JP2000110084A - インクジェット染色用布帛処理剤、インクジェット染色用布帛処理液、インクジェット染色用布帛、捺染方法及び捺染物 - Google Patents

インクジェット染色用布帛処理剤、インクジェット染色用布帛処理液、インクジェット染色用布帛、捺染方法及び捺染物

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JP2000110084A
JP2000110084A JP10282471A JP28247198A JP2000110084A JP 2000110084 A JP2000110084 A JP 2000110084A JP 10282471 A JP10282471 A JP 10282471A JP 28247198 A JP28247198 A JP 28247198A JP 2000110084 A JP2000110084 A JP 2000110084A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエチレンオキサイド化合物及びその誘導
体を使用しているにもかかわらず、発色条件が変動た場
合や、処理剤等を保存した後でも、得られる捺染物が、
画像濃度が高く、色に深みがあり、インクの付与量が多
い場合にも滲みの発生が抑制されたものとなるインクジ
ェット染色用布帛処理剤等の提供。 【解決手段】 ポリエチレンオキサイド化合物及びその
誘導体から選択される少なくとも1種の化合物とアルカ
リ金属塩とを5:1〜1:20の重量比で含み、且つ、
これらの混合物に対して、更に、第3の成分として、硫
酸アンモニウム及び/又は酒石酸、カルボン酸、カルボ
ン酸のアンモニウム塩のいずれかの化合物を特定の割合
で含むインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤で処
理されたインクジェット染色用布帛、該布帛を用いた捺
染方法及び捺染物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式を用いてプリントする場合に好適に使用されるインク
ジェット染色用布帛処理剤、インクジェット染色用布帛
処理液、インクジェット染色用布帛、捺染方法及び捺染
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛にインクジェット記録する方
法としては、用いる染料に対して非染着性の水溶性高分
子物質と、水溶性塩類と、水不溶性無機微粒子のいずれ
かを含む水溶液で前処理した布にインクジェット染色す
る方法(特公昭63−31594号公報参照)や、セル
ロース繊維からなる布帛に、アルカリ性物質と尿素又は
チオ尿素と水溶性高分子を含む水溶液で前処理し、反応
染料を含むインクでインクジェット染色した後、乾熱固
着処理する方法(特公平4−35351号公報参照)等
がある。又、本発明者等は、布帛素材に、撥水剤とポリ
エチレンオキサイド樹脂を付着せしめたインクジェット
捺染用布帛にインクジェット方式によりインクを付与
し、次いで発色処理後、洗浄し、乾燥する方法(特開平
9−279490号公報参照)を提案している。
【0003】これらの従来技術や先願技術の目的とする
ところは、インクジェット方式により布帛へプリントす
る場合に、画像の滲みを防止し、シャープな絵柄及び高
濃度で鮮明な捺染物を得ることである。しかしながら、
上記した種々の提案は、上記の目的を満足する捺染物が
得られるものの、布処理工程から発色工程に至る迄の様
々な条件が変動した場合、例えば、布に前処理をしてか
ら発色するまでの時間が長くあいてしまうような場合に
おいては、上記課題を満足した捺染物が得られない場合
があった。即ち、高品位の捺染物を安定的に得ることに
対しては着目しておらず、布帛に染色する場合の条件設
定が難しく、それゆえ、捺染物への応用範囲が狭められ
ている。
【0004】中でも、ポリエチレンオキサイド化合物及
びその誘導体は、インクジェット記録方式で捺染物を得
る場合に布の前処理剤として使用した場合に、画像の滲
み防止と高濃度化に優れた効果を発揮するが、これらの
化合物は、その性質として、温度、金属や酸化剤の存
在、pH値、物理的外力、空気や光等の影響により分子
が切断され易く、性能の劣化が起こることが知られてお
り、安定な状態で使いこなすためには、改善が求められ
る。特に、各種捺染物への応用の範囲が広げるために
は、オフィス用やパーソナル用として汎用されている通
常のインクジェットプリンターで、各種繊維からなる布
帛上にプリントした場合に、深みがあり、発色濃度が高
く、且つ鮮明なプリント物が、容易に且つ安定して得ら
れることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリエチレンオキサイド化合物及びその誘導体を使
用しているにもかかわらず、発色条件が変動た場合や、
上記化合物を有する布帛用の前処理剤や、該処理剤を水
で薄めた布帛用処理液、或いは、該処理液で処理された
インクジェット染色用布帛を長期間保存した後でも、画
像濃度が充分に高く、形成された画像の色に深みがあ
り、インクの付与量が多い場合であっても滲みの発生が
極力抑えられた捺染物を得ることができるインクジェッ
ト染色用布帛処理剤、インクジェット染色用布帛処理
液、これらを用いて処理されたインクジェット染色用布
帛、該布帛を用いた捺染方法及び該捺染方法により得ら
れる捺染物を提供することにある。更に、本発明の目的
は、オフィス用やパーソナル用として汎用されている通
常のインクジェットプリンターによっても、深みがあ
り、発色濃度が高く、且つ鮮明な各種繊維からなる捺染
物を容易に且つ安定して得ることを可能とするインクジ
ェット染色用布帛処理剤、これを用いて処理されたイン
クジェット染色用布帛を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、ポリエチレ
ンオキサイド化合物及びその誘導体から選択される少な
くとも1種の化合物とアルカリ金属塩とを5:1〜1:
20の重量比で含み、且つ、これらの混合物に対して、
更に、第3の成分として、下記の〜のいずれかの化
合物を下記の割合で含むことを特徴とするインクジェッ
ト染色用布帛処理剤である。 硫酸アンモニウム及び/又は酒石酸を、上記混合物に
対して5:1〜1000:1の重量比で含む。 カルボン酸を、上記混合物に対して2:1〜250:
1の重量比で含む。 カルボン酸のアンモニウム塩を、上記混合物に対し
て、1:1〜200:1の重量比で含む。 更に、本発明は、上記インクジェット染色用布帛処理剤
を用いて処理されたインクジェット染色用布帛、該布帛
を用いた捺染方法及び該捺染方法により得られる捺染物
である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明者ら
は、上記した従来技術の課題について鋭意検討の結果、
前記したように、画像の滲み防止と高濃度化に優れた効
果を発揮し得るポリエチレンオキサイド化合物及びその
誘導体を少なくとも有するインクジェット染色用布帛処
理剤において、アルカリ金属塩を特定の割合で含有させ
れば、上記の効果を損なうことなく、裏抜け性の向上や
染着率向上を図ることができ、これに加えて更に、硫酸
アンモニウム及び/又は酒石酸、カルボン酸、カルボン
酸のアンモニウム塩のいずれかを、夫々特定の割合で併
有させれば、発色条件が変動した場合や、この布帛処理
剤を保存したり、又は、該処理剤を薄めて布帛処理溶液
とした状態で、或いは、その溶液で処理された布帛を長
期間保存した後に使用した場合においても、その性能が
劣化することなく、インクジェット方式による捺染によ
って、画像濃度が充分に高く、プリント物の色に深みが
あり、インク保持性に優れ、インクの付与量が多い場合
であっても画像滲みの発生が極力抑えられた優れた捺染
物が、容易に且つ安定して得られることを知見して本発
明にに至った。
【0008】以下、本発明のインクジェット染色用布帛
処理剤を構成する各化合物について説明する。本発明で
用いるポリエチレンオキサイド化合物及びその誘導体に
ついては、特に限定されないが、本発明で使用するポリ
エチレンオキサイド化合物としては、分子量が約10万
〜200万のものを用いることが好ましい。即ち、分子
量が200万以上のものを使用した場合は、布帛処理剤
を水で薄めて水溶液の態様とした場合に粘度が高くなり
過ぎるため、その使いこなしが難しく、一方、分子量が
10万以下のものを用いた場合は、インクの保持性や画
像の滲み防止効果が充分に得られない傾向がある。又、
ポリエチレンオキサイド化合物の誘導体としては、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ
るが、中でも、エチレンオキサイド[−(CH2CH2O)
n−]の付加数が、n=25〜80程度のものを使用す
ることが好ましい。
【0009】次に、本発明のインクジェット染色用布帛
処理剤の構成材料として上記したようなポリエチレンオ
キサイド化合物及び/又はその誘導体(以下、ポリエチ
レンオキサイド化合物等と呼ぶ)と共に用いられるアル
カリ金属塩について説明する。本発明で使用するアルカ
リ金属塩も特に制約はないが、例えば、硫酸カリウム、
硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム等の
無機塩や、クエン酸ナトリウム、コハク酸カリウム、酢
酸ナトリウム、マロン酸ナトリウム等の有機酸塩等を好
ましく用いることができる。
【0010】本発明のインクジェット染色用布帛処理剤
中におけるアルカリ金属塩の含有量は、ポリエチレンオ
キサイド化合物等に対するアルカリ金属塩の混合比が、
重量比で、5:1〜1:20の範囲となるように構成す
る。更には、上記混合比が、ポリエチレンオキサイド化
合物等:アルカリ金属塩=2:1〜1:15、より好ま
しくは、1:1〜1:10の範囲になるようにすること
が好ましい。即ち、ポリエチレンオキサイド化合物及び
その誘導体は、インクジェット染色用布帛処理剤に使用
した場合に、染料を布帛表面に留めて発色性を向上さ
せ、滲みを防止させる効果があり、一方のアルカリ金属
塩には、インクの裏抜け性を向上させ、染着率を向上さ
せる効果があるので、本発明のインクジェット染色用布
帛処理剤を調製する場合には、ポリエチレンオキサイド
化合物等とアルカリ金属塩の使用量を、捺染に使用する
布帛の種類や、どの性能を重視するかによって、上記の
範囲内で適宜にバランスさせることが好ましい。
【0011】更に、本発明のインクジェット染色用布帛
処理剤は、上記した2種類の構成材料に加えて、第3の
成分として、下記の〜のいずれかの化合物を、夫々
下記の割合で含有させる。下記でいう混合物とは、ポリ
エチレンオキサイド化合等とアルカリ金属塩の2種類の
構成材料の混合物のことである。 硫酸アンモニウム及び/又は酒石酸を、混合物に対し
て、重量比で、5:1〜1000:1、好ましくは、2
5:1〜800:1、より好ましくは、50:1〜50
0:1の範囲で含有させる。 カルボン酸を、混合物に対して、重量比で、2:1〜
250:1、好ましくは、10:1〜230:1、より
好ましくは、20:1〜200:1の範囲で含有させ
る。 カルボン酸のアンモニウム塩を、混合物に対して、重
量比で、1:1〜200:1、好ましくは、5:1〜1
80:1、より好ましくは、10:1〜150:1の範
囲で含有させる。
【0012】上記〜のいずれの場合においても、本
発明のインクジェット染色用布帛処理剤中の第3成分の
量が多くなって、該処理剤中におけるポリエチレンオキ
サイド化合物等とアルカリ金属塩との混合物の割合が上
記範囲よりも少なくなると、酸化によるエチレンオキサ
イド部分の切断が起こり易くなる。そして、特に、この
ような処理剤で処理された布帛を保存した場合には、そ
の効能の劣化が生じ、インクジェット染色用布帛処理剤
による効果が充分に得られなくなる。逆に、ポリエチレ
ンオキサイド化合物等とアルカリ金属塩の混合物の割合
が、上記した夫々の範囲よりも多くなくなると、本発明
のインクジェット染色用布帛処理剤を水で薄めて前処理
液を作成する場合に、その作り方等によっては、できた
前処理剤のpH値がばらついて、発色性に悪影響が出て
しまう。
【0013】ここで、第3成分として加える化合物の種
類によって、上記の〜に示したように、添加する量
の範囲が異なるのは、第3成分として使用する化合物の
酸としての強さの違いによるものであると推定してい
る。即ち、カルボン酸の方が、硫酸や酒石酸よりも弱酸
なので、好ましい含有比率の値は高くなる(上記の及
び参照)。更に、同じ種類の酸であるに記載したカ
ルボン酸と、に記載したカルボン酸のアンモニウム塩
同士を比べた場合は、カルボン酸のアンモニウム塩の方
が分子量が大きいので、その分、好ましい含有比率の値
は高くなる。ここで、上記とで用いるカルボン酸の
例としては、モノ、ジ、トリカルボン酸が好ましく、中
でも、クエン酸、コハク酸、マロン酸、酢酸、マレイン
酸、イタコン酸、フマル酸等を用いるのが最も好まし
い。
【0014】本発明のインクジェット染色用布帛処理剤
を布帛に付与する方法としては、特に手段を選ばない
が、上記のような構成を有する布帛処理剤を使用し、こ
れを、1〜20重量%、より好ましくは、1.5〜15
重量%程度含有するように水で希釈し、水溶液(以下、
前処理液と呼ぶ)にし、得られた前処理液で布帛を処理
する方法等が挙げられる。中でも、本発明のインクジェ
ット染色用布帛処理剤を布帛に付与して前処理して、本
発明のインクジェット染色用布帛を得る上では、140
℃以下、好ましくは120℃以下で乾燥処理するパッド
ドライ法が特に好ましい。更に、インクジェット方式に
よって染色を行った場合の滲み防止の効果を向上させる
ために、ヒドロトロープ剤やキレート剤等を添加して処
理することも好ましい。
【0015】本発明のインクジェット染色用布帛処理剤
で処理する対象となる布帛としては、いずれのものでも
よいが、例えば、綿、絹、麻、レーヨン、アセテート、
ナイロン若しくはポリエステル繊維からなる布帛、又
は、これらの繊維の2種以上からなる混紡布帛が挙げら
れるが、特にポリエステル繊維からなる布帛を使用する
ことが好ましい。
【0016】次に、上記した構成の本発明のインクジェ
ット捺染用布帛を用い、該布帛上にインクジェット記録
を行う本発明の捺染方法について説明する。本発明の捺
染方法においては、上記した種々の布帛に応じた最適な
染料が含有されているインクを用いることが好ましい。
インクジェット用インクを構成する色材としては、例え
ば、反応染料、酸性染料、直接染料、分散染料、顔料等
が挙げられる。インクジェット用インクの構成成分とし
ては、これらの染料の他、水、或いは、水と水溶性有機
溶剤とからなる液媒体を少なくとも含み、その他、pH
調整剤、防黴剤、界面活性剤、水溶性樹脂等の各種添加
剤が挙げられ、これらを適宜に含有して構成される。水
溶性有機溶剤としては、例えば、グリコール類、グリコ
ールエーテル類、含窒素溶剤等が挙げられる。又、界面
活性剤としては、ノニオン性、アニオン性、カチオン
性、両性のいずれの界面活性剤も使用可能であり、これ
らを目的に応じて適宜に使い分ければよい。又、色材と
して分散染料や顔料を含むインクジェット用インクの場
合には、分散剤を添加することが好ましく、その具体例
としては、例えば、リグニンスルホン酸塩、ナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮合物や、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0017】本発明の捺染方法では、先に説明したよう
にして得られる本発明のインクジェット捺染用布帛上
に、上記したような構成のインクジェット用インクを用
い、インクジェット記録方法により画像を形成するが、
その際、インクジェト記録ヘッドを布帛上で走査して、
インクを布帛の所望の位置に付与することによって画像
記録を行う。そして、インクジェット記録後、必要に応
じた発色処理を行い、次いで洗浄及び乾燥して、目的の
捺染物を得る。上記の発色処理には、従来の捺染プロセ
スにおいて通常行われている加熱発色処理等の公知の方
法をそのまま適用できる。即ち、発色処理に、高温スチ
ーム法やサーモゾル法を用いることが好ましい。
【0018】本発明の捺染方法で使用するインクジェッ
ト方式による染色は、従来公知のものをいずれも使用で
きるが、例えば、特開昭54−59936号公報に記載
されている、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激
な体積変化を生じ、この状態変化による作用力によって
インクをノズルから吐出させる方式が最も有効である。
その理由としては、上記方式では、用いる複数のノズル
を有する記録ヘッドにおいて、各ノズル間のインクの吐
出速度のばらつきが小さく、インクの吐出速度が5〜2
0m/sec.の範囲に集約されていることが挙げられ
る。即ち、この速度でインクが布帛上に衝突すると、着
滴時の液滴の繊維に対する浸透の具合が最適となる。更
に、本発明で特に効果の高い捺染物が得られる布帛への
インク付与条件としては、吐出液滴が5〜200pl、
インク打込み量が4〜40nl/mm2、駆動周波数が
1.5KHz以上、及びヘッドの温度が35〜60℃の
条件が好ましい。
【0019】上記した本発明の捺染方法に用いるのに好
適な装置の一例として、記録ヘッドの液室のインクに記
録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギー
より液滴を発生させる装置が挙げられるが、以下、これ
にについて説明する。図1、図2及び図3に、その装置
の主要部分であるヘッド構成例を示した。ヘッド13
は、図2に示したように、インクを通す溝14を有する
ガラス、セラミックス又はプラスチック板等と、感熱記
録に用いられる発熱ヘッド15(図ではヘッドが示され
ているが、これに限定されるものではない)とを接着し
て得られる。発熱ヘッド15は、酸化シリコン等で形成
される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び17
−2、ニクロム等形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層
19、及びアルミナ等の放熱のよい基板20よりなって
いる。インク21は吐出オリフィス(微細孔)22まで
きており、圧力Pによりメニスカス23を形成してい
る。
【0020】今、電極17−1及び17−2に電気信号
が加わると、発熱ヘッド15のnで示される境域が急激
に発熱し、ここに接しているインク21に気泡が発生
し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21が
吐出し、オリフィス22より記録小滴24となり、布帛
25に向かって飛翔する。図3に、図1に示すヘッドを
多数並べたマルチヘッドの概観図を示す。該マルチヘッ
ドはマルチ溝26を有するガラス板27と、図1に説明
したものと同様な発熱ヘッド28を密着して作製されて
いる。尚、図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断
面図であり、図2は、図1の2−2線での切断面であ
る。
【0021】図4に、ヘッドを組み込んだインクジェッ
ト記録装置の一例を示す。図4において、61はワイピ
ング部材としてのブレードであり、その一端はブレード
保持部材によって保持されて固定端となり、カンチレバ
ーの形態をなす。ブレード61は、記録ヘッドによる記
録領域に隣接した位置に配設され、又、図4に示した装
置例の場合は、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態
で保持されている。62は、キャップであり、ブレード
61に隣接するホームポジションに配設され、記録ヘッ
ドの移動方向と垂直な方向に移動して吐出口面と当接
し、キャッピングを行う構成を備えている。更に、63
は、ブレード61に隣接して設けられている吸収体であ
り、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に突
出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ
62、吸収体63によって吐出口面に水分、塵埃等の除
去が行われる。
【0022】65は、吐出エネルギー発生手段を有し、
吐出口を配した吐出口面に対向する布帛にインクを吐出
して記録を行う記録ヘッドであり、66は、記録ヘッド
65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャ
リッジである。キャリッジ66は、ガイド軸67と摺動
可能に係合されており、キャリッジ66の一部はモータ
68によって、駆動されるベルト69と接続(不図示)
している。これにより、キャリッジ66はガイド軸67
に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65により記録
領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。51
は、布帛を挿入するための給布部、52は、不図示のモ
ータにより駆動される布送りローラである。これらの構
成によって、記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ布
帛が給布され、記録が進行するにつれて排布ローラ53
を配した排布部へと排布される。
【0023】上記構成において、記録ヘッド65が記録
終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64
のキャップ62は、記録ヘッド65の移動経路から退避
しているが、ブレード61は移動経路中に突出してい
る。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピング
される。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に
当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録
ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘ
ッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動す
る場合、キャップ62及びブレ−ド61は、上述したワ
イピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この
移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピング
される。
【0024】上述の記録ヘッドのホームポジションへの
移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘ
ッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔
で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この
移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0025】図5は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで、40は
供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容する吸収体である。インク収
容部としては、インクとの接液面がポリオレフィン、特
にポリエチレンで形成されているものが好ましい。本発
明で使用するインクジェット記録装置としては、上記の
如きヘッドとインクカートリッジが別体になったものに
限らず、図6に示すが如き、それらが一体になったもの
も好適に用いることができる。
【0026】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。72
は記録ユニット内部を大気に連通させるための大気連通
口である。この記録ユニット70は、図4で示す記録ヘ
ッドに変えて用いられるものであって、キャリッジ66
に対し着脱可能になっている。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。尚、特に断らない限り、「部」は「重量部」
を、「%」とは「重量%」をいう。表1に、実施例及び
比較例のインクジェット染色用布帛処理剤の構成、及び
実施例及び比較例で使用した布帛をまとめて示した。
又、表2に、インクジェット染色用布帛処理剤の構成材
料の比率及び評価結果をまとめて示した。
【0028】<実施例1>そのの重量比が、ポリエチレ
ンオキサイド化合物(明成化学社製、アルコックスE−
30、分子量30〜50万)が20%、硫酸ナトリウム
が79.5%、硫酸アンモニウムが0.5%となるよう
にこれらの化合物を混合して、本実施例のインクジェッ
ト染色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た布帛処理
剤の濃度が10%となるように、90%の水とよく混合
して布帛用処理液を調製した。更に、この布帛用処理液
をポリエステル布帛に絞り率100%で含浸させた後、
ピンテンターにて、100℃、1分間乾燥して、インク
ジェット捺染用布帛を得た。次に、このようにして得ら
れた本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤によっ
て処理された布帛をA4版の大きさに切り出し、該布帛
に、市販のインクジェットカラープリンター(キヤノン
製BJC−820、商品名)を用いて、以下のようにし
て得られる各色のインクでフルカラープリントを行なっ
た。
【0029】上記で用いた各色のインクジェット用イン
クは、下記に示す組成を、各々サンドグラインダーを用
いて混合分散し、フィルターでろ過して調製した。 [イエローインク] ・C.I.ディスパーズイエロー93 5部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 3部 ・チオジグリコール 10部 ・トリエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 67部
【0030】 [マゼンタインク] ・C.I.ディスパーズレッド92 5部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 3部 ・チオジグリコール 10部 ・トリエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 67部
【0031】 [シアンインク] ・C.I.ディスパーズブルー87 6部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 3部 ・チオジグリコール 10部 ・トリエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 66部
【0032】 [ブラックインク] ・C.I.ディスパーズブラック1 7部 ・リグニンスルホン酸ソーダ 3部 ・チオジグリコール 10部 ・トリエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 65部
【0033】プリント終了後、直ちに180℃で8分間
スチーム処理を行って、常法により還元洗浄を行い、そ
の後、水で充分に洗浄し、乾燥した。この結果、得られ
たポリエステル布帛上には、深みのある充分な濃度のフ
ルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料
打込み量の多いところでも、滲みのない画像が得られ
た。
【0034】更に、先の構成の本実施例のインクジェッ
ト染色用布帛処理剤を1ヶ月間放置後、これを用いて上
記と同様の方法で水で希釈して布帛用処理液を作製し、
該処理液でポリエステル布帛に前処理を行なってインク
ジェット捺染用布帛を得た。そして、このインクジェッ
ト捺染用布帛を用いて上記と同様の方法で捺染し、評価
を行った。この結果、得られた捺染物に布帛処理剤を長
期間に渡って保存したことによる画像の劣化は見られ
ず、ポリエステル布帛上には、保存しなかったものを用
いた場合と同様の、深みのある充分な濃度のフルカラー
画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料打込み量
の多いところでも滲みのない画像が得られた。
【0035】又、本実施例のインクジェット捺染用布帛
処理剤を上記と同様にして水で希釈して得られ布帛用処
理液を2週間保存した後、該処理液でポリエステル布帛
に前処理を行なってインクジェット捺染用布帛を得た。
そして、このインクジェット捺染用布帛を用いて上記と
同様の方法で捺染し、評価を行った。この結果、得られ
た捺染物には、布帛用処理液を長期間に渡って保存した
ことによる画像の劣化は見られず、ポリエステル布帛上
には、保存しなかった場合と同様の、深みのある充分な
濃度のフルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。
又、染料打込み量の多いところでも滲みのない画像が得
られた。
【0036】更に、本実施例のインクジェット染色用布
帛処理剤を用いて上記と同様の方法で水で希釈して布帛
用処理液を作製し、該処理液でポリエステル布帛を前処
理して得られたインクジェット捺染用布帛を2週間保存
した後、このインクジェット捺染用布帛を用いて上記と
同様の方法で捺染し、評価を行った。この結果、布帛用
処理液で処理された布帛を保存したことによる画像の劣
化は見られず、ポリエステル布帛上には、保存しなかっ
た場合と同様の、深みのある充分な濃度のフルカラー画
像が鮮やかにプリントされていた。又、染料打込み量の
多いところでも滲みのない画像が得られた。
【0037】<実施例2>ポリオキシエチレン(付加
数:n=50)セチルエーテルが30%、塩化カリウム
が30%、酒石酸が0.12%、尿素が39.88%と
なるようにこれらの化合物を混合して、本実施例のイン
クジェット染色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た
布帛処理剤の濃度が15%となるように、85%の水と
よく混合して布帛用処理液を調製した。更に、この布帛
用処理液をナイロン布帛に絞り率100%で含浸させた
後、ピンテンターにて、100℃、1分間乾燥して、イ
ンクジェット捺染用布帛を得た。更に、このようにして
得られた本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤に
よって処理されたナイロン布帛をA4版の大きさに切り
出し、該布帛に、市販のインクジェットカラープリンタ
ー(キヤノン製BJC−620、商品名)を用いて、以
下のようにして得られる各色のインクでフルカラープリ
ントを行なった。
【0038】上記で用いた4種のインクジェット用イン
クは、下記に示す組成を混合攪拌後、水酸化ナトリウム
でpH8に調整してからフロロポアフィルターでろ過し
て調製した。 [イエローインク] ・C.I.アシッドイエロー135 3部 ・C.I.ダイレクトイエロー86 2部 ・チオジグリコール 24部 ・ジエチレングリコール 11部 ・イオン交換水 60部
【0039】 [マゼンタインク] ・C.I.アシッドレッド226 7部 ・チオジグリコール 15部 ・ジエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 68部
【0040】 [シアンインク] ・C.I.アシッドブルー185 9部 ・チオジグリコール 20部 ・ジエチレングリコール 15部 ・イオン交換水 56部
【0041】 [ブラックインク] ・C.I.アシッドブラウン13 2部 ・C.I.アシッドオレンジ156 1.5部 ・C.I.アシッドブルー205 6.5部 ・チオジグリコール 25部 ・ジエチレングリコール 10部 ・イオン交換水 55部
【0042】プリント終了後、直ちに100℃で30分
間スチーム処理を行い、次いで洗浄、乾燥した。この結
果、得られたナイロン布帛上には、深みのある充分な濃
度のフルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。
又、染料打込み量の多いところでも滲みのない画像が得
られた。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得
られたインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水
で希釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット
染色用布帛処理剤で処理した布帛を保存した後、これら
を用いてインクジェット染色を行なって得られたプリン
ト物の評価を行なった。この結果、これらを保存したこ
とによる劣化に起因する画像欠陥は見られなかった。
【0043】<実施例3>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−60、分子量10
0〜120万)が6%、塩化ナトリウムが60%、酒石
酸が0.6%、硫酸アンモニウムが0.7%、尿素が3
2.4%となるようにこれらの化合物を混合して、本実
施例のインクジェット染色用布帛処理剤を得た。次に、
上記で得た布帛処理剤の濃度が5%となるように、95
%の水とよく混合して布帛用処理液を調製した。更に、
この布帛用処理液をポリエステル布帛に絞り率100%
で含浸させた後、ピンテンターにて、100℃、1分間
乾燥して、インクジェット捺染用布帛を得た。更に、こ
のようにして得られた本実施例のインクジェット染色用
布帛処理剤によって処理されたポリエステル布帛をA4
版の大きさに切り出し、該布帛に、市販のインクジェッ
トカラープリンター(キヤノン製BJC−620、商品
名)を用いて、実施例1と同様のインクを使用してフル
カラープリントを行った。
【0044】プリント終了後、直ちに180℃で8分間
スチーム処理を行って、常法により還元洗浄を行い、そ
の後、水で充分に洗浄し、乾燥した。この結果、得られ
たポリエステル布帛上には、深みのある充分な濃度のフ
ルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料
打込み量の多いところでも、滲みのない画像が得られ
た。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得られ
たインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希
釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット染色
用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の
期間保存した後、これらを用いてインクジェット染色を
行なって得られたプリント物の評価を行なった。この結
果、これらを保存したことによる劣化に起因する画像欠
陥は見られなかった。
【0045】<実施例4>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−30、分子量30
〜50万)を20%、硫酸ナトリウムを79.1%、ク
エン酸を0.9%を混合して本発明のインクジェット染
色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た布帛処理剤の
濃度が10%となるように、90%の水とよく混合して
布帛用処理液を調製した。更に、この布帛用処理液をポ
リエステル布帛に絞り率100%で含浸させた後、ピン
テンターにて、100℃、1分間乾燥して、インクジェ
ット捺染用布帛を得た。更に、このようにして得られた
本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤によって処
理されたポリエステル布帛をA4版の大きさに切り出
し、該布帛に、市販のインクジェットカラープリンター
(キヤノン製BJC−820、商品名)を用いて、実施
例1と同様のインクを使用してフルカラープリントを行
った。
【0046】プリント終了後、直ちに180℃で8分間
スチーム処理を行って、常法により還元洗浄を行い、そ
の後、水で充分に洗浄し、乾燥した。この結果、得られ
たポリエステル布帛上には、深みのある充分な濃度のフ
ルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料
打込み量の多いところでも、滲みのない画像が得られ
た。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得られ
たインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希
釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット染色
用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の
期間保存した後、これらを用いてインクジェット染色を
行なって得られたプリント物の評価を行なった。この結
果、これらを保存したことによる劣化に起因する画像欠
陥は見られなかった。
【0047】<実施例5>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスR−1000、分子量
25〜30万)が30%、硫酸カリウムが49.5%、
クエン酸3ナトリウムが20%、マロン酸が0.5%と
なるようにこれらの化合物を混合して、本実施例のイン
クジェット染色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た
布帛処理剤の濃度が15%となるように、85%の水と
よく混合して布帛用処理液を調製した。更に、この布帛
用処理液をポリエステル布帛に絞り率100%で含浸さ
せた後、ピンテンターにて、100℃、1分間乾燥し
て、インクジェット捺染用布帛を得た。次に、このよう
にして得られた本実施例のインクジェット染色用布帛処
理剤によって処理されたポリエステル布帛をA4版の大
きさに切り出し、該布帛に、市販のインクジェットカラ
ープリンター(キヤノン製BJC−820、商品名)を
用いて、実施例1と同様のインクを使用してフルカラー
プリントを行った。
【0048】プリント終了後、直ちに180℃で8分間
スチーム処理を行って、常法により還元洗浄を行い、そ
の後、水で充分に洗浄し、乾燥した。この結果、得られ
たポリエステル布帛上には、深みのある充分な濃度のフ
ルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料
打込み量の多いところでも、滲みのない画像が得られ
た。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得られ
たインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希
釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット染色
用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の
期間保存した後、これらを用いてインクジェット染色を
行なって得られたプリント物の評価を行なった。この結
果、これらを保存したことによる劣化に起因する画像欠
陥は見られなかった。
【0049】<実施例6>ポリオキシエチレン(付加
数:n=25)ステアリルエーテルが20%、硫酸ナト
リウムが60%、コハク酸が4%、尿素が37%となる
ようにこれらの化合物を混合して、本実施例のインクジ
ェット染色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た布帛
処理剤の濃度が10%となるように、90%の水とよく
混合して布帛用処理液を調製した。更に、この布帛用処
理液をナイロン布帛に絞り率100%で含浸させた後、
ピンテンターにて、100℃、1分間乾燥して、インク
ジェット捺染用布帛を得た。更に、このようにして得ら
れた本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤によっ
て処理されたナイロン布帛をA4版の大きさに切り出
し、該布帛に、市販のインクジェットカラープリンター
(キヤノン製BJC−620、商品名)を用いて、実施
例2と同様のインクを使用して同様にフルカラープリン
トを行った。
【0050】プリント終了後、直ちに100℃で30分
間スチーム処理を行い、次いで洗浄、乾燥した。この結
果、得られたナイロン布帛上には、深みのある充分な濃
度のフルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。
又、染料打込み量の多いところでも滲みのない画像が得
られた。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得
られたインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水
で希釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット
染色用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同
様の期間保存した後、これらを用いてインクジェット染
色を行なって得られたプリント物の評価を行なった。こ
の結果、これらを保存したことによる劣化に起因する画
像欠陥は見られなかった。
【0051】<実施例7>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−60、分子量10
0〜120万)が10%、ポリオキシエチレン(付加
数:n=80)セチルエーテルが10%、硫酸ナトリウ
ムが78.6%、クエン酸3アンモニウムが1.4%と
なるようにこれらの化合物を混合して、本実施例のイン
クジェット染色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た
布帛処理剤の濃度が5%となるように、95%の水とよ
く混合して布帛用処理液を調製した。更に、この布帛用
処理液をナイロン布帛に絞り率100%で含浸させた
後、ピンテンターにて、100℃、1分間乾燥して、イ
ンクジェット捺染用布帛を得た。更に、このようにして
得られた本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤に
よって処理されたナイロン布帛をA4版の大きさに切り
出し、該布帛に、市販のインクジェットカラープリンタ
ー(キヤノン製BJC−820、商品名)を用いて、実
施例2と同様のインクを使用して同様にフルカラープリ
ントを行った。
【0052】プリント終了後、直ちに100℃で30分
間スチーム処理を行い、次いで洗浄、乾燥した。この結
果、得られたナイロン布帛上には、深みのある充分な濃
度のフルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。
又、染料打込み量の多いところでも滲みのない画像が得
られた。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得
られたインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水
で希釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット
染色用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同
様の期間保存した後、これらを用いてインクジェット染
色を行なって得られたプリント物の評価を行なった。こ
の結果、これらを保存したことによる劣化に起因する画
像欠陥は見られなかった。
【0053】<実施例8>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスR−1000、分子量
25〜30万)が25%、硫酸ナトリウムが74.3
%、クエン酸3アンモニウムが0.7%となるようにこ
れらの化合物を混合して、本実施例のインクジェット染
色用布帛処理剤を得た。次に、上記で得た布帛処理剤の
濃度が10%となるように、90%の水とよく混合して
布帛用処理液を調製した。更に、この布帛用処理液をポ
リエステル布帛に絞り率100%で含浸させた後、ピン
テンターにて、100℃、1分間乾燥して、インクジェ
ット捺染用布帛を得た。更に、このようにして得られた
本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤によって処
理されたポリエステル布帛をA4版の大きさに切り出
し、該布帛に、市販のインクジェットカラープリンター
(キヤノン製BJC−820、商品名)を用いて、実施
例1と同様のインクを使用してフルカラープリントを行
った。
【0054】プリント終了後、直ちに180℃で8分間
スチーム処理を行って、常法により還元洗浄を行い、そ
の後、水で充分に洗浄し、乾燥した。この結果、得られ
たポリエステル布帛上には、深みのある充分な濃度のフ
ルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料
打込み量の多いところでも、滲みのない画像が得られ
た。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得られ
たインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希
釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット染色
用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の
期間保存した後、これらを用いてインクジェット染色を
行なって得られたプリント物の評価を行なった。この結
果、これらを保存したことによる劣化に起因する画像欠
陥は見られなかった。
【0055】<実施例9>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−30、分子量30
〜50万)が20%、塩化ナトリウムが50%、マロン
酸2ナトリウムが10%、コハク酸2アンモニウムが8
%、尿素が12%となるようにこれらの化合物を混合し
て、本実施例のインクジェット染色用布帛処理剤を得
た。次に、上記で得た布帛処理剤の濃度が10%となる
ように、90%の水とよく混合して布帛用処理液を調製
した。更に、この布帛用処理液をポリエステル布帛に絞
り率100%で含浸させた後、ピンテンターにて、10
0℃、1分間乾燥して、インクジェット捺染用布帛を得
た。更に、このようにして得られた本実施例のインクジ
ェット染色用布帛処理剤によって処理されたポリエステ
ル布帛をA4版の大きさに切り出し、該布帛に、市販の
インクジェットカラープリンター(キヤノン製BJC−
620、商品名)を用いて、実施例1と同様のインクを
使用してフルカラープリントを行った。
【0056】プリント終了後、直ちに180℃で8分間
スチーム処理を行って、常法により還元洗浄を行い、そ
の後、水で充分に洗浄し、乾燥した。この結果、得られ
たポリエステル布帛上には、深みのある充分な濃度のフ
ルカラー画像が鮮やかにプリントされていた。又、染料
打込み量の多いところでも、滲みのない画像が得られ
た。更に、実施例1の場合と同様に、本実施例で得られ
たインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希
釈した布帛処理液、及び本実施例のインクジェット染色
用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の
期間保存した後、これらを用いてインクジェット染色を
行なって得られたプリント物の評価を行なった。この結
果、これらを保存したことによる劣化に起因する画像欠
陥は見られなかった。
【0057】<比較例1>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−30、分子量30
〜50万)が20%、硫酸ナトリウムが79.905
%、硫酸アンモニウムが0.095%となるようにこれ
らの化合物を混合して、本比較例のインクジェット染色
用布帛処理剤を得た。そして、その後は実施例1と同様
にして、上記処理剤で処理した比較用のインクジェット
捺染用のポリエステル布帛を得た。この布帛に、市販の
インクジェットカラープリンター(キヤノン製BJC−
820、商品名)を用いて、実施例1と同様のインクを
使用してフルカラープリントを行った。又、プリント終
了後、実施例1と同様の処理を行なって捺染物を得た。
【0058】この結果、得られたポリエステル布帛上に
は、深みのある充分な濃度のフルカラー画像がプリント
されていたが、染料打込み量の多いところでの滲みが見
られた。しかし、実施例1の場合と同様に、本比較例で
得られたインクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を
水で希釈した布帛処理液、及び本比較例のインクジェッ
ト染色用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と
同様の期間保存した後、これらを用いてインクジェット
染色を行なって得られたプリント物の評価を行なっとこ
ろ、実施例1の場合と同様に、これらを保存したことに
よる劣化に起因する画像欠陥は見られなかった。
【0059】<比較例2>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−30、分子量30
〜50万)が20%、硫酸ナトリウムが63%、硫酸ア
ンモニウムが17%となるようにこれらの化合物を混合
して、本比較例のインクジェット染色用布帛処理剤を得
た。そして、その後は実施例1と同様にして、上記処理
剤で処理された比較用のインクジェット捺染用のポリエ
ステル布帛を得た。この布帛に、市販のインクジェット
カラープリンター(キヤノン製BJC−820、商品
名)を用いて、実施例1と同様のインクを使用してフル
カラープリントを行った。又、プリント終了後、実施例
1と同様の処理を行なって捺染物を得た。
【0060】この結果、得られたポリエステル布帛上に
は、深みのある充分な濃度のカラー画像が鮮やかにプリ
ントされていた。又、染料打込み量の多いところでも滲
みのない画像が得られた。しかし、実施例1の場合と同
様に、本比較例で得られたインクジェット染色用布帛処
理剤、該処理剤を水で希釈した布帛処理液、及び本比較
例のインクジェット染色用布帛処理剤で処理した布帛を
夫々、実施例1と同様の期間保存した後、これらを用い
てインクジェット染色を行なって得られたプリント物の
評価を行なっところ、いずれの場合も保存しなかった場
合と同じレベルの画像を得ることはできず、保存による
劣化が見られた。
【0061】<比較例3>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−30、分子量30
〜50万)が4.5%、硫酸ナトリウムが95.15
%、クエン酸が0.35%となるようにこれらの化合物
を混合して、本比較例のインクジェット染色用布帛処理
剤を得た。そして、その後は実施例4と同様にして、上
記処理剤で処理された比較用のインクジェット捺染用の
ポリエステル布帛を得た。この布帛に、市販のインクジ
ェットカラープリンター(キヤノン製BJC−820、
商品名)を用いて、実施例1と同様のインクを使用して
フルカラープリントを行った。又、プリント終了後、実
施例1と同様の処理を行なって捺染物を得た。
【0062】この結果、得られたポリエステル布帛上に
は、深みのある充分な濃度のカラー画像が得られず、染
料打込み量の多いところでの滲みも見られた。しかし、
実施例1の場合と同様に、本比較例で得られたインクジ
ェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希釈した布帛
処理液、及び本比較例のインクジェット染色用布帛処理
剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の期間保存し
た後、これらを用いてインクジェット染色を行なって得
られたプリント物の評価を行なっところ、実施例1の場
合と同様に、これらを保存したことによる劣化に起因す
る画像欠陥は見られなかった。
【0063】<比較例4>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−30、分子量30
〜50万)が15%、硫酸ナトリウムが50%、クエン
酸が35%となるようにこれらの化合物を混合して、本
比較例のインクジェット染色用布帛処理剤を得た。そし
て、その後は実施例4と同様にして、上記処理剤で処理
された比較用のインクジェット捺染用のポリエステル布
帛を得た。この布帛に、市販のインクジェットカラープ
リンター(キヤノン製BJC−820、商品名)を用い
て、実施例1と同様のインクを使用してフルカラープリ
ントを行った。又、プリント終了後、実施例1と同様の
処理を行なって捺染物を得た。
【0064】この結果、得られたポリエステル布帛上に
は深みのある充分な濃度のカラー画像が鮮やかにプリン
トされていた。又、染料打込み量の多いところでも滲み
のない画像が得られた。しかし、実施例1の場合と同様
に、本比較例で得られたインクジェット染色用布帛処理
剤、該処理剤を水で希釈した布帛処理液、及び本比較例
のインクジェット染色用布帛処理剤で処理した布帛を夫
々、実施例1と同様の期間保存した後、これらを用いて
インクジェット染色を行なって得られたプリント物の評
価を行なっところ、いずれの場合も保存しなかった場合
と同じレベルの画像を得ることはできず、保存による劣
化が見られた。
【0065】<比較例5>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−60、分子量10
0〜120万)が10%、ポリオキシエチレン(付加
数:n=80)セチルエーテルが10%、硫酸ナトリウ
ムが79.55%、クエン酸3アンモニウムが0.45
%となるようにこれらの化合物を混合して、本比較例の
インクジェット染色用布帛処理剤を得た。そして、その
後は実施例7と同様にして、上記処理剤で処理された比
較用のインクジェット捺染用のナイロン布帛を得た。こ
の布帛に、市販のインクジェットカラープリンター(キ
ヤノン製BJC−820、商品名)を用いて、実施例2
と同様のインクを使用してフルカラープリントを行っ
た。又、プリント終了後、実施例1と同様の処理を行な
って捺染物を得た。
【0066】この結果、得られたナイロン布帛上には、
深みのある充分な濃度のカラー画像がプリントされてい
たが、染料打込み量の多いところでの滲みが見られた。
しかし、実施例1の場合と同様に、本比較例で得られた
インクジェット染色用布帛処理剤、該処理剤を水で希釈
した布帛処理液、及び本比較例のインクジェット染色用
布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実施例1と同様の期
間保存した後、これらを用いてインクジェット染色を行
なって得られたプリント物の評価を行なっところ、実施
例1の場合と同様に、これらを保存したことによる劣化
に起因する画像欠陥は見られなかった。
【0067】<比較例6>ポリエチレンオキサイド化合
物(明成化学社製、アルコックスE−60、分子量10
0〜120万)が15%、ポリオキシエチレン(付加
数:n=80)セチルエーテルが26%、硫酸ナトリウ
ムが8%、クエン酸3アンモニウムが51%となるよう
にこれらの化合物を混合して、本比較例のインクジェッ
ト染色用布帛処理剤を得た。そして、その後は実施例7
と同様にして、上記処理剤で処理された比較用のインク
ジェット捺染用のナイロン布帛を得た。この布帛に、市
販のインクジェットカラープリンター(キヤノン製BJ
C−820、商品名)を用いて、実施例2と同様のイン
クを使用してフルカラープリントを行った。又、プリン
ト終了後、実施例1と同様の処理を行なって捺染物を得
た。
【0068】この結果、得られナイロン布帛上には深み
のある充分な濃度のカラー画像が鮮やかにプリントされ
ていた。又、染料打込み量の多いところでも滲みのない
画像が得られた。しかし、実施例1の場合と同様に、本
比較例で得られたインクジェット染色用布帛処理剤、該
処理剤を水で希釈した布帛処理液、及び本比較例のイン
クジェット染色用布帛処理剤で処理した布帛を夫々、実
施例1と同様の期間保存した後、これらを用いてインク
ジェット染色を行なって得られたプリント物の評価を行
なっところ、いずれの場合も保存しなかった場合と同じ
レベルの画像を得ることはできず、保存による劣化が見
られた。
【0069】評価 実施例1〜実施例9及び比較例1〜比較例6で得たプリ
ント物の画質評価は下記のようにして行なった。評価結
果を表2にまとめて示した。*1:インクジェット染色
用布帛処理剤を保存しない状態で使用した布帛を用いた
プリント物(以下、初期画像と呼ぶ)については以下の
基準で評価した。 ◎:特に良好 ○:良好 △:問題あり ×:不可 *2:インクジェット染色用布帛処理剤を1ケ月間保存
したもの、インクジェット染色用布帛処理液及びインク
ジェット染色用布帛を2週間保存したものを使用して処
理した後に得られたプリント物については、ミノルタ社
製の分光測色機CM−2022を使用して測定した最大
吸収波長におけるK/S値、及び目視で観察した滲みの
程度を初期画像のそれと比較して、以下の基準で評価し
た。 ○:初期画像に比べ、K/S値の低下が2未満であり、
滲みも同等 △:初期画像に比べ、K/S値の低下が2以上4未満で
あり、滲みは初期画像よりも少し劣る ×:初期画像に比べ、K/S値の低下が4以上であり、
滲みも初期画像よりかなり劣る
【0070】
【表1】表1:インクジェット染色用布帛処理剤の組成
と処理に使用した布帛
【0071】
【表2】表2:布帛処理剤の構成材料の比率と、捺染物
の画質評価結果
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット記録装置を利用して各種繊維からなる布
帛上に画像を形成した場合に、鮮明で且つ深みがあり、
ムラのない高濃度の画像を長期にわたって安定的に形成
することが可能となる。又、本発明によれば、オフィス
用やパーソナル用として汎用されている通常のインクジ
ェットプリンターによっても、深みがあり、発色濃度が
高く、且つ鮮明な各種繊維からなる捺染物を容易に、し
かも安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用するインクジェットヘッドの構成
例を示すための、インク流路に沿った模式的断面図であ
る。
【図2】図1の2−2線での切断面を示す。
【図3】図1に示すヘッドを多数並べたマルチヘッドの
模式概観図である。
【図4】インクジェットヘッドを組み込んだ、本発明で
使用するインクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクジェットヘッドに供給されるインクを収
容したインクカートリッジの一例を示す断面図である。
【図6】ヘッドとインクカートリッジが一体となってい
るインクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
13:ヘッド 14:溝 15、28:発熱ヘッド 16:保護膜 17−1及び17−2:アルミニウム電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス 23:メニスカス 24:記録小滴 25:布帛 26:マルチ溝 27:ガラス板 40:インク袋 42:栓 44、63:吸収体 51:給布部 52:布送りローラ 53:排布ローラ 61:ブレード 62:キャップ 64:回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モータ 69:ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月28日(1999.12.
28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のイ
ンクジェット染色用布帛処理剤を1〜20重量%含有す
ることを特徴とするインクジェット染色用布帛処理液。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、第1の成分
としてポリエチレンオキサイド化合物及びその誘導体か
ら選択される少なくとも1種の化合物と第2の成分とし
アルカリ金属塩とを5:1〜1:20の重量比で含
み、且つ、これらの混合物に対して、更に、第3の成分
として、下記の〜のいずれかの化合物を下記の割合
で含むことを特徴とするインクジェット染色用布帛処理
剤である。 硫酸アンモニウム酒石酸又は両者の混合物1に対し
て、上記混合物を5〜1000の重量比で含む。 カルボン酸1に対して、上記混合物を2〜250の重
量比で含む。 カルボン酸のアンモニウム塩1に対して、上記混合物
を1〜200の重量比で含む。 更に、本発明は、上記インクジェット染色用布帛処理剤
を用いたインクジェット染色用布帛処理液、上記インク
ジェット染色用布帛処理剤を用いて処理されたインクジ
ェット染色用布帛、該布帛を用いた捺染方法及び該捺染
方法により得られる捺染物である。又、本発明は、第1
の成分としてポリエチレンオキサイド化合物及びその誘
導体から選択される少なくとも1種の化合物と第2の成
分としてアルカリ金属塩とを5:1〜1:20の重量比
で含み、且つ、これらの混合物に対して、更に、第3の
成分として、下記の〜のいずれかの化合物を下記の
割合で含み、第1〜第3の成分を合計1〜20重量%含
むことを特徴とするインクジェット染色用布帛処理液で
ある。 硫酸アンモニウム、酒石酸又は両者の混合物1に対し
て、上記混合物を5〜1000の重量比で含む。 カルボン酸1に対して、上記混合物を2〜250の重
量比で含む。 カルボン酸のアンモニウム塩1に対して、上記混合物
を1〜200の重量比で含む。 更に、本発明は、第1の成分としてポリエチレンオキサ
イド化合物及びその誘導体から選択される少なくとも1
種の化合物と第2の成分としてアルカリ金属塩とを5:
1〜1:20の重量比で含み、且つ、これらの混合物に
対して、更に、第3の成分として、下記の〜のいず
れかの化合物を下記の割合で含むことを特徴とするイン
クジェット染色用布帛である。 硫酸アンモニウム、酒石酸又は両者の混合物1に対し
て、上記混合物を5〜1000の重量比で含む。 カルボン酸1に対して、上記混合物を2〜250の重
量比で含む。 カルボン酸のアンモニウム塩1に対して、上記混合物
を1〜200の重量比で含む。 又、本発明は、インクジェット方式により布帛にインク
を付与し、次いで発色処理後、洗浄し乾燥する工程を含
む捺染方法において、上記のインクジェット染色用布帛
を用いることを特徴とする捺染方法、及び、該捺染方法
により得られたことを特徴とする捺染物である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】更に、本発明のインクジェット染色用布帛
処理剤は、上記した2種類の構成材料に加えて、第3の
成分として、下記の〜のいずれかの化合物を、夫々
下記の割合で含有させる。下記でいう混合物とは、ポリ
エチレンオキサイド化合等とアルカリ金属塩の2種類の
構成材料の混合物のことである。 硫酸アンモニウム及び/又は酒石酸を、混合物に対し
て、重量比で、5:1〜1000:1、好ましくは、2
5:1〜800:1、より好ましくは、50:1〜50
0:1の範囲で含有させる。即ち、硫酸アンモニウム、
酒石酸又は両者の混合物1に対して、混合物を5〜10
00、好ましくは25〜800、より好ましくは50〜
500の重量比で含有させるということである。 カルボン酸を、混合物に対して、重量比で、2:1〜
250:1、好ましくは、10:1〜230:1、より
好ましくは、20:1〜200:1の範囲で含有させ
る。即ち、カルボン酸1に対して、混合物を2〜25
0、好ましくは10〜230、より好ましくは20〜2
00の重量比で含有させるということである。 カルボン酸のアンモニウム塩を、混合物に対して、重
量比で、1:1〜200:1、好ましくは、5:1〜1
80:1、より好ましくは、10:1〜150:1の範
囲で含有させる。即ち、カルボン酸のアンモニウム塩1
に対して、混合物を1〜200、好ましくは5〜18
0、より好ましくは10〜150の重量比で含有させる
ということである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 13/184 B41J 3/04 101Y 15/53 D06M 11/04 K Fターム(参考) 2C056 FB03 FC02 4H057 AA01 BA02 BA04 CA03 CA37 CA90 CB08 CB13 CB16 CB27 CB36 CB59 CB60 CB62 CC01 DA01 DA17 DA22 DA34 GA06 GA21 GA25 4L031 AB31 BA13 BA17 BA33 BA35 CA07 CA08 DA00 4L033 AB04 BA14 BA18 BA21 BA79 CA48 DA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンオキサイド化合物及びその
    誘導体から選択される少なくとも1種の化合物とアルカ
    リ金属塩とを5:1〜1:20の重量比で含み、且つ、
    これらの混合物に対して、更に、第3の成分として、下
    記の〜のいずれかの化合物を下記の割合で含むこと
    を特徴とするインクジェット染色用布帛処理剤。 硫酸アンモニウム及び/又は酒石酸を、上記混合物に
    対して5:1〜1000:1の重量比で含む。 カルボン酸を、上記混合物に対して2:1〜250:
    1の重量比で含む。 カルボン酸のアンモニウム塩を、上記混合物に対し
    て、1:1〜200:1の重量比で含む。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット染色用
    布帛処理剤を1〜20重量%含有することを特徴とする
    インクジェット染色用布帛処理液。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェット染色用
    布帛処理剤を0.1〜30重量%含有することを特徴と
    するインクジェット染色用布帛。
  4. 【請求項4】 インクジェット方式により布帛にインク
    を付与し、次いで発色処理後、洗浄し乾燥する工程を含
    む捺染方法において、上記布帛に請求項3に記載のイン
    クジェット染色用布帛を用いることを特徴とする捺染方
    法。
  5. 【請求項5】 発色処理がスチームを用いる処理である
    請求項4に記載の捺染方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の捺染方法
    により得られたことを特徴とする捺染物。
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