スルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル
基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリー
ルスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスル
ファモイル基、ホスフォノ基(−PO3H2)及びその共
役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキル
ホスフォノ基(−PO3(alkyl) 2)、ジアリールホスフ
ォノ基(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォ
ノ基(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォ
ノ基(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、
アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフ
ォノ基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以
後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキ
シ基(−OPO3H2)及びその共役塩基基(以後、ホス
フォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキ
シ基(−OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノオ
キシ基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフ
ォノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキ
ルホスフォノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及びその
共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称
す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO3H
(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホ
ナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール
基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。
素原子数が1から20までの直鎖状、分枝状または環状
の置換基を有していてもよいアルキル基を挙げることが
でき、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデ
シル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネ
オペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、
2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボニル基等を
挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素数3から12までの分岐状、
ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基
がより好ましい。
は、水素を除く一価の非金属原子団が用いられ、好まし
い例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、
−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ
基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−
アルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−
アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カ
ルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ
基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジア
ルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカル
バモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバ
モイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスル
ホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキ
ルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレ
イド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジア
ルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,
N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−
アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−ア
リールウレイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレ
イド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、
N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、
N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、
N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アリ
ール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリー
ル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール
−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−ア
リール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−
N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシ
カルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ
基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ
基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ
基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ
基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ
基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモ
イル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアル
キルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、
N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N
−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、
アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリ
ールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)及びその共
役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシス
ルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモ
イル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジ
アルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナ
モイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N
−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルフ
ァモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−
ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモ
イル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−ア
ルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基
(−PO3H2)及びその共役塩基基(以下、ホスフォナ
ト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(−PO3(alky
l)2)、ジアリールホスフォノ基(−PO3(aryl)2)、
アルキルアリールホスフォノ基(−PO3(alkyl)(ary
l))、モノアルキルホスフォノ基(−PO3H(alkyl))
及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と
称す)、モノアリールホスフォノ基(−PO3H(ary
l))及びその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト
基と称す)、ホスフォノオキシ基(−OPO3H2)及び
その共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称
す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3(alky
l)2)、ジアリールホスフォノオキシ基(−OPO3(ary
l) 2)、アルキルアリールホスフォノオキシ基(−OP
O3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノオキシ基
(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、ア
ルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホ
スフォノオキシ基(−OPO3H(aryl))及びその共役
塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称
す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基が挙げられる。
体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール
基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル
基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチ
ルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニ
ル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、ア
セトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチ
ルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルア
ミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチル
アミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカ
ルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、
フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバ
モイルフェニル基、フェニル基、シアノフェニル基、ス
ルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスフォノフ
ェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることがで
きる。また、アルケニル基の例としては、ビニル基、1
−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−
クロロ−1−エテニル基等が挙げられ、アルキニル基の
例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチ
ニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。
アシル基(G1CO−)におけるG1としては、水素、な
らびに上記のアルキル基、アリール基を挙げることがで
きる。これら置換基の内、更により好ましいものとして
はハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アル
コキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルア
ミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオ
キシ基、N−アリールカバモイルオキシ基、アシルアミ
ノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコ
キシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバ
モイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジア
ルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、
N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ
基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルス
ルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル
基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N
−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基、ホスフォ
ナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジアリールホスフォ
ノ基、モノアルキルホスフォノ基、アルキルホスフォナ
ト基、モノアリールホスフォノ基、アリールホスフォナ
ト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォナトオキシ基、ア
リール基、アルケニル基が挙げられる。
基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上
の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基とし
たものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1か
ら12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐
状ならびに炭素原子数5から10までの環状のアルキレ
ン基を挙げることができる。該置換基とアルキレン基を
組み合わせる事により得られる置換アルキル基の、好ま
しい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル
基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メト
キシメチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキ
シメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル
基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエ
チルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチ
ルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シ
クロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニ
ルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル
基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキ
ソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピ
ル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカル
ボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル
基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエ
チル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N
−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メ
チル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、
スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイル
ブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N
−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルス
ルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォ
ノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブ
チル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノ
ブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホ
スフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリ
ルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル
基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシ
ブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベン
ジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチ
ルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニ
ルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2
−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−
ブチニル基、3−ブチニル基等を挙げることができる。
ゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽
和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体
例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、
フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、
フルオレニル基等を挙げることができ、これらのなかで
は、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。また、ア
リール基には上記炭素環式アリール基の他、複素環式
(ヘテロ)アリール基が含まれる。複素環式アリール基
としては、ピリジル基、フリル基、その他ベンゼン環が
縮環したキノリル基、ベンゾフリル基、チオキサントン
基、カルバゾール基等の炭素数3〜20、ヘテロ原子数
1〜5を含むものが用いられる。
基の環形成炭素原子上に置換基として、水素を除く一価
の非金属原子団を有するものが用いられる。好ましい置
換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、
ならびに、先に置換アルキル基における置換基として示
したものを挙げることができる。この様な、置換アリー
ル基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル
基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェ
ニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロ
ロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、
ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシ
エトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノ
キシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフ
ェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフ
ェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェ
ニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキ
シルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカル
バモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル
基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキ
シフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリル
オキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボ
ニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチル
カルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモ
イルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイ
ルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カ
ルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナト
フェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルス
ルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファ
モイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル
基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファ
モイルフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナ
トフェニル基、ジエチルホスフォノフェニル基、ジフェ
ニルホスフォノフェニル基、メチルホスフォノフェニル
基、メチルホスフォナトフェニル基、トリルホスフォノ
フェニル基、トリルホスフォナトフェニル基、アリル
基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メ
チルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル
基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル
基、3−ブチニルフェニル基等を挙げることができる。
−、−Se−、−NR3 −、−CO−、−SO−、−S
O2 −、−PO−を表す。その中でも、熱反応性の観点
から−CO−、−SO−、−SO2 −が特に好ましい。
好ましいR3 の具体例は、R1 およびR2 と同じであっ
ても異なっていてもよく、R1 およびR2 具体例から選
ぶことができる。
60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原
子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個
までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子か
ら成り立つものである。より具体的な連結基としては下
記の構造単位で組合わさって構成されるものを挙げるこ
とができる。
が、1〜4価の金属カチオンまたは下記一般式(3)で
示されるアンモニウム塩が好ましい。
でも異なっていてもよい1価の基を表す。)
は、Li+、Na+、K+、Rb+、Cs+、Fr+、B
e2+、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Ra2+、Cu
+、Cu2 +、Ag+、Zn2+、Al3+、Fe2+、Fe3+、
Co2+、Ni2+、Ti4+、Zr4+を挙げることができ
る。より好ましくはLi+、Na+、K+、Rb+、C
s+、Fr+、Cu+、Ag+を挙げることができる。
ニウムイオンにおいて、R4〜R7で表される基の具体例
としては、前記R1〜R3に示したものと同様の基が挙げ
られる。上記一般式(3)で示されるアンモニウムイオ
ンの具体例としては以下のものを挙げることができる。
より表される部分構造群の少なくとも一種により選ばれ
る。
ン酸塩基からなる群から選ばれる少なくともいづれかの
基を有するポリマーは1種のみの単独重合体であって
も、2種以上の共重合体でもよい。本発明におけるカル
ボン酸基およびカルボン酸塩基からなる群から選ばれる
少なくともいづれかの基を有するポリマーの合成に用い
られるモノマーとしては、以下の具体例に挙げるものが
好ましい。
カルボン酸塩基からなる群から選ばれる少なくともいづ
れかの基を有するポリマーは、上記モノマーと他のモノ
マーとの共重合体でもよい。用いられる他のモノマーと
しては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリルエ
ステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビ
ニルエステル類、スチレン類、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイン酸イ
ミド等の公知のモノマーも挙げられる。このようなモノ
マー類を共重合させることで、製膜性、膜強度、親水
性、疎水性、溶解性、反応性、安定性等の諸物性を改善
することができる。
メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−又は
i−)プロピルアクリレート、(n−、i−、sec−
又はt−)ブチルアクリレート、アミルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレー
ト、クロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、アリルアクリレート、トリメチロールプ
ロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノア
クリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジル
アクリレート、クロロベンジルアクリレート、ヒドロキ
シベンジルアクリレート、ヒドロキシフェネチルアクリ
レート、ジヒドロキシフェネチルアクリレート、フルフ
リルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、ヒドロキシフェニルアクリ
レート、クロロフェニルアクリレート、スルファモイル
フェニルアクリレート、2−(ヒドロキシフェニルカル
ボニルオキシ)エチルアクリレート等が挙げられる。
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
(n−又はi−)プロピルメタクリレート、(n−、i
−、sec−又はt−)ブチルメタクリレート、アミル
メタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、
ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシペンチル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリ
ルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタク
リレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、
ベンジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリレ
ート、クロロベンジルメタクリレート、ヒドロキシベン
ジルメタクリレート、ヒドロキシフェネチルメタクリレ
ート、ジヒドロキシフェネチルメタクリレート、フルフ
リルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリ
レート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシフェニル
メタクリレート、クロロフェニルメタクリレート、スル
ファモイルフェニルメタクリレート、2−(ヒドロキシ
フェニルカルボニルオキシ)エチルメタクリレート等が
挙げられる。
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルア
クリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチ
ルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−
ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリ
ルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(ヒドロキ
シフェニル)アクリルアミド、N−(スルファモイルフ
ェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)
アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチル−
N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド等が挙げられる。
タクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミ
ド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタク
リルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、
N−フェニルメタクリルアミド、N−トリルメタクリル
アミド、N−(ヒドロキシフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(スルファモイルフェニル)メタクリルアミ
ド、N−(フェニルスルホニル)メタクリルアミド、N
−(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N,N−ジ
メチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメ
タクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメ
タクリルアミド等が挙げられる。
ルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート
等が挙げられる。スチレン類の具体例としては、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘ
キシルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロ
メチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシ
メチルスチレン、メトキシスチレン、ジメトキシスチレ
ン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレ
ン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、カルボキシス
チレン等が挙げられる。
モノマーの割合は、諸物性の改良に充分な量である必要
があるが、割合が大きすぎる場合には、カルボン酸もし
くはカルボン酸塩を含有するモノマーの機能が不十分と
なる。従って、好ましい他のモノマー総割合は80重量
%以下であることが好ましく、さらに好ましくは50重
量%以下である。
起こすカルボン酸基およびカルボン酸塩基からなる群か
ら選ばれる少なくともいづれかの基を有するポリマーの
具体例を以下に示す。
としては、記録に使用する光エネルギー照射線を吸収し
うる化合物を限定無く使用できる。本発明における好ま
しい実施形態である、赤外線レーザを用いた印刷版の製
造においては、該光熱コンバータが赤外線吸収剤である
ことが望ましい。好ましい赤外線吸収剤の例について以
下に説明する。
外線照射(ヒートモード露光方式)により画像を形成す
る平版印刷用原版として用いる場合には、平版印刷版の
記録層中に赤外線吸収剤を添加する。本発明において好
ましく使用される赤外線吸収剤は、波長760nmから1
200nmの赤外線を有効に吸収する染料または顔料であ
る。より好ましくは、波長760nmから1200nmに吸
収極大を有する染料または顔料である。染料としては、
市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化
学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のも
のが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ
染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタ
ロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染
料、メチン染料、シアニン染料、金属チオレート錯体な
どの染料が挙げられる。
125246号、特開昭59−84356号、特開昭5
9−202829号、特開昭60−78787号等に記
載されているシアニン染料、特開昭58−173696
号、特開昭58−181690号、特開昭58−194
595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−
112793号、特開昭58−224793号、特開昭
59−48187号、特開昭59−73996号、特開
昭60−52940号、特開昭60−63744号等に
記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112
792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国
特許第434,875号記載のシアニン染料等を挙げる
ことができる。
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換されたアリールベ
ンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645
号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチ
ンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同
58−220143号、同59−41363号、同59
−84248号、同59−84249号、同59−14
6063号、同59−146061号に記載されている
ピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載
のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記
載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13
514号、同5−19702号公報に開示されているピ
リリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料とし
て好ましい別の例として米国特許第4,756,993
号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近
赤外吸収染料を挙げることができる。これらの染料のう
ち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリ
リウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が
挙げられる。
市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便
覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977
年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986
年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年
刊)に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類と
しては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系
顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオ
キサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ま
しいものは、カーボンブラックである。
く、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方
法には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性
剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカッ
プリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)
を顔料表面に縮合させる方法等が考えられる。上記の表
面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、
「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)およ
び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)
に記載されている。
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μm
の範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μ
m未満のときは分散物の感光性組成物の塗布液中での安
定性の点で好ましくなく、また、10μmを超えると塗
布後の画像記録層の均一性の点で好ましくない。顔料を
分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用
いられる公知の分散技術が使用できる。分散機として
は、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パール
ミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパ
ーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本
ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は「最
新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載
がある。
の記録層の組成物全固形分に対し0.01〜50重量
%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好
ましくは0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましく
は1.0〜10重量%の割合で添加することができる。
顔料もしくは染料の添加量が0.01重量%未満である
と感度が低くなり、また50重量%を越えると印刷時非
画像部に汚れが発生しやすい。
は、印刷条件に対する安定性を広げるため、特開昭62
−251740号公報や特開平3−208514号公報
に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭5
9−121044号公報、特開平4−13149号公報
に記載されているような両性界面活性剤を添加すること
ができる。非イオン界面活性剤の具体例としては、ソル
ビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセ
リド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が
挙げられる。両性界面活性剤の具体例としては、アルキ
ルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエ
チルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
やN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商
品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられ
る。上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の画
像形成材料全固形物中に占める割合は、0.05〜15
重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%で
ある。
要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加
えられる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸
トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリク
レジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレ
イン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸またはメタ
クリル酸のオリゴマーおよびポリマー等が用いられる。
各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布するこ
とにより製造することができる。ここで使用する溶媒と
しては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メ
チルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メ
トキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテ
ート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメト
キシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テト
ラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエ
ン、水等を挙げることができるがこれに限定されるもの
ではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用さ
れる。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃
度は、好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾
燥後に得られる支持体上の塗布量(固形分)は、一般的
に0.5〜5.0g/m2が好ましい。塗布する方法として
は、種々の方法を用いることができるが、例えば、バー
コーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗
布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、
ロール塗布等を挙げることができる。
性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−1
70950号公報に記載されているようなフッ素系界面
活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、感
光性平版印刷版の感光層全固形分に対し、0.01〜1
重量%さらに好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。
べき平版印刷用原版に使用される支持体(基板)は、寸
度的に安定な板状物であり、これ迄印刷版の支持体とし
て使用されたものが含まれ、好適に使用することができ
る。かかる支持体としては、紙、プラスチックス(例え
ばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)
がラミネートされた紙、アルミニウム(アルミニウム合
金も含む)、亜鉛、鉄、銅などのような金属の板、二酢
酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロ
ース、酪酸セルロース、酪酸酢酸セルロース、硝酸セル
ロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポ
リビニルアセタールなどのようなプラスチックスのフィ
ルム、上記のような金属がラミネートもしくは蒸着され
た紙もしくはプラスチックフィルムなどが含まれるが、
特にアルミニウム板が好ましい。アルミニウム板には純
アルミニウム板及びアルミニウム合金板が含まれる。ア
ルミニウム合金としては種々のものが使用でき、例えば
ケイ素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、
鉛、ビスマス、ニッケルなどの金属とアルミニウムの合
金が用いられる。これらの組成物は、いくらかの鉄およ
びチタン、あるいはその他無視し得る程度の量の不純物
をも含むものである。
ば、支持体の表面に、親水化処理が施される。また金
属、特にアルミニウムの表面を有する支持体の場合に
は、砂目立て処理、ケイ酸ソーダ、フッ化ジルコニウム
酸カリウム、リン酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるい
は陽極酸化処理などの表面処理がなされていることが好
ましい。また、米国特許第2,714,066号明細書
に記載されているように、砂目立てしたのちケイ酸ナト
リウム水溶液に浸漬処理したアルミニウム板、米国特許
第3,181,461号明細書に記載されているように
アルミニウム板を陽極酸化処理を行った後にアルカリ金
属ケイ酸塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用さ
れる。上記陽極酸化処理は、例えば、リン酸、クロム
酸、硫酸、ホウ酸等の無機酸、若しくはシュウ酸、スル
ファミン酸等の有機酸またはこれらの塩の水溶液又は非
水溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でア
ルミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施さ
れる。
細書に記載されているようなシリケート電着も有効であ
る。これらの親水化処理は、支持体の表面を親水性とす
る為以外に、その上に設けられる記録層との有害な反応
を防ぐ為や、記録層との密着性を向上させる為に施され
るものである。アルミニウム板を砂目立てするに先立っ
て、必要に応じて表面の圧延油を除去すること及び清浄
なアルミニウム面を表出させるためにその表面の前処理
を施しても良い。前者のためには、トリクレン等の溶
剤、界面活性剤が用いられている。又後者のためには水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ・エッチ
ング剤を用いる方法が広く行われている。
よび電気化学的な方法のいずれの方法も有効である。機
械的方法としては、ボール研磨法、ブラスト研磨法、軽
石のような研磨剤の水分散スラリーをナイロンブラシで
擦りつけるブラシ研磨法などがあり、化学的方法として
は、特開昭54−31187号公報に記載されているよ
うな鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法
が適しており、電気化学的方法としては塩酸、硝酸また
はこれらの組合せのような酸性電解液中で交流電解する
方法が好ましい。このような粗面化方法の内、特に特開
昭55−137993号公報に記載されているような機
械的粗面化と電気化学的粗面化を組合せた粗面化方法
は、感脂性画像の支持体への接着力が強いので好まし
い。上記の如き方法による砂目立ては、アルミニウム板
の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.3〜1.0μm
となるような範囲で施されることが好ましい。このよう
にして砂目立てされたアルミニウム板は必要に応じて水
洗および化学的にエッチングされる。
溶解する塩基あるいは酸の水溶液より選ばれる。この場
合、エッチングされた表面に、エッチング液成分から誘
導されるアルミニウムと異なる被膜が形成されないもの
でなければならない。好ましいエッチング剤を例示すれ
ば、塩基性物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン
酸三カリウム、リン酸二カリウム等;酸性物質として
は、硫酸、過硫酸、リン酸、塩酸及びその塩等である
が、アルミニウムよりイオン化傾向の低い金属例えば亜
鉛、クロム、コバルト、ニッケル、銅等の塩はエッチン
グ表面に不必要な被膜が形成されてしまうため好ましく
ない。これ等のエッチング剤は、使用濃度、温度の設定
において、使用するアルミニウムあるいは合金の溶解速
度が浸漬時間1分あたり0.3〜40g/m2になる様に行
われるのが最も好ましいが、これを上回るあるいは下回
るものであっても差支えない。
ウム板を浸漬したり、該アルミニウム板にエッチング液
を塗布すること等により行われ、エッチング量が0.5
〜10g/m2の範囲となるように処理されることが好まし
い。上記エッチング剤としては、そのエッチング速度が
早いという特長から塩基の水溶液を使用することが望ま
しい。この場合、スマットが生成するので、通常デスマ
ット処理される。デスマット処理に使用される酸は、硝
酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素
酸等が用いられる。エッチング処理されたアルミニウム
板に、必要により水洗及び陽極酸化される。陽極酸化
は、この分野で従来より行われている方法で行うことが
できる。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ
酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはそ
れらの二種類以上を組み合せた水溶液又は非水溶液中で
アルミニウムに直流または交流の電流を流すと、アルミ
ニウム支持体表面に陽極酸化被膜を形成させることがで
きる。
よって種々変化するので一概には言えないが、一般的に
は電解液の濃度が1〜30重量%、液温5〜70℃、電
流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100
V、電解時間30秒〜50分の範囲が適当である。これ
らの陽極酸化処理の内でも、とくに英国特許第1,41
2,768号明細書に記載されている硫酸中で高電流密
度で陽極酸化する方法および米国特許第3,511,6
61号明細書に記載されているリン酸を電解浴として陽
極酸化する方法が好ましい。
されたアルミニウム板は、必要に応じて親水化処理して
も良く、その好ましい例としては米国特許第2,71
4,066号及び同第3,181,461号に開示され
ているようなアルカリ金属シリケート、例えばケイ酸ナ
トリウム水溶液または特公昭36−22063号公報に
開示されているフッ化ジルコニウム酸カリウムおよび米
国特許第4,153,461号明細書に開示されている
ようなポリビニルホスホン酸で処理する方法がある。
層を塗設する前に有機下塗層を設けることが非画像部の
感光層残りを減らす上で好ましい。かかる有機下塗層に
用いられる有機化合物としては例えば、カルボキシメチ
ルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミ
ノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸
類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチ
ルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン
酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸
などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニル
リン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセ
ロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェ
ニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホ
スフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホス
フィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、
およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ
ル基を有するアミンの塩酸塩などから選ばれ、これらを
単独で用いるほか、二種以上混合して用いてもよい。
構造単位を有する高分子化合物を用いることができる。
ことができる。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記有機
化合物を吸着させ、しかる後、水などによって洗浄、乾
燥して有機下塗層を設ける方法である。前者の方法で
は、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度
の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコータ
ー塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布などい
ずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶
液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05
〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましく
は25〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、
好ましくは2秒〜1分である。
チルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物質や、塩
酸、リン酸などの酸性物質によりpHを調節し、pH1
〜12の範囲で使用することもできる。また、平版印刷
版用原版の調子再現性改良のために黄色染料を添加する
こともできる。有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜2
00mg/m2が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2で
ある。上記の被覆量が2mg/m2より少ないと十分な耐刷
性能が得られない。また、200mg/m2より大きくても
同様である。
応じてバックコートが設けられる。かかるバックコート
としては特開平5−45885号公報記載の有機高分子
化合物および特開平6−35174号公報記載の有機ま
たは無機金属化合物を加水分解および重縮合させて得ら
れる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。
これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4、Si(OC2H
5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4などのケイ素
のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから得ら
れる金属酸化物の被覆層が親水性に優れており特に好ま
しい。
作製することができる。この平版印刷版は、例えば、熱
記録(感熱)ヘッド等により直接画像様に感熱記録を施
されたり、あるいは、波長760nm〜1200nmの赤外
線を放射する固体レーザーまたは半導体レーザーにより
画像露光される。本発明においては、感熱記録後または
レーザー照射後に水現像し、さらに必要であればガム引
きを行ったのち、印刷機に版を装着し印刷を行うか、あ
るいは、感熱記録またはレーザー照射後ただちに印刷機
に版を装着し印刷を行っても良いが、ともに感熱記録後
またはレーザー照射後に加熱処理を行うことが好まし
い。加熱処理の条件は、80℃〜150℃の範囲内で1
0秒〜5分間行うことが好ましい。この加熱処理によ
り、感熱記録時またはレーザー照射時、記録に必要な熱
またはレーザーエネルギーを減少させることができる。
は水現像されるかあるいはそのままオフセット印刷機等
にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。なお、本発明
の平版印刷版用原版を感熱ヘッド等により感熱記録する
場合には、前述した赤外線吸収剤を記録層中に含有して
いなくても良い。この場合に用いられる感熱ヘッドとし
ては特に限定されないが、ワードプロセッサーの様な簡
単でコンパクトな感熱プリンタあるいは感熱ファクシミ
リ等が挙げられる。
が、本発明はこれに限定されるものではない。 <合成例> 〔モノマー(1)の合成〕3リットルの三口フラスコに
水1000ml、p−スチレンスルホニルクロリド10
0g、亜硫酸ナトリウム126g、炭酸ナトリウム10
6g、触媒量のハイドロキノンを入れて内温45℃を保
ちながら加熱撹拌した。1時間後、クロロ酢酸ナトリウ
ム174g、ヨウ化カリウム12gを投入し、内温70
℃まで上げて更に5時間攪拌。反応後、室温まで自然冷
却させ、氷浴下で濃塩酸をpH1になるまで滴下したと
ころ、固体の析出が見られた。析出物をろ過し、十分水
で洗浄して乾燥させて95gの白色粉体を得た。尚、こ
の時の純度はHPLC測定により99%であった。
(9)の合成〕モノマー(1)と同様の方法でそれぞれ
対応するp−スチレンスルホニルクロリド、クロロ酢酸
ナトリウムを用い、モノマー(2)〜(4)、(8)、
(9)を得た。HPLCによる純度を以下に示す。
口フラスコに水1000ml、3−メタクリロキシプロ
ピルスルホニルクロリド113g、亜硫酸ナトリウム1
26g、炭酸ナトリウム106g、触媒量のハイドロキ
ノンを入れて内温45℃を保ちながら加熱撹拌した。1
時間後、クロロ酢酸ナトリウム174g、ヨウ化カリウ
ム12gを投入し、内温70℃まで上げて更に5時間攪
拌。反応後、室温まで自然冷却させ、氷浴下で濃塩酸を
pH1になるまで滴下したところ、固体の析出が見られ
た。析出物をろ過し、十分水で洗浄して乾燥させて98
gのモノマー(5)(白色粉体)を得た。尚、この時の
純度はHPLC測定により98%であった。
口フラスコに水1600ml、N−アセチルスルファニ
ルクロリド250g、亜硫酸ナトリウム270g、炭酸
ナトリウム227gを入れて内温45℃を保ちながら加
熱撹拌した。1時間後、クロロ酢酸ナトリウム250
g、ヨウ化カリウム27gを投入し、内温70℃まで上
げて更に5時間攪拌。反応後、室温まで自然冷却させ、
氷浴下で濃塩酸をpH1になるまで滴下したところ、固
体の析出がみられた。析出物をろ過し、十分水で洗浄し
て乾燥させて250gのN−アセチルスルファニル酢酸
(白色固体)を得た。次に、2リットルの三口フラスコ
に水1000ml、N−アセチルスルファニル酢酸25
0gを入れ、濃硫酸105gをゆっくりと滴下した。滴
下後、還流条件下4時間加熱撹拌させた。その後、室温
まで戻し水を除去してアセトニトリルで十分洗浄して2
00gのp−アミノベンゼンスルホニル酢酸硫酸塩(白
色固体)を得た。次に、3リットル三口フラスコに水1
500ml、p−アミノベンゼンスルホニル酢酸硫酸塩
200gを入れ、氷浴下、水酸化ナトリウムを90g投
入。その後、メタクリル酸クロリドを200gゆっくり
と滴下した。滴下後、室温にて5時間撹拌した。反応
後、氷浴下、濃塩酸をpH1になるまで滴下し、ろ過を
行い、十分水で洗浄して白色固体を得た。精製はメタノ
ール−水混合溶媒を用いて再結晶を行い、210gのモ
ノマー(6)(白色固体、HPLCによる純度99%)
を得た。
ノマー(6)と同様の方法でそれぞれ対応するN−アセ
チルスルファニルクロリド、クロロ酢酸ナトリウムを用
い、モノマー(10)〜(13)を得た。HPLCによ
る純度を以下に示す。
フラスコ中に水60ml、メタノール120ml、水酸
化ナトリウム75gを入れ、氷浴下、4−アミノチオフ
ェノール75g、クロロ酢酸ナトリウム85gを順にゆ
っくりと加えた。その後、室温まで戻して6時間撹拌。
反応後、氷浴下、濃塩酸をpH1になるまで滴下したと
ころ、固体の析出がみられた。析出物をろ過し、十分水
で洗浄して乾燥させて95gの4−アミノフェニルスル
ファニル酢酸(白色固体)を得た。次に、1リットル三
口フラスコ中に水820ml、4−アミノフェニルスル
ファニル酢酸95gを入れ、氷浴下、水酸化ナトリウム
62g、メタクリルクロリド93gを順にゆっくりと加
えた。その後、室温まで戻して6時間撹拌。反応後、氷
浴下、濃塩酸でpH1になるまで滴下したところ、固体
の析出がみられた。析出物をろ過し、十分水で洗浄して
白色固体を得た。精製はエタノール−水混合溶媒を用い
て再結晶を行い、98gのモノマー(7)(白色固体、
HPLCによる純度99%)を得た。
ノマー(7)と同様の方法でそれぞれ対応するクロロ酢
酸ナトリウムを用い、モノマー(14)〜(18)を得
た。HPLCによる純度を以下に示す。
口フラスコ中に4−ニトロ−フェニルアミノ酢酸50
g、2−プロパノール600ml入れ、更に還元鉄71
g、塩化アンモニウム水溶液(15.2g(塩化アンモ
ニウム)/60ml(水))を加えて、90℃で5時間
反応させた後、ジクロロメタンで抽出し、シリカゲルク
ロマトグラフィー処理することにより4−アミノ−フェ
ニルアミノ酢酸29gを得た。次に、500ml三口フ
ラスコ中に水250ml、4−アミノ−フェニルアミノ
酢酸29gを入れ、氷浴下、水酸化ナトリウム15g、
メタクリルクロリド35gを順にゆっくりと加えた。そ
の後、室温まで戻して6時間撹拌。反応後、氷浴下、濃
塩酸をpH1になるまで滴下したところ、固体の析出が
みられた。析出物をろ過し、十分水で洗浄して白色固体
を得た。精製はエタノール−水混合溶媒を用いて再結晶
を行い、31gのモノマー(19)(白色固体、HPL
Cによる純度99%)を得た。
ノマー(19)と同様の方法でそれぞれ対応する4−ニ
トロ−フェニルアミノ酢酸を用い、モノマー(20)〜
(24)を得た。HPLCによる純度を以下に示す。
三口フラスコにモノマー(6)20g、及びジメチルア
セトアミド40gを入れ、65℃窒素気流下、2,2'−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2g
加えた。同温度に保ち、6時間撹拌した。その後、室温
に戻し、水1リットル中で再沈を行い、ポリマー固体を
得た。GPCにより重量平均分子量1.2万のポリマー
であることが分かった。 〔ポリマー(P−1)〜(P−5)、(P−7)〜(P
−24)の合成〕モノマー(6)の代わりに表5に示す
モノマーを使用した他はポリマー(P−6)の合成方法
と同様の方法でポリマー(P−1)〜(P−5)、(P
−7)〜(P−24)を得た。ポリマー(P−1)〜
(P−5)、(P−7)〜(P−24)の重量平均分子
量を表5に示す。
(P−1)10g、メタノール44ml中に、氷浴下、
ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)8.5
gをゆっくり滴下。5分間撹拌させた後、析出した固体
をろ過、乾燥させることによりポリマー(P−25)
9.1gを得た。 〔ポリマー(P−26)〜(P−42)の合成〕ポリマ
ー(P−1)、ナトリウムメトキシドの代わりに表6に
示すポリマー、塩基を使用した他はポリマー(P−2
5)の合成方法と同様の方法でポリマー(P−26)〜
(P−42)を得た。
l三口フラスコにモノマー(1)20g、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート2.6g及び水45.2gを入
れ、65℃、窒素気流下、2,2'−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)0.33g加えた。同温度
に保ち、6時間攪拌した。その後、室温に戻し、水1リ
ットル中で再沈を行い、ポリマー固体を得た。GPCに
より重量平均分子量1.37万のポリマーであることが
分かった。 〔ポリマー(P−44)〜(P−49)の合成〕下記表
7に示すモノマーを使用した他は、ポリマー(P−4
3)の合成方法と同様の方法でポリマー(P−44)〜
(P−49)を得た。ポリマー(P−44)〜(P−4
9)の重量平均分子量を表7に示す。
合成〕ポリマー(P−1)、ナトリウムメトキシドの代
わりに表8に示すポリマー、塩基を使用した他はポリマ
ー(P−25)の合成方法と同様の方法でポリマー(P
−50)〜(P−57)を得た。
ニウム板(材質1050)をトリクロロエチレン洗浄し
て脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミ
ストン−水懸濁液を用いその表面を砂目立てし、水でよ
く洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウム
水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、さ
らに2%HNO 3に20秒間浸漬して水洗した。この時
の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m 2であった。次
にこのアルミニウム板を7%H2SO4を電解液として電
流密度15A/dm2で3g/m2の直流陽極酸化皮膜を設け
た後、水洗乾燥した。
て、本発明におけるカルボン酸を含有するポリマーの種
類を表9の通り変えて、5種類の溶液(A−1)〜(A
−5)を調製した。この溶液をそれぞれ、上記の処理済
みのアルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾燥し
て平版印刷版用原版(A−1)〜(A−5)を得た。乾
燥後の重量は1.1g/m2であった。
(A−5)を波長830nmの赤外線を発する半導体レ
ーザで露光し、その後、現像することなく、ハイデルK
OR−D機で印刷した。この時の印刷湿し水条件を以下
に示す。 湿し水;pH8.8(水84.7%,イソプロピルアミ
ン(IPA)10%,トリエチルアミン5%,濃塩酸
0.3%) 印刷後、印刷物の画像部にインクが十分に着肉している
かどうかの評価を行った。印刷時の着肉性は1000枚
印刷時および20000枚印刷時の着肉性をみた。結果
を表1に示す。いずれも画像部にインクの着肉が良好な
印刷物が得られた。
ン酸基を有するポリマーのかわりにポリアクリル酸を用
い、それ以外は実施例1〜5と同様にして平版印刷版用
原版(C−1)を得た。これを実施例1〜5と同様の条
件で製版処理し、印刷した。結果を表9に示す。画像部
のインクの着肉性は悪く、印刷物は得られなかった。
て、本発明におけるカルボン酸塩を含有するポリマーの
種類を表9の通り変えて、5種類の溶液(B−1)〜
(B−5)を調製した。この溶液をそれぞれ、上記の処
理済みのアルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾
燥して平版印刷版用原版(B−1)〜(B−5)を得
た。乾燥後の重量は1.1g/m2であった。
(B−5)を波長830nmの赤外線を発する半導体レ
ーザで露光し、その後、現像することなく、ハイデルK
OR−D機で印刷した。この時の印刷湿し水は水道水を
用いた。印刷後、印刷物の画像部にインクが十分に着肉
しているかどうかの評価を行った。印刷時の着肉性は1
000枚印刷時および20000枚印刷時の着肉性をみ
た。結果を表9に示す。いずれも画像部にインクの着肉
が良好な印刷物が得られた。
ボン酸塩基を有するポリマーのかわりにポリアクリル酸
ナトリウムを用い、それ以外は実施例6〜10と同様に
して平版印刷版用原版(C−2)を得た。これを実施例
6〜10と同様の条件で製版処理し、印刷した。結果を
表9に示す。画像部のインクの着肉性は悪く、印刷物は
得られなかった。
いて、表10に示す通りカルボン酸基を含有するポリマ
ーの種類を変えて3種類の溶液(A−6)〜(A−8)
を調製した。この溶液をそれぞれ、実施例1〜5で用い
た処理済みのアルミニウム板に塗布し、100℃で2分
間乾燥して平版印刷版用原版(A−6)〜(A−8)を
得た。乾燥後の重量は1.2g/m2であった。
(A−8)を波長830nmの赤外線を発する半導体レ
ーザを用い、出力一定で走査速度を変えて露光した。
尚、この時の版面トータル出力は169mW、ビーム半
径(1/e2)は12μmであった。露光前後で空中水
滴接触角を測定した。この時用いた水の組成は、pH
8.8(水84.7%,IPA10%,トリエチルアミ
ン5%,濃塩酸0.3%)である。結果を表11に示
す。走査速度が速くなっても接触角の増加が観られ、露
光エネルギーが小さくても親水性−疎水性のディスクリ
ミネーションがつくことを示している。
いて、表2に示す通りカルボン酸塩基を含有するポリマ
ーの種類を変えて3種類の溶液(B−6)〜(B−8)
を調製した。この溶液をそれぞれ、実施例6〜10で用
いた処理済みのアルミニウム板に塗布し、100℃で2
分間乾燥して平版印刷版用原版(B−6)〜(B−8)
を得た。乾燥後の重量は1.2g/m2であった。
(B−8)を波長830nmの赤外線を発する半導体レ
ーザを用い、出力一定で走査速度を変えて露光した。
尚、この時の版面トータル出力は169mW、ビーム半
径(1/e2)は12μmであった。露光前後で空中水
滴接触角を測定した。この時用いた水は水道水である。
結果を表11に示す。走査速度が速くなっても接触角の
増加が観られ、露光エネルギーが小さくても親水性−疎
水性のディスクリミネーションがつくことを示してい
る。
(A)において、カルボン酸基を含有するポリマーの種
類を表12の通りに変えて、3種類の溶液(A−9)〜
(A−11)を調製した。この溶液を上記の処理済みの
アルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾燥して平
版印刷版用原版(A−9)〜(A−11)を得た。乾燥
後の重量は1.2g/m2であった。
(A−11)を、温度40℃、湿度70%の高温高湿条
件下で3日間保存した後、波長830nmの赤外線を発す
る半導体レーザで露光し、その後、現像することなく、
ハイデルKOR−D機で印刷した。この時の印刷湿し水
条件を以下に示す。 湿し水;pH8.8(水84.7%,IPA10%,ト
リエチルアミン5%,濃塩酸0.3%) 印刷後、印刷物の非画像部の汚れ性をみた。非画像部の
汚れ性は1000枚印刷時および20000枚印刷時の
汚れで評価した。結果を表12に示す。いずれも画像部
にインクの着肉が良好な印刷物が得られた。
(B)において、カルボン酸塩基を含有するポリマーの
種類を表12の通りかえて、3種類の溶液(B−9)〜
(B−11)を調製した。この溶液を上記の処理済みの
アルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾燥して平
版印刷版用原版(B−9)〜(B−11)を得た。乾燥
後の重量は1.2g/m2であった。
(B−11)を、温度40℃、湿度70%の高温高湿条
件下で3日間保存した後、波長830nmの赤外線を発す
る半導体レーザで露光し、その後、現像することなく、
ハイデルKOR−D機で印刷した。この時の印刷湿し水
は水道水を用いた。印刷後、印刷物の非画像部の汚れ性
をみた。非画像部の汚れ性は1000枚印刷時および2
0000枚印刷時の汚れで評価した。結果を表12に示
す。いずれも画像部にインクの着肉が良好な印刷物が得
られた。
いて、本発明におけるカルボン酸基を含有するポリマー
の種類を表13の通り変えて、3種類の溶液(D−1)
〜(D−3)を調製した。この溶液を上記の処理済みの
アルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾燥して平
版印刷版用原版(D−1)〜(D−3)を得た。乾燥後
の重量は1.1g/m2であった。
(D−3)をワードプロセッサー「書院」(シャープ社
製)を用いてサーマルヘッドで印字し、実施例1〜5と
同様の印刷機を用いて評価を行った。結果を表13に示
す。1000枚印刷後および20000枚印刷後におい
ても汚れのない印刷物が得られた。
ルボン酸基を含有するポリマーの代わりにポリアクリル
酸を用い、それ以外は実施例23〜25と同様にして平
版印刷版用原版(C−3)を得た。これを実施例23〜
25と同様の条件で製版処理し、印刷した。結果を表1
3に示す。
いて、本発明におけるカルボン酸基を含有するポリマー
の種類を表13の通り変えて、3種類の溶液(E−1)
〜(E−3)を調製した。この溶液を上記の処理済みの
アルミニウム板に塗布し、100℃で2分間乾燥して平
版印刷版用原版(E−1)〜(E−3)を得た。乾燥後
の重量は1.1g/m2であった。
(E−3)をワードプロセッサー「書院」(シャープ社
製)を用いてサーマルヘッドで印字し、実施例6〜10
と同様の印刷機を用いて評価を行った。結果を表13に
示す。1000枚印刷後および20000枚印刷後にお
いても汚れのない印刷物が得られた。
ルボン酸基を含有するポリマーの代わりにポリアクリル
酸ナトリウムを用い、それ以外は実施例26〜28と同
様にして平版印刷版用原版(C−4)を得た。これを実
施例26〜28と同様の条件で製版処理し、印刷した。
結果を表13に示す。
短時間での走査露光、即ち、低エネルギーのヒートモー
ド露光による書き込みが可能であり、画像部の強度、汚
れ性に優れた平版印刷版を製造することのできる平版印
刷版用原版および感光性樹脂組成物を提供することがで
きる。さらに、現像処理を必ずしも必要としない平版印
刷版を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体上に、熱により脱炭酸を起こすカ
ルボン酸基およびカルボン酸塩基からなる群から選ばれ
る少なくともいづれかの基を有するポリマーならびに光
熱コンバータを含有する記録層を設けた感光性平版印刷
版用原版を赤外線レーザー露光により画像形成する平版
印刷版の製造方法。 - 【請求項2】 支持体上に、熱により脱炭酸を起こすカ
ルボン酸基およびカルボン酸塩基からなる群から選ばれ
る少なくともいづれかの基を有するポリマーを含有する
記録層を設けた平版印刷版用原版を感熱ヘッドにより画
像形成する平版印刷版の製造方法。 - 【請求項3】 下記一般式(1)および(2)で表され
る群から選ばれる少なくともいづれかの熱により脱炭酸
を起こすポリマーならびに光熱コンバータを含有する赤
外線レーザー露光記録用感光性樹脂組成物。 【化1】 (式中、Xは4族から6族の元素、同酸化物、同硫化
物、同セレン化物および同テルル化物からなる群から選
択され、Pはポリマー主鎖を表し、−L−は2価の連結
基を表し、R1 、R2 はそれぞれ同じでも異なっていて
もよい1価の基を表し、Mはアルカリ金属、アルカリ土
類金属およびオニウムからなる群から選択されるいずれ
かを表す。)
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