JP2003217916A - 高耐熱性磁石粉末、その製造方法及びそれを用いたボンド磁石 - Google Patents

高耐熱性磁石粉末、その製造方法及びそれを用いたボンド磁石

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JP2003217916A
JP2003217916A JP2002013211A JP2002013211A JP2003217916A JP 2003217916 A JP2003217916 A JP 2003217916A JP 2002013211 A JP2002013211 A JP 2002013211A JP 2002013211 A JP2002013211 A JP 2002013211A JP 2003217916 A JP2003217916 A JP 2003217916A
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magnet
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magnet powder
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JP2002013211A
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Yoshiyo Hashiguchi
佳代 橋口
Toshiyuki Osako
敏行 大迫
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボンド磁石の耐熱性を向上でき、高温(20
0〜300℃)中に保持した場合にも保磁力の劣化が少
ない高耐熱性磁石粉末、その製造方法及びそれを用いた
ボンド磁石の提供。 【解決手段】 希土類元素を含む遷移金属系磁石合金粉
からなる磁石粉末(A)の表面上に、平均膜厚が1〜1
0nmの銅被膜(B1)と、平均膜厚が5〜100nm
の無機リン酸塩被膜(B2)とを順次形成することを特
徴とする高耐熱性磁石粉末、その製造方法及びそれを用
いたボンド磁石によって提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高耐熱性磁石粉
末、その製造方法及びそれを用いたボンド磁石に関し、
さらに詳しくは、ボンド磁石の耐熱性を向上でき、高温
(200〜300℃)中に保持した場合にも保磁力の劣
化が少ない高耐熱性磁石粉末、その製造方法及びそれを
用いたボンド磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、フェライト磁石、アルニコ磁石、
希土類磁石等が、一般家電製品、通信・音響機器、医療
機器、一般産業機器をはじめとする種々の製品にモータ
ーなどとして組込まれ、使用されている。これら磁石
は、主に焼結法で製造されるが、脆く、薄肉化しにくい
ため複雑形状への成形は困難であり、また焼結時に15
〜20%も収縮するため寸法精度を高められず、研磨等
の後加工が必要で、用途面において大きな制約を受けて
いる。
【0003】これに対し、ボンド磁石(樹脂結合型磁
石)は、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド
樹脂などの熱可塑性樹脂、あるいは、エポキシ樹脂、ビ
ス・マレイミドトリアジン樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂などの熱硬化性樹脂をバインダ
ーとし、これに磁石粉末を充填して容易に製造できるた
め、新しい用途展開が繰り広げられている。しかし、そ
の製造工程で激しい剪断を受けるため、磁石粉末に新生
面が現れやすく、特に鉄元素を含む希土類磁石材料の場
合、高湿度環境下、200℃以上の高温環境下での磁気
特性の劣化が大きいとされている。
【0004】希土類元素を含む遷移金属系の磁石合金粉
末を、樹脂バインダーと混練してボンド磁石を製造する
場合、磁石合金粉末を数μm程度に粉砕する必要があ
る。粉砕は不活性ガスまたは有機溶媒中で行うが、粉砕
後の磁石合金粉末は極めて活性であり、大気に触れると
急激に酸化が進み磁気特性を劣化させるので、微粉砕後
に、僅かな酸素を不活性雰囲気に導入して徐酸化する方
法が採られている。
【0005】しかしながら、こうして得た磁石合金粉末
からボンド磁石を作製すると、その保磁力は、粉末だけ
の場合より30%も劣化を起こす場合があった。これ
は、ボンド磁石の作製工程において、樹脂バインダーと
磁石合金粉末との混練物を200〜300℃で射出成形
するので、粉末が高温雰囲気に曝されるためであるが、
粉末だけ加熱した場合でも同様な劣化を避けることはで
きない。
【0006】一方、磁石合金粉末へのリン酸塩被膜が耐
熱性を高めるとされ、特許第2602979号公報に
は、磁石合金粉末を有機溶媒中で粉砕した後、オルトリ
ン酸を添加して表面にリン酸塩被膜を形成することで、
耐熱性を高める技術が提案されている。
【0007】このような処理で磁石合金粉末の耐熱性を
改善できるが、200〜230℃に加熱した後の保磁力
低下率は、未処理の粉末と同程度であって満足できるも
のではなかった。一般に、230℃に加熱した粉末の保
磁力は、20〜30%も劣化すると言われている。
【0008】この理由は、磁石合金粉末を粉砕した後、
リン酸を添加すると、磁石合金粉末表面に耐酸化性のリ
ン酸塩被膜が形成されるが、磁石粉末の凝集などによ
り、必ずしも粉末の全表面を完全に保護しうる被膜を形
成できないためと考えられる。
【0009】従って、従来の方法で得られたリン酸塩被
膜をもつ磁石粉末を用いてボンド磁石を成形すると、磁
石粉末の凝集が解かれて、リン酸塩で被覆されていない
金属面が露出したり、粉末の擦れ合いによって、磁石粉
末の表面に形成されていた被膜が損傷を受ける可能性が
ある。
【0010】このようなボンド磁石は、実用上重要な高
温環境下でリン酸塩被膜の欠陥部から容易に加熱の影響
を受けてしまう。特に、サマリウム鉄窒素系合金磁石の
ような核発生型の保磁力発現機構を示す磁石合金粉末で
は、一部にこのような領域が生じると著しく保磁力が低
下してしまうという問題があった。
【0011】加熱による保磁力の劣化機構は、詳細には
分かってはいないが、不活性雰囲気あるいは真空中に存
在する微量酸素により遷移金属が酸化したり、あるいは
サマリウム鉄窒素系合金では窒素が揮発するためと考え
られる。
【0012】近年、小型モーター、音響機器、OA機器
向けのボンド磁石には、機器の小型化に伴なって、磁気
特性に優れ、かつ高い形状自由度のある磁石用組成物が
強く要請されているが、従来のボンド磁石には、これら
条件を共に満たすものはなく、耐熱性に優れた希土類元
素を含む遷移金属系の磁石粉末、及びそれを用いたボン
ド磁石の出現が切望されていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
した従来技術の問題点に鑑み、ボンド磁石の耐熱性を向
上でき、高温(200〜300℃)中に保持した場合に
も保磁力の劣化が少ない高耐熱性磁石粉末、その製造方
法及びそれを用いたボンド磁石を提供することにある。
【0014】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、希土類元素を
含む遷移金属系の磁石合金粉末に、銅化合物を用いて銅
被膜を形成すると、銅が窒素をほとんど固溶しないため
に、磁石合金粉末から窒素が揮発するのを抑制でき、そ
の被膜上に無機リン酸塩被膜を設けることにより該合金
粉末の酸化を抑制でき、このような銅被膜、無機リン酸
塩被膜からなる二層被膜の効果によって高耐熱性をもつ
磁石合金粉末が得られることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0015】即ち、本発明の第1の発明によれば、希土
類元素を含む遷移金属系磁石合金粉からなる磁石粉末
(A)の表面上に、平均膜厚が1〜10nmの銅被膜
(B1)と、平均膜厚が5〜100nmの無機リン酸塩
被膜(B2)とを順次形成することを特徴とする高耐熱
性磁石粉末が提供される。
【0016】また、本発明の第2の発明によれば、第1
の発明において、磁石粉末(A)は、希土類−鉄−窒素
系磁石合金の粉末であることを特徴とする高耐熱性磁石
粉末が提供される。
【0017】さらに、本発明の第3の発明によれば、第
1の発明において、磁石粉末(A)は、平均粒径5μm
以下である高耐熱性磁石粉末が提供される。
【0018】一方、本発明の第4の発明によれば、第1
〜3のいずれかの発明において、平均粒径20μmを超
える希土類元素を含む遷移金属系磁石合金の粉末に、銅
化合物を含む有機溶媒を加え、該粉末が平均粒径3μm
以下になるまで粉砕しながら、その表面に銅被膜(B
1)を形成させた後、引き続いて、この銅被覆された磁
石粉末を含む溶液に、リン酸系化合物を添加し、撹拌ろ
過、乾燥して、さらに無機リン酸塩被膜(B2)を形成
させることを特徴とする高耐熱性磁石合金粉末の製造方
法が提供される。
【0019】また、本発明の第5の発明によれば、第4
の発明において、上記銅化合物は、希土類元素を含む遷
移金属系磁石合金の粉末に対して、0.01〜0.8m
ol/kg(粉末重量当たり)の割合で添加されること
を特徴とする高耐熱性磁石粉末の製造方法が提供され
る。
【0020】また、本発明の第6の発明によれば、第4
の発明において、上記リン酸系化合物は、希土類元素を
含む遷移金属系磁石合金の粉末に対して、0.05〜1
mol/kg(粉末重量当たり)の割合で添加されるこ
とを特徴とする高耐熱性磁石粉末の製造方法が提供され
る。
【0021】さらに、本発明の第7の発明によれば、第
4の発明において、上記有機溶媒は、極性溶媒との混合
物として用いられることを特徴とする高耐熱性磁石合金
粉末の製造方法が提供される。
【0022】一方、本発明の第8の発明によれば、第1
〜3のいずれかの高耐熱性磁石粉末に、少なくとも樹脂
バインダーを加えた組成物を、射出成形法、圧縮成形
法、押出成形法又は圧延成形法から選ばれるいずれかの
成形法により成形したボンド磁石が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の高耐熱性磁石粉
末、その製造方法及びそれを用いたボンド磁石について
詳細に説明する。
【0024】1.高耐熱性磁石粉末 本発明の高耐熱性磁石粉末は、希土類元素を含む遷移金
属系磁石合金粉からなる磁石粉末(A)の表面上に、平
均膜厚が1〜10nmの銅被膜(B1)と、平均膜厚が
5〜100nmの無機リン酸塩被膜(B2)とを順次形
成した高耐熱性磁石粉末である。
【0025】A 磁石粉末 磁石粉末は、希土類元素を含む遷移金属系磁石合金の粉
末であれば、特に制限されない。希土類−遷移金属系磁
石合金としては、例えば、希土類コバルト系、希土類−
鉄−ほう素系、希土類−鉄−窒素系の各種磁石粉末等を
使用でき、中でも希土類−鉄−窒素系の磁石粉末が好適
である。希土類元素としては、Sm、Nd、Pr、Y、
La、Ce、またはGd等が挙げられ、単独若しくは混
合物として使用できる。これらの中では、特にSm又は
Ndを5〜40at.%、Feを50〜90at.%含
有するものが好ましい。
【0026】希土類−遷移金属系磁石には、フェライ
ト、アルニコなど通常、ボンド磁石の原料となる各種の
磁石粉末を混合してもよく、異方性磁石粉末だけでな
く、等方性磁石粉末も対象となるが、異方性磁場(H
A)が、50kOe(4.0MA/m)以上の磁石粉末
が好ましい。
【0027】また、ボンド磁石の原料とすることから、
磁石粉末の平均粒径は、5μm以下、特に3μm以下で
あることが望ましい。平均粒径が5μmを超えると、成
形性が悪化するので好ましくない。
【0028】B1 銅被膜 磁石粉末に銅被膜を形成するのは、磁石合金粉末の構成
成分である窒素が揮発するのを抑制するためであり、こ
れを可能としたのは銅が窒素をほとんど固溶しないため
である。
【0029】銅被覆を形成する銅化合物としては、銅イ
オンの供給源となり、有機溶媒に溶け銅イオンを生成す
る化合物であれば、特に制限されず、例えば、酢酸銅、
硫酸銅、塩化銅、塩化銅アンモニウム、安息香酸銅、炭
酸銅、エチルアセト酢酸銅、ぎ酸銅、水酸化銅、硝酸
銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、しゅう酸銅、酸化
銅、りん化銅、塩化カリウム銅、ステアリン酸銅、硫化
銅、フタロシアニン銅、または酒石酸銅などが用いられ
る。有機溶媒は、イソプロピルアルコール、エタノー
ル、トルエン、メタノール、ヘキサン等が使用できる。
【0030】銅化合物は、溶媒中で銅イオンとなり、磁
石粉末の成分である希土類金属や遷移金属が溶媒へ溶け
出すにともない置換反応によって、上記の磁石粉末の表
面に、平均膜厚1〜10nm以下の厚さに銅被膜を形成
する。平均膜厚は1nm未満では窒素の揮発を抑制する
効果がなく、逆に10nmを超えると、磁気特性が低下
するので好ましくない。
【0031】B2 無機リン酸塩被膜 無機リン酸塩は、磁石粉末の成分である鉄などの遷移金
属、あるいは銅被覆の成分である銅と、リン酸系化合物
が反応して生ずる金属塩であって、樹脂バインダーとの
結合力を高め、磁石粉末の耐候性を高める被膜成分とな
る。
【0032】無機リン酸塩としては、例えば、リン酸
鉄、リン酸コバルト、リン酸銅又はこれらの複合金属塩
などが挙げられる。主要な成分はリン酸鉄であって、無
機リン酸塩全体の50〜90重量%を占める。
【0033】銅被膜が形成された磁石粉末に、さらに無
機リン酸塩被膜を設けるのは、該粉末の表面に形成した
銅被膜が酸化されやすいため、それを無機リン酸塩で覆
って酸化を抑制するためである。
【0034】無機リン酸塩の原料となるリン酸系化合物
としては、リン酸をはじめ、亜リン酸、次亜リン酸、ピ
ロリン酸、直鎖状のポリリン酸、環状のメタリン酸が使
用できる。
【0035】また、リン酸アンモニウム、リン酸アンモ
ニウムマグネシウムなど、更には磁石粉末表面でホパイ
ト、フォスフォフェライト等を形成するリン酸亜鉛系、
ショルツァイト、フォスフォフィライト、ホパイト等を
形成するリン酸亜鉛カルシウム系、マンガンヒューリオ
ライト、鉄ヒューリオライト等を形成するリン酸マンガ
ン系、ストレンナイト、ヘマタイト等からなるリン酸鉄
系などの被膜を形成する化合物も使用できる。これらリ
ン酸系化合物は、単独でも複数種を組合せてもよく、通
常、キレート剤、中和剤などと混合して処理剤とされ
る。
【0036】これらのうち、リン酸、リン酸亜鉛系、リ
ン酸マンガン系、リン酸鉄系化合物が好ましい性能を発
揮するが、その理由は、これらの金属元素が希土類系金
属を成分とする磁石粉末の銅被膜表面に保護膜を形成し
やすいためと考えられる。
【0037】無機リン酸塩被膜の平均膜厚は、5〜10
0nmであり、特に5〜80nmが好ましい。平均膜厚
が5nm未満では、酸化抑制の効果がなく、一方、10
0nmを超えると、磁気特性が低下するので好ましくな
い。
【0038】このようにして得られた銅被膜、リン酸塩
被膜の二層被膜を持つ希土類遷移金属系磁石合金粉末
は、粉末表面を窒素の揮発保護層、酸化保護層の二層被
膜で均一に被覆しているため、粉末としての耐熱性が良
好であるばかりでなく、これを樹脂と混合してボンド磁
石を作製すれば、極めて高い保磁力を示すのである。
【0039】2.高耐熱性磁石粉末の製造方法 本発明の高耐熱性磁石粉末は、平均粒径20μmを超え
る希土類元素を含む遷移金属系磁石合金の粉末に、銅化
合物を含む有機溶媒を加え、該粉末が平均粒径3μm以
下になるまで粉砕しながら、その表面に銅被膜(B1)
を形成させた後、引き続いて、この銅被覆された磁石粉
末を含む溶液に、リン酸系化合物を添加し、撹拌ろ過、
乾燥して、さらに無機リン酸塩被膜(B2)を形成する
ことによって製造される。
【0040】先ず、平均粒径20μmを超える希土類元
素を含む遷移金属系磁石合金の粉末に、銅化合物を含む
有機溶媒を加え、該粉末が平均粒径3μm以下になるま
で粉砕しながら、その表面に銅被膜を形成する。
【0041】銅化合物は、銅イオンの供給源であり、有
機溶媒に溶け銅イオンを生成するものであれば、特に制
限されない。例えば、酢酸銅、硫酸銅、塩化銅、塩化銅
アンモニウム、安息香酸銅、炭酸銅、エチルアセト酢酸
銅、ぎ酸銅、水酸化銅、硝酸銅、ナフテン酸銅、オレイ
ン酸銅、しゅう酸銅、酸化銅、りん化銅、塩化カリウム
銅、ステアリン酸銅、硫化銅、フタロシアニン銅、また
は酒石酸銅などが用いられる。
【0042】有機溶媒としては、特に制限はなく、イソ
プロピルアルコール、エタノール、トルエン、メタノー
ル、ヘキサン等が用いられるが、銅イオンを生成しやす
くするために、好ましくはN,N−ジメチルホルムアミ
ド、ホルムアミド等の極性溶媒を混合することが望まし
い。また、磁石合金粉末の溶解を促進するために、有機
溶媒に水や酸を混合しても良い。極性溶媒との混合物が
好ましいのは、磁石合金粉末の溶解を適度に調整できる
ためである。
【0043】銅化合物は、0.01〜0.8mol/k
g(粉末重量当たり)の濃度として磁石粉末に添加、使
用される。濃度が0.01mol/kg未満では、微粉
末表面を被覆するのに十分な被膜が得らず、高温で保磁
力が大幅に劣化するため好ましくなく、一方、0.8m
ol/kgを超えると被膜が厚くなり、非磁石部分の比
率が増加し磁化が低下してしまうため好ましくない。
【0044】また、これらを添加する時期も、磁石粉末
の粉砕中で有れば、いつでも良く、粉砕前に溶媒に溶か
しておき、粉砕途中に一度に添加する方法、粉砕中、徐
々に添加する方法などが用いられる。これによって、粉
砕中に溶けだした希土類元素、鉄など磁石を構成する元
素と銅が置換反応することにより、銅が磁石粉末上に被
覆される。この置換反応が完結し、充分な膜厚の銅被膜
を形成するには、銅化合物の種類などにもよるが、10
〜180分間、好ましくは60〜150分の攪拌(粉
砕)、保持時間が必要である。
【0045】次に、銅によって被膜された磁石粉末を含
む溶液に、リン酸系化合物を添加し、撹拌ろ過、乾燥す
る。これによって、0.05〜1mol/kg(粉末重
量当たり)のリン酸系化合物による無機リン酸塩被膜が
銅被膜の上に形成される。
【0046】リン酸系化合物としては、リン酸の他、亜
鉛などとの金属塩であってもよい。リン酸の濃度に特に
制限はなく、無水リン酸、50〜99%リン酸水溶液
(例えば、85%リン酸水溶液、75%リン酸水溶液)
などが用いられる。
【0047】リン酸系化合物は、その種類などにもよる
が、磁石粉末に対し、その重量当たり0.05〜1mo
l/kgを添加する。0.05mol/kg未満である
と、微粉末表面を被覆するのに十分なリン酸塩被膜が得
らず、高温での保磁力の劣化が大きくなり、一方、1m
ol/kgを超えると磁石粉末の密度が低下し、磁気特
性、機械的強度が低下するので好ましくない。
【0048】また、添加の時期も特に制限はないが、粉
砕が十分進み、所定の膜厚の銅被膜が形成された後であ
れば、粉砕を終了する5〜20分前に添加するのが好ま
しい。粉砕終了後に添加してもよい。
【0049】リン酸系化合物は、上記の湿式処理法で磁
石粉末に被覆処理され、その後、加熱して乾燥させるこ
とで磁石粉末に定着される。すなわち、処理溶液と磁石
粉末は、プラネタリーミキサーなどにより、十分に混合
撹拌(例えば40rpm、20℃、保持・撹拌時間20
分間)し、最後に、100〜150℃の真空オーブン中
で1〜30時間乾燥させる。
【0050】こうして、磁石合金粉末を銅化合物ととも
に粉砕後、リン酸を加えることにより、溶液中に溶け出
した希土類元素、鉄など磁石を構成する元素イオンがリ
ン酸塩となり銅被膜上に沈殿して、良好なリン酸塩被膜
を形成する。
【0051】希土類−鉄−窒素系の合金粉末に、銅被膜
と無機リン酸塩被膜を形成することで、樹脂バインダー
中に90重量%以上もの割合で高充填化でき、特に耐熱
性、耐錆特性に優れたボンド磁石が期待される。
【0052】本発明の銅被膜、無機リン酸塩被膜を形成
した高耐熱性磁石粉末には、必要に応じて、さらにシラ
ン系、アルミネート系、チタネート系など各種のカップ
リング剤やアビエチン酸系化合物などから選択された1
種以上を被覆してもよい。
【0053】3.ボンド磁石 本発明のボンド磁石は、上記の二層で被覆した高耐熱性
磁石粉末に、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を樹脂バイン
ダーとして配合することで容易に製造できる。
【0054】樹脂バインダーは、磁石粉末の結合材とし
て働く成分であり、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂などの熱可塑性樹脂、あるいは、エポキ
シ樹脂、ビス・マレイミドトリアジン樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂、硬化反応型シリコ
ーンゴムなどの熱硬化性樹脂が使用できる。
【0055】熱硬化性樹脂であれば、その取扱い性、ポ
ットライフの面から2液型が有利であり、2液を混合後
は、常温から200℃までの温度で硬化しうるものが好
ましい。その反応機構は、一般的な付加重合型でも縮重
合型であってもよい。また、必要に応じて過酸化物等の
架橋反応型モノマーやオリゴマーを添加しても差し支え
ない。
【0056】これらは、反応可能な状態にあれば、重合
度や分子量に制約されないが、硬化剤や他の添加剤等と
の最終混合状態で、ASTM100型レオメーターで測
定した150℃における動的粘度が500Pa・s以
下、好ましくは400Pa・s以下、特に好ましくは、
100〜300Pa・sである。動的粘度が500Pa
・sを超えると、成形時に著しい混練トルクの上昇、流
動性の低下を招き、成形困難になるので好ましくない。
一方、動的粘度が小さくなりすぎると、磁石粉末と樹脂
バインダーが成形時に分離しやすくなるため、0.5P
a・s以上であることが望ましい。
【0057】形状は、液状、パウダー、ビーズ、ペレッ
ト等、特に限定されないが、磁石粉末との均一混合性や
成形性の観点から、常温で液状であることが望ましい。
また、これら樹脂には、異なる分子量、性状の樹脂を2
種以上組合わせることができ、混合後の動的粘度を前記
範囲として使用できる。
【0058】樹脂バインダーは、磁石粉末100重量部
に対して、3〜50重量部の割合で添加される。添加量
は7〜30重量部、さらには、10〜20重量部がより
好ましい。3重量部未満では、著しい混練トルクの上
昇、流動性の低下を招いて、成形困難になり、一方、5
0重量部を超えると、所望の磁気特性が得られないので
好ましくない。
【0059】本発明における樹脂バインダーには、熱硬
化性樹脂の場合、その硬化剤、硬化触媒(反応促進剤や
反応開始剤等)、反応性希釈剤、未反応性希釈剤、各種
変性剤、増粘剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤
や種々の熱安定剤等を添加できる。
【0060】硬化剤としては、一般に有機過酸化物が用
いられ、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド等
のケトンパーオキサイド類;3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン等のパーオキシケタール類;t−ブチルハ
イドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;
ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキ
サイド類;アセチルパーオキサイド等のジアシルパーオ
キサイド類;ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネー
ト等のパーオキシジカーボネート類;クミルペロキシネ
オヘキサノエート等のパーオキシエステル類やアセチル
シクロヘキシルスルフォニルペロキサイド、t−ブチル
ペロキシアリルカーボネート等が挙げられる。
【0061】有機過酸化物は、炭化水素溶液類、フタル
酸エステル類に希釈し、若しくは固形粉末に吸収させて
使用してもよい。半減期が10時間となる分解温度が1
20℃以下である過酸化物、特に、この分解温度が40
〜100℃の過酸化物が好ましい。有機過酸化物は、希
釈率や活性酸素量にもよるが、不飽和ポリエステル樹脂
であれば、0.01〜5重量%添加すればよい。
【0062】反応性希釈剤としては、スチレン、脂肪酸
ジグリシジルエーテル、エチレングリコールグリシジル
エーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリセリンポ
リグリシジルエーテルなどが挙げられる。未反応性希釈
剤としては、エタノール、イソプロパノールなどのアル
コールなどが挙げられる。変性剤としては、液状ポリサ
ルファイドポリマー、フェノール変性芳香族重合体など
が挙げられる。増粘剤としては、酸化ベリリウム、酸化
マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、
水酸化カルシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。
【0063】滑剤としては、例えばパラフィンワックス
等のワックス類;ステアリン酸などの脂肪酸類;ステア
リン酸カルシウム等の脂肪酸塩(金属石鹸類);ステア
リン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸ブチル
等の脂肪酸エステル;エチレングリコール等のアルコー
ル類;ポリエチレングリコールや、それら変性物からな
るポリエーテル類;ジメチルポリシロキサン等のポリシ
ロキサン類;弗素系オイルなど弗素化合物、窒化珪素な
どの無機化合物粉体が挙げられる。
【0064】離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸金属塩とステアリン酸亜鉛との混合系などが挙
げられる。紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレー
ト等のベンゾフェノン系;2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾ
トリアゾール系;蓚酸アニリド誘導体などが挙げられ
る。
【0065】難燃剤としては、三酸化アンチモン、アン
チモン酸ソーダ、有機臭素化合物、塩素化パラフィン、
塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。熱安定剤として
は、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート等のヒンダードアミン系、フ
ェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系熱安定剤
などが挙げられる。
【0066】混合方法は、特に限定されず、例えばリボ
ンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシ
ェルミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサ
ー等の混合機、或いはバンバリーミキサー、ニーダー、
ロール、ニーダールーダー、単軸押出機、二軸押出機等
の混練機が使用できる。
【0067】上記の磁石粉末、樹脂バインダー、添加剤
との組成物は、射出成形、圧縮成形法、押出成形法、圧
延成形法、或いはトランスファー成形法などによって成
形され、磁気特性、形状自由度のみならず、耐錆特性、
機械的強度、柔軟性、耐熱性などに優れたボンド磁石を
容易に製造できる。
【0068】熱硬化性樹脂は、混合時の剪断発熱等によ
って硬化が進まないよう、剪断力が弱く、かつ冷却機能
を有する混合機を使用することが好ましい。混合により
組成物が塊状化するので、これを射出成形法、圧縮成形
法、押出成形法、圧延成形法、或いはトランスファー成
形法等により成形する。
【0069】本発明では、特に射出成形法が好ましく、
この場合、最高履歴温度が300℃以下、好ましくは1
50℃以下となる条件で成形する。最高履歴温度が30
0℃を超えると、磁気特性が低下するという問題が生じ
るので好ましくない。
【0070】磁石粉末として希土類−鉄−窒素系の合金
粉末を用い、これに先ず銅被膜を形成し、次いで無機リ
ン酸塩被膜を形成すれば、磁石粉末を樹脂バインダー中
に90重量%以上もの高い割合で充填でき、特に優れた
耐熱性と磁気特性を有するボンド磁石が得られる。
【0071】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて具体的に説
明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
【0072】実験で得られた磁石合金粉末の特性、性能
は次に示す方法により測定し、評価した。 ・膜厚 試料を、ArスパッタしながらXPSにてP、Oスペク
トルをモニターした。被膜のPおよびCuのプロファイ
ルから、最大強度の50%に低下する位置を被膜と下地
の界面位置とし、表面から界面位置までのスパッタリン
グ時間L(sec)を読み取った。このLに標準試料で
あるSiOにおけるスパッタリング速度1nm/mi
nを乗じてSiO換算膜厚とした。
【0073】・耐熱性 被覆処理した磁石粉末を、1Torr以下の真空中で2
30℃に1時間保持し、粉末保磁力を測定して耐熱性を
評価した。
【0074】・磁気特性評価 チオフィー型自記磁束計により、試料の磁気特性(保磁
力、飽和磁化)を常温で測定した。
【0075】(実施例1)実質的にSmFe17
の磁石合金粉[平均粒径30μm、住友金属鉱山(株)
製、異方性磁場:210kOe(16.8MA/m)、
粒径100μm以下の粒径を99%含有]を還元拡散法
により作製し、これを用いて試料を作製した。容器内部
を窒素で置換したアトライタ(三井鉱山社製)を用い、
この磁石合金粉末1kgを、酢酸銅0.30molと1
0%N−Nジメチルホルムアミドを含むイソプロピルア
ルコール中で2時間粉砕し、平均粒径3μmの磁石合金
粉を作製した。アトライタの回転数は200rpmとし
た。粉砕終了後、85%リン酸水溶液(0.16mo
l)を加えて50rpmで10分間撹拌し、このスラリ
ーをろ過し、得られたケーキを真空中150℃、2時間
乾燥した。得られた磁石粉末の被膜厚さ、飽和磁化、初
期保磁力などを測定し、表1に結果を示した。
【0076】
【表1】
【0077】(実施例2〜5)酢酸銅とリン酸の添加量
を変えた以外は、上記の実施例1と同様にして、磁石粉
末を被覆処理し、得られた磁石粉末の被膜厚さ、飽和磁
化、初期保磁力などを測定し、表1に結果を示した。上
記の実施例は、いずれも得られた磁石粉末の飽和磁化が
12kG(1.2T)以上であり、耐熱試験前後の保磁
力変化が少なく、耐熱試験後でも10kOe(79.6
kA/m)以上の保磁力を示している。
【0078】また、これらの粉末を用いてボンド磁石を
作製したが、その保磁力も粉末とほぼ同等の保磁力を示
し、耐熱性が大きく改善されていた。
【0079】(比較例1〜4)酢酸銅とリン酸の添加量
を変えた以外は、上記の実施例と同様にして、磁石粉末
を被覆処理し、得られた磁石粉末の被膜厚さ、飽和磁
化、初期保磁力などを測定し、表1に結果を示した。比
較例1、2は銅イオン、リン酸の一方だけを添加したも
のであるが、耐熱試験後の保磁力は7.5〜9kOe
(597〜716.4kA/m)と低い値を示した。比
較例3、4は被膜が厚くなり飽和磁化が低くなった。
【0080】(比較例5)磁石粉末を粉砕中に、先ず、
リン酸を添加して被覆処理し、次に酢酸銅を添加し、上
記の実施例と同様にして、磁石粉末を被覆処理し、得ら
れた磁石粉末の被膜厚さ、飽和磁化、初期保磁力などを
測定し、表1に結果を示した。リン酸と銅イオンの添加
を実施例とは逆にしたために、耐熱試験後の保磁力は
9.3kOe(740.3kA/m)と低くなった。
【0081】これら実施例の結果から、磁石合金を粉砕
する際、溶媒中に銅化合物を所定量含有させ、その後リ
ン酸系化合物を添加することで、磁石合金粉末上に銅被
膜と無機リン酸塩被膜の二層の被膜を付与させたので、
磁石粉末の耐熱性が大きく改善したことが分かる。一
方、比較例の結果からは、銅化合物或いはリン酸系化合
物を添加しないか、それらの濃度が所定の範囲から外れ
ると、磁石合金粉末上に銅被膜、無機リン酸塩被膜のい
ずれかが存在しないか、二層の被膜が所定の膜厚になら
ないので、磁石粉末の耐熱性が改善されないことが分か
る。また、リン酸と銅イオンの添加を逆にしても、磁石
粉末の耐熱性が改善されないことが分かる。
【0082】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の高耐熱性磁石合
金粉末によれば、平均膜厚が特定な銅被膜と、その上に
平均膜厚が特定な無機リン酸塩被膜の二層の被膜で被覆
されているので、高温中に保持した場合に保磁力の劣化
が少なく、耐錆特性、機械強度、柔軟性、耐熱性等が改
良されたボンド磁石を提供できる。このボンド磁石は、
一般家電製品から、通信・音響機器、医療機器、一般産
業機器に至る幅広い分野で活用でき、その工業的価値は
極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 41/02 H01F 41/02 G Fターム(参考) 4K018 AA27 BA18 BB04 BC32 BD01 CA02 CA29 CA31 CA36 KA46 5E040 AA03 BB03 BC08 CA01 HB14 HB17 NN01 NN05 NN06 NN12 NN18 5E062 CC05 CD05 CE02 CE03 CE04 CE05 CG03 CG07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素を含む遷移金属系磁石合金粉
    からなる磁石粉末(A)の表面上に、平均膜厚が1〜1
    0nmの銅被膜(B1)と、平均膜厚が5〜100nm
    の無機リン酸塩被膜(B2)とを順次形成することを特
    徴とする高耐熱性磁石粉末。
  2. 【請求項2】 磁石粉末(A)は、希土類−鉄−窒素系
    磁石合金の粉末であることを特徴とする請求項1に記載
    の高耐熱性磁石粉末。
  3. 【請求項3】 磁石粉末(A)は、平均粒径5μm以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の高耐熱性磁石
    粉末。
  4. 【請求項4】 平均粒径20μmを超える希土類元素を
    含む遷移金属系磁石合金の粉末に、銅化合物を含む有機
    溶媒を加え、該粉末が平均粒径3μm以下になるまで粉
    砕しながら、その表面に銅被膜(B1)を形成させた
    後、引き続いて、この銅被覆された磁石粉末を含む溶液
    に、リン酸系化合物を添加し、撹拌ろ過、乾燥して、さ
    らに無機リン酸塩被膜(B2)を形成させることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の高耐熱性磁石合
    金粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記銅化合物は、希土類元素を含む遷移
    金属系磁石合金の粉末に対して、0.01〜0.8mo
    l/kg(粉末重量当たり)の割合で添加されることを
    特徴とする請求項4に記載の高耐熱性磁石粉末の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 上記リン酸系化合物は、希土類元素を含
    む遷移金属系磁石合金の粉末に対して、0.05〜1m
    ol/kg(粉末重量当たり)の割合で添加されること
    を特徴とする請求項4に記載の高耐熱性磁石粉末の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 上記有機溶媒は、極性溶媒との混合物と
    して用いられることを特徴とする請求項4に記載の高耐
    熱性磁石粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3のいずれかに記載の高耐熱
    性磁石粉末に、少なくとも樹脂バインダーを加えた組成
    物を、射出成形法、圧縮成形法、押出成形法又は圧延成
    形法から選ばれるいずれかの成形法により成形したボン
    ド磁石。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004064086A1 (ja) * 2003-01-10 2004-07-29 Neomax Co., Ltd. 耐酸化性希土類系磁石粉末およびその製造方法、希土類系ボンド磁石用コンパウンド、希土類系ボンド磁石およびその製造方法
US8541532B2 (en) 2007-02-09 2013-09-24 Nippon Shokubai Co., Ltd. Silane compound, production method thereof, and resin composition containing silane compound
JP2015098623A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 住友金属鉱山株式会社 希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末及びその製造方法
JP2015113481A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 住友金属鉱山株式会社 希土類−遷移金属−窒素系合金粉末の製造方法、および得られる希土類−遷移金属−窒素系合金粉末とそれを用いたボンド磁石用組成物、並びにボンド磁石
CN107123538A (zh) * 2017-05-15 2017-09-01 江苏品和天磁科技有限公司 一种含镧、铈的低价快淬磁粉的生产方法
JP2017210662A (ja) * 2016-05-26 2017-11-30 国立大学法人東北大学 磁石合金粉の製造方法

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