JP2000119417A - 再生ポリエステルフィルム - Google Patents

再生ポリエステルフィルム

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JP2000119417A
JP2000119417A JP29527698A JP29527698A JP2000119417A JP 2000119417 A JP2000119417 A JP 2000119417A JP 29527698 A JP29527698 A JP 29527698A JP 29527698 A JP29527698 A JP 29527698A JP 2000119417 A JP2000119417 A JP 2000119417A
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film
polyester
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recycled
urethane resin
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JP29527698A
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Shinji Yano
真司 矢野
Masayuki Fukuda
雅之 福田
Satoshi Kitazawa
諭 北澤
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、着色が少ない再生ポリエステルフ
ィルムを提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、単層又は多層のフィルムであ
って、その少なくとも1層が、再生材料又は再生材料と
他のポリエステルからなる再生ポリエステルフィルムで
あり、該再生材料が、ポリエステル、ウレタン樹脂およ
びヒンダート゛フェノール系酸化防止剤からなり、ヒンダ
ート゛フェノール系酸化防止剤を、ウレタン樹脂100重
量部に対し0.005〜12重量部の割合で含有する組
成物であることを特徴とする再生ポリエステルフィルム
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は再生材料を含むポリ
エステルを用いて得られる再生フィルムに関する。更に
詳しくは再生材料を含むポリエステルを用いて製膜して
も着色や濁度が少なく、電子材料、グラフィツク材料、
製版フィルム、印刷材料、OHPフィルム、磁気カード
(例えばテレホンカード、プリペイドカード)、磁気テ
ープ(例えばオーディオテープ、ビデオテープ)、磁気
ディスク(例えばフロッピーディスク)等に有用な再生
ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム、特にポリエチレ
ンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレート
フィルム等のポリエステルフィルムは磁気カード、磁気
テープ、磁気ディスク等の磁気記録材料用として、また
包装材料、写真材料、グラフィック材料、印刷材料等の
一般工業材料用として広く使用されている。
【0003】かかるポリエステルフィルムにおいて、積
層する種々の層の接着性をあげるためウレタン樹脂を塗
布し易接着性層を形成させることは幅広く行われてい
る。
【0004】一方、ポリエステルフィルムを製造する際
には、製品とならない屑フィルム(例えば製品から切断
除去したフィルム端部等)が生じる。フィルムを経済的
に製造するには、このような屑フィルム等を回収し、再
生材料として再利用する方法が採られる。ところが、前
記のようなウレタン樹脂の塗膜を積層したフィルムにこ
の方法を用いると、溶融製膜の際に再生材料中に含まれ
るウレタン樹脂成分が熱劣化する(回収性が劣る)た
め、再生材料を含むポリエステルを用いて得られたフィ
ルムが著しく着色した実用性に欠けるものとなる。
【0005】このため易接着性に優れたウレタン樹脂を
塗布し、かつ回収性に優れた積層ポリエステルフィルム
を得ることは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はかかる
従来技術の問題点を解消し、着色が少ない再生ポリエス
テルフィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、単層又は多層
のフィルムであって、その少なくとも1層が、再生材料
又は再生材料と他のポリエステルからなる再生ポリエス
テルフィルムであり、該再生材料がポリエステル、ウレ
タン樹脂およびヒンダート゛フェノール系酸化防止剤から
なり、ヒンダート゛フェノール系酸化防止剤をウレタン樹
脂100重量部に対し0.005〜12重量部の割合で
含有する組成物であることを特徴とする再生ポリエステ
ルフィルムである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の再生ポリエステルフィルムは、単層又は多層のフ
ィルムである。多層フィルムとしては、例えば3層フィ
ルムの中間層を再生材料を含むポリエステルを用いた層
とし、中間層以外の層を再生材料を含まないポリエステ
ルを用いた層とした多層フィルムを挙げることができ
る。
【0009】本発明のフィルムは、その少なくとも1層
が、再生材料を含むポリエステルからなる再生ポリエス
テルフィルムである。
【0010】(再生材料)本発明において再生材料は、
ポリエステル、ウレタン樹脂およびヒンダート゛フェノー
ル系酸化防止剤からなり、ヒンダート゛フェノール系酸化
防止剤を、ウレタン樹脂100重量部に対し0.005
〜12重量部の割合で含有するポリエステル組成物であ
る。
【0011】かかる再生材料として、ポリエステルフィ
ルムの少なくとも片面にウレタン樹脂100重量部に対
し、ヒンダートフェノール系酸化防止剤を0.005〜
12重量部配合した組成物を含む易接着層を積層したフ
ィルムから生じる屑フィルムを粉砕した粉砕物、或いは
粉砕物を溶融押出して得たチップを挙げることができ
る。
【0012】再生材料中のウレタン樹脂のポリエステル
に対する割合は0.005〜1重量%が好ましい。
【0013】この再生材料は単独或いは他のポリエステ
ルチップと混合して溶融製膜に用いることができる。再
生ポリエステルフィルムをつくるのに用いるポリエステ
ルに占める再生材料の割合は、20〜70重量%である
ことが更に好ましい。
【0014】(ポリエステル)本発明において、再生材
料を構成するポリエステル、再生材料と共に用いる他の
ポリエステルは、ジカルボン酸成分とグリコール成分か
らなる線状ポリエステルであることが好ましい。再生材
料を構成するポリエステルと他のポリエステルは、同一
構造のポリエステルでも異なる構造のポリエステルでも
よい。
【0015】このジカルボン酸成分としては、例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4´−ジフェ
ニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸等を挙げることができ、特にテレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0016】また、グリコール成分としては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサ
ンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等を挙げることができ、特にエチレ
ングリコールが好ましい。
【0017】かかるポリエステルのうち、ポリエチレン
テレフタレートを用いると、高ヤング率である等の機械
的特性に優れ、耐熱寸法安定性がよい等の熱的特性等に
優れる再生ポリエステルフィルムが得られるため好まし
い。更により高ヤング率、更なる耐熱寸法性を求めるな
らポリエチレン―2,6―ナフタレートがより好まし
い。
【0018】このポリエチレンテレフタレート或いはポ
リエチレン―2,6―ナフタレートは、上記ジカルボン
酸成分或いはグリコール成分等を共重合したポリエステ
ルであってもよく、三官能以上の多価カルボン酸成分或
いはポリオール成分をポリエステルが実質的に線状とな
る範囲(例えば5モル%以下)で少量共重合したポリエ
ステルであってもよい。
【0019】かかるポリエステルは常法によりつくるこ
とができ、数平均分子量は10,000以上であること
が再生ポリエステルフィルムの機械的特性が良好となる
ため好ましい。
【0020】(ウレタン樹脂)本発明において、ウレタ
ン樹脂はポリオール、ポリイソシアネート、鎖長延長
剤、架橋剤等で構成される。それら成分を以下の通りに
例示する。
【0021】ポリオールの例としては、ポリオキシエチ
レングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポ
リオキシテトラメチレングリコールのようなポリエ−テ
ル類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン−ブチレ
ンアジペート、ポリカプロラクトンなどを含むグリコー
ルとジカルボン酸との脱水反応により製造されるポリエ
ステル類、カ−ボネート結合を有するポリカ−ボネート
類、アクリル系ポリオール、ひまし油等がある。
【0022】ポリイソシアネートの例としては、トリレ
ンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
【0023】鎖延長剤あるいは架橋剤の例としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、水等が挙
げられる。
【0024】本発明におけるウレタン樹脂は、環境汚染
や防爆性の点から水溶性もしくは水分散性を有すること
が好ましい。また、本発明の要旨を越えない範囲内で、
水溶性または水分散性樹脂の助剤として有機溶剤を含有
していてもよい。水を媒体とする場合は、界面活性剤な
どによって強制的に水分散化したウレタン樹脂であって
もよいが、好ましくはポリエ−テル類のような親水性の
ノニオン成分や、四級アンモニウム塩のようなカチオン
性基を有する自己分散型塗布剤であり、さらに好ましく
は、アニオン性基を有する水溶性または水分散性のウレ
タン樹脂である。アニオン性基を有する水溶性または水
分散性のウレタン樹脂とは、アニオン性基を有する化合
物を共重合やグラフトなどにより樹脂に結合させたもの
であり、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基および
それらの塩等から、適宜選択される。
【0025】(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)本
発明において、ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ
−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−ベ
ータ−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’
−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,
3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−
ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−(メチレン
−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート)メタン、ビス(3,3’
−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニ
ル)ブチリックアシッド)グリコールエステル等を例示
できるが、これら例示されるものに限られることはな
い。これらの酸化防止剤は、高分子量が好ましく、分子
量500以上がポリエステル溶融時に酸化防止剤の分
解、揮発等を抑えることができる。
【0026】なお、前記の酸化防止剤は環境汚染や防爆
性の点から水溶性もしくは水分散性が好ましい。通常、
前記の酸化防止剤は親和性が低く、それ自体では水溶性
もしくは水分散性はない。界面活性剤等で強制的に水に
分散させたり、親水基で変性させ水溶化もしくは水分散
化にすることができる。なお、本発明の要旨を越えない
範囲内で有機溶剤を含有していてもよい。
【0027】ヒンダートフェノール系酸化防止剤はウレ
タン樹脂と配合するには水溶性もしくは水分散性もの同
士を混ぜることができる。さらにはウレタン樹脂の水溶
化または水分散化する前に添加しておき、同時に水溶化
または水分散化させるのが好ましい。これは熱劣化し着
色の原因であるウレタン成分の大変近傍に酸化防止剤を
存在させることができるため、熱劣化防止機構が効率的
に働き、酸化防止剤量を少なくすることができる。
【0028】(製造方法)本発明における再生ポリエス
テルフィルムは、従来から知られている方法で製造する
ことができる。例えば、再生材料と他のポリエステルを
押出機にて溶融し単層のダイスから単層シートとして冷
却ドラム上にキャストし、或いは複数の押出機の少なく
とも一つにて溶融し多層のダイスの少なくとも1層から
多層シートとして冷却ドラム上にキャストして未延伸フ
ィルムとし、次いで該未延伸フィルムを縦方向に延伸
し、続いて横方向に延伸することで製造できる。
【0029】さらに縦方向及び/又は横方向に再度延伸
することもできる。延伸処理は前記単層シートまたは多
層シートを構成するポリエステルの二次転移点より10
℃高い温度で、夫々の方向に2倍以上、さらには3倍以
上延伸することで行うのが好ましい。その際、面積延伸
倍率は8倍以上、さらには9倍以上とするのが望まし
い。面積延伸倍率の上限は、フィルムの用途にもよる
が、35倍迄、更には30倍迄とするのが好ましい。延
伸後に熱処理して配向結晶化を完結させることが好まし
い。
【0030】(滑剤)単層の再生ポリエステルフィル
ム、或いは多層の再生ポリエステルフィルムの最外層の
少なくとも1つの層には、フィルムの滑り性を良好なも
のとするため、平均粒径が0.01〜20μm程度の有
機や無機の微粒子を滑剤として、例えば0.005〜2
0重量%の配合割合で含有させることができる。
【0031】かかる微粒子の具体例として、炭酸カルシ
ウム、酸化カルシウム、酸化アミルニウム、酸化チタ
ン、グラファイト、カオリン、酸化珪素、酸化亜鉛、カ
ーボンブラック、炭化珪素、酸化錫、アクリル樹脂粒
子、架橋ポリスチレン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シ
リコーン樹脂粒子等を好ましく挙げることができる。
【0032】再生ポリエステルフィルムには前記微粒子
以外にも着色剤、帯電防止剤、酸化防止剤、有機滑剤、
触媒、顔料、蛍光増白剤、可塑剤、架橋剤、滑り剤、紫
外線吸収剤、他の樹脂等を必要に応じて添加することが
できる。
【0033】再生ポリエステルフィルムには、易接着層
を形成させるても良い。その為の塗液には、更にその他
の成分として界面活性剤、低分子帯電防止剤、着色剤、
顔料、蛍光増白剤、可塑剤、架橋剤、滑り剤(ワックス
等の滑り性付与剤)、紫外線吸収剤等を配合することが
できる。
【0034】塗液の固形分濃度は、1〜30重量%が好
ましく、特に2〜20重量%が好ましい。固形分濃度が
この範囲にあると塗液の粘度が塗布に適したものにな
る。また、塗液には少量の有機溶剤が含まれていてもよ
い。
【0035】本発明の再生ポリエステルフィルムの少な
くとも片面に、前記水性塗液を塗布し、加熱乾燥、延伸
することにより塗膜を塗設する場合、水性塗液の塗布方
法としては、公知の任意の塗工法が適用でき、例えばグ
ラビアコート法、リバースロールコート法、ダイコート
法、キスコート法、リバースキスコート法、オフセット
グラビアコート法、マイヤーバーコート法、ロールブラ
ッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、
含浸法、カーテンコート法等を単独または組み合わせて
適用することができる。水性塗液のWET塗布量は走行
しているフィルム1m2 当り1〜20g、特に2〜12
gが好ましい。塗布量がこの範囲にあると乾燥が容易に
なり、かつ塗布斑が生じ難いので好ましい。
【0036】本発明の再生ポリエステルフィルムとし
て、例えば再生材料と他のポリエステルを熱溶融せし
め、そのままフィルム状とした未延伸フィルム;未延伸
フィルムを縦方向(長手方向)または横方向(幅方向)
の何れか一方に延伸せしめた一軸延伸フィルム;縦方向
或いは横方向の一軸延伸フィルムを横方向或いは縦方向
に逐次延伸せしめた二軸延伸フィルム、または未延伸フ
ィルムを縦方向および横方向の二方向に同時延伸せしめ
た二軸延伸フィルム;二軸延伸フィルムを熱固定および
/または熱弛緩せしめた二軸延伸熱処理フィルムを挙げ
ることができる。
【0037】かかるポリエステルフィルム或いは再生ポ
リエステルフィルムの厚さは、未延伸フィルムでは10
〜1000μm、一軸延伸フィルムでは2〜500μ
m、二軸延伸フィルムおよび二軸延伸熱処理フィルムで
は1〜300μmが好ましい。
【0038】塗液は、再生ポリエステルフィルムのうち
延伸可能なフィルム、例えば一軸延伸フィルム、特に縦
方向の一軸延伸フィルムに塗布し、乾燥、延伸すること
が、塗膜の接着性が強固なものになり、かつ効率良く易
接着性フィルムを製造できるため好ましい。例えば、ポ
リエステル或いは再生材料を含むポリエステルを熱溶融
し、シート状に押出し冷却して未延伸フィルムとし、こ
の未延伸フィルムを縦方向に延伸して一軸延伸フィルム
とした後、塗液を塗布し、乾燥しつつ横方向に延伸し、
必要なら更に縦や横に再延伸した後熱処理して易接着層
を塗設したフィルムがつくられる。二軸延伸熱処理した
フィルムにこの塗液を塗設しても結晶配向している為、
ポリエステルの表面が不活性であり、強固な塗膜となら
ず好ましくない。
【0039】塗設した易接着層の厚さは0.005〜3
μm、特に0.01〜1μmが好ましい。塗膜の厚さが
0.005μmよりも薄いと易接着性が発現せず、1μ
mを超えると塗膜が削れ易くなることがあるため好まし
くない。
【0040】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を更に詳細に説
明する。各特性値は下記の方法で測定した。
【0041】1.接着性 1)磁気塗料 サンプルフィルムに下記評価用塗料をマイヤーバーで乾
燥後の厚さが約4μmになるように塗布し、100℃で3
分間乾燥する。その後60℃で24時間エージングし、次い
でスコッチテープ No.600(3M社製)幅12.7mm、長
さ15cmを気泡の入らないように粘着し、この上をJI
S C2701(1975)記載の手動式荷重ロールでならし
密着させ、テープ幅に切り出す。これを180度剥離した
時の強さを測定する。接着性は次の基準で評価する。 ○:500g以上 △:500g未満、300g以上 ×:300g未満
【0042】[評価用塗料]固形分換算で、ウレタン樹
脂 ニッポラン2304(日本ポリウレタン製)25重量
部、塩ビ・酢ビ樹脂 エスレックA(積水化学製)50重
量部、分散剤 レシオンP (理研ビタミン製) 1重
量部及び磁性剤 CTX−860 (戸田化学製) 50
0重量部をメチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキ
サノン混合溶剤に溶解して、40%液とし、サンドグライ
ンダーで2時間分散する。その後架橋剤のコロネートL
25重量部(固形分換算)を添加し、よく撹拌して磁性
塗料を得る。
【0043】2)UVインキ サンプルフィルムに、紫外線硬化型印刷インキ(東洋イ
ンキ製 フラッシュドライFDカルトンP紅ロ)をRI
テスター(明製作所製)により印刷した後、中圧水銀灯
(80W/cm、一灯式;日本電池製)UVキュア装置で
キュアリングを行い、厚み4μmのUVインキ層を形成
する。このUVインキ層上にセロテープ(18mm幅;ニ
チバン製)を15cmの長さに貼り、この上を2Kgの手
動式荷重ロールで一定の荷重を与え、フィルムを固定し
てセロハンテープの一端を90゜方向に剥離することに
より剥離接着力を評価する。接着性は次の基準で評価す
る。 ○:インキ層が全く剥離しない △:10%未満のインキ層が剥離する ×:10%以上のインキ層が剥離する
【0044】2.再生ポリエステルフィルムの着色度 この再生ポリエステルフィルムの着色度を目視により下
記の基準で評価した。 ○:実用上問題ない着色度 △:フィルムがやや着色している ×:フィルムの着色度が大で実用性に欠ける
【0045】[実施例1] (再生材料)35℃のo−クロロフェノール中で測定し
た固有粘度が0.60のポリエチレンテレフタレート
(平均粒径0.1μmのシリカ微粒子を0.2重量%含
有)を押出機にて溶融し、フィルム状の溶融ポリマ−を
ダイスから約20℃に維持してある回転冷却ドラム上に
押出し、静電密着法を用いて該フィルム状の溶融ポリマ
−を冷却ドラムに密着させながら急冷して未延伸フィル
ムを得た。次いで該未延伸フィルムを140℃にて縦方
向に3.6倍延伸して一軸延伸フィルムを得た。
【0046】この一軸延伸フィルムの片面に、固型分濃
度が4重量%である帯電防止剤を含む水性の塗布液(ポ
リオール成分としてポリブタジエンポリオ−ル70重量
%/ポリエチレングリコール30重量%、ポリイソシア
ネート成分としてヘキサメチレンジイソシアネート1
6.8重量%、ブロック剤としてブタノンオキシム4.
4重量%、親水性付与成分としてジメチロールプロピオ
ン酸3.3重量%、中和成分としてトリエチルアミン
2.5重量%で構成され、水分散化前にヒンダートフェ
ノール系酸化防止剤であるテトラキス−(メチレン−3
−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート)メタンをウレタン樹脂100
重量%に対して1重量%加えたウレタン樹脂を固形分重
量で90重量%、濡れ剤としてポリオキシエチレンラウ
リルエーテルを固形分重量で10重量%である。)をキ
スコート法にて塗布した。続いて105℃にて横方向に
3.8倍に延伸し、さらに210℃で熱固定を行ない、
塗膜層を持つ厚さ50μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムを得た。そのフィルムを粉砕し、押
出機にて約300℃にて溶融しチップ化した。
【0047】(再生ポリエステルフィルム)上記の再生
材料を用いて上記と同様に製膜、水性の塗布液を塗布
し、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得
た。得られたフィルムの接着性、着色度を評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0048】[比較例1]塗布液を塗布しない以外は実
施例1と同様に再生ポリエステルフィルムを製造した。
【0049】[比較例2]塗布液の酸化防止剤を配合し
ない以外は実施例1と同様に再生ポリエステルフィルム
を製造した。
【0050】[比較例3]塗布液を、酸成分としてテレ
フタル酸35モル%/イソフタル酸モル13モル%/5
−ナトリウムスルホイソフタル酸2モル%、グリコール
成分としてエチレングリコール45モル%/ジエチレン
グリコール5モル%で構成されたポリエステル樹脂を固
形分重量で90重量%、濡れ剤としてポリオキシエチレ
ンラウリルエーテルを固形分重量で10重量%含有する
ものに変更する以外は実施例1と同様にして再生ポリエ
ステルフィルムを製造した。
【0051】これらフィルムの品質を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1から明らかの如く、磁気塗料、印刷イ
ンキ等の各種塗工層に対する接着性に極めて優れてお
り、そのポリエステルフィルムを回収原料としても着色
しない再生ポリエステルフィルムを製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北澤 諭 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人株式会社相模原研究センター内 Fターム(参考) 4F071 AA44 AA53 AC11 AE05 AH12 AH14 BB07 BC01 4F301 AA25 AB02 AB03 AD02 BA21 BB05 BE18 BF16 BF31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単層又は多層のフィルムであって、その
    少なくとも1層が、再生材料又は再生材料と他のポリエ
    ステルからなる再生ポリエステルフィルムであり、該再
    生材料が、ポリエステル、ウレタン樹脂およびヒンダー
    ト゛フェノール系酸化防止剤からなり、ヒンダート゛フェノ
    ール系酸化防止剤を、ウレタン樹脂100重量部に対し
    0.005〜12重量部の割合で含有する組成物である
    ことを特徴とする再生ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 該再生材料が、ポリエステルフィルムの
    少なくとも片面に、ウレタン樹脂およびウレタン樹脂1
    00重量部に対し0.005〜12重量部のヒンダート゛
    フェノール系酸化防止剤からなる易接着層を有する積層
    フィルムを回収したものである請求項1記載の再生ポリ
    エステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ウレタン樹脂が、水溶性もしくは水分散
    性であること特徴とする請求項1または2記載の再生ポ
    リエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 ヒンダート゛フェノール系酸化防止剤が、
    水溶性もしくは水分散性であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の再生ポリエステルフィルム。
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WO2012023571A1 (ja) 2010-08-18 2012-02-23 東洋紡績株式会社 耐加水分解性ポリエステルフィルム

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