JP2000353530A - NiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方法及びそれを用いた固体電解質型燃料電池の製造方法 - Google Patents

NiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方法及びそれを用いた固体電解質型燃料電池の製造方法

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JP2000353530A
JP2000353530A JP2000013383A JP2000013383A JP2000353530A JP 2000353530 A JP2000353530 A JP 2000353530A JP 2000013383 A JP2000013383 A JP 2000013383A JP 2000013383 A JP2000013383 A JP 2000013383A JP 2000353530 A JP2000353530 A JP 2000353530A
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ysz
powder
ysz composite
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Koji Hyofu
浩二 表敷
Haruo Nishiyama
治男 西山
Akira Ueno
晃 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体電解質型燃料電池の燃料極として用い
られる、電池の発電特性、特に耐久性の向上に貢献し得
るNiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造を提供
する。 【解決手段】 ニッケル元素、ジルコニウム元素及び
イットリウム元素が所望割合となったNiO/YSZ複
合粉末を、大気雰囲気あるいは還元雰囲気で仮焼した粉
末を圧粉体とし、さらに大気雰囲気あるいは還元雰囲気
で熱処理を行うことでNiO粒子あるいはNi粒子とY
SZ粒子を均一に分散させて、尚且つ密着性を向上させ
ることで、SOFC運転条件下においてNiの凝集を抑
制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解質型燃料
電池(以下SOFCとも言う)の燃料極等として好適な
NiO及び/又はNi/YSZ複合粉末末の製造方法に
関する。特には、SOFCの耐久性の向上に寄与し得
る、ニッケル粒子の凝集を抑制したNiO及び/又はN
i/YSZ複合粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SOFCの燃料極用材料としては、Ni
OとY2O3安定化ZrO2(YSZ)とを混合複合化し
た複合粉末の焼成層が主に用いられている(特開昭61
−153280、特開昭61−198570等)。な
お、焼成層中のNiOは、SOFCの運転中に還元され
てNiとなり、該層はNi/YSZサーメット膜とな
る。
【0003】このようなNi/YSZサーメット用の原
料粉末の製造方法としては、一般的に、NiO粉末とY
SZ粉末を両者とも固体の状態で混合し、その後昇温
(仮焼)して若干焼結することにより複合化する方法
(固体混合法)が採られている。混合方法としては、ボ
ールミルを用いるものや、メカノケミカル的機械混合に
よるものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術におい
て得られるNiO/YSZ複合粉末は、結局Niあるい
はNiO粒子と電解質材であるYSZ粒子とが単純に分
散している組織であった。Ni粒子とYSZ粒子が分散
している状態においては、SOFC運転条件下(100
0℃、還元)においてNi粒子の凝集が進行することに
より、実際の発電面積の減少及び燃料極膜自体が剥離し
たり、クラックが生じることによる導電率の低下が起こ
り、出力の低下が生ずる。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、固体電解質型燃料電池の燃料極として好適
な、粉末の組成と組織の均一性が向上した、Ni及び/
又はNiO/YSZ複合粉末及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するためになされた本発明は、NiO及び
/又はNiと、イットリアドープジルコニア(YSZ)
からなる複合粉末の合成する工程と、上記粉末を圧粉体
とする際に前工程として大気雰囲気あるいは還元雰囲気
での仮焼を行う工程と、上記圧粉体をさらに熱処理を行
う工程とを含むこととした。
【0007】本発明の特徴は、NiO及び/又はNi/
YSZ複合粉末の合成にあたって、粉末に圧力を加える
ことにより圧粉体とし,NiO粒子とYSZ粒子とを緻
密な状態とした後、大気雰囲気あるいは還元雰囲気での
熱処理を施すことにより、NiO粒子とYSZ粒子との
密着を十分に得ようとするものである。
【0008】また、圧粉体を得る前工程として大気雰囲
気あるいは還元雰囲気での仮焼を行うことで、よりNi
O粒子及び/又はNi粒子とYSZ粒子とを密着させる
ことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のNiO及び/又はNi/
YSZ複合粉末を固体電解質型燃料電池に適用する場合
においては、NiO又はNiが60mol%以上、95
mol%以下とする必要がある。その理由は、NiO又
はNiが60mol%未満であると、導電性が急激に低
下し、また、95mol%より多いと、Ni粒子の凝集
が著しくなるためである。
【0010】本発明におけるNiO及び/又はNi/Y
SZ複合粉末中のYSZのY2O3含有量は、望ましくは
3〜20mol%であり、より好ましくは8〜12mo
l%である。その理由は、固体電解質に用いるYSZの
イオン導電性がこの範囲で優れているため、固体電解質
と燃料極とのマッチングの点からである。
【0011】本発明の複合粉末の製造方法としては共沈
法によることが好ましい。NiO/YSZ複合粉末の共
沈法による製造方法については、本出願人が既に提案し
たている(特開平9−227212号公報)。共沈法に
よれば、均一な組織・組成の複合粉末が得られ、電極
(燃料電極)と固体電解質間の界面導電率を固体混合法
による複合粉末の場合と比較して数段増大できる。
【0012】NiO/YSZ複合粉末を圧粉体とする際
の、圧力としては、1kgf/mm2以上の圧力とする
ことで十分である。1kgf/mm2以下であると十分
な圧粉体を得ることができない。
【0013】圧粉体を得る前工程の仮焼温度としては、
大気雰囲気下では500℃〜1200℃が好ましい。1
200℃より高いと圧粉体化とその後の熱処理温度との
兼ね合いで、NiO/YSZ複合粉末中のYSZの焼結
が進行しすぎため、NiO粒子とYSZ粒子が均一に分
散されない粉末になるからである。還元雰囲気下でも同
様のことが言える。
【0014】また、NiO/YSZ複合粉末の圧粉体を
大気雰囲気下で熱処理する温度としては、600℃〜1
300℃が好ましい。600℃より低いとNiOとYS
Zが十分に接触した緻密な粉体を得ることができない。
また、1300℃より高いと仮焼温度との兼ね合いで、
NiO/YSZ複合粉末中のYSZの焼結が進行しすぎ
るため、粉砕・分級による粒度調整が困難となり、また
後工程の成膜・焼成の際に強固な燃料極膜の作製を行う
ことができなくなるからである。還元雰囲気下での熱処
理においても大気雰囲気と同様なことが言える。
【0015】本発明におけるスラリー粒子の粒度の調整
方法は、粉砕後の分級等によることができる。またスラ
リー中におけるセラミックス粒子の含有量は、スラリー
溶液100部に対して10〜50部が好ましい。本発明
におけるスラリーのスラリー溶液の組成も特に限定され
るものではない。スラリーは、溶剤、バインダー、分散
剤、消泡剤等を含んでいて良い。しかし、溶剤として難
揮発性溶剤を、スラリー溶剤の10〜80wt%、含む
ことが望ましい。この難揮発性溶剤の作用は、スラリー
作製、保管中のスラリーの粘度変化を抑え、また、この
スラリーを用いて成膜(例えば、ディッピング)した後
の乾燥に起因するクラックの発生を抑制することができ
る。ここで、難揮発性の程度は、例えば、酢酸ブチルの
揮発度を100とした時、1以下が望ましい。例えば、
αテルピネオール等を挙げることができる。
【0016】スラリー溶液には、難揮発性溶剤以外に一
般の揮発性の溶剤が含まれて良い。その溶液に含まれる
溶剤の作用は、粉末の分散性の向上および脱泡性の向上
である。そのような溶剤の一例として、エチルアルコー
ルが好適である。その望ましい含有量は、スラリー溶液
の20?90wt%である。
【0017】スラリー溶液に含まれるバインダーの作用
は、粉末の基板へのコーティング性(密着性)を向上さ
せることである。バインダーの量は、溶剤100部に対
して0.1〜10部が好ましい。その理由は、低濃度
(0.1wt%未満)だとコーティング性が低く、高濃
度(10wt%越え)だと、粉末の分散性が悪くなるか
らである。バインダーの具体例として、エチルセルロー
スが好適である。
【0018】スラリー溶液に含まれる分散剤の作用は、
粉末の分散性の向上である。分散剤の量は、溶剤100
部に対して0.1〜4部が好ましい。その理由は、低濃
度(0.1wt%未満)だと分散性が低く、高濃度(4
wt%越え)だと、スラリーの変性が生じやすくなるか
らである。分散剤の具体例として、ポリオキシエチレン
アルキルリン酸エステルが挙げられる。
【0019】スラリー溶液に含まれる消泡剤は、スラリ
ー中の気泡を消す作用をする。消泡剤の量は、溶剤10
0部に対して0.4〜4部が好ましい。その理由は、低
濃度(0.1wt%未満)だと効果があまり期待できな
いし、高濃度(4wt%越え)だと、スラリーの変性が
生じやすくなるからである。消泡剤の具体例として、ソ
ルビタンセスキオレエートが挙げられる。
【0020】各剤・粉末の混合方法は、ボールミル等の
一般的な方法を採用できる。
【0021】本発明の製造方法におけるスラリーの基板
への適用方法は特に限定されない。ディッピング法、ス
プレー法、刷毛塗り法等であって良い。この中ではディ
ッピング法が好ましい。簡易であり、量産性に富み、低
コストだからである。ディッピング法としては、大気中
でスラリーの中に基体を浸漬させる通常のディッピング
法の他、加圧ガス中や真空中でディッピングを行う方法
を採用できる。その場合、ディッピングの回数は、必要
とされる膜厚と使用するスラリー組成とに応じて選択で
きる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0023】実施例1:大気雰囲気仮焼を行った場合 (1) 複合粉末調整:YSZ原料としての硝酸ジルコ
ニウム・イットリウム水溶液(8mol%Y2O3含
有)、NiO原料として硝酸ニッケル水溶液をYSZと
NiOがモル比で2:8となるように調合し、十分攪拌
を行う。
【0024】(2) 共沈溶液調整:本実施例において
は、共沈溶液として蓚酸水溶液を用いた。容器に純水を
取り、約80℃程度に加熱する。この温水を攪拌しなが
ら蓚酸2水和物結晶を徐々に添加して溶解し、70℃〜
90℃に保持した。蓚酸水溶液の量については、共沈工
程において金属イオンが完全に沈殿するように、蓚酸量
を化学量論比よりもわずかに過剰となるようすることが
好ましい。今回の過剰量は約5mol%とした。
【0025】(3) 共沈反応:70℃?90℃に加温し
た原料溶液(NiO/YSZ複合溶液)を蓚酸水溶液中
に、よく攪拌しながら徐々に添加していくことで、蓚酸
共沈法による沈殿生成を行った。
【0026】(4) 乾燥:乾燥機内にテフロン製容器
を静置し、120℃の熱風を送り沈殿物の水分及び硝酸
を蒸発させた。
【0027】(5) 熱分解:乾燥後の試料を500
℃、5時間の熱処理により、残留の硝酸成分と蓚酸を除
去した。
【0028】(6) 粉砕:熱分解により粉末化した試
料を粗粉砕機や乳鉢等により粒度調整を行う。本実験に
おいては、アルミナ質乳鉢により、二次粒子径を180
μm以下とした。
【0029】(7) 仮焼:得られた粉末に対して、各
々大気雰囲気下で500℃〜1400℃の温度で10時
間の熱処理を行った。
【0030】(8) 圧粉:仮焼処理を行った粉末を圧
粉体とするため、一軸プレス機や静水加圧成形機により
荷重を加える。本実験においては、静水加圧成形機によ
り1000kgf/cm2の荷重を加え圧粉体を得た。
【0031】実施例2:還元雰囲気仮焼を行った場合 (9) 複合粉末調整:YSZ原料としての硝酸ジルコ
ニウム・イットリウム水溶液(8mol%Y2O3含
有)、NiO原料として硝酸ニッケル水溶液をYSZと
NiOがモル比で2:8となるように調合し、十分攪拌
を行う。
【0032】(10) 共沈溶液調整:本実施例におい
ては、共沈溶液として蓚酸水溶液を用いた。容器に純水
を取り、約80℃程度に加熱する。この温水を攪拌しな
がら蓚酸2水和物結晶を徐々に添加して溶解し、70℃
〜90℃に保持した。蓚酸水溶液の量については、共沈
工程において金属イオンが完全に沈殿するように、蓚酸
量を化学量論比よりもわずかに過剰となるようすること
が好ましい。今回の過剰量は約5mol%とした。
【0033】(11) 共沈反応:70℃?90℃に加温
した原料溶液(NiO/YSZ複合溶液)を蓚酸水溶液
中に、よく攪拌しながら徐々に添加していくことで、蓚
酸共沈法による沈殿生成を行った。
【0034】(12) 乾燥:乾燥機内にテフロン製容
器を静置し、120℃の熱風を送り沈殿物の水分及び硝
酸を蒸発させた。
【0035】(13) 熱分解:乾燥後の試料を500
℃、5時間の熱処理により、残留の硝酸成分と蓚酸を除
去した。
【0036】(14) 粉砕:熱分解により粉末化した
試料を粗粉砕機や乳鉢等により粒度調整を行う。本実験
においては、アルミナ質乳鉢により、二次粒子径を18
0μm以下とした。
【0037】(15) 仮焼:得られた粉末に対して、
各々3%H2−N2の還元雰囲気下で500℃?1400
℃の温度で10時間の熱処理を行った。
【0038】(16) 圧粉:仮焼処理を行った粉末を
圧粉体とするため、一軸プレス機や静水加圧成形機によ
り荷重を加える。本実験においては、静水加圧成形機に
より1000kgf/cm2の荷重を加え圧粉体を得
た。
【0039】(17)熱処理:(8)及び(16)で得
られた圧粉体を、大気雰囲気下では500℃〜1400
℃の温度で各々10時間の熱処理を行い、NiO/YS
Z複合粉末を作製した。また3%H2−N2の還元雰囲気
下では500℃〜1400℃の温度で各々10時間の熱
処理を行い、NiO/YSZ複合粉末を作製した。
【0040】(18)粉砕・分級:上記各々熱処理を行
った粉末に対して、粉砕・分級を行うことにより、0.
5μm〜5μm、1〜20μm及び5〜50μmの3種
類の粒度分布をもつ粉末を作製した。
【0041】(19)スラリー調整:800℃と110
0℃仮焼処理粉末及び上記各々3種類の分級粉末を用い
て、粉末10部に対して溶剤20部、分散剤5部、界面
活性剤0.5部、消泡剤0.5部、バインダー1部を混
合し、塗布用スラリーを作製した。該スラリーの粘度は
それぞれ110cps、100cps及び90cps,
80cps,60cpsであった。
【0042】(20)成膜:上記NiO/YSZ複合粉
末スラリーまたはNi/YSZ複合粉末スラリーを用い
て、各々緻密質YSZ基板上に800℃および1100
℃仮焼処理粉末をそれぞれ膜厚10μm程度と、0.5
μm〜5μm、1〜20μm及び5〜50μmの3種類
のスラリーを30μm、40μm、50μm程度の膜厚
となるようにディッピング法により成膜を行った。
【0043】(21)焼成:上記NiO/YSZ複合粉
末スラリーを用いた成膜体を大気雰囲気で1500℃、
5時間にて焼成を行った。また、Ni/YSZ複合粉末
スラリーを用いた成膜体については還元雰囲気で140
0℃、5時間にて焼成を行った。
【0044】(22)導電率測定:上記成膜したNiO
/YSZ膜及びNi/YSZ膜を、5%H2−N2雰囲
気、1000℃×5時間で還元後、11%H2O−89
%H2、1000℃雰囲気において直流四端子法により
測定した。
【0045】(23)耐久試験:上記条件で連続して1
000時間運転を行い、1000時間後における導電率
の変化を調べた。
【0046】図1、図2、図3、図4、図5及び図6は
仮焼、熱処理、焼成の各々の雰囲気を変えて焼成したサ
ンプルについて仮焼温度の違いにおける熱処理温度と1
000時間後の導電率の変化との関係を示すグラフであ
る。図1は、大気雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理
粉末の導電率の変化で、熱処理は、大気雰囲気、成膜体
の焼成は、大気雰囲気である。図2は、大気雰囲気で仮
焼した粉末を用いた熱処理粉末の導電率の変化で、熱処
理は、還元雰囲気、成膜体の焼成は、大気雰囲気であ
る。図3は、還元雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理
粉末の導電率の変化で、熱処理は、大気雰囲気、成膜体
の焼成は、大気雰囲気である。図4は、還元雰囲気で仮
焼した粉末を用いた熱処理粉末の導電率の変化で、熱処
理は、還元雰囲気、成膜体の焼成は、大気雰囲気であ
る。図5は、大気雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理
粉末の導電率の変化で、熱処理は、還元雰囲気、成膜体
の焼成は、還元雰囲気である。図6は、還元雰囲気で仮
焼した粉末を用いた熱処理粉末の導電率の変化で、熱処
理は、還元雰囲気、成膜体の焼成は、還元雰囲気であ
る。
【0047】圧粉化とその前工程として大気雰囲気ある
いは還元雰囲気で500℃〜1200℃の温度で仮焼を
施し、その後工程にもまた同様に大気雰囲気あるいは還
元雰囲気で600℃〜1300℃の温度で熱処理を行う
ことで、1000時間後の導電率の変化は従来の圧粉化
していない熱処理粉の劣化率1%と比べて向上が図れ
た。特に仮焼温度が800℃〜1200℃、熱処理温度
が800℃〜1300において更なる劣化率の向上が見
られ、更に、仮焼温度が1000℃以下の場合は、熱処
理温度を1000℃以上に、その反対に仮焼温度が10
00℃以上の場合は熱処理温度が1000℃以下の組み
合わせで向上が見られた。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、従来の圧粉処理を行っていないNiO及び/
又はNi/YSZ粉末を用いた燃料極においては、固体
電解質型燃料電池運転時にNiが凝集するなどにより導
電率の劣化が大きかったが、本圧粉処理施した燃料極に
おいては、Niの凝集を抑制することが可能となり導電
率の劣化を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】大気雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理粉末
の導電率の変化(熱処理:大気雰囲気、焼成:大気雰囲
気)
【図2】大気雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理粉末
の導電率の変化(熱処理:還元雰囲気、焼成:大気雰囲
気)
【図3】還元雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理粉末
の導電率の変化(熱処理:大気雰囲気、焼成:大気雰囲
気)
【図4】還元雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理粉末
の導電率の変化(熱処理:還元雰囲気、焼成:大気雰囲
気)
【図5】大気雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理粉末
の導電率の変化(熱処理:還元雰囲気、焼成:還元雰囲
気)
【図6】還元雰囲気で仮焼した粉末を用いた熱処理粉末
の導電率の変化(熱処理:還元雰囲気、焼成:還元雰囲
気)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H018 AA06 AS02 BB00 BB01 BB11 EE13 HH01 HH08 5H026 AA06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NiO及び/又はNiと、イットリア
    ドープジルコニア(YSZ)からなる複合粉末の合成す
    る工程と、上記粉末を圧粉体とする際に前工程として大
    気雰囲気あるいは還元雰囲気での仮焼を行う工程と、上
    記圧粉体をさらに熱処理を行う工程とを含むことを特徴
    とするNiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 上記仮焼が、大気雰囲気下で500℃
    〜1200℃の温度であることを特徴とする請求項1記
    載のNiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記仮焼が、還元雰囲気下で500℃
    〜1200℃の温度であることを特徴とする請求項1記
    載のNiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記熱処理が、大気雰囲気下で600
    ℃〜1300℃の温度であることを特徴とする請求項1
    〜3いずれかに記載のNiO/YSZ複合粉末の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記熱処理が、還元雰囲気下で600
    ℃〜1300℃の温度であることを特徴とする請求項1
    〜3いずれかに記載のNi/YSZ複合粉末の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 上記粉末の出発原料が硝酸塩、硫酸塩、
    炭酸塩あるいは塩化物等の水溶性の金属塩であり、共沈
    法により合成した請求項1記載のNiO及び/又はNi
    /YSZ複合粉末の製造方法。
  7. 【請求項7】 さらに、上記NiO及び/又はNi/
    YSZ複合粉末を粉砕して再度、圧粉体として熱処理を
    繰り返すことを特徴とする請求項1、6いずれか記載の
    NiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記NiO及び/又はNi/YSZ複
    合粉末を0.2μm〜50μmの粒度分布とすることを
    特徴とする請求項1、6、7いずれか記載のNiO及び
    /又はNi/YSZ複合粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記製造方法により得られたNiO及
    び/又はNi/YSZ複合粉末をスラリーコート法によ
    り作製することを特徴とする請求項1?8いずれかに記
    載の固体電解質型燃料電池の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記NiO/YSZ複合粉末を用いて
    スラリーコート法により得られた燃料極膜を大気雰囲気
    下及び還元雰囲気下で焼成することを特徴とする請求項
    9記載の固体電解質型燃料電池の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記Ni/YSZ複合粉末を用いてス
    ラリーコート法により得られた燃料極膜を還元雰囲気下
    で焼成することを特徴とする請求項9記載の固体電解質
    型燃料電池の製造方法。
JP2000013383A 1999-04-08 2000-01-21 NiO及び/又はNi/YSZ複合粉末の製造方法及びそれを用いた固体電解質型燃料電池の製造方法 Pending JP2000353530A (ja)

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