JP2000001457A - 酢酸エステルの製造方法 - Google Patents

酢酸エステルの製造方法

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JP2000001457A
JP2000001457A JP11100377A JP10037799A JP2000001457A JP 2000001457 A JP2000001457 A JP 2000001457A JP 11100377 A JP11100377 A JP 11100377A JP 10037799 A JP10037799 A JP 10037799A JP 2000001457 A JP2000001457 A JP 2000001457A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酢酸リナリルを研究所ならびに工業的規模に
おいて有利な方法で著しく良好な収率、空時収量および
純度で製造することができ、一方公知方法の欠点を回避
する、触媒の存在下でリナロオールとケテンとの反応を
惹起させることによって酢酸リナリルを製造する方法を
提供する。 【解決手段】 1個以上のヒドロキシル基を有する有機
化合物とケテンとを触媒の存在下で反応させることによ
って酢酸エステルを製造するための方法の場合に、この
反応を、有機化合物中に存在するヒドロキシル基の数と
ほぼ一致するモル量のケテンを使用することにより、カ
ルボン酸の亜鉛塩の存在下でか、または反応条件下で酢
酸亜鉛を形成する亜鉛化合物の存在下で激しく撹拌しな
がら実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコールおよび
フェノールの酢酸エステル、特に酢酸リナリルを触媒の
存在下でのケテンとの反応によって製造する改善された
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、モノカルボン酸、例えば酢酸の
エステルは、特に精油中に存在する芳香性化合物であ
る。その嗅覚的性質のため、多数の高級アルコールのエ
ステルは香料工業において重要性を有している。特に、
重要なものは、ベルガモット油を思わせる新鮮な花香調
の芳香を有する式I:
【0003】
【化1】
【0004】の3,7−ジメチル−1,6−オクタジエ
ン−3−イル アセテート(酢酸リナリル)が挙げられ
る。
【0005】従って、研究所ならびに工業的規模での酢
酸リナリルの有利な製造方法を見出すために多くの試み
がなされてきた。最もよく知られている高級アルコール
のエステルの製造方法は、アルコールとカルボン酸ハロ
ゲン化物またはカルボン酸無水物との反応から構成され
ている。このカルボン酸ハロゲン化物との反応において
生じる欠点は、この反応中にハロゲン化水素酸が形成さ
れ、これが一般に腐食問題を招き、かつ第三級アルコー
ルの場合には水の除去を引き起こし、従って多くの場合
に重合が起こるということである。
【0006】そのカルボン酸無水物との反応において生
じる欠点は、反応混合物中に等モル量の相応するカルボ
ン酸が形成され、これがエステル化の間に平衡状態に不
利な影響を及ぼし、従ってこのカルボン酸を反応混合物
から絶えず除去する必要があり、このことは、工業的規
模においてはまさに多大な費用がかかるということであ
る。
【0007】また、酢酸エステルの製造は、ヒドロキシ
ル基含有化合物とケテンとを触媒の存在下で反応させる
ことにより可能であることも公知である。しかしなが
ら、Angewandte Chemie Vol.6
8,[1956]pp361〜363によれば、特に高
級アルコールの場合には、ケテンとの非定量的なアシル
化のみが起こる。それというのも、生成されるアシル化
生成物が後反応を抑制するからである。前記の文献によ
れば、使用される触媒は主にルイス酸、例えば硫酸、p
−トルエンスルホン酸、オルトリン酸、三フッ化ホウ
素、三フッ化ホウ素エーテレートまたは硫酸水素カリウ
ムである。しかしながら、これらの触媒は強度にイオン
化された酸であり、または、例えば三フッ化ホウ素の場
合には痕跡量の水の存在下で強酸性副生成物を形成する
ので、これらは金属製装置中においては腐食をもたらし
うる。更に、酸性触媒は場合により樹脂状生成物の形成
を惹起する。(The journal of General Chemistry of
the U.S.S.R.Vol.21,[1951]pp1147参照)。
【0008】これらの触媒のもう別の欠点は、生成され
るエステルの触媒からの十分な分離が蒸留によってのみ
実施できるという事実である。アルカリ性触媒、例えば
尿素および酢酸の一定の塩、これらのケテンを使用して
のヒドロキシル基含有化合物のアセチル化のための触媒
としての使用は、Angewandte Chemie
Vol.68,(1956)pp363に記載されてお
り、また前記の欠点を有している。
【0009】また、スルホン酸基を有するイオン交換体
の存在下にアルコールをケテンでアセチル化することが
できることも公知である(特開昭40−8334参
照)。しかしながら、該イオン交換体は、これが出発物
質によって部分的に溶解されうるという欠点を有してい
る。この方法によって達成される収率は、例えば酢酸リ
ナリルへのリナロオールの変換に関してわずか約83%
である。
【0010】前記の先行技術の欠点を克服するために、
ドイツ連邦共和国特許出願公開第1643712号明細
書には、交換可能な陽イオンを有するケイ酸アルミニウ
ムの存在下でのアルコールとケテンとの反応が推奨され
ている。第一級アルコールの酢酸エステルの製造に有利
なこの方法は、第三級アルコールの酢酸エステル、例え
ば酢酸リナリルの製造に関して、著しく大量の特殊な高
度に活性の触媒を使用する(ドイツ連邦共和国特許出願
公開第1643712号明細書の記載によれば、触媒は
アルコールに対して3〜800重量%の量で使用する)
にもかかわらず不十分な変換が達成されるにすぎないと
いう重大な欠点を有する。
【0011】更に、Perfum.Essent.Oi
l Record 58(12),(1967)pp87
2〜78には、p−トルエンスルホン酸0.2重量%、
オルトリン酸0.3重量%または酸性陽イオン交換樹脂
5重量%を触媒として使用する場合に、酢酸リナリルは
ケテンをリナロオール中に20〜30℃で導入すること
によって製造できるということが示されている。他の点
では良好な方法であるが、この方法の欠点は嗅覚的目的
に適当な純粋な酢酸リナリルの収率がわずか約80〜8
5%であり、かつ著しく低い空時収量が達成されるにす
ぎないということである。このように、例えばリナロオ
ール55gの反応には4〜5時間の反応時間が必要であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、酢酸リナリルを研究所ならびに工業的規模において
有利な方法で著しく良好な収率、空時収量および純度で
製造することができ、一方公知方法の欠点を回避する、
触媒の存在下でリナロオールとケテンとの反応を惹起さ
せることにより酢酸リナリルの製造方法を提供すること
である。また、この新規方法は、一般に他のヒドロキシ
ル基含有有機化合物にも適用可能であるべきである。
【0013】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は、1個
以上のヒドロキシル基を有する有機化合物とケテンとを
触媒の存在下で反応させることによって酢酸エステルを
製造するための方法の場合に、この反応を、有機化合物
中に存在するヒドロキシル基の数とほぼ一致するモル量
のケテンを使用することにより、カルボン酸の亜鉛塩の
存在下でか、または反応条件下で酢酸亜鉛を形成する亜
鉛化合物の存在下で反応混合物を激しく撹拌しながら実
施することを特徴とする酢酸エステルの製造方法、特に
リナロオールとケテンとを触媒の存在下で反応させるこ
とによって酢酸リナリルを製造するための方法の場合
に、この反応を、リナロオールとケテンをほぼ等モル量
使用することにより、カルボン酸の亜鉛塩の存在下で
か、または反応条件下で酢酸亜鉛を形成する亜鉛化合物
の存在下で反応混合物を激しく撹拌しながら実施するこ
とを特徴とする酢酸エステルの製造方法に関する。
【0014】特に、良好な収率は、反応を2〜18個の
炭素原子を有するカルボン酸の亜鉛塩の存在下で実施す
る場合に得られる。その詳細な例は、酢酸亜鉛およびス
テアリン酸亜鉛、特に酢酸亜鉛であり、これらは比較的
容易に入手できる。理論的には、ジカルボン酸、例えば
コハク酸およびシュウ酸の亜鉛塩またはアミノ酸、例え
ばアラニンまたはロイシンの亜鉛塩を所望の場合に使用
できるが、それにより更なる利点は得られない。
【0015】更に、良好な収率は、反応条件下で酢酸亜
鉛を形成する化合物の存在下で反応を実施する場合に達
成される。これらの化合物のなかで、例えば酸化亜鉛が
特に顕著なものである。
【0016】本発明の方法の別の著しく有利な特徴は、
触媒を著しく少量でのみ使用することが必要とされ、そ
れにより方法がより廉価なものになり、かつ反応混合物
の精製が簡易化することになる。一般に、亜鉛塩は、使
用されるアルコールに対して0.1〜1.0重量%、有
利には0.2〜0.5重量%の量で使用される。
【0017】特許の保護が請求された亜鉛化合物を有利
に触媒として使用できることが判明したのは極めて意想
外である。それというのも、例えばケテンとの反応のた
めの触媒として効果的であることが知られている酢酸ナ
トリウムを用いた場合には、極めて不十分な収率が達成
されるにすぎず(比較例1参照)、かつ金属、例えば
銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、マンガ
ン(II)、コバルト、ニッケルまたは鉄(II)の酢
酸塩が実質的に反応を促進させることは不可能だからで
ある(比較例2〜9)。
【0018】過剰のケテンは無数の副反応を招きうるの
で、本発明の方法は反応をほぼ等モル量のケテンを使用
することにより実施する場合にのみ良好な収率を提供す
る。それというのも、リナロオールは前記の変換の間に
副反応の一部をになう傾向にあるからである。
【0019】ケテンはジケテンの形成を伴う二量体化の
傾向が強い極めて反応性の化合物であるので、一般に合
成されたばかりのケテンが使用される。ケテンの工業的
製造のためには、実質上使用できる2通りの方法があ
る:アセトンの熱分解および酢酸の熱分解。
【0020】本発明の方法は、本発明で定義された反応
の直前に、酢酸を800〜900℃、有利には850〜
870℃の温度範囲、約700〜900ミリバール、有
利には750〜850ミリバールの範囲の減圧下で熱分
解することによって合成されたケテンを使用する場合に
特に有利な結果を生じる。
【0021】生成したケテンを本発明の反応のために使
用される反応容器中に簡単な方法で導入するためには、
反応を減圧下で実施するのが有利であり、これはまた反
応自体に関しても有利である。
【0022】一般に、本発明の反応は、約35〜110
℃、有利には70〜100℃、より有利には85〜95
℃の温度で、400〜900ミリバール、より有利には
500〜600ミリバールの減圧下で実施される。
【0023】この方法により、かかる高温で、90%を
超える好結果で純粋な酢酸リナリルの収率が達成される
ことが判明したのは意想外である。それというのも、前
記の文献 Perfumery and Essenti
al Oil Record(London)58,(1
2),(1967)page875 left colu
mn,line22 to right column,
line5には、副生成物の形成は温度を50℃に上昇
させている際に急速に増加し、かつ50℃の温度では酢
酸リナリルの収率は理論値のほぼ27%にまで低下する
ことが記載されているからである。
【0024】本発明の反応時間は実質的に、最後に挙げ
た従来の方法の場合より低い。Perfumery a
nd Essential Oil Record 58
(12)に記載の方法を使用する場合にはリナロオール
55gを変換するために4.5〜5時間の反応時間を必
要とするが、本発明の方法はわずか約3時間だけでリナ
ロオール約1300kgを酢酸リナリルへ変換すること
を可能にする(例4参照)。
【0025】一般に、本発明のアセチル化法は1個以上
のヒドロキシル基を有する有機体に適用可能である。適
当なヒドロキシル基含有有機化合物の例としては、主に
5〜20個の炭素原子を有する一価の飽和および不飽和
の脂肪族、芳香族/脂肪族または脂環式/脂肪族アルコ
ールが挙げられる。この方法は、一般にエステル化しに
くい5〜20個の炭素原子を有する第三級の飽和および
不飽和の脂肪族、芳香族/脂肪族または脂環式/脂肪族
アルコールに関して特に重要である。
【0026】しかしながら、フェノール性ヒドロキシル
基を有する有機化合物、例えばα−トコフェロールは有
利に本発明の方法によってアセチル化されてもよい。
【0027】特に適当な第一級アルコールの例として
は、2−メチル−2−ブテン−1−オール(プレノー
ル)、4−t−ブチルシクロヘキシル−2−エタノー
ル、3−t−ブチル−4−メトキシシクロヘキシルメタ
ノール、2−シクロドデシルプロパノール(ヒドロキシ
アンブラン(ambran))、フェニルエチルアルコールお
よびシクロヘキシル−2−エタノールを挙げることがで
きる。
【0028】特に適当な第三級アルコールの例として
は、3−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタン(テト
ラヒドロリナロオール)、7−ヒドロキシ−3,7−ジ
メチルオクタノール(ヒドロキシシトロネラール)、フ
ェニルジメチルカルビノールおよび3−ヒドロキシ−
3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン(リナロオー
ル)が挙げられる。
【0029】有利には、本発明の反応は、良好な撹拌装
置および/または混合装置、ケテンのための計量機構、
反応開始およびその後の反応の間の反応温度を維持する
ための加熱装置、発熱性の変換で発生する反応熱を放散
するための冷却装置および真空ポンプを本質的な部材と
して有する適当な反応容器中で実施される。しかしなが
ら、ケテンを反応容器中に注入する場合には、反応混合
物の機械的混合は最早必要ではない。
【0030】反応の最適な制御を達成するためには、ケ
テンをこれが反応混合物中に過剰に存在しないような速
度で定量供給され、かつ反応混合物が全ての時間におい
て十分に撹拌されることが不可欠である。
【0031】従来、ケテンでのアセチル化は香料工業に
おいていかなる際立った重要性も得ることはなかった。
恐らく、この場合には、ケテンでの不利な経験が結果に
影響する要因であったろうと思われる。それというの
も、過剰量のケテンは反応混合物に顕著な変色および樹
脂化を惹起するからである。
【0032】従って、本発明の方法を有利に実施するた
めには、ケテンを過度の高速度で供給せず、かつ明瞭に
定義された終点で反応を停止させることが重要である。
【0033】本発明の方法を使用すれば、香料工業のた
めに望ましい生成物である酢酸リナリルおよび、香料ま
たは活性剤として興味深い多数の他のアルコールまたは
フェノール、例えばα−トコフェロールの酢酸エステル
を工業的に比較的簡単な方法で、かつ高い純度にもかか
わらず優れた収率および空時収量で製造することが可能
である。
【0034】
【実施例】例1および比較例1〜11
【0035】
【化2】
【0036】リナロオール616g(4.0モル)に、
その都度酢酸亜鉛約1.23gまたはリナロオールに対
して第1表に列記された触媒0.2重量%を撹拌容器中
で窒素保護下に、激しく撹拌しながら(円板式撹拌機:
500rpm)添加し、かつ製造したばかりのケテン約
80〜100g/hを温度約80〜95℃、圧力約50
0ミリバール下で激しく撹拌しかつ食塩水で冷却しなが
ら定量供給した。反応混合物が最早ケテンを吸収しなく
なった時点でその都度反応を停止させた。
【0037】得られた反応混合物をガスクロマトグラフ
ィーで検査した。
【0038】以下の第1表は使用される触媒、反応時間
および反応混合物の組成をガスクロマトグラフィーで測
定した通りに示している。
【0039】
【表1】
【0040】例2と3および比較例12と13 リナロオール616g(4.0モル)に、その都度リナ
ロオールに対して第2表に列記された亜鉛化合物0.0
5重量%を撹拌容器中で窒素保護下に、激しく撹拌しな
がら(円板式撹拌機:500rpm)添加し、かつ製造
したばかりのケテン約80〜100g/hを温度約90
℃、圧力約500ミリバールで激しく撹拌しかつ食塩水
で冷却しながら定量供給した。
【0041】反応混合物が最早ケテンを吸収しなくなっ
た時点でその都度反応を停止させた。
【0042】得られた反応混合物をガスクロマトグラフ
ィーで検査した。
【0043】以下の第2表は使用された亜鉛化合物、反
応時間および反応混合物の組成をガスクロマトグラフィ
ーで測定した通りに示している。
【0044】
【表2】
【0045】例4 撹拌タンク型反応器中に、リナロオール1305kg
(8474モル)を窒素保護下に導入し、そこに酢酸亜
鉛0.6kg(使用されたリナロオールに対して0.0
5重量%)を添加し、その後撹拌タンク型反応器中の圧
力を、激しく撹拌しながら500ミリバールに減圧し、
かつ反応器の内容物を85℃に加熱した。次いで、ケテ
ン500kgを3時間かけて、食塩水での冷却によって
反応温度を約90℃に維持しながら定量供給した。次い
で、反応混合物を窒素を使用して大気圧に低下させ、そ
の後、反応を90℃で窒素保護下に更に約30分間継続
させた。
【0046】生成される粗製リナロオールをガスクロマ
トグラフィーで検査した。
【0047】これは、未変換リナロオール6.64重量
%、酢酸リナリル90.49重量%および副生成物1.
24重量%を含有していた。
【0048】従って、変換の選択率は、変換されたリナ
ロオールに対して理論値の90.26%であった。
【0049】例5〜10 第三級アルコールおよびα−トコフェロールを用いての
反応 以下の第3表に列記された量のアルコールに、酸化亜鉛
を第3表に記載された量で、激しく作動するディスク撹
拌機を装備した容器中で、窒素保護下に添加した。第3
表に記載された温度および圧力で、第3表に記載された
量の製造したばかりのケテンを約80〜100g/hの
速度で、この混合物を激しく撹拌しかつ食塩水で冷却し
ながら定量供給した。反応をケテンの吸収が終了した時
点でその都度停止させた。
【0050】得られた酢酸エステルの量および収率デー
タも第3表に列記されている。
【0051】
【表3】
【0052】例11〜15 第一級アルコールを用いての反応 以下の第4表に列記された量のアルコールに、酸化亜鉛
を第4表に記載された量で、激しく作動するディスク撹
拌機を装備した容器中で、窒素保護下に添加した。第4
表に記載された温度および圧力で、第4表に記載された
量の製造したばかりのケテンを約80〜100g/hの
速度で、この混合物を激しく撹拌しかつ食塩水で冷却し
ながら定量供給した。反応をケテンの吸収が終了した時
点でその都度停止させた。
【0053】得られた酢酸エステルおよび収率データも
第4表に列記されている。
【0054】
【表4】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 311/72 102 C07D 311/72 102 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ローラント ポックス ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ハイニッヒシュトラーセ 54 (72)発明者 ハインツ エッツロート ドイツ連邦共和国 ノイシュタット ベル クシュタインシュトラーセ 33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1個以上のヒドロキシル基を有する有機
    化合物とケテンとを触媒の存在下で反応させることによ
    る酢酸エステルの製造方法において、この反応を、ヒド
    ロキシル基含有化合物中のヒドロキシル基の数にほぼ一
    致するモル量のケテンを使用することにより、カルボン
    酸の亜鉛塩の存在下でか、または反応条件下で酢酸亜鉛
    を形成する亜鉛化合物の存在下で反応混合物を激しく撹
    拌しながら実施することを特徴とする酢酸エステルの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 反応を、酢酸亜鉛の存在下または反応条
    件下で酢酸亜鉛を形成する亜鉛化合物の存在下で実施す
    る、請求項1記載の酢酸エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 使用される1個以上のヒドロキシル基を
    有する有機化合物が、5〜20個の炭素原子を有する一
    価の飽和または不飽和の脂肪族、芳香族/脂肪族または
    脂環式/脂肪族アルコールであり、これがケテンとの反
    応を惹起し、相応する酢酸エステルを形成する、請求項
    1記載の酢酸エステルの製造方法。
  4. 【請求項4】 使用される1個以上のヒドロキシル基を
    有する有機化合物が、5〜20個の炭素原子を有する第
    三級の飽和または不飽和の脂肪族、芳香族/脂肪族また
    は脂環式/脂肪族アルコールであり、これがケテンとの
    反応を惹起し相応する酢酸エステルを形成する、請求項
    1記載の酢酸エステルの製造方法。
  5. 【請求項5】 反応を、酢酸リナリルの製造のためには
    リナロオールおよびケテンをほぼ等モル量使用すること
    により実施する、請求項1記載の酢酸エステルの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 反応を、良好な撹拌または混合装置、ケ
    テンのための計量機構、反応開始およびその後の反応の
    ための熱源、反応熱除去のための冷却装置および真空ポ
    ンプを有する反応容器中で実施する、請求項1記載の酢
    酸エステルの製造方法。
  7. 【請求項7】 反応を、温度範囲35〜110℃および
    圧力範囲400〜900ミリバールで実施する、請求項
    1記載の酢酸エステルの製造方法。
  8. 【請求項8】 反応を、温度範囲70〜100℃で実施
    する、請求項1記載の酢酸エステルの製造方法。
  9. 【請求項9】 反応を、圧力範囲500〜600ミリバ
    ール下で実施する、請求項1記載の酢酸エステルの製造
    方法。
  10. 【請求項10】 酢酸を、本発明において定義された反
    応の直前に温度範囲800〜900℃および圧力範囲7
    00〜900ミリバールで熱分解することによって得ら
    れたケテンを使用する、請求項1記載の酢酸エステルの
    製造方法。
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