JP4349227B2 - 1,3−シクロヘキサンジオールの製造方法 - Google Patents

1,3−シクロヘキサンジオールの製造方法 Download PDF

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本発明は、1,3−シクロヘキサンジオール(以下、「1,3−CHD」と略記する。)の製造方法に関する。更に詳しくはレゾルシンを卑金属触媒並びにアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物の存在下に水素化して、シス体含有率の高い1,3−CHDを得る製造方法に関する。
1,3−CHDは、医薬、農薬、高分子化合物等の製造のための中間体として非常に有用な化合物である。
1,3−CHDの製造方法としては、以下の方法が知られている。例えば、(1)1,3−シクロヘキサンジオンを水素化ホウ素ナトリウムで水素化する方法(特許文献1)、(2)レゾルシンをニッケル触媒存在下で水素化する方法(非特許文献1〜3)、(3)レゾルシンをルテニウム/シリカ担持触媒に更に塩基性金属を担持させた触媒を用いて水素化する方法(特許文献2)等が知られている。
上記(1)法では、反応系に更に周期率表の1族(IA族)、2族(IIA族)、12族(IIB族)、13族(IIIB族)元素の化合物を添加して、シス体の選択率を向上させているものの、多量の水素化ホウ素ナトリウムを使用せねばならず多量の廃棄物が発生する問題点を有している。さらに、原料の1,3−シクロヘキサンジオンは、高価なパラジウムを触媒として、レゾルシンを水素化して製造するため、工業的に有利な製造方法とは言い難い。(2)法では、水素化により1,3−CHDを製造しているものの、得られたシス体とトランス体の生成比については言及されていない上、その収率はいずれも低いものであった。(3)法では、75%以上の選択率でシス体を生成しているが、高価な貴金属触媒であるルテニウム触媒を使用しているため工業的に有利な方法とは言い難いのが現状である。このような現状に鑑み、シス体含有率の高い1,3−CHDを、有利に生産性よく安価に製造できる方法の出現が望まれていた。
特開2003−300919号公報 韓国公開特許特2003−92889号公報 Journal of Chemical Society,p.2103(1950) Journal of Chemical Society,p.1586(1949) 薬学雑誌,第58巻,657頁(1938)
本発明は、シス体含有率の高い1,3−CHDを工業的に有利に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討の結果、レゾルシンを卑金属触媒並びにアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物の存在下に水素化する事により、シス体含有率の高い1,3−CHDを工業的に有利に製造することができることを見いだし、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の1,3−CHDの製造方法を提供するものである。
項1 レゾルシンを、鉄、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する卑金属触媒存在下に水素化して1,3−シクロヘキサンジオールを製造するに際し、該水素化反応をアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物の存在下で行うことを特徴とする製造方法。
項2 前記金属化合物を、レゾルシンに対して1〜50モル%用いることを特徴とする上記項1に記載の製造方法。
項3 卑金属触媒が、ニッケル及びコバルトからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する卑金属触媒である上記項1又は2に記載の製造方法。
項4 前記金属化合物が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム及び炭酸バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
本発明に従って、レゾルシンを水素化することにより、樹脂、農薬、医薬品等の中間体として有用に用いられる、シス体含有率の高い1,3−CHDを工業的に有利に製造することができる。
本発明に用いるレゾルシンは、従来公知の方法に従って製造されたものが広く使用でき、通常、工業用原料として市販されているものをそのまま用いることができる。さらに、必要に応じて、再結晶、昇華等の従来公知の方法により精製して、水素化反応を阻害する硫黄分を低減させたものを使用することができる。
また、上記レゾルシンの他に、ヒドロキシル基がシリル基、アルキル基等の保護基で保護されたレゾルシン誘導体も用いることができる。
卑金属触媒
本発明に係る卑金属触媒は、芳香環を核水素化できる卑金属を含有する触媒であり、該卑金属としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛が挙げられる。この中でも反応性、選択率の観点から、ニッケル、コバルトが好ましく、特にニッケルが推奨される。該卑金属は0価の金属に限らず、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、酸化物、水酸化物等の無機化合物、アセチルアセトナート化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物、カルボニル化合物との錯体等であってもよい。
さらに、上記卑金属の他に、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、カルシウム、チタン、クロム、マンガン、パラジウム、銀、スズ、バリウム、モリブテン等の1種以上を添加した変性触媒を使用してもよい。
上記卑金属触媒はそのままで使用することができるが、通常、スポンジメタル型触媒又は担体担持型触媒として使用される。
スポンジメタル型触媒としては、従来公知或いは市販されているものが広く使用でき、例えば、スポンジニッケル触媒、スポンジコバルト触媒、スポンジ銅触媒、スポンジ鉄触媒、スポンジ亜鉛触媒等が挙げられ、この中でもスポンジニッケル触媒、スポンジコバルト触媒が好ましく、選択率が高い点から、特にスポンジニッケル触媒が好ましい。
スポンジメタル型触媒は、展開後の含水状態のまま使用できる他、水分を適当な溶媒で置換した後に使用することも可能である。水分を置換する際に使用する溶媒としては、水と相溶し、水素化反応に不活性な溶媒であれば、特に限定されない。
担体担持型触媒としては、従来公知或いは市販されているものが広く使用でき、例えば、安定化ニッケル触媒、耐硫黄性ニッケル触媒、フレークニッケル触媒、担持コバルト触媒等が挙げられる。この中でも安定化ニッケル触媒、耐硫黄性ニッケル触媒が好ましい。
該担体担持型触媒に使用される坦体としては、珪藻土、軽石、活性炭、グラファイト、シリカゲル、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、ゼオライト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が例示され、なかでも珪藻土、アルミナ等が好ましい。これらの坦体は、1種でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
該担体担持型触媒の金属成分の担持量は、特に限定されないが、触媒の総重量に対して、金属分として、通常、1〜90重量%程度、好ましくは20〜80重量%である。
これらの担体担持触媒の形態は、特に限定されず、所望する反応形態に応じて粉末状、タブレット状等を適宜選択して使用することができる。一般的には、回分或いは連続の懸濁反応には粉末触媒が好ましく、固定床反応にはタブレット触媒を用いることが多い。
これらの担体担持触媒の製造方法は特に限定されず、例えば、含浸法、共沈法等の従来公知の方法により容易に製造することができる。通常は、市販されているものをそのまま、或いは、使用する前に還元処理等の適当な活性化処理をした後で反応に供することができる。
これら卑金属触媒の形態は特に限定されず、選択される反応方式に応じて粉末状、成型触媒など適宜選択して使用される。粉末状の触媒は、通常、回分或いは連続の懸濁床の水素化反応に用いられ、成型触媒は、固定床連続式の水素化反応に使用される。また、成型触媒としては、使用する反応器の大きさにより適宜選択されるが、通常は直径2〜6mm、高さ2〜8mmの範囲の円柱状が好ましい。
水素化反応に用いられる触媒の使用量は、通常、原料のレゾルシンに対して、0.1〜50重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%が推奨される。この範囲内において、経済的に有利かつ十分な反応速度で水素化反応を行うことができる。
溶媒
本反応は、無溶媒でも行うことができるが、溶媒を用いて行うことが好ましい。用いる溶媒としては、水素化反応条件下で不活性な限り特に限定されず、例えば、水、炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4の脂肪族アルコール、炭素数3〜10、好ましくは炭素数6〜9の脂環族アルコール、エーテル基を1〜5個(好ましくは2〜3個)含有する鎖状又は環状エーテルが挙げられる。
上記の中でも、レゾルシンの溶解度、反応の選択率の観点から、脂肪族アルコール、鎖状エーテルが好ましい。
より具体的には、水、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒等が例示される。この中でも、iso−プロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルが好ましい。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記溶媒の使用量としては、特に制限されないが、レゾルシンに対して、0.5〜100重量倍程度、好ましくは1〜10重量倍程度である。0.5重量倍未満では原料の溶解が困難となる傾向があり、又、100重量倍を越えて使用してもそれに見合うだけの優位性は見られず、更に反応後の溶媒除去操作が煩雑となり経済的にも好ましくない。
金属化合物
本発明の水素化反応において、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物を共存させることにより生成1,3−CHD中のシス体含有率を高めることができる。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられ、この中でも、リチウム、ナトリウム、カリウムが好ましい。
アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムが挙げられ、この中でも、カルシウム、マグネシウム、バリウムが好ましく、特にカルシウム、バリウムが推奨される。
上記の金属化合物の中でも、水素化反応の選択率が高い点からアルカリ土類金属化合物がより好ましい。
上記のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の形態は特に限定されないが、例えば、該金属の、水酸化物、水素化物、炭酸塩、炭酸水素塩、亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、ホウ酸塩、ホウ酸水素塩、有機酸塩、アルコキシド等が例示される。これらの中でも、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、炭素数1〜2の有機酸塩、炭素数1〜2のアルコキシドが好ましく、特に水酸化物が好ましい。
上記金属化合物の中で、アルカリ金属化合物の好ましい具体例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、シュウ酸リチウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド等が挙げられ、特に水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが推奨される。これらアルカリ金属化合物は無水物、水和物のいずれでも構わない。
アルカリ土類金属化合物の好ましい具体例としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、ギ酸マグネシウム、ギ酸カルシウム、ギ酸ストロンチウム、ギ酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、シュウ酸マグネシウム、シュウ酸カルシウム、シュウ酸ストロンチウム、蓚酸バリウム、マグネシウムメトキシド、カルシウムメトキシド、ストロンチウムメトキシド、バリウムメトキシド、マグネシウムエトキシド、カルシウムエトキシド、ストロンチウムエトキシド、バリウムエトキシド等が挙げられ、特に、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムが挙げられる。これらアルカリ土類金属化合物は無水物、水和物のいずれでも構わない。
上記金属化合物は、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
上記金属化合物の使用量としては、通常、レゾルシンに対して0.1〜100モル%程度であり、好ましくは1〜50モル%、更に好ましくは2〜30モル%、特に好ましくは2.5〜10モル%の範囲が推奨される。この範囲内において、十分な生成率と選択率で反応を行うことができる。
水素化反応は、系内を窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスで置換した後、水素置換して行なうことが好ましい。
水素化の反応温度は、通常30〜200℃、好ましくは50〜150℃の範囲である。この温度範囲より低い場合には十分な反応速度が得られず、また、高い場合には副反応や分解反応を伴うため収率が低下する傾向が見られ、経済的にも好ましくない。
反応圧力としては、水素分圧で、通常0.5〜30MPa程度、好ましくは2〜20MPa程度の範囲である。1MPa未満では実用的な反応速度が得られにくく、一方、20MPaを越えても顕著な有意性は認められず、また特殊な耐圧設備が必要となり経済的にも不利である。
反応時間としては、触媒量や諸条件によって異なるが、通常0.5〜50時間程度、工業的な観点からは1〜20時間になるように条件などを適宜選択することが好ましい。
本発明の反応方式としては、水素化触媒を反応溶液中に分散させて行う液相懸濁床による方法、水素化触媒を反応器中に固定させ、これに反応液を作用させる固定床流通反応による方法などが採用される。
反応終了後は、濾過、遠心分離等公知の方法により触媒を分離除去した後、必要に応じて溶媒を留去し、抽出、蒸留、昇華、晶析、クロマトグラフィー等の慣用方法により1,3−CHDを得ることができる。その際、反応時に添加したアルカリ金属化合物及びアルカリ金属化合物を除去する方法として上記方法以外に、炭酸ガスを吹き込み該当する金属の炭酸塩として析出させそれを濾過して除去する方法、イオン交換樹脂で処理する方法等が挙げられる。更に高純度のシス体が必要な場合は、蒸留、昇華、再結晶、クロマトグラフィー等の慣用方法により更にシス体純度を高めることも可能である。
上記の水素化方法に従って、レゾルシンを水素することにより、得られる1,3−CHD中のシス1,3−CHDの含有率が、少なくとも60%以上、好ましくは70%以上、特に好ましくは、75%以上の1,3−CHDを得ることができる。
以下に実施例を掲げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、各実施例及び比較例の転化率、CHD選択率及びシス選択率はガスクロマトグラフィー(GC)により分析し、下記式を用いて算出した。
GCサンプル調製
反応終了後の反応液を少量分取し、希塩酸を添加して酸性化した後にメタノールで希釈し調製した。
転化率
転化率(%)=100−Sres
Sres:レゾルシンの残存率(GC面積%)
CHD選択率
CHD選択率(%)=(Scis+Strans)/転化率x100
Scis:シス−1,3−CHDの生成率(GC面積%)
Strans:トランス−1,3−CHDの生成率(GC面積%)
シス選択率
シス選択率(%)=Scis/(Scis+Strans)x100
Scis:シス−1,3−CHDの生成率(GC面積%)
Strans:トランス−1,3−CHDの生成率(GC面積%)
下記実施例におけるスポンジメタル型触媒は展開後に水中保存されているものを金属純分で所定の重量となるように測り採った後、傾斜分離して上澄水を分離した含水状態のものを使用した。
実施例1
電磁誘導撹拌装置を備え付けた500mlオートクレーブに、レゾルシン30g(0.27モル)、イソプロピルアルコール(以下、「IPA」と略記する。)120g、展開スポンジニッケル触媒(NDT−90、川研ファインケミカル社製)1.5g、水酸化ナトリウム0.54g(0.014モル)を入れ、オートクレーブ内を水素で置換した後、ゲージ圧力5.0MPa、100℃で水素化反応を行った。尚、反応は、消費された水素を補充しながら行い、圧力減少が見られなくなるまで継続した。反応終了後、冷却して触媒を減圧濾過により濾別し、得られた無色透明液体をガスクロマトグラフィーにより分析した。その結果を表1に示した。
実施例2
IPAに代えて、ジエチレングリコールジメチルエーテル(以下、「ジグライム」と略記する。)120gを使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例3
水酸化ナトリウムの使用量を2.18g(0.055モル)とした他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例4
水酸化ナトリウムに代えて、水酸化リチウム一水和物0.57g(0.014モル)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例5
水酸化ナトリウムに代えて、水酸化カリウム0.90g(0.014モル)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例6
水酸化ナトリウムに代えて、水酸化カルシウム0.90g(0.014モル)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例7
水酸化ナトリウムに代えて、水酸化バリウム八水和物4.29g(0.014モル)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例8
水酸化ナトリウムに代えて、水酸化バリウム八水和物4.29g(0.014モル)を用い、IPAに代えて、ジグライム120gを使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例9
水酸化ナトリウムに代えて、炭酸ナトリウム1.44g(0.014モル)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
実施例10
水酸化ナトリウムに代えて、炭酸カルシウム1.36g(0.014モル)を使用した他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示すした。
実施例11
電磁誘導撹拌装置を備え付けた500mlオートクレーブに、安定化ニッケル触媒(N103、日揮化学社製)1.5g、IPA120gを入れ、オートクレーブ内を水素で置換した後、150℃、ゲージ圧力5MPaで2.5時間加熱撹拌し触媒の活性化を行った。冷却後、レゾルシン30g、水酸化ナトリウム0.54gを添加し、オートクレーブ内を水素で置換した後、ゲージ圧力5.0MPa、100℃で水素化反応を行った。反応は、消費された水素を補充しながら圧力減少が見られなくなるまで継続した。反応終了後、冷却して触媒を減圧濾過により濾別し、得られた無色透明液体をGCにより分析した。その結果を表1に示した。
実施例12
スポンジニッケル触媒に代えて、展開スポンジコバルト触媒(ODHT−60、川研ファインケミカル社製)1.5gを使用した他は、実施例1と同様に実施した。分析結果を表1に示した。
比較例1
水酸化ナトリウムを用いない他は、実施例1と同様に実施した。その結果を表1に示した。
比較例2
水酸化ナトリウムを用いない他は、実施例11と同様に実施した。その結果を表1に示した。
Figure 0004349227
本発明の方法により製造される1,3−CHDは、医薬、農薬、高分子化合物等の合成中間体原料として好適に使用することができる。

特許出願人 新日本理化株式会社

Claims (3)

  1. レゾルシンを、ニッケル及びコバルトからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有する卑金属触媒存在下に水素化して1,3−シクロヘキサンジオールを製造するに際し、該水素化反応をアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物の存在下で行うことを特徴とする製造方法。
  2. 前記金属化合物を、レゾルシンに対して1〜50モル%用いることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記金属化合物が、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム及び炭酸バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の製造方法。
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