JP2000114018A - ボンド磁石用組成物 - Google Patents

ボンド磁石用組成物

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JP2000114018A
JP2000114018A JP10277124A JP27712498A JP2000114018A JP 2000114018 A JP2000114018 A JP 2000114018A JP 10277124 A JP10277124 A JP 10277124A JP 27712498 A JP27712498 A JP 27712498A JP 2000114018 A JP2000114018 A JP 2000114018A
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magnetic
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Eiji Fukuda
鋭士 福田
Yoshiyuki Kono
芳之 河野
Takaharu Ichinomiya
敬治 一ノ宮
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
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    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Sm2Fe17N3に代表されるSm−Fe−N
系磁性粉末を用い、十分な流動性を有し、耐溶媒性、耐
薬品性に優れたボンド磁石を提供することにある。 【構成】 全体の70〜97重量%がSm−Fe−N系
強磁性合金粉末であり、3〜30重量%が熱可塑性ポリ
エステル樹脂あるいはこれをベースとしたポリマーアロ
イであり、0.001〜5重量%が分子中にアミド基を
有する分子量が100〜2000の範囲の有機物である
ことを特徴とするボンド磁石用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類−鉄−窒素系磁
性粉末を用い、優れた成形加工性と耐食性を有するボン
ド磁石材料及びそれを用いたボンド磁石等のボンド磁石
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性材料分野において、特に応用範囲が
広がっている製品にボンド磁石がある。これはフィラー
に磁性粉体を用いた機能性フィラー複合高分子材料であ
り、射出、押出成形用の樹脂バインダーとしては、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステ
ル等のエンジニアリング樹脂が用いられ、ポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー等のスーパー
エンジニアリング樹脂は耐熱性があり形状の自由度に優
れ、複雑形状、一体成形が可能であるという利点を有
し、多く使われ始めている。
【0003】ところで、冷凍機等のモータ等に使用され
るボンド磁石は、冷媒と直接接触する構造をなし、耐溶
媒性、耐薬品性が要求される。冷凍機に限ることなく耐
溶媒性、耐薬品性が要求されるような用途には、ナイロ
ン等のポリアミド系樹脂は使用することができない。P
PSはナイロンに比べれば耐溶媒性の問題はないが、そ
の融点が280℃と高く、比較的低温での加工を要求さ
れるような磁性粉末のバインダーには適当ではない。
【0004】一方、磁性材料については、Sm2Fe17
N3に代表されるSm−Fe−N系磁性粉末は、大きな
残留磁化と保磁力を有する磁気異方性材料として脚光を
浴びている。この材料は保磁力の発現機構がニュークリ
エーション型であり、粒径が単磁区粒径程度に小さくな
ると大きな保磁力を示す。従って、小粒径の磁性粉末を
使用したボンド磁石を実現すれば優れた磁気特性を示
し、強力なボンド磁石をつくることができるはずであ
る。また、磁性粉末が細かいために、薄肉微小、複雑形
状の成形ができる点など、小型モータ等の精密な加工が
要求される用途に最適と考えられる。
【0005】上述したように、Sm2Fe17N3系の磁性
粉末は磁気特性を優先すれば小粒子化することが必要で
あるが、その結果樹脂の使用量が増加し、樹脂とのなじ
みが悪くなる。キュリー温度は高いが材料中のN(窒
素)は熱に不安定であり、結晶から容易に脱離し、他の
磁性材料に比べ温度による劣化の問題がある。Sm2F
e17N3を用いてボンド磁石を作製する場合、これらの
問題も克服しなければならない。
【0006】特に問題となるのは、成形性を優先して熱
可塑性樹脂を増加すると、ボンド磁石の磁化は低下し、
それを防ぐために熱可塑性樹脂を減らすと溶融時の流動
性が悪くなる問題が生じることである。一般的に複合化
される樹脂の量がコンパウンド(ボンド磁石用組成物)
全体の50vol%以下になったの場合、溶融時の流動
性が悪くなる問題が生じる。
【0007】ボンド磁石の成形前原料であるコンパウン
ドは、一般に磁性粉末と樹脂を含み、磁性粉末が全体に
均質に混合されるように150〜350℃の温度で機械
的に混練される。この混練の際にコンパウンドの流動性
が悪いと、混練の際、せん断応力、せん断熱により樹脂
が劣化を起こす。また磁性粒子同士の自己摩擦によって
粒子に応力がかかり磁気特性の劣化を生じる。さらに成
形品表面が粗れた成形体しか得られないばかりか、磁場
成形の際、粒子が動きにくくなるため配向性が悪くな
る。これは小粒子の磁性粉末ほど問題となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上述
した事情に鑑みなされ、その目的とするところはSm2
Fe17N3に代表されるSm−Fe−N系磁性粉末を用
い、十分な流動性を有し、耐溶媒性、耐薬品性に優れた
ボンド磁石を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、基本的に耐
溶媒、耐薬品性に強い熱可塑性樹脂として、ポリエステ
ル系樹脂を選択し、ポリエステル系樹脂に高濃度のSm
−Fe−N系強磁性合金粉末を混練して得るコンパウン
ド溶融物の流動性を向上する方法について鋭意検討した
結果、分子中にアミド基を有する有機物を添加すること
で課題を解決することができることを見いだし本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明のボンド磁石用組成物
は、全体の70〜97重量%がSm−Fe−N系強磁性
合金粉末であり、3〜30重量%が熱可塑性ポリエステ
ル樹脂あるいはこれをベースとしたポリマーアロイであ
り、0.001〜5重量%が分子中にアミド基を有する
分子量が100〜2000の範囲の有機物であることを
特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用できる熱可塑性ポリ
エステル樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ
シクロヘキサンテレフタレート(PCT)、ポリエチレ
ン2,6ナフタレート(PEN)、ポリブチレン2,6
ナフタレート(PBN)、軟質ポリエステルが有る。ま
た、これらポリエステル樹脂とポリカーボネート(P
C)、エラストマー、アイオノマー、アクリロニトリル
ブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリプロピレ
ン(PP)、ポリフェニレンエーテル(PPE、PP
O)等からなるポリマーアロイも使用することができ
る。
【0012】特に、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)が、耐薬品性、耐溶剤性、流動性、耐熱性、機械的
強度に優れており、吸水性が小さいため吸水による寸法
変化が極めて少ない点でより好ましく使用できる。
【0013】Sm−Fe−N系強磁性合金粉末として、
一般式がSmx・Fe100-x-y-zNyで示され、 3原子%<x<30原子% 5原子%<y<15原子% の範囲にある強磁性合金粉末が使用することができ、特
にSm2Fe17N3の一般式で表現できるものが最も好ま
しく使用できるが、以下にSm2Fe17N3として表現す
るものは、厳密にこの原子比のものに限るものではな
く、多少の組成の変動は含まれる。
【0014】本発明において分子中にアミド基を有する
分子量が100〜2000の範囲の有機物を添加する。
アミド基は、一般にRCONH−で表される基であり、
例えば、R−CONH2、R−CONH−R’で表され
る。アミド化合物は、次のようなアミンとカルボン酸の
縮合反応により得られる。従って、アミン縮合物と呼ば
れることもある。 R−COOH + NH2−R’ → R−CONH−
R’ + H2O
【0015】このような縮合反応により得られるもの
は、アミド系界面活性剤、あるいは、多価アミン系界面
活性剤として、市販されているものを使用することも可
能である。
【0016】また、本発明に使用するアミド化合物に
は、スルホンアミド、ベンゼンスルホンアミドのよう
な、(−SO2NH−)を分子中に有する化合物もアミ
ド化合物に含む。
【0017】また、R、R’で表されるアルキル基は、
アミド化合物の分子量が100〜2000の範囲に入る
ように選択され、長鎖のラウリン酸、トリデシル酸、ミ
リスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデ
シル酸、ステアリン酸、ナノデカン酸、アラキン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸等であってもよ
い。
【0018】さらに、本発明のボンド磁石用組成物は、
分子中にアミド基を有する分子量が100〜2000の
範囲の有機物の他に、添加剤としてカップリング剤、滑
剤、酸化防止剤等を併用しても良い。
【0019】カップリング剤は無機物粒子表面−樹脂間
に化学結合を形成することで、粒子の樹脂へのなじみを
良くする効果がある。チタン系カップリング剤を多く加
えることで流れ性、及び成形加工性は向上するが、機械
的強度を低下する。シラン系カップリング剤は、逆に機
械的強度は増すが単独で使用するとむしろ流動性が悪化
する。カップリング剤としては、シラン系、チタネート
系、アルミネート系、マグネシウム系が使用でき、Sm
−Fe−N系強磁性合金粉末と熱可塑性ポリエステル樹
脂の混合物に対して0.1〜1.5重量%程度添加して
もよい。
【0020】滑剤として、ステアリン酸及びステアリン
酸塩、ワックス類等が使用可能であり、0.1〜0.2
重量%添加してもよい。
【0021】酸化防止剤として、ヒンダードフェノール
系、硫黄系、リン系等が使用でき、0.1〜0.5重量
%程度添加してもよい。
【0022】熱可塑性ポリエステル樹脂は、融点が40
0℃以下のものが好ましく、特に、300℃以下のもの
がより好ましい。融点が400℃を超えると、成形時の
温度が上昇し、Sm−Fe−N系磁石粉末が酸化されや
すくなる。また、流動性、成形性をより向上するため
に、用いられる熱可塑性樹脂の平均分子量は、1000
0〜60000程度が好ましく、12000〜3000
0程度がより好ましい。
【0023】本発明に使用するSm−Fe−N合金粉末
は、平均粒径が5μm以下であることに特徴がある。こ
れ以上に大きい磁性材料を使用することも可能である
が、本発明に使用する磁性材料は平均粒径が5μm以
下、特に、3μm以下であるときに際だった効果が発現
する。一般に磁性材料が微粒子であるとき、樹脂とのな
じみが悪くなり、微粒子のSm−Fe−N系磁性材料の
特長を十分に引き出すためには、その充填率を高くしな
ければならない。ところが、平均粒径が5μm未満のS
m−Fe−N系磁性粉末が全体の85重量%以上を占め
るボンド磁石用コンパウンドは流動性が悪くなる。コン
パウンドの流動性が悪いと、せん断熱が生じ、磁性粉末
粒子及び樹脂が熱劣化を起こす。また粒子同士のせりに
よって粒子に応力がかかり磁気特性の劣化を生じる。さ
らに磁場成形時には粒子が動きにくいために配向性が悪
くなるという問題が発生する。
【0024】本発明は、このような微粒子を分散させる
ことによる品質低下の改善に特に効果があり、特に細か
い磁性材料を使用するほどその効果は顕著となる。従っ
て、Sm−Fe−N系強磁性合金粉末は5μm以下、最
も好ましくは3μm以下である。
【0025】このような微粒子のSm−Fe−N磁性材
料粉末は、鉄原料に平均粒径が40〜50μmである電
解鉄、平均粒径が5μm以上であるカルボニル鉄を使用
したような場合には得ることができず、原料は必ず目標
粒径よりも小さくなるように選択する必要がある。この
ような微粒子の磁性粉末を得るには、微粒子の希土類酸
化物と、微粒子の鉄酸化物を十分に混合した原料を使用
する製法、或いは構成元素金属を酸に溶解し、それに不
溶性の塩として析出させる物質を反応させ、得られた沈
殿物を熱分解して得る原料酸化物を使用する製法が好ま
しく適用できる。
【0026】本発明のボンド磁石用組成物(コンパウン
ド等)を得るには、Sm−Fe−N系磁性粉末と、熱可
塑性ポリエステル樹脂、及びアミド化合物を所定の比率
に予備混合した後に混練を行う。混練工程にはミキシン
グロール、ニーダー、バンバリーミキサー、単軸及び、
特殊単軸スクリュー押出機、噛み合わせ型二軸スクリュ
ー押出機、非噛み合わせ型二軸スクリュー押出機等を用
い、150℃〜400℃にて樹脂を溶融しながら行う。
【0027】本発明のボンド磁石用組成物(コンパウン
ド等)を使用して希土類遷移金属ボンド磁石とするに
は、所望の磁石形状に加圧成形して製造する。その成形
には通常の圧縮成形法、射出成形法および押出成形法の
何れも適用することができる。
【0028】
【実施例】[実施例1]平均粒径が3μmのSm2Fe1
7N3系磁性粉末100重量部に、サンノプコ社製アミド
系界面活性剤(ディスパーサント3260(50%キシ
レン溶液、分子量700))を2重量部加え、10分間
80℃で真空加熱混合撹拌した後、10重量部のPBT
樹脂(ポリブチレンテレフタレート)を加え、同様に5
分間混合し、次に周囲から230℃に加熱した2軸混練
機を用いて混練しコンパウンドを作製した。
【0029】得られたコンパウンドを配向磁場9kO
e、230゜Cの条件で射出成形し、10mmφ×7t
の柱状ボンド磁石成形体を作製した。得られたボンド磁
石成形体はBr=7500G、保磁力(iHc)=9.
5kOe、BH(max)=13M・G・Oeと極めて高い
磁気特性を示した。また、このボンド磁石成形体を10
0℃大気下に1000時間放置し、その後の磁束を測っ
た。そして加熱前の磁束との比(不可逆減磁)を求めた
ところ92%と、不可逆減磁は高い値を示し、磁束の減
少が少なく熱安定性に優れることが分かった。
【0030】また、このコンパウンド144.5gをブ
ラベンダー社製ラボプラストグラフを用い250℃で3
0分間混練を行い、混練時の樹脂温度からせん断熱の発
生状況、パドルのトルク値から組成物(コンパウンド)
の流動性及び安定性の評価を行った。結果は表1に示す
ように、温度は256℃まで上昇し、混練に要した最大
トルクは5.5Nmであった。得られたコンパウンドの
目視のレベルは「A」であった。(A>B>C>Dの順
番によい4段階評価)得られたコンパウンドは高流動性
で熱安定性の良好なコンパウンドであることが分かっ
た。
【0031】
【表1】
【0032】[実施例2]サンノプコ社製、ディスパー
サント3260の代わりに、大八化学社製、N−ブチル
ベンゼンスルホンアミド(分子量213.30)を用い
る以外は実施例1と同様の操作を行った。得られたボン
ド磁石成形体はBr=7400G、保磁力(iHc)=
9.3kOe、BH(max)=13M・G・Oeと極めて
高い特性を示した。また、不可逆減磁も高い値を示し、
磁束の減少が少なく熱安定性に優れることが分かった。
【0033】また、このコンパウンドをブラベンダー社
製ラボプラストグラフにて試験を行った。練りトルクの
結果を表1に示す。実施例1と同様に高流動性で熱安定
性の良好なコンパウンドであることが分かった。
【0034】[実施例3]サンノプコ社製、ディスパー
サント3260の代わりに、旭電化社製アデカハードナ
ーEH−209(アミド化合物系界面活性剤(分子量2
00〜700)を用いる以外は実施例1と同様の操作を
行った。得られたボンド磁石成形体のBr=7400
G、保磁力(iHc)=9.1kOe、BH(max)=1
3M・G・Oeと極めて高い特性を示した。また不可逆
減磁は高い値を示し、磁束の減少が少なく熱安定性に優
れることが分かった。
【0035】このコンパウンドをブラベンダー社製ラボ
プラストグラフにて試験を行った。練りトルク結果を表
1に示す。実施例1と同様に高流動性で熱安定性の良好
なコンパウンドであることが分かった。
【0036】[実施例4]サンノプコ社製、ディスパー
サント3260の代わりに、大塚化学社製アミノポリア
クリルアミド(分子量1000)を用いる以外は実施例
1と同様の操作を行った。得られたボンド磁石成形体は
Br=7400G、保磁力(iHc)=15kOe、B
H(max):13M・G・Oeと極めて高い特性を示し
た。また不可逆減磁は高い値を示し、磁束の減少が少な
く熱安定性に優れることが分かった。
【0037】このコンパウンドをブラベンダー社製ラボ
プラストグラフにて試験を行った。練りトルク結果を表
1に示す。実施例1と同様に高流動性で熱安定性の良好
なコンパウンドであることが分かった。
【0038】[比較例1]アミド系界面活性剤を添加し
ない以外、実施例1と同様の操作を行った結果、ボンド
磁石成形体を成形することは出来なかった。(成形不
能)
【0039】[比較例2]アミド系界面活性剤を添加せ
ず、且つPBT樹脂量を2倍の20重量部に増やし、実
施例1と同様の操作を行い、ボンド磁石成形体を得た。
得られたボンド磁石成形体はBr=4100G、保磁力
(iHc)=6.3kOe、BH(max)=4.5M・G
・Oeと低い特性であった。不可逆減磁は80%と低く
く、磁束の減少が大きく熱安定性に劣る。ラボプラスト
グラフのデータを表1に示すように、高粘度で熱安定性
の極めて悪いコンパウンドである。
【0040】[比較例3]アミド系界面活性剤を添加せ
ず、その替わりにチタン系カップリング剤(味の素社製
KR44)を0.5重量部添加した。そして80℃で2
時間真空下で加熱した。その後は、実施例1と同様の操
作を行いボンド磁石成形体を得た。得られたボンド磁石
成形体はBr=6500G、保磁力(iHc)=7.2
kOe、BH(max)=9.8M・G・Oeと低い特性で
あった。不可逆減磁は83%と低くく、磁束の減少が大
きく熱安定性に劣る。ラボプラストグラフのデータを表
1に示すように、高粘度で熱安定性の極めて悪いコンパ
ウンドである。
【0041】[比較例4]アミド系界面活性剤を添加せ
ず、その替わりにシラン系カップリング剤(東レ・ダウ
・コーニング社SH6020)を0.5重量部添加し
た。そして80℃で2時間真空下で加熱した。その後は
実施例1と同様の操作を行い、ボンド磁石成形体を得
た。得られたボンド磁石成形体はBr=6700G、保
磁力(iHc)=7.8kOe、BH(max)=10.6
M・G・Oeと低い特性であった。不可逆減磁は86%
と低くく、磁束の減少が大きく熱安定性に劣る。ラボプ
ラストグラフのデータを表1に示すように、高粘度で熱
安定性の極めて悪いコンパウンドである。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、従来、小粒径でなじ
みの悪いSm−Fe−N系磁性粉末に、ポリエステル樹
脂をバインダーとするボンド磁石に適用することは、流
動性が悪い点などから、その原料であるコンパウンドの
調製は不可能であったが、本発明を適用することによ
り、コンパウンドの調製時、高い充填率でも十分な流動
性を有し、剪断熱、剪断応力などによる劣化が少なく、
機械的強度の低下を伴わない。その結果、優れた成形
性、配向性を有するSm−Fe−N系ボンド磁石用組成
物を提供することができる。
【0043】しかも、本発明のボンド磁石用組成物は、
樹脂にポリエステル樹脂を使用しているため、それを加
工したボンド磁石は、耐溶媒性、耐薬品性があり、冷媒
と直接接触する構造を有する冷凍機のモータ等に使用す
ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K018 AA27 BA18 BB04 BC12 CA09 CA29 KA46 5E040 AA03 AA19 BB04 CA01 NN04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体の70〜97重量%がSm−Fe−
    N系強磁性合金粉末であり、3〜30重量%が熱可塑性
    ポリエステル樹脂あるいはこれをベースとしたポリマー
    アロイであり、0.001〜5重量%が分子中にアミド
    基を有する分子量が100〜2000の範囲の有機物で
    あることを特徴とするボンド磁石用組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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