JP2014047215A - メントールを調製するための方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メントールを調製するための方法を提供する。
【解決手段】メントールを調製するための方法であって、a)ロジウム触媒の存在下、場合によっては溶媒の存在下に、水素を用いてチモールを水素化し、b)前記得られたネオメントールを、メントールから分離し、c)b)において単離された前記ネオメントールを、担持されるかもしくは担持されない形態にある少なくとも1種のルテニウム含有触媒の手段により、メントールに転化させる、ことを特徴とする方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、チモールを水素化してネオメントールとし、それに続けて異性化を行ってD/L(+/−)−メントール(メントール)を得ることによる、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノール(メントール)を調製するための方法に関する。
2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノールは3個のステレオジェン中心を有しており、そのため、8種の立体異性体(D,L−メントール、D,L−ネオメントール、D,L−イソメントール、およびD,L−ネオイソメントール)が得られる。
天然に存在する環状テルペンアルコールの中でも、ハッカ油の主成分でもあるL−メントールは、その清涼効果および爽快効果のために、特別な地位を占めている。そのため、L−メントールは、芳香剤または香味料として使用され、医薬品産業において使用されている。したがって、それが、メントールの立体異性体の内で経済的に最も重要なものである。そのため一般的な目的は、反応条件および触媒を、可能な限り大量のD,L−メントールが形成されるように適切に選択することによって、水素化を実施することであった。
成分の沸点がわずかしか違わなかったり、さらには共沸混合物を形成したりするような多くの物質混合物は、通常の精留では、まったく不可能ではないが、分離するのが極めて困難である。このことは、典型的にはチモールの水素化またはそれに続く後処理工程の際に生成する、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノールのジアステレオマーの分離にもあてはまる。特に、ジアステレオマーのイソメントールとメントールとの分離は、それら2種の化合物が相互に対して低い比揮発度しか有していないために、極めて不十分にしかできず、さらにエネルギーの注入量も高くなる。
D,L−イソメントールの沸点(218.6℃(1013hPa):75〜78℃(3.3hPa))とD,L−メントールの沸点(216.5℃(1013hPa):75〜78℃(3.3hPa))とは、相互に非常に近い。そのために、個々のメントール異性体を蒸留分離する際の塔の分離効率は、特に、D,L−メントール対D,L−イソメントールの比率によって決まってくる。蒸留分離の際のD,L−メントールの空時収率を高くするためには、分離するべき混合物の中のD,L−メントールの含量が極端に高いと同時に、それにともない、D,L−イソメントール含量が極端に低いこともまた必要とされる。したがって、所定の蒸留塔におけるメントールの収率は、D,L−メントール対D,L−イソメントールの出発比率によって実質的に決まる。
D,L−メントールを製造するためには、少なくとも1個の二重結合を有するメンタンの炭素骨格を有し、その3位に酸素置換を有する化合物、たとえばチモールを、水素を用い固定触媒床の上で連続プロセスで水素化させるか、および/または固定触媒床の上でメントールの立体異性体を転位させることが公知である。
(特許文献1)には、少なくとも1個の二重結合を有するメンタンの炭素骨格を有し、その3位に酸素置換を有する化合物を、コバルト−マンガン触媒床の上で、170℃〜220℃の温度と25barを超える、好ましくは200barを超える圧力で水素化するための方法が記載されている。その実施例においては、180℃〜210℃の温度と200barを超える圧力とが採用されて、8種の立体異性体のメントール類の混合物が得られているが、それらは、59.5〜59.9%のラセミ体のD,L−メントール、および10.6〜10.8%のD,L−イソメントールからなっている。メントール/イソメントール比率の最大値は5.7である。銅を用いてそのコバルト−マンガン触媒を変性することによって、D,L−メントール含量が57.6%、D,L−イソメントール含量が9.2%のメントール混合物が得られたが、これは、約6.3のメントール/イソメントール比率に相当する。しかしながら、そのようにして得られた混合物には、再利用することが不可能な炭化水素の形態の望ましくない副生物が4〜5%含まれている。
(特許文献2)および(特許文献3)には、少なくとも1個のC=C二重結合を有するメンタンの炭素骨格を有し、その3位に酸素置換を有する芳香族もしくは部分水素化環状化合物の水素化を、活性成分としてのパラジウム、ルテニウムもしくはロジウムまたはそれらの元素の混合物ならびに助触媒としてのアルカリ金属の水酸化物および/または硫酸塩(それぞれの場合において担体に適用さており、その担体は希土類およびマンガンからの金属を用いてドープされている)を含む固定床触媒の上で水素を用いて実施することが可能であることが開示されている。その実施例においては、180〜240℃の温度と270〜300barの圧力とが採用されていた。この場合、約52〜57%のD,L−メントールと11.5〜14.8%のD,L−イソメントールを形成するメントール混合物が得られたが、これは、3.6〜4.4のメントール/イソメントール比率に相当する。
(特許文献4)には、酸化コバルトもしくは水酸化コバルト、酸化マンガンもしくは水酸化マンガン、およびアルカリ土類金属の酸化物もしくは水酸化物の非担持な、圧縮粉体からなる触媒が開示されており、それらは、150℃〜230℃の温度と25〜350barの圧力とで使用されている。
l−メントールの立体異性体の転位については、(特許文献5)に記載がある。温度200〜350℃、水素圧力50〜350bar、好ましくは100〜300barで、連続プロセス中、触媒上でD−メントールをラセミ化および異性化させるが、ここでその触媒は、担体を含まない、水酸化ニッケルもしくは酸化ニッケル、水酸化マンガンもしくは酸化マンガン、およびアルカリ土類金属の水酸化物もしくは酸化物の圧縮粉体からなっている。この場合、最大で59.8%のD,L−メントールからなるメントール混合物が得られた。
(特許文献6)には、銅クロマイト、コバルトおよびニッケルの群からの水素化触媒の存在下に、オートクレーブ中260〜280℃、500〜1300p.s.i.g.(34〜90bar)で、水素を用いたメントールの立体異性体の異性化反応を実施して、D,L−メントールを得ることが開示されている。そのようにして得られた混合物には、約10〜12%のD,L−イソメントールと共に、60〜64%のD,L−メントール含量を有していた。
(特許文献7)には、温度勾配を有する固定触媒床上におけるチモールの低圧水素化の記載があるが、直列に接続された5本の管型反応器の最初の2本が180℃に、および下流側の3本の管型反応器が80〜90℃に加熱されている。希土類からの金属およびマンガンを用いてドープされた担体の上に、活性成分としてのルテニウムおよび助触媒としてのアルカリ金属水酸化物を含む触媒を用いると、3barの圧力で、64.4重量%のメントールおよび12.1%のイソメントールを含むメントール異性体混合物を得ることが可能であったが、それは、5.3のメントール/イソメントール比率に相当している。D,L−ネオメントール、D,L−イソメントール、およびD,L−メントールの水素−飽和混合物を異性化反応させると、標準圧力で、65.3%のD,L−メントールと12.1%のイソメントールの組成を有する異性体混合物が得られた。この低圧プロセスにおいては、約65%の高いメントール含量を達成することが可能である。しかしながら、メントール/イソメントール比率の最大値は5.4である。
ここで、(特許文献8)には、改良された方法が開示されている。そこでは、典型的には約55%のD,L−メントールを含む異性体混合物から、簡単な担持ルテニウム触媒を用いた異性化の手段により、メントールに富んだ混合物を得ることができるが、それには最高67.3%までのD,L−メントールとわずか8.2%のD,L−イソメントールが含まれ、すなわち、メントール/イソメントールの比率が最大で8.1である。(特許文献8)にはさらに、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコラート、酸化物、および水酸化物を用いて、それらの触媒を再生することが可能であることが開示されている。
独国特許出願公開第23 14 813A1号明細書 欧州特許出願公開第0 563 611A1号明細書 独国特許出願公開第197 18 116A1号明細書 欧州特許出願公開第743 296A1号明細書 米国特許第5 756 864号明細書 米国特許第2 843 636号明細書 独国特許出願公開第198 53 562A号明細書 独国特許出願公開第100 23 283A号明細書
したがって、公知の方法すべてにおける一般的態様では、それらがD,L−メントールを最大比率で約60%しか与えず、少なくとも8.2%のD,L−イソメントールを生成し、最大のメントール/イソメントールの比率が8.1にしかならない。
したがって、本発明の目的は、理想的にはゼロあるいは極めて少量のD,L−イソメントールしか生成せず、高いメントール/イソメントール比率が可能となり、それと同時に望ましくない副生物の生成を大幅に回避する、高収率でD,L−メントールを調製するための、選択的でかつ工業的にシンプルな方法を提供することである。
驚くべきことには、その目的は、一段法水素化によって達成することが可能であったが、そこでは最初に、チモールを水素化させて、メントールとネオメントールとの混合物とし、
Figure 2014047215
かつ、蒸留分離の後で、得られたネオメントールを触媒の手段により異性化して、D,L−メントールを得る。
本発明は、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノール(メントール)を調製するための方法を提供するが、それに従えば、
a)ロジウム触媒の存在下、場合によっては溶媒の存在下に、水素を用いてチモールを水素化し、
b)得られたネオメントールを、D,L−メントールから分離し、
c)b)において単離されたネオメントールを、少なくとも1種のルテニウム含有触媒の手段により、D,L−メントールに転化させる。
本発明の好ましい実施態様においては、工程a)において、1molのチモールあたり2〜150倍過剰の水素を使用する。
ロジウム含有触媒は、担体の酸化アルミニウムの上の、好ましくは金属ロジウムおよびロジウムの酸化された化学種である。
本発明の特に好ましい実施態様においては、部分工程a)においては、ロジウム含有触媒を、担持触媒もしくは非担持触媒の形態で使用する。
担体物質が、少なくとも100m/g、好ましくは少なくとも160m/g、特に好ましくは少なくとも180m/gのBET表面積を有しているのが好ましい。特に好ましいのは、さらに、少なくとも50nmの細孔径を有するマクロポーラス細孔を高い割合で有し、かつ少なくとも300mm/g、好ましくは少なくとも600mm/gの細孔容積を有する、酸化アルミニウムである。
担体物質を基準にしたロジウム含有触媒の割合は、好ましくは0.3〜10重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。
極めて特に好ましいのは、2〜5重量%の割合のロジウムを含むAlおよびシリカから作られた担体物質である。
それらの触媒は、標準的な市販されている触媒であって、たとえばHeraeus Materials Technology GmbH & Co.KGまたはJohnson Matthey Plcから入手することが可能である。
本発明による方法の好ましい実施態様においては、部分工程a)における水素化は、60〜250℃、好ましくは60〜200℃、特に好ましくは60〜120℃の温度と少なくとも1.1bar、好ましくは1.1超〜325bar、特に好ましくは2〜100barの圧力とで実施される。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、部分工程a)における水素化が溶媒中で実施される。
好ましい溶媒は、1〜10個の炭素原子を有する環状、分岐状および非分岐状のアルコール、4〜12個の炭素原子を有する脂肪族および環状エーテル、および/または5〜12個の炭素原子を有する脂肪族および脂環族炭化水素、特に好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、ヘキサン、ヘプタン、および/または石油エーテルである。
極めて特に好ましいのは、シクロヘキサンである。
チモール対溶媒の比率は、好ましくは1:0から1:20までである。
本発明のさらなる実施態様においては、工程a)において使用した触媒をリサイクルさせることができる。この目的のためには、連続流通式の反応器たとえば、流動床反応器または固定触媒床を有する反応器を使用するのが好ましい。
工程b)において生成したネオメントールは、60〜150℃の温度での蒸留によって分離するのが好ましい。主としてネオメントールおよびメントールからなる蒸留塔底は、部分工程a)に戻すのが好ましい。
それに続く、単離したネオメントールをD,L−メントールとするための異性化反応は、担持触媒もしくは非担持触媒の形態にある少なくとも1種のルテニウム含有触媒の手段により実施する。
この目的のためには、国際公開第2012/010695号パンフレットに記載の、ルテニウムおよび場合によってはアルカリ土類金属アルコキシラートをベースとする異性化触媒を使用するが、それらは、酸化アルミニウム製の担体物質に担持されている。特に好ましいのは、酸化アルミニウム担体物質上のルテニウムまたは酸化ルテニウムの使用である。
本発明による方法の一つの好ましい実施態様においては、異性化工程c)は、60〜250℃、好ましくは60〜200℃、特に好ましくは60〜150℃の温度と、少なくとも1.1bar、好ましくは1.1超〜325bar、特に好ましくは2〜100barの圧力とで実施される。
好ましいアルカリ土類金属アルコキシラートは、次の式(I)の化合物である。
(R−O)M (I)
[式中、
Rは、それぞれの場合において独立して、ただし好ましくは同一であって、一級、二級もしくは三級、環状もしくは非環状、分岐状もしくは非分岐状のC〜C20−アルキル基であるが、それらは場合によっては、アリール、C〜C−アルコキシルまたはC〜C14−アリールオキシによってさらに置換されていてもよく、特に好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec.−ブチル、tert.−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、または立体異性体的メチル基であり、
Mは、カルシウム、ストロンチウムまたはバリウム、好ましくはバリウムである。]
好ましいバリウムアルコキシラートは、たとえば、過塩素酸バリウムを、好ましくは同一のアルコールまたは他のアルコールの中に溶解させた相当するカリウムアルコキシラートと反応させて、やや難溶性の過塩素酸カリウム(それは、たとえば濾過によって、その反応溶液から容易に除去することができる)を生成させることによって得ることができる。
たとえばバリウムメントラートルもまた、バリウムエトキシドまたはバリウムイソプロポキシドを、過剰量のメントール立体異性体と混合し、長時間静置するかまたは加熱することによって得ることができる。
バリウムエトキシド(エタノール中、10%(w/v))、バリウムイソプロポキシド(固体物質として、メントール異性体の中に溶解させたもの)、またはバリウムイソプロポキシド(イソプロパノール中、20%(w/v))を使用するのが特に好ましい。
担体物質として使用される酸化アルミニウムは、公知のすべての変態、好ましくはγ変態で使用することができる。担体物質として使用する酸化アルミニウムは、少なくとも100m/g、好ましくは少なくとも160m/g、特に好ましくは少なくとも180m/gのBET表面積を有しているのが有利である。特に好ましいのは、さらに、少なくとも50nmの細孔径を有するマクロポーラス細孔を高い割合で有し、かつ少なくとも300mm/g、好ましくは少なくとも600mm/gの細孔容積を有する、酸化アルミニウムである。適切な担体物質の例としては、RhodiaからのSPH1515、SPH531、SPH501;BASFからのD10−10;およびNortonからのSA6176のような、市販の酸化アルミニウムが挙げられる。
担体物質は、たとえば、0.001〜0.1mmの粒径を有する粉体、0.05〜5mmの間の粒径を有する破砕・篩別した物質、または成形物、好ましくは、0.2〜30mmの直径を有する押出成形物、ペレット、ビーズもしくは顆粒などの形態で使用することができる。
本発明による方法において特に有利なのは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノールのジアステレオマーの混合物を効率よく分離することができ、それによって、ジアステレオマーのネオメントールとD,L−メントールとが高い純度で得られる点にある。
本発明による方法においては、特異的なエネルギー消費量をかなり低下させることが可能であり、使用される分離装置の寸法、すなわち、必要とされる分離工程あたりに必要とされる容積を、かなり低下させることができる。
本発明の範囲には、上述および下記の一般的もしくは好ましいとされる基の定義、指数、パラメータおよび説明のすべてが、相互に、すなわち、任意の好ましい組合せにおいて、それぞれの範囲と好ましい範囲の間でも、包含される。
以下に示す実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
実施例1:
6gのチモール(40mmol)を、温度120℃、圧力30barで、溶媒としてのシクロヘキサンの存在下、1mol%の触媒(下記の表参照)の存在下に、少なくとも3モル過剰の水素を用いて水素化させて、ネオメントール(Neo)を得た。
Figure 2014047215
塔底温度142℃での蒸留によって、ネオメントールを分離した。
それら2種の触媒は、およそ40%および49%の、極めて高いネオメントール選択率を示した。これらの実験におけるNeo/Iso比もまた、11.1(5%Rh/活性化Alox、Aldrich)および15.5(5%Rh/Alox、Merck KgaA)と極めて高いものであった。しかしながら、工業的に適用するためには、選択率およびNeo/Iso比だけではなく、反応時間もまた決定的に重要である。ちょうど25分後には、比が11.1に達し、ちょうど1.5時間後には15.5に達した。
異性化のために、シクロヘキサン中、温度75℃および100℃、ならびに圧力10barで、ネオメントールを1mol%のRuOと反応させた。
Figure 2014047215
100℃の反応温度では、ネオ−メントールとD,L−メントールとの間の熱力学的平衡には、最も遅くて、7時間の反応時間の後に到達することができた。この場合、1%未満の無視することが可能な量の副生物およびその他のメントール異性体が形成された。
濃度データは、ゲルクロマトグラフィーの面積%による。
例2:(比較例)
6gのチモール(40mmol)を、温度120℃、圧力30barで、溶媒としてのシクロヘキサンの存在下、1mol%の触媒(下記の表参照)の存在下に、少なくとも3モル過剰の水素を用いて水素化させて、ネオメントール(Neo)を得た。
Figure 2014047215
異性化をさせるために、得られた混合物を、シクロヘキサン中、温度75℃または100℃、圧力10barで、1mol%のRuO2と反応させた。
Figure 2014047215
イソメントールの割合は10%であった。イソメントールの沸点とD,L−メントールの沸点は互いに近いので、約1.6倍のエネルギー消費量を用いないと分離が可能とならないが、このことにより、その全プロセスが経済的に魅力のないものとなっている。
濃度データは、ゲルクロマトグラフィーの面積%による。

Claims (5)

  1. 2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサノール(メントール)を調製するための方法であって、
    a)ロジウム触媒の存在下、場合によっては溶媒の存在下に、水素を用いてチモールを水素化し、
    b)前記得られたネオメントールを、メントールから分離し、
    c)b)において単離された前記ネオメントールを、担持されるかもしくは担持されない形態にある少なくとも1種のルテニウム含有触媒の手段により、メントールに転化させる、
    ことを特徴とする方法。
  2. 工程a)における水素化を、60〜250℃、好ましくは60〜200℃、特に好ましくは60〜120℃の温度と、少なくとも1.1bar、好ましくは1.1超〜325bar、特に好ましくは2〜100barの圧力とで実施することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. ルテニウム触媒として、担持された触媒、好ましくはAlの上に担持された触媒を使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 溶媒として、1〜10個の炭素原子を有する環状、分岐状および非分岐状のアルコール、4〜12個の炭素原子を有する脂肪族および環状エーテル、および/または5〜12個の炭素原子を有する脂肪族および脂環族炭化水素、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、ヘキサン、ヘプタン、および/または石油エーテルを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程c)を、60〜250℃、好ましくは60〜200℃、特に好ましくは60〜120℃の温度と、少なくとも1.1bar、好ましくは1.1超〜325bar、特に好ましくは2〜100barの圧力とで実施することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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