JP2000113898A - LaGaO3系粉末の製造方法及びLaGaO3系焼結体の製造方法 - Google Patents

LaGaO3系粉末の製造方法及びLaGaO3系焼結体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形体や焼結体のクラックの発生を防止し、
焼結体密度を高めることができるLaGaO2系粉末の
製造方法及びLaGaO2系焼結体の製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 共沈法、ゾルゲル法、直接噴霧燃焼法等
の合成方法で、出発原料である比表面積が5m2/g以
上の微細なLaGaO3系粉末を作製する。次に、この
LaGaO3系粉末と、エタノール、アセトン等の有機
溶剤とを、樹脂性ポットに投入し、鉄芯入り樹脂ボー
ル、あるいは、窒化珪素、ジルコニア、アルミナ等のセ
ラミックボールを使用して、湿式粉砕する。これによ
り、粒度分布におけるD90の粒径が3μm以下のLa
GaO3系粉末を作製する。そして、この湿式粉砕され
たLaGaO3系粉末を用いて、成形体を形成し、この
成形体を焼成してLaGaO3系焼結体を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LaGaO3系粉
末の製造方法及びLaGaO3系焼結体の製造方法に関
し、例えば酸素イオン伝導性酸化物としてLaGaO3
系焼結体を使用した燃料電池及びセンサの製造に適用で
きる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、固体電解質型燃料電池に用い
る固体電解質としては、ジルコニア(ZrO2)にイッ
トリア(Y23)を加えた部分安定化ジルコニア(YS
Z)が知られているが、この部分安定化ジルコニアは、
温度が低くなると酸素イオン伝導性が急激に低下すると
いう問題がある。
【0003】この対策として、近年では、低温でも酸素
イオン伝導性の低下が少ない物質として、ランタンガリ
ウムペロブスカイト複酸化物の焼結体、即ちランタンガ
レート系焼結体(LaGaO3系焼結体)の研究が行わ
れている(特開平3−161824号公報参照)。
【0004】このLaGaO3系焼結体とは、LaやG
aの一部が、それより低原子価のSrやMg等に、置換
固溶により置き代わったものであり、これにより、焼結
体の酸素イオン伝導性が大きくなる性質を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LaG
aO3系焼結体を製造する場合には、微細なLaGaO3
系粉末を出発原料とするが、LaGaO3系の材料は難
焼結性材料であり、しかも、その様な微細粉末は、通
常、凝集して2次粒子を作って存在しているので、種々
の問題があった。
【0006】例えば重量100g以上の大きな焼結体を
得る場合には、2次粒子のために、その製造工程におい
て、成形体あるいは焼結体にクラックが発生するという
問題があった。また、焼結体密度が上がり難く、緻密な
焼結体を得るのが難しいという問題もあった。
【0007】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものであり、成形体や焼結体のクラックの発生を防
止し、焼結体密度を高めることができるLaGaO2
粉末の製造方法及びLaGaO2系焼結体の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)前記目的を達成す
るための請求項1の発明は、出発原料である比表面積が
5m2/g以上の微細なLaGaO3系粉末を、溶剤中で
湿式粉砕して、その粒度を小さくすることを特徴とする
LaGaO3系粉末の製造方法を要旨とする。
【0009】微細なLaGaO3系粉末の場合には、通
常2次粒子が存在し、それにより、クラックや焼結体密
度の低下をもたらすので、本発明では、微細なLaGa
3系粉末を、溶剤中で湿式粉砕して、その粒度を小さ
くしている。これにより、2次粒子の様な大きな粒子が
粉砕されて微細な粉砕粒子となるので、この粉砕粒子を
用いて成形する際に、成形体にクラックが入ることを防
止できる。また、成形体を焼成して焼結体を作成する際
に、焼結体にクラックが入ることを防止できる。その
上、焼結体の密度を高めることが可能となる。
【0010】特に、LaGaO3系粉末の粉砕に、溶剤
中の湿式粉砕を採用することにより、出発物質に含まれ
る含水性のLa化合物を変質させず、安定な材料を供給
できるという利点がある。 (2)請求項2の発明は、共沈法、ゾルゲル法、直接噴
霧燃焼法等の合成方法で、前記出発原料のLaGaO3
系粉末を作製することを特徴とする前記請求項1に記載
のLaGaO3系粉末の製造方法を要旨とする。
【0011】本発明は、出発原料のLaGaO3系粉末
の作製方法を例示したものである。ここでは、共沈法と
は、水溶液状態で均一に混合した後に、溶解度の変化を
利用して、化学的に混合成分を共に固相として析出させ
る方法である。ゾルゲル法とは、必要な成分を水溶液で
混合するか、一部を微粉末で水溶液と混合してゾル状態
とした後、その混合状態を保ったまま脱水してゲル化
し、更に仮焼成して酸化物粉末とする方法である。
【0012】直接噴霧燃焼法とは、微粉末原料の水やバ
インダー、その他の添加剤を加えて泥しょうとし、これ
を熱風を送って乾燥してある乾燥塔中にノズルや回転円
板などのアトマイザーによって、噴霧、飛散させ、液滴
の自由表面の形状である球形としながら、瞬時に乾燥固
化させる方法である。
【0013】(3)請求項3の発明は、前記出発原料の
LaGaO3系粉末として、焼成前にはLaGaO3ペロ
ブスカイト相が殆どなく、焼成時に反応してLaGaO
3ペロブスカイト相となる材料を用いることを特徴とす
る前記請求項1又は2に記載のLaGaO3系粉末の製
造方法を要旨とする。
【0014】本発明は、出発原料のLaGaO3系粉末
の結晶相を例示している。出発原料の調製時の仮焼成温
度を上げると、ペロブスカイト相を生成させることがで
きるが、粒径が大きくなるという現象があるので、本発
明では、焼成(本焼成)前にはLaGaO3ペロブスカ
イト相が殆どなく、焼成時に反応してLaGaO3ペロ
ブスカイト相となる材料を用いる。
【0015】つまり、出発原料自体の1次粒子の粒径を
小さく制御するという理由により、粉砕後の粉末粒径を
小さくすることができる。これにより、成形体及び焼結
体のクラックを一層防止でき、焼結体密度も高めること
ができる。
【0016】尚、焼成前のLaGaO3ペロブスカイト
相の割合としては、粉末において10体積%以下が好適
である。 (4)請求項4の発明は、前記LaGaO3系粉末が、
La1-xSrxGa1-yMgy3、La1-x-yLnxSry
1-zMgz3、及びLa1-xSrxGa0.8Mg0.2-y
y3のうち、1種以上の粉末であることを特徴とする
前記請求項1〜3のいずれかに記載のLaGaO3系粉
末の製造方法を要旨とする。
【0017】本発明は、LaGaO3系の物質を例示し
たものである。ここでは、LaGaO3において、La
やGaの一部をSrやMg等により置換固溶した物質で
ある、La1-xSrxGa1-yMgy3、La1-x-yLnx
SryGa1-zMgz3、La1 -xSrxGa0.8Mg0.2-y
Coy3などを、単一であるいはそれらを組み合わせて
用いることができる。
【0018】(5)請求項5の発明は、前記出発原料の
LaGaO3系粉末の粒度分布におけるD90の粒径
が、4μm以上であることを特徴とする前記請求項1〜
4のいずれかに記載のLaGaO 3系粉末の製造方法を
要旨とする。
【0019】本発明は、出発原料のLaGaO3系粉末
の粒度分布を規定したものである。ここでは、その粒度
分布におけるD90の粒径が、4μm以上のものを、出
発原料として使用できる。 (6)請求項6の発明は、前記溶剤として、エタノー
ル、アセトン等の有機溶剤を用いることを特徴とする前
記請求項1〜5のいずれかに記載のLaGaO3系粉末
の製造方法を要旨とする。
【0020】本発明は、湿式粉砕に使用する溶剤を例示
したものである。ここでは、エタノール、アセトン等の
有機溶剤を挙げているが、溶剤として、例えば水を使用
することも可能である。 (7)請求項7の発明は、前記出発原料のLaGaO3
系粉末を、樹脂性ポットに投入し、鉄芯入り樹脂ボー
ル、あるいは、窒化珪素、ジルコニア、アルミナ等のセ
ラミックボールを使用して、湿式粉砕することを特徴と
する前記請求項1〜6のいずれかに記載のLaGaO3
系粉末の製造方法を要旨とする。
【0021】本発明は、湿式粉砕の方法を例示したもの
である。ここでは、樹脂性ポットを使用するとともに、
鉄芯入り樹脂ボール又はセラミックボールを使用するの
で、粉砕粉末中に剥離した樹脂が混入したとしても、焼
結時には消失してしまい、焼結体組成に悪影響を及ぼす
ことがない。
【0022】(8)請求項8の発明は、前記湿式粉砕に
より、前記粒度分布におけるD90の粒径が3μm以下
のLaGaO3系粉末を作製することを特徴とする前記
請求項1〜7のいずれかに記載のLaGaO3系粉末の
製造方法を要旨とする。
【0023】本発明では、湿式粉砕により、LaGaO
3系粉末を、粒度分布におけるD90の粒径が3μm以
下としている。つまり、湿式粉砕により、2次粒子を粉
砕するとともに非常に微細な粉末としている。これによ
り、成形体及び焼結体のクラックを一層防止でき、焼結
体密度も高めることができる。
【0024】(9)請求項9の発明は、前記請求項1〜
8のいずれかに記載のLaGaO3系粉末の製造方法に
より作製されたLaGaO3系粉末を用いて、成形体を
形成し、該成形体を焼成してLaGaO3系焼結体を作
製することを特徴とするLaGaO3系焼結体の製造方
法を要旨とする。
【0025】本発明は、上述した方法により作成された
LaGaO3系粉末を用いたLaGaO3系焼結体の製造
方法を示している。つまり、上述した粉砕粉末を使用す
ることにより、焼結体のクラックを防止できるととも
に、焼結体密度も高めることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明のLaGaO3系粉
末の製造方法及びLaGaO3系焼結体の製造方法の実
施の形態の例(実施例)について説明する。 (実施例)本実施例にかかわるLaGaO3系焼結体
は、例えば固体電解質燃料電池に使用されるものであ
る。
【0027】この固体電解質燃料電池とは、例えば電極
を担持した酸素イオン伝導体の固体電解質のそれぞれの
面に、燃料(水素)と酸化剤(酸素)を流し、固体電解
質中を流れる酸素イオンを介して電気化学的な反応を起
こすことによって発電する燃料電池である。
【0028】そして、この燃料電池の固体電解質とし
て、LaGaO3系粉末を用いて製造されるLaGaO3
系焼結体が使用されるのである。 a)まず、LaGaO3系粉末の共沈法による製造方法
について説明する。La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.23
の化学量論組成になるように出発物質を調整し、pHを
調整することによって共沈させた沈澱物を、例えば濾
過、乾燥、仮焼成、粉砕等の通常の工程を経て、出発原
料のLaGaO3系粉末を調製した。この粉末として
は、下記表1に示す様に、4ロット(試料No.1〜4)
作成し、周知のBET比表面積の測定及びレーザー回折
方式による粒度分布測定を行った。
【0029】尚、出発原料の各試料No.1〜4の粒度分
布を、図1〜図4の各(a)に示す。各図では、実線に
て粒子径毎に区分した粒度分布(F%)を示し、破線に
てその粒度までの粒子を積算した比率(U%)を示して
いる。また、表1及び図1において、D90,D50,
D10とは、U=90%,50%,10%に対応する粒
径以下の粒子が、90%,50%,10%を占めること
を示している。
【0030】
【表1】
【0031】尚、各ロットの粉末とも、そのペロブスト
カイト相は、各粉末において10体積%以下であった。
次に、前記各ロットのLaGaO3系粉末を1kgづつ
用意し、各々のLaGaO3系粉末と、有機溶剤のエタ
ノール1L(リットル)と、窒化珪素製の玉石3.8kgと
を、4.8Lの樹脂製ポットに投入し、16時間湿式粉
砕した。
【0032】次に、粉砕後の泥しょうを、ステンレスボ
ールに落し、投入ヒータを使用して、湯せん乾燥後に、
#60の篩いを通してLaGaO3系粉末を調製した。
そして、この完成したLaGaO3系粉末(粉砕粉末)
に対しても、出発原料と同様に、BET比表面積の測定
及びレーザー回折方式による粒度分布測定を行った。そ
の結果を、下記表2に記す。
【0033】尚、粉砕粉末の各試料No.1〜4の粒度分
布を、図1〜図4の各(b)に示す。この図では、実線
にて粒子径毎に区分した粒度分布(F%)を示し、破線
にて粒度を積算した比率(U%)を示している。
【0034】
【表2】
【0035】この表2から明かな様に、LaGaO3
の粉砕粉末は、出発原料に比べて、その粒子の粒径が小
さくなっていることが分かる。例えばD90では、全て
のロットの粉砕粉末は、3.0μm以下であることが分
かる。また、比表面積においても、わずかに大きくなっ
ている。
【0036】b)次に、LaGaO3系焼結体の製造方
法について説明する。前記湿式粉砕によって粉砕したL
aGaO3系粉末を、各ロット毎に200g用意し、そ
れらの粉末を用いて予備形成した後に、1.5トンのC
IP(常温静水圧プレス)を施し、55mm×55mm
×25mmの角板形状に形成して、成形体を作成した。
そして、この成形体に研削加工を施して、その寸法精度
を整えた。この成形体には、研削加工の際にクラックが
発生せず、好適であった。
【0037】次に、この成形体を、大気中で、1773
K゜で3時間焼成することにより、40mm×40mm
×18mmのLaGaO3系焼結体を作成した。この焼
結体密度を、周知のアルキメデス法にて測定した。その
結果及び理論密度との密度比を、下記表3に記す。
【0038】
【表3】
【0039】本LaGaO3系焼結体の理論密度は、
6.65g/cm3であるので、表3から明かな様に、
試料No.1〜4の粉末は全て理論密度の95%以上に焼
結しており、非常に緻密な焼結体である。また、焼成に
よって得られたLaGaO3系焼結体には、クラックが
なく好適であった。
【0040】(比較例)次に、比較例について説明す
る。 a)試料No.5 前記実施例の試料No.2における出発原料を、湿式粉砕
することなく使用して、前記と同様に成形して成形体を
作成し、その成形体を前記と同様に焼成して焼結体を作
成した。
【0041】そして、この焼結体密度を、前記実施例と
同様に測定した。その結果を、下記表4に記す。
【0042】
【表4】
【0043】この表4から明かな様に、本比較例(試料
No.5)の焼結の程度は、理論密度の95%以下であ
り、焼結が十分ではない。また、成形体を研削加工する
際にクラックが発生し易い。更に、焼結体後には、確実
にクラックが見られ、好ましくない。
【0044】b)試料No.6,7 前記実施例の試料No.2における出発原料を、湿式粉砕
ではなく、アルミナ乳鉢で粉砕し、#60篩いを通して
粉砕粉末を作成した。ここでは、粒度分布が異なる試料
6,7の粉砕粉末を作成した。
【0045】この粉砕粉末の比表面積及び粒度分布を前
記実施例と同様に測定した。その結果を下記表5に示
す。
【0046】
【表5】
【0047】次に、この粉砕粉末を使用して、前記と同
様に成形して成形体を作成し、その成形体を前記と同様
に焼成して焼結体を作成した。そして、この焼結体密度
を同様に測定した。その結果を下記表6に記す。
【0048】
【表6】
【0049】この表6から明かな様に、本比較例(試料
No.6.7)の焼結の程度は、理論密度の95%以下で
あり、焼結が十分ではない。また、焼結体には、クラッ
クが見られ、好ましくない。この様に、本発明の範囲の
実施例では、出発原料のLaGaO3系粉末を湿式粉砕
して、その粒度を小さくするので、成形体にクラックが
発生することを防止できる。また、D90が3μm以下
の粒度の小さな粉砕粉末を使用することにより、LaG
aO3系焼結体にクラックが発生することを防止でき
る。更に、D90が3μm以下の粒度の小さな粉砕粉末
を使用することにより、LaGaO3系焼結体の密度を
高めることができるので、非常に緻密な焼結体を製造す
ることができる。
【0050】尚、本発明は前記実施例になんら限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明では、出発
原料のLaGaO3系粉末を湿式粉砕して、その粒度を
小さくするので、成形体や焼結体にクラックが発生する
ことを防止できる。また、焼結体の密度を高めて、非常
に緻密な焼結体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の試料No.1の粒度分布を示し、
(a)は出発原料の粒度分布を示すグラフ、(b)は粉
砕粉末の粒度分布を示すグラフである。
【図2】 実施例の試料No.2の粒度分布を示し、
(a)は出発原料の粒度分布を示すグラフ、(b)は粉
砕粉末の粒度分布を示すグラフである。
【図3】 実施例の試料No.3の粒度分布を示し、
(a)は出発原料の粒度分布を示すグラフ、(b)は粉
砕粉末の粒度分布を示すグラフである。
【図4】 実施例の試料No.4の粒度分布を示し、
(a)は出発原料の粒度分布を示すグラフ、(b)は粉
砕粉末の粒度分布を示すグラフである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA07 AA09 AA11 AA13 AA28 AA34 BA03 CA01 GA01 GA03 GA17 GA23 5H026 AA06 BB00 BB01 BB06 EE13 HH01 HH02 HH05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出発原料である比表面積が5m2/g以
    上の微細なLaGaO3系粉末を、溶剤中で湿式粉砕し
    て、その粒度を小さくすることを特徴とするLaGaO
    3系粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 共沈法、ゾルゲル法、直接噴霧燃焼法等
    の合成方法で、前記出発原料のLaGaO3系粉末を作
    製することを特徴とする前記請求項1に記載のLaGa
    3系粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記出発原料のLaGaO3系粉末とし
    て、焼成前にはLaGaO3ペロブスカイト相が殆どな
    く、焼成時に反応してLaGaO3ペロブスカイト相と
    なる材料を用いることを特徴とする前記請求項1又は2
    に記載のLaGaO3系粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記LaGaO3系粉末が、La1-xSr
    xGa1-yMgy3、La1-x-yLnxSryGa1-zMgz
    3、及びLa1-xSrxGa0.8Mg0.2-yCoy3のう
    ち、1種以上の粉末であることを特徴とする前記請求項
    1〜3のいずれかに記載のLaGaO3系粉末の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記出発原料のLaGaO3系粉末の粒
    度分布におけるD90の粒径が、4μm以上であること
    を特徴とする前記請求項1〜4のいずれかに記載のLa
    GaO3系粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記溶剤として、エタノール、アセトン
    等の有機溶剤を用いることを特徴とする前記請求項1〜
    5のいずれかに記載のLaGaO3系粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記出発原料のLaGaO3系粉末を、
    樹脂性ポットに投入し、鉄芯入り樹脂ボール、あるい
    は、窒化珪素、ジルコニア、アルミナ等のセラミックボ
    ールを使用して、湿式粉砕することを特徴とする前記請
    求項1〜6のいずれかに記載のLaGaO3系粉末の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記湿式粉砕により、前記粒度分布にお
    けるD90の粒径が3μm以下のLaGaO3系粉末を
    作製することを特徴とする前記請求項1〜7のいずれか
    に記載のLaGaO3系粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記請求項1〜8のいずれかに記載のL
    aGaO3系粉末の製造方法により作製されたLaGa
    3系粉末を用いて、成形体を形成し、該成形体を焼成
    してLaGaO3系焼結体を作製することを特徴とする
    LaGaO3系焼結体の製造方法。
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Cited By (7)

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