JP2002302612A - 難燃性付与用複合材料、及び難燃性高分子複合材料 - Google Patents

難燃性付与用複合材料、及び難燃性高分子複合材料

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JP2002302612A
JP2002302612A JP2001194507A JP2001194507A JP2002302612A JP 2002302612 A JP2002302612 A JP 2002302612A JP 2001194507 A JP2001194507 A JP 2001194507A JP 2001194507 A JP2001194507 A JP 2001194507A JP 2002302612 A JP2002302612 A JP 2002302612A
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JP2001194507A
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Yoshifumi Yoshida
宜史 吉田
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Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低添加量で高い難燃性付与が可能であるとと
もに、樹脂等に添加した場合に樹脂物性の低下や、樹脂
の変色を伴わない難燃性付与用複合材料を安価に提供す
る。 【解決手段】 難燃性付与用複合材料としての硝酸アン
モニウム粉末(非金属性硝酸化合物)10と、水酸化ア
ルミニウム(無機系難燃剤粉末)39とを、基質となる
べき高分子材料41中に配合・混練し、コンパウンド5
31を得る。これを所定の成形法により成形した高分子
複合材料は高い難燃性を示すものとなり、難燃性付与用
複合材料を複合する前の高分子特性と大きく変化してい
ない難燃性高分子複合材料となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂等から構成さ
れる材料に対し高い難燃性を付与することが可能な難燃
性付与用複合材料、及び難燃性高分子複合材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】樹脂材料は、化学的、物理的に優れた性
能を有し、成形性及び加工性にも優れていることによ
り、広範囲な分野で使用され、需要が伸びているが、殆
どの樹脂材料は燃えやすいのが大きな欠点であるため、
その使用が制限されており、樹脂材料の難燃化が望まれ
ている。
【0003】樹脂材料を難燃化するための難燃剤として
は、ハロゲン系難燃剤が主流であるが、ハロゲン系難燃
剤から発生するダイオキシンやフランの問題から環境保
護上好ましくなく、エコロジカルな難燃剤の開発、実用
化が望まれている。ノンハロゲン系のリン系難燃剤もリ
ンの水素化物であるホスフィンが発生し、好ましくな
い。
【0004】また、水酸化アルミニウムや水酸化マグネ
シウム等の無機系難燃剤があり、水酸化アルミニウムは
低有害性、低発煙性、電気絶縁性も良好、しかも低コス
トであるため難燃剤の中では需要量も多い。しかし、問
題点として機械的性質、耐水性の低下、多量(150部
以上)配合するためのコンパウンドの粘度上昇、400
℃以上の高温での難燃効果が低いこと、あるいは成形加
工温度が高い樹脂の加工時に脱水発泡し易い等がある。
そこで、配合量を抑えるために、難燃助剤として金属硝
酸塩を配合させる方法もあるが、金属硝酸塩に含まれる
金属イオンは樹脂を劣化させるので樹脂物性が低下する
場合があり、また、金属硝酸塩に含まれる金属イオンは
樹脂を変色してしまう場合もあり、さらには、例えば硝
酸亜鉛系で樹脂の成形を試みると成形性が低下する等の
問題が生じる場合がある。
【0005】なお、これらの無機系難燃剤は単独では難
燃効果が小さいため、他の難燃剤との併用が必要でもあ
る。この他、ガラス系難燃剤として低融点ガラスを用い
たものがあるが、製造工程が複雑で、樹脂への添加量も
多く必要であり、製造コストも高く、また耐水性にも問
題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、低添加量で高い難燃性付与が可能
であるとともに、樹脂等に添加した場合に樹脂物性の低
下や、樹脂の変色を伴わない難燃性付与用複合材料と、
それを含む難燃性高分子複合材料とを安価に提供するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の難燃性付与用複合材料は、
高分子材料を主体として構成される難燃性付与の対象物
(以下、難燃性付与対象物とも言う)中に分散させるか
又は表面に定着させることにより当該対象物に難燃性を
付与するために使用され、非金属性含窒素化合物と、無
機系難燃剤とを含むことを特徴とする。
【0008】このような非金属性含窒素化合物と、無機
系難燃剤とを含む難燃性付与用複合材料は、樹脂等の難
燃性付与対象材料に対して混入ないし定着等により複合
(添加)することができる。この場合、例えば難燃性付
与対象材料に高熱(例えば500℃以上)が付与された
場合に、無機系難燃剤による難燃性の効果と、高熱によ
り非金属性含窒素化合物が分解して生成する窒素含有の
燃焼阻害性気体による難燃性の効果とが相俟って、難燃
性付与対象材料に対して高い難燃性を付与することが可
能となる。具体的には、例えばUL94燃焼性試験(本
明細書では、第5版:1996年10月26日によるも
のを採用する)にてテストしたときに、V−0〜V−2
の範囲を充足する難燃性能を付与することが可能とな
る。また、本発明の難燃性付与用複合材料は、非金属性
の含窒素化合物を含むため、従来のように、難燃性付与
対象材料としての樹脂が難燃性付与用複合材料の添加に
より変色する等の問題も解消される。したがって、例え
ば樹脂等を含む難燃性付与対象材料に対して着色を行う
場合にも、所望の色調に簡便に着色することが可能とな
り得る。また、例えば樹脂等を含む難燃性付与対象材料
を成形した場合、成形後の材料が変色する問題が生じる
場合があったが、本発明の難燃性付与用複合材料を用い
ることにより該問題が解消され、成形時の変色が生じ難
くなる。
【0009】上記非金属性含窒素化合物は、その組成中
にNxOy(x,yは自然数)を少なくとも含む化合物
とすることができる。具体的には、例えば非金属性硝酸
化合物及び/又は非金属性亜硝酸化合物を用いるのが良
い。この場合、樹脂等を含む難燃性付与対象材料に対す
る難燃性付与効果、さらには変色を抑制する効果が一層
顕著となり得る。
【0010】前記無機系難燃剤は、加熱により水を生成
するものとすることができる。具体的には、例えば水酸
基及び/又は結晶水を含む化合物(水系化合物又は水和
系化合物、あるいは含OH性化合物と捉えることもでき
る)とすることができる。この場合、加熱により生成し
た水により燃焼阻害性が一層高く発現され、難燃性付与
対象材料に対して高い難燃性を付与することが可能とな
り得る。ここで、上記非金属性含窒素化合物の加熱によ
り生成する酸化窒素系ガス(NxOy系ガス)と該無機
系難燃剤の加熱により生成する水とが反応し、該反応に
より生成する硝酸の熱酸化作用により、難燃性付与対象
材料たる高分子材料がCOやHO等の不燃性材料に
変性することにより高い難燃性が付与される。なお、該
無機系難燃剤は、その組成中に複数の金属元素を含む化
合物とすることができる。例えば、カルシウム・アルミ
ネート水和物(3CaO・Al2O3・6HO)、ハイドロタルサイ
ト(Mg6Al(OH)16CO3・4HO)等を例示することができ
る。この場合、ハイドロタルサイト(Mg6Al(OH)16CO3
・4HO)は、水酸基及び結晶水を含み、複数の金属元素
を組成中に含む化合物とされている。
【0011】上記無機系難燃剤としては金属水酸化物、
具体的には水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
水酸化カルシウムの少なくともいずれかを主成分とする
ものを例示することができる。この場合、当該無機系難
燃剤の上記難燃性効果は一層高いものとなる。なお、無
機系難燃剤は、平均粒径が0.1〜100μmの粒状形
態とすることができる。一方、非金属性含窒素化合物
は、その平均粒径が0.01〜100μmの粒状形態と
することができるが、液状のものを用いることも可能で
ある。なお、前記無機系難燃剤は水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムから選択される
2種以上の混合物とすることもできる。
【0012】無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム以外にも、
例えば、水酸化亜鉛、水酸化セリウム、水酸化鉄、水酸
化銅、水酸化チタン、水酸化バリウム、水酸化ベリリウ
ム、水酸化マンガン、水酸化ストロンチウム、水酸化ジ
ルコニウム、水酸化ガリウム等を例示することができ
る。また、結晶水を含む化合物(含水塩、水和物)とし
て、硫酸銅水和物(CuSO ・5HO)、塩化クロム水和物
(CrCl3・6H2O)、硫酸ニッケル水和物(NiSO4・7H 2O)等
を例示することができる。
【0013】一方、非金属性含窒素化合物としては、例
えば、硝酸アセチル(C2H3NO4)、硝酸アニリン(C6H8N
2O3)、硝酸メチル(CH3ONO2)や硝酸エチル(C2H5ON
O2)や硝酸ブチル(C4H9ONO2)や硝酸イソアミル((C
H3)2CHCH2CH2ONO2)や硝酸イソブチル((CH3)2CHCH2ONO
2)や硝酸イソプロピル((CH3)2CHONO2)等の硝酸エス
テル(RONO2)、硝酸アンモニウム(NH4NO3)、硝酸グ
アニジン(CH6N4O3)、硝酸酢酸セルロース(ニトロア
セチルセルロース)、硝酸セルロース(ニトロセルロー
ス)、硝酸尿素(HNO3・CO(NH2)2)、硝酸ヒドラジニウ
ム(N2H5NO3)、硝酸ヒドロキシルアンモニウム([NH3O
H]NO3)、硝酸ベンゼンジアゾニウム(C6H5N3O3)、亜
硝酸アンモニウム(NH4NO2)、亜硝酸メチル(CH3ONO)
や亜硝酸エチル(C2H5ONO)や亜硝酸プロピル(C3H7ON
O)や亜硝酸イソプロピル((CH3)2CHONO)や亜硝酸ブチ
ル(C4H9ONO)や亜硝酸イソブチル((CH3)2CHCH2ONO)
や亜硝酸イソアミル(亜硝酸アミル)((CH3)2CHCH2CH2ON
O)等の亜硝酸エステル(RONO)等を例示することがで
きる。なかでも、硝酸アンモニウム(NH4NO3)は、安価
でしかも難燃性及び変色抑制の効果が大きく、本発明の
非金属性含窒素化合物として適している。
【0014】上記難燃性付与用複合材料は、加熱により
燃焼阻害性気体を分解生成するものとすることができ
る。この場合、難燃性付与対象材料に高熱が付与された
場合に、燃焼阻害性気体が発生し、該燃焼阻害性気体が
難燃性付与対象材料への難燃効果をさらに向上させる。
この難燃性向上は、燃焼阻害性気体により燃焼のための
酸素が、難燃性付与対象材料付近において相対的に減少
するためであると推測される。具体的に、燃焼阻害性気
体としては、非金属性含窒素化合物が分解して生成する
窒素を含有するものとすることができる。この場合、例
えば窒素含有ガスとしてNガスやNOガス、NOガ
ス等が発生し、これが難燃性付与対象材料への難燃効果
をさらに向上させる。
【0015】上記無機系難燃剤は、樹脂等の難燃性付与
対象物に対して100重量部以下の範囲で含有されてい
るものとすることができる。すなわち、従来、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等
の無機系難燃剤を樹脂等の難燃性付与対象物に添加する
場合、その配合量は難燃性付与対象物に対して100〜
200重量部程度必要であったが、本発明の難燃性付与
用複合材料はその難燃性付与効力が高いために、100
重量部以下あるいは70重量部以下、場合によっては5
0重量部以下でも十分な難燃性付与効果を付与すること
が可能である。したがって、結果的に安価に当該難燃性
付与用複合材料を提供することが可能となり得る。
【0016】なお、本発明の難燃性付与用複合材料は、
樹脂等の難燃性付与対象材料100重量部に対して、非
金属性含窒素化合物0.1〜50重量部、無機系難燃剤
10〜80重量部を含むものとすることができる。非金
属性含窒素化合物が0.1重量部未満の場合、難燃性付
与能が低下する場合があり、50重量部を超えると難燃
性付与対象材料の性質が変化してしまう場合があり、特
に劣化等により強度が低下したり、さらには樹脂の場
合、成形性が低下してしまう場合がある。なお、非金属
性含窒素化合物の含有量は、好ましくは1〜10重量部
程度するのがよい。一方、無機系難燃剤が10重量部未
満の場合、難燃性付与能が低下する場合があり、80重
量部を超えると難燃性付与対象材料の性質が変化してし
まう場合があり、特に劣化等により強度が低下したり、
さらには樹脂等の場合、成形性が低下してしまう場合が
ある。なお、無機系難燃剤の含有量は、好ましくは30
〜70重量部程度するのがよい。
【0017】次に、非金属性含窒素化合物には表面処理
を施すことができる。該表面処理を施すことにより、非
金属性含窒素化合物を安定化させることが可能となる。
また、例えば炭素成分を含有した表面処理剤を使用して
表面処理を施すことにより、当該非金属性含窒素化合物
の樹脂等の難燃性付与対象材料へのなじみ性(親和性)
が向上し、難燃性付与用複合材料を樹脂等の難燃性付与
対象材料に対して均一に分散ないし定着させることが可
能となる。したがって、難燃性付与用複合材料の添加に
より、樹脂等の難燃性付与対象材料の性質を変化させる
ことも少なく、劣化や強度低下等も生じ難く、成形性の
低下も防止ないし抑制することが可能となる。
【0018】上記表面処理は、シラン系、チタネート
系、アルミニウム系、ジルコアルミニウム系、脂肪酸
系、油脂系、ワックス類、界面活性剤類のうちのいずれ
かの処理剤を含むものとすることができる。具体的に
は、シランカップリング剤、チタネート系カップリング
剤、アルミネート系カップリング剤等を用いたもの、脂
肪酸系としてステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸、エレオステアリン酸等を用いたもの、さら
には脂肪酸塩として上記各脂肪酸のCa塩、Zn塩等を
用いたもの、非イオン系界面活性剤としてポリエチレン
グリコール誘導体を用いたもの、ポリエチレン系又はポ
リプロピレン系ワックス類を用いたもの、カルボン酸系
カップリング剤、リン酸系カップリング剤を用いたもの
等を例示することができる。
【0019】さらに、上記表面処理として具体的には、
加熱によりガラス質セラミックスを生ずるガラス前駆体
組成物の前記非金属性含窒素化合物へのコーティング処
理とすることができる。この場合、例えば難燃性付与対
象材料に高熱(例えば500℃以上)が付与された場合
に、その高熱により上記ガラス前駆体組成物がガラス質
セラミックスを生じ、そのガラス質セラミックスが保護
膜となって、難燃性付与対象材料に対して高い難燃性を
付与することが可能となる。
【0020】上記ガラス前駆体組成物は珪素成分及び/
又は金属成分と酸素とを含有するものであり、加熱によ
り生ずるガラス質セラミックスは、珪素及び/又は金属
の酸化物を主体とするものとすることができる。珪素成
分及び/又は金属成分は、加熱により酸化されてガラス
質セラミックスを生じやすく、また、生成された珪素及
び/又は金属の酸化物を主体とするガラス質セラミック
スは耐熱性が高いため、本発明の表面処理に係るガラス
前駆体組成物として珪素成分及び/又は金属成分と酸素
とを含有するものが特に適している。このようなガラス
前駆体組成物により表面処理を施した非金属性含窒素化
合物を含む難燃性付与用複合材料を複合(添加)した難
燃性付与対象材料には、ガラス質セラミックスの高い耐
熱性により一層高い難燃性が付与されることとなる。な
お、金属成分としては、例えばTi、Cu、Al、Z
n、Ni及びZr、あるいはその他の遷移金属元素の1
種又は2種以上を採用することができる。また、上記の
ようなガラス質セラミックスは、初めから化合物の一部
をなすものとして存在していてもよいし、化合物の一部
又は全部が加熱されたときにガラス質セラミックスに転
化する形態でもよい。
【0021】上記のようなガラス前駆体組成物の表面処
理の方法としては、いわゆるゾルゲル法を用いることが
できる。以下、本発明に係る表面処理法たるゾルゲル法
について、その要旨を説明する。
【0022】ゾルゲル法は、例えば、金属元素及び/又
はSiの化合物を溶媒中に分散及び/又は溶解させた溶
液(例えば、アルコキシド溶液)から発生するゾル状組
成物を担持材料(本発明では粒状の非金属性含窒素化合
物)と接触させる工程と、ゾル状組成物を乾燥させる工
程とを少なくとも含み、ゾル状組成物の乾燥により生成
するゲル状組成物(ガラス前駆体組成物)を担持材料
(非金属性含窒素化合物)と複合化させてコーティング
処理を行うものである。このようなゾルゲル法は、簡便
な上、特別な装置を必要とすることもないため、係るコ
ストを大幅に低減することが可能であり、製造時に従来
のような有害物質を発生することもない。なお、上記処
理方法において、ゾル状組成物を担持材料(担持材料粒
子ともいう)と接触させる工程は、担持材料粒子をゾル
状組成物に浸漬する方法や、担持材料粒子に対してゾル
状組成物を吹き付ける方法等を採用することができる。
【0023】また、上記ゾルゲル法を用いた処理方法
は、具体的には担持材料粒子とゾル状組成物との混合物
を作る混合工程と、その混合物から溶媒を蒸発させて乾
燥組成物となす乾燥工程とを含むものとすることができ
る。これは、例えば所定の容器にゾル状組成物を入れ、
これに担持材料粒子を浸漬して混合物とした後に、その
混合物から溶媒を蒸発させるものであり、その混合物を
液切りすることなく溶媒を蒸発・乾燥させることができ
るため非常に簡便な方法である。なお、上記乾燥工程と
しては、加熱乾燥又は真空乾燥、及びそれらの併用によ
り行うことができる。さらには、担持材料粒子の集積体
に振動及び/又は撹拌を加えながら、これにゾル状組成
物を接触させつつ行うこともできる。この場合、集積体
の振動及び/又は攪拌により乾燥効率が向上し、乾燥時
間を短縮することが可能となる。一方、担持材料粒子に
これよりも大径の打撃メディアを混在させ、それら担持
材料粒子と打撃メディアとの集積体に振動及び/又は撹
拌を加えるものとすることもでき、この場合、乾燥時間
を一層短縮することが可能である。
【0024】次に、上記ゾル状組成物は、金属元素及び
/又はSiのアルコキシドを加水分解することにより得
ることができる。このようなアルコキシドを加水分解さ
せて生成したゾル状組成物(ゲル状組成物)には、金属
及び/又はSiが酸化物等の形態で含有され、さらにア
ルコキシドに由来する炭素成分が残存することとなる。
この金属及び/又はSiは、上記した通り高熱によりガ
ラス質セラミックスを生じて難燃性付与対象材料に高い
難燃性を付与し、また、炭素成分は、例えば難燃性付与
対象材料として樹脂を用いた場合に、当該難燃性付与用
複合材料を難燃性付与対象材料に複合させる際のなじみ
性(親和性)を向上させる。
【0025】上記ゾル状組成物を作るための溶媒はアル
コールを用いることができる。アルコールは比較的低沸
点であるため、乾燥工程が短時間で行える利点を備えて
いる。このようなアルコールとしては、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等を用い
ることができる。その他の溶媒としては、アセトン、ア
セチルアセトン等のケトン系溶媒、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン等の環状炭
化水素系溶媒、その他の鎖状炭化水素系溶媒、及びこれ
らの混合溶媒(アルコールとの混合溶媒も可)を用いる
ことができる。例えば、ケトン系の溶媒はアルコキシド
を安定化した状態で分散ないし溶解させることが可能で
あり、比較的低沸点のため乾燥工程を短時間で行うこと
ができる。また、炭化水素系の溶媒は含水率が低いた
め、アルコキシドを安定化した状態で分散ないし溶解さ
せることが可能であり、均一な膜厚のゲル状組成物(ガ
ラス前駆体組成物)被膜を形成することができる。
【0026】なお、ゾル状組成物を作るための溶媒の配
合量を25〜98重量%、アルコキシドの配合量を0.
5〜40重量%程度にすることができる。溶媒の配合量
が25重量%未満の場合は、アルコキシドが均一に分散
及び/又は溶解されにくくなることがあり、結果として
ゾル状組成物が担持材料粒子に複合化されにくくなり、
例えばゲル状組成物の複合化が不均一になったりする場
合がある。また、溶媒の配合量が98重量%を超える
と、溶媒を蒸発させる乾燥工程に長時間を要する場合が
あり、また、無駄な溶媒を消費するためコスト高とな
る。一方、アルコキシドの配合量が0.5重量%未満の
場合、アルコキシドの金属及び/又はSiから生じるガ
ラス質セラミックスによる難燃効果が低下する場合があ
り、また、アルコキシドの炭素成分による難燃性付与対
象材料へのなじみ性も低下する場合がある。また、アル
コキシドの配合量が40重量%を超えると、アルコキシ
ドの溶媒への分散性及び/又は溶解性が低下し、ゾル状
組成物が担持材料粒子に対して均一に複合化しにくくな
る場合がある。
【0027】上記アルコキシドは、Si及び/又はTi
を必須成分とするのがよい。Si及び/又はTiをアル
コキシドの成分として用いると、加水分解されて生成す
る例えばSiOやTiO等の酸化物は、高熱により
ガラス化ないしセラミック化し易いため、特に難燃性付
与効果が高いものとなる。また、これらSi及び/又は
Tiを含むアルコキシドはゲル化しにくいため、安定し
た状態のゾル状組成物を得ることが可能である。なかで
も、特にSiは、生成する酸化物の安定性、ゾル状組成
物の安定性等を考慮すると、アルコキシド成分として最
も優れている。なお、Siを用いたアルコキシドとして
は、例えばテトラエトキシシラン(Si(OC
)等を用いることができ、Tiを用いたアルコキシド
としては、例えばチタンイソプロポキシド(Ti(iso
−OC)等を用いることができる。また、上
記以外の成分としては、例えば、Cu、Al、Zn、N
i及びZrの1種又は2種以上を含有するもの、あるい
はその他の遷移元素を含有するもの等を採用することも
でき、この場合、例えば、アルミニウムイソプロポキシ
ド(Al(OC)等を用いることができる。
なお、アルコキシドの構成成分は目的に応じて変化させ
ることが可能で、この場合、形成されるゲル状組成物
(ガラス前駆体組成物)被膜の性質がそれぞれ異なるも
のとなる。
【0028】一方、上記表面処理は、脂肪酸系の処理剤
としてステアリン酸の前記非金属性含窒素化合物へのコ
ーティング処理により施されるものとすることができ
る。この場合、表面処理された非金属性含窒素化合物
は、樹脂等の難燃性付与対象材料とのなじみ性(親和
性)が向上するため、難燃性付与対象材料に対して均一
に分散ないし定着されるようになる。ステアリン酸処理
は、例えば非金属性含窒素化合物100重量部に対し
て、ステアリン酸0.01〜1重量部を攪拌下混合し、
70〜80℃の範囲で加熱することにより行うことがで
きる。
【0029】次に、本発明の難燃性高分子複合材料は、
上記難燃性付与用複合材料を高分子材料からなる基質中
に分散、もしくは基質表面に定着したことを特徴とす
る。この難燃性高分子複合材料(難燃性付与対象材料)
は、上述したように高い難燃性を示すとともに、上記難
燃性付与用複合材料を用いているため、その高分子材料
本来の性質を損なうこともなく、また、良好な成形性を
保ったものとなり得る。一方、難燃性高分子複合材料の
製造に使用され、未硬化の熱硬化性樹脂を含有する主剤
と、該主剤を硬化させるための硬化剤とからなり、前記
難燃性付与用複合材料を前記主剤又は硬化剤の少なくと
もいずれかに配合されてなり、前記主剤と前記硬化剤と
を混合することにより、熱硬化性樹脂を基質としてこれ
に前記難燃性付与用複合材料を分散させた難燃性高分子
複合材料が得られるようにした難燃性高分子複合材料製
造用組成物を提供することもできる。さらに、難燃性付
与用複合材料が高分子基質中に分散された粒状成形物と
して構成され、個々の粒状成形物よりも大体積の二次形
状に再成形するために使用される難燃性高分子複合材料
成形体製造用マスターバッチを提供することもできる。
【0030】なお、本発明の難燃性付与用複合材料は、
従来からある無機系及び/又は有機系の難燃剤(難燃材
料)とを組み合わせて構成することもできる。具体的
に、このような無機系及び/又は有機系の難燃剤として
は、例えば、エコロジカルなノンハロゲン系難燃材料で
ある白雲母、金雲母、黒雲母、絹雲母等の雲母類、カオ
リン、滑石、沸石、ホウ砂、ダイアスポア、石膏等の鉱
物類、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化アン
チモン、二酸化珪素等の金属系酸化物、炭酸カルシウム
等の金属化合物、ホウ酸亜鉛、硫化亜鉛、スズ酸亜鉛等
の亜鉛系難燃材料、赤燐、リン酸エステル、ポリリン酸
アンモニウム等のリン系化合物、低融点ガラスを含んで
構成されるガラス系難燃材料等に代表される無機系難燃
材料、及びリン系、シリコーン系、窒素系の有機系難燃
材料、さらには金属粉末等を用いることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の
難燃性付与用複合材料を複合した難燃性高分子複合材料
からなるマスターバッチの製造方法の一例を、マスター
バッチ粒子の種々の形態とともに示す模式図である。難
燃性付与用複合材料としての硝酸アンモニウム粉末(非
金属性硝酸化合物)10と、水酸化アルミニウム(無機
系難燃剤粉末)39とを、基質となるべき高分子材料
(本実施例では、熱可塑性樹脂を使用している)41中
に配合・混練し、コンパウンド531が得られる。な
お、難燃性付与用複合材料は、予め硝酸アンモニウム粉
末10と、無機系難燃剤粉末39とを所定の配合比で混
ぜ合わせたものを用いることもできる。
【0032】コンパウンド531は、例えばペレット等
の粒状に成形することによりマスターバッチ粒子32と
することができる。マスターバッチ粒子32は、例えば
球換算した直径による寸法にて0.1〜10mm程度
(例えば1〜4mm程度)の大きさを有するものであ
る。マスターバッチ粒子32の形状は、特に限定される
ものではないが、例えば図1(b)に示すように、軟化
させたコンパウンドをストランド状に押し出して、これ
を所定長に切断することにより、柱状(例えば円柱状)
形態の粒子を得ることができる。なお、図1(c)及び
(d)は、マスターバッチ粒子32の別の形状例を示し
ており、前者は球状のもの(例えば型成形等により製造
できる)、後者はフレーク状のもの(例えばシート状物
の破砕・整粒により製造できる)を示すが、これに限定
されるものではない。
【0033】なお、硝酸アンモニウム粉末(硝酸アンモ
ニウム粒子)10には、表面処理を施すことができる。
例えば、表面処理剤として、少なくとも炭素成分を含有
し、高分子材料41と硝酸アンモニウム粉末(硝酸アン
モニウム粒子)10との親和性を向上させることが可能
なものを用いることができる。具体的には、シラン系、
チタネート系、アルミニウム系、ジルコアルミニウム
系、脂肪酸系、油脂系、ワックス類、界面活性剤類のう
ちのいずれかを用いることが可能である。
【0034】その表面処理の一例として、珪素成分及び
/又は金属成分と酸素とを含有し、例えば加熱によりガ
ラス質セラミックスを生じるガラス前駆体組成物をゾル
ゲル法によりコーティングすることが可能である。図2
は、その硝酸アンモニウム粒子10へのコーティングの
態様を概念的に示す模式図である。硝酸アンモニウム粒
子10の表面には、ガラス前駆体組成物2が複合化され
ており、粒子10は模式的に球状に描いているが、製法
により形状は種々に変化し、必ずしも球状とはならない
ことも多い。ガラス前駆体組成物2と硝酸アンモニウム
粒子10との複合化の形態は、例えば、図2(a)に示
すように、ガラス前駆体組成物2が硝酸アンモニウム粒
子10の表面をほぼ全体にわたって均一に被覆された状
態や、図2(b)に示すように、硝酸アンモニウム粒子
10の表面にガラス前駆体組成物2が部分的に付着し、
一部の表面が未被覆となって露出している形態であって
もよい。また、図2(a)に示した球状の硝酸アンモニ
ウム粒子10を粉砕又は解砕させた形状の、例えば図2
(c)のような構成の不定形の硝酸アンモニウム粒子1
0となることもある。いずれにしろ、上記のような硝酸
アンモニウム粒子10と、図1に示した無機系難燃剤粉
末39とを例えば高分子材料等からなる難燃性付与対象
材料の基質に複合化(基質中への分散及び/又は表面定
着)することで、該難燃性付与対象材料に難燃性を付与
することが可能となる。
【0035】図2(a)において、硝酸アンモニウム粒
子10に被膜ないし付着されたガラス前駆体組成物2の
厚さは、例えば0.01〜1.0μm程度とされる。こ
のような硝酸アンモニウム粒子10と、上記無機系難燃
剤粒子39(図1参照)とを含む難燃性付与用複合材料
は難燃性付与効果は大きく、該難燃性付与用複合材料1
0の量が、例えば高分子材料等の難燃性付与対象材料に
対して10〜100重量部、好ましくは30〜80重量
部程度の少量添加で十分な難燃性を付与することが可能
である。この場合、少量添加であるため、樹脂等の難燃
性付与対象材料の物性変化も少なく、また、コスト面で
も大幅な削減が可能となる。
【0036】以下、図1に示したマスターバッチを用い
た成形体(二次成形体)の製造方法を、図3に示すよう
な射出成形を採用する場合を例にとって説明する。な
お、成形方法は、その目的に応じて種々の公知のものを
採用可能なことは言うまでもなく、例えば、圧縮成形、
トランスファ成形、押出成形、ブロー成形、カレンダ成
形、積層成形、シートフォーミング等の方法により成形
体を得ることが可能である。図3において、射出成形装
置501は、成形部502、その成形部502に溶融樹
脂を供給するスクリュ式射出装置等の射出装置503等
により構成される。成形部502は、金型505、その
金型505を型締め及び型開きするための、カムもしく
はクランク機構等の機械式駆動機構や油圧シリンダ等の
流体圧機構等で構成される駆動機構506を備えるとと
もに、溶融樹脂を金型505に供給するランナ521に
は、スプル503aを介して射出装置503の射出ノズ
ル503bが接続されている。
【0037】射出装置503は、バンドヒータ508等
の熱源で加熱される加熱シリンダ507内に、シャフト
512を介して油圧モータ513により駆動される供給
用のスクリュ509が収容され、これにマスターバッチ
Pを供給するホッパ510が備えられたものである。ス
クリュ509を回転させることによりホッパ510から
マスターバッチPが供給され、加熱シリンダ507内で
加熱により高分子材料基質が溶融されて溶融コンパウン
ドとなり、溜まり部507a内に溜められる。その後、
スクリュ509を油圧シリンダ511により所定距離前
進させると、ノズル503bからランナ521を通って
金型505内に所定量の溶融コンパウンドが射出され
る。
【0038】図4に示すように、金型505のキャビテ
ィ505a内に射出された溶融コンパウンドCは、高分
子材料基質が凝固することにより本発明の難燃性付与用
複合材料が複合された高分子複合材料となり、これを型
開きすることにより、キャビティ形状に対応した高分子
複合材料成形体としての二次成形体36が得られる。
【0039】なお、図5(a)に示すように、マスター
バッチ粒子32を単独で使用して成形体を得るようにし
てもよいが、同図(b)に示すように、マスターバッチ
粒子の高分子基質と同材質あるいは異材質の高分子材料
からなる希釈高分子材料粒子40を適量配合することに
より、複合粒子の含有率が、マスターバッチ粒子32中
の含有率よりも小さい二次成形体を製造することもでき
る。この場合、二次成形体中の複合粒子の含有率は、マ
スターバッチ粒子32中の複合粒子の含有率と、そのマ
スターバッチ粒子32に対する希釈高分子材料粒子40
の配合比率によって定まる。
【0040】なお、このような希釈用のマスターバッチ
粒子中の複合粒子の含有率は、例えば重量比率にて20
〜67重量%と高いが、複合粒子をこのような高い含有
率にて基質中に均一分散させるために、分散剤を配合す
ることが望ましい。分散剤としては、例えば金属セッケ
ンを好適に使用することができる。金属セッケン分は、
例えば有機酸成分が、ナフテン酸(ナフテート)、ラウ
リン酸(ラウレート)、ステアリン酸(ステアレー
ト)、オレイン酸(オレエート)、2−エチルヘキサニ
ック酸(オクテート)、あまに油あるいは大豆油脂肪酸
(リノレート)、トール油(トーレート)、ロジン等
(レジネート)からなるものを例示できる。また、金属
の種類は下記のようなものを例示できる。 ・ナフテネート系(Al、Ca、Co、Cu、Fe、P
b、Mn、Zn等) ・レジネート系(Al、Ca、Co、Cu、Fe、P
b、Mn、Zn等) ・リノレート系(Co、Fe、Pb、Mn等) ・ステアレート系(Ca、Zn等) ・オクテート系(Ca、Co、Fe、Pb、Mn、Zn
等) ・トーレート系(Ca、Co、Fe、Pb、Mn、Zn
等) これらのうち、ステアリン酸Cuやステアリン酸Zn
を、分散効果に特に優れる金属セッケンの具体例として
挙げることができる(ステアリン酸処理)。なお、金属
セッケンの複合材料中への配合量は、多すぎると材料強
度や均質性に問題が生じ、少なすぎると分散効果が不十
分となるので、これらの不具合が生じないよう、例えば
0.01〜3重量%(例えば0.3重量%)の範囲内に
て選定するのがよい。
【0041】なお、上記の例以外にも、例えば硝酸アン
モニウム粉末10と高分子材料41とを配合したマスタ
ーバッチA(図示略)と、水酸化アルミニウム粉末39
と高分子材料41とを配合したマスターバッチB(図示
略)とを予め用意し、各マスターバッチA,Bを混ぜ合
わせて成形体を得ることも可能である。さらに、マスタ
ーバッチAと水酸化アルミニウム粉末39を配合して成
形体を得たり、マスターバッチBと硝酸アンモニウム粉
末10を配合して成形体を得たりすることも可能であ
る。
【0042】なお、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂(ウレ
タンゴムを含む)あるいはシリコーン樹脂など、未硬化
樹脂成分が含有される主剤と、その未硬化樹脂成分を硬
化させるための硬化剤とからなる2液混合型の注型樹脂
材料、接着剤あるいは塗料を、本発明の難燃性付与用複
合材料が複合された難燃性高分子複合材料として構成す
ることも可能である。具体的には、この目的のため、未
硬化樹脂成分を含有する主剤と、その未硬化樹脂成分を
硬化させるための硬化剤とから構成され、難燃性付与用
複合材料を主剤又は硬化剤の少なくともいずれかに配合
されてなり、主剤と硬化剤とを混合することにより、熱
硬化性樹脂を基質としてこれに難燃性付与用複合材料を
分散させた難燃性高分子複合材料が得られるようにした
難燃性高分子複合材料製造用組成物を使用することがで
きる。
【0043】図6に、その具体例についてエポキシ樹脂
の場合を例に取って説明する。すなわち、主剤550
は、例えばビスフェノール系の未硬化エポキシ樹脂成分
中に、難燃性付与用複合材料と、必要に応じて難燃助
剤、充填剤、顔料や染料等の着色剤あるいは分散剤等を
配合したものであり、適当な溶媒により粘度調整がなさ
れている。一方、硬化剤551は、アミンやイソシアナ
ート、酸無水物などの硬化成分を溶媒中に溶解ないしは
分散させたものである。そして、使用する直前に(a)
に示すように両剤550,551を所定比率にて混合
し、混合組成物552のポットライフ時間内に目的に応
じた処置を行う。すなわち、混合組成物552を注型用
樹脂材料として使用する場合は、(b)に示すようにこ
れを型553に注型して硬化させることにより、所期の
形状の難燃性高分子複合材料成形体を得る。また、混合
組成物552を塗料として使用する場合は、(c)に示
すようにこれを被塗装物554の塗装面に塗布して硬化
させることにより、難燃性高分子複合材料塗膜555を
得る。さらに、混合組成物552を接着剤として使用す
る場合は、(d)に示すようにこれを被接着物556
a,556bの接着面に塗布して貼り合わせる、難燃性
接着層557により被接着物556a,556bが接着
された接着構造が得られる。
【0044】次に、難燃性付与用複合材料は高分子基質
の表面に定着することも可能である。図7は、そのいく
つかの例を示している。図7(a)は、高分子基質50
の表面に形成された接着樹脂層560を介して硝酸アン
モニウム粒子10と無機系難燃剤粒子39とを接着形態
により定着する例を示す。なお、高分子基質50中に、
さらに硝酸アンモニウム粒子10と無機系難燃剤粒子3
9とを分散させておいてもよい(以下も同様)。また、
図7(b)に示すように、定着された硝酸アンモニウム
粒子10と無機系難燃剤粒子39との表面側を、さらに
樹脂等によるオーバーコート561で覆うようにしても
よい。
【0045】図7(c)では、例えば成形金型505の
キャビティの内面に硝酸アンモニウム粒子10と無機系
難燃剤粒子39とを塗布しておき、次いでキャビティ内
を溶融樹脂570で満たして凝固させることにより、塗
布された硝酸アンモニウム粒子10と無機系難燃剤粒子
39とを成形体536を形成する基質50の表面に一体
化させる例である。図7(d)は、硝酸アンモニウム粒
子10と無機系難燃剤粒子39との表面を定着樹脂層5
62で予め覆っておき、加熱により定着樹脂層562を
軟化させつつ基質50の表面に付着させた後、樹脂を硬
化させることにより、硝酸アンモニウム粒子10と無機
系難燃剤粒子39とを定着する例である。この場合、基
質50は、不要な変形が生じない程度の温度にて予熱し
ておくと、定着樹脂層562の軟化・付着を容易に行う
ことができる。図7(e)は、硝酸アンモニウム粒子1
0と無機系難燃剤粒子39とを基質50表面に投射した
り、圧入することにより、基質50の表層部に硝酸アン
モニウム粒子10と無機系難燃剤粒子39とを埋め込む
方法である。この場合、基質50の少なくとも表層部を
加熱等により軟化させておくと埋込を容易に行うことが
できる。
【0046】
【実施例】本発明の難燃性付与用複合材料について以下
の実験を行った。非金属性硝酸化合物として硝酸アンモ
ニウム(硝安)15gと、無機系難燃剤として水酸化ア
ルミニウム(水アル)150gと、ポリプロピレン樹脂
(PP)300gとをそれぞれ混合し、押出・射出成形
機にて高分子材料成形体を得た(サンプル1)。また、
硝酸アンモニウム(硝安)60gと、無機系難燃剤とし
て水酸化アルミニウム(水アル)210gと、ポリエチ
レン樹脂(PE)300gとをそれぞれ混合し、押出・
射出成形機にて高分子材料成形体を得た(サンプル
2)。さらに、硝酸アンモニウム(硝安)に対し図2に
示したゾルゲル法によりSiO成分のコーティング処
理を施し、上記サンプル1と同様の配合比にて混合し、
押出・射出成形機にて高分子材料成形体を得た(サンプ
ル3)。同じく、硝酸アンモニウム(硝安)に対しステ
アリン酸処理を施し、上記サンプル1と同様に高分子材
料成形体を得た(サンプル4)。
【0047】これら得られたサンプル1〜4について、
酸素指数法による燃焼試験(JISK7201)、及び
UL94燃焼性試験(第5版:1996年10月26日
によるもの)、成形性の良否(オイル状のメヤニが出て
こなければ良好とする)、樹脂への着色の有無(目視確
認)、引張強度(試験法JISK7113)について試
験した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】各サンプルともに、酸素指数OI及びUL
94の試験において良好な結果を示し、十分な難燃性が
付与されていることが分かる。また、成形性も全てにお
いて良好であった。さらに、樹脂への着色も全てのサン
プルにおいて見られなかった。引張試験においては特に
硝酸アンモニウムに対しゾルゲル法によるSiO成分
のコーティング、ステアリン酸処理によるコーティング
を施したサンプル3,4については、未処理のサンプル
1,2に比較して高い結果が得られた。なお、硝酸アン
モニウムに代えて亜硝酸アンモニウムを用いて上記と同
様の試験を行ったところ、ほぼ同様の良好な結果が得ら
れた。
【0050】次に、表2に示すように、サンプル1にお
いて硝酸アンモニウム(硝安)を添加しない場合のサン
プル1a、及び硝安の代わりに硝酸亜鉛を用いたサンプ
ル1bについて上記と同様の試験を行い、サンプル1と
の比較検討を行った。
【0051】
【表2】
【0052】硝安を添加しないサンプル1aは、難燃効
果が殆ど得られず、また、硝安の代わりに硝酸亜鉛を用
いたサンプル1bは、サンプル1とほぼ同様の難燃効果
が得られたものの、成形性の低下、及び樹脂への着色等
の問題が生じ、引張強度も低下した。なお、樹脂に対し
て水酸化アルミニウムのみを添加した場合と、樹脂に対
して水酸化アルミニウム及び硝安を添加した場合とにお
いて、いずれも白色で変色がみられなかった。この場
合、水酸化アルミニウムの色しか呈しないということで
樹脂に対して任意の着色が可能であることは自明であ
る。一方、硝安の代わりに金属塩として硝酸亜鉛を用い
た場合に変色がみられ、しかもこの変色は温度条件によ
りその度合いが異なり、樹脂への着色を自由に行うこと
が困難となり得る。
【0053】次に、表3に示すように、サンプル2にお
いて硝安を添加しない場合のサンプル2a、及び硝安の
代わりに硝酸亜鉛を用いたサンプル2bについて上記実
施例と同様の試験を行い、サンプル2との比較検討を行
った。
【0054】
【表3】
【0055】硝安を添加しないサンプル2aは、難燃効
果が殆ど得られず、また、硝安の代わりに硝酸亜鉛を用
いたサンプル2bは、サンプル2とほぼ同様の難燃効果
が得られたものの、成形性の低下、及び樹脂への着色等
の問題が生じ、引張強度も低下した。
【0056】さらに、表4に示すように、サンプル1に
おいて硝酸アンモニウム(硝安)の代わりに硝酸グアニ
ジンを用いたサンプル5、サンプル1において水酸化ア
ルミニウムの代わりに水酸化マグネシウムを用いたサン
プル6、サンプル6において硝酸アンモニウムの代わり
に硝酸グアニジンを用いたサンプル7について上記と同
様の試験を行い、サンプル1との比較検討を行った。
【0057】
【表4】
【0058】いずれのサンプル1,5〜7も、高い難燃
性を示しており、添加による樹脂特性の低下及び着色の
問題も生じない結果となった。以上の結果から、本発明
の非金属性含窒素化合物(例えば硝酸アンモニウム及び
/又は亜硝酸アンモニウム、硝酸グアンジン等)及び無
機系難燃剤(水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
等)を含む難燃性付与用複合材料を樹脂等の高分子材料
(難燃性付与対象材料)に複合化した高分子複合材料
は、高い難燃性を示すとともに、複合化前の樹脂特性
(対象材料本来の特性)がほぼ変化しない難燃性高分子
複合材料となることが分かる。
【0059】なお、本明細書において「主成分」あるい
は「主体とする」とは、特に断りがないかぎり、最も重
量含有率の高くなる成分を意味するものとして用いた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の難燃性付与用複合材料を複合した難燃
性高分子複合材料からなるマスターバッチの製造方法の
一例を、マスターバッチ粒子の種々の形態とともに示す
模式図。
【図2】難燃性付与用複合材料の形態をいくつか例示し
て示す模式図。
【図3】射出成形機の一例を示す断面模式図。
【図4】射出成形により成形体を製造する一例を示す工
程説明図。
【図5】マスターバッチのいくつかの使用形態を示す説
明図。
【図6】二液混合型樹脂により本発明の難燃性付与用複
合材料を複合した難燃性高分子複合材料を得る方法と、
その適用形態をいくつか例示して示す説明図。
【図7】高分子材料基質の表面に難燃性付与用複合材料
を定着する方法をいくつか例示して示す工程説明図。
【符号の説明】
10 硝酸アンモニウム粒子 39 無機系難燃剤粒子 50 難燃性付与対象材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AA001 BB121 CD001 CK021 CP031 DE047 DE067 DE077 DE087 DE097 DE117 DE137 DE147 DF036 DG047 FB076 FB096 FB166 FB236 FD136 FD137

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料を主体として構成される難燃
    性付与の対象物(以下、難燃性付与対象物とも言う)中
    に分散させるか又は表面に定着させることにより当該対
    象物に難燃性を付与するために使用され、非金属性含窒
    素化合物と、無機系難燃剤とを含むことを特徴とする難
    燃性付与用複合材料。
  2. 【請求項2】 前記非金属性含窒素化合物は、その組成
    中にNxOy(x,yは自然数)を少なくとも含む化合
    物である請求項1に記載の難燃性付与用複合材料。
  3. 【請求項3】 前記非金属性含窒素化合物は、非金属性
    硝酸化合物及び/又は非金属性亜硝酸化合物である請求
    項1又は2に記載の難燃性付与用複合材料。
  4. 【請求項4】 前記無機系難燃剤は、加熱により水を生
    成するものである請求項1ないし3のいずれかに記載の
    難燃性付与用複合材料。
  5. 【請求項5】 前記無機系難燃剤は、水酸基及び/又は
    結晶水を含む化合物である請求項1ないし4のいずれか
    に記載の難燃性付与用複合材料。
  6. 【請求項6】 前記無機系難燃剤は、その組成中に複数
    の金属元素を含む化合物である請求項1ないし5のいず
    れかに記載の難燃性付与用複合材料。
  7. 【請求項7】 前記無機系難燃剤は金属水酸化物である
    請求項1ないし6のいずれかに記載の難燃性付与用複合
    材料。
  8. 【請求項8】 前記無機系難燃剤は水酸化アルミニウ
    ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムの少なくと
    もいずれかを主成分とするものである請求項1ないし7
    のいずれかに記載の難燃性付与用複合材料。
  9. 【請求項9】 前記無機系難燃剤は水酸化アルミニウ
    ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムから選択さ
    れる2以上の混合物である請求項1ないし8のいずれか
    に記載の難燃性付与用複合材料。
  10. 【請求項10】 加熱により燃焼阻害性気体を分解生成
    する請求項1ないし9のいずれかに記載の難燃性付与用
    複合材料。
  11. 【請求項11】 前記燃焼阻害性気体として、窒素を含
    有するものが生成される請求項10記載の難燃性付与用
    複合材料。
  12. 【請求項12】 前記難燃性付与対象物に対して前記無
    機系難燃剤が100重量部以下の範囲で含有される請求
    項1ないし11のいずれかに記載の難燃性付与用複合材
    料。
  13. 【請求項13】 前記非金属性含窒素化合物は平均粒径
    0.01〜100μmの粒状形態とされている請求項1
    ないし12のいずれかに記載の難燃性付与用複合材料。
  14. 【請求項14】 前記無機系難燃剤は平均粒径0.1〜
    100μmの粒状形態とされている請求項1ないし13
    のいずれかに記載の難燃性付与用複合材料。
  15. 【請求項15】 前記非金属性含窒素化合物には表面処
    理がなされている請求項1ないし14のいずれかに記載
    の難燃性付与用複合材料。
  16. 【請求項16】 前記表面処理は、少なくとも炭素成分
    を含有し、前記難燃性付与対象物と前記非金属性含窒素
    化合物との親和性を向上させることが可能な処理剤を含
    む請求項15記載の難燃性付与用複合材料。
  17. 【請求項17】 前記表面処理は、シラン系、チタネー
    ト系、アルミニウム系、ジルコアルミニウム系、脂肪酸
    系、油脂系、ワックス類、界面活性剤類のうちのいずれ
    かの処理剤にて行われている請求項15又は16に記載
    の難燃性付与用複合材料。
  18. 【請求項18】 前記表面処理は、加熱によりガラス質
    セラミックスを生ずるガラス前駆体組成物の前記非金属
    性含窒素化合物へのコーティング処理である請求項15
    ないし17のいずれかに記載の難燃性付与用複合材料。
  19. 【請求項19】 前記ガラス前駆体組成物は珪素成分及
    び/又は金属成分と酸素とを含有するものであり、前記
    加熱により生ずる前記ガラス質セラミックスは、珪素及
    び/又は金属の酸化物を主体とするものである請求項1
    8記載の難燃性付与用複合材料。
  20. 【請求項20】 前記ガラス前駆体組成物は炭素成分を
    含有する請求項18又は19に記載の難燃性付与用複合
    材料。
  21. 【請求項21】 前記表面処理は、ステアリン酸の前記
    非金属性含窒素化合物へのコーティング処理である請求
    項15ないし17のいずれかに記載の難燃性付与用複合
    材料。
  22. 【請求項22】 前記非金属性含窒素化合物は液体であ
    る請求項1ないし12のいずれかに記載の難燃性付与用
    複合材料。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし22のいずれかに記載
    の難燃性付与用複合材料を、高分子材料からなる基質中
    に分散させたことを特徴とする難燃性高分子複合材料。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし22のいずれかに記載
    の難燃性付与用複合材料を、高分子材料からなる基質の
    表面に定着したことを特徴とする難燃性高分子複合材
    料。
  25. 【請求項25】 加熱により燃焼阻害性気体を分解生成
    する請求項23又は24に記載の難燃性高分子複合材
    料。
  26. 【請求項26】 前記燃焼阻害性気体として、窒素を含
    有するものが生成される請求項25記載の難燃性高分子
    複合材料。
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