JP2000106041A - 柔軟ノンハロゲン電線ケーブル - Google Patents

柔軟ノンハロゲン電線ケーブル

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JP2000106041A
JP2000106041A JP10275264A JP27526498A JP2000106041A JP 2000106041 A JP2000106041 A JP 2000106041A JP 10275264 A JP10275264 A JP 10275264A JP 27526498 A JP27526498 A JP 27526498A JP 2000106041 A JP2000106041 A JP 2000106041A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン化物を含まないオレフィン系樹脂を
主成分とし、引き裂き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定
の引き裂き荷重及び所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き
性を向上し取扱い性、施工性を向上させることができる
ようにする。 【解決手段】 導体の上にポリ塩化ビニル樹脂又はオレ
フィン系樹脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁導体を
2本合わせた上に、又は該絶縁導体を複数本撚り合わせ
介在物を介在して成形した上に被覆してなるノンハロゲ
ン難燃シースを発泡して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系樹脂
からなる絶縁体を被覆してなる絶縁導体を2本合わせた
上に、又は該絶縁導体を複数本撚り合わせ介在物を介在
させて成型し最外層としてノンハロゲン難燃シースを被
覆してなるノンハロゲン電線ケーブルに係り、特に柔軟
性を持たせ、取扱い性や施工性を向上することのできる
柔軟ノンハロゲン電線ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂組成物は、電気的性質にす
ぐれ誘電率が小さく誘電損が少ないため、絶縁体やシー
スとして導体や絶縁電線の上に被覆して形成される絶縁
電力ケーブル等に用いられている。そして、熱可塑性樹
脂組成物として、耐電圧及び絶縁抵抗が比較的高く、生
産コストが低く、単独で難燃性に優れているところから
従来よりポリ塩化ビニル樹脂組成物(ハロゲン化物)が
多く用いられている。ところが、このようなポリ塩化ビ
ニル樹脂組成物を用いた従来の熱可塑性樹脂組成物にあ
っては、例えば、焼却廃却処分するために電線・ケーブ
ルを燃焼すると、ポリ塩化ビニル樹脂組成物から腐食性
を有する塩化水素ガスが発生する。そこで、近年、ハロ
ゲン化物を用いない絶縁体やシースとしてポリエチレン
等のオレフィン系樹脂組成物を自動車のワイヤハーネ
ス、屋内配線等の高温を発する箇所の電線・ケーブルの
絶縁体・シースに用いる試みがなされている。このオレ
フィン系樹脂組成物は、単独では難燃性を有しておら
ず、所定の難燃性を持たせるために、水酸化マグネシウ
ム等の金属水酸化物を混合している。
【0003】すなわち、従来の絶縁電力ケーブルには、
図3に示す如く、軟銅線で構成される導体1にポリ塩化
ビニル樹脂又は架橋ポリエチレンによって構成される絶
縁体2を被覆した絶縁導体3を2本合わせ、この上にノ
ンハロ難燃ポリオレフィンによって構成されるシース4
を被覆して構成される絶縁電力ケーブル5(例えば、V
VFケーブル)がある。また、従来の絶縁電力ケーブル
には、図4に示す如く、軟銅線で構成される導体1にポ
リ塩化ビニル樹脂又は架橋ポリエチレンによって構成さ
れる絶縁体2を被覆した絶縁導体3を複数本(図4で
は、3本)撚り合わせ、介在6を介在させて丸形に成形
し、押え巻きテープ7を巻き付け、この上にノンハロ難
燃ポリオレフィンによって構成されるシース4を被覆し
て構成される絶縁電力ケーブル8(例えば、VVRケー
ブル)がある。そして、この絶縁電力ケーブル5及び絶
縁電力ケーブル8の最外層になるシース4を構成するノ
ンハロゲン難燃シースは、押出して被覆される。
【0004】このような最外層シースにノンハロゲン難
燃シースが用いられた電線・ケーブルを配線するに当た
っては、配線工事をする者によって電線・ケーブルの分
岐接続を行ったり、電線・ケーブルを端子等に接続する
ために、電線・ケーブルの端末処理が行われる。電気配
線工事者によるこの端末処理を行うに当たっては、電線
・ケーブルのシースを剥離除去して、絶縁導体を露出す
る作業が行われる。この絶縁導体の露出作業では、2本
の絶縁導体を分けるように2本の絶縁導体の間のシース
にカッターナイフを切り入れ、シースを導体長手方向に
切り裂き、しかる後、シースを剥離している。しかしな
がら、このような環境対策や防災対策のため電線・ケー
ブルのシースにポリエチレン等のオレフィン系樹脂組成
物などの非ハロゲン化物を用いた場合は、PVC(ポリ
塩化ビニル樹脂)を用いた場合に比して、引き裂き荷重
や屈曲荷重が大きく硬く、柔軟性に劣るため、シースを
剥離して電線・ケーブルを布設配線する際、シースを引
き裂いたり、電線・ケーブルを曲げたりするのが容易に
できず電線・ケーブルの取扱い性、施工性が悪くなって
いる。そこで、非ハロゲン化物をシースに用いた電線・
ケーブルの場合、従来、メタセロン触媒系のオレフィン
樹脂を用いたり、EPM(エチレンプロピレン共重合
体、以下同じ)やNBR(ブタジエンアクリロニトリル
ゴム、以下同じ)などのエラストマー成分を用いたり、
比較的柔軟なエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を
使用して、柔軟性を持たせている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにシース材料にメタセロン触媒系のオレフィン樹脂を
用いたり、EPM(エチレンプロピレン共重合体、以下
同じ)やNBR(ブタジエンアクリロニトリルゴム、以
下同じ)などのエラストマー成分を用いたり、比較的柔
軟なエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を使用した
場合、シースに柔軟性を持たせることはできるが、例え
ば2本の絶縁導体を分けるように2本の絶縁導体の間に
カッターナイフを切り入れ、シースを導体長手方向に切
り裂いて剥離しようとすると、シースが一定方向に引き
裂かれず、引き裂き性が極端に悪いという問題がある。
【0006】本発明の目的は、ハロゲン化物を含まない
オレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂き荷重及び屈曲
荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び所定の屈曲荷重
を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い性、施工性を向上
させることができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブル
は、導体の上にポリ塩化ビニル樹脂又はオレフィン系樹
脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁導体を2本合わせ
た上に、又は該絶縁導体を複数本撚り合わせ介在物を介
在して成形した上に被覆してなるノンハロゲン難燃シー
スを発泡して構成したものである。ノンハロゲン難燃シ
ースは、絶縁導体を2本合わせた上に被覆される場合
(例えば、VVFケーブル)、絶縁導体を複数本(例え
ば、3本)撚り合わせ介在物を介在して丸形に成形した
上に被覆する場合(例えば、VVRケーブル)とがあ
る。このノンハロゲン難燃シースは、絶縁体を押出し被
覆した導体を2本合わせた上に押出して、あるいは絶縁
体を押出し被覆した導体を3本撚り合わせ介在物を介在
させて丸形に成形した上に押出して被覆される。このノ
ンハロゲン難燃シースには、発泡剤が配合してあり、押
出し被覆すると押出し被覆熱によって被覆されたシース
が発泡する。
【0008】このように構成することにより請求項1に
記載の発明によれば、ハロゲン化物を含まないオレフィ
ン系樹脂を主成分とし、引き裂き荷重及び屈曲荷重を抑
制し、所定の引き裂き荷重及び所定の屈曲荷重を持た
せ、引き裂き性を向上し取扱い性、施工性を向上させる
ことができる。
【0009】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記ノンハロゲ
ン難燃シースを、少なくともオレフィン系樹脂に難燃
剤、有機化学発泡剤を配合すると共に、その他必要に応
じて加工助剤、酸化防止剤を配合し、5〜20%の発泡
率に発泡させて構成したものである。有機化学発泡剤に
よるシースの発泡率は、5〜20%でその有効性を発揮
し、理想的には、7〜15%である。このシースの発泡
率を5〜20%としたのは、シースの発泡率が5%を下
回ると引き裂き性の向上が期待できないからであり、シ
ースの発泡率が20%を超えると引張強度が必要とする
強度以上に低下してしまうからである。理想的な発泡率
として7〜15%としてあるのは、シースにカッターナ
イフを切り入れ、絶縁導体を持って左右に開くようにし
てシースを容易に引き裂くことができるように引き裂き
性を向上することができ、十分な引張強度を得られ、最
も有効性を発揮することができるからである。
【0010】このように構成することにより請求項2に
記載の発明によれば、ハロゲン化物を含まないオレフィ
ン系樹脂を主成分とし、引き裂き荷重及び屈曲荷重を抑
制し、所定の引き裂き荷重及び所定の屈曲荷重を持た
せ、引き裂き性を向上し取扱い性、施工性を向上させる
ことができる。
【0011】上記目的を達成するために、請求項3に記
載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記ノンハロゲ
ン難燃シースを、少なくともオレフィン系樹脂100重
量部に、難燃剤を50〜200重量部、有機化学発泡剤
を0.2〜5重量部配合すると共に、その他必要に応じ
て加工助剤、酸化防止剤を適量配合し、5〜20%の発
泡率に発泡させて構成したものである。また、上記目的
を達成するために、請求項4に記載の柔軟ノンハロゲン
電線ケーブルは、上記オレフィン系樹脂を、直鎖状低密
度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン
(LDPE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EM
M)、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーメタ
クリル酸共重合体、高密度ポリエチレン(HDPE)、
ポリプロピレン(PP)、メタロセン系直鎖状低密度ポ
リエチレン(メタロセン系LLPDE)、メタロセン超
低密度ポリエチレン(メタロセンVLDPE)、エチレ
ン−プロピレン共重合体(EPA)、ブタジエンアクリ
ロニトリルゴム(NBR)のいずれか1種または2種以
上の混合物で構成したものである。さらに、上記目的を
達成するために、請求項5に記載の柔軟ノンハロゲン電
線ケーブルは、上記難燃剤を、水酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化バリウム、硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、炭酸
カルシウム、酸化モリブテン、赤燐、燐酸エステル、ポ
リリン酸アンモニウム、チタン酸カリウムのいずれか1
種又は2種以上で構成したものである。また、上記目的
を達成するために、請求項6に記載の柔軟ノンハロゲン
電線ケーブルは、上記難燃剤を、シランカップリング
剤、チタネートカップリング剤、各種脂肪酸(ステアリ
ン酸やオレイン酸)などによるカップリング処理又は表
面処理を行って分散性や防湿性を向上させたものであ
る。
【0012】難燃剤は、ノンハロゲン難燃シースのベー
ス樹脂であるオレフィン系樹脂に難燃性を持たせるため
のもので、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウ
ム、硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、炭酸カルシウム、酸化モ
リブテン、赤燐、燐酸エステル、ポリリン酸アンモニウ
ム、チタン酸カリウムのいずれか1種又は2種以上で構
成されている。特に、金属水酸化物は、オレフィン系樹
脂に用いられる無機系難燃剤で、オレフィン系樹脂組成
物に難燃作用を持たせるものであり、この金属水酸化物
がオレフィン系樹脂に配合されないで加熱加工成形され
たオレフィン系樹脂組成物は、難燃性を全く示さないも
のとなる。この金属水酸化物としては、水酸化マグネシ
ウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が用い
られる。この金属水酸化物をオレフィン系樹脂に配合す
ることによってオレフィン系樹脂が燃焼し難くなり、燃
焼した際に燃え殻を炭化させ保形性を持たせる作用を有
している。これらの金属水酸化物は、1種類(例えば、
水酸化マグネシウム)を選択して配合することも、2種
類以上(例えば、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニ
ウム)選択して配合することもできる。
【0013】このような難燃剤は、オレフィン系樹脂1
00重量部に対して、50〜200重量部配合される。
この難燃剤の配合量をオレフィン系樹脂100重量部に
対して50〜200重量部としたのは、難燃剤の配合量
がオレフィン系樹脂100重量部に対して50重量部よ
り少ないと所定の難燃性を得られないからであり、難燃
剤の配合量がオレフィン系樹脂100重量部に対して2
00重量部を超えて配合してもそれ以上の難燃性を得ら
れないばかりか、200重量部を超えて配合すると機械
的衝撃に対する耐摩耗性が低下してしまうからである。
【0014】また、有機化学発泡剤は、ノンハロゲン難
燃シースのベース樹脂であるオレフィン系樹脂を発泡さ
せるためのものであり、オレフィン系樹脂に有機化学発
泡剤を配合して押出し機で押出し被覆すると、押出した
ときの熱によって有機化学発泡剤が作用してオレフィン
系樹脂が発泡する。この有機化学発泡剤をオレフィン系
樹脂に配合してオレフィン系樹脂を発泡させる発泡率
は、5〜20%であり、理想的には7〜15%である。
この有機化学発泡剤配合によるオレフィン系樹脂の発泡
率を5〜20%としたのは、発泡率が5%を下回ると、
十分な引裂き性が得られないからであり、発泡率が20
%を超えると引裂き性は向上するが引き裂き荷重が低く
なり過ぎて所定の物理的特性が得られなくなるからであ
る。また、オレフィン系樹脂の理想的な発泡率を7〜1
5%としたのは、発泡率が7%であれば容易に引き裂く
ことができ、発泡率が15%を超えると物理的特性の低
下が大きく変化し始めてくるからである。
【0015】このような有機化学発泡剤は、オレフィン
系樹脂100重量部に対して、0.2〜5重量部配合さ
れる。この有機化学発泡剤の配合量をオレフィン系樹脂
100重量部に対して0.2〜5重量部としたのは、有
機化学発泡剤の配合量がオレフィン系樹脂100重量部
に対して0.2重量部を下回ると、オレフィン系樹脂の
発砲率が5%を下回ってしまい十分な引裂き性が得られ
ないからであり、有機化学発泡剤の配合量がオレフィン
系樹脂100重量部に対して5重量部を超えて配合する
と、オレフィン系樹脂の発砲率が20%を超えて発泡す
るため引裂き性は向上するが引き裂き荷重が低くなり過
ぎて所定の物理的特性が得られなくなるからである。
【0016】このように構成することにより請求項3、
4、5、6に記載の発明によれば、ハロゲン化物を含ま
ないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂き荷重及び
屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び所定の屈曲
荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い性、施工性を
向上させることができ、基準とする難燃性を確保するこ
とができる。
【0017】またさらに、上記目的を達成するために、
請求項7に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上
記ノンハロゲン難燃シースに配合する有機化学発泡剤
を、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリ
ル、ジニトロペンタメチレンテトラミン、バラトルエン
スルホニルヒドラジド、4,4´−オキシビスベンゼン
スルホニルヒドラジドのいずれか1種または2種以上の
混合物で構成したものである。アゾジカルボンアミド
は、分解温度100℃のオレフィン系樹脂の発泡剤であ
る。また、アゾビスイソブチロニトリルは、分解温度9
0〜100℃のオレフィン系樹脂の発泡剤である。さら
に、ジニトロペンタメチレンテトラミンは、分解温度2
00℃のゴムの発泡剤である。さらにまた、パラトルエ
ンスルホニルヒドラジドは、分解温度110℃のオレフ
ィン系樹脂の発泡剤である。そして、4,4´−オキシ
ビスベンゼンスルホニルヒドラジドは、分解温度140
〜160℃のオレフィン系樹脂の発泡剤で、樹脂−ゴム
ブレンドに対しては発泡剤兼架橋剤となる。これらの発
泡剤は、1種類(例えば、アゾジカルボンアミド)を選
択して配合することも、2種類以上(例えば、アゾジカ
ルボンアミドとアゾビスイソブチロニトリル)選択して
配合することもできる。このように2種類の発泡剤を混
合して配合すると、発泡剤のそれぞれの分解温度(発泡
温度)が異なるため、発泡剤を使い分け加熱温度を調整
することにより発泡時間を自由に調整することが可能と
なる。
【0018】このように構成することにより請求項7に
記載の発明によれば、ノンハロゲン難燃シースに配合す
る有機化学発泡剤を選択することにより、ノンハロゲン
難燃シースのベース樹脂であるオレフィン系樹脂の発泡
時間を自由に調整することができる。
【0019】さらにまた、上記目的を達成するために、
請求項8に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上
記ノンハロゲン難燃シースに配合する有機化学発泡剤の
配合を、オレフィン系樹脂に難燃剤を配合すると共に必
要に応じて加工助剤、酸化防止剤を配合して形成した混
合物に、有機化学発泡剤を配合して形成されるマスター
バッチを混練させて行うようにしたものである。電線ケ
ーブルの最外層に被覆されるノンハロゲン難燃シースに
配合する有機化学発泡剤の配合方法は、有機化学発泡材
をそのまま添加する方法と、オレフィン系樹脂に有機化
学発泡剤を予め所定量(例えば、発泡材有効成分0.2
〜5重量部)を配合して形成されるマスターバッチを混
練させることによって添加する方法とがある。このマス
ターバッチには、難燃剤、加工助剤、酸化防止剤を配合
しておいてもよい。
【0020】柔軟性を得るためゴム添加剤とかメタロセ
ン触媒を使って柔らかくする場合、製造する製品毎に1
個1個全部配合を検討していく必要があり、その調整が
非常に面倒であるが、請求項8に記載の発明によれば、
予め特定の発泡率(例えば、10%)のマスターバッチ
を作ってあるため、発泡率が異なる製品であっても、こ
のマスターバッチを使うことで、マスターバッチの添加
量を制御することで自由に引き裂き性を調整することが
でき、マスターバッチの添加量の増減によって自由に発
泡効率を変更して、一定レベルの引裂き性とか柔軟性を
得ることができ、引き裂き性を向上し取扱い性、施工性
を向上させることができる。
【0021】また、上記目的を達成するために、請求項
9に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記ノン
ハロゲン難燃シースを、少なくともオレフィン系樹脂
に、難燃剤、シランカップリング剤、架橋剤、架橋触
媒、有機化学発泡剤を配合し、5〜20%の発泡率に発
泡させると共に架橋して構成したものである。また、上
記目的を達成するために、請求項10に記載の柔軟ノン
ハロゲン電線ケーブルは、上記有機化学発泡剤の配合
を、オレフィン系樹脂に難燃剤を配合すると共に必要に
応じて加工助剤、酸化防止剤を配合して形成したコンパ
ウンドに、有機化学発泡剤、シランカップリング剤、架
橋剤、架橋触媒を配合して形成されるマスターバッチを
混練させて、押出し被覆してシースを形成して構成した
ものである。さらに、上記目的を達成するために、請求
項11に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記
シランカップリング剤を、ビニルトリメトキシシラン
(VTMS)、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチ
ルジエトキシシラン、ビニルフェニルジメトキシシラン
のいずれか1種または2種以上の混合物で構成したもの
である。また、上記目的を達成するために、請求項12
に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記架橋剤
を、ジクミルパーオキサイト(DCP)、2,5−(第
三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,1,3−ビス(第
三ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンのいずれか
1種または2種以上の混合物で構成したものである。さ
らに、上記目的を達成するために、請求項13に記載の
柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記架橋触媒を、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、ジブチ
ル錫メチルカプチドのいずれかで構成したものである。
【0022】カップリング剤は、複合材料の強化材と樹
脂母材の両方と反応し界面において強い結合を形成する
かまたはそれを助長することのできる化学物質で、オレ
フィン系樹脂の分子間を橋渡すものである。そしてシラ
ンカップリング剤には、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、
ノルマルヘキシルトリメトキシシラン等がある。これら
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリブトキシシラン、ノルマルヘキシルトリ
メトキシシラン等の各種シランカップリング剤は、1種
類(例えば、ビニルトリメトキシシラン)のみを配合す
ることも、2種類(例えば、ビニルトリメトキシシラン
とビニルトリエトキシシラン)以上を配合することもで
きる。
【0023】このようなカップリング剤で、オレフィン
系樹脂の分子間を橋かけするのを開始させるためのもの
が架橋剤である。この架橋剤による化学架橋は、ジクミ
ルパーオキサイド(DCP)などの架橋剤を配合し、加
熱することによって架橋するもので、架橋剤を配合した
オレフィン系樹脂を加熱すると、まず、加熱することに
よって架橋剤が分解し、遊離基ができ、この遊離基とポ
リマーが反応してポリマーを活性化し、ポリマー遊離基
を生成し、このポリマー遊離基同士が結合してポリマー
架橋を形成する。絶縁体の上に押出し被覆されるシース
は、押出し被覆する際の熱によって、押出し被覆される
と同時に発泡され、発泡の直後に空気中の水分の存在に
よって架橋反応が起き、架橋される。ビニルシランによ
る水架橋は、ポリマーであるオレフィン系樹脂に、遊離
ラジカル発生剤(架橋剤)であるジクミルパーオキサイ
ド(DCP)、ビニルトリメトキシシラン(VTMS)
等のシラン化合物(カップリング剤)、ジブチル錫ジラ
ウレート等のシラーノ縮合触媒(シロキサン縮合触媒)
を配合して加熱することによって行われる。すなわち、
ポリマー(オレフィン系樹脂)、架橋剤(ジクミルパー
オキサイド)、シラン化合物(ビニルトリメトキシシラ
ン)、シラーノ縮合触媒(ジブチル錫ジラウレート)を
配合し、外部から熱を加えると、架橋剤が分解され遊離
基ができる。この遊離基とポリマーが反応してポリマー
を活性化し、ポリマー遊離基を生成し、このポリマー遊
離基とシラン化合物(ビニルトリメトキシシラン)とが
反応してグラフトマーが生成される。そして、このグラ
フトマーに錫系の触媒(ジブチル錫ジラウレート)が作
用し、水の存在によって、遊離基にシランカップリング
剤のビニルトリメトキシシランのビニルのところがとれ
て結合する。すなわち、ポリマー(オレフィン系樹脂)
分子にSi(シラン)が入った状態で鎖がつくられ、も
う一方のポリマー(オレフィン系樹脂)分子にも同じよ
うな現象が起きて2つのポリマー(オレフィン系樹脂)
分子が、Si(シラン)を中にして酸素(O)を真ん中
にした形で架橋反応(シラン架橋)が行われ、2つのポ
リマー(オレフィン系樹脂)分子が繋がって架橋状態を
形成している。
【0024】さらに、架橋触媒は、オレフィン系樹脂の
分子間にカップリング剤を介在させる架橋現象を促進さ
せるためのもので、この架橋触媒としては、ジブチル錫
ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ
オクタエート等がある。
【0025】このように構成することにより請求項9、
10、11、12、13に記載の発明によれば、ハロゲ
ン化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き
裂き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及
び所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0026】また、上記目的を達成するために、請求項
14に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記加
工助剤を、ポリメタクリル酸メチル、ステアリン酸、ポ
リエチレンワックスのいずれか1種または2種以上の混
合物で構成したものである。このように構成することに
より請求項14に記載の発明によると、ノンハロゲン難
燃シースの加工を容易に行うことができる。
【0027】さらに、上記目的を達成するために、請求
項15に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブルは、上記
酸化防止剤を、ヒンダートフェノール系酸化防止剤又は
チオビスフェノール系酸化防止剤で構成したものであ
る。このように構成することにより請求項15に記載の
発明によると、オレフィン系樹脂に酸化防止剤を配合し
て構成してあるため、ノンハロゲン難燃シースが経時的
に劣化するのを防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る塗料の実施の
形態について説明する。図1には、本発明に係る柔軟ノ
ンハロゲン電線ケーブルの一実施の形態が示されてい
る。図1において、1は軟銅線によって構成される導体
で、この導体1の上にはポリ塩化ビニル樹脂又は架橋ポ
リエチレンによって構成される絶縁体2が被覆されてお
り、絶縁導体3が構成されている。この絶縁導体3を2
本合わせ、この上にシース9が被覆され絶縁電力ケーブ
ル10(例えば、VVFケーブル)が構成されている。
このシース9は、オレフィン系樹脂を発泡させたノンハ
ロゲン難燃シースで構成されている。すなわち、このシ
ース9は、少なくともオレフィン系樹脂に難燃剤、有機
化学発泡剤を配合すると共に、その他必要に応じて加工
助剤、酸化防止剤を配合し、5〜20%の発泡率に発泡
させて構成されている。さらに、このシース9を構成す
るノンハロゲン難燃シースは、シランカップリング剤、
架橋剤、架橋触媒を配合して架橋して構成してもよい。
【0029】図2には、本発明に係る柔軟ノンハロゲン
電線ケーブルの他の実施の形態が示されている。図2に
おいて、1は軟銅線によって構成される導体で、この導
体1の上にはポリ塩化ビニル樹脂又は架橋ポリエチレン
によって構成される絶縁体2が被覆されており、絶縁導
体3が構成されている。この絶縁導体3を複数本(図2
では、3本)撚り合わせ、介在6を介在させて丸形に成
形し、押え巻きテープ7を巻き付け、この押え巻きテー
プ7の上にシース9が被覆されて絶縁電力ケーブル11
(例えば、VVRケーブル)が構成されている。このシ
ース9は、オレフィン系樹脂を発泡させたノンハロゲン
難燃シースで構成されている。すなわち、このシース9
は、少なくともオレフィン系樹脂に難燃剤、有機化学発
泡剤を配合すると共に、その他必要に応じて加工助剤、
酸化防止剤を配合し、5〜20%の発泡率に発泡させて
構成されている。さらに、このシース9を構成するノン
ハロゲン難燃シースは、シランカップリング剤、架橋
剤、架橋触媒を配合して架橋して構成してもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明に係る柔軟ノンハロゲン電線ケ
ーブルのシースを構成するノンハロゲン難燃シースの具
体的実施例について従来例と比較して説明する。
【0031】実施例1 実施例1は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、
具体的には、日本ユニカー株式会社製 NUCG565
1)を70重量%、エチレン−エチルアクリレート共重
合体(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製
NUC−6070)を30重量%の混合ベース樹脂10
0重量部に対し、水酸化マグネシウム(具体的には、協
和化学株式会社製 キスマPH)を100重量部、発泡
剤NO1(アゾジカルボンアミド)を1重量部配合したも
のである。
【0032】実施例2 実施例2は、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製 NU
C−6070)を100重量部に対し、水酸化マグネシ
ウム(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)
を100重量部、発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)
を3重量部配合したものである。
【0033】実施例3 実施例3は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、
具体的には、日本ユニカー株式会社製 NUCG565
1)を40重量%、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチ
レン(メタロセン系LLPDE、具体的には、デュポン
ダウエラストマー EG−8440)を60重量%の混
合ベース樹脂100重量部に対し、水酸化マグネシウム
(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)を1
20重量部、発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)を
0.2重量部、発泡剤NO2(アゾビスイソブチロニトリ
ル)を0.2重量部配合したものである。
【0034】実施例4 実施例4は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、
具体的には、日本ユニカー株式会社製 NUCG565
1)を50重量%、エチレン−エチルアクリレート共重
合体(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製
NUC−6070)を50重量%の混合ベース樹脂10
0重量部に対し、水酸化アルミニウム(具体的には、
ハイジライト421)を80重量部、発泡剤NO1(アゾ
ジカルボンアミド)を0.5重量部配合したものであ
る。
【0035】実施例5 実施例5は、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製 NU
C−6070)を90重量%、ポリプロピレン(PP、
具体的には、JPO株式会社製 J630G)を10重
量%の混合ベース樹脂100重量部に対し、水酸化マグ
ネシウム(具体的には、協和化学株式会社製 キスマP
H)を50重量部、発泡剤NO1(アゾジカルボンアミ
ド)を5重量部配合したものである。
【0036】実施例6 実施例6は、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA、具
体的には、日本ユニカー株式会社製 NUC−318
5)を40重量%、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチ
レン(メタロセン系LLPDE、具体的には、デュポン
ダウエラストマーEG−8440)を60重量%の混合
ベース樹脂100重量部に対し、水酸化マグネシウム
(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)を1
20重量部、シランカップリング剤(ビニルトリメトキ
シシラン(VTMS)、具体的には、東レダウコーニン
グシリコーン SZ6300)を2重量部、架橋剤(ジ
クミルパーオキサイト(DCP)、具体的には、三井石
油化学株式会社製 三井DCP)を0.1重量部、触媒
(ジブチル錫ジラウレート、具体的には、旭電化工業株
式会社製 BT−11)を0.1重量部、加工助剤(ポ
リメタクリル酸メチル(PMMA)、具体的には、三菱
レイヨン株式会社製 L−1000)を1重量部、発泡
剤NO1(アゾジカルボンアミド)を0.2重量部配合し
たものである。
【0037】実施例7 実施例7は、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製 NU
C−6070)100重量部に対し、水酸化マグネシウ
ム(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)を
200重量部、シランカップリング剤(ビニルトリメト
キシシラン(VTMS)、具体的には、東レダウコーニ
ングシリコーン SZ6300)を3重量部、架橋剤
(ジクミルパーオキサイト(DCP)、具体的には、三
井石油化学株式会社製 三井DCP)を0.2重量部、
触媒(ジブチル錫ジラウレート、具体的には、旭電化工
業株式会社製 BT−11)を0.2重量部、加工助剤
(ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、具体的には、
三菱レイヨン株式会社製 L−1000)を5重量部、
発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)を0.1重量部、
発泡剤NO2(アゾビスイソブチロニトリル)を0.1重
量部配合したものである。
【0038】従来例1 従来例1は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、
具体的には、日本ユニカー株式会社製 NUCG565
1)を70重量%、エチレン−エチルアクリレート共重
合体(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製
NUC−6070)を30重量%の混合ベース樹脂10
0重量部に対し、水酸化マグネシウム(具体的には、協
和化学株式会社製 キスマPH)を100重量部配合し
たものである。
【0039】従来例2 従来例2は、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製 NU
C−6070)を100重量部に対し、水酸化マグネシ
ウム(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)
を100重量部配合したものである。
【0040】従来例3 従来例3は、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA、具
体的には、日本ユニカー株式会社製 NUC−318
5)を40重量%、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチ
レン(メタロセン系LLPDE、具体的には、デュポン
ダウエラストマーEG−8440)を60重量%の混合
ベース樹脂100重量部に対し、水酸化マグネシウム
(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)を1
20重量部配合したものである。
【0041】従来例4 従来例4は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、
具体的には、日本ユニカー株式会社製 NUCG565
1)を50重量%、エチレン−エチルアクリレート共重
合体(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製
NUC−6070)を20重量%、エチレン−プロピレ
ン共重合体(EPM、具体的には、JSR株式会社製
EP−02P)を30重量%の混合ベース樹脂100重
量部に対し、水酸化アルミニウム(具体的には、 ハイ
ジライト421)を80重量部配合したものである。
【0042】従来例5 従来例5は、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製 NU
C−6070)を90重量%、ポリプロピレン(PP、
具体的には、JPO株式会社製 J630G)を10重
量%の混合ベース樹脂100重量部に対し、水酸化マグ
ネシウム(具体的には、協和化学株式会社製 キスマP
H)を50重量部配合したものである。
【0043】従来例6 従来例6は、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA、具
体的には、日本ユニカー株式会社製 NUC−318
5)を40重量%、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチ
レン(メタロセン系LLPDE、具体的には、デュポン
ダウエラストマーEG−8440)を60重量%の混合
ベース樹脂100重量部に対し、水酸化マグネシウム
(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)を1
20重量部、シランカップリング剤(ビニルトリメトキ
シシラン(VTMS)、具体的には、東レダウコーニン
グシリコーン SZ6300)を2重量部、架橋剤(ジ
クミルパーオキサイト(DCP)、具体的には、三井石
油化学株式会社製 三井DCP)を0.1重量部、触媒
(ジブチル錫ジラウレート、具体的には、旭電化工業株
式会社製 BT−11)を0.1重量部、加工助剤(ポ
リメタクリル酸メチル(PMMA)、具体的には、三菱
レイヨン株式会社製 L−1000)を1重量部配合し
たものである。
【0044】従来例7 従来例7は、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA、具体的には、日本ユニカー株式会社製 NU
C−6070)100重量部に対し、水酸化マグネシウ
ム(具体的には、協和化学株式会社製 キスマPH)を
200重量部、シランカップリング剤(ビニルトリメト
キシシラン(VTMS)、具体的には、東レダウコーニ
ングシリコーン SZ6300)を3重量部、架橋剤
(ジクミルパーオキサイト(DCP)、具体的には、三
井石油化学株式会社製 三井DCP)を0.2重量部、
触媒(ジブチル錫ジラウレート、具体的には、旭電化工
業株式会社製 BT−11)を0.2重量部、加工助剤
(ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、具体的には、
三菱レイヨン株式会社製 L−1000)を5重量部配
合したものである。
【0045】これらの実施例1〜実施例7に基づく各組
成コンパウンドをシリンダー径20mmの押出機に投入
し、1mm厚さで幅約30mmのヒモ状でサンプルを作
成した。
【0046】このサンプルについて、JIS−C300
5に基づく引張試験によって、引張強度(MPa)を、
JIS−K6301に基づく引裂抵抗試験によって、引
裂強度(N)を、さらに、JIS−K6301のJIS
A硬度計を使用して硬度を測定を行った。その比較結果
が表1、表2に示してある。
【0047】表 1 表 2 この表1、表2中の引張強度(MPa)の測定は日本工
業規格に定めるJIS−C3005に基づく引張試験に
基づいて、引裂強度(N)の測定は日本工業規格に定め
るJIS−K6301に基づく引裂抵抗試験に基づい
て、硬度の測定は日本工業規格に定めるJIS−K63
01のJISA硬度計を使用してそれぞれ行ったもので
ある。
【0048】表1、表2中の引張強度(MPa)は、ど
の程度の荷重(MPa)で引っ張ったときに引き千切れ
るかを示したもので、一定の強度を有することを目的と
して評価するもので、『10MPa以上』あることを目
標としている。また、引裂強度(N)は、ヒモ状のサン
プルを左右に引き裂き、この引き裂けたときの荷重、す
なわち試験片の断面積(mm2 )当りの最大引裂荷重
(N)で示したもので、施工時の引裂作業を人力によっ
て簡単に行えることを目的として評価するもので、割り
と簡単に引き裂くことが可能な数値である『70N以
下』であることを目標としている。さらに、硬度は、汎
用のPVCシース並みの柔軟性(硬度90)を有するこ
とを良とするもので、日本工業規格に定めるJIS−K
6301のJISA硬度計の値が『A90以下』である
ことを目標としている。
【0049】表1に示される実施例1〜実施例5は、難
燃剤(金属水酸化物)を配合したオレフィン系樹脂を、
有機化学発泡剤で発泡したもので、実施例6〜実施例7
は、難燃剤(金属水酸化物)を配合したオレフィン系樹
脂に有機化学発泡剤を配合して発泡させると共に架橋さ
せたものである。これに対し、表2に示される従来例1
〜従来例5は、オレフィン系樹脂に難燃剤(金属水酸化
物)を配合したもので、従来例6〜従来例7は、難燃剤
(金属水酸化物)を配合したオレフィン系樹脂を架橋さ
せたものである。
【0050】次に、表1、表2に示される実施例1〜
7、従来例1〜7の各組成成分に基づいて行われたJI
S−C3005に基づく引張試験、JIS−K6301
に基づく引裂抵抗試験、さらに、日本工業規格に定める
JIS−K6301のJISA硬度計を使用して測定し
た硬度のそれぞれの試験結果について検討する。
【0051】実施例1〜7の各組成成分は、従来例1〜
7の各組成成分と近似しているので実施例1〜7と従来
例1〜7とを1対1に対応させてそれぞれの試験結果に
ついて検討する。
【0052】実施例1と従来例1は、共に直鎖状低密度
ポリエチレン(LLDPE)を70重量%、エチレン−
エチルアクリレート共重合体(EEA)を30重量%の
割合で混合したベース樹脂100重量部に対して、水酸
化マグネシウムを100重量部配合したもので、従来例
1はそのままであるのに対し、実施例1は水酸化マグネ
シウムを含有するオレフィン系樹脂に発泡剤NO1(アゾ
ジカルボンアミド)を1重量部配合して発泡率12%に
発泡させたものである。この実施例1と従来例1とを比
較すると、引張強度は、従来例1の引張強度が15MP
aであるのに対し、実施例1の引張強度が12MPaと
従来例1よりも低下するも引張強度の目標値である『1
0MPa以上』を達成している。また、ヒモ状のサンプ
ルを左右に引き裂く際に要する荷重を示す引裂強度
(N)は、従来例1の引裂強度が125Nと引裂性が悪
いのに対し、実施例1の引裂強度が63Nと引裂強度を
低下させ、割りと簡単に引き裂くことが可能な数値であ
る引裂強度の目標値『70N以下』を達成し、引裂性を
向上することができる。さらに、硬度は、従来例1の硬
度がA98と汎用のPVCシース並みの柔軟性を有して
いないのに対し、実施例1の硬度がA87と汎用のPV
Cシース並みの柔軟性(硬度90)を有している。以上
総合すると、従来例1は、引裂性が悪く、汎用のPVC
シースよりも硬いという結果となり、引裂強度、硬度の
2つの点で目標値を達成できない結果となっており、評
価は『×』となっている。これに対し、実施例1は、十
分な引張強度を備え、引裂性が良く、汎用のPVCシー
ス同等の柔軟性を有する結果となり、引裂強度、硬度の
2つの点で目標を十分に達成できる結果となっており評
価としては『○』となっている。実施例1と従来例1の
組成成分の比較から明らかなように、同質同量のオレフ
ィン樹脂に同質同量の軟撚剤を配合しているにも拘ら
ず、実施例1が所定硬度を確保し、引裂性の向上を図る
ことができたのは、水酸化マグネシウムを含有するオレ
フィン系樹脂を発泡させたことによるものであることが
分かる。
【0053】実施例2と従来例2は、共にエチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)を100重量部に
対し、水酸化マグネシウムを100重量部配合したもの
で、従来例2はそのままであるのに対し、実施例2は水
酸化マグネシウムを含有するオレフィン系樹脂に、発泡
剤NO1(アゾジカルボンアミド)を3重量部配合して発
泡率20%に発泡させたものである。この実施例2と従
来例2とを比較すると、引張強度は、従来例2の引張強
度が16MPaであるのに対し、実施例2の引張強度が
12MPaと従来例2よりも低下するも引張強度の目標
値である『10MPa以上』を達成している。また、ヒ
モ状のサンプルを左右に引き裂く際に要する荷重を示す
引裂強度(N)は、従来例2の引裂強度が118Nと引
裂性が悪いのに対し、実施例2の引裂強度が45Nと引
裂強度を低下させ、割りと簡単に引き裂くことが可能な
数値である引裂強度の目標値『70N以下』を達成し、
引裂性を飛躍的に向上することができる。さらに、硬度
は、従来例2の硬度がA97と汎用のPVCシース並み
の柔軟性を有していないのに対し、実施例2の硬度がA
87と汎用のPVCシース並みの柔軟性(硬度90)を
有している。以上総合すると、従来例2は、引裂性が悪
く、汎用のPVCシースよりも硬いという結果となり、
引裂強度、硬度の2つの点で目標値を達成できない結果
となっており、評価は『×』となっている。これに対
し、実施例2は、十分な引張強度を備え、引裂性が良
く、汎用のPVCシース同等の柔軟性を有する結果とな
り、引裂強度、硬度の2つの点で目標を十分に達成でき
る結果となっており評価としては『○』となっている。
実施例2と従来例2の組成成分の比較から明らかなよう
に、同質同量のオレフィン樹脂に同質同量の軟撚剤を配
合しているにも拘らず、実施例2が所定硬度を確保し、
引裂性の向上を図ることができたのは、水酸化マグネシ
ウムを含有するオレフィン系樹脂を発泡させたことによ
るものであることが分かる。
【0054】実施例3と従来例3とを比較すると、実施
例3は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を4
0重量%、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(メ
タロセン系LLPDE)を60重量%の割合で混合した
ベース樹脂100重量部に対して、水酸化マグネシウム
を120重量部配合したものに発泡剤NO1(アゾジカル
ボンアミド)と発泡剤NO2(アゾビスイソブチロニトリ
ル)をそれぞれ0.2重量部づつ配合して発泡率7%に
発泡させたものである。また、従来例3は、エチレン酢
酸ビニル共重合体(EVA)を40重量%、メタロセン
系直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLPD
E)を60重量%の割合で混合したベース樹脂100重
量部に対して、水酸化マグネシウムを120重量部配合
したものである。
【0055】この実施例3と従来例3とを比較すると、
ヒモ状のサンプルを左右に引き裂く際に要する荷重を示
す引裂強度(N)は、従来例3の引裂強度が55Nと十
分な引裂性を有しており、実施例3も引裂強度が53N
と引裂強度を低く下げ、割りと簡単に引き裂くことが可
能な数値である引裂強度の目標値『70N以下』を共に
達成し、引裂性を向上させている。また、硬度は、従来
例3の硬度がA88と汎用のPVCシース並みの柔軟性
(硬度90)を有しており、実施例3も硬度がA87と
汎用のPVCシース並みの柔軟性(硬度90)を有して
いる。このように実施例3、従来例3共に引裂強度、硬
度について目標値を満足するものとなっているが、引張
強度については、実施例3の引張強度が11MPaと引
張強度の目標値である『10MPa以上』を満足してい
るものの、従来例3の引張強度が8MPaと引張強度の
目標値である『10MPa以上』を下回り、必要とする
引張強度に欠ける結果となっている。
【0056】したがって、総合すると、従来例3は、引
裂性、汎用のPVCシース並みの柔軟性について満足す
るが、引張強度の点で目標値を達成できない結果となっ
ており、評価は『×』となっている。これに対し、実施
例3は、十分な引張強度を備え、引裂性が良く、汎用の
PVCシース同等の柔軟性を有する結果となり、引裂強
度、硬度の2つの点で目標を十分に達成できる結果とな
っており評価としては『○』となっている。この従来例
3の試験結果から明らかなように、引裂性を向上させ、
汎用のPVCシース並みの柔軟性を持たせため、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体(EVA)をベース樹脂に用いる
と引裂性や柔軟性を得ることはできるが、引張強度が低
下してしまい、電線シースとしての引張強度を有し得な
くなり電線シース材としては適当でなくなることが分か
る。これに対し、実施例3は、所定の引張強度を持たせ
るために直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を配
合し、ベース樹脂を発泡させることによって、引裂性を
向上させ、汎用のPVCシース並みの柔軟性を持たせら
れることが分かる。
【0057】実施例4と従来例4とを比較すると、実施
例4は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を5
0重量%、エチレン−エチルアクリレート共重合体(E
EA)を50重量%の割合で混合したベース樹脂100
重量部に対して、水酸化アルミニウムを80重量部配合
したものに発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)を0.
5重量部配合して発泡率9%に発泡させたものである。
また、従来例4は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLD
PE)を50重量%、エチレン−エチルアクリレート共
重合体(EEA)を20重量%、エチレン−プロピレン
共重合体(EPM)を30重量%の割合で混合したベー
ス樹脂100重量部に対して、水酸化アルミニウムを8
0重量部配合したものである。
【0058】この実施例4と従来例4とを比較すると、
ヒモ状のサンプルを左右に引き裂く際に要する荷重を示
す引裂強度(N)は、従来例3の引裂強度が60Nと十
分な引裂性を有しており、実施例3も引裂強度が48N
と引裂強度を低く下げ、割りと簡単に引き裂くことが可
能な数値である引裂強度の目標値『70N以下』を共に
達成し、引裂性を向上させている。また、硬度は、従来
例4の硬度がA94と汎用のPVCシース並みの柔軟性
(硬度90)よりも硬く、実施例4の硬度がA89と汎
用のPVCシース並みの柔軟性(硬度90)を有してい
る。このように従来例4は、引裂性が飛躍的に良くなっ
ているが、硬度が高く引張強度が7MPaと脆さが出て
いる。これに対し、実施例4は、引裂性が飛躍的に良
く、硬度も目標値『A90以下』を満足しており、引張
強度も15MPaと脆さが全くないことがわかる。した
がって、総合すると、従来例4は、硬度、引張強度の点
で目標値を達成できない結果となっており、評価は
『×』となっている。これに対し、実施例4は、十分な
引張強度を備え、引裂性が良く、汎用のPVCシース同
等の柔軟性を有する結果となっており評価としては
『○』となっている。この従来例4と実施例4との試験
結果から明らかなように、同質の軟撚剤を同量配合して
いるにも拘らず、実施例4が所定の引張強度を得、目標
の硬度を得て、引裂性を向上するのは、ベース樹脂を発
泡させることによるものであることが分かる。従来例4
が引裂性を向上できたのは、エチレン−プロピレン共重
合体(EPM)を配合したことによるもので、この引裂
性の向上と引き替えに脆くなった(引張強度の低下)も
のと考えられる。
【0059】実施例5と従来例5は、共にエチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)を90重量%、ポ
リプロピレン(PP)を10重量%の割合で混合したベ
ース樹脂100重量部に対して、水酸化マグネシウムを
50重量部配合したもので、従来例5はそのままである
のに対し、実施例5は水酸化マグネシウムを含有するオ
レフィン系樹脂に発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)
を5重量部配合して発泡率18%に発泡させたものであ
る。この実施例5と従来例5とを比較すると、引張強度
は、従来例5の引張強度が18MPaであるのに対し、
実施例5の引張強度が11MPaと従来例5よりも低下
するも実施例5、従来例5共に引張強度の目標値である
『10MPa以上』を達成している。また、ヒモ状のサ
ンプルを左右に引き裂く際に要する荷重を示す引裂強度
(N)は、従来例5の引裂強度が153Nと引裂性が悪
いのに対し、実施例5の引裂強度が44Nと、割りと簡
単に引き裂くことが可能な数値である引裂強度の目標値
『70N以下』を大きく超え、引裂性を向上させてい
る。さらに、硬度は、従来例5の硬度がA96と汎用の
PVCシース並みの柔軟性を有していないのに対し、実
施例5の硬度がA85と汎用のPVCシース並みの柔軟
性(硬度90)を有している。以上総合すると、従来例
5は、引裂性が悪く、汎用のPVCシースよりも硬いと
いう結果となり、引裂強度を満足するも引裂強度、硬度
の2つの点で目標値を達成できない結果となっており、
評価は『×』となっている。これに対し、実施例5は、
十分な引張強度を備え、引裂性が良く、汎用のPVCシ
ース同等の柔軟性を有する結果となり、引張強度に加
え、引裂強度、硬度の2つの点で目標を十分に達成でき
る結果となっており評価としては『○』となっている。
実施例5と従来例5の組成成分の比較から明らかなよう
に、同質同量のオレフィン樹脂に同質同量の軟撚剤を配
合しているにも拘らず、実施例5が所定硬度を確保し、
引裂性の向上を図ることができたのは、水酸化マグネシ
ウムを含有するオレフィン系樹脂を発泡させたことによ
るものであることが分かる。
【0060】実施例6と従来例6は、共にエチレン酢酸
ビニル共重合体(EVA)を40重量%、メタロセン系
直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLPDE)
を60重量%の割合で混合したベース樹脂100重量部
に対して、水酸化マグネシウムを120重量部配合し、
シランカップリング剤(ビニルトリメトキシシラン)を
2重量部、ジクミルパーオキサイト(DCP)を0.1
重量部、触媒(ジブチル錫ジラウレート)を0.1重量
部、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を1重量部配
合して架橋したもので、従来例6はそのままであるのに
対し、実施例6は水酸化マグネシウムを含有するオレフ
ィン系樹脂に発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)を
0.2重量部配合して発泡率6%に発泡させたものであ
る。この実施例6と従来例6とを比較すると、引張強度
は、従来例6の引張強度が13MPaであるのに対し、
実施例6の引張強度が11MPaと従来例6よりも低下
するも実施例6、従来例6共に引張強度の目標値である
『10MPa以上』を達成している。また、ヒモ状のサ
ンプルを左右に引き裂く際に要する荷重を示す引裂強度
(N)は、従来例6の引裂強度が98Nと引裂性が悪い
のに対し、実施例6の引裂強度が55Nと、割りと簡単
に引き裂くことが可能な数値である引裂強度の目標値
『70N以下』を大きく超え、引裂性を向上させてい
る。さらに、硬度は、従来例6の硬度がA93と汎用の
PVCシース並みの柔軟性を有していないのに対し、実
施例6の硬度がA87と汎用のPVCシース並みの柔軟
性(硬度90)を有している。以上総合すると、従来例
6は、引裂性が悪く、汎用のPVCシースよりも硬いと
いう結果となり、引裂強度を満足するも引裂強度、硬度
の2つの点で目標値を達成できない結果となっており、
評価は『×』となっている。これに対し、実施例6は、
十分な引張強度を備え、引裂性が良く、汎用のPVCシ
ース同等の柔軟性を有する結果となり、引張強度に加
え、引裂強度、硬度の2つの点で目標を十分に達成でき
る結果となっており評価としては『○』となっている。
実施例6と従来例6の組成成分の比較から明らかなよう
に、同質同量のオレフィン樹脂に同質同量の軟撚剤を配
合しているにも拘らず、実施例6が所定硬度を確保し、
引裂性の向上を図ることができたのは、水酸化マグネシ
ウムを含有するオレフィン系樹脂を発泡させたことによ
るものであることが分かる。
【0061】従来例3と従来例6とは、同質同量のオレ
フィン樹脂に同質同量の軟撚剤を配合しているが、引張
強度が従来例3の8MPaに対し従来例6の13MP
a、引裂強度が従来例3の55Nに対し従来例6の98
N、硬度が従来例3のA88に対し従来例6のA93と
相違している。これは、従来例3のベース樹脂が架橋さ
れていないのに比して従来例6のベース樹脂が架橋され
ていることによるものと理解される。一般にベース樹脂
を架橋すると、そのベース樹脂の引張強度、硬度は増
す。
【0062】実施例7と従来例7は、共にエチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)を100重量部に
対して、水酸化マグネシウムを200重量部配合し、シ
ランカップリング剤(ビニルトリメトキシシラン)を3
重量部、ジクミルパーオキサイト(DCP)を0.2重
量部、触媒(ジブチル錫ジラウレート)を0.2重量
部、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を5重量部配
合して架橋したもので、従来例7はそのままであるのに
対し、実施例7は水酸化マグネシウムを含有するオレフ
ィン系樹脂に発泡剤NO1(アゾジカルボンアミド)と発
泡剤NO2(アゾビスイソブチロニトリル)をそれぞれ
0.1重量部づつ配合して発泡率5%に発泡させたもの
である。この実施例7と従来例7とを比較すると、引張
強度は、従来例7の引張強度が12MPaであるのに対
し、実施例7の引張強度が11MPaと従来例7よりも
若干低下するも実施例7、従来例7共に引張強度の目標
値である『10MPa以上』を達成している。また、ヒ
モ状のサンプルを左右に引き裂く際に要する荷重を示す
引裂強度(N)は、従来例7の引裂強度が93Nと引裂
性が悪いのに対し、実施例7の引裂強度が56Nと、割
りと簡単に引き裂くことが可能な数値である引裂強度の
目標値『70N以下』を大きく超え、引裂性を向上させ
ている。さらに、硬度は、従来例7の硬度がA99と汎
用のPVCシース並みの柔軟性を有していないのに対
し、実施例7の硬度がA89と汎用のPVCシース並み
の柔軟性(硬度90)を有している。以上総合すると、
従来例7は、引裂性が悪く、汎用のPVCシースよりも
硬いという結果となり、引裂強度を満足するも引裂強
度、硬度の2つの点で目標値を達成できない結果となっ
ており、評価は『×』となっている。これに対し、実施
例7は、十分な引張強度を備え、引裂性が良く、汎用の
PVCシース同等の柔軟性を有する結果となり、引張強
度に加え、引裂強度、硬度の2つの点で目標を十分に達
成できる結果となっており評価としては『○』となって
いる。実施例7と従来例7の組成成分の比較から明らか
なように、同質同量のオレフィン樹脂に同質同量の軟撚
剤を配合しているにも拘らず、実施例7が所定硬度を確
保し、引裂性の向上を図ることができたのは、水酸化マ
グネシウムを含有するオレフィン系樹脂を発泡させたこ
とによるものであることが分かる。
【0063】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0064】請求項1に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができる。
【0065】請求項2に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができる。
【0066】請求項3に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0067】請求項4に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0068】請求項5に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0069】請求項6に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0070】請求項7に記載の発明によれば、ノンハロ
ゲン難燃シースに配合する有機化学発泡剤を選択するこ
とにより、ノンハロゲン難燃シースのベース樹脂である
オレフィン系樹脂の発泡時間を自由に調整することがで
きる。
【0071】請求項8に記載の発明によれば、予め特定
の発泡率(例えば、10%)のマスターバッチを作って
あるため、発泡率が異なる製品であっても、このマスタ
ーバッチを使うことで、マスターバッチの添加量を制御
することで自由に引き裂き性を調整することができ、マ
スターバッチの添加量の増減によって自由に発泡効率を
変更して、一定レベルの引裂き性とか柔軟性を得ること
ができ、引き裂き性を向上し取扱い性、施工性を向上さ
せることができる。
【0072】請求項9に記載の発明によれば、ハロゲン
化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き裂
き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及び
所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0073】請求項10に記載の発明によれば、ハロゲ
ン化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き
裂き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及
び所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0074】請求項11に記載の発明によれば、ハロゲ
ン化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き
裂き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及
び所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0075】請求項12に記載の発明によれば、ハロゲ
ン化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き
裂き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及
び所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0076】請求項13に記載の発明によれば、ハロゲ
ン化物を含まないオレフィン系樹脂を主成分とし、引き
裂き荷重及び屈曲荷重を抑制し、所定の引き裂き荷重及
び所定の屈曲荷重を持たせ、引き裂き性を向上し取扱い
性、施工性を向上させることができ、基準とする難燃性
を確保することができる。
【0077】請求項14に記載の発明によれば、ノンハ
ロゲン難燃シースの加工を容易に行うことができる。
【0078】請求項15に記載の発明によれば、ノンハ
ロゲン難燃シースが経時的に劣化するのを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2芯の絶縁電力ケーブルの実施の
形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る多芯の絶縁電力ケーブルの実施の
形態を示す断面図である。
【図3】従来の2芯の絶縁電力ケーブルの実施の形態を
示す断面図である。
【図4】従来の多芯の絶縁電力ケーブルの実施の形態を
示す断面図である。
【符号の説明】
1……………………………………………導体 2……………………………………………絶縁体 3……………………………………………絶縁導体 6……………………………………………介在 7……………………………………………押え巻きテープ 9……………………………………………シース 10,11…………………………………絶縁電力ケーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 123/02 C09D 123/02 127/06 127/06 H01B 3/44 H01B 3/44 F Fターム(参考) 4J002 AC071 BB031 BB032 BB041 BB061 BB071 BB121 BB151 BG062 DA056 DE066 DE076 DE086 DE096 DE146 DE186 DE236 DH056 DK006 EF059 EJ019 EK008 EQ017 ES007 ET007 EV217 EV229 EW046 EZ019 FB096 FB166 FB236 FD079 FD136 FD148 FD159 FD172 FD327 GQ01 4J038 CB001 CB002 CD021 HA216 KA15 NA15 NA21 PA07 PB09 PC02 5G305 AA02 AB25 AB27 AB35 AB36 BA12 BA13 CA01 CA03 CA37 CA51 CC02 CC03 CC11 CD05 CD09 CD13 CD20 5G315 CA03 CB02 CB06 CC08 CD02 CD05 CD13 CD14 CD15 CD17

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の上にポリ塩化ビニル樹脂又はオレ
    フィン系樹脂からなる絶縁体を被覆してなる絶縁導体を
    2本合わせた上に、又は該絶縁導体を複数本撚り合わせ
    介在物を介在して成形した上に被覆してなるノンハロゲ
    ン難燃シースを発泡してなる柔軟ノンハロゲン電線ケー
    ブル。
  2. 【請求項2】 上記ノンハロゲン難燃シースは、少なく
    ともオレフィン系樹脂に難燃剤、有機化学発泡剤を配合
    すると共に、その他必要に応じて加工助剤、酸化防止剤
    を配合し、5〜20%の発泡率に発泡させたものである
    請求項1に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブル。
  3. 【請求項3】 上記ノンハロゲン難燃シースは、少なく
    ともオレフィン系樹脂100重量部に、難燃剤を50〜
    200重量部、有機化学発泡剤を0.2〜5重量部配合
    すると共に、その他必要に応じて加工助剤、酸化防止剤
    を適量配合し、5〜20%の発泡率に発泡させたもので
    ある請求項1又は2に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケー
    ブル。
  4. 【請求項4】 上記オレフィン系樹脂は、直鎖状低密度
    ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニ
    ル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
    エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレンー
    アクリル酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合
    体、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、メタロセン
    系直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン超低密度ポリ
    エチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ブタジエン
    アクリロニトリルゴムのいずれか1種または2種以上の
    混合物である請求項2又は3に記載の柔軟ノンハロゲン
    電線ケーブル。
  5. 【請求項5】 上記難燃剤は、水酸化マグネシウム、水
    酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシ
    ウム、水酸化バリウム、硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、炭酸
    カルシウム、酸化モリブテン、赤燐、燐酸エステル、ポ
    リリン酸アンモニウム、チタン酸カリウムのいずれか1
    種又は2種以上の混合物である請求項2、3又は4に記
    載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブル。
  6. 【請求項6】 上記難燃剤は、シランカップリング剤、
    チタネートカップリング剤、各種脂肪酸(ステアリン酸
    やオレイン酸)などによるカップリング処理又は表面処
    理を行って分散性や防湿性を向上させたものである請求
    項2、3、4又は5に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケー
    ブル。
  7. 【請求項7】 上記有機化学発泡剤は、アゾジカルボン
    アミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロペンタ
    メチレンテトラミン、パラトルエンスルホニルヒドラジ
    ド、4,4´−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
    ドのいずれか1種または2種以上の混合物である請求項
    2、3、4、5又は6に記載の柔軟ノンハロゲン電線ケ
    ーブル。
  8. 【請求項8】 上記有機化学発泡剤の配合は、オレフィ
    ン系樹脂に難燃剤を配合すると共に必要に応じて加工助
    剤、酸化防止剤を配合して形成した混合物に、有機化学
    発泡剤を配合して形成されるマスターバッチを混練させ
    て行うものである請求項2、3、4、5、6又は7に記
    載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブル。
  9. 【請求項9】 上記ノンハロゲン難燃シースは、少なく
    ともオレフィン系樹脂に、難燃剤、シランカップリング
    剤、架橋剤、架橋触媒、有機化学発泡剤を配合し、5〜
    20%の発泡率に発泡させると共に架橋させたものであ
    る請求項2、3、4、5、6、7又は8に記載の柔軟ノ
    ンハロゲン電線ケーブル。
  10. 【請求項10】 上記有機化学発泡剤の配合は、オレフ
    ィン系樹脂に難燃剤を配合すると共に必要に応じて加工
    助剤、酸化防止剤を配合して形成したコンパウンドに、
    有機化学発泡剤、シランカップリング剤、架橋剤、架橋
    触媒を配合して形成されるマスターバッチを混練させ
    て、押出し被覆してシースを形成してなる請求項2、
    3、4、5、6、7、8又は9に記載の柔軟ノンハロゲ
    ン電線ケーブル。
  11. 【請求項11】 上記シランカップリング剤は、ビニル
    トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
    ルメチルジエトキシシラン、ビニルフェニルジメトキシ
    シランのいずれか1種または2種以上の混合物である請
    求項2、3、4、5、6、7、8、9又は10に記載の
    柔軟ノンハロゲン電線ケーブル。
  12. 【請求項12】 上記架橋剤は、ジクミルパーオキサイ
    ト、2,5−(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,
    1,3−ビス(第三ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
    ンゼンのいずれか1種または2種以上の混合物である請
    求項2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11に
    記載の柔軟ノンハロゲン電線ケーブル。
  13. 【請求項13】 上記架橋触媒は、ジブチル錫ジラウレ
    ート、ジブチル錫ジマレート、ジブチル錫メチルカプチ
    ドのいずれかである請求項2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12に記載の柔軟ノンハロゲン
    電線ケーブル。
  14. 【請求項14】 上記加工助剤は、ポリメタクリル酸メ
    チル、ステアリン酸、ポリエチレンワックスのいずれか
    1種または2種以上の混合物である請求項2、3、4、
    5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載
    の柔軟ノンハロゲン電線ケーブル。
  15. 【請求項15】 上記酸化防止剤は、ヒンダートフェノ
    ール系酸化防止剤又はチオビスフェノール系酸化防止剤
    である請求項2、3、4、5、6、7、8、9、10、
    11、12、13又は14に記載の柔軟ノンハロゲン電
    線ケーブル。
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