JP2000110195A - 泥土固化処理装置 - Google Patents

泥土固化処理装置

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JP2000110195A
JP2000110195A JP10284428A JP28442898A JP2000110195A JP 2000110195 A JP2000110195 A JP 2000110195A JP 10284428 A JP10284428 A JP 10284428A JP 28442898 A JP28442898 A JP 28442898A JP 2000110195 A JP2000110195 A JP 2000110195A
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rotary drum
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shaft
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泰雄 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転ドラムの外径を大きく取れない場合であ
っても、泥土を十分粉砕して固化材と共に撹拌混合でき
る泥土固化処理装置を提供する。 【解決手段】 矢印RD方向に回転する回転ドラム10
内に搬入された泥土MDと固化材SDが回転ドラム10
の内壁に突設された掻揚翼7により上方に掻き揚げられ
て滑落し、回転ドラム10の中央で矢印RS方向に高速
回転する撹拌棒20に打ち当たって破砕され、落下して
掻揚翼7により再度上方に掻き揚げられる動作を繰り返
すことにより十分に撹拌混合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は板状の搬送翼が内壁
面に複数個突設された回転ドラムが回転駆動されること
により、泥土と固化材が撹拌混合され、固化した土砂が
排出されるように構成された泥土固化処理装置の技術分
野に属する。
【0003】
【従来の技術】都市部での上下水管や電気・通信配線の
埋設工事等の施行においては交通障害や各種建設公害の
発生防止のため、シールド工法が多く採用されるように
なっている。シールド工法では地中で掘削した掘削土砂
を坑道内を経て坑外に排出しなければならないという特
有の排土処理上の問題点を有している。そして、この掘
削土砂の排土効率の如何が工事全体の作業効率を左右す
る程になっている。そこで、掘削土砂を効率よく排出す
るために多くの工法が開発され、提案されているが、作
業効率の良さ等から泥水式シールド工法や加泥型土圧式
シールド工法が多く採用されている。
【0004】ところで、掘削土砂の排出に土砂と水を混
合して流体搬送する工法を用いた場合には、坑外に排出
された土砂の含水率が高いため、取扱いや地上搬送が不
便であるばかりでなく、再利用可能な一般残土として扱
われない。このような含水率の高い掘削土砂が抱える困
難は上記流体搬送工法の導入を難しくしているため、排
出された含水率の高い掘削土砂を固形化する技術が求め
られている。例えば、特開平2−167995号公報や
特公平8−22432号公報には坑内から土砂圧送管を
経て排出された含水率の高い掘削土砂を回転式混練機中
に導いて、高含水処理剤と補助剤を添加し撹拌混合する
ことにより、固形状の処理残土を得るようにした泥土固
化処理に関する発明が開示されている。
【0005】図14は従来例に係る稼働状態のシールド
掘進機と泥土固化処理装置を示す坑道部分の縦断面図で
ある。坑道17先端部のシールド掘進機18で掘削され
た土砂は管輸送可能な性状にしてスクリュー搬送装置1
9でシールド掘進機18の後方に送られ、圧送ポンプ1
2で輸送管13内に押し込まれる。輸送管13内に押し
込まれた泥土は輸送管13内を圧送されて坑道17外に
移送され、排土口14より泥土溜15上に排出される。
泥土溜15内に溜置かれた泥土はその下部に設けられた
搬送装置16により所定量ずつ泥土固化処理装置1内に
送り込まれる。泥土固化処理装置1内では送り込まれた
泥土と、固化材投入機2により投入された固化材が撹拌
混合され、固化処理される。固化して固形状になった土
砂は排土機構部9から土砂貯留溜11内に排出され、貯
留される。
【0006】泥土固化処理装置1の主要部は図示しない
駆動装置により回転する回転ドラムで構成されていて、
この回転ドラムの内壁面には複数の掻揚翼と回転軸に対
して所定の傾斜角を有した複数の搬送翼とが回転方向に
沿って突設されている。そして、回転ドラムが回転する
ことにより上記掻揚翼に掻き上げられた泥土が自重によ
り落下する動作を繰り返すことにより撹拌され、搬送翼
が傾斜角を有しているために泥土が落下する過程で排土
機構部9側に除々に移動する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、上記従
来技術においては泥土固化処理装置1内に送り込まれた
泥土は掻揚翼により掻き揚げられた後、自重で落下する
際に回転ドラム内の底面や他の土礫に衝突して破砕され
る。このような、泥土の掻き揚げ−落下−破砕の動作を
繰り返すことにより、均質な土質の泥土が得られ、泥土
と固化材との十分な混合が行われる。このように、従来
技術においては泥土の破砕と混合は泥土の自由落下に依
存しているため、回転軸に垂直な方向の断面図を示す図
15において、泥土の落下開始地点から落下到達地点ま
での高さH、つまり、回転ドラムの外径を建造費や設置
場所等の関係で十分大きく取ることができない場合は、
泥土の破砕が不十分になり、泥土と固化材とを十分混合
することができない。その結果、泥土の固化が不十分な
侭、排土機構部9から土砂貯留溜11内に排出されてし
まう。
【0008】このような泥土は上述のように、一般残土
として扱われないため、産業廃棄物として廃棄しなけれ
ばならず、廃棄費用が高価になるばかりでなく、環境汚
染物質を増加させてしまう。本発明は従来技術における
かかる問題点に鑑みて為されたものであり、回転ドラム
の外径を大きく取れない場合であっても、泥土を十分粉
砕して固化材と共に撹拌混合できる泥土固化処理装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、少なくとも回転ドラムの回転軸に近い位置
に軸支され、回転することによって掻揚翼から落下した
泥土と固化材を下方から打ち当てて粉砕、撹拌する打当
て手段を設けたものであり、好ましくは、打当て手段は
回転駆動される回転軸と、該回転軸に軸方向に所定間隔
毎に、全体として螺旋形状を成すように周方向に小さな
取付け角を隔てて径方向に突設された複数の撹拌棒とで
構成され、あるいは、回転軸から径方向に所定距離隔て
て取り付けられ、前記回転軸と一体的に回転する略平行
な複数の撹拌棒で構成され、掻揚翼から落下した泥土が
打ち当たる、他端側に傾斜した斜面から成る打ち当て面
を有したものである。 上記構成の本発明では処理すべ
き土砂中に撹拌部材を潜らせて撹拌するのではなく、土
砂を空中に掻き揚げて撹拌するので撹拌用の動力が極め
て小さくて済む。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を具
体化した具体例を詳細に説明する。図1および図2は第
1の具体例に係るそれぞれ回転ドラムの回転軸に沿った
縦断面図および図1で切断線I−Iに沿った前記回転軸
に垂直な方向の縦断面図である。従来例と同一または同
一と見做せる個所には同一の符号を付し、その重複する
説明を省略する。これらの図において、1aは後述する
回転ドラムの泥土受入れ側の端縁を塞ぐ側面固定板、1
bは該側面固定板1aの中心部に穿設された貫通孔内に
設けられ、後述する駆動軸を回転自在に軸止する軸受
け、3は搬送装置により送り込まれた泥土を泥土固化処
理装置1の回転ドラム内に導く泥土導入管、4は回転ド
ラムを転動自在に支持する4箇の回転ローラー、5は後
述する底板の上面の4箇所に設けられ、回転ローラー4
をそれぞれ回転自在に支持するローラー受、6は回転ド
ラムを支持する土台となる底板、7は回転ドラムの内壁
面の軸方向に延設され、かつ、回転方向に沿って複数個
突設された板状の掻揚翼、8は同様に、回転方向に沿っ
て回転軸方向にやや傾きをもって複数個突設された板状
の搬送翼である。
【0011】また、9aは回転ドラムの中心部を貫いて
回転可能に配設され、排土機構部9のスクリュー軸を成
すと共に後述する撹拌棒を回転させる回転軸を成す駆動
軸、9bは駆動軸9aを回転駆動する駆動部、10は泥
土固化処理装置1の主要部を成し、回転軸の周りに回転
自在に支持された回転ドラム、20は回転ドラム10の
撹拌部の駆動軸9aの軸方向に所定距離ずつ離間し、回
転方向に90°の取付角をもって複数個、順次放射状に
取り付けられた撹拌棒、91は排土機構部9の下部に設
けられた固化処理済みの土砂が排出される排出口、MD
は回転ドラム10内で処理される泥土、SDは固化材で
ある。
【0012】次に、この具体例の動作を説明する。始め
に、回転ドラム10を回転させた後、搬送装置により泥
土導入管3を経て回転ドラム10内に泥土MDを搬入さ
せると共に、固化材投入機2により固化材SDを投入さ
せる。そして、回転ドラム10にやや遅れて駆動軸9a
を回転させる。これにより、図1に示すように、矢印R
D方向に回転する回転ドラム10内に泥土MDと固化材
SDが搬入され、回転ドラム10の内壁に突設された掻
揚翼7により上方に掻き揚げられ、図2に示すように、
所定の高さまで達した時、掻揚翼7の上面に沿って滑落
する。滑落した固化材SDを含む泥土MDは矢印RS方
向に高速回転する撹拌棒20に打ち当たって破砕され、
落下して掻揚翼7により再度上方に掻き揚げられる動作
を繰り返す。搬送翼8は泥土MDの一部を掻き揚げて、
その駆動軸9a方向に傾いた傾斜面に沿って落下させる
ことにより撹拌しながら排土機構部9側に徐々に搬送す
る。
【0013】回転ドラム10および駆動軸9aの回転数
はそれぞれ例えば、 4.4回/分および60回/分に設定さ
れているから、掻揚翼7から滑落した泥土MDは撹拌棒
20に確実に打ち当たって破砕される。このように、こ
の具体例では泥土MDの粉砕は従来例のように自重落下
による回転ドラム10底面への打ち付けを利用したもの
ではなく、落下してくる泥土MDを撹拌棒20が下方か
ら高速で打ち砕くようにしているから、回転ドラム10
の径に関わりなく泥土MDを常に効率よく粉砕でき、粒
径が均質な粉砕土砂を得ることができると共に、泥土M
Dの撹拌棒20近辺部分への付着を抑えながら、泥土M
Dの撹拌効率を高め、従って、泥土MDの処理効率を高
めることができる。
【0014】この例では撹拌棒20の断面形状は正方形
としてあるが、円形、三角形等任意の形状でよく、例え
ば、円形の場合は泥土MDの付着が生じ難く、また、三
角形の場合は固い塊状の泥土MDを効率良く砕くことが
できる。なお、撹拌棒20の回転を妨げたり撹拌棒20
による泥土MDの粉砕効率を悪化させないため、あるい
は掻揚翼7による撹拌効率を低下させないために、回転
ドラム10内に搬入される泥土MDの処理量は回転ドラ
ム10の容量の30%以内に止めた方が良い。また、撹
拌棒20の駆動軸9aへの取付け本数を多くし過ぎた
り、取付け角を小さく過ぎると、泥土MDの付着が起き
易くなるので、適当な値に止めた方が良い。
【0015】上述の具体例では泥土MDを打ち砕く撹拌
棒20は駆動軸9aに対して放射状に取り付けられてい
るが、必ずしもこのような形態である必要はなく、駆動
軸9aに平行な方向に配設されたものでも良い。図3、
図4および図5はそれぞれ本発明の第2の具体例に係る
回転ドラムの回転軸に沿った縦断面図、図3で切断線II
−IIに沿った前記回転軸に垂直な方向の縦断面図および
撹拌篭の部分斜視図である。これらの図において、30
は回転ドラム10の回転により掻揚翼7から滑落する泥
土MDを粉砕撹拌する撹拌篭、30aは駆動軸9aと同
軸に設けられた撹拌篭30の回転軸、30bは駆動軸9
aおよび回転軸30aに対して垂直方向に十字状を成し
て取り付けられた支持棒、30cは両側の支持棒30b
の外周方向先端部間を繋ぐように、駆動軸9aに平行に
設けられた4つの撹拌棒である。説明を省略した他の構
成は第1の具体例のものと変わらない。
【0016】この具体例でも撹拌篭30は回転ドラム1
0の回転方向RDと同じ矢印RS方向に回転し、掻揚翼
7により掻き揚げられて滑落する泥土MDを撹拌篭30
の撹拌棒30cが下方より打ち当たって粉砕すると共に
固化材と撹拌する。この場合は撹拌篭30の撹拌棒30
cが滑落する泥土MDに打ち当たる駆動軸9aの径方向
の位置はほぼ一定となっているので、それが適正な位置
でない場合は泥土MDの粉砕、撹拌効率が悪化してしま
う。そこで、この点に特に配慮するならば、撹拌篭30
の回転軸30aは駆動軸9aと同軸に設けずに、所定の
偏芯位置にずらして設けて、駆動軸9aとは任意の駆動
力伝達機構を介して接続するようにすると良い。
【0017】上述の具体例では撹拌篭30の撹拌棒30
cは駆動軸9aと同軸に設けられた回転軸30aと一体
的に回転するため、排土機構部9の泥土搬送速度と撹拌
篭30の回転速度を独立して設定することができない。
そこで、撹拌篭30の回転速度と排土機構部9の泥土搬
送速度を独立して設定できるようにした本発明の第3の
具体例を説明する。図6および図7はそれぞれ第3の具
体例に係る回転ドラムの回転軸に沿った縦断面図および
図6で切断線III −III に沿った前記回転軸に垂直な方
向の縦断面図である。これらの図において、30dは撹
拌篭30の回転軸30aと対向する側の回転軸、31は
排土機構部9の駆動軸9aの回転を増速して撹拌篭30
の回転軸30dに伝達する増速機構である。かかる構成
を取ることにより、撹拌篭30は高速で回転しながら、
排土機構部9の駆動軸9aは比較的ゆっくり回転して適
正な速度で半固化状態の泥土MDを排出口91方向に搬
送することができる。
【0018】回転ドラム10内に搬入される泥土MDの
土質が変化する場合には、撹拌篭30の回転と排土機構
部9の駆動軸9aの回転を独立して制御できる方が好ま
しい。図8および図9はかかる構成を具えた本発明の第
4の具体例に係るそれぞれ回転ドラムの回転軸に沿った
縦断面図および排土機構部9の駆動軸9aと撹拌篭30
の回転軸30dの軸受け部分の拡大縦断面図である。こ
れらの図において、9cは排土機構部9の土砂搬入側端
縁の側板、40は側板9cの中央部に取り付けられた軸
受け、40aは軸受け40の外筒、40b,40cは外
筒40aに対して駆動軸9aおよび回転軸30dをそれ
ぞれ回転自在に支持する軸受け部、50は側面固定板1
aの中央部に取り付けられ、回転軸30aを介して撹拌
篭30を回転駆動するインバーター制御の駆動モーター
である。本具体例の動作は撹拌篭30が駆動モーター5
0により、排土機構部9が駆動部9bによりそれぞれ独
立して駆動される点を除いて第2の具体例のものと変わ
らない。
【0019】上述の具体例では掻揚翼7により掻き揚げ
られて滑落する泥土MDは撹拌棒20または撹拌篭30
の撹拌棒30cにより打ち砕かれ、撹拌されるが、排土
機構部9側への搬送は搬送翼8による掻き揚げ搬送によ
っている。しかし、回転ドラム10の径が小さいと搬送
力も弱く、また、泥土MD処理を続けていると、搬送翼
8に泥土MDが付着して、搬送翼8の搬送力が次第に低
下する。搬送翼8の搬送力が低下すると、排土機構部9
からの泥土MDの排出量が低下し、回転ドラム10内に
滞留する泥土MD量が増加して、益々搬送翼8への泥土
MDの付着量が増加するという悪循環が起きてしまう。
そこで、回転ドラム10内の泥土MDを安定して搬送す
ることができるようにした本発明の第5の具体例を説明
する。
【0020】図10、図11、図12および図13はそ
れぞれ本発明の第5の具体例に係る回転ドラムの回転軸
に沿った縦断面図、図10で切断線IV−IVに沿った前記
回転軸に垂直な方向の縦断面図、撹拌スクリュー機構部
分の拡大縦断面図および撹拌棒が略水平方向を向いた時
の径方向に垂直な断面図である。これらの図において、
60は掻揚翼7により掻き揚げられて滑落する泥土MD
を打ち砕いて撹拌すると共に、排土機構部9側へ搬送す
る撹拌スクリュー機構、60aはその回転軸、60b〜
60kは回転軸60aの軸方向に所定の間隔を以て、ま
た、回転方向に沿って所定の取付け角を以て全体が螺旋
形状を成すように取り付けられた多数(この例では9
個)の撹拌棒である。
【0021】個々の撹拌棒60b〜60kは第1の具体
例と同様に矢印RS方向に高速回転して、掻揚翼7から
滑落する泥土MDを打ち砕いて掻き混ぜるが、撹拌棒6
0b〜60kは断面が三角形を成し、略水平方向を向い
た時には図13に示すように、泥土MDの打ち当て面L
Sが排土機構部9側へ傾斜した斜面となるから、打ち当
て面LSに打ち当った泥土MDは矢印RSと直角な方向
Vの力、即ち、排土機構部9側へ向かう力を受けて撥ね
飛ばされる。個々の撹拌棒60b〜60kが掻揚翼7か
ら滑落する泥土MDの落下位置に順次に到達すると、上
述のように泥土MDを打ち砕いて掻き混ぜながら排土機
構部9側へ撥ね飛ばすから、撹拌棒60b〜60k全
体、つまり、撹拌スクリュー機構が泥土MDの粉砕、撹
拌機能と排土機構部9側への搬送機能を果たすことにな
る。
【0022】この具体例では撹拌スクリュー機構60は
一条の螺旋形状で構成されているが、勿論、複数螺旋形
状であっても良い。このように、この具体例では撹拌ス
クリュー機構60は回転ドラム10の駆動部とは独立し
て駆動系が設けられているので、駆動モーターの回転数
を変えることにより、泥土MDの回転ドラム10内の搬
送速度を土質等に応じて任意の値に設定することができ
る。また、泥土MDの回転ドラム10内の滞留時間を調
整することにより、排土機構部9から排出される泥土M
Dの性状を制御することもできる。
【0023】さらに、撹拌棒60b〜60k全体で螺旋
形状を成す撹拌スクリュー機構60を構成するようにし
たが、必ずしも撹拌スクリュー機構とする必要はなく、
それぞれの撹拌棒が排土機構部9側へ傾斜した斜面から
成る打ち当て面を具えるだけでも排土機構部9側への搬
送機能を有することができる。また、回転軸に放射状に
取り付けた複数の撹拌棒に排土機構部9側へ傾斜した斜
面から成る打ち当て面を設けるばかりでなく、第2の具
体例で述べた撹拌篭30の撹拌棒30cを回転軸方向に
捩ったスクリュー形状にして、滑落する泥土MDが打ち
当たる面が排土機構部9側へ傾斜した斜面を成すように
しても良い。なお、この具体例では撹拌スクリュー機構
60が排土機構部9側への搬送機能を有することから、
回転ドラム10内に突設される搬送翼8を省いて撹拌ス
クリュー機構60のみで泥土MDの搬送機能を担うよう
にしても良い。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、少なくとも回転ドラムの回転軸に近い位置に
軸支され、回転することによって掻揚翼から落下した泥
土と固化材を下方から打ち当てて粉砕、撹拌する打当て
手段を設けたので、処理すべき土砂中に撹拌部材を潜ら
せて撹拌するのではなく、土砂を空中に掻き揚げて撹拌
するから、撹拌用の動力が極めて小さくて済み、回転ド
ラムの外径を大きく取れない場合であっても、泥土を十
分粉砕して固化材と共に撹拌混合することができる。請
求項2記載の発明によれば、打当て手段を回転駆動され
る回転軸と、該回転軸に軸方向に所定間隔毎に、周方向
に所定の取付け角を隔てて径方向に突設された複数の撹
拌棒とで構成したので、簡単な構成で掻揚翼から落下し
た泥土を打ち当てて粉砕、撹拌することができる。
【0025】請求項3記載の発明によれば、打当て手段
を回転駆動される回転軸と、該回転軸から径方向に所定
距離隔てて取り付けられ、回転軸と一体的に回転する略
平行な複数の撹拌棒で構成したので、泥土の粉砕、撹拌
効率を向上させることができる。請求項4記載の発明に
よれば、掻揚翼から落下した泥土が打ち当たる撹拌棒の
打ち当て面は他端側に傾斜した斜面を成すようにしたの
で、掻揚翼から落下した泥土を打ち当てて粉砕、撹拌し
ながら他端側に向けて搬送することができる。
【0026】請求項5記載の発明によれば、撹拌棒が全
体として螺旋形状を成すように小さな取付け角を隔てて
回転軸に径方向に突設される構成としたので、掻揚翼か
ら落下した泥土を効率よく他端側に向けて搬送すること
ができる。請求項6記載の発明によれば、打当て手段の
回転軸はスクリュー搬送手段の回転数とは異なる回転数
で回転駆動されるようにしたので、スクリュー搬送手段
の泥土の搬送量と打当て手段の泥土の搬送量とを最適化
しながら、同期駆動することができる。
【0027】請求項7記載の発明によれば、打当て手段
の回転軸をスクリュー搬送手段の回転軸とは異なる駆動
源により回転駆動するようにしたので、打当て手段の回
転数を任意の値に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の具体例に係る回転ドラムの回転
軸に沿った縦断面図
【図2】図1で切断線I−Iに沿った前記回転軸に垂直
な方向の縦断面図
【図3】第2の具体例に係る回転ドラムの回転軸に沿っ
た縦断面図
【図4】図3で切断線II−IIに沿った回転軸に垂直な方
向の縦断面図
【図5】同じく、撹拌篭の部分斜視図
【図6】第3の具体例に係る回転ドラムの回転軸に沿っ
た縦断面図
【図7】図6で切断線III −III に沿った前記回転軸に
垂直な方向の縦断面図
【図8】第4の具体例に係る回転ドラムの回転軸に沿っ
た縦断面図
【図9】排土機構部の駆動軸と撹拌篭の回転軸の軸受け
部分の拡大縦断面図
【図10】第5の具体例に係る回転ドラムの回転軸に沿
った縦断面図
【図11】図10で切断線IV−IVに沿った前記回転軸に
垂直な方向の縦断面図
【図12】撹拌スクリュー機構部分の拡大縦断面図
【図13】撹拌棒の径方向に垂直な断面図
【図14】従来例に係る稼働状態のシールド掘進機と泥
土固化処理装置を示す坑道部分の縦断面図
【図15】同じく、泥土固化処理装置の回転軸に垂直な
方向の断面図
【符号の説明】
1 泥土固化処理装置 1a 側面固定板 2 固化材投入機 3 泥土導入管 6 底板 7 掻揚翼 8 搬送翼 9 排土機構部 9a 駆動軸 9b 駆動部 9c 側板 10 回転ドラム 20,30c,60b〜60k 撹拌棒 30 撹拌篭 30a,30d 回転軸 40 軸受け 50 駆動モーター 60 撹拌スクリュー機構 91 排出口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側に泥土と固化材が搬入される搬入
    口がそれぞれ設けられて回転駆動される回転ドラムの内
    壁面に軸方向に延設された複数の板状の掻揚翼が周方向
    に沿って突設されており、前記回転ドラムの回転に連れ
    て前記掻揚翼により前記回転ドラム内の泥土と固化材が
    掻き揚げられて落下することにより、泥土が固化材と撹
    拌混合されて固化し、回転ドラムの他端側に設けられた
    排土機構部のスクリュー搬送手段により排出口側に導か
    れて排出されるように構成された泥土固化処理装置にお
    いて、少なくとも前記回転ドラムの回転軸に近い位置に
    軸支され、回転することによって前記掻揚翼から落下し
    た泥土と固化材を下方から打ち当てて粉砕、撹拌する打
    当て手段を設けたことを特徴とする泥土固化処理装置。
  2. 【請求項2】 打当て手段は回転駆動される回転軸と、
    該回転軸に軸方向に所定間隔毎に、周方向に所定の取付
    け角を隔てて径方向に突設された複数の撹拌棒とで構成
    されたことを特徴とする請求項1記載の泥土固化処理装
    置。
  3. 【請求項3】 打当て手段は回転駆動される回転軸と、
    該回転軸から径方向に所定距離隔てて取り付けられ、前
    記回転軸と一体的に回転する略平行な複数の撹拌棒で構
    成されたことを特徴とする請求項1記載の泥土固化処理
    装置。
  4. 【請求項4】 掻揚翼から落下した泥土が打ち当たる撹
    拌棒の打ち当て面は他端側に傾斜した斜面を成すことを
    特徴とする請求項2または請求項3記載の泥土固化処理
    装置。
  5. 【請求項5】 撹拌棒は全体として螺旋形状を成すよう
    に小さな取付け角を隔てて回転軸に径方向に突設される
    構成としたことを特徴とする請求項4記載の泥土固化処
    理装置。
  6. 【請求項6】 打当て手段の回転軸はスクリュー搬送手
    段の回転数とは異なる回転数で回転駆動されるようにし
    たことを特徴とする請求項2乃至請求項5記載の泥土固
    化処理装置。
  7. 【請求項7】 打当て手段の回転軸はスクリュー搬送手
    段の回転軸とは異なる駆動源により回転駆動されるよう
    にしたことを特徴とする請求項6記載の泥土固化処理装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007051502A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Kotoo:Kk 土壌混合機
JP2018058014A (ja) * 2016-10-04 2018-04-12 鹿島建設株式会社 ミキサ及び被処理物の改質方法

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