JP2000108826A - 車両用衝撃吸収体 - Google Patents

車両用衝撃吸収体

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JP2000108826A JP10293083A JP29308398A JP2000108826A JP 2000108826 A JP2000108826 A JP 2000108826A JP 10293083 A JP10293083 A JP 10293083A JP 29308398 A JP29308398 A JP 29308398A JP 2000108826 A JP2000108826 A JP 2000108826A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量生産性に勝れるとともに、衝撃吸収性能
の調節のための平均肉厚変更を簡単に行なうことができ
る車両用衝撃吸収体を提供する。 【解決手段】 車両用衝撃吸収体Eは、乗員の頭上部分
に位置する車体部材を内設し、乗員の頭上部分に対する
衝撃を吸収するためのものである。略中空立方体形状の
本体1は、ブロー成形によって一体成形された熱可塑性
樹脂製である。本体1の互いに対向する当接面2および
支持面3をそれぞれ他方へ向けて窪ませて形成した一方
の凹状リブ4aおよび他方の凹状リブと、一方の凹状リ
ブ4aと他方の凹状リブの先端が当接した接合部を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗員の頭上に対す
る衝撃を吸収するため、乗員の頭上に対する衝撃を吸収
するため、乗員の頭上部分に位置するルーフパネル、フ
ロントピラー、センターピラー、リヤピラーなどの車体
部材に内装される車両用衝撃吸収体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の衝突時に、車室内の乗員
の頭への衝撃エネルギーを吸収して、乗員の頭上を保護
するための車両用衝撃吸収体としては次に説明する
(イ)および(ロ)等が知られている。
【0003】(イ) 自動車の車室を構成する構造部材
の車室内側面に板金製の形状保持部材で被覆された硬質
又は軟質のポリウレタンフォームからなる衝撃吸収体が
装着されたもの(特開平8−58506号公報参照)。
【0004】(ロ) 自動車の車室を構成する構造部材
の車室内側面に射出成形にて一体に形成されたハニカム
構造からなる衝撃吸収体が装着されたもの(特開平8−
58507号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の技術
のうち(イ)は、ポリウレタン発泡体から切り出して作
製した衝撃吸収体本体に板金製形状保持部材を被覆して
いるため、加工工程数が多く、大量生産性に劣り、コス
ト高を招くという問題点がある。
【0006】(ロ)は、衝突時の衝撃により破壊した際
に破砕片に鋭利な角部が生じ、人体に危害を及ぼすおそ
れがある。また、車両用衝撃吸収体の衝撃吸収性能を調
節するためにその平均肉厚を変更する場合、射出成形に
用いる金型を変更しなければならず、金型の作製に時間
とコストがかかるという問題点がある。
【0007】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであって、大量生産性に勝れると
ともに、衝撃吸収性能の調節のための平均肉厚変更を簡
単に行なうことができる車両用衝撃吸収体を実現するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1の発明の車両用衝撃吸収体は、乗員の頭上部分
に位置する車体部材を内設し、乗員の頭上部分に対する
衝撃を吸収するための車両用衝撃吸収体において、ブロ
ー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製のもので
あって、略中空立方体形状の本体と、前記本体の互いに
対向する当接面および支持面をそれぞれ他方へ向けて窪
ませて形成された一方の凹状リブおよび他方の凹状リブ
と、両凹状リブの先端が当接した当接部を備えたことを
特徴とするものである。
【0009】第2の発明の車両用衝撃吸収体は、乗員の
頭上部分に位置する車体部材を内設し、乗員の頭上部分
に対する衝撃を吸収するための車両用衝撃吸収体におい
て、ブロー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製
のものであって、略中空立方体形状の本体と、前記本体
の互いに対向する当接面および支持面のうちのいずれか
一方を他方へ向けて窪ませて形成された凹状リブと、前
記凹状リブの先端部が前記他方の内面に当接した接合部
を備えたことを特徴とするものである。
【0010】第3の発明の車両用衝撃吸収体は、乗員の
頭上部分に位置する車体部材を内設し、乗員の頭上部分
に対する衝撃を吸収するための車両用衝撃吸収体におい
て、ブロー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製
のものであって、略中空立方体形状の本体と、前記本体
の互いに対向する当接面および支持面をそれぞれ他方へ
向けて窪ませて形成された一方の凹状リブおよび他方の
凹状リブと、両凹状リブの先端が当接した接合部を有
し、前記本体の側壁に、該側壁の全面積に対する開口面
積の比率が0.2%〜15%の範囲以内である開口部が
形成されていることを特徴とするものである。
【0011】また、支持面の角隅部に角隅R面取部を形
成するとともに、前記支持面の角隅部を除いた周縁部に
周縁R面取部を形成するとよい。
【0012】さらに、熱可塑性樹脂には、曲げ弾性率が
5000kg/cm2〜25000kg/cm2の範囲以
内のものを用いたり、あるいは、車両用衝撃吸収体の平
均肉厚を2mm〜5mmの範囲以内とする。
【0013】加えて、当接面の面積の比率を当接面に対
して垂直方向に投影した投影面積の70%以上とした
り、あるいは、吹込孔を密封することにより本体の中空
部を密閉する。
【0014】本発明における車両用衝撃吸収体は、一体
成形された袋状の略中空立方体形状を基本構成とし、中
空部を密閉したものにあっては、衝撃時の初期荷重に対
する挙動に優れ、開口部を形成したものにあっては、そ
れに加えて初期から後期にかけて均一な衝撃吸収特性を
得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0016】図1は、本発明に係る車両用衝撃吸収体の
一実施形態を示す模式斜視図、図2は、図1のA−A線
に沿う模式断面図である。車両用衝撃吸収体Eは、ブロ
ー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製のもので
あって、略中空立方体形状の本体1と、本体1の互いに
対向する当接面2および支持面3をそれぞれ他方に向け
て窪ませて形成された一方の凹状リブ4aおよび他方の
凹状リブ4bと、両凹状リブ4a、4bの先端が当接し
た接合部4cを備えている。また、当接面2の角隅部を
除く周縁部には周縁R面取部5が形成されており、当接
面2の角隅部には角隅R面取部6が形成される。
【0017】支持面3の側にはブロー成形時におけるパ
ーティングライン7が現われている。支持面3にはその
対向する両側にブラケット8が張り出し状に一体的に設
けられている。9は取付孔である。
【0018】本発明に係る車両用衝撃吸収体Eは、その
本体1が密閉状であるか、または図1および図2に示す
ように、本体1の側壁1aに開口部10を設けたもので
構成されるが、開口部10を設ける場合は、側壁1aの
全面積に対する開口面積の比率が0.2%〜15%の範
囲以内である。
【0019】図3は、本発明に係る車両用衝撃吸収体の
他の実施形態を示す図1と同様の部分の模式断面図であ
る。車両用衝撃吸収体Eは、本体1の互いに対向する当
接面2および支持面3のうち、支持面3を当接面2に向
けて窪ませて形成された筒状の凹状リブ4と、凹状リブ
4の先端部が当接面2の内面に当接した接合部4cを備
えたものである。これ以外の部分は図1および図2に示
した車両用衝撃吸収体Eと同様でよいのでその説明は省
略する。
【0020】なお、上述したものとは逆に、当接面2を
支持面3に向けて窪ませて凹状リブを形成してもよい。
【0021】本発明において、熱可塑性樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リスチレン、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド
等、剛性等の機械的強度の大きなものが用いられる。
【0022】特に、曲げ弾性率が5000kg/cm2
〜25000kg/cm2の範囲以内のものを用いるこ
とが望ましい。
【0023】曲げ弾性率が5000kg/cm2よりも
小さいと、柔らかすぎて衝撃によって変形してしまい、
逆に25000kg/cm2より大きいと、硬くなりす
ぎて衝撃によって破損してしまい、車両用衝撃吸収体と
しての十分な衝撃吸収性能を得ることができなくなる。
【0024】また、車両用衝撃吸収体の平均肉厚は2m
m〜5mmの範囲以内であることが望ましい。平均肉厚
が2mmより小さいと、衝撃により衝撃を吸収すること
なく変形してしまい、逆に5mmより大きくても衝撃を
吸収することができなくなるおそれがある。
【0025】さらに、当接面の面積の比率は、当接面に
対して垂直方向に投影した投影面積の70%以上に設定
すると、衝撃荷重が分散するため衝撃吸収性能が良好に
なる。なお、上記投影面積とは、ブラケットを除いた投
影面積をいう。
【0026】ここで、本発明に係る車両用衝撃吸収体の
一使用例について説明する。
【0027】図4および図5は、自動車に本発明に係る
図1および図2に示す車両用衝撃吸収体Eを用いた場合
を示し、自動車のルーフパネル30のインナパネル32
と内装材31との間に、車両用衝撃吸収体Eを配設して
いる。車両用衝撃吸収体Eは、乗員の頭部Fを保護する
ものである。車両用衝撃吸収体Eは、そのブラケット8
をインナパネル32に固定しており、支持面3とインナ
パネル32との間には空間部32aを有している。33
はアウタパネル、34は内装材31とインナパネル32
とアウタパネル33の端末を覆うモール、35はドアガ
ラス、36はドアサッシである。
【0028】なお、本発明に係る図1および図2に示す
車両用衝撃吸収体Eは、図4のフロントピラー30a、
センターピラー30bまたはリヤピラー30cのパッド
として用いることができることはいうまでもない。
【0029】次に、本発明に係る車両用衝撃吸収体の製
造方法について、図1および図2に示した車両用衝撃吸
収体Eをブロー成形する場合を例に挙げて説明する。
【0030】図6に示すように、一方の金型21およ
び他方の金型22を型開きし、熱可塑性樹脂を図示しな
い押出機によって溶融させてその押出ヘッド24より筒
状のパリスン23を押し出し、両金型21、22間に配
置する。
【0031】上記ののち、型閉じを行ない、一方の
金型21のリブ形成用突出部21aおよび他方の金型2
2のリブ形成用突出部22aにより、パリスン23をそ
の両側から窪ませて先端部を当接させることにより接合
部4cを形成するとともに、パリスン23を両金型2
1,22のピンチオフ部で挟持する。この接合部4cは
溶着させておくと、衝撃吸収性能が向上する。
【0032】本工程において、パリスン23の先端開口
部を閉鎖し、押出ヘッド24に内設された吹込手段等に
よって加圧流体を所定量導入する、いわゆるプリブロー
を行なったのち型閉じを完了させるようにすることがで
きる。
【0033】上記ののち、パリスン23内に図示し
ない吹込手段により加圧流体を導入し、図7に示すよう
に、キャビティに沿って膨張させて、上述した車両用衝
撃吸収体Eをブロー成形により一体成形する。
【0034】上記ののち、前記金型21,22中で
取り出し可能な温度まで冷却したのち、型開きを行ない
車両用衝撃吸収体Eを取り出す。
【0035】なお、図3に示した車両用衝撃吸収体Eを
ブロー成形するには、他方の金型に、パリスンを突出変
形させてその先端を当接面12の内面側に当接させて接
合部4cを形成することができる高さのリブ形成用突出
部を設けた分割形式の金型を用いる。
【0036】
【実施例】(実施例1)ポリプロピレン(日本ポリケム
製、グレード:EC−9、曲げ弾性率12000kg/
cm2、JISK−7113)より、側壁1aに開口部
10が無いほかは下記の寸法の図1および図2に示した
ものと同形状の車両用衝撃吸収体をブロー成形によって
製造し、得られた車両用衝撃吸収体を引張り試験機(株
式会社AND製、「TENSILON/STM−F10
00BP」)により当接面および支持面を5度偏った方
向より圧縮し、圧縮荷重に対する圧縮歪の変化を計測し
た。その結果を図8に示すグラフの曲線Aに示す。
【0037】車両用衝撃吸収体の外形形状:縦=100
mm、横=100mm、高さ=50mm 周縁R面取部の曲率半径:10mm 角隅R面取部の曲率半径:25mm 平均肉厚:2.5mm (実施例2)周縁R面取部および角隅R面取部を形成し
ない以外は、実施例1と同様に車両用衝撃吸収体をブロ
ー成形によって製造し、得られた車両用衝撃吸収体を実
施例1と同様に圧縮荷重に対する圧縮歪の変化を計測し
た。その結果を図8に示すグラフの曲線Bに示す。
【0038】図8のグラフに示す曲線Aおよび曲線Bか
ら明らかなように、実施例1および実施例2の車両用衝
撃吸収体は、圧縮荷重がそれぞれ約580kg/c
2、約500kg/cm2を超えるまでの間は圧縮歪が
直線的に変化し、その値も20%以下を維持しているこ
とからみて、衝撃吸収性能が良好であり、両者ともに有
効である。
【0039】特に、当接面の角隅部を除く周縁部および
角隅部にそれぞれ周縁R面取部および角隅R面取部を形
成した実施例1の場合、圧縮荷重が約600kg/cm
2において、圧縮歪が約20%から60%まで大きく増
大し、衝撃吸収性能がより良好になる。 (実施例3)ポリプロピレン(日本ポリケム製、グレー
ド:EC−9、曲げ弾性率12000kg/cm2、J
ISK−7113)より、下記の寸法の図1および図2
に示したものと同形状の車両用衝撃吸収体をブロー成形
によって製造し、開口部の開口率0.1%、3.5%、
15.2%のものについて、以下の試験方法で衝突によ
る圧縮歪を調べた。その結果を図10に示す。 車両用衝撃吸収体の外形形状:縦=100mm、横=1
00mm、高さ=50mm 平均肉厚:2.5mm 試験方法 衝突子:80mm×160mmのフラット面を持つ 衝突速度:30km/時 雰囲気温度:常温 測定結果:吸収エネルギーをヒステリシス・カーブとし
て描く
【0040】図9は発泡ポリウレタン充填の車両用衝撃
吸収体およびブロー成形による無孔の車両用衝撃吸収体
Eの衝撃吸収特性を示したグラフである。本実施の形態
による車両用衝撃吸収体Eは実線の曲線A1で示すよう
に、初期荷重a1の値が適切なレベルであり、その後の
変化がフラットで、しかも最大荷重b1の値と初期荷重
a1の値の間に大きい差がなく、理想的な衝撃吸収特性
を有する。これに比べて、開口部を持たない(無孔の)
ブロー成形による車両用衝撃吸収体A2は、初期荷重a
2の値が適切でその後の変化もフラットではあるもの
の、最大荷重b2が高く動的挙動が悪い。また、発泡ポ
リウレタン充填の車両用衝撃吸収体A3は、最大荷重b
3と初期荷重a3の間に大差はないが、初期荷重a3に
到る勾配がゆるやかで弾性変形の範囲が広く、従ってエ
ネルギー吸収量が小さくて静的挙動が悪いという欠点を
有する。
【0041】これに対して、図10の曲線B1は、開口
率3.5%のサンプルの衝撃吸収特性を示すもので、初
期荷重の値が高すぎたり低すぎたりすることなく、初期
荷重と最大荷重の差も小さくて、その間の変化がフラッ
トであり、従って理想曲線に近い。ところが、図10の
曲線B2で示す開口率0.1%のサンプルの衝撃吸収特
性は、最大荷重が大きくて、ブロー成形による車両用衝
撃吸収体であって無孔の場合に近い動的挙動を示す。ま
た、図10の曲線B3で示す開口率15.2%のサンプ
ルは、初期荷重が低すぎるうえに、最大荷重が大きくて
動的挙動も悪い。これは、開口面積が大きすぎるために
全体として剛性不足になるためと推測される。
【0042】側壁の開口部の開口率を様々に変化させて
上記と同様の実験を行なった結果、開口率が0.2%〜
15%の範囲以内であれば動的挙動と静的挙動の双方に
すぐれた良好な衝撃吸収特性を得られることが判明し
た。
【0043】車両用衝撃吸収体Eの本体1に上記開口率
の開口部8を形成すると、ブロー成形による車両用衝撃
吸収体に特有の良好な静的挙動を維持しながら、動的挙
動は発泡ポリウレタン充填のものに近い極めて理想的な
衝撃吸収特性を得ることができる。
【0044】側壁1aの開口部8の開口率については、
前述のように、側壁1aの全面積の0.2%〜15%の
範囲以内が適切である。開口面積の比率が0.2%未満
では最大荷重を制御する効果が不充分で、衝突による衝
撃で破壊するときの反力が大きくて乗員にとって危険で
ある。また、開口面積の比率が15%以下になると、初
期荷重の低下を招き、早期に座屈を引き起こす。座屈を
起こすと完全に潰れてしまうため、衝撃力を吸収できな
い。
【0045】このように本実施の形態によれば、動的挙
動と静的挙動の双方にすぐれた理想的な衝撃吸収特性を
有し、従って極めて高性能であって、しかも大量生産性
に勝れた製造コストの低い車両用衝撃吸収体を実現でき
る。
【0046】本発明に係る車両用衝撃吸収体Eは、図1
1に示すように、乗員の頭上部分に位置する車体部材の
態様に応じて、横長形状のものであってもよい。なお、
図11に示すものは、図1に示すものと形状が異なるこ
とと、凹状リブ4aを複数設けたほかは、図1に示すも
のと基本的に同等の構成であるから、同構成部位には同
符号を付してその説明を省略する。
【0047】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0048】ブロー成形により一体成形するため、大量
生産性に勝れ、製造コストを著しく低減することができ
る。
【0049】また、パリスンの肉厚を変更するだけで車
両用衝撃吸収体の平均肉厚を簡単に調節することができ
るため、短時間かつ低コストで車両用衝撃吸収体の衝撃
吸収性能の調節を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用衝撃吸収体の一実施形態の
模式斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う模式断面図である。
【図3】本発明に係る車両用衝撃吸収体の他の実施形態
を示す図2と同様の模式断面図である。
【図4】本発明に係る車両用衝撃吸収体の一使用例を示
す説明図である。
【図5】図4のB−B線に沿う模式断面図であって、乗
員の頭部の位置を合わせて示している。
【図6】本発明に係る車両用衝撃吸収体のブロー成形時
における一工程を示す説明図である。
【図7】本発明に係る車両用衝撃吸収体のブロー成形時
における一工程を示す説明図である。
【図8】本発明に係る車両用衝撃吸収体において、実施
例1および実施例2の圧縮荷重と圧縮歪の関係を示すグ
ラフである。
【図9】図1の車両用衝撃吸収体の衝撃吸収特性を、無
孔の場合と発泡ポリウレタン充填のものについて示した
グラフである。
【図10】車両用衝撃吸収体の側壁の開口率を変化させ
た場合の衝撃吸収特性を示すグラフである。
【図11】本発明に係る車両用衝撃吸収体の他の実施形
態の模式斜視図である。
【符号の説明】
E 車両用衝撃吸収体 1 本体 1a 側壁 2 当接面 3 支持面 4a、4b、4 凹状リブ 4c 接合部 5 周縁R面取部 6 角隅R面取部 7 パーティングライン 8 ブラケット 9 取付孔 10 開口部 21 一方の金型 22 他方の金型 21a、22a リブ形成用突出部 21b、22b ブラケット形成部 23 パリスン 24 押出ヘッド 30 ルーフパネル 30a フロントピラー 30b センターピラー 30c リヤピラー 31 内装材 32 インナパネル 32a 空間部 33 アウタパネル 34 モール 35 ドアガラス 36 ドアサッシ F 乗員の頭部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員の頭上部分に位置する車体部材を内
    設し、乗員の頭上部分に対する衝撃を吸収するための車
    両用衝撃吸収体において、 ブロー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製のも
    のであって、略中空立方体形状の本体と、前記本体の互
    いに対向する当接面および支持面をそれぞれ他方へ向け
    て窪ませて形成された一方の凹状リブおよび他方の凹状
    リブと、両凹状リブの先端が当接した接合部を備えたこ
    とを特徴とする車両用衝撃吸収体。
  2. 【請求項2】 乗員の頭上部分に位置する車体部材を内
    設し、乗員の頭上部分に対する衝撃を吸収するための車
    両用衝撃吸収体において、 ブロー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製のも
    のであって、略中空立方体形状の本体と、前記本体の互
    いに対向する当接面および支持面のうちのいずれか一方
    を他方へ向けて窪ませて形成された凹状リブと、前記凹
    状リブの先端部が前記他方の内面に当接した接合部を備
    えたことを特徴とする車両用衝撃吸収体。
  3. 【請求項3】 乗員の頭上部分に位置する車体部材を内
    設し、乗員の頭上部分に対する衝撃を吸収するための車
    両用衝撃吸収体において、 ブロー成形によって一体成形された熱可塑性樹脂製のも
    のであって、略中空立方体形状の本体と、前記本体の互
    いに対向する当接面および支持面をそれぞれ他方へ向け
    て窪ませて形成された一方の凹状リブおよび他方の凹状
    リブと、両凹状リブの先端が当接した接合部を有し、前
    記本体の側壁に、該側壁の全面積に対する開口面積の比
    率が0.2%〜15%の範囲以内である開口部が形成さ
    れていることを特徴とする車両用衝撃吸収体。
  4. 【請求項4】 支持面の角隅部に角隅R面取部を形成す
    るとともに、前記支持面の角隅部を除いた周縁部に周縁
    R面取部を形成したことを特徴とする請求項1ないし3
    いずれか1項記載の車両用衝撃吸収体。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂は、曲げ弾性率が5000
    kg/cm2〜25000kg/cm2の範囲以内のもの
    であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項
    記載の車両用衝撃吸収体。
  6. 【請求項6】 車両用衝撃吸収体の平均肉厚が、2mm
    〜5mmの範囲以内であることを特徴とする請求項1な
    いし5いずれか1項記載の車両用衝撃吸収体。
  7. 【請求項7】 当接面の面積の比率が、当接面に対して
    垂直方向に投影した投影面積の70%以上であることを
    特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の車両用
    衝撃吸収体。
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