JP2000117105A - 高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物の製造方法 - Google Patents

高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】1)アルキルフェノールを核水素化してア
ルキルシクロヘキサノールを得る工程、2)核水素化生
成物を蒸留し未反応のアルキルフェノールおよび水素化
分解物を除去する工程、3)アルキルシクロヘキサノー
ルに、酸触媒存在下アルキレンオキサイドを付加する工
程、4)得られた主としてアルキルシクロヘキサノール
アルキレンオキサイド付加物からなる生成物を蒸留し
て、未反応アルキルシクロヘキサノールを除去する工
程、からなる高純度アルキルシクロヘキサノールアルキ
レンオキサイド付加物の製造方法。 【効果】原料アルキルフェノール及びそれに由来するア
ルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物を殆ど含
まず、アルキレンオキサイドの付加量が高くても付加分
布の狭い、従って常温で液状の、界面活性剤として有用
なアルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付
加物を簡便にしかも効率よく製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度アルキルシ
クロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物の製造方
法に関する。更に詳しくは、1)アルキルフェノールを
核水素化して、アルキルシクロヘキサノールを得る工
程、2)核水素化反応生成物を蒸留し未反応のアルキル
フェノール及び水素化分解物を除去する工程、3)アル
キルシクロヘキサノールに、酸触媒存在下、アルキレン
オキサイドを付加する工程、4)得られた主としてアル
キルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物か
らなる生成物を蒸留して、未反応アルキルシクロヘキサ
ノールを除去する工程、からなる高純度アルキルシクロ
ヘキサノールアルキレンオキサイド付加物の製造方法に
関するものである。高純度アルキルシクロヘキサノール
アルキレンオキサイド付加物は界面活性剤として有用で
ある。
【0002】
【従来の技術】アルキルシクロヘキサノールアルキレン
オキサイド付加物は非イオン系界面活性剤として優れた
特性を有している。中でもエチレンオキサイド付加物
は、流動点が低くエチレンオキサイド付加モル数が比較
的高くても液状を保ち取扱いが容易である点に関して
は、例えば高級1級アルコールエチレンオキサイド付加
物のような他の非イオン系界面活性剤にない優れた特性
と言える。アルキルシクロヘキサノールエチレンオキサ
イド付加物のようなシクロヘキサン環の側鎖に高級アル
キル基を有するアルキルシクロヘキサノールエチレンオ
キサイド付加物の製造方法に関しては以下に示すいくつ
かの方法が知られている。
【0003】例えば、ドイツ公開特許公報第44179
47号によれば、アルキルフェノールを核水素化しアル
キルシクロヘキサノールを得た後、塩基触媒存在下にエ
チレンオキサイドと反応させアルキルシクロヘキサノー
ルエチレンオキサイド付加物を得る方法を開示してい
る。しかしながら、一般にアルキルシクロヘキサノール
のような2級アルコールを塩基触媒によりエチレンオキ
サイドと反応させた場合、反応が非常に遅いことが知ら
れている。例えば、「新界面活性剤」(堀口博著、三共
出版社、1975年)626頁には塩基触媒によるアル
コールとエチレンオキサイドとの反応について、「一般
的にはエチレン・オキサイドは第1級アルコールには迅
速に反応するが第2級アルコールでは遅く、(後略)」
との記載がある。したがって、塩基触媒によりアルキル
シクロヘキサノールとエチレンオキサイドとを反応させ
アルキルシクロヘキサノールエチレンオキサイド付加物
を得ようとすると、反応初期に生成した少量のアルキル
シクロヘキサノールエチレンオキサイド付加物(1級ア
ルコール)とエチレンオキサイドとが優先的に反応して
しまい、結果として未反応のアルキルシクロヘキサノー
ルが非常に多く残存してしまい好ましくない。
【0004】H.Stacheらはイソオクチルフェノ
ールエチレンオキサイド1モル付加物を水添しイソオク
チルシクロヘキサノールエチレンオキサイド1モル付加
物を得た後、エチレンオキサイドと反応させイソオクチ
ルシクロヘキサノールエチレンオキサイド付加物を得て
いる(Tr.−Mezhdunar.Kongr.Po
verkhn.−Akt Veshchestvam
7th(1977)Vol.1 378−391)。し
かしながら、イソオクチルフェノールエチレンオキサイ
ド1モル付加物の水添反応に関しては、どのような触媒
を用い、どのような条件下で反応を行ったのか全く記載
がない。さらには水添反応後特に精製も行っておらず、
得られたイソオクチルシクロヘキサノールエチレンオキ
サイド付加物中に残存するイソオクチルフェノールエチ
レンオキサイド付加物の量に関しては全く記述がない。
【0005】さらには、George.E.Tille
rらはアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物の
一種であるオクチルフェノールエチレンオキサイド付加
物(商品名:Triton X−100)をロジウムカ
ーボン触媒存在下、エタノール溶媒中で核水素化しオク
チルシクロヘキサノールエチレンオキサイド付加物を得
ている(ANALYTICAL BIOCHEMIST
RY 141,262−266(1984))。しかし
ながらこの方法では、大量の溶媒中で反応を行うため効
率が悪く、また溶媒の回収率が製造原価に大きな影響を
及ぼす点や回収に多大なエネルギーを消費するという問
題点があり好ましくない。さらには、この方法では水添
反応の時間を延ばしても数百ppmのオクチルフェノー
ルエチレンオキサイド付加物が残存することが示唆され
ている。
【0006】以上述べたように、アルキルシクロヘキサ
ノールアルキレンオキサイド付加物の合成方法に関して
はいくつかの示唆があるものの、アルキルフェノールア
ルキレンオキサイド付加物の残存量を減らし、より高純
度で、アルキレンオキサイド付加分布の狭いアルキルシ
クロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物を得る方
法に関しては知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、界面
活性剤として有で、アルキレンオキサイド付加分布の狭
い高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサ
イド付加物の簡便でしかも効率のよい製造方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するために鋭意検討を行った結果、残存アルキルフ
ェノールアルキレンオキサイド付加物の少ない、アルキ
レンオキサイド付加分布の狭い高純度アルキルシクロヘ
キサノールアルキレンオキサイド付加物を製造する方法
を見いだし、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、 1)式(1)(化2)
【化2】 (式中、Rは炭素数6〜20のアルキル基を表す)で
表されるアルキルフェノールと水素とを、水素化触媒の
存在下に反応させて主としてアルキルシクロヘキサノー
ルからなる生成物を得る水素化工程、 2)水素化工程により得られた生成物を蒸留し、主とし
てアルキルシクロヘキサノールからなる留分中のアルキ
ルフェノールの含有量を10重量ppm以下とする第1
蒸留工程、 3)第1蒸留工程により得られたアルキルシクロヘキサ
ノール1モルに対し炭素数2〜4のアルキレンオキサイ
ド1〜5モルを酸触媒の存在下に反応させ、アルキルシ
クロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物を得る第
1アルキレンオキサイド付加工程、 4)第1アルキレンオキサイド付加工程により得られた
アルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加
物から、未反応アルキルシクロヘキサノール及び、軽沸
反応副生物を分離する第2蒸留工程、 からなる高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレン
オキサイド付加物の製造方法であり、さらには、第2蒸
留工程により得られた高純度アルキルシクロヘキサノー
ルアルキレンオキサイド付加物と炭素数2〜4のアルキ
レンオキサイドとを塩基触媒の存在下に反応させる、高
純度で、更にアルキレンオキサイド付加量の高いアルキ
ルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物の製
造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水素化工程における原料
であるアルキルフェノールは、式(1)(化3)
【化3】 (式中、Rは炭素数6〜20のアルキル基を表す)で
表される。
【0011】R1 は炭素数6〜20のアルキル基を表
し、その構造は特に限定されるものではなく、直鎖構造
であっても、又分岐構造であってもアルキル基のとり得
る構造異性体のどの様な構造をとっていても良い。さら
にR1 の結合位置は、ヒドロキシル基(−OH基)に対
しベンゼン環の2、3、4位の何れの位置であっても良
い。アルキルフェノールにはR1 の構造異性体、R1
ヒドロキシル基の位置異性体があり、これらは単独で使
用することもできるし、又2種類以上のアルキルフェノ
ールの混合物であってもよい。
【0012】本発明の方法の水素化工程で用いる水素化
触媒とは、アルキルフェノールの芳香族環を水素により
水素化し、シクロヘキサン環にする能力を有する触媒で
あればどのような触媒であってもよい。このような触媒
としては具体的にはルテニウム、ロジウム及びパラジウ
ムの担持型触媒やこれらの金属の錯体触媒、ラネーニッ
ケル、ラネーコバルト等が挙げられる。ルテニウム、ロ
ジウム及びパラジウムの担持型触媒とは具体的には、例
えばルテニウムカーボン、ロジウムカーボン、パラジウ
ムカーボン等のこれらの金属のカーボン担持触媒、例え
ばルテニウムアルミナ、ロジウムアルミナ等のこれらの
金属のアルミナ担持触媒、例えばパラジウムシリカアル
ミナ等のこれらの金属のシリカアルミナ担持触媒、例え
ばパラジウムゼオライト等これらの金属のゼオライト担
持触媒、例えばパラジウム硫酸バリウム等のこれらの金
属の硫酸バリウム担持触媒、例えばルテニウムチタニア
等のこれらの金属のチタニア担持触媒が挙げられる。金
属の担持量は特に制限はないが、通常は0.01〜20
重量%の範囲である。これらの触媒は粉末状であっても
破砕状であってもよいし、またペレット状や球状に成形
されていてもよい。またルテニウム、ロジウム及びパラ
ジウムの錯体触媒とは具体的には、例えば塩化ルテニウ
ム、臭化パラジウム等のこれらの金属のハロゲン化物、
例えば酢酸パラジウム、プロピオン酸ロジウム等のこれ
らの金属のカルボン酸塩、例えばパラジウムアセチルア
セトナト、ルテニウムアセチルアセトナト等のこれらの
金属のアセチルアセトナト錯体等が挙げられる。これら
の触媒のうち触媒活性及び選択性に優れる点から、ルテ
ニウム又はロジウムのカーボン又はアルミナ担持触媒ラ
ネーニッケルが好ましい。
【0013】本発明の方法の水素化工程における水素圧
力は通常ゲージ圧力0〜20MPaの範囲であり好まし
くはゲージ圧力0.5〜15MPaの範囲である。反応
温度は通常30〜200℃の範囲であり好ましくは50
〜150℃の範囲である。
【0014】反応は、溶媒の存在下に行うこともできる
し、無溶媒下に行うこともできる。使用する場合の溶媒
としては、原料のアルキルフェノール及び生成物である
アルキルシクロヘキサノールを溶解もしくは分散させる
ことができ、そのもの自体が上記反応条件下において水
素と反応しないものであればどのようなものでもよい。
具体的には、例えばメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサ
ノール、4−メチルシクロヘキサノール、1,2−エタ
ンジオール、グリセリン等の脂肪族アルコール化合物、
例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカリン、2−
メチルペンタン等の脂肪族炭化水素化合物、例えばシク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキシル、デカリン等
の脂肪族環状炭化水素化合物、例えばジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素、塩化ブチル、臭化プロピ
ル、4−クロロシクロヘキサノール等の脂肪族ハロゲン
化炭化水素化合物、例えばジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタン等のエーテル化合物、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、
アセトニルアセトン等のケトン化合物、例えば蟻酸メチ
ル、酢酸エチル、炭酸エチレン等のエステル化合物、ニ
トロメタン、アセトニトリル等の窒素含有化合物等が挙
げられる。これらの溶媒は単独で使用することもできる
し、また2種類以上を混合して使用することも可能であ
る。これらの溶媒のうち、反応性及び選択性の点から脂
肪族炭化水素化合物、脂肪族環状炭化水素が好ましく、
特に脂肪族環状炭化水素が好ましい。溶媒の使用量は特
に制限はないが、通常原料として用いるアルキルフェノ
ールの濃度が5〜80重量%、好ましくは20〜60重
量%となる範囲で使用する。
【0015】アルキルフェノールと水素とを溶媒を用い
て反応させる場合、溶媒の種類により、反応速度が遅
く、好ましい反応収率が得られない場合がある。特に、
エタノール等のアルコール溶媒を用いた場合、長い反応
時間を要し、生産性に劣る場合がある。このような場
合、水の存在下に反応を行うと選択性を損なうことなく
反応速度がより向上するので好ましい。用いる場合の水
は原料として用いるアルキルフェノール、触媒および溶
媒にあらかじめ溶解、分散又は含浸させておいてもよい
し、これらの原料等と別々に反応系内に仕込んでもよ
い。水の使用量は特に制限はないが通常原料として用い
るアルキルフェノールに対して0.1〜50重量%の範
囲であり、好ましくは1〜40重量%の範囲である。
【0016】水素化工程における反応の実施方式は特に
限定されるものではなく回分式、半回分式および連続流
通式のいずれの方式でも実施できる。回分式、半回分式
により反応を行う場合、触媒の使用量は特に限定はない
が通常原料として用いるアルキルフェノールに対して
0.5〜50重量%の範囲であり、また反応時間は通常
0.5〜50時間の範囲である。連続流通式で反応を行
う場合は、反応条件は用いる触媒の種類等により異なる
が通常液時空間速度(LHSV)が0.01〜50hr
-1の範囲である。反応終了後、触媒を通常の固液分離等
の方法により分離することにより、主としてアルキルシ
クロヘキサノールからなる生成物を得ることができる。
溶媒を用いた場合は、触媒と反応液を分離後、溶媒を留
去し目的の生成物を得ることができる。
【0017】水素化工程において得られた主としてアル
キルシクロヘキサノールからなる生成物中には、微量で
はあるけれども未反応のアルキルフェノールが残存す
る。残存するアルキルフェノールは後の反応に影響を及
ぼし、最終生成物のアルキルシクロヘキサノールアルキ
レンオキサイド付加物の品質低下をもたらす。そのた
め、以下の第1蒸留工程を行う。本発明の第1蒸留工程
は、水素化工程により得られた生成物を蒸留しアルキル
シクロヘキサノールからなる留分中のアルキルフェノー
ルの含有量が10重量ppm以下とするものである。蒸
留工程の目的はアルキルフェノールを蒸留分離しこれら
をほとんど含まないアルキルシクロヘキサノール留分を
得ることにある。そのため、必要により、精留塔及び還
流器を備えた蒸留装置を用いることができる。また、蒸
留は、常圧下又は減圧下で行ってもよい。
【0018】また、この蒸留工程を塩基性化合物共存下
に行うことにより、精留塔、還流器等の高度の蒸留装置
を用いることなく、アルキルフェノールを殆ど含まない
高純度のアルキルシクロヘキサノールの留分を得ること
ができる。本蒸留工程に用いる塩基性化合物とは、塩基
性を有する化合物であれば有機化合物であっても無機化
合物であってもよく、具体的には、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸
化物、ナトリウムエトキシド、リチウムエトキシド、カ
リウムフェノキシド等のアルカリ金属アルコキシド又は
フェノキシド、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水
酸化ストロンチウム等のアルカリ土類金属水酸化物、カ
ルシウムメトキシド、カルシウムフェノキシド等のアル
カリ土類金属アルコキシド又はフェノキシド、酸化マグ
ネシウム、酸化バリウム等のアルカリ土類金属酸化物、
トリエチルアミン、ジメチルアミン、アニリン、モルホ
リン、ピリジン等の有機アミン化合物等が挙げられる。
このような塩基性化合物の中でも安価で、取扱い易いア
ルカリ金属水酸化物の使用が好ましい。塩基性化合物の
使用量は特に制限はないが通常、主としてアルキルシク
ロヘキサノールからなる生成物中に含まれる原料として
用いたアルキルフェノールに対して、1〜1000倍モ
ルの範囲である。蒸留の実施方法は回分式、連続式のい
ずれの方法でも実施できる。
【0019】このようにして得られた高純度のアルキル
シクロヘキサノールを用いて以下の第1アルキレンオキ
サイド付加工程を行うことにより、アルキルフェノール
類を殆ど含まないアルキルシクロヘキサノールアルキレ
ンオキサイド付加物が得られる。本発明の第1アルキレ
ンオキサイド付加工程において、第1蒸留工程により得
られたアルキルシクロヘキサノールと炭素数2〜4のア
ルキレンオキサイドを酸触媒の存在下に反応させアルキ
ルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物を得
る。第1アルキレンオキサイド付加工程において使用す
る炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとは、具体的に
は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブテ
ンオキサイドが挙げられる。これらのアルキレンオキサ
イドは単独で用いることもできるし、2種類以上混合し
て用いることもできる。2種類以上のアルキレンオキサ
イドを混合して用いる場合は、それらの化合物をランダ
ム状に付加させてもブロック状に付加させてもよい。ア
ルキルシクロヘキサノールに対するアルキレンオキサイ
ドの付加モル数は、アルキルシクロヘキサノール1モル
に対し1〜5モルの範囲である。アルキレンオキサイド
の付加量がこの範囲より少ないと未反応のまま残存する
アルキルシクロヘキサノールが多くなり、また付加量が
この範囲より多いとジオキサン類等の副生物が増加し好
ましくない。
【0020】第1アルキレンオキサイド付加工程におけ
る酸触媒は、使用する原料であるアルキルシクロヘキサ
ノールに可溶でも不溶でもどちらでもよく、ブレンシュ
テッド酸、ルイス酸のいずれでも良い。具体的には、例
えば塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸等の鉱酸類、例えば蟻
酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸等のカルボン酸類、
例えばFe、Al、Cr、Co等の金属の硫酸塩類、例
えばZr、Fe、Mn等の金属のリン酸塩類、例えばA
lCl3 、SnCl4 、SbCl5 等の金属ハロゲン化
物類、例えばBF3 、(C253OBF4、(C25
2OBF3 等のフッ化ホウ素類、例えばケイタングステ
ン酸、リンタングステン酸等のヘテロポリ酸類、例えば
Al23 、SiO2 −Al23 、ZnO、W25
の金属酸化物類、例えば活性白土、ゼオライト、モンモ
リロナイト、活性白土等のH型もしくは金属置換型イオ
ン交換体、例えばスルホン酸基、フルオロアルキルスル
ホン酸基、フッ素化アルキルスルホン酸基、カルボン酸
基等を持つ陽イオン交換樹脂等が挙げられる。そのなか
でも好ましいのは、AlCl3 、SnCl4 、SbCl
5 等の金属ハロゲン化物、又はBF3 及び(C253
OBF4 、(CH5 2OBF3 等のフッ化ホウ素類等の
ルイス酸系触媒である。
【0021】本発明における触媒の使用量は、用いる触
媒の種類や反応温度等により異なるが、通常原料として
用いるアルキルシクロヘキサノールに対して100〜1
0000重量ppmの範囲である。反応生成物に可溶性
の酸触媒は、反応終了後にアルカリ金属水酸化物や水溶
性アミン等の塩基性化合物で中和し、その後水を加えて
洗浄することにより除去することができるし、塩が析出
する場合には濾過により分離し、さらに必要ならば水を
加えて洗浄し完全に触媒を除去することもできる。また
反応生成物に不溶性の触媒は通常濾過によりとり除いて
もかまわない。さらには、中和操作を行わずに蒸留によ
り分離することも可能である。第1アルキレンオキサイ
ド付加工程における反応温度は通常20℃〜120℃の
範囲であり、好ましくは30〜70℃の範囲である。ま
た反応時間は通常、0.1〜30時間の範囲であり、好
ましくは0.3〜20時間の範囲である。さらに反応圧
力は通常ゲージ圧力0〜2MPaの範囲であり好ましく
はゲージ圧力0.1〜0.7MPaの範囲である。反応
の方式に特に限定はなく、回分式、半回分式、連続式の
いずれの方法でも実施できる。ここで得られたアルキル
シクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物を用い
て、次の第2蒸留工程を行う。
【0022】本発明の第2蒸留工程は、第1アルキレン
オキサイド付加工程により得られたアルキルシクロヘキ
サノールアルキレンオキサイド付加物から、未反応アル
キルシクロヘキサノールやジオキサン類、アルデヒド類
等の軽沸反応副生物等を除去し、高純度アルキルシクロ
ヘキサノールアルキレンオキサイド付加物を得ることを
目的とする。そのため、必要により、精留塔及び還流器
を備えた蒸留装置を用いることができる。また、蒸留
は、常圧下又は減圧下で行うことができ、高純度アルキ
ルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物が釜
残として得られる。本蒸留の実施方法は回分式、連続式
のいずれの方法でも実施できる。なお、回収された未反
応アルコールは第1アルキレンオキサイド付加工程にリ
サイクルすることができる。
【0023】このようにして得られたアルキルシクロヘ
キサノールアルキレンオキサイド付加物は、軽沸生成物
を含まず、アルキレンオキサイドの付加量が1から5の
付加物が大部分を占めた付加分布の狭く、液状であり、
界面活性剤又は後述するアルキレンオキサイドの付加量
の高いアルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイ
ド付加物の原料として使用することができる。
【0024】得られた高純度アルキルシクロヘキサノー
ルアルキレンオキサイド付加物に、塩基触媒の存在下
に、アルキレンオキサイドを付加して、さらに付加量の
高いアルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド
付加物を得ることができる(以下第2アルキレンオキサ
イド付加工程という)。第2アルキレンオキサイド付加
工程で使用される炭素数2〜4のアルキレンオキサイド
とは、具体的には第1アルキレンオキサイド付加工程で
列挙されているエチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブテンオキサイドである。第2アルキレンオキサ
イド付加工程では、その使用目的により、第1アルキレ
ンオキサイド付加工程と同じアルキレンオキサイドを使
用することも可能であるし、その他のアルキレンオキサ
イドを使用してもかまわない。これらのアルキレンオキ
サイドは単独で用いることもできるし、2種類以上混合
して用いることもできる。2種類以上のアルキレンオキ
サイドを混合して用いる場合は、それらの化合物をラン
ダム状に付加させてもブロック状に付加させてもよい。
アルキレンオキサイドの付加数は特に制限はなく、得ら
れるアルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド
付加物の用途に応じて適宜選択される。
【0025】第2アルキレンオキサイド付加工程におけ
る塩基触媒とは、具体的には、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属
水酸化物、例えばナトリウムエトキシド、リチウムエト
キシド、カリウムフェノキシド等のアルカリ金属アルコ
キシド又はフェノキシド、例えば水酸化カルシウム、水
酸化バリウム、水酸化ストロンチウム等のアルカリ土類
金属水酸化物、例えばカルシウムメトキシド、カルシウ
ムフェノキシド等のアルカリ土類金属アルコキシド又は
フェノキシド、例えば酸化マグネシウム、酸化バリウム
等のアルカリ土類金属酸化物等が挙げられる。触媒の使
用量は、用いる触媒の種類や反応温度等により異なる
が、通常原料として用いるアルキルシクロヘキサノール
アルキレンオキサイド付加物に対して10〜5000重
量ppmの範囲である。このような塩基触媒の中でもア
ルカリ金属水酸化物の使用が好ましい。反応生成物に可
溶性の塩基触媒は、反応終了後酢酸等の有機酸で中和し
可溶性の有機酸塩にしてもよいし、硫酸等の鉱酸で中和
し析出した鉱酸塩を濾過により除いてもよい。
【0026】第2アルキレンオキサイド付加工程におけ
る反応温度は通常60〜230℃の範囲であり、好まし
くは120〜200℃の範囲である。また反応時間は通
常、0.1〜30時間の範囲であり、好ましくは0.3
〜20時間の範囲である。さらに反応圧力は通常ゲージ
圧力0〜2MPaの範囲であり好ましくはゲージ圧力
0.1〜0.7MPaの範囲である。反応の方式に特に
限定はなく、回分式、半回分式、連続式のいずれの方法
でも実施できる。反応時間は付加するアルキレンオキサ
イドの量により異なるが、通常は0.5〜50時間の範
囲である。反応の方式に特に制限はなく、回分式、半回
分式、連続式のいずれでも実施できる。付加反応終了
後、反応生成物に可溶性の塩基触媒は、酢酸等の有機酸
で中和し可溶性の有機酸塩にするか、硫酸等の鉱酸で中
和し析出した鉱酸塩を濾過等の通常の固液分離の方法に
より除去する。また場合によっては中和を行わなくても
よい。また反応生成物に不溶性の触媒は濾過等の固液分
離操作により除去する。このような中和等の操作を経て
目的とする高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレ
ンオキサイド付加物が得られる。
【0027】得られた高純度アルキルシクロヘキサノー
ルアルキレンオキサイド付加物は、原料のアルキルフェ
ノール、それに由来するアルキルフェノールアルキレン
オキサイド付加物、あるいは、ジオキサン等の軽沸反応
生成物を含まず、アルキレンオキサイドの付加分布が狭
く、比較的高付加量のものであっても液状を呈し、界面
活性剤として優れた性能を有しており洗浄剤、乳化剤、
分散剤、湿潤材等一般の非イオン系界面活性剤の用いら
れる用途に有用である。
【0028】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例1 (水素化工程)1000mlオートクレーブにノニルフ
ェノール506.8g(2.30mol)、粉末状の5
重量%ルテニウムカーボン30gを仕込んだ。系内を窒
素置換、次いで水素置換した後120℃に昇温した。水
素圧力をゲージ圧力5.0MPaに調整し、同圧力を保
つよう水素を連続的に供給しながら6時間同温度で水素
化反応を行った。反応終了後、触媒を70℃で熱時加圧
濾過し無色液体521.0gを得た。反応中に消費され
た水素の量は6.94molであり仕込んだノニルフェ
ノールに対し3.02モル倍であった。1Hおよび13
−NMR、質量分析および元素分析の測定を行ったとこ
ろ、この液体は主としてノニルシクロヘキサノールから
なり、大部分のノニルフェノールが核水素化されている
ことが解った。また液体クロマトグラフィーによりノニ
ルフェノールの残存量を定量したところその量は総計で
150重量ppmであった。
【0029】(第1蒸留工程)水素化工程で得られた主
としてノニルシクロヘキサノールの無色液体510gを
精留塔および還流器を備え付けた回分式減圧蒸留装置に
より減圧蒸留を行った。初留として軽沸分を含むノニル
シクロヘキサノールからなる留分5.3gを、主留とし
てノニルシクロヘキサノール留分480gを得た。残り
は釜残分として残した。主留を液体クロマトグラフィー
により分析したところ、その液体はノニルシクロヘキサ
ノールであった。また液体クロマトグラフィーにより分
析したところノニルフェノールの量は0.1重量ppm
以下であった。
【0030】(第1アルキレンオキサイド付加工程)エ
チレンオキサイド導入管を備えた1000mlオートク
レーブにノニルシクロヘキサノール453g(2.00
mol)および触媒(C252 OBF3 2.5gを仕
込んだ。系内を窒素置換した後30℃に昇温し、反応温
度を40℃〜60℃に保ちながらエチレンオキサイド1
76g(4.0モル:仕込みノニルシクロヘキサノール
に対し2.0倍モル)をゲージ圧力0.2〜0.4MP
aの加圧下で1.5時間かけて反応系内に送入しノニル
シクロヘキサノールのエトキシ化反応を行った。ノニル
シクロヘキサノール1モルに対しエチレンオキサイド
2.0モル反応させたことになる。エチレンオキサイド
送入終了後、更に同温度で1時間熟成を行った。冷却
後、25%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、水洗浄を
2回繰り返して触媒除去を行い無色液体629.2gを
得た。この液体を液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、未反応ノニルシクロヘキサノールが24.1
重量%、生成物であるノニルシクロヘキサノールエチレ
ンオキサイド1モル付加物16.9重量%、ノニルシク
ロヘキサノールエチレンオキサイド2モル付加物17.
5重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイ
ド3モル付加物16.0重量%、ノニルシクロヘキサノ
ールエチレンオキサイド4モル付加物12.3重量%、
ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド5モル付
加物7.7重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド6モル以上の付加物5.5重量%であった。
又、液体クロマトグラフィー測定の結果、ノニルフェノ
ールおよびそのエチレンオキサイド付加物の量は総計で
0.1重量ppm以下であった。
【0031】(第2蒸留工程)第1アルキレンオキサイ
ド付加工程で得られたノニルフェノールエチレンオキサ
イド付加物の無色液体610gを精留塔および還流器を
備え付けた回分式減圧蒸留装置により減圧蒸留を行い、
未反応ノニルシクロヘキサノール147.3gを留出さ
せて釜残液458.1gを得た。この釜残液をガスクロ
マトグラフィーにより分析したところ、ノニルシクロヘ
キサノールは検出されなかった。また、OH基価測定値
より計算した平均付加モル数は3.00であった。な
お、OH基価はJIS K−0070に従って測定し
た。
【0032】実施例2 (水素化工程)実施例1において5重量%ルテニウムカ
ーボンの代わりに5重量%ロジウムアルミナを用い反応
温度を100℃に変えた以外は実施例1と同様に反応を
行った。反応終了後、触媒を70℃で熱時加圧濾過し主
としてノニルシクロヘキサノールの無色液体521.0
gを得た。反応中に消費された水素の量は6.95mo
lであり仕込んだノニルフェノールに対し3.02モル
倍であった。 1H−NMR測定の結果、大部分のノニル
フェノールが核水素化されていることが解った。また液
体クロマトグラフィーによりノニルフェノールの残存量
を定量したところその量は総計で170重量ppmであ
った。
【0033】(蒸留工程)実施例1と同様に行った。初
留として軽沸分を含むノニルシクロヘキサノールからな
る留分7.0gを、主留としてノニルシクロヘキサノー
ル留分475gを得た。残りは釜残分として残した。主
留を液体クロマトグラフィーにより分析したところ、そ
の液体はノニルシクロヘキサノールであった。また液体
クロマトグラフィーにより分析したところノニルフェノ
ールの量は0.1重量ppm以下であった。
【0034】(第1アルキレンオキサイド付加工程)E
Oフィード量を132g(3.00モル:仕込みノニル
シクロヘキサノールに対し1.5倍モル量)とした以外
は、実施例1と同様に行った。冷却後25%水酸化ナト
リウム水溶液で中和し、水洗浄を2回繰り返して触媒除
去を行い無色液体585.6gを得た。液体クロマトグ
ラフィーにより分析したところ、未反応ノニルシクロヘ
キサノールが21.2量%、生成物であるノニルシクロ
ヘキサノールエチレンオキサイド1モル付加物21.9
重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド
2モル付加物20.9重量%、ノニルシクロヘキサノー
ルエチレンオキサイド3モル付加物15.9重量%、ノ
ニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド4モル付加
物10.3重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド5モル付加物7.3重量%、ノニルシクロヘ
キサノールエチレンオキサイド6モル以上付加物2.5
重量%であった。又、液体クロマトグラフィー測定の結
果、ノニルフェノールおよびそのエチレンオキサイド付
加物の量は総計で0.1重量ppm以下であった。
【0035】(第2蒸留工程)第1アルキレンオキサイ
ド付加工程で得られたノニルフェノールエチレンオキサ
イド付加物の無色液体500gを精留塔および還流器を
備え付けた回分式減圧蒸留装置により減圧蒸留を行い、
未反応ノニルシクロヘキサノール106.2gを留出さ
せて釜残液390.8gを得た。この釜残液をガスクロ
マトグラフィーにより分析したところ、ノニルシクロヘ
キサノールは検出されなかった。また、OH基価測定値
より計算した平均付加モル数は2.06であった。
【0036】実施例3 (水素化工程)実施例1において5重量%ルテニウムカ
ーボンの代わりに5重量%パラジウムカ−ボンを用い反
応温度100℃、水素圧力8.0MPa(ゲージ圧
力)、反応時間8時間に変えた以外は実施例1と同様に
反応を行った。反応終了後、触媒を70℃で熱時加圧濾
過し主としてノニルシクロヘキサノールの無色液体52
0.8gを得た。反応中に消費された水素の量は6.9
5molであり仕込んだノニルフェノールに対し3.0
2モル倍であった。1H−NMR測定の結果、大部分の
ノニルフェノールが核水素化されていることが解った。
また液体クロマトグラフィーによりノニルフェノールの
残存量を定量したところその量は総計で190重量pp
mであった。
【0037】(蒸留工程)実施例1と同様に行った。初
留として軽沸分を含むノニルシクロヘキサノールからな
る留分4.5gを、主留としてノニルシクロヘキサノー
ル留分477gを得た。残りは釜残分として残した。主
留を液体クロマトグラフィーにより分析したところ、そ
の液体はノニルシクロヘキサノールであった。また液体
クロマトグラフィーにより分析したところノニルフェノ
ールの量は0.1重量ppm以下であった。
【0038】(第1アルキレンオキサイド付加工程)E
Oフィード量を264.5g(6.00モル:仕込みノ
ニルシクロヘキサノールに対し3.0倍モル量)とした
以外は、実施例1と同様に行った。冷却後、25%水酸
化ナトリウム水溶液で中和し、水洗浄を2回繰り返して
触媒除去を行い無色液体717.2gを得た。液体クロ
マトグラフィーにより分析したところ、未反応ノニルシ
クロヘキサノールが18.1重量%、生成物であるノニ
ルシクロヘキサノールエチレンオキサイド1モル付加物
13.6重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオ
キサイド2モル付加物17.4重量%、ノニルシクロヘ
キサノールエチレンオキサイド3モル付加物16.5重
量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド4
モル付加物15.3重量%、ノニルシクロヘキサノール
エチレンオキサイド5モル付加物12.1量%、ノニル
シクロヘキサノールエチレンオキサイド6モル以上付加
物7.0重量%であった。又、液体クロマトグラフィー
測定の結果、ノニルフェノールおよびそのエチレンオキ
サイド付加物の量は総計で0.1重量ppm以下であっ
た。
【0039】(第2蒸留工程)第1アルキレンオキサイ
ド付加工程で得られたノニルフェノールエチレンオキサ
イド付加物の無色液体500gを精留塔および還流器を
備え付けた回分式減圧蒸留装置により減圧蒸留を行い、
未反応ノニルシクロヘキサノール90.8gを留出させ
て釜残液406.1gを得た。この釜残液をガスクロマ
トグラフィーにより分析したところ、ノニルシクロヘキ
サノールは検出されなかった。また、OH基価測定値よ
り計算した平均付加モル数は4.20であった。
【0040】実施例4 (水素化工程)実施例1において、原料をノニルフェノ
ールの代わりにn−ドデシルフェノール603.6g
(2.3モル)を使用し5重量%ルテニウムカーボンの
代わりにラネーニッケルを用い、溶媒としてエタノール
200gを加え、反応温度100℃、反応時間8時間に
変えた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応終了
後、触媒を70℃で熱時加圧濾過した後、薄膜蒸留器で
エタノールを留去して主としてn−ドデシルシクロヘキ
サノールの無色液体617.7gを得た。反応中に消費
された水素の量は6.99molであり仕込んだドデシ
ルフェノールに対し3.04モル倍であった。1H−N
MR測定の結果、大部分のn−ドデシルフェノールが核
水素化されていることが解った。また液体クロマトグラ
フィーによりn−ドデシルフェノールの残存量を定量し
たところその量は総計で145重量ppmであった。
【0041】(第1蒸留工程)水素化工程で得られたn
−ドデシルシクロヘキサノール600g使用した以外
は、実施例1と同様に行った。初留として軽沸分を含む
n−ドデシルシクロヘキサノールからなる留分6.3g
を、主留としてn−ドデシルシクロヘキサノール留分5
66.8gを得た。残りは釜残分として残した。主留を
液体クロマトグラフィーにより分析したところ、その液
体はn−ドデシルシクロヘキサノールであった。また液
体クロマトグラフィーにより分析したところn−ドデシ
ルフェノールの量は0.1重量ppm以下であった。
【0042】(第1アルキレンオキサイド付加工程)ド
デシルシクロヘキサノールを537.0g(2.0モ
ル)仕込んだ以外は、実施例1と同様に行った。冷却
後、25%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、水洗浄を
2回繰り返して触媒除去を行い無色液体713.4gを
得た。この液体を液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、未反応ドデシルシクロヘキサノールが29.
4重量%、生成物であるドデシルシクロヘキサノールエ
チレンオキサイド1モル付加物16.7重量%、ドデシ
ルシクロヘキサノールエチレンオキサイド2モル付加物
17.4重量%、ドデシルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド3モル付加物15.3重量%、ドデシルシク
ロヘキサノールエチレンオキサイド4モル付加物12.
7重量%、ドデシルシクロヘキサノールエチレンオキサ
イド5モル付加物5.9重量%、ドデシルシクロヘキサ
ノールエチレンオキサイド6モル以上の付加物2.6重
量%であった。又、液体クロマトグラフィー測定の結
果、ドデシルフェノールおよびそのエチレンオキサイド
付加物の量は総計で0.1重量ppm以下であった。
【0043】(第2蒸留工程)第1エチレンオキサイド
付加工程で得られたドデシルシクロヘキサノールエチレ
ンオキサイド付加物の無色液体500gを精留塔および
還流器を備え付けた回分式減圧蒸留装置により減圧蒸留
を行い、未反応ドデシルシクロヘキサノール147.4
gを留出させて釜残液348.9gを得た。この釜残液
をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、ドデ
シルシクロヘキサノールは検出されなかった。また、O
H基価測定値より計算した平均付加モル数は3.28で
あった。
【0044】実施例5 (水素化工程)実施例1と同様に実施した。反応終了
後、触媒を70℃で熱時加圧濾過し無色液体520.8
gを得た。反応中に消費された水素の量は6.94mo
lであり仕込んだノニルフェノールに対し3.02モル
倍であった。1H−NMR測定の結果、大部分のn−ノ
ニルフェノールが核水素化されていることが解った。ま
た液体クロマトグラフィーによりn−ノニルフェノール
の残存量を定量したところその量は総計で165重量p
pmであった。
【0045】(蒸留工程)実施例1と同様に行った。初
留として軽沸分を含むn−ノニルシクロヘキサノールか
らなる留分4.3gを、主留としてn−ノニルシクロヘ
キサノール留分470gを得た。残りは釜残分として残
した。主留を液体クロマトグラフィーにより分析したと
ころ、その液体はn−ノニルシクロヘキサノールであっ
た。また液体クロマトグラフィーにより分析したところ
n−ノニルフェノールの量は0.1重量ppm以下であ
った。
【0046】(第1アルキレンオキサイド付加工程)エ
チレンオキサイドのかわりにプロピレンオキサイド23
2.3g(4.0モル)を使用した以外は、実施例1と
同様に行った。冷却後、25%水酸化ナトリウム水溶液
で中和し、水洗浄を2回繰り返して触媒除去を行い無色
液体685.2gを得た。この液体を液体クロマトグラ
フィーにより分析したところ、未反応ノニルシクロヘキ
サノールが27.9重量%、生成物であるノニルシクロ
ヘキサノールプロピレンオキサイド1モル付加物15.
5重量%、ノニルシクロヘキサノールプロピレンオキサ
イド2モル付加物17.2重量%、ノニルシクロヘキサ
ノールプロピレンオキサイド3モル付加物15.6量
%、ノニルシクロヘキサノールプロピレンオキサイド4
モル付加物12.7重量%、ノニルシクロヘキサノール
プロピレンオキサイド5モル付加物6.7重量%、ノニ
ルシクロヘキサノールプロピレンオキサイド6モル以上
の付加物4.4重量%であった。又、液体クロマトグラ
フィー測定の結果、ノニルフェノールおよびそのプロピ
レンオキサイド付加物の量は総計で0.1重量ppm以
下であった。
【0047】(第2蒸留工程)第1プロピレンオキサイ
ド付加工程で得られたノニルフェノールプロピレンオキ
サイド付加物の無色液体500gを精留塔および還流器
を備え付けた回分式減圧蒸留装置により減圧蒸留を行
い、未反応ノニルシクロヘキサノール139.1gを留
出させて釜残液356.7gを得た。この釜残液をガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、ノニルシク
ロヘキサノールは検出されなかった。また、OH基価測
定値より計算した平均付加モル数は3.45であった。
【0048】実施例6 (第2アルキレンオキサイド付加工程)エチレンオキサ
イド導入管を備えた1000mlオートクレーブに、実
施例1の第2蒸留工程により得られたノニルシクロヘキ
サノールエチレンオキサイド付加物352.5g(1.
0mol:平均付加モル数3.00)および40%水酸
化ナトリウム水溶液0.67g(水酸化ナトリウム6.
7mmol)を仕込んだ。系内を窒素置換した後120
℃に昇温し、次いで系内を50mmHgの減圧にし1時
間減圧脱水した。減圧脱水終了後、系内を窒素により常
圧に戻し、150℃に昇温した後、この温度を保ちなが
らエチレンオキサイド308.4g(7.0mol)を
ゲージ圧力0.2〜0.4MPaの加圧下で3時間かけ
て反応系内に送入しノニルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド付加物のエトキシ化反応を行った。エチレン
オキサイド送入終了後、更に同温度で1時間熟成を行
い、冷却後酢酸0.42g(7.0mmol)で触媒を
中和してノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド
付加物661.6gを無色液体として得た。OH基価を
測定したところ、平均のエチレンオキサイド付加モル数
9.99のノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイ
ド付加物であった。また液体クロマトグラフィー測定の
結果、ノニルフェノールおよびそのエチレンオキサイド
付加物の量は総計で0.1重量ppm以下であった。
【0049】実施例7 (第2アルキレンオキサイド付加工程)エチレンオキサ
イド導入管を備えた1000mlオートクレーブに、実
施例1の第2蒸留工程により得られたノニルシクロヘキ
サノールエチレンオキサイド付加物264.4g(0.
75mol:平均付加モル数3.00)および40%水
酸化ナトリウム水溶液0.67g(水酸化ナトリウム
6.7mmol)を仕込んだ。系内を窒素置換した後1
20℃に昇温し、次いで系内を50mmHgの減圧にし
1時間減圧脱水した。減圧脱水終了後、系内を窒素によ
り常圧に戻し、150℃に昇温した後、この温度を保ち
ながらエチレンオキサイド484.6g(11.0mo
l)をゲージ圧力0.2〜0.4MPaの加圧下で4.
0間かけて反応系内に送入しノニルシクロヘキサノール
エチレンオキサイド付加物のエトキシ化反応を行った。
エチレンオキサイド送入終了後、更に同温度で1時間熟
成を行い、冷却後酢酸0.42g(7.0mmol)で
触媒を中和してノニルシクロヘキサノールエチレンオキ
サイド付加物750.7gを無色液体として得た。OH
基価を測定したところ、平均のエチレンオキサイド付加
モル数14.05のノニルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド付加物であった。また液体クロマトグラフィ
ー測定の結果、ノニルフェノールおよびそのエチレンオ
キサイド付加物の量は総計で0.1重量ppm以下であ
った。
【0050】比較例1 第1蒸留工程を行わずに第1アルキレンオキサイド付加
工程を実施した以外は実施例1と同様に行った。その結
果、第1アルキレンオキサイド付加反応結果は、未反応
ノニルシクロヘキサノールが25.7重量%、生成物で
あるノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド1モ
ル付加物16.7重量%、ノニルシクロヘキサノールエ
チレンオキサイド2モル付加物17.1重量%、ノニル
シクロヘキサノールエチレンオキサイド3モル付加物1
5.7重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキ
サイド4モル付加物11.6重量%、ノニルシクロヘキ
サノールエチレンオキサイド5モル付加物7.7重量
%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド6モ
ル以上の付加物5.5重量%であった。第2蒸留工程で
未反応ノニルシクロヘキサノール除去後、OH基価値よ
り計算した平均付加モル数は3.10であり又、液体ク
ロマトグラフィー測定の結果、ノニルフェノールおよび
そのエチレンオキサイド付加物の量は総計で512pp
mであった。
【0051】比較例2 実施例1の第1アルキレンオキサイド付加工程において
使用するノニルシクロヘキサノールを226.5g
(1.00mol)、反応させるエチレンオキサイドの
量を308.4g(7.00mol)、反応時間を8時
間に変えた以外はすべて実施例1の第1アルキレンオキ
サイド付加工程と同様に反応および触媒除去をおこなっ
た。その結果、534.5gの白色固形物(室温)が得
られた。これを液体クロマログラフィーにより分析した
結果、未反応ノニルシクロヘキサノールが2.1重量
%、生成物であるノニルシクロヘキサノールエチレンオ
キサイド1モル付加物5.7重量%、ノニルシクロヘキ
サノールエチレンオキサイド2モル付加物6.2重量
%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド3モ
ル付加物7.9重量%、ノニルシクロヘキサノールエチ
レンオキサイド4モル付加物8.2重量%、ノニルシク
ロヘキサノールエチレンオキサイド5モル付加物8.8
重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド
6モル付加物9.2%ノニルシクロヘキサノールエチレ
ンオキサイド7モル付加物9.6重量%、ノニルシクロ
ヘキサノールエチレンオキサイド8モル付加物8.9重
量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド9
モル付加物8.3重量%、ノニルシクロヘキサノールエ
チレンオキサイド10モル付加物6.8重量%、ノニル
シクロヘキサノールエチレンオキサイド11モル付加物
6.1重量%。ノニルシクロヘキサノールエチレンオキ
サイド12モル以上の付加物7.9重量%であった。ま
た、この物質をガスクロマログラフィーで分析を行った
ところ、ジオキサン3.2重量%、その他軽沸点化合物
1.1重量%検出された。
【0052】比較例3 エチレンオキサイド導入管を備えた1000mlオート
クレーブに、ノニルシクロヘキサノール226.5g
(1.0mol)および40%水酸化ナトリウム水溶液
0.67g(水酸化ナトリウム6.7mmol)を仕込
んだ。系内を窒素置換した後120℃に昇温し、次いで
系内を50mmHgの減圧にし1時間減圧脱水した。減
圧脱水終了後、系内を窒素により常圧に戻し、150℃
に昇温した後、この温度を保ちながらエチレンオキサイ
ド396.5g(9.0mol)をゲージ圧力0.2〜
0.4MPaの加圧下で3時間かけて反応系内に送入し
ノニルシクロヘキサノールのエトキシ化反応を行った。
エチレンオキサイド送入終了後、更に同温度で1時間熟
成を行い、冷却後酢酸0.42g(7.0mmol)で
触媒を中和してノニルシクロヘキサノールエチレンオキ
サイド付加物623.4gを白色固形物(室温)として
得た。この固形物を液体クロマログラフィ−で分析した
ところ、未反応ノニルシクロヘキサノールが38.8重
量%、生成物であるノニルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド1モル付加物0.5重量%、ノニルシクロヘ
キサノールエチレンオキサイド2モル付加物1.1重量
%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド3モ
ル付加物1.6重量%、ノニルシクロヘキサノールエチ
レンオキサイド4モル付加物2.3重量%、ノニルシク
ロヘキサノールエチレンオキサイド5モル付加物3.4
重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド
6モル付加物4.3重量%ノニルシクロヘキサノールエ
チレンオキサイド7モル付加物5.2重量%、ノニルシ
クロヘキサノールエチレンオキサイド8モル付加物6.
3重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイ
ド9モル付加物7.4重量%、ノニルシクロヘキサノー
ルエチレンオキサイド10モル付加物6.6重量%、ノ
ニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド11モル付
加物5.8重量%。ノニルシクロヘキサノールエチレン
オキサイド12モル付加物4.7重量%、ノニルシクロ
ヘキサノールエチレンオキサイド13モル付加物4.1
重量%、ノニルシクロヘキサノールエチレンオキサイド
14モル付加物3.2重量%、ノニルシクロヘキサノー
ルエチレンオキサイド15モル以上付加物4.7重量%
であった。以上のように塩基触媒のみでエチレンオキサ
イド付加を行うと、多量の未反応ノニルシクロヘキサノ
ールが残存し、且つエチレンオキサイド付加モル分布が
かなりブロードとなり、高モル付加物が多くなるため、
反応生成物が固形物となり、好ましくない。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、原料アルキルフェノー
ル及びそれに由来するアルキルフェノールアルキレンオ
キサイド付加物を殆ど含まず、アルキレンオキサイドの
付加量が高くても、付加分布の狭い、従って常温で液状
のアルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付
加物を簡便にしかも効率よく製造することができる。得
られた高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレンオ
キサイド付加物は、界面活性剤として優れた性能を有し
ており洗浄剤、乳化剤、分散剤、湿潤材等一般の非イオ
ン系界面活性剤の用いられる用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 43/18 C07C 43/18 A // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 大北 益瑞 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 渡部 恭吉 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC43 AD11 BA21 BA23 BA24 BA25 BA55 BA66 BA69 BA70 BD70 BE20 GN06 GP01 GP03 GP10 4H039 CA40 CA61 CB10 CH70

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1) 式(1)(化1) 【化1】 (式中、Rは炭素数6〜20のアルキル基を表す)で
    表されるアルキルフェノールと水素とを、水素化触媒の
    存在下に反応させて主として対応するアルキルシクロヘ
    キサノールからなる生成物を得る水素化工程、 2)水素化工程により得られた生成物を蒸留し、主とし
    てアルキルシクロヘキサノールからなる留分中の式
    (1)で表されるアルキルフェノールの含有量を10重
    量ppm以下とする第1蒸留工程、 3)第1蒸留工程により得られたアルキルシクロヘキサ
    ノール1モルに対し炭素数2〜4のアルキレンオキサイ
    ド1〜5モルを酸触媒の存在下に反応させ、アルキルシ
    クロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物を得る第
    1アルキレンオキサイド付加工程、 4)第1アルキレンオキサイド付加工程により得られた
    アルキルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加
    物から、未反応アルキルシクロヘキサノール及び軽沸反
    応副生物を分離する第2蒸留工程、 からなる高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレン
    オキサイド付加物の製造方法。
  2. 【請求項2】第2蒸留工程により得られた高純度アルキ
    ルシクロヘキサノールアルキレンオキサイド付加物と炭
    素数2〜4のアルキレンオキサイドとを塩基触媒の存在
    下に反応させる、高純度で、更に高いアルキレンオキサ
    イド付加量のアルキルシクロヘキサノールアルキレンオ
    キサイド付加物の製造方法。
  3. 【請求項3】水素化工程に用いる水素化触媒がルテニウ
    ム、ロジウム又はパラジウムの担持型触媒である請求項
    1記載の高純度アルキルシクロヘキサノールアルキレン
    オキサイド付加物の製造方法。
  4. 【請求項4】水素化工程に用いる水素化触媒がルテニウ
    ム又はロジウムのカーボン又はアルミナ担持触媒である
    請求項1記載の高純度アルキルシクロヘキサノールアル
    キレンオキサイド付加物の製造方法。
  5. 【請求項5】 水素化工程に用いる水素化触媒がラネー
    ニッケルである請求項1記載の高純度アルキルシクロヘ
    キサノールアルキレンオキサイド付加物の製造方法。
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