JP2000109284A - ホイスト式天井クレーン - Google Patents

ホイスト式天井クレーン

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JP2000109284A
JP2000109284A JP10283020A JP28302098A JP2000109284A JP 2000109284 A JP2000109284 A JP 2000109284A JP 10283020 A JP10283020 A JP 10283020A JP 28302098 A JP28302098 A JP 28302098A JP 2000109284 A JP2000109284 A JP 2000109284A
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hoist
girder
crane
traverse
saddle
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Masashi Murakami
正士 村上
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NIPPON HOIST CO
NIPPON HOIST KK
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NIPPON HOIST CO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホイスト式天井クレーンにおいて、(1)ホイ
スト横行時の姿勢安定性を高め、(2)ホイストへの給電
系統の安全性を高め、(3)併せてデッドスペースを低減
する。 【解決手段】 平行な2本の溝形鋼8,8を離間して平
行に並べ、溝形鋼8,8間に複数の横桁9を架設して広
幅のガーダ3を構成し、このガーダ3に敷設した絶縁ト
ロリ線10からホイスト7へ給電するホイスト式天井クレ
ーンであって、絶縁トロリ線10はガーダ3を構成する溝
形鋼8,8間に架設した横桁9に敷設し、ガーダ長尺方
向に対してホイスト7のワイヤドラム11の軸方向を直交
させ、サドル6におけるガーダ3の架設支持部位をこの
サドル6のホイルベース中心からサドル長尺方向へ偏位
して、ガーダ3におけるホイスト7の横行を制限する横
行ストッパ2を、このガーダ3に対してホイスト横行方
向で位置調節自在にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サドル間に架け渡
したガーダからガーダ長尺方向に横行するホイストを懸
垂したホイスト式天井クレーンに関する。
【0002】
【従来の技術】図9に従来例のクレーンの荷役範囲S1
の水平領域を表した工場5の平面図、図10に従来例のク
レーン走行方向における寄り寸法Lcを表した側面図、
そして図11に従来例のホイスト横行方向における寄り寸
法Lhを表した正面図を示す。ホイスト式天井クレーン
(以下クレーンと略する)は、例えば図9に示すように、
工場内5上方に並設した走行レール16,16上をそれぞれ
走行するサドル6,6間にガーダ18を架け渡し、このガ
ーダ18からガーダ長尺方向に横行する電気ホイスト7
(以下ホイストと略する)を懸垂する構造をもつ。ホイス
ト7は、巻上動力である三相かご形誘導電動機からの回
転動力を減速してワイヤドラム11を駆動し、ワイヤロー
プを繰り出したり巻き取ることで、荷を昇降させる。ワ
イヤドラム11は長尺の円筒形で、小型クレーン(常用荷
重3t未満)では、ガーダ18に対するホイスト7の姿勢
安定性を図るために、ワイヤドラム11の回転軸方向がガ
ーダ長尺方向と平行になるように、ホイスト7をガーダ
18から懸垂させる場合が多い(図11参照)。
【0003】従来のクレーンにおけるガーダ18は、一般
にI形鋼、H形鋼又はこれらを積層した構造の狭幅の単
一部材である。このガーダ18には、ホイスト7への給電
ケーブル(キャブタイヤケーブル)19を取り付けるため、
例えば、ガーダ18上面から直角方向に所要数突出したブ
ラケット20にガーダ18と平行なレール部材21を取り付け
て、このレール部材21から前記給電ケーブル19を吊り下
げるように架け渡している。給電ケーブル19は、ホイス
ト7が横行して給電ケーブル基端側に近寄ると折り畳ま
れ、離隔すると伸長する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のクレーンでは、
ガーダ18をI形鋼、H形鋼又はこれらを積層した構造の
狭幅の単一部材であったので、ガーダ18の幅が100〜175
mm程度しかなかった。このため、ガーダ18に対するホイ
スト7の横行車輪17,17の間隔も狭くなっていたので、
ホイスト7の横行安定性が悪いという問題点があった。
【0005】また、ホイスト7への給電ケーブル19の敷
設形態にも問題があった。上記給電ケーブル19の敷設形
態では、結局、給電ケーブル19が宙吊りの恰好となり、
クレーンの走行又はホイスト7の横行に際して、給電ケ
ーブル19が工場5内の構造物に引っかかったりして断線
する虞があった。なにより、こうした給電ケーブル19の
敷設形態は、美観的に好ましくなかった。
【0006】このほか、クレーンにおいては、クレーン
走行方向の寄り寸法Lc及びホイスト横行方向の寄り寸
法Lhから決まるデッドスペース(荷役に供することがで
きない範囲、図9中ハッチング部位参照)の問題があ
る。クレーン走行方向の寄り寸法Lcは、走行レール16
端に設けたストッパ22にサドル6端(通常バッファを設
けている)が達した際におけるホイスト7のフック23の
位置から工場5内壁面までの水平距離で表される(図10
参照)。従来は、ガーダ18のサドル6に対する架設支持
部位がサドル6のホイルベース中心Cにあった。これ
は、ガーダ18の剛性を考慮して、より安全にガーダ18を
サドル6,6間に架け渡すための配慮である。このため
に、クレーン走行方向の寄り寸法Lcをサドル6全長の
1/2程度より小さくすることができず、例えば、工場
出入口12付近ではデッドスペースが大きくなり、荷役作
業の効率を低下させていた。
【0007】ホイスト横行方向の寄り寸法Lhは、ガー
ダ18端に設けた横行ストッパ24にホイスト7の横行車輪
17が達した際におけるホイスト7のフック23の位置から
工場5内壁面までの水平距離で表される(図11参照)。従
来のクレーンでは、ワイヤドラム11の回転軸方向がガー
ダ長尺方向と平行であり、ワイヤドラム11の両端それぞ
れには巻上電動機や減速機構が配されていたために、巻
上電動機や減速機構の配置位置又は大きさに比例してホ
イスト横行方向の寄り寸法Lhが大きくなり、大きなデ
ッドスペースができていた。
【0008】ホイスト横行方向の寄り寸法Lhは、ホイ
スト7の横行を規制する横行ストッパ24の取付位置にも
左右されていた。従来、横行ストッパ24は工場出荷時に
余裕を持ってガーダ18に固着(溶接)されて、クレーン敷
設現場での調節ができなかった。このため、不必要にホ
イスト7の横行範囲を制限する場合が多々あった。デッ
ドスペースは小さいほど好ましく、とりわけ間口又は奥
行きが短い工場や荷役作業が頻繁な工場の出入口12(図
9参照)では、デッドスペースを小さくしたいという現
場からの要求は絶えなかった。
【0009】そこで、(1)ホイスト横行時の姿勢安定性
を高め、(2)ホイストへの給電系統の安全性を高め、(3)
併せてデッドスペースを低減し、荷役作業を効率化する
荷役範囲(ここでは主として平面領域を指す、実際には
更に垂直方向も加わった立体的な範囲を意味する)の実
現を目標として、クレーンの構成について検討を加える
こととした。
【0010】
【課題を解決するための手段】検討の結果、開発したも
のが、サドル間に架け渡したガーダからガーダ長尺方向
に対してワイヤドラムの回転軸方向を直交させたホイス
トを横行可能に懸垂したクレーンであって、平行な2本
の溝形鋼を離間して平行に並べ、この溝形鋼間に複数の
横桁を架設して広幅のガーダを構成してなり、このガー
ダに敷設した絶縁トロリ線からホイストへ給電するよう
にしたホイスト式天井クレーンである。通常、ホイスト
は横行車輪を外から内に向けて互いに対向するようにガ
ーダに懸垂することから、溝形鋼は互いのウェブを対面
させるように並べることが好ましい。このガーダでは、
外向きに突出する各溝形鋼のフランジが横行車輪の横行
レールとなる。横桁の長さ(各溝形鋼の並列間隔)は自由
であるが、前記横行車輪の横行レール幅(各溝形鋼のフ
ランジ外縁の間隔)は350〜500mmが好ましい。
【0011】本発明のクレーンでは、2本の溝形鋼を横
桁で連結してガーダを構成する。このため、横桁がいわ
ゆる補強リブとして働き、従来のガーダに比べて剛性、
とりわけ捩れに対する剛性が高まって、安定したホイス
トの横行及びクレーンの走行を可能にする。また、ホイ
ストへ給電する絶縁トロリ線は、ガーダを構成する溝形
鋼間に架設した横桁に敷設することで、絶縁トロリ線を
溝形鋼間に隠すことができ、絶縁トロリ線を外部から保
護できるようになる。こうした絶縁トロリ線の配置は、
給電ケーブルを吊り下げた従来に比べ、クレーン全体の
美観を高める。本発明にいう絶縁トロリ線には、断面方
向で左右及び上方向を絶縁し、下方向のみ通電可能に開
放したトロリ線や、トロリバスダクトが含まれる。
【0012】更に、ガーダが広幅となることで、ガーダ
長尺方向に対してワイヤドラムの回転軸方向を直交させ
てホイストをガーダから懸垂できるようになり、ホイス
ト横行方向の寄り寸法を小さくして、ホイストの横行範
囲を広くすることができる。すなわち、ワイヤドラムの
両端に配される巻上電動機や減速機構がガーダ直交方向
に出っ張ることで、ホイスト横行方向ではホイストをよ
りサドルに近づけることができるようになる(ホイスト
横行方向の寄り寸法が小さくなる)のである。
【0013】ガーダの剛性の向上は、サドルに対するガ
ーダの架設安定性をももたらす。これにより、サドルに
おけるガーダの架設支持部位をサドルのホイルベース中
心からサドル長尺方向へ偏位させることができる。これ
は、サドルが従来同様の走行範囲でありながら、サドル
長尺方向にガーダが変位した分だけ荷役に重要なフック
の水平位置を走行レール端へ寄せることができる(クレ
ーン走行方向の寄り寸法が小さくなる)ことを意味す
る。通常、荷役作業が頻繁な工場出入口でクレーン走行
方向の寄り寸法を小さくできるように、ガーダの架設支
持部位を変位させるとよい。更に、サドルとガーダとの
間に嵩上げ部材を介在させてサドルにガーダを取り付け
ると、前記嵩上げ部材の高さだけ荷役範囲を垂直方向に
拡げることができる。
【0014】こうして、本発明のクレーンは荷役作業を
効率化する荷役範囲の拡大を実現するが、実際には、ク
レーンを設置する工場によって微妙に荷役範囲が異なっ
てくる。特に、ホイストの横行範囲は各工場によって異
なる。そこで、ガーダにおけるホイストの横行を制限す
る横行ストッパを、このガーダに対してホイスト横行方
向で位置調節自在にして、クレーン設置時に改めてホイ
ストの横行範囲を調節できるようにするとよい。具体的
には、ガーダに穿設した取付孔に対して複数の調節孔か
ら一つを選択し、横行ストッパをホイスト横行方向にス
トッパ部材を進退させて取り付ける横行ストッパや、ガ
ーダに対して対向する左右のストッパ部材をガーダの幅
以上の両端ネジ付ボルトで連結し、ガーダに対してスト
ッパ部材を締め付けるように取り付ける横行ストッパを
例示できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。図1は本発明の一態様
を表したクレーンの平面図(中間部略)、図2は同クレー
ンの正面図(中間部略)、図3は同クレーンの図2中A−
A断面図、図4は複数の調節孔1を備えた横行ストッパ
2の平面図、図5はガーダ3に対して締め付けて固定す
る横行ストッパ4の正面図、図6は図5の横行ストッパ
4の取付状態を表したガーダ3の断面図、図7は嵩上げ
部材を付加したクレーンの図2相当正面図であり、図8
は本例のクレーンの荷役範囲の水平領域S0を表した工
場5の平面図である。
【0016】本例のクレーンの構成について説明する。
本例のクレーンは、図1及び図2に見られるように、サ
ドル6,6間に架け渡したガーダ3からガーダ長尺方向
に横行するホイスト7を懸垂するという構成は、従来の
クレーンと同じである。しかし、図1及び図3に見られ
るように、(1)平行な2本の溝形鋼8,8を離間して平行
に並べ、この溝形鋼8,8間に一定間隔で複数の横桁9
を架設して、広幅のガーダ3を構成している。従来のガ
ーダは横桁のない幅であったことを鑑みれば、本発明の
クレーンにおけるガーダ3がいかに広幅なものであるか
がわかる。また、両溝形鋼8,8は複数の横桁9で連結
されているから、特に捩れに強い剛性を有することにな
る。
【0017】本例のガーダ3では、図1及び図3に見ら
れるように、(2)ホイスト7へ給電する絶縁トロリ線10
(多線一括型)を、ガーダ3を構成する溝形鋼8,8間に
架設した横桁9の下縁を切り欠き、各横桁9にわたって
敷設している。こうすることで、従来のクレーンのよう
に、給電ケーブルが吊り下がるようなことがなく、また
図2から明らかなように、この絶縁トロリ線10を外部か
ら視認しにくいガーダ3内に隠すことができ、絶縁トロ
リ線10を保護し、クレーン全体の美観を整えることがで
きる。
【0018】横桁9で2本の溝形鋼8,8を連結したガ
ーダ3の構造は懸垂するホイスト7の横行安定性も高め
る。本例は、(3)ガーダ長尺方向に対してワイヤドラム1
1の回転軸方向を直交させてガーダ3からホイスト7を
懸垂している。これにより、ホイスト横行方向の寄り寸
法を小さくし、荷役範囲の拡大を図ることができる。ワ
イヤドラム11の軸方向の違いによる荷役範囲の拡大は、
寸法的にはそれほど大きくはないが、実際の荷役作業に
おける作業性の差は非常に大きなものがある。
【0019】同様に、クレーン走行方向における荷役範
囲の拡大を図るため、更に(4)サドル6におけるガーダ
3の架設支持部位をサドル6のホイルベース中心Cから
サドル長尺方向、本例では工場出入口12側へ偏位してい
る(図8参照)。荷役作業は、工場出入口12において頻繁
になされるから、工場出入口12近くでクレーンが扱える
ことが望ましい。従来のクレーンでは、サドルに対する
ガーダの架設安定性に問題があり、サドルのホイルベー
ス中心にガーダを架設していた。本発明における広幅の
ガーダ3は、サドル6に対するガーダ3の架設安定性を
も向上させているので、サドル6のホイール中心Cから
ずれた位置にガーダ3を架設でき、クレーン走行方向の
寄り寸法を小さくして、結果、工場出入口12に向けて荷
役範囲を拡大する。
【0020】このほか、ガーダはサドルに対する架設安
定性を高めているので、従来と異なり、(5)サドル6と
ガーダ3との間に嵩上げ部材15を介在させることにより
ガーダ3をより高く支持することができ、垂直方向の荷
役範囲をも拡大できる(図7参照)。ガーダ3の位置を高
くするということは、ホイスト7の揚程を高くするだけ
でなく、同一揚程であれば走行レール16を低く敷設でき
ることを意味する。走行レール16を低く敷設できれば、
クレーンを設置する工場の支柱等への荷重負担を軽減で
きるようになる。
【0021】サドルに対してどれだけホイストを近づけ
ることができるかは、実際上、各工場のクレーン設置環
境によって微妙に異なる。このため、本例では、 (6)従
来溶接により固定していた横行ストッパ2を着脱自在に
し、ホイスト7のホイスト横行方向で位置調節自在にし
ている。本例の横行ストッパ2は、図4に見られるよう
に、ガーダ3に穿設した取付孔に対し、ストッパ部材13
に穿設した複数の調節孔1から一つを選択し、横行車輪
17を衝突させるバッファ25をホイスト横行方向に進退さ
せて位置調節する構成である。クレーン設置時におい
て、最もホイスト7がサドル6に向けて接近させうる位
置(ホイスト横行方向の寄り寸法を最小化できる位置)
へ、ストッパ部材13を取り付け直す。調節孔を長孔にす
ると連続的な位置調節が可能になるが、ホイスト衝突時
の位置ズレを引き起こす可能性があるため、本例のよう
に断続的な調節孔1を複数設ける形態が好ましい。
【0022】このほか、図5及び図6に見られる構成の
横行ストッパ4でもよい。図5以下の横行ストッパ4
は、左右独立したストッパ部材13,13を両端ネジ付ボル
ト14で連結し、ガーダ3に対してストッパ部材13,13を
締め付けるもので、取付位置は自由に決定できるから、
上記調節孔による横行ストッパ2に比べて、連続的な位
置調節が可能である。この横行ストッパ4では、ホイス
ト7の横行車輪17がバッファ25に衝突した際、両端ネジ
付ボルト14を軸としてストッパ部材13が回転しようとす
るが、この回転をガーダ3を構成する溝形鋼8のフラン
ジ部位が掛止することで、位置ズレを防止する。このス
トッパ部材13,13を締め付ける横行ストッパ4は、既存
のクレーンに対して後付けも可能であり、適用範囲が広
い。
【0023】本例のクレーンにおける荷役範囲(ここで
は主に平面領域を指す)S0を表したものが図8である。
ハッチング部位がデッドスペースであり、破線で表した
ものが同構成の従来クレーンにおける荷役範囲である。
図8から明らかなように、荷役範囲は工場出入口12によ
り近いところにまで拡がり、左右方向においては実質的
に領域が拡がっている。工場出入口対面では、サドル6
のホイルベース中心Cからガーダ3の架設位置が変位し
た分だけ荷役範囲が後退しているが、荷役作業が頻繁な
工場出入口12に向けて寄り寸法が小さくなることは、実
質的な荷役範囲の拡大とみなしてよい。
【0024】また、本例ではガーダに対するホイストの
横行安定性の向上を踏まえ、図1又は図2に見られるよ
うに、ローヘッド形と呼ばれるホイスト7を使用し、荷
役範囲を垂直方向に拡大している。先に示した嵩上げ部
材15による手段を用いれば、更に荷役範囲を垂直方向に
拡大できる (図7参照)。このように、このローヘッド
形ホイスト7と本発明とを併用することで、従来に比べ
て荷役作業における荷役範囲を水平方向及び垂直方向に
増やし、より効率的で作業性に優れたクレーンを提供で
きるようになるのである。
【0025】
【発明の効果】本発明により、ホイストの横行安定性及
びクレーンの走行安定性が向上し、併せて荷役範囲を3
次元的に拡大したクレーンの提供を可能にする。前者の
安定性向上は、クレーンの取扱いにおける安全性の向上
につながる。とりわけ、ガーダの捩れに対する剛性の向
上は、より重量のある荷物を安全に扱えるようになるこ
とを意味し、クレーンの性能を高める働きを有する。ま
た、後者の荷役範囲の拡大は、クレーンを用いた荷役作
業の有用性を高め、クレーンによる作業効率の向上に貢
献する。
【0026】ホイスト横行方向における寄り寸法が小さ
くなり、これに対して横行ストッパの位置調整を自在に
することで、クレーンのセミカスタム化を可能にする。
従来は、クレーンの仕様が一様、とりわけ横行ストッパ
が位置固定されていたので、工場に合わせたホイスト横
行方向の寄り寸法の調節が不可能だった。本発明は、実
際のクレーン設置時において、荷役範囲がより大きくな
るように、設置場所の現場に応じて寄り寸法が調節でき
る点が優れているのである。
【0027】このほか、本発明は、ガーダの幅を拡げる
ことでホイストへの給電用絶縁トロリ線をガーダ内に隠
し、クレーンの美観を高めている。クレーンは、荷役作
業に用いることが目的であるから、美観は特に問題とな
らないが、クレーンも一つの工業製品であるから、購買
アピールの観点から美観は重要である。また、絶縁トロ
リ線に関わる問題は、より安全な給電形態を提供する意
味からも好ましい。本発明は、クレーンの安全性、有用
性、そして美観を高めるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様を表したクレーンの平面図(中
間部略)である。
【図2】同クレーンの正面図(中間部略)である。
【図3】同クレーンの図2中A−A断面図である。
【図4】複数の調節孔を備えた横行ストッパの平面図で
ある。
【図5】ガーダに対して締め付けて固定する横行ストッ
パの正面図である。
【図6】図5の横行ストッパの取付状態を表したガーダ
の断面図でる。
【図7】嵩上げ部材を付加したクレーンの図2相当正面
図である。
【図8】本例のクレーンの荷役範囲の水平領域を表した
工場の平面図である。
【図9】従来例のクレーンの荷役範囲の水平領域を表し
た工場の平面図である。
【図10】従来例のクレーン走行方向における寄り寸法を
表した側面図である。
【図11】従来例のホイスト横行方向における寄り寸法を
表した正面図である。
【符号の説明】
2 横行ストッパ(調節孔で調節するタイプ) 3 ガーダ 4 横行ストッパ(締め付けて調節するタイプ) 6 サドル 7 ホイスト 8 溝形鋼 9 横桁 10 絶縁トロリ線 11 ワイヤドラム 13 ストッパ部材 14 両端ネジ付ボルト 15 嵩上げ部材 S0 本発明における荷役範囲の水平領域 S1 従来の荷役範囲の水平領域 C ホイルベース中心

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サドル間に架け渡したガーダからガーダ
    長尺方向に対してワイヤドラムの回転軸方向を直交させ
    たホイストを横行可能に懸垂したホイスト式天井クレー
    ンであって、平行な2本の溝形鋼を離間して平行に並
    べ、該溝形鋼間に複数の横桁を架設して広幅のガーダを
    構成してなり、該ガーダに敷設した絶縁トロリ線からホ
    イストへ給電するようにしたことを特徴とするホイスト
    式天井クレーン。
  2. 【請求項2】 絶縁トロリ線は、ガーダを構成する溝形
    鋼間に架設した横桁に敷設したことを特徴とする請求項
    1記載のホイスト式天井クレーン。
  3. 【請求項3】 サドルにおけるガーダの架設支持部位を
    該サドルのホイルベース中心からサドル長尺方向へ偏位
    したことを特徴とする請求項1又は2記載のホイスト式
    天井クレーン。
  4. 【請求項4】 サドルとガーダとの間に嵩上げ部材を介
    在させたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のホ
    イスト式天井クレーン。
  5. 【請求項5】 ガーダにおけるホイストの横行を制限す
    る横行ストッパを、該ガーダに対してホイスト横行方向
    で位置調節自在にしたことを特徴とするホイスト式天井
    クレーン。
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Cited By (5)

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