JP2000072699A - 高純度アルキルシクロヘキサノールの製造方法 - Google Patents

高純度アルキルシクロヘキサノールの製造方法

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JP2000072699A JP10247455A JP24745598A JP2000072699A JP 2000072699 A JP2000072699 A JP 2000072699A JP 10247455 A JP10247455 A JP 10247455A JP 24745598 A JP24745598 A JP 24745598A JP 2000072699 A JP2000072699 A JP 2000072699A
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Masumizu Okita
益瑞 大北
Yoshihisa Inoue
佳尚 井上
Kyoko Ono
恭子 小野
Yasuyoshi Watabe
恭吉 渡部
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 対応するアルキルフェノールを水素化し
て式(2)(化1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基を表す)で
表されるアルキルシクロヘキサノールを製造する方法に
おいて、水素化により得られた式(2)で表されるアル
キルシクロヘキサノールからなる生成物を、塩基性化合
物の共存下に蒸留することを特徴とする高純度の式
(2)で表されるアルキルシクロヘキサノールの製造方
法。 【効果】 本発明の方法によれば、界面活性剤の原料と
して有用な高純度アルキルシクロヘキサノールの簡便で
しかも効率のよい新規な製造方法が提供され、工業的に
極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度アルキルシ
クロヘキサノールの製造方法に関する。更に詳しくは、
アルキルフェノールを核水素化して得られた反応生成物
を、未反応のアルキルフェノールを除去するために、ア
ルカリ金属化合物の共存下に蒸留することを特徴とする
高純度アルキルシクロヘキサノールの製造方法に関する
ものである。高純度アルキルシクロヘキサノールは界面
活性剤の原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】アルキルシクロヘキサノールとアルキレ
ンオキサイドとの反応により得られるアルキルシクロヘ
キサノールアルキレンオキサイド付加物は非イオン系界
面活性剤として優れた特性を有している。中でもエチレ
ンオキサイド付加物の場合は流動点が低くエチレンオキ
サイド付加モル数が比較的高くても液状を保ち取扱いが
容易であり、例えば高級1級アルコールエトキシレート
のような他の非イオン系界面活性剤にない優れた特性と
言える。一般に界面活性剤の原料として用いるアルキル
シクロヘキサノールの製造方法は、アルキルフェノール
と水素とを水素化触媒の存在下に反応させ、得られる主
としてアルキルシクロヘキサノールからなる生成物を、
通常の蒸留により未反応のアルキルフェノールの分離除
去を行う方法が用いられている。しかしながらこの方法
では、原料であるアルキルフェノールと核水素化反応生
成物であるアルキルシクロヘキサノールとの沸点が非常
に近いために、通常の蒸留では分離精製が非常に困難で
あるという問題点を有している。具体的には「溶媒ハン
ドブック」(講談社刊)によれば、例えば4−メチルフ
ェノールの常圧における沸点は173−174℃であ
り、この核水素化反応生成物である4−メチルシクロヘ
キサノールの常圧における沸点は201.88℃と記載
されている。また、Bull.Soc.Chim.F
r.,Vol.4,No47(1930)1300−1
311には、4−n−ノニルフェノールの沸点は10T
orrの減圧度で180−181℃と記載され、フラン
ス公開特許公報第1411988号には、核水素化反応
生成物である4−n−ノニルシクロヘキサノ−ルの沸点
は同じく10Torrの減圧度で157−172℃と記
載されている。
【0003】これらからも明らかなように、アルキルフ
ェノールと核水素化反応生成物であるアルキルシクロヘ
キサノールは沸点差があまりないため、通常の蒸留によ
る分離精製が非常に困難であり、高純度なアルキルシク
ロヘキサノールを得るには蒸留塔の段数をより多く必要
とし、設備が大規模となるため製造原価に大きな影響を
及ぼす点や必ずしも回収したアルキルシクロヘキサノー
ルは純度の高いものではないという問題点があり好まし
くない。これらの問題点を解決した高純度アルキルシク
ロヘキサノールの製造方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、界面
活性剤の原料として有用な高純度アルキルシクロヘキサ
ノールの簡便でしかも効率的のよい新規な製造方法を提
供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するために鋭意検討を行った結果、残存アルキルフ
ェノールの少ない高純度アルキルシクロヘキサノールを
製造する方法を見いだし本発明を完成するに至った。す
なわち本発明は、式(1)(化3)
【0006】
【化3】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基を表す)で
表されるアルキルフェノールを水素化して式(2)(化
4)
【0007】
【化4】 (式中、R1 は前記の意味を表す)で表されるアルキル
シクロヘキサノールを製造する方法において、水素化に
より得られた式(2)で表されるアルキルシクロヘキサ
ノールからなる生成物を、塩基性化合物の共存下に蒸留
することを特徴とする高純度の式(8)で表されるアル
キルシクロヘキサノールの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法における原料である
式(1)で表されるアルキルフェノールにおいて、R1
は炭素数6〜20のアルキル基を表す。R1 の構造には
特に限定はなく、直鎖構造であってもまた分岐構造であ
ってもアルキル基のとり得る構造異性体のどのような構
造をとっていてもよい。またR1 の結合位置は、水酸基
(−OH基)に対しベンゼン環の2、3、4位の何れの
位置であってもよい。式(1)で表されるアルキルフェ
ノールにはR1 の構造異性体およびR1 と水酸基の位置
異性体がありこれらは単独で用いることもできるが、通
常は2種類以上の混合物である。更にはアルキル基R1
の炭素数の異なる2種類以上のアルキルフェノールの混
合物であってもよい。
【0009】アルキルフェノールの具体例としては、ヘ
キシルフェノール、ヘプチルフェノール、オクチルフェ
ノール、ノニルフェノール、デシルフェノール、ウンデ
シルフェノール、トリデシルフェノール、テトラデシル
フェノール、ペンタデシルフェノール、ヘキサデシルフ
ェノール、ヘプタデシルフェノール、オクタデシルフェ
ノール、ノナデシルフェノール、エイコシルフェノール
等が挙げられる。本発明において、式(1)で表される
アルキルフェノールを水素化する方法は、どのような方
法でもよいが、ここでは例として、水素化触媒を用いる
場合について詳細に述べる。
【0010】本発明の水素化に用いることのできる水素
化触媒は、芳香族環を水素により水素化しシクロヘキサ
ン環にする能力を有する触媒であれば、どのような触媒
であってもよい。このような触媒としては具体的にはル
テニウム、ロジウム、パラジウムまたは白金の担持型触
媒やこれらの金属の錯体触媒、ラネーニッケル、ラネー
コバルト等が挙げられる。ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウムまたは白金の担持型触媒とは具体的には、例えば
ルテニウムカーボン、ロジウムカーボン、パラジウムカ
ーボン、白金カーボン等のこれらの金属のカーボン担持
触媒、例えばルテニウムアルミナ、ロジウムアルミナ等
のこれらの金属のアルミナ担持触媒、例えばパラジウム
シリカアルミナ、白金シリカアルミナ等のこれらの金属
のシリカアルミナ担持触媒、例えばパラジウムシリカマ
グネシア等のこれらの金属のシリカマグネシア担持触
媒、例えばパラジウムゼオライト等これらの金属のゼオ
ライト担持触媒、例えばパラジウム硫酸バリウム等のこ
れらの金属の硫酸バリウム担持触媒、例えばルテニウム
チタニア等のこれらの金属のチタニア担持触媒が挙げら
れる。更には任意の割合で同時に2種類以上の金属を担
持したものを用いてもよい。具体的には、例えばルテニ
ウム−ロジウムカーボン、パラジウム−白金カーボン等
のこれらのカーボン担持触媒、例えばルテニウム−ロジ
ウムアルミナ、パラジウム−白金アルミナ等のこれらの
アルミナ担持触媒等が挙げられる。これらの担持型触媒
は単独で使用しても、2種類以上を任意の割合で混合し
て使用してもよい。金属の担持量は特に制限はないが、
通常は0.01〜20重量%の範囲である。これらの触
媒は粉末状であっても破砕状であってもよいし、またペ
レット状や球状に成形されていてもよい。更には一般に
入手可能なこれらの触媒の含水品を用いることもでき
る。
【0011】またルテニウム、ロジウム、パラジウムま
たは白金の錯体触媒とは具体的には例えば、塩化ルテニ
ウム、塩化ロジウム、臭化パラジウム等のこれらの金属
のハロゲン化物、酢酸パラジウム、プロピオン酸ロジウ
ム等のこれらの金属のカルボン酸塩、ルテニウムアセチ
ルアセトナト、パラジウムアセチルアセトナト等のこれ
らの金属のアセチルアセトナト錯体、ジクロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロビス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス
(トリフェニルホスフィン)白金等のこれらの金属のホ
スフィン錯体等が挙げられる。これらの錯体触媒は単独
で使用しても、2種類以上を任意の割合で混合して使用
してもよい。
【0012】本発明の水素化反応は、溶媒の非存在下に
実施することもできるし、また溶媒の存在下に実施する
こともできる。用いる場合の溶媒としては、原料のアル
キルフェノールおよび生成物を溶解または分散させるこ
とができ、それ自体が水素添加されないものであればど
のようなものでもよく、具体的には例えばメタノール、
エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアル
コール、シクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサ
ノール、1,2−エタンジオール、グリセリン等のアル
コール化合物、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
デカリン、2−メチルペンタン等の脂肪族炭化水素化合
物、例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ビシクロヘキシ
ル、デカリン等の脂肪族環状炭化水素化合物、例えばジ
クロロメタン、四塩化炭素、塩化ブチル、臭化プロピ
ル、4−クロロシクロヘキサノール等のハロゲン化炭化
水素化合物、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−
ジメトキシエタン等のエーテル化合物、例えばアセト
ン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、アセト
ニルアセトン等のケトン化合物、例えばギ酸メチル、酢
酸エチル、炭酸エチレン等のエステル化合物、ニトロメ
タン、アセトニトリル等の窒素化合物等が挙げらる。こ
れらの溶媒は単独で用いても、また2種類以上を混合し
て用いてもよい。
【0013】本発明の水素化反応は通常、水素圧力0.
5〜18MPa、反応温度30〜200℃で反応させ
る。より好ましい水素圧力および反応温度は、用いる触
媒の種類や量および水の有無、さらには式(1)で表さ
れるアルキルフェノールのアルキル基の構造などにより
異なり一様ではなく、適宜選ばれる。本発明における水
素化反応の実施方式は特に制限されるものではなく、回
分式、半回分式および連続流通式のいずれの方式でも実
施できる。回分式、半回分式により反応を行う場合、触
媒の使用量は特に限定はないが通常原料として用いる式
(1)で表されるアルキルフェノールに対して0.5〜
50重量%の範囲であり、また反応時間は通常0.5〜
50時間の範囲である。連続流通式で反応を行う場合
は、反応条件は用いる触媒の種類などにより異なるが通
常液時空間速度(LHSV)が0.01〜50hr-1
範囲である。
【0014】水素化反応により得られた反応混合物から
の水素化触媒の除去方法は、金属の担持型触媒を用いた
場合は通常の固液分離の方法により分離を行う。また金
属の錯体触媒を用いた場合は蒸留等により分離を行うこ
とができる。さらには溶媒の存在下で実施した場合は、
脱溶媒操作を行ってもよいし、脱溶媒操作をせずにその
まま次の蒸留工程に移ってもよい。
【0015】水素化反応により得られた主としてアルキ
ルシクロヘキサノールからなる生成物を、塩基性化合物
の共存下に蒸留することにより、原料として用いた式
(1)で表されるアルキルフェノールをほとんど含まな
い高純度の式(2)で表されるアルキルシクロヘキサノ
ールの留分を得ることができる。本蒸留工程に用いる塩
基性化合物とは、塩基性を有する化合物であれば有機化
合物であっても無機化合物であってもよく、具体的に
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウ
ム等のアルカリ金属水酸化物、ナトリウムエトキシド、
リチウムエトキシド、カリウムフェノキシド等のアルカ
リ金属アルコキシドまたはフェノキシド、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム、水酸化ストロンチウム等のアル
カリ土類金属水酸化物、カルシウムメトキシド、カルシ
ウムフェノキシド等のアルカリ土類金属アルコキシドま
たはフェノキシド、酸化マグネシウム、酸化バリウム等
のアルカリ土類金属酸化物、トリエチルアミン、ジメチ
ルアミン、アニリン、モルホリン、ピリジン等の有機ア
ミン化合物等が挙げられる。このような塩基性化合物の
中でも安価で、取扱い易いアルカリ金属水酸化物の使用
が好ましい。塩基性化合物の使用量は特に制限はないが
通常、主として式(2)で表されるアルキルシクロヘキ
サノールからなる生成物中に含まれる原料として用いた
式(1)で表されるアルキルフェノールに対して、1〜
1000倍モルの範囲である。
【0016】本発明における蒸留工程の実施方式は特に
制限されるものではなく、回分式、連続式のいずれの方
式でも実施できる。本発明の方法によれば、原料として
用いた式(1)で表されるアルキルフェノールに対応す
る、目的とした高純度の式(2)で表されるアルキルシ
クロヘキサノールを得ることができる。場合によっては
更に蒸留等の操作により、副生成物を除去する等の精製
操作を行ってもよい。
【0017】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例1 (水素化工程)100mlオートクレーブにノニルフェ
ノール(ノニル基は分岐構造の混合物で、オルト/パラ
比は1/9)40g(181.52mmol)、粉末状
の5重量%ルテニウムカーボン含水品8.0g(含水率
50重量%)およびエタノール40gを仕込んだ。系内
を窒素置換、次いで水素置換した後60℃に昇温した。
水素圧力をゲージ圧力6.0MPaに調整し、同圧力を
保つよう水素を連続的に供給しながら3時間同温度で核
水添反応を行った。反応終了後、触媒を50℃で熱時加
圧濾過した後、蒸留により脱溶媒を行い無色液体の留分
を得た。反応中に消費された水素の量は546.38m
molであり、仕込んだノニルフェノールに対し3.0
1モル倍であった。 1Hおよび13C−NMR、元素分
析、質量分析および赤外スペクトルを測定したところ、
この液体は主としてノニルシクロヘキサノールからな
り、大部分のノニルフェノールが核水素化されているこ
とが解った。また液体クロマトグラフィーによりノニル
シクロヘキサノール中に残存するノニルフェノールを定
量したところ、その量は400重量ppmであった。
【0018】(蒸留工程)水素化工程で得られた主とし
てノニルフェノールからなる無色液体40gと塩基性化
合物として水酸化ナトリウム0.136g(3.44m
mol)を、精留器および還流器を備え付けずに、回分
式減圧蒸留装置に仕込んだ。系内を窒素置換した後12
0℃に昇温し、次いで系内を10mmHgの減圧にし
て、このまま1時間保持した。次いで更に昇温し、通常
の減圧単蒸留を行い、ノニルシクロヘキサノールからな
る留分38.2gを得た。残りは釜残分として残した。
ノニルシクロヘキサノールからなる留分を液体クロマト
グラフィーにより残存するノニルフェノールを定量した
ところ、その量は検出下限の40重量ppb以下であっ
た。
【0019】実施例2 (水素化工程)実施例1と同様に行った。液体クロマト
グラフィーによりノニルシクロヘキサノール中に残存す
るノニルフェノールを定量したところ、その量は40 0
重量ppmであった。 (蒸留工程)実施例1において塩基性化合物として水酸
化ナトリウムの代わりに水酸化カルシウム0.197g
(3.45mmol)に変えた以外は実施例1と同様に
通常の単蒸留を行い、ノニルシクロヘキサノールからな
る留分37.6gを得た。残りは釜残分として残した。
ノニルシクロヘキサノールからなる留分を液体クロマト
グラフィーにより残存するノニルフェノールを定量した
ところ、その量は検出下限の40重量ppb以下であっ
た。
【0020】実施例3 (水素化工程)実施例1においてノニルフェノールの代
わりに4−オクチルフェノール40g(193.86m
mol)に変えた以外は実施例1と同様に水素化反応、
水素化触媒および溶媒の除去を行い、無色液体の留分を
得た。反応中に消費された水素の量は581.58mm
olであり、仕込んだオクチルフェノールに対し3.0
0モル倍であった。 1Hおよび13C−NMR、元素分
析、質量分析および赤外スペクトルを測定したところ、
この液体は主としてオクチルシクロヘキサノールからな
り、大部分のオクチルフェノールが核水素化されている
ことが解った。また液体クロマトグラフィーによりオク
チルシクロヘキサノール中に残存するオクチルフェノー
ルを定量したところ、その量は460重量ppmであっ
た。
【0021】(蒸留工程)実施例1と同様に通常の単蒸
留を行い、オクチルシクロヘキサノールからなる留分3
8.5gを得た。残りは釜残分として残した。オクチル
シクロヘキサノールからなる留分を液体クロマトグラフ
ィーにより残存するオクチルフェノールを定量したとこ
ろ、その量は検出下限の40重量ppb以下であった。
【0022】比較例1 (水素化工程)実施例1と同様に水素化反応を行った。
液体クロマトグラフィーによりノニルシクロヘキサノー
ル中に残存するノニルフェノールを定量したところ、そ
の量は400重量ppmであった。 (蒸留工程)実施例1において塩基性化合物を使用しな
かった以外は実施例1と同様に通常の単蒸留を行い、ノ
ニルシクロヘキサノールからなる留分37.3gを得
た。残りは釜残分として残した。ノニルシクロヘキサノ
ールからなる留分を液体クロマトグラフィーにより残存
するノニルフェノールを定量したところ、その量は38
0重量ppmであった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法によれば、界面活性剤の原
料として有用な高純度アルキルシクロヘキサノールの簡
便でしかも効率のよい新規な製造方法が提供され、工業
的に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 恭子 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 渡部 恭吉 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AD11 BA02 BA29 BE20 FC22 FE12 4H039 CA40 CB10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)(化1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数6〜20のアルキル基を表す)で
    表されるアルキルフェノールを水素化して式(2)(化
    2) 【化2】 (式中、R1 は前記の意味を表す)で表されるアルキル
    シクロヘキサノールを製造する方法において、水素化に
    より得られた式(2)で表されるアルキルシクロヘキサ
    ノールからなる生成物を、塩基性化合物の共存下に蒸留
    することを特徴とする高純度の式(2)で表されるアル
    キルシクロヘキサノールの製造方法。
  2. 【請求項2】 塩基性化合物がアルカリ金属水酸化物で
    ある請求項1記載のアルキルシクロヘキサノールの製造
    方法。
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