JP2000071635A - 平版印刷版用原版 - Google Patents

平版印刷版用原版

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JP2000071635A
JP2000071635A JP24360698A JP24360698A JP2000071635A JP 2000071635 A JP2000071635 A JP 2000071635A JP 24360698 A JP24360698 A JP 24360698A JP 24360698 A JP24360698 A JP 24360698A JP 2000071635 A JP2000071635 A JP 2000071635A
Authority
JP
Japan
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group
acid
hydrophilic
polymer compound
copolymer
Prior art date
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Pending
Application number
JP24360698A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Kawamura
浩一 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光熱変換により生じた熱により高感度で画像
を形成することができる感熱性画像形成材料を画像記録
層に用い、レーザー露光方式を用いて記録することによ
り、ディジタルデーターから直接製版可能であり、かつ
画像露光後湿式現像処理やこすり等の特別な処理を必要
とせず、印刷物の汚れ性もなく、また、レーザー等によ
り露光した場合、臭気を発生したり、版を手で扱った場
合に手の指紋による印刷物の汚れが発生することなく、
そのために取扱い性が容易になる平版印刷版用原版を提
供する。 【解決手段】 支持体の表面上に、(a)熱により側鎖
が親水性に変化する疎水性高分子化合物および光熱変換
材料を含有する層と、(b)親水性高分子化合物からな
る層とを、順次設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版用原版に
関するものであり、特にディジタル信号に基づいてレー
ザー等を操作することにより直接製版可能な平版印刷版
用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディジタル化された画像データー
からリスフィルムを介さずに印刷版を直接製版する方法
としては、電子写真法によるもの、青色又は緑色を
発光する比較的小出力のレーザーで書き込める高感度フ
ォトポリマーを用いる方法、銀塩又は銀塩と他のシス
テムとの複合系を用いる方法、ヒートモードレーザー
露光により酸を発生させ、その酸を触媒として後加熱に
より熱硬化画像を得る方法等が知られている。
【0003】これらの方法は印刷工程の合理化上極めて
有用ではあるが、現状では必ずしも十分満足できるもの
ではない。例えば、の電子写真法を用いるものは、帯
電、露光、現像等画像形成のプロセスが煩雑であり、装
置が複雑で大がかりなものになる。また、のフォトポ
リマーを用いるものでは、高感度な印刷版を使用するた
め、明室での取扱いが難しくなる。の銀塩を用いる方
法は、処理が煩雑になり、処理廃液中に銀が含まれる等
の欠点がある。の方法も、後加熱やその後の現像処理
が必要であり、処理が煩雑になる。
【0004】また、これらの印刷版の製造には、露光工
程の後に、支持体表面の上に設けられた記録層を画像状
に除去するための湿式による現像工程や現像処理された
印刷版を水洗水で水洗したり、界面活性剤を含有するリ
ンス液、アラビアガム、澱粉誘導体を含む不感脂化液で
処理する後処理工程が含まれる。一方、近年の製版、印
刷業界では製版作業の合理化が進められており、上記の
ような複雑な湿式現像処理を必要とせず、露光後にその
まま印刷に使用できる印刷版用原版が望まれている。
【0005】米国特許第5,102,771号明細書、
米国特許第5,225,316号明細書には酸感受性基
を側鎖に持つポリマーと光酸発生剤を組み合わせた平版
印刷版用原版が提示されており、無現像システムが提案
されている。この平版印刷版用原版は発生する酸がカル
ボン酸であるために、限られた親水性しか持たず、版材
の耐久性や印刷画像の鮮明さに劣る欠点を持つ。また、
特開平7−186562(EP652,483)号公報
には、熱と酸の作用によりカルボン酸を発生させるポリ
マーと赤外線吸収色素とを含有する記録層を有する平版
印刷版用原版が開示されている。しかし、この平版印刷
版用原版を用いた平版印刷版では印刷時に汚れが生じる
という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題に加えて、
熱により側鎖が親水性に変化する疎水性高分子化合物か
らなる層をレーザー等により露光した場合、臭気が発生
する問題があった。例えば、熱により側鎖が親水性に変
化する疎水性高分子化合物として好ましいポリマーであ
るポリスチレンシクロヘキシルスルホネートでは、熱に
よりシクロヘキセンが脱離するため、シクロヘキセンの
臭いが発生する。また、好ましいポリマーであるポリス
チレンスルホン酸−1−メトキシ−2−プロピルエステ
ルでも同様にオレフィン臭が発生する。また版を手で扱
った場合に、手の指紋が原因とみられる印刷物の汚れが
発生する場合がある。このため、素手による版の取扱い
に細心の注意が要求され、作業性が低下する問題があっ
た。
【0007】従って、本発明の目的は、光熱変換により
生じた熱により高感度で画像を形成することができる感
熱性画像形成材料を画像記録層に用い、レーザー露光方
式を用いて記録することにより、ディジタルデーターか
ら直接製版可能であり、かつ画像露光後湿式現像処理や
こすり等の特別な処理を必要とせず、印刷物の汚れ性も
ない、平版印刷版用原版を提供することである。本発明
の他の目的は、レーザー等により露光した場合、臭気を
発生したり、版を手で扱った場合に手の指紋による印刷
物の汚れが発生することなく、そのために取扱い性が容
易になる平版印刷版用原版を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者等は、鋭意検討し
た結果、下記手段により上記目的が達成されることを見
いだし本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、 (1)支持体の表面上に、(a)熱により側鎖が親水性
に変化する疎水性高分子化合物(以下、感熱高分子化合
物または疎水性高分子化合物ともいう)および光熱変換
材料を含有する層(以下、画像形成層ともいう)と、
(b)親水性高分子化合物からなる層(以下、親水性保
護層ともいう)とを、順次設けたことを特徴とする平版
印刷版用原版である。
【0009】本発明の平版印刷版用原版は、支持体の一
面上に形成された画像形成層の上に親水性保護層を設け
るという構成とすることにより、親水性保護層がバリヤ
ー層としてガス等の透過を抑制するため、前記熱により
側鎖が親水性に変化する疎水性高分子化合物の熱による
脱離成分の臭気の発生が抑制されるという効果が得られ
る。また、版を手で扱った場合に、手の指紋が原因とみ
られる印刷物の汚れが発生するという問題についても、
前記保護層が親水性であるため、指紋が付着しにくく、
付着しても湿し水により除去されるという効果が得ら
れ、露光後印刷時における印刷汚れが著しく改善され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の平版印刷版用原版の画像形成層上に配置
する、親水性高分子化合物からなる層である親水性保護
層としては、以下に示す親水性高分子化合物を含有する
層である。
【0011】[親水性高分子化合物]本発明に用いられ
る親水性高分子化合物の親水性とは、水溶性(水に完全
に溶解するものを意味する)、疑似水溶性(両親媒性を
意味し、マクロには水に溶解するがミクロには非溶解部
分を含むものを意味する)、水膨潤性(水に膨潤するが
溶解しないものを意味する)の特性を有するものを包含
する。即ち、通常の使用条件下で水を吸着又は吸収する
ポリマー、水に溶けるかあるいは水に膨潤するポリマー
を含む。上記の定義に当てはまるものとして、(1)側
鎖に−COOR、−COOM、−SOR、−SO2 R、
−SO3 R、−SOM、−SO2 M、−SO3 M、−O
H、−NR12 (ここで、Rは水素原子、アルキル基
又はアリール基を示し、Mは金属原子を示し、R1 、R
2 はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリー
ル基を示す。)から選ばれる官能基を有する親水性高分
子化合物、(2)分子内にアルキレンオキシド基を有す
る親水性高分子化合物が挙げられ、これらの官能基を有
する公知の天然高分子化合物又は合成高分子化合物を使
用することができる。
【0012】(1)側鎖に−COOR、−COOM、−
SOR、−SO2 R、−SO3 R、−SOM、−SO2
M、−SO3 M、−OH、−NR12 (ここで、Rは
水素原子、アルキル基又はアリール基を示し、Mは金属
原子を示し、R1 、R2 はそれぞれ独立に、水素原子、
アルキル基又はアリール基を示す。)から選ばれる官能
基を有する親水性高分子化合物としての合成高分子化合
物には以下のような化合物がある。 カルボン酸塩系共
重合体、N−ビニルカルボン酸アミド系共重合体、スル
ホン酸塩系共重合体、ビニルピロリドン系共重合体、ポ
リビニルアルコール、水性ウレタン樹脂、水溶性ポリエ
ステル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート系ポリ
マー、ポリ(ビニルメチルエーテル−co−無水マレイ
ン酸)、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト系架橋重合体、ポリプロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート系架橋重合体等。側鎖に−COOR又は−
COOMを有するカルボン酸塩系共重合体としては、吸
水性及び耐久性の観点から、カルボキシル基、カルボン
酸塩、カルボン酸アミド、カルボン酸イミド、カルボン
酸無水物等のカルボキシル基又はカルボキシル基に誘導
しうる官能基を分子中に1個又は2個有するα、β−不
飽和化合物をモノマー成分として含有するカルボン酸系
共重合体のケン化反応物が挙げられる。
【0013】α、β−不飽和化合物の具体例としては、
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル類、メ
タクリル酸エステル類、アクリル酸アミド類、メタクリ
ル酸アミド類、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン
酸アミド類、マレイン酸イミド類、イタコン酸、クロト
ン酸、フマル酸、メサコン酸等が挙げられる。アクリル
酸エステル類の具体例としては、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、(n−またはi−)プロピルアク
リレート、(n−、i−、sec−またはt−)ブチル
アクリレート、アミルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、ドデシルアクリレート、クロロエチル
アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2
−ヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペ
ンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ア
リルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリ
レート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ベン
ジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、ク
ロロベンジルアクリレート、ヒドロキシベンジルアクリ
レート、ヒドロキシフェネチルアクリレート、ジヒドロ
キシフェネチルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルア
クリレート、ヒドロキシフェニルアクリレート、クロロ
フェニルアクリレート、スルファモイルフェニルアクリ
レート、2−(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)
エチルアクリレート等が挙げられる。
【0014】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
(n−またはi−)プロピルメタクリレート、(n−、
i−、sec−またはt−)ブチルメタクリレート、ア
ミルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ア
リルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタ
クリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、メトキシベンジルメタクリレート、クロロベンジル
メタクリレート、ヒドロキシベンジルメタクリレート、
ヒドロキシフェネチルメタクリレート、ジヒドロキシフ
ェネチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、
テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニルメタ
クリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、クロ
ロフェニルメタクリレート、スルファモイルフェニルメ
タクリレート、2−(ヒドロキシフェニルカルボニルオ
キシ)エチルメタクリレート等が挙げられる。
【0015】アクリルアミド類の具体例としては、アク
リルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルア
クリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチ
ルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−
ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリ
ルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(ヒドロキ
シフェニル)アクリルアミド、N−(スルファモイルフ
ェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)
アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチル−
N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0016】マレイン酸アミド類の具体例としては、マ
レイン酸アミド、N−メチルマレイン酸アミド、N−エ
チルマレイン酸アミド、N−プロピルマレイン酸アミ
ド、N−ブチルマレイン酸アミド、N−ベンジルマレイ
ン酸アミド、N−ヒドロキシエチルマレイン酸アミド、
N−フェニルマレイン酸アミド、N−トリルマレイン酸
アミド、N−(ヒドロキシフェニル)マレイン酸アミ
ド、N−(スルファモイルフェニル)マレイン酸アミ
ド、N−(フェニルスルホニル)マレイン酸アミド、N
−(トリルスルホニル)マレイン酸アミド、N,N−ジ
メチルマレイン酸アミド、N−メチル−N−フェニルマ
レイン酸アミド、N−ヒドロキシエチル−N´−メチル
マレイン酸アミド等が挙げられる。マレイン酸イミド類
の具体例としては、マレイン酸イミド、N−メチルマレ
イン酸イミド、N−エチルマレイン酸イミド、N−プロ
ピルマレイン酸イミド、N−ブチルマレイン酸イミド、
N−ベンジルマレイン酸イミド、N−ヒドロキシエチル
マレイン酸イミド、N−フェニルマレイン酸イミド、N
−トリルマレイン酸イミド、N−(ヒドロキシフェニ
ル)マレイン酸イミド、N−(スルファモイルフェニ
ル)マレイン酸イミド、N−(フェニルスルホニル)マ
レイン酸イミド、N−(トリルスルホニル)マレイン酸
イミド等が挙げられる。
【0017】本発明に使用するカルボン酸塩系共重合体
は、上記のα、β−不飽和化合物の単独重合体でもよい
し、本発明に必要な親水性を示す範囲である限り共重合
可能な他のモノマーとの共重合体でもよい。共重合可能
な他のモノマー成分の例としては、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、1−ブチレン、ジイソブチレン、メ
チルビニルエーテル、アクリロニトリル、ビニルエステ
ル類、スチレン類等の公知のモノマーが挙げられる。
【0018】ビニルエステル類の具体例としては、ビニ
ルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート
等が挙げられる。スチレン類の具体例としては、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘ
キシルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロ
メチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシ
メチルスチレン、メトキシスチレン、ジメトキシスチレ
ン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレ
ン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、カルボキシス
チレン等が挙げられる。
【0019】他のモノマーと組み合わせる場合、カルボ
キシル基もしくはこれに転化しうる基を含有するα、β
−不飽和化合物は、通常全モノマー成分中の10モル%
以上で、40モル%以上であることがより好ましい。カ
ルボキシル基又はこれに転化しうる基を含有するα、β
−不飽和化合物をモノマーとして含有する重合体は、公
知の方法を用いて製造することができる。例えば高分子
化学、7巻、142頁(1950)。すなわち、これら
カルボン酸塩系共重合体は、ランダムポリマー、ブロッ
クポリマー、グラフトポリマー等何れでもよいが、ラン
ダムポリマーであることが好ましく、重合方式によって
適宜選択されるが、例えばジ−t−ブチルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド等のパーオキシド類、過硫
酸アンモニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニ
トリル等のアゾ化合物等の重合開始剤を用いたラジカル
重合により合成される。重合方式としては、溶液重合、
乳化重合、懸濁重合等が摘要される。
【0020】これらカルボン酸塩系は共重合体を合成す
る際に用いられる好適な溶媒としては、例えばテトラヒ
ドロフラン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、
メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1
−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プ
ロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチ
ル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、
水等が挙げられる。これらの溶媒は単独であるいは2種
以上混合して用いられる。これらカルボン酸塩系共重合
体の重合度は特に限定されるものではない。
【0021】上記に説明した重合体又共重合体はアルカ
リ触媒の存在下でケン化反応することが好ましい。ケン
化反応に用いられる溶媒としては水、アルコール及びア
ルコール水溶液が好ましい。また、ケン化反応に用いら
れる触媒としては公知のアルカリ触媒が用いられるが、
特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物が好ましい。ケン化反応は該重合体又は該共
重合体を前述の溶媒に溶解又は分散させ、そこにアルカ
リ触媒を添加し20〜80℃で1〜10時間攪拌するこ
とにより達成される。また、本発明のケン化反応物は、
公知の方法によって塩を任意に変えることが可能であ
る。通常用いられる塩形成物質としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノメチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノ
イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン、モノエタノ−ルアミン、ジエタノ−ル
アミン、トリエタノ−ルアミン、モノイソプロパノ−ル
アミン、ジイソプロパノ−ルアミン、トリイソプロパノ
−ルアミン、N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、N,
N−ジメチルイソプロパノ−ルアミン、シクロヘキシル
アミン、ベンジルアミン、アニリン、ビリジンなどが挙
げられる。また、マグネシウム、カルシウムなどのアル
カリ土類金属塩類の多価金属塩類も前記の塩と混合塩の
形態で添加することが可能である。
【0022】カルボン酸塩系共重合体の具体例として
は、アクリル酸重合体、メタクリル酸重合体、アクリル
酸メチル重合体のケン化反応生成物、メタクリル酸アミ
ド共重合体のケン化反応生成物、アクリル酸/メタクリ
ル酸共重合体、マレイン酸/スチレン共重合体、アクリ
ル酸メチル/酢酸ビニル共重合体のケン化反応生成物等
のような化合物が挙げられる。N−ビニルカルボン酸ア
ミド系共重合体とは、下記一般式(1)で示されるN−
ビニルカルボン酸アミド(以下、NVAと略す)を必須
の繰り返し単位とする共重合体(以下、NVA系共重合
体と略する)を意味する。
【0023】N−ビニルカルボン酸アミド系共重合体と
は、下記一般式(1)で示されるN−ビニルカルボン酸
アミドを必須の繰り返し単位とする共重合体を意味す
る。
【0024】
【化1】
【0025】式中、R1 は水素原子または炭素数1〜4
のアルキル基、R2 は水素原子またはメチル基、フエニ
ル基、R3 は水素原子または炭素数1〜8の直鎖または
分岐アルキル基を表わす。
【0026】NVAの具体例としては、N−ビニルホル
ムアミド、N−ビニルプロピオン酸アミド、N−ビニル
安息香酸アミド、N−メチル−N−ビニル安息香酸アミ
ド、N−フエニル−N−ビニルアセトアミド、N−フエ
ニル−N−ビニル安息香酸アミドなどが挙げられるが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0027】本発明に好ましく用いられるN−ビニルカ
ルボン酸アミド系共重合体は、吸水性及び耐久性の観点
から、カルボキシル基、カルボン酸塩、カルボン酸アミ
ド、カルボン酸イミド、カルボン酸無水物等のカルボキ
シル基又はカルボキシル基に誘導しうる官能基を分子中
に1個又は2個有するα、β−不飽和化合物を共重合単
位として含有することが好ましい。α、β−不飽和化合
物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アク
リル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリル
酸アミド類、メタクリル酸アミド類、無水マレイン酸、
マレイン酸、マレイン酸アミド類、マレイン酸イミド
類、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、メサコン酸等
が挙げられる。アクリル酸エステル類、メタクリル酸エ
ステル類、アクリル酸アミド類、メタクリル酸アミド
類、マレイン酸アミド類、マレイン酸イミド類の具体例
としては前述のような化合物が挙げられる。
【0028】本発明に好ましく用いられるNVA系共重
合体は更に、本発明に必要な親水性を示す範囲である限
り共重合可能な他のモノマーを共重合単位として含有す
ることが可能である。共重合可能な他のモノマー成分の
例としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1
−ブチレン、ジイソブチレン、メチルビニルエーテル、
アクリロニトリル、ビニルエステル類、スチレン類等の
公知のモノマーが挙げられる。ビニルエステル類、スチ
レン類の具体例としては前述のような化合物が挙げられ
る。NVA系共重合体は、通常ラジカル重合により調製
される。これらNVA系共重合体はランダムポリマー、
ブロックポリマー、グラフトポリマー等何れでもよい
が、ランダムポリマーであることが好ましく、公知の方
法を用いて製造することができる。例えば高分子化学、
7巻、142頁(1950)。すなわち、これらカルボ
ン酸塩系共重合体は、ランダムポリマー、ブロックポリ
マー、グラフトポリマー等何れでもよいが、ランダムポ
リマーであることが好ましく、重合方式によって適宜選
択されるが、例えばジ−t−ブチルパーオキシド、ベン
ゾイルパーオキシド等のパーオキシド類、過硫酸アンモ
ニウム等の過硫酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物等の重合開始剤を用いたラジカル重合によ
り合成される。重合方式としては、溶液重合、乳化重
合、懸濁重合等が摘要される。
【0029】これらNVA系共重合体を合成する際に用
いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、エ
チレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケ
トン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、1−メトキシ−2
−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテー
ト、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳
酸エチル、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。
これらの溶媒は単独であるいは2種以上混合して用いら
れる。これらNVA系共重合体の重合度は特に限定され
るものではない。NVA系共重合体の具体例としては、
以下のポリマーが挙げられる。ポリ(N−ビニルアセト
アミド)、N−ビニルアセトアミド/(メタ)アクリル
酸共重合体およびその部分または完全中和物(「部分ま
たは完全中和物」とは、共重合体中のカルボン酸、スル
フォン酸、リン酸など重合性官能基中の水素イオンの一
部または全部がナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属塩、カルシウム、バリウムなどの金属土類塩化に置換
されたものを意味する)、N−ビニルアセトアミド/ク
ロトン酸共重合体およびその部分または完全中和物、N
−ビニルアセトアミド/マレイン酸共重合体およびその
部分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド/フマ
ル酸共重合体およびその部分または完全中和物、N−ビ
ニルアセトアミド/シトラコン酸共重合体およびその部
分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド/ケイ皮
酸共重合体およびその部分または完全中和物、N−ビニ
ルアセトアミド/ビニルスルフォン酸共重合体およびそ
の部分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド/無
水マレイン酸共重合体およびその部分または完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/イタコン酸共重合体およ
びその部分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド
/アコニット酸共重合体およびその部分または完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/3−ブテノン酸共重合体
およびその部分または完全中和物、N−ビニルアセトア
ミド/4−ペンテン酸共重合体およびその部分または完
全中和物、N−ビニルアセトアミド/アリルスルフォン
酸共重合体およびその部分または完全中和物、N−ビニ
ルアセトアミド/メタリルスルフォン酸共重合体および
その部分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド/
アリルリン酸共重合体およびその部分または完全中和
物、N−ビニルアセトアミド/カルボキシエチルアクリ
レート共重合体およびその部分または完全中和物、N−
ビニルアセトアミド/2−アクロイルエチルリン酸共重
合体およびその部分または完全中和物、N−ビニルアセ
トアミド/3−アクロイルプロピルリン酸共重合体およ
びその部分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド
/8−メタクリロイルオクチルリン酸共重合体およびそ
の部分または完全中和物、N−ビニルアセトアミド/2
−アクリルアミド−n−プロパンスルフォン酸共重合体
およびその部分または完全中和物、N−ビニルアセトア
ミド/2−アクリルアミド−n−オクタンスルフォン酸
共重合体およびその部分または完全中和物、N−ビニル
アセトアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルフォン酸共重合体およびその部分または完全中和
物など。
【0030】側鎖に−SO3 R、−SO3 Mを有するス
ルホン酸塩系共重合体としては、分子中にスルホン酸塩
もしくはスルホン酸アミド、スルホン酸エステル等のス
ルホン酸塩に誘導しうる官能基を有する不飽和化合物を
モノマー成分として含有する共重合体もしくは共重合体
のケン化反応物が挙げられる。そのような不飽和化合物
の具体例としては以下のような化合物が挙げられる。
【0031】
【化2】
【0032】これらモノマーの内一種のみを用いた単独
重合体を使用してもよいが、本発明に必要な親水性を示
す範囲で二種以上を用いた共重合体やこれらのモノマー
と他のモノマーとの共重合体を使用してもよい。共重合
可能な他のモノマー成分の例としては、エチレン、プロ
ピレン、イソブチレン、1−ブチレン、ジイソブチレ
ン、メチルビニルエーテル、アクリロニトリル、アクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルア
ミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチ
レン類等の公知のモノマーが挙げられる。アクリル酸エ
ステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド
類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン
類の具体例は前述の通りである。
【0033】スルホン酸塩又はこれに転化しうる基を含
有する不飽和化合物をモノマーとして含有する重合体
は、通常ラジカル重合により調製される。これらスルホ
ン酸塩系共重合体はランダムポリマー、ブロックポリマ
ー、グラフトポリマー等何れでもよいが、ランダムポリ
マーであることが好ましく、公知の方法を用いて製造す
ることができる。例えば高分子化学、7巻、142頁
(1950)。すなわち、これらカルボン酸塩系共重合
体は、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフト
ポリマー等何れでもよいが、ランダムポリマーであるこ
とが好ましく、重合方式によって適宜選択されるが、例
えばジ−t−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオキ
シド等のパーオキシド類、過硫酸アンモニウム等の過硫
酸塩類、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等
の重合開始剤を用いたラジカル重合により合成される。
重合方式としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等が
摘要される。
【0034】これらスルホン酸塩系共重合体を合成する
際に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラ
ン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエ
チルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテー
ト、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1−メト
キシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピル
アセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メ
チル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、水等が挙げ
られる。これらの溶媒は単独であるいは2種以上混合し
て用いられる。これらスルホン酸塩共重合体の重合度は
特に限定されるものではない。
【0035】上記に説明した共重合体はアルカリ触媒の
存在下でケン化反応することが好ましい。ケン化反応に
用いられる溶媒としては水、アルコール及びアルコール
水溶液が好ましい。また、ケン化反応に用いられる触媒
としては公知のアルカリ触媒が用いられるが、特に水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物が好ましい。ケン化反応は該重合体又は該共重合体を
前述の溶媒に溶解又は分散させ、そこにアルカリ触媒を
添加し20〜80℃で1〜24時間攪拌することにより
達成される。
【0036】また、本発明のケン化反応物は、公知の方
法によって塩を任意に変えることが可能である。通常用
いられる塩形成物質としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化アンモニウム、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロ
ピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピル
アミン、モノエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、
トリエタノ−ルアミン、モノイソプロパノ−ルアミン、
ジイソプロパノ−ルアミン、トリイソプロパノ−ルアミ
ン、N,N−ジメチルエタノ−ルアミン、N,N−ジメ
チルイソプロパノ−ルアミン、シクロヘキシルアミン、
ベンジルアミン、アニリン、ビリジンなどが挙げられ
る。また、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土
類金属塩類の多価金属塩類も前記の塩と混合塩の形態で
添加することが可能である。
【0037】スルホン酸塩系共重合体の具体例としては
以下のようなポリマーが挙げられる。
【0038】
【化3】
【0039】上記の親水性高分子化合物の内で本発明の
効果を十分に発揮する上で好ましい親水性を有するポリ
マーは、カルボン酸塩系共重合体、NVA系共重合体、
スルホン酸塩系共重合体、ポリビニルアルコールであ
り、より好ましくはカルボン酸塩系共重合体、NVA系
共重合体、スルホン酸塩系共重合体である。
【0040】カルボン酸塩系共重合体の中でも好ましい
のは、アクリル酸、メタクリル酸との重合体又は共重合
体、α−オレフィン、ビニル化合物と無水マレイン酸と
の共重合体であり、さらに好ましいのはビニルエステル
と(メタ)アクリル酸エステル共重合体のケン化反応生
成物である(以下の説明で(メタ)アクリル酸とあるの
はアクリル酸はメタクリル酸を略したものである)。該
共重合体の中でも(メタ)アクリル酸エステル成分が該
共重合体の20〜80モル%を占めることが好ましく、
さらに吸水性と親水性中間層の力学強度を両立させるに
は30〜70モル%であることがより好ましい。また、
NVA系共重合体の中で好ましいのは、NVAとアクリ
ル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等のカルボン酸と
の共重合体であり、吸水性と耐久性の観点からNVA単
位は全モノマー成分中の10モル%以上であることが好
ましく、40モル%以上であることがより好ましい。
【0041】更にスルホン酸塩系共重合体として好まし
いのはスチレンスルホン酸塩、スチレンスルホン酸エス
テルの重合体、共重合体あるいはスチレンスルホン酸塩
又はスチレンスルホン酸エステルと(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエステル及び
/又は無水マレイン酸との共重合体あるいはそれら重合
体、共重合体のケン化反応生成物である。吸水性と耐久
性の観点からスチレンスルホン酸塩あるいはスチレンス
ルホン酸エステル単位が全モノマー中の20モル%以上
であることが好ましく、50モル%であることがさらに
好ましい。
【0042】また、これらの側鎖に−COOR、−CO
OM、−SOR、−SO2 R、−SO3 R、−SOM、
−SO2 M、−SO3 M、−OH、−NR12 から選
ばれる官能基を有する親水性高分子化合物としての天然
高分子化合物にはデンプン−スチレンスルフォン酸系グ
ラフト重合体、デンプン−ビニルスルフォン酸系グラフ
ト重合体、デンプン−アクリルアミド系グラフト重合
体、カルボキシル化メチルセルロース、セルロース−ス
チレンスルフォン酸系グラフト重合体、カルボキシメチ
ルセルロース系架橋体等が挙げられる。
【0043】本発明に用いられる(2)分子内にアルキ
レンオキシド基を有する親水性高分子化合物は、主鎖あ
るいは側鎖にアルキレンオキシド基を有するものであれ
ば特に制限はなく、具体的には、例えば、ポリエチレン
オキサイド、ポリ(エチレンオキサイド−co−プロピ
レンオキサイド)等が挙げられ、また、天然高分子化合
物としては、デンプン−アクリロニトリル系グラフト重
合体加水分解物、デンプン−アクリル酸系グラフト重合
体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサントゲン酸
セルロース、セルロース−アクリロニトリル系グラフト
重合体、ヒアルロン酸、アガロース、コラーゲン、ミル
クカゼイン、酸カゼイン、レンネットカゼイン、アンモ
ニアカゼイン、カリ化カゼイン、ホウ砂カゼイン、グル
ー、ゼラチン、グルテン、大豆蛋白、アルギン酸塩、ア
ルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン
酸ナトリウム、アラビヤガム、トラガカントガム、カラ
ヤガム、グアールガム、ロカストビーンガム、アイリッ
シュモス、大豆レシチン、ペクチン酸、澱粉、カルボキ
シル化澱粉、寒天、デキストリン、マンナン等を挙げる
ことができる。 本発明における親水性保護層には、上
記の親水性高分子化合物以外に発明の効果を損なわない
範囲で必要に応じて以下のような化合物を構成成分とし
て含んでもよい。
【0044】本発明の平版印刷版の親水性保護層中に
は、親水性効果増強のため、EP703499号明細書
に記載されているような無機粒子、例えば、酸化チタ
ン、酸化ジルコン、シリカ、アルミナなどの無機塩を添
加することができる。
【0045】本発明の平版印刷版の親水性保護層中に
は、印刷条件に対する安定性を拡げるため、特開昭62
−251740号公報や特開平3−208514号公報
に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭5
9−121044号公報、特開平4−13149号公報
に記載されているような両性界面活性剤を添加すること
ができる。非イオン界面活性剤の具体例としては、ソル
ビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセ
リド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が
挙げられる。両性界面活性剤の具体例としては、アルキ
ルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエ
チルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
やN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商
品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられ
る。上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の、こ
の親水性保護層の全固形物中に占める割合は、0.05
〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重
量%である。
【0046】本発明の平版印刷版の親水性保護層は、通
常上記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布
することにより製造することができる。ここで使用する
溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチル
アセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、
ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメ
チルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、
トルエン、水等をあげることができるがこれに限定され
るものではない。
【0047】これらの溶媒は単独あるいは混合して使用
される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の
濃度は、好ましくは1〜50重量%である。塗布する方
法としては、種々の方法を用いることができるが、例え
ば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カー
テン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード
塗布、ロール塗布等を挙げることができる。本発明の平
版印刷版の親水性保護層中には、塗布性を良化するため
の界面活性剤、例えば特開昭62−170950号公報
に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加する
ことができる。好ましい添加量は、親水性中間層全固形
物分に対し、0.01〜1重量%更に好ましくは0.0
5〜0.5重量%である。
【0048】親水性保護層は、露光部における親水性バ
リヤー面の機能をも発現するものであり、このことか
ら、塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗布量(固形
分)は、一般的に0.5mg/m2 〜5.0g/m2
好ましく、より好ましくは1mg/m2 〜3.0g/m
2 、さらに好ましくは2mg/m2 〜1.0g/m2
ある。塗布量が、0.5mg/m2 未満であると親水性
が不十分となり、5.0g/m2 を超えて塗布しても効
果の向上は見られず、かえって感度低下がおこるため好
ましくない。なお上記の親水性高分子化合物は、該保護
層以外にも、必要に応じて設けることができる、画像記
録層の下塗り層(中間層)に主成分として含有させるよ
うにして用いることができる。
【0049】次に、本発明の平版印刷版用原版の画像形
成層である、親水性支持体上に形成され、熱により側鎖
が親水性に変化する疎水性高分子化合物および光熱変換
材料を含有する層としては、以下に示す疎水性高分子化
合物および光熱変換材料を含有する層である。なお、本
発明の平版印刷版用原版において、必要に応じて、該画
像形成層の下塗り層として、前記親水性高分子化合物を
含有させた親水性中間層を設けることができる。 [疎水性高分子化合物]本発明で用いられる平版印刷版
用原版の画像記録層に含まれる、熱により側鎖が親水性
に変化する疎水性高分子化合物としては、特に限定され
ないが、下記一般式(2)〜(6)の何れかで表される
官能基の内の少なくとも一つを側鎖に有するものが挙げ
られる。
【0050】
【化4】
【0051】(式中、Lは疎水性高分子化合物主鎖に連
結した多価の非金属原子から成る有機基を表し、R1
アリール基、アルキル基又は環状イミド基を表し、R
2 、R3はアリール基又はアルキル基を表し、R4 はア
リール基、アルキル基又は−SO 25 を表し、R5
アリール基又はアルキル基を表し、R6 、R7 及びR8
はそれぞれ独立にアリール基又はアルキル基を表し、R
6 、R7 及びR8 の内の任意の2つもしくは3つで環を
形成してもよい。R9 及びR10の内の一方は水素原子
を、他方は水素原子、アリール基又はアルキル基を表
し、R11はアルキル基を表し、R9 とR11又はR10とR
11で環を形成してもよい。)
【0052】Lは非金属原子からなる多価の連結基であ
って、1〜60個の炭素原子、0〜10個の窒素原子、
0〜50個の酸素原子、1〜100個の水素原子、及び
0〜20個の硫黄原子から成り立つものである。より具
体的には下記の構造単位が組み合わさって構成されるも
のを挙げることができる。
【0053】
【化5】
【0054】多価の連結基が置換基を有する場合、置換
基としてはメチル、エチルなどの炭素数1から20まで
のアルキル基、フェニル、ナフチルなどの炭素数6から
16までのアリール基、水酸基、カルボキシル基、スル
ホンアミド基、N−スルホニルアミド基、アセトキシの
ような炭素数1から6までのアシルオキシ基、メトキ
シ、エトキシのような炭素数1から6までのアルコキシ
基、塩素、臭素のようなハロゲン原子、メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカル
ボニルのような炭素数2から7までのアルコキシカルボ
ニル基、シアノ基、t−ブチルカーボネートのような炭
酸エステル基などを用いることができる。
【0055】R1 〜R5 がアリール基若しくは置換アリ
ール基を表わすとき、アリール基には炭素環式アリール
基と複素環式(ヘテロ)アリール基が含まれる。炭素環
式アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アン
トラセニル基、ピレニル基等の炭素数6から19のもの
が用いられる。また、複素環式アリール基としては、ピ
リジル基、フリル基、その他ベンゼン環が縮環したキノ
リル基、ベンゾフリル基、チオキサントン基、カルバゾ
ール基等の炭素数3〜20、ヘテロ原子数1〜5を含む
ものが用いられる。R1 〜R5 がアルキル基若しくは置
換アルキル基を表わすとき、当該アルキル基としてはメ
チル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、シ
クロヘキシル基等の直鎖状、分岐状若しくは環状の炭素
数1から25までのものが用いられる。
【0056】R1 〜R5 が置換アリール基、置換ヘテロ
アリール基、置換アルキル基であるとき、置換基として
はメトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜10までのア
ルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロ
ゲン原子、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基
のようなハロゲン置換されたアルキル基、メトキシカル
ボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブチルオキシカ
ルボニル基、p−クロロフェニルオキシカルボニル基等
の炭素数2から15までのアルコキシカルボニル基若し
くはアリールオキシカルボニル基;水酸基;アセチルオ
キシ基、ベンゾイルオキシ基、p−ジフェニルアミノベ
ンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;t−ブチルオキ
シカルボニルオキシ基等のカルボネート基;t−ブチル
オキシカルボニルメチルオキシ基、2−ピラニルオキシ
基等のエーテル基;アミノ基、ジメチルアミノ基、ジフ
ェニルアミノ基、モルフォリノ基、アセチルアミノ基等
の置換、非置換のアミノ基;メチルチオ基、フェニルチ
オ基等のチオエーテル基;ビニル基、スチリル基等のア
ルケニル基;ニトロ基;シアノ基;ホルミル基、アセチ
ル基、ベンゾイル基等のアシル基;フェニル基、ナフチ
ル基のようなアリール基;ピリジル基のようなヘテロア
リール基等を挙げることができる。またR1〜R5 が置
換アリール基、置換ヘテロアリール基であるとき、置換
基として前述の他にもメチル基、エチル基等のアルキル
基を用いることができる。
【0057】R1 が環状イミド基を表すとき、環状イミ
ドとしては、琥珀酸イミド、フタル酸イミド、シクロヘ
キサンジカルボン酸イミド、ノルボルネンジカルボン酸
イミド等の炭素原子4〜20までのものを用いることが
できる。
【0058】上記のうちR1 として特に好ましいもの
は、ハロゲン、シアノ、ニトロ等の電子吸引性基で置換
されたアリール基、ハロゲン、シアノ、ニトロ等の電子
吸引性基で置換されたアルキル基、2級若しくは3級の
分岐状のアルキル基、環状アルキル基及び環状イミドで
ある。また、上記のうちR2 〜R5 として特に好ましい
ものは、ハロゲン、シアノ、ニトロ等の電子吸引性基で
置換されたアリール基、ハロゲン、シアノ、ニトロ等の
電子吸引性基で置換されたアルキル基、及び2級若しく
は3級の分岐状のアルキル基である。上記のうちR6
11として好ましいものは、アルキル基又はアリール基
であって、R6 、R7 及びR8 の内の任意の2つもしく
は3つで環を形成した場合、及び、R9 とR11又はR10
とR11で環を形成した場合である。また、このとき、ア
ルキル基、アリール基は置換基を有していてもよく、好
ましい置換基としては、メチル基、メトキシ基、ハロゲ
ン原子等が挙げられる。
【0059】前記一般式(2)〜(6)で表される官能
基を有し、熱により親水性に変化する疎水性高分子化合
物の中でも、一般式(2)、(5)、(6)で表される
官能基を有する化合物が好ましく、特に一般式(2)で
表される官能基を有する化合物との組合せで有効であ
り、下記一般式(7)で表される2級アルキル基を有す
る化合物が更に好ましい。
【0060】
【化6】
【0061】R6 ,R7 は置換もしくは非置換アルキ
ル,置換もしくは非置換アリール基を表し、また、R
6 ,R7 はそれが結合している2級炭素原子(CH)と共
に環を形成してもよい。R6 ,R7 が置換もしくは非置
換アルキル基を表すとき、アルキル基としてはメチル
基,エチル基,イソプロピル基,t−ブチル基,シクロ
ヘキシル基などの直鎖状,分岐状,もしくは環状のアル
キル基が挙げられ、炭素数1から25までのものが好適
に用いられる。R6 ,R7 が置換もしくは非置換アリー
ル基を表すとき、アリール基には炭素環式アリール基と
複素環式アリール基が含まれる。炭素環式アリール基と
してはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピ
レニル基など炭素数6から19のものが用いられる。ま
た、複素環式アリール基としてはピリジル基、フリル
基、その他ベンゼン環が縮環したキノリル基、ベンゾフ
リル基、チオキサントン基、カルバゾール基などの炭素
数3〜20、ヘテロ原子数1〜5を含むものが用いられ
る。
【0062】R6 ,R7 が置換アルキル基,置換アリー
ル基であるとき、置換基としてはメトキシ基、エトキシ
基などの炭素数1〜10までのアルコキシ基、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、トリフル
オロメチル基、トリクロロメチル基のようなハロゲン置
換されたアルキル基、メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、t−ブチルオキシカルボニル基、p−ク
ロロフェニルオキシカルボニルなどの炭素数2から15
までのアルコキシカルボニル基またはアリールオキシカ
ルボニル基;水酸基;アセチルオキシ、ベンゾイルオキ
シ、p−ジフェニルアミノベンゾイルオキシなどのアシ
ルオキシ基;t−ブチルオキシカルボニルオキシ基など
のカルボネート基;t−ブチルオキシカルボニルメチル
オキシ基、2−ピラニルオキシ基などのエーテル基;ア
ミノ基、ジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、モル
フォリノ基、アセチルアミノ基などの置換、非置換のア
ミノ基;メチルチオ基、フェニルチオ基などのチオエー
テル基;ビニル基、ステリル基などのアルケニル基;ニ
トロ基;シアノ基;ホルミル基、アセチル基、ベンゾイ
ル基などのアシル基;フェニル基、ナフチル基のような
アリール基;ピリジル基のようなヘテロアリール基等を
挙げることができる。また、R6 ,R7 が置換アリール
基であるとき、置換基としては、前述したものの他にも
メチル基、エチル基などのアルキル基を用いることがで
きる。
【0063】上記のR6 ,R7 としては、感材の保存安
定性に優れる点で、置換、非置換のアルキル基が好まし
く、経時安定性の点で、アルコキシ基,カルボニル基,
アルコキシカルボニル基,シアノ基,ハロゲン基などの
電子吸引性基で置換された2級のアルキル基,もしくは
シクロヘキシル基、ノルボルニル基などの2級のアルキ
ル基が特に好ましい。物性値としては、重クロロホルム
中、プロトンNMRにおける2級メチン水素のケミカル
シフトが4.4ppmよりも低磁場に現れる化合物が好
ましく、4.6ppmよりも低磁場に現れる化合物がよ
り好ましい。このように、電子吸引性基で置換された2
級のアルキル基が特に好ましいのは、熱分解反応時に中
間体として生成していると思われるカルボカチオンが電
子吸引性基により不安定化し、分解が抑制されるためで
あると考えられる。具体的には、−CHR67 の構造
としては、下記式で表される構造が特に好ましい。
【0064】
【化7】
【0065】前記一般式(7)中、Lは前記一般式
(2)〜(6)と同じである。
【0066】本発明における感熱高分子化合物の合成に
好適に使用される、一般式(2)〜(6)で表される官
能基を有するモノマーの具体例を以下に示す。
【0067】
【化8】
【0068】
【化9】
【0069】
【化10】
【0070】
【化11】
【0071】
【化12】
【0072】
【化13】
【0073】
【化14】
【0074】
【化15】
【0075】
【化16】
【0076】
【化17】
【0077】本発明では、好ましくは一般式(2)〜
(6)で表される官能基を有するモノマーの内の少なく
とも何れか一つを用い、ラジカル重合により得られる高
分子化合物を使用する。このような高分子化合物とし
て、一般式(2)〜(6)で表される官能基を有するモ
ノマーの内一種のみを用いた単独重合体を使用してもよ
いが、二種以上を用いた共重合体やこれらのモノマーと
他のモノマーとの共重合体を使用してもよい。本発明に
おいて、さらに好適に使用される高分子化合物は、上記
モノマーと他の公知モノマーとのラジカル重合により得
られる共重合体である。
【0078】共重合体に用いられる他のモノマーとし
て、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エス
テル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニ
ルエステル類、スチレン類、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイン酸イ
ミド等の公知のモノマーも挙げられる。アクリル酸エス
テル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類の
具体例としては前述のような化合物が挙げられる。これ
らのモノマーのうち特に好適に使用されるのは、炭素原
子数20以下のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エ
ステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビ
ニルエステル類、スチレン類、アクリル酸、メタクリル
酸、及びアクリロニトリルである。共重合体の合成に使
用される一般式(2)〜(6)で表される官能基を有す
るモノマーの割合は、5〜99重量%であることが好ま
しく、さらに好ましくは10〜95重量%である。
【0079】以下に、一般式(2)〜(6)で表される
官能基を有する高分子化合物の具体例を示す。
【0080】
【化18】
【0081】
【化19】
【0082】
【化20】
【0083】
【化21】
【0084】
【化22】
【0085】
【化23】
【0086】式中の数字は高分子化合物のモル組成を表
す。
【0087】また、本発明で使用される一般式(2)〜
(6)で表される官能基の少なくとも何れか一つを有す
る高分子化合物の重量平均分子量は好ましくは2000
以上であり、さらに好ましくは5000〜30万の範囲
であり、数平均分子量は好ましくは800以上であり、
さらに好ましくは1000〜25万の範囲である。多分
散度(重量平均分子量/数平均分子量)は1以上が好ま
しく、さらに好ましくは1.1〜10の範囲である。こ
れらの高分子化合物は、ランダムポリマー、ブロックポ
リマー、グラフトポリマー等何れでもよいが、ランダム
ポリマーであることが好ましい。
【0088】本発明で使用される疎水性高分子化合物を
合成する際に用いられる溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、エチレンジクロリド等を単独で又は2種以上混合
して用いることができる。本発明で使用される疎水性高
分子化合物を合成する際に用いられるラジカル重合開始
剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化
合物が使用できる。本発明の平版印刷版用原版の画像記
録層において、疎水性高分子化合物は記録層の全固形物
分の50〜90重量%、好ましくは70〜90重量%の
割合で使用することができる。添加量が50重量%未満
の場合は、印刷画像が不鮮明になり、また添加量が90
重量%を越える場合は、レーザー露光による画像形成が
十分できなくなる。
【0089】本発明で使用される平版印刷版用原版の画
像記録層の疎水性高分子化合物以外の構成成分としては
以下のような化合物が挙げられる。
【0090】[光熱変換材料]本発明の平版印刷版用原
版の画像記録層に上記親水性高分子化合物と共に含有さ
せる光熱変換材料としては、紫外線、可視光線、赤外
線、白色光線等の光を吸収して熱に変換し得る物質なら
ば全て使用でき、例えば、カーボンブラック、カーボン
グラファイト、顔料、フタロシアニン系顔料、鉄粉、黒
鉛粉末、酸化鉄粉、酸化鉛、酸化銀、酸化クロム、硫化
鉄、硫化クロム等が挙げられる。特に、好ましいのは、
波長760nmから1200nmの赤外線を有効に吸収
する染料、顔料、または金属である。
【0091】染料としては、市販の染料及び文献(例え
ば、「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。好ま
しい染料としては、例えば、特開昭58−125246
号、特開昭59−84356号、特開昭59−2028
29号、特開昭60−78787号等に記載されている
シアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭5
8−181690号、特開昭58−194595号等に
記載されているメチン染料、特開昭58−112793
号、特開昭58−224793号、特開昭59−481
87号、特開昭59−73996号、特開昭60−52
940号、特開昭60−63744号等に記載されてい
るナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に
記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,
875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0092】また、米国特許第5,156,938号記
載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特
許第3,881,924号記載の置換アリールベンゾ
(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号
(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチン
チアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同5
8−220143号、同59−41363号、同59−
84248号、同59−84249号、同59−146
063号、同59−146061号に記載されているピ
リリウム系化合物、特開昭59−216146号記載の
シアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載
のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−135
14号、同5−19702号公報に開示されているピリ
リウム化合物も好ましく用いられる。また、好ましい別
の染料の例として、米国特許第4,756,993号明
細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外
吸収染料を挙げることができる。これらの染料のうち特
に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウ
ム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げ
られる。また、これらの中でも親水性基で置換された水
可溶性色素が好ましい。以下に、上記の光熱変換材料の
中で親水性近赤外吸収染料の具体例(化合物1)〜(化
合物15)を示すが、本発明がこれに限定されるもので
はない。
【0093】
【化24】
【0094】
【化25】
【0095】
【化26】
【0096】
【化27】
【0097】
【化28】
【0098】本発明において使用される顔料としては、
市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、
「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年
刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年
刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)
に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類として
は、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、
赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、
金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。
具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合ア
ゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、ア
ントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チ
オインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン
系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔
料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニ
トロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブ
ラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいも
のはカーボンブラックである。
【0099】これら顔料は表面処理をせずに用いてもよ
く、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法に
は樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を
付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリ
ング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔
料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処
理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印
刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最
新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載
されている。
【0100】顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましく、0.1μm〜1μmの範
囲にあることが特に好ましい。顔料の粒径が0.01μ
m未満のときは分散物の感光層塗布液中での安定性の点
で好ましくなく、また、10μmを越えると画像記録層
の均一性の点で好ましくない。顔料を分散する方法とし
ては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分
散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、
サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミ
ル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミ
ル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加
圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0101】これらの染料又は顔料は、画像記録層組成
物の全固形分の0.01〜50重量%、好ましくは0.
1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜1
0重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量
%の割合で使用することができる。顔料又は染料の添加
量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また
50重量%を越えると印刷時非画像部に汚れが発生す
る。
【0102】上記の光熱変換材料を使用するときの画像
記録層材料の濃度は、露光波長での光学濃度(OD)に
おいて、少なくとも0.3、好ましくは0.5、より好
ましくは1.0以上なければならない。ただしこのとき
のODは、画像記録層組成物を透明支持体に塗布し透過
で測定したときの値とする。その他の成分としては、以
下のような化合物が挙げられる。
【0103】[その他の成分]本発明では、上述の2つ
の成分が必須であるが、必要に応じてこれら以外に種々
の化合物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな
吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することがで
きる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイ
エロー#103、オイルピンク#312、オイルグリー
ンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、
オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラ
ックT−505(以上、オリエント化学工業(株)
製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレッ
ト(CI42555)、メチルバイオレット(CI42
535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI1
45170B)、マラカイトグリーン(CI4200
0)、メチレンブルー(CI52015)等及び特開昭
62−293247号公報に記載されている染料を挙げ
ることができる。これらの染料は、レーザー露光後退色
し、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加す
る方が好ましい。尚、添加量は、画像記録層材料全固形
分の0.01〜10重量%である。
【0104】また、本発明における記録層には、印刷条
件に対する安定性を広げるため、特開昭62−2517
40号公報や特開平3−208514号公報に記載され
ているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121
044号公報、特開平4−13149号公報に記載され
ているような両性界面活性剤を添加することができる。
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリ
ステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタ
ントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノ
エチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン
塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒ
ドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラ
デシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名アモーゲ
ンK、第一工業(株)製)等が挙げられる。上記非イオ
ン界面活性剤及び両性界面活性剤の画像記録層材料中に
占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、より
好ましくは0.1〜5重量%である。
【0105】更に本発明の画像記録層には必要に応じ、
塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。
例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、
リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テ
トラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸の
オリゴマー及びポリマー等が用いられる。
【0106】これら以外にも、エポキシ化合物、ビニル
エーテル類、特願平7−18120に記載のヒドロキシ
メチル基を持つフェノール化合物、及びアルコキシメチ
ル基を有するフェノール化合物等を添加してもよい。更
に塗膜の強度を向上させるために他の高分子化合物を添
加してもよい。
【0107】本発明の平版印刷版用原版の画像記録層
は、通常上記各成分を溶媒に溶かして、前記の親水性中
間層上に塗布することにより製造することができる。こ
こで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シ
クロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エ
タノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メ
トキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピル
アセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロ
ラクトン、トルエン、水等を挙げることができるがこれ
に限定されるものではない。これらの溶媒は単独又は混
合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全
固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。
また塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗布量(固形
分)は、用途によって異なるが、平版印刷版用原版につ
いていえば一般的に0.5〜5.0g/m2 が好まし
い。塗布する方法としては、種々の方法を用いることが
できるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプ
レー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ
塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができ
る。
【0108】本発明の方法で用いる平版印刷版用原版の
記録層には、塗布性を良化するための界面活性剤、例え
ば特開昭62−170950号公報に記載されているよ
うなフッ素系界面活性剤を添加することができる。これ
らの添加量は、全画像記録層材料固形分中0.01〜1
重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.5
重量%である。
【0109】本発明において使用される平版印刷版用原
版の支持体は、その表面が親水性のものであれば、特に
限定されない。平版印刷版用原版の支持体としては、寸
法的に安定な板状物であれば特に限定されないが、例え
ば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金
属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチ
ックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セル
ロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢
酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、
上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若し
くはプラスチックフィルム等が含まれる。
【0110】本発明の支持体としては、ポリエステルフ
ィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法
安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に
好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板
及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合
金板であり、更にアルミニウムがラミネート又は蒸着さ
れたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金
に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マ
グネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタ
ン等がある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%
以下である。本発明において特に好適なアルミニウム
は、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウ
ムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を
含有するものでもよい。このように本発明に適用される
アルミニウム板は、その組成が特定されるものではな
く、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を適宜に
利用することができる。本発明で用いられるアルミニウ
ム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ま
しくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.
2mm〜0.3mmである。
【0111】上記の支持体において、金属、特にアルミ
ニウムの表面を有する支持体の場合には、砂目立て処
理、ケイ酸ソーダ、フッ化ジルコニウム酸カリウム、リ
ン酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理
などの表面処理がなされていることが好ましい。また、
米国特許第2,714,066号明細書に記載されてい
るように、砂目立てしたのちケイ酸ナトリウム水溶液に
浸漬処理したアルミニウム板、米国特許第3,181,
461号明細書に記載されているようにアルミニウム板
を陽極酸化処理を行った後にアルカリ金属ケイ酸塩の水
溶液に浸漬処理したものも好適に使用される。上記陽極
酸化処理は、例えば、リン酸、クロム酸、硫酸、ホウ酸
等の無機酸、若しくはシュウ酸、スルファミン酸等の有
機酸またはこれらの塩の水溶液又は非水溶液の単独又は
二種以上を組み合わせた電解液中でアルミニウム板を陽
極として電流を流すことにより実施される。
【0112】砂目立て方法としては、機械的、化学的お
よび電気化学的な方法のいずれの方法も有効である。機
械的方法としては、ボール研磨法、ブラスト研磨法、軽
石のような研磨剤の水分散スラリーをナイロンブラシで
擦りつけるブラシ研磨法などがあり、化学的方法として
は、特開昭54−31187号公報に記載されているよ
うな鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法
が適しており、電気化学的方法としては塩酸、硝酸また
はこれらの組合せのような酸性電解液中で交流電解する
方法が好ましい。このような粗面化方法のうち、特に特
開昭55−137993号公報に記載されているような
機械的粗面化と電気化学的粗面化を組合せた粗面化方法
が、感脂性画像の支持体への接着力が強いので好まし
い。上記の如き方法による砂目立ては、アルミニウム板
の表面の中心線表面粗さ(Ha)が0.3〜1.0μm
となるような範囲で施されることが好ましい。このよう
にして砂目立てされたアルミニウム板は必要に応じて水
洗および化学的にエッチングされる。
【0113】エッチング処理液は、通常アルミニウムを
溶解する塩基あるいは酸の水溶液より選ばれる。この場
合、エッチングされた表面に、エッチング液成分から誘
導されるアルミニウムと異なる被膜が形成されないもの
でなければならない。好ましいエッチング剤を例示すれ
ば、塩基性物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン
酸三カリウム、リン酸二カリウム等;酸性物質としては
硫酸、過硫酸、リン酸、塩酸及びその塩等であるが、ア
ルミニウムよりイオン化傾向の低い金属例えば亜鉛、ク
ロム、コバルト、ニッケル、銅等の塩はエッチング表面
に不必要な被膜を形成するから好ましくない。これらの
エッチング剤は、使用濃度、温度の設定において、使用
するアルミニウムあるいは合金の溶解速度が浸漬時間1
分あたり0.3g/m2から40g/m2になる様に行なわ
れるのが最も好ましいが、これを上回るあるいは下回る
ものであっても差支えない。
【0114】エッチングは上記エッチング液にアルミニ
ウム板を浸漬したり、該アルミニウム板にエッチング液
を塗布すること等により行われ、エッチング量が0.5
〜10g/m2の範囲となるように処理されることが好ま
しい。上記エッチング剤としては、そのエッチング速度
が早いという特長から塩基の水溶液を使用することが望
ましい。この場合、スマットが生成するので、通常デス
マット処理される。デスマット処理に使用される酸は、
硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水
素酸等が用いられる。これらのエッチング剤は、使用濃
度、温度の設定において、使用するアルミニウムあるい
は合金の溶解速度が浸漬時間1分あたり0.3g/m2
ら40g/m2になる様に行なわれるのが最も好ましい
が、これを上回るあるいは下回るものであっても差支え
ない。
【0115】エッチング処理されたアルミニウム板は、
必要により水洗及び陽極酸化される。陽極酸化は、この
分野で従来より行なわれている方法で行なうことができ
る。具体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、
スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはそれら
の二種類以上を組み合せた水溶液又は非水溶液中でアル
ミニウムに直流または交流の電流を流すと、アルミニウ
ム支持体表面に陽極酸化被膜を形成させることができ
る。
【0116】陽極酸化の処理条件は使用される電解液に
よって種々変化するので一般には決定され得ないが、一
般的には電解液の濃度が1〜80重量%、液温5〜70
℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜10
0V、電解時間30秒〜50分の範囲が適当である。こ
れらの陽極酸化処理の内でも、とくに英国特許第1,4
12,768号明細書に記載されている硫酸中で高電流
密度で陽極酸化する方法および米国特許第3,511,
661号明細書に記載されているリン酸を電解浴として
陽極酸化する方法が好ましい。
【0117】本発明においては、上記の金属、特にアル
ミニウムの表面を有する支持体の場合には、砂目立て処
理、ケイ酸ソーダ、フッ化ジルコニウム酸カリウム、リ
ン酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理
などの表面処理がなされた後、必要に応じ、支持体の表
面を親水化処理を行う。支持体の表面の親水化処理とし
ては、特に限定されないが、後記のシリケート処理、ポ
リビニルホスホン酸処理、ゾルゲル処理、タモール処理
等が挙げられる。
【0118】以下、シリケート処理について説明する。
シリケート処理とは、支持体の表面を、アルカリ金属ケ
イ酸塩の水溶液を用いて親水化処理するものである。こ
のアルカリ金属ケイ酸塩による親水化処理は、従来より
知られている種々の方法を採用し得るが、アルカリ金属
ケイ酸塩のアルミニウム支持体表面上への付着量がSi
原子の量として0.1〜8mg/m2 、好ましくは0.
5〜6mg/m2 、さらに好ましくは0.5〜4mg/
2 とする必要がある。該付着量がSi原子の量として
0.1mg/m2 未満の場合は、汚れ性能が劣り、所期
の目的が達せられない。また、現像液中にアルカリ金属
ケイ酸塩を含まない現像液を用いた場合には、現像時の
非画像部の白色化や現像時のカス、ヘドロの発生を防止
できない。また、該付着量がSi原子の量として8mg
/m2 を越える場合は、耐刷性能が劣り、所期の目的が
達せられない。
【0119】本発明において、上記のアルカリ金属ケイ
酸塩の支持体表面上への付着量は、蛍光X線分析装置
(XRF;X−ray Fluorescence S
pectrometer)を用いて、検量線法によりS
i原子の量(Simg/m2 )として測定される。検量
線を作成するための標準試料は、既知量のSi原子を含
むケイ酸ナトリウム水溶液を、支持体の上の30mmφ
の面積内に均一に滴下後、乾燥させたものが用いられ
る。蛍光X線分析装置の機種としては特に限定はない
が、後記実施例では、理学電機工業(株)製RIX30
00を用い、下記条件にてSi−Kαスペクトルのピー
ク高さよりSi原子の量を測定した。
【0120】 装置 :理学電機工業(株)製RIX3000 X線管球 :Rh 測定スペクトル :Si−Kα 管電圧 :50kV 管電流 :50mA スリット :COARSE 分光結晶 :RX4 検出器 :F−PC 分析面積 :30mmφ ピーク位置(2θ) :144.75deg. バックグランド(2θ):140.70deg.,146.85deg. 積算時間 :80秒/sample
【0121】この親水化処理は、アルカリ金属ケイ酸塩
が0.001〜30重量%、好ましくは0.01〜10
重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%で、25℃で
のpHが10〜13であるアルカリ金属ケイ酸塩水溶液
に、後述の陽極酸化処理された支持体を4〜40℃で
0.5〜120秒間、好ましくは2〜30秒間浸漬する
方法により、Si原子の付着量が上記特定量となるよう
アルカリ金属ケイ酸塩濃度、処理温度、処理時間等の処
理条件を適宜選択して、好ましく行うことができる。こ
の親水化処理を行うに当たり、アルカリ金属ケイ酸塩水
溶液のpHが10より低いと液はゲル化し、13.0よ
り高いと陽極酸化皮膜が溶解されてしまうので、この点
注意を要する。
【0122】本発明の親水化処理に用いられるアルカリ
金属ケイ酸塩としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリ
ウム、ケイ酸リチウムなどが使用される。本発明の親水
化処理においては、必要に応じ、アルカリ金属ケイ酸塩
水溶液のpHを高く調整するために水酸化物を配合する
ことができ、その水酸化物としては水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。ま
た、必要に応じ、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液にアルカ
リ土類金属塩もしくは第IVB族金属塩を配合してもよ
い。このアルカリ土類金属塩としては、硝酸カルシウ
ム、硝酸ストロンチウム、硝酸マグネシウム、硝酸バリ
ウムのような硝酸塩や、これらのアルカリ土類金属の硫
酸塩、塩酸塩、リン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ホウ酸
塩などの水溶性の塩が挙げられる。第IVB族金属塩とし
ては、四塩化チタン、三塩化チタン、フッ化チタンカリ
ウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸チタン、四ヨウ化
チタン、塩化酸化ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、
オキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウムなどを挙
げることができる。アルカリ土類金属塩もしくは第IVB
族金属塩は単独または2以上組み合わせて使用すること
ができる。これらの金属塩の好ましい使用量範囲は0.
01〜10重量%であり、さらに好ましい範囲は0.0
5〜5.0重量%である。
【0123】本発明においては、上記親水化処理された
支持体を、必要に応じ、酸性水溶液で処理することがで
きる。この酸性水溶液としては、硫酸、硝酸、塩酸、シ
ュウ酸、リン酸などの水溶液が挙げられる。また、この
酸性水溶液処理は、親水化処理された支持体を、上記の
ような酸の濃度0.001〜10重量%、好ましくは
0.01〜1重量%の水溶液に、温度15〜70℃、好
ましくは25〜50℃で、0.5〜120秒間、好まし
くは2〜30秒間程浸漬することにより行うのが適当で
ある。この酸性水溶液処理により、親水化処理により支
持体に付着したアルカリ金属ケイ酸塩の量を減少させる
よう調整することができる。
【0124】次に、ポリビニルホスホン酸処理について
説明する。ポリビニルホスホン酸処理とは、支持体の表
面を、ポリビニルホスホン酸水溶液で親水化処理するも
のである。ポリビニルホスホン酸水溶液処理に使用され
る水溶液としては、濃度が0.01から10重量%、望
ましくは0.1から5重量%、更に望ましくは0.2か
ら2.5重量%、温度が10℃から70℃で望ましくは
30℃から60℃であり、この水溶液に0.5秒から4
0秒、より望ましくは1秒から20秒浸漬することによ
り行うのが適当である。
【0125】ポリビニルホスホン酸水溶液の濃度が0.
01重量%より低くなると後述の陽極酸化皮膜へのポリ
ビニルホスホン酸の吸着量が少なくなり十分な耐刷力を
得られず、一方、濃度が10重量%より高くなるとポリ
ビニルホスホン酸の吸着量が多くなりすぎて払い汚れが
劣化してしまう。また、処理温度が10℃より低くなる
と陽極酸化皮膜へのポリビニルホスホン酸の吸着量が少
なくなり十分な耐刷力が得られず、一方、70℃より高
くなるとポリビニルホスホン酸の吸着量が多くなりすぎ
て払い汚れが劣化してしまう。更に、浸漬時間が0.5
秒よりも短くなると陽極酸化皮膜へのポリビニルホスホ
ン酸の吸着量が少なくなり十分な耐刷力を得られず、一
方、40秒より長くなるとポリビニルホスホン酸の吸着
量が多くなりすぎて払い汚れが劣化してしまう。またポ
リビニルホスホン酸水溶液のpHは1.5以下が好まし
い。
【0126】次に、ゾルゲル処理について説明する。ゾ
ルゲル処理とは、特開平9−269593号に記載のゾ
ル液もしくは液状組成物を支持体の表面に塗布後、風乾
ないし加熱乾燥させる処理である。この結果、金属−酸
素−金属結合からなる無機高分子がゲル化すると同時に
支持体表面と共有結合する。乾燥は溶媒、残留水及び場
合により触媒を揮散させるために行なうものであるが、
処理後の支持体の使用目的によっては工程を省くことも
できる。この方法に従う液状組成物中の無機高分子部分
と被処理金属表面との間の密着性を高めるため、積極的
に温度をかけることもできる。この場合の乾燥工程は、
溶媒、水等の揮散後も継続して実施し得る。乾燥及び場
合により継続されるその後の加熱における最高温度は金
属表面に植え付けられた官能基が分解しない範囲にある
ことが好ましい。従って、使用できる乾燥温度条件は室
温〜200℃、好ましくは室温〜150℃、更に好まし
くは室温〜120℃である。乾燥時間は一般に30秒〜
30分間、好ましくは45秒〜10分間、更に好ましく
は1分〜3分間である。本発明において用いられる液状
組成物(有機シリコーン化合物もしくはその溶液又はゾ
ル液)の施工方法は、ハケ塗り、浸漬塗布、アトマイジ
ング、スピンコーティング、ドクターブレード塗布等、
各種のものも使用することができ、支持体表面の形状や
必要とする処理膜厚等を勘案して決められる。支持体が
金属板である場合、その金属表面を処理する時は、油状
物などが付着していない清浄な面であることが好ましい
が、油状物などの付着により著しく汚染されている場合
を除き、そのままの状態で用いることができる。必要に
応じて、機械的に凹凸をつけたものや、電解析出、電解
エッチング等によって金属表面を粗面化してもよい。ま
た、金属表面に自然酸化皮膜の生成したもの、又は陽極
酸化、接触酸化等によって積極的に表面を酸化させたも
のも好適に使用し得る。地金金属とは別種の酸化物皮膜
を溶射、塗布、CVD法等によって表面に設けたものも
勿論使用し得る。
【0127】また、支持体の裏面には、必要に応じてバ
ックコートが設けられる。かかるバックコートとしては
特開平5−45885号公報記載の有機高分子化合物お
よび特開平6−35174号公報記載の有機または無機
金属化合物を加水分解および重縮合させて得られる金属
酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。これらの
被覆層のうち、Si(OCH3)4 、Si(OC2 5)4 、S
i(OC3 7) 4 、Si(OC4 9)4 などのケイ素のアル
コキシ化合物が安価で入手し易く、それから得られる金
属酸化物の被覆層が親水性に優れており特に好ましい。
【0128】以上のようにして、本発明の平版印刷版用
原版を作成することができる。この平版印刷版用原版
は、波長760nmから1200nmの赤外線を放射す
る固体レーザー及び半導体レーザーにより画像露光され
る。本発明においては、溶解処理を行う必要がなく、レ
ーザー照後すぐに印刷機に印刷版を装着し印刷を行うこ
とが可能となり、レーザー照射工程と印刷工程の間に加
熱処理を行うことが不要となった。このような処理によ
って得られた平版印刷版はオフセット印刷機等にかけ
ら、多数枚の印刷に用いられる。
【0129】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 合成例1[親水性高分子化合物の合成] 酢酸ビニル60gとアクリル酸メチル40gに重合開始
剤としてベンゾイルパーオキシド0.5gを加えたもの
を、分散安定剤として部分ケン化ポリビニルアルコール
3gとNaCl 10gを含む水300ml中に分散さ
せた。分散液を65℃において6時間攪拌し、懸濁重合
を行った。得られた共重合体のアクリル酸メチル成分は
NMRスペクトルから同定した結果48モル%であっ
た。また30℃におけるベンゼン溶液中での極限粘度は
2.10であった。次に該共重合体8.6gを200g
のメタノールと10gの水及び5NのNaOH40ml
からなるケン化反応液中に添加し攪拌懸濁させ、25℃
において1時間ケン化反応を行った後、温度を65℃に
昇温し、さらに5時間ケン化反応を行った。得られたケ
ン化反応物はメタノールで十分に洗浄し、凍結乾燥し
た。ケン化度は98.3モル%であり、赤外吸収スペク
トルの測定の結果、1570cm-1に−COO−基に帰
属される強い吸収が確認された。
【0130】(実施例1〜3)厚さ0.30mmのアル
ミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレン洗浄
して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパ
ミストン−水懸濁液を用いその表面を砂目立てし、水で
よく洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウ
ム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、
更に2%硝酸に20秒間浸漬して水洗した。このときの
砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2 であった。
次にこの板を7%硫酸を電解液として電流密度15A/
dm2 で3g/m2 の直流陽極酸化皮膜を設けた後、水
洗乾燥した。
【0131】次に、感熱高分子化合物の具体例、No.
18および親水性近赤外吸収染料の具体例、化合物1を
用いて、下記の溶液[A]を調製した。この溶液をそれ
ぞれ、上記の処理を施した支持体であるアルミニウム板
に塗布し、80℃で3分間乾燥して画像記録層を塗布し
たアルミニウム板を得た。乾燥後の画像記録層塗布量は
1.2g/m2 であった。
【0132】 溶液[A] 感熱高分子化合物(No.24) 4.0g 赤外線吸収色素(化合物1) 0.08g フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.06g メチルエチルケトン 20g γ−ブチロラクトン 10g 1−メトキシ−2−プロパノール 8g
【0133】更に、下記の溶液[B]において、親水性
高分子化合物の種類を表1に示すように変えて、3種類
の溶液を調製した。この溶液をそれぞれ、上記の画像記
録層上に塗布し、100℃で2分間乾燥して親水性保護
層を塗布した平版印刷版用原版[B−1]〜[B−3]
を得た。乾燥後の保護層塗布量は1.3g/m2 であっ
た。
【0134】 溶液[B] 親水性高分子化合物(表1) 1.0g フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.06g メチルアルコール 5.0g 精製水 5.0g
【0135】(比較例1)上記実施例の溶液[B]の塗
布による親水性保護層を設けなかったこと以外は、上記
実施例と同じ操作を行い、平版印刷版用原版[C−1]
を得た。
【0136】
【表1】
【0137】得られた平版印刷版用原版[B−1]〜
[B−3]、[C−1]を、波長838nmの赤外線を
発する半導体レーザーにより版面レーザーパワー:20
0mW、走査速度:3.0m/sで露光した。露光後、
110℃で1分間加熱処理した後、ハイデルKOR−D
機で印刷した。この際、露光後の臭気発生の有無および
印刷物の非画像部の指紋あとによる汚れが発生している
かどうかを観察した。結果を表2に示す。
【0138】
【表2】
【0139】表2の結果より明らかなように、本発明の
平版印刷版によれば、走査速度:3.0m/sという低
エネルギーの露光によっても、何れも露光後の臭気発生
が無く、印刷物の非画像部に汚れのない良好な印刷物が
得られた。
【0140】
【発明の効果】本発明の平版印刷版用原版によれば、紫
外〜可視光露光もしくは赤外線などの各種のレーザー露
光により直接製版可能であり、画像露光後湿式現像処理
やこすり等の特別な処理を必要とせず平版印刷版の製版
が可能であり、さらに、画像露光した後そのまま印刷機
に装着し、印刷することができる。また、本発明におい
ては、画像記録層上に親水性高分子化合物を含有する親
水性保護層を設けることにより、親水性保護層がバリヤ
ー層としてガス等の透過を抑制するため、前記熱により
側鎖が親水性に変化する疎水性高分子化合物の熱による
脱離成分の臭気の発生が抑制されるという効果が得られ
る。更に、前記保護層が親水性であるため、指紋が付着
しにくく、付着しても湿し水により除去されるという効
果が得られ、露光後印刷時における印刷汚れが著しく改
善される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AB03 AC01 AC08 BH03 CC20 DA02 EA01 FA10 FA12 2H096 AA07 AA08 BA16 BA20 CA03 CA20 EA02 EA04 FA01 2H114 AA04 AA22 AA24 DA41 DA48 DA51 DA52 DA54

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の表面上に、(a)熱により側鎖
    が親水性に変化する疎水性高分子化合物および光熱変換
    材料を含有する層と、(b)親水性高分子化合物からな
    る層とを、順次設けたことを特徴とする平版印刷版用原
    版。
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