JP2001131551A - 難燃性付与用複合粒子 - Google Patents

難燃性付与用複合粒子

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JP2001131551A
JP2001131551A JP35677599A JP35677599A JP2001131551A JP 2001131551 A JP2001131551 A JP 2001131551A JP 35677599 A JP35677599 A JP 35677599A JP 35677599 A JP35677599 A JP 35677599A JP 2001131551 A JP2001131551 A JP 2001131551A
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flame
composite particles
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JP35677599A
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Tatsuaki Oda
達明 小田
Makio Nomura
牧夫 野村
Hisakuni Ito
寿国 伊藤
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Ishizuka Glass Co Ltd
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Ishizuka Glass Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/20Compounding polymers with additives, e.g. colouring
    • C08J3/22Compounding polymers with additives, e.g. colouring using masterbatch techniques
    • C08J3/226Compounding polymers with additives, e.g. colouring using masterbatch techniques using a polymer as a carrier
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K21/00Fireproofing materials
    • C09K21/14Macromolecular materials

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低添加量で高い難燃性を付与することが可能
で、生産時や燃焼時に有害物質が発生しない、エコロジ
カルな難燃性付与用複合粒子を安価に提供する。 【解決手段】 難燃性付与用複合粒子10は、加熱によ
りガラス質セラミックスを生じるガラス前駆体組成物2
が担持材料粒子1に被膜された構成を有している。ガラ
ス前駆体組成物2は、例えば珪素成分及び/又は金属成
分と酸素とを含有するものであり、加熱により生ずるガ
ラス質セラミックスは、珪素及び/又は金属の酸化物を
主体とするものとすることができる。このような難燃性
付与用複合粒子10を、例えば高分子材料等からなる難
燃性付与対象材料に複合(添加)して、該難燃性付与対
象材料に高い難燃性を付与することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂等から構成さ
れる材料に対し高い難燃性を付与することが可能な難燃
性付与用複合粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂材料は、化学的、物理的に優れた性
能を有し、成形性及び加工性にも優れていることによ
り、広範囲な分野で使用され、需要が伸びているが、殆
どの樹脂材料は燃えやすいのが大きな欠点であるため、
その使用が制限されており、樹脂材料の難燃化が望まれ
ている。
【0003】樹脂材料を難燃化するための難燃剤として
は、ハロゲン系難燃剤が主流であるが、ハロゲン系難燃
剤から発生するダイオキシンやフランの問題から環境保
護上好ましくなく、エコロジカルな難燃剤の開発、実用
化が望まれている。ノンハロゲン系のリン系難燃剤もリ
ンの水素化物であるホスフィンが発生し、好ましくな
い。
【0004】また、水酸化アルミニウムや水酸化マグネ
シウム等の無機系難燃剤があり、水酸化アルミニウムは
低有害性、低発煙性、電気絶縁性も良好、しかも低コス
トであるため難燃剤の中では需要量も多い。しかし、問
題点として機械的性質、耐水性の低下、多量(150部
以上)配合するためのコンパウンドの粘度上昇、400
℃以上の高温での難燃効果が低いこと、あるいは成形加
工温度が高い樹脂の加工時に脱水発泡し易い等がある。
【0005】また、水酸化マグネシウムは水酸化アルミ
ニウムと同様の難燃効果があり、水酸化アルミニウムの
欠点である樹脂の加工温度での脱水発泡がないが、酸に
対して弱く、湿度の高い条件では空気中の炭酸ガスと反
応して炭酸マグネシウムが生成して白化したり、コスト
が水酸化アルミニウムに比べ高い等の欠点がある。な
お、これらの無機系難燃剤は単独では難燃効果が小さい
ため、他の難燃剤との併用が必要でもある。この他、ガ
ラス系難燃剤として低融点ガラスを用いたものがある
が、製造工程が複雑で、樹脂への添加量も多く必要であ
り、製造コストも高く、また耐水性にも問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、低添加量で高い難燃性付与が可能
であるとともに、生産時や燃焼時に有害物質が発生しな
いエコロジカルな難燃性付与用複合粒子を安価に提供し
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明の難燃性付与用複合粒子は、
難燃性付与の対象物(難燃性付与対象材料)中に分散さ
せるか又は表面に定着させることにより当該対象物に難
燃性を付与するために使用され、加熱によりガラス質セ
ラミックスを生ずるガラス前駆体組成物を、担持材料粒
子に複合化させたことを特徴とする。
【0008】このような担持材料粒子にガラス前駆体組
成物が複合化された構成の難燃性付与用複合粒子は、樹
脂等の難燃性付与対象材料に対して混入ないしコーティ
ング等により複合(添加)することができる。この場
合、例えば難燃性付与対象材料に高熱(例えば500℃
以上)が付与された場合に、その高熱により難燃性付与
用複合粒子中の上記ガラス前駆体組成物がガラス質セラ
ミックスを生じ、そのガラス質セラミックスが保護膜と
なって、難燃性付与対象材料に対して高い難燃性を付与
することが可能となる。なお、難燃性付与用複合粒子
は、難燃性付与対象材料中に分散させたり、難燃性付与
対象材料表面に定着させたりすることで、難燃性を付与
させることが可能である。
【0009】ガラス前駆体組成物や担持材料粒子は、例
えば不純物成分等の形で不可避的に混入するものを除い
て、塩素あるいはフッ素等のハロゲン成分を含有しない
ものとして構成することもできる。これにより、高熱付
加時に従来のような有害ガスを発生しないためエコロジ
カルな難燃性材料となる。
【0010】上記ガラス前駆体組成物は珪素成分及び/
又は金属成分と酸素とを含有するものであり、加熱によ
り生ずるガラス質セラミックスは、珪素及び/又は金属
の酸化物を主体とするものとすることができる。珪素成
分及び/又は金属成分は、加熱により酸化されてガラス
質セラミックスを生じやすく、また、生成された珪素及
び/又は金属の酸化物を主体とするガラス質セラミック
スは耐熱性が高いため、本発明の難燃性付与用複合粒子
のガラス前駆体組成物として珪素成分及び/又は金属成
分と酸素とを含有するものが特に適している。このよう
なガラス前駆体組成物を含有する難燃性付与用複合粒子
を複合(添加)した難燃性付与対象材料には、ガラス質
セラミックスの高い耐熱性により一層高い難燃性が付与
されることとなる。なお、金属成分としては、例えばT
i、Cu、Al、Zn、Ni及びZr、あるいはその他
の遷移金属元素の1種又は2種以上を採用することがで
きる。また、上記のようなガラス質セラミックスは、初
めから化合物の一部をなすものとして存在していてもよ
いし、化合物の一部又は全部が加熱されたときにガラス
質セラミックスに転化する形態でもよい。
【0011】また、上記ガラス前駆体組成物は、炭素成
分を含むものとすることができる。炭素成分を含む場
合、例えば難燃性付与対象材料として樹脂を用いた場合
に、当該難燃性付与用複合粒子を難燃性付与対象材料に
複合させる際のなじみ性(親和性)を向上させ、難燃性
付与対象材料に対して難燃性付与用複合粒子を均一に分
散させることが可能となる他、例えば難燃性付与対象材
料を成形する際の成形性等も向上させることが可能であ
る。
【0012】次に、当該難燃性付与用複合粒子は、加熱
により燃焼阻害性気体を分解生成するものとすることが
できる。この場合、難燃性付与対象材料に高熱が付与さ
れた場合に、燃焼阻害性気体が発生し、該燃焼阻害性気
体が難燃性付与対象材料への難燃効果をさらに向上させ
る。この難燃性向上は、燃焼阻害性気体により燃焼のた
めの酸素が、難燃性付与対象材料付近において相対的に
減少するためであると推測される。
【0013】具体的に、燃焼阻害性気体としては、窒
素、硫黄及び炭素の1種又は2種以上を含有するものが
生成されるものとすることができる。この場合、例えば
窒素含有ガスとしてはNガスやNOガス、NOガ
ス、硫黄含有ガスとしてはSOガス、炭素含有ガスと
してはCOガス等が発生し、それらが難燃性付与対象
材料への難燃効果をさらに向上させる。
【0014】一方、当該難燃性付与用複合粒子の平均粒
径は、0.05〜500μmとするのがよい。平均粒径
が0.05μm未満の場合、当該難燃性付与用複合粒子
の製造が困難になる場合がある他、難燃性付与対象材料
へ複合(添加)した場合に偏在が生じて複合(添加)を
均一にできない場合があるため、難燃性付与効果が低下
したり、難燃性付与対象材料の性能が特にその偏在領域
において低下したりする場合がある。また、500μm
を超える場合、複合(添加)した粒子の分布が不均一に
なる場合がある他、難燃性付与対象材料の特性、例えば
樹脂であれば流動性等の性質が低下したり、難燃性付与
対象材料が外観不良を起こしたりする場合がある。な
お、平均粒径の測定は、例えばレーザー回折式粒度計を
用いることができる。この場合、レーザー回折式粒度計
による測定では、入射レーザー光の凝集粒子による回折
挙動と、孤立した一次粒子による回折挙動とで大きな差
異を生じないため、測定された粒径が、一次粒子単体で
存在するものの粒径なのか、あるいはこれが凝集した二
次粒子の粒径なのかが互いに区別されない。したがっ
て、該方法で測定した平均粒径は、凝集を起こしていな
い孤立した一次粒子も広義に含めた二次粒子の平均粒径
を反映した値となる。
【0015】次に、上記担持材料粒子は、難燃材料粒子
とすることができる。この場合、上述したガラス前駆体
組成物が加熱によりガラス質セラミックスを生じること
による難燃性付与効果に加えて、担持材料粒子としての
難燃材料粒子の難燃効果も加わるため、難燃性付与用複
合粒子の難燃性付与対象材料への難燃性付与効果が一層
向上する。このような難燃材料粒子としては、例えば、
エコロジカルなノンハロゲン系難燃材料である水和金属
化合物、白雲母、金雲母、黒雲母、絹雲母等の雲母類、
カオリン、滑石、沸石、ホウ砂、ダイアスポア、石膏等
の鉱物類、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸
化珪素等の金属酸化物、炭酸カルシウム等の金属化合
物、赤燐、ポリリン酸アンモニウム等のリン系化合物、
窒素系化合物等に代表される無機系難燃材料粒子(無機
材料系粒子)、及びリン系、シリコーン系、窒素系の有
機系難燃材料粒子、さらには金属粉末粒子(金属材料系
粒子)等を用いることができる。なお、樹脂への添加
性、難燃効果、コスト等の面において、無機系難燃材料
粒子を用いることが最も好ましい。特に、無機材料系粒
子としては、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウ
ムの少なくともいずれかを主成分とするものを使用する
と、難燃性付与効果が一層高まる。
【0016】上記難燃材料粒子は、例えば平均粒径0.
05〜100μmのものを用いることができる。平均粒
径が上記下限値未満の場合、製造が困難になる場合があ
る他、難燃性付与対象材料へ複合(添加)した場合に偏
在が生じ、複合(添加)を均一にできない場合があるた
め、難燃性付与効果が低下したり、難燃性付与対象材料
の性能が特にその偏在領域において低下したりする場合
がある。また、上限値を超える場合、複合(添加)した
粒子の分布が不均一になる場合がある他、難燃性付与対
象材料の特性、例えば流動性等の性質が低下したり、難
燃性付与対象材料が外観不良を起こしたりする場合があ
る。なお、平均粒径の測定は、例えばレーザー回折式の
粒度測定装置を用いることができる。
【0017】一方、担持材料粒子として高分子材料粒子
を用いることもできる。高分子材料粒子としては、例え
ば熱可塑性高分子材料からなるものや、熱硬化性高分子
材料からなるもの、あるいはそれらの混合材料等を使用
することができる。この場合、難燃性付与対象材料とし
て樹脂を用いた場合に、担持材料としての高分子材料が
樹脂となじみ(親和性)がよいため、当該難燃性付与用
複合粒子が難燃性付与対象材料に対して均一に分散され
ることとなり、難燃性付与対象材料に効果的に難燃性を
付与することが可能となる。
【0018】なお、高分子材料粒子としては、例えば、
ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ
スチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・ス
チレン(ABS)等の汎用樹脂、変性ポリフェニレンエ
ーテル(PPE)、ポリカーボネート(PC)、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリアミド(PA)等のエンジニ
アリングプラスチック及びPC/ABSアロイ、PC/
PBTアロイ、PC/PETアロイ、PC/エラストマ
ー、PA/PP、PA/エラストマー等のポリマーアロ
イ等の微粉末粒子を用いることができる。
【0019】上記のような難燃性付与用複合粒子の製造
方法としては、いわゆるゾルゲル法を用いることができ
る。以下、ゾルゲル法について詳しく説明する。
【0020】ゾルゲル法は、例えば、金属元素及び/又
はSiの無機化合物を溶媒中に分散及び/又は溶解させ
た溶液(例えば、アルコキシド溶液)から発生するゾル
状組成物を担持材料粒子と接触させる工程と、ゾル状組
成物を乾燥させる工程とを少なくとも含み、ゾル状組成
物の乾燥により生成するゲル状組成物(ガラス前駆体組
成物)を担持材料粒子と複合化させて難燃性付与用複合
粒子を得るものである。このようなゾルゲル法は、簡便
な上、特別な装置を必要とすることもないため、製造コ
ストを大幅に低減することが可能であり、製造時に従来
のような有害物質を発生することもない。なお、上記製
造方法において、ゾル状組成物を担持材料粒子と接触さ
せる工程は、担持材料粒子をゾル状組成物に浸漬する方
法や、担持材料粒子に対してゾル状組成物を吹き付ける
方法等を採用することができる。
【0021】また、上記ゾルゲル法を用いた製造方法
は、具体的には担持材料粒子とゾル状組成物との混合物
を作る混合工程と、その混合物から溶媒を蒸発させて乾
燥組成物となす乾燥工程とを含むものとすることができ
る。これは、例えば所定の容器にゾル状組成物を入れ、
これに担持材料粒子を浸漬して混合物とした後に、その
混合物から溶媒を蒸発させるものであり、その混合物を
液切りすることなく溶媒を蒸発・乾燥させることができ
るため非常に簡便な方法である。なお、上記乾燥工程と
しては、加熱乾燥又は真空乾燥、及びそれらの併用によ
り行うことができる。さらには、担持材料粒子の集積体
に振動及び/又は撹拌を加えながら、これにゾル状組成
物を接触させつつ行うこともできる。この場合、集積体
の振動及び/又は攪拌により乾燥効率が向上し、乾燥時
間を短縮することが可能となる。一方、担持材料粒子に
これよりも大径の打撃メディアを混在させ、それら担持
材料粒子と打撃メディアとの集積体に振動及び/又は撹
拌を加えるものとすることもでき、この場合、乾燥時間
を一層短縮することが可能である。
【0022】次に、上記ゾル状組成物は、金属元素及び
/又はSiのアルコキシドを加水分解することにより製
造するのがよい。このようなアルコキシドを加水分解さ
せて生成したゾル状組成物(ゲル状組成物)には、金属
及び/又はSiが酸化物等の形態で含有され、さらにア
ルコキシドに由来する炭素成分が残存することとなる。
この金属及び/又はSiは、上記した通り高熱によりガ
ラス質セラミックスを生じて難燃性付与対象材料に高い
難燃性を付与し、また、炭素成分は、例えば難燃性付与
対象材料として樹脂を用いた場合に、当該難燃性付与用
複合粒子を難燃性付与対象材料に複合させる際のなじみ
性(親和性)を向上させる。
【0023】上記ゾル状組成物を作るための溶媒はアル
コールを用いることができる。アルコールは比較的低沸
点であるため、乾燥工程が短時間で行える利点を備えて
いる。このようなアルコールとしては、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等を用い
ることができる。その他の溶媒としては、アセトン、ア
セチルアセトン等のケトン系溶媒、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン等の環状炭
化水素系溶媒、その他の鎖状炭化水素系溶媒、及びこれ
らの混合溶媒(アルコールとの混合溶媒も可)を用いる
ことができる。例えば、ケトン系の溶媒はアルコキシド
を安定化した状態で分散ないし溶解させることが可能で
あり、比較的低沸点のため乾燥工程を短時間で行うこと
ができる。また、炭化水素系の溶媒は含水率が低いた
め、アルコキシドを安定化した状態で分散ないし溶解さ
せることが可能であり、均一な膜厚のゲル状組成物(ガ
ラス前駆体組成物)被膜を形成することができる。
【0024】なお、ゾル状組成物を作るための溶媒の配
合量を25〜98重量%、アルコキシドの配合量を0.
5〜40重量%程度にすることができる。溶媒の配合量
が25重量%未満の場合は、アルコキシドが均一に分散
及び/又は溶解されにくくなることがあり、結果として
ゾル状組成物が担持材料粒子に複合化されにくくなり、
例えばゲル状組成物の複合化が不均一になったりする場
合がある。また、溶媒の配合量が98重量%を超える
と、溶媒を蒸発させる乾燥工程に長時間を要する場合が
あり、また、無駄な溶媒を消費するためコスト高とな
る。一方、アルコキシドの配合量が0.5重量%未満の
場合、アルコキシドの金属及び/又はSiから生じるガ
ラス質セラミックスによる難燃効果が低下する場合があ
り、また、アルコキシドの炭素成分による難燃性付与対
象材料へのなじみ性も低下する場合がある。また、アル
コキシドの配合量が40重量%を超えると、アルコキシ
ドの溶媒への分散性及び/又は溶解性が低下し、ゾル状
組成物が担持材料粒子に対して均一に複合化しにくくな
る場合がある。
【0025】上記アルコキシドは、Si及び/又はTi
を必須成分とするのがよい。Si及び/又はTiをアル
コキシドの成分として用いると、加水分解されて生成す
る例えばSiOやTiO等の酸化物は、高熱により
ガラス化ないしセラミック化し易いため、特に難燃性付
与効果が高いものとなる。また、これらSi及び/又は
Tiを含むアルコキシドはゲル化しにくいため、安定し
た状態のゾル状組成物を得ることが可能である。なかで
も、特にSiは、生成する酸化物の安定性、ゾル状組成
物の安定性等を考慮すると、アルコキシド成分として最
も優れている。なお、Siを用いたアルコキシドとして
は、例えばテトラエトキシシラン(Si(OC
)等を用いることができ、Tiを用いたアルコキシド
としては、例えばチタンイソプロポキシド(Ti(iso
−OC)等を用いることができる。また、上
記以外の成分としては、例えば、Cu、Al、Zn、N
i及びZrの1種又は2種以上を含有するもの、あるい
はその他の遷移元素を含有するもの等を採用することも
でき、この場合、例えば、アルミニウムイソプロポキシ
ド(Al(OC)等を用いることができる。
なお、アルコキシドの構成成分は目的に応じて変化させ
ることが可能で、この場合、形成されるゲル状組成物
(ガラス前駆体組成物)被膜の性質がそれぞれ異なるも
のとなる。
【0026】一方、上記ゾル状組成物には、無機酸又は
有機酸の金属塩を配合することができる。この場合、金
属塩のカチオン金属元素は、Cu、Al、Zn、Ni、
Fe、Ti及びZrの1種又は2種以上を含有している
のがよく、また、アニオン成分の特に無機酸としては、
酸性気体を水に溶解して得られる酸(以下、酸性気体ベ
ース無機酸という)が使用されているのがよい。なお、
カチオン金属元素としては、上記以外のその他の遷移元
素を用いることも可能で、上記酸性気体とは、水に溶解
したときに酸性を示す気体のことをいう。酸性気体ベー
ス無機酸としては、例えば硝酸、亜硝酸、硫酸、亜硫
酸、及び炭酸の1種又は2種以上を使用することができ
る。このような金属塩をゾル状組成物に含有させると、
難燃性付与用複合粒子が添加された難燃性付与対象材料
に高熱が付与された場合に、酸性気体ベース無機酸に由
来する気体(燃焼阻害性気体)、例えばN含有ガスとし
てのNガスやNOガス、NOガス、S含有ガスとし
てのSOガス、C含有ガスとしてのCOガス等が発
生し、それらが難燃性付与対象材料への難燃効果をさら
に向上させる。なお、上記金属塩の具体例としては、硝
酸銅(Cu(NO ・3HO)、硝酸亜鉛(Zn
(NO・6HO)等を例示することができる。
また、上記の無機酸以外にも、例えば、有機酸としてシ
ュウ酸、酢酸等を用いることも可能である。
【0027】上記ゾル状組成物中の金属塩の配合量は9
5重量%以下とするのがよい。金属塩の配合量が95重
量%を超えると、難燃性付与効果の主要因たる、アルコ
キシドの金属及び/又はSiから生じるガラス質セラミ
ックスによる難燃性の付与効果が低下する場合がある。
なお、ゾル状組成物において、アルコキシドの重量配合
率をWA、金属塩の重量配合率をWBとしたときに、WA
/WBが0.01〜30の範囲にて設定されていること
が好ましい。WA/WBが0.01未満の場合、アルコキ
シド成分に由来するガラス質セラミックスによる難燃性
付与効果が十分に得られなくなる場合があり、また、W
A/WBが30を超えると、金属塩に由来する発生ガスに
よる難燃性付与効果が十分に得られなくなる場合があ
り、結果として、難燃性付与用複合粒子の難燃性付与効
果が低下する場合がある。
【0028】上記ゾル状組成物は、溶媒としてのアルコ
ールを25〜98重量%と、アルコキシドとしてのシリ
コンアルコキシドを0.5〜40重量%と、金属塩とし
ての硝酸金属塩を5〜95重量%と、水0.1〜20重
量%とが配合されたものを使用するのがよい。このよう
な各配合量にてゾル状組成物を形成すると、上記ゾルゲ
ル法による担持材料粒子へのゲル状組成物(ガラス前駆
体組成物)の複合化を均一にすることが可能となる。そ
の結果、上述したアルコキシド、金属塩に由来する難燃
性付与効果を一層効果的に発揮することができるように
なる。
【0029】上記製造方法においては、例えば、上記金
属塩をアルコールに分散及び/又は溶解させて第一溶液
を作る工程と、その第一溶液にアルコキシドを分散及び
/又は溶解させて第二溶液となす工程と、その第二溶液
に水を加えてゾル状組成物となす工程とを含むものとす
ることができる。このように、アルコールに対して金属
塩、アルコキシドを順に分散及び/又は溶解し、その後
の第二溶液に水を加える各工程を段階的に行うことによ
り、ゾル状組成物を効率良く製造することが可能とな
る。なお、例えば、アルコール等の溶媒にアルコキシド
を分散及び/又は溶解しておき、それに金属塩及びアル
コール等の溶媒を加えたりすることも可能で、ゾル状組
成物がゲル化しない条件であれば、上記各工程の順序は
任意に変更することが可能である。
【0030】次に、ゾル状組成物の乾燥は、40〜25
0℃の範囲にて行うのがよい。40℃未満の場合は、ゾ
ル状組成物の乾燥に長時間を要してしまう場合があり、
250℃を超えると、ゾル状組成物が分解してしまう場
合がある。なお、減圧乾燥を行う場合は、温度及び圧力
を、ゾル状組成物が安定に担持材料に残存(付着)する
ように調整する必要がある。
【0031】次に、ゾル状組成物中に担持材料粒子を浸
漬することにより混合物を作り、その混合物を液切りす
ることなく乾燥させる工程を行う場合、例えば、ゾル状
組成物1リットル当りの担持材料粒子の混合量は、1g
〜20kg程度とするのがよい。1g未満の場合、難燃
性付与用複合粒子の製造効率が低下し、また、20kg
を超えると、単位担持材料粒子当たりに対するゾル状組
成物の複合量が少なくなり、難燃性付与効果が低減する
場合がある。なお、上記混合量は、好ましくは1kg〜
10kg程度にするのがよい。また、例えば、ゾル状組
成物中のアルコキシド及び金属塩の合計含有量をWs
(単位:g)、担持材料粒子の比表面積値をSg(単
位:m/g)、ゾル状組成物への担持材料粒子の混合
量をWg(単位:g)としたときに、Ws/(Sg×Wg)
が0.002〜2.0g/mとなるように担持材料粒
子の混合量を調整するのがよい。
【0032】なお、上記担持材料粒子の使用可能な材質
については、難燃性付与用複合粒子の説明の際に例示し
たものと全く同様であるので、説明は省略する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の
難燃性付与用複合粒子の一実施例を概念的に示す模式図
である。難燃性付与用複合粒子10は、珪素成分及び/
又は金属成分と酸素とを含有し、例えば加熱によりガラ
ス質セラミックスを生じるガラス前駆体組成物2が担持
材料粒子1に複合化された構成を有し、前述したゾルゲ
ル法により製造することができる。なお、粒子10は模
式的に球状に描いているが、製法により形状は種々に変
化し、必ずしも球状とはならないことも多い。ガラス前
駆体組成物2と担持材料粒子1との複合化の形態は、例
えば、図1(a)に示すように、ガラス前駆体組成物2
が担持材料粒子1の表面をほぼ全体にわたって均一に被
覆された状態が、難燃効果の発揮という点に関して最も
望ましいといえる。ただし、良好な難燃効果が維持でき
る範囲内にて、図1(b)に示すように、担持材料粒子
1の表面にガラス前駆体組成物2が部分的に付着し、一
部の表面が未被覆となって露出している形態であっても
よい。また、化合物バルク中に難燃性付与用複合粒子1
0を分散させた塊状物を、粉砕又は解砕すれば、例えば
図1(c)のような構成の不定形の難燃性付与用複合粒
子10となることもある。いずれにしろ、上記のような
複合粒子10を例えば高分子材料等からなる難燃性付与
対象材料からなる基質に複合化(基質中への分散及び/
又は表面定着)することで、該難燃性付与対象材料に難
燃性を付与することが可能となる。なお、図2に示すよ
うに、難燃性付与用複合粒子10に対し、別の難燃剤粒
子11を配合して用いることも可能である。
【0034】図1(a)において、担持材料粒子1に被
膜ないし付着されたガラス前駆体組成物2の厚さは、例
えば0.01〜1.0μm程度とされる。このような難
燃性付与用複合粒子10を難燃性付与対象材料に複合
(添加)した場合、担持材料粒子1に対して均一かつ薄
膜状でガラス前駆体組成物2が被膜ないし付着されてい
るため、その難燃性付与効果は大きく、その難燃性付与
用複合粒子10の量が、例えば難燃性付与対象材料に対
して5〜150重量部、好ましくは20〜100重量部
程度の少量添加で十分な難燃性を付与することが可能で
ある。この場合、少量添加であるため、樹脂等の難燃性
付与対象材料の物性変化も少なく、また、コスト面でも
大幅な削減が可能となる。
【0035】一方、図2に示すように、難燃性付与用複
合粒子10とともに従来からある難燃材料粒子11を混
合して、これを難燃性付与対象材料に複合(添加)する
ことも可能である。この場合、難燃性付与用複合粒子1
0の難燃性付与効果に加えて、難燃材料粒子11の難燃
性付与効果も相乗的に加わるため、難燃性付与対象材料
は高い難燃性を示すこととなる。
【0036】ガラス前駆体組成物2は、例えば図10に
模式的に示すような構造を有しているものと推測される
(本図において分子式は模式的に示したものであって、
該分子式が示す特定の構造を限定的に有していることを
意味するものではない)。難燃性付与対象材料50の内
部又は表面に複合されたガラス前駆体組成物2中には、
珪素及び/又は金属(これらを図中Mで示す)が酸化物
又はアルコキシド52の状態(例えばSiO、ZrO
、Si(OCnHm)l(n≧1、m≧1、l≧1)
等)、又は単体状態で含有され、さらに炭素成分51が
例えばCnHm(n≧1、m≧1)の状態で含有されて
いる構造を推定できる。
【0037】図3(a)に示すように、上記のような難
燃性付与用複合粒子10は、単独で、あるいは必要に応
じて、難燃性付与用複合粒子とは別の難燃剤や難燃助
剤、充填剤、顔料や染料等の着色剤、分散剤等ととも
に、基質となるべき高分子材料(本実施例では、熱可塑
性樹脂を使用している)41中に配合・混練されてコン
パウンド531とされる。コンパウンド531は、例え
ばペレット等の粒状に成形することによりマスターバッ
チ粒子32とすることができる。マスターバッチ粒子3
2は、例えば球換算した直径による寸法にて0.1〜1
0mm程度(例えば1〜4mm程度)の大きさを有する
ものである。マスターバッチ粒子32の形状は、特に限
定されるものではないが、例えば図3(b)に示すよう
に、軟化させたコンパウンドをストランド状に押し出し
て、これを所定長に切断することにより、柱状(例えば
円柱状)形態の粒子を得ることができる。なお、図3
(c)及び(d)は、マスターバッチ粒子32の別の形
状例を示しており、前者は球状のもの(例えば型成形等
により製造できる)、後者はフレーク状のもの(例えば
シート状物の破砕・整粒により製造できる)を示すが、
これに限定されるものではない。
【0038】以下、上記マスターバッチを用いた成形体
(二次成形体)の製造方法を、図4に示すような射出成
形を採用する場合を例にとって説明する。射出成形装置
501は、成形部502、その成形部502に溶融樹脂
を供給するスクリュ式射出装置等の射出装置503等に
より構成される。成形部502は、金型505、その金
型505を型締め及び型開きするための、カムもしくは
クランク機構等の機械式駆動機構や油圧シリンダ等の流
体圧機構等で構成される駆動機構506を備えるととも
に、溶融樹脂を金型505に供給するランナ521に
は、スプル503aを介して射出装置503の射出ノズ
ル503bが接続されている。
【0039】射出装置503は、バンドヒータ508等
の熱源で加熱される加熱シリンダ507内に、シャフト
512を介して油圧モータ513により駆動される供給
用のスクリュ509が収容され、これにマスターバッチ
Pを供給するホッパ510が備えられたものである。ス
クリュ509を回転させることによりホッパ510から
マスターバッチPが供給され、加熱シリンダ507内で
加熱により高分子材料基質が溶融されて溶融コンパウン
ドとなり、溜まり部507a内に溜められる。その後、
スクリュ509を油圧シリンダ511により所定距離前
進させると、ノズル503bからランナ521を通って
金型505内に所定量の溶融コンパウンドが射出され
る。
【0040】図5に示すように、金型505のキャビテ
ィ505a内に射出された溶融コンパウンドCは、高分
子材料基質が凝固することにより本発明の難燃性付与用
複合粒子が複合された高分子複合材料となり、これを型
開きすることにより、キャビティ形状に対応した高分子
複合材料成形体としての二次成形体36が得られる。
【0041】なお、図6(a)に示すように、マスター
バッチ粒子32を単独で使用して成形体を得るようにし
てもよいが、同図(b)に示すように、マスターバッチ
粒子の高分子基質と同材質あるいは異材質の高分子材料
からなる希釈高分子材料粒子40を適量配合することに
より、複合粒子の含有率が、マスターバッチ粒子32中
の含有率よりも小さい二次成形体を製造することもでき
る。この場合、二次成形体中の複合粒子の含有率は、マ
スターバッチ粒子32中の複合粒子の含有率と、そのマ
スターバッチ粒子32に対する希釈高分子材料粒子40
の配合比率によって定まる。
【0042】なお、このような希釈用のマスターバッチ
粒子中の複合粒子の含有率は、例えば重量比率にて20
〜67重量%と高いが、複合粒子をこのような高い含有
率にて基質中に均一分散させるために、分散剤を配合す
ることが望ましい。分散剤としては、例えば金属セッケ
ンを好適に使用することができる。金属セッケン分は、
例えば有機酸成分が、ナフテン酸(ナフテート)、ラウ
リン酸(ラウレート)、ステアリン酸(ステアレー
ト)、オレイン酸(オレエート)、2−エチルヘキサニ
ック酸(オクテート)、あまに油あるいは大豆油脂肪酸
(リノレート)、トール油(トーレート)、ロジン等
(レジネート)からなるものを例示できる。また、金属
の種類は下記のようなものを例示できる。 ・ナフテネート系(Al、Ca、Co、Cu、Fe、P
b、Mn、Zn等) ・レジネート系(Al、Ca、Co、Cu、Fe、P
b、Mn、Zn等) ・リノレート系(Co、Fe、Pb、Mn等) ・ステアレート系(Ca、Zn等) ・オクテート系(Ca、Co、Fe、Pb、Mn、Zn
等) ・トーレート系(Ca、Co、Fe、Pb、Mn、Zn
等) これらのうち、ステアリン酸Cuやステアリン酸Zn
を、分散効果に特に優れる金属セッケンの具体例として
挙げることができる。なお、金属セッケンの複合材料中
への配合量は、多すぎると材料強度や均質性に問題が生
じ、少なすぎると分散効果が不十分となるので、これら
の不具合が生じないよう、例えば0.01〜3重量%
(例えば0.3重量%)の範囲内にて選定するのがよ
い。
【0043】なお、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂(ウレ
タンゴムを含む)あるいはシリコーン樹脂など、未硬化
樹脂成分が含有される主剤と、その未硬化樹脂成分を硬
化させるための硬化剤が含有される硬化剤とからなる2
液混合型の注型樹脂材料、接着剤あるいは塗料を、本発
明の難燃性付与用複合粒子が複合された難燃性高分子複
合材料として構成することも可能である。具体的には、
この目的のため、未硬化樹脂成分を含有する主剤と、そ
の未硬化樹脂成分を硬化させるための硬化剤とから構成
され、難燃性付与用複合粒子を主剤又は硬化剤の少なく
ともいずれかに配合されてなり、主剤と硬化剤とを混合
することにより、熱硬化性樹脂を基質としてこれに難燃
性付与用複合粒子を分散させた難燃性高分子複合材料が
得られるようにした難燃性高分子複合材料製造用組成物
を使用することができる。
【0044】図7に、その具体例についてエポキシ樹脂
の場合を例に取って説明する。すなわち、主剤550
は、例えばビスフェノール系の未硬化エポキシ樹脂成分
中に、難燃性付与用複合粒子と、必要に応じて難燃性付
与用複合粒子とは別の難燃剤や難燃助剤、充填剤、顔料
や染料等の着色剤あるいは分散剤等を配合したものであ
り、適当な溶媒により粘度調整がなされている。一方、
硬化剤551は、アミンやイソシアナート、酸無水物な
どの硬化成分を溶媒中に溶解ないしは分散させたもので
ある。そして、使用する直前に(a)に示すように両剤
550,551を所定比率にて混合し、混合組成物55
2のポットライフ時間内に目的に応じた処置を行う。す
なわち、混合組成物552を注型用樹脂材料として使用
する場合は、(b)に示すようにこれを型553に注型
して硬化させることにより、所期の形状の難燃性高分子
複合材料成形体を得る。また、混合組成物552を塗料
として使用する場合は、(c)に示すようにこれを被塗
装物554の塗装面に塗布して硬化させることにより、
難燃性高分子複合材料塗膜555を得る。さらに、混合
組成物552を接着剤として使用する場合は、(d)に
示すようにこれを被接着物556a,556bの接着面
に塗布して貼り合わせる、難燃性接着層557により被
接着物556a,556bが接着された接着構造が得ら
れる。
【0045】次に、難燃性付与用複合粒子は高分子基質
の表面に定着することも可能である。図8は、そのいく
つかの例を示している。図8(a)は、高分子基質50
の表面に形成された接着樹脂層560を介して難燃性付
与用複合粒子10を接着形態により定着する例を示す。
なお、高分子基質50中に、さらに難燃性付与用複合粒
子10を分散させておいてもよい(以下も同様)。ま
た、図8(b)に示すように、定着された粒子10の表
面側を、さらに樹脂等によるオーバーコート561で覆
うようにしてもよい。
【0046】図8(c)では、例えば成形金型505の
キャビティの内面に難燃性付与用複合粒子10を塗布し
ておき、次いでキャビティ内を溶融樹脂570で満たし
て凝固させることにより、塗布された粒子10を成形体
536を形成する基質50の表面に一体化させる例であ
る。図8(d)は、複合粒子10の表面を定着樹脂層5
62で予め覆っておき、加熱により定着樹脂層562を
軟化させつつ基質50の表面に付着させて後樹脂を硬化
させることにより、複合粒子10を定着する例である。
この場合、基質50は、不要な変形が生じない程度の温
度にて予熱しておくと、定着樹脂層562の軟化・付着
を容易に行うことができる。図8(e)は、複合粒子1
0を基質50表面に投射したり、圧入することにより、
基質50の表層部に複合粒子10を埋め込む方法であ
る。この場合、基質50の少なくとも表層部を加熱等に
より軟化させておくと埋込を容易に行うことができる。
【0047】
【実施例】(実施例1)金属塩として硝酸亜鉛六水和物
(Zn(NO・6HO)21.93gをエタノ
ール20ml中に入れ、溶解させた。その液中にテトラ
エトキシシラン(Si(OC)を6.92g
加え、次いで純水4.18gを滴下し、液を撹拌するこ
とでゾル状組成物を作製した。このゾル状組成物中に担
持材料粒子として平均粒径55μmの水酸化アルミニウ
ム75gを入れ、撹拌しながら混合した。その後、12
0℃の乾燥器に入れ、溶媒分を揮発させて水酸化アルミ
ニウム表面にゲル状組成物(ガラス前駆体組成物)のコ
ーティング被膜を形成した。なお、コーティング被膜の
成分を推定するために、ゾル状組成物のみを乾燥したゲ
ル状組成物を分析したところ、Si、Zn、O、N及び
Cの各元素を含有した化合物となっていることがわかっ
た。
【0048】上記ゾルゲル法によりコーティングした水
酸化アルミニウムとポリプロピレン(グランドポリマー
製:J708)の粉末あるいはペレットとを混合し(ポ
リプロピレン100部に対し、水酸化アルミニウム75
部)、その後射出成形機に入れ、180℃にて難燃性テ
スト用サンプル形状に射出成形した。難燃性テスト用サ
ンプル形状は、UL94燃焼性試験に基づき、長さ12
5mm、幅13mm、厚み1.6mmとした。
【0049】上記作製した難燃性テスト用サンプルを用
い、UL94燃焼性試験にてテストした結果、同試験の
V−0規格をクリアした。
【0050】(実施例2)金属塩として硝酸ニッケル六
水和物(Ni(NO・6HO)23.36gを
エタノール20ml中に入れ、溶解させた。その液中に
テトラエトキシシラン(Si(OC)を6.
92g加え、次いで純水4.18gを滴下し、液を撹拌
することでゾル状組成物を作製した。このゾル状組成物
中に実施例1と同様の水酸化アルミニウム75gを入
れ、撹拌しながら混合した。その後、120℃の乾燥器
に入れ、溶媒分を揮発させて水酸化アルミニウム表面に
ゲル状組成物(ガラス前駆体組成物)のコーティング被
膜を形成した。なお、コーティング被膜の成分を推定す
るために、ゾル状組成物のみを乾燥したゲル状組成物を
分析したところ、Si、Ni、O、N及びCの各元素を
含有した化合物となっていることがわかった。
【0051】上記ゾルゲル法によりコーティングした水
酸化アルミニウムと実施例1と同様のポリプロピレンの
粉末あるいはペレット250gとを混合し(ポリプロピ
レン100部に対し、水酸化アルミニウム30部)、そ
の後射出成形機に入れ、180℃にて難燃性テスト用サ
ンプル形状に射出成形した。難燃性テスト用サンプル形
状は実施例1と同じものとした。作製した難燃性テスト
用サンプルを用い、UL94燃焼性試験にてテストした
結果、同試験のV−2規格をクリアした。
【0052】また、酸素指数法による燃焼試験(JIS
K7201)のために、長さ120mm、幅6.5m
m、厚み3mmのサンプルを作成し、同燃焼試験にてテ
ストした結果、酸素指数値32%を得た。
【0053】(実施例3)エタノール配合量を80ml
とした以外は、上記実施例1と同じ配合でゾル状組成物
を作成した。このゾル状組成物中に平均粒径0.85μ
mの水酸化マグネシウム50gを入れ、撹拌しながら混
合した。その後、120℃の乾燥器に入れ、溶媒分を揮
発させて水酸化マグネシウム表面にゲル状組成物(ガラ
ス前駆体組成物)のコーティング被膜を形成した。上記
ゾルゲル法によりコーティングした水酸化アルミニウム
と実施例1と同様のポリプロピレンの粉末あるいはペレ
ット250gとを混合し(ポリプロピレン100部に対
し、水酸化マグネシウム50部)、その後射出成形機に
入れ、180℃にて難燃性テスト用サンプル形状に射出
成形した。難燃性テスト用サンプル形状は実施例1と同
じものとした。作製した難燃性テスト用サンプルを用
い、UL94燃焼性試験にてテストした結果、同試験の
V−2規格をクリアした。
【0054】(実施例4)上記実施例1と同じ配合でゾ
ル状組成物を作成した。このゾル状組成物中に実施例1
と同様の水酸化アルミニウム20g、及び実施例3と同
様の水酸化マグネシウム10gを入れ、撹拌しながら混
合した。その後、120℃の乾燥器に入れ、溶媒分を揮
発させて水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムの
表面にゲル状組成物(ガラス前駆体組成物)のコーティ
ング被膜を形成した。
【0055】実施例1と同じ方法にて、同形状の難燃性
テスト用サンプルを作製し、UL94燃焼性試験にてテ
ストした結果、同試験のV−2規格をクリアした。ま
た、このサンプルについて、実施例2と同様に酸素指数
を測定したところ、酸素指数値31%を得た。
【0056】(比較例1)実施例1と同様の水酸化アル
ミニウム75gとポリプロピレン100gとを混合し、
その後射出成形機に入れ、180℃にて難燃性テスト用
サンプル形状に射出成形した。難燃性テスト用サンプル
形状は実施例1と同じである。この難燃性テスト用サン
プルを用い、UL94燃焼性試験にてテストした結果、
サンプルはテスト開始後直ちに着火した。また、このサ
ンプルについて、実施例2と同様に酸素指数を測定した
ところ、酸素指数値20%を得た。
【0057】(比較例2)実施例3と同様の水酸化マグ
ネシウム150gとポリプロピレン100gとを混合
し、その後射出成形機に入れ、180℃にて難燃性テス
ト用サンプル形状に射出成形した。難燃性テスト用サン
プル形状は実施例1と同じである。この難燃性テスト用
サンプルを用い、UL94燃焼性試験にてテストした結
果、同試験のV−0規格をクリアした。
【0058】上記実施例1〜4、及び比較例1,2の結
果を表1にまとめる。
【0059】
【表1】
【0060】これらの結果より、ゾルゲル法によるコー
ティングを施していない比較例のサンプルは、ポリプロ
ピレン100部に対して75部程度の少量では難燃性付
与効果がなく、大量(例えば150部)に添加する必要
があることが分かる。これに対し、実施例で示したよう
に、担持材料粒子にゾルゲル法によりコーティングした
サンプルは少量(例えば30〜75部)でも難燃性付与
効果があることが分かる。
【0061】(実施例5)金属塩として硝酸ニッケル六
水和物(Ni(NO・6HO)93.43gを
エタノール80ml中に入れ、溶解させた。その液中に
テトラエトキシシラン(Si(OC)を2
7.74g加え、次いで純水16.76gを滴下し、液
を撹拌することでゾル状組成物を作製した。このゾル状
組成物中に担持材料粒子として平均粒径55μmの水酸
化アルミニウム500gを入れ、撹拌しながら混合し
た。その後、120℃の乾燥器に入れ、溶媒分を揮発さ
せて水酸化アルミニウム表面にゲル状組成物(ガラス前
駆体組成物)のコーティング被膜を形成した。
【0062】上記ゾルゲル法によりコーティングした水
酸化アルミニウムとポリプロピレン(グランドポリマー
製:J708)の粉末あるいはペレットとを混合し(ポ
リプロピレン100部に対し、水酸化アルミニウム50
部)、その後、押出し成形機により上記の混合ペレット
を作成し、射出成形機により180℃にて難燃性テスト
用サンプル形状に射出成形した。難燃性テスト用サンプ
ル形状は、UL94燃焼性試験に基づき、長さ125m
m、幅13mm、厚み1.6mmとした。このテスト用
サンプルを用い、UL94燃焼性試験にてテストした結
果、同試験のV−2規格をクリアした。
【0063】また、酸素指数法による燃焼試験(JIS
K7201)のために、上記組成について、長さ120
mm、幅6.5mm、厚み3mmのサンプルを作成し、
同燃焼試験にてテストした結果、酸素指数値33%を得
た。
【0064】さらに、上記組成について、引張試験法
(JISK7113)に基づいて1号形試験片を作成
し、同試験にてテストした結果、引張強度15.5×1
[Pa]を得た。
【0065】(実施例6)金属塩として硝酸亜鉛六水和
物(Zn(NO・6HO)93.43gをエタ
ノール80ml中に入れ、溶解させた。その液中にテト
ラエトキシシラン(Si(OC)を27.7
4g加え、次いで純水16.76gを滴下し、液を撹拌
することでゾル状組成物を作製した。このゾル状組成物
中に実施例5と同様の水酸化アルミニウム500gを入
れ、撹拌しながら混合した。その後、120℃の乾燥器
に入れ、溶媒分を揮発させて水酸化アルミニウム表面に
ゲル状組成物(ガラス前駆体組成物)のコーティング被
膜を形成した。
【0066】上記ゾルゲル法によりコーティングした水
酸化アルミニウムと、実施例5と同様のポリプロピレン
の粉末あるいはペレットとを混合し(ポリプロピレン1
00部に対し、水酸化アルミニウム50部)、その後射
出成形機に入れ、180℃にて難燃性テスト用サンプル
形状に射出成形した。難燃性テスト用サンプル形状は実
施例5と同じものとし、UL94燃焼性試験を行った。
また、実施例5と同様の酸素指数測定用サンプル、及び
引張試験測定用サンプルを作成し、酸素指数法による燃
焼試験、引張試験法による引張強度試験も行った。
【0067】UL94燃焼性試験にてテストした結果、
同試験のV−2規格をクリアした。また、酸素指数法に
よる燃焼試験の結果、酸素指数値29%を得た。さら
に、引張試験法による引張試験の結果、引張強度16.
1×10[Pa]を得た。
【0068】(実施例7)金属塩として硝酸亜鉛六水和
物(Zn(NO・6HO)93.43gをエタ
ノール400ml中に入れ、溶解させた。その液中にテ
トラエトキシシラン(Si(OC)を27.
74g加え、次いで純水16.76gを滴下し、液を撹
拌することでゾル状組成物を作製した。このゾル状組成
物中に担持材料粒子として平均粒径1μmの水酸化アル
ミニウム500gを入れ、撹拌しながら混合した。その
後、120℃の乾燥器に入れ、溶媒分を揮発させて水酸
化アルミニウム表面にゲル状組成物(ガラス前駆体組成
物)のコーティング被膜を形成した。
【0069】上記ゾルゲル法によりコーティングした水
酸化アルミニウムと、実施例5と同様のポリプロピレン
の粉末あるいはペレットとを混合し(ポリプロピレン1
00部に対し、水酸化アルミニウム50部)、その後射
出成形機に入れ、180℃にて難燃性テスト用サンプル
形状に射出成形した。難燃性テスト用サンプル形状は実
施例5と同じものとし、UL94燃焼性試験を行った。
また、実施例5と同様の酸素指数測定用サンプル、及び
引張試験測定用サンプルを作成し、酸素指数法による燃
焼試験、引張試験法による引張強度試験も行った。
【0070】UL94燃焼性試験にてテストした結果、
同試験のV−2規格をクリアした。また、酸素指数法に
よる燃焼試験の結果、酸素指数値32%を得た。さら
に、引張試験法による引張試験の結果、引張強度23.
1×10[Pa]を得た。
【0071】(比較例3)実施例7と同様の平均粒径1
μmの水酸化アルミニウムとポリプロピレンとを混合し
(ポリプロピレン100重量部に対し、水酸化アルミニ
ウム50重量部)、その後射出成形機に入れ、180℃
にて難燃性テスト用サンプル形状に射出成形した。難燃
性テスト用サンプル形状は実施例5と同じである。この
難燃性テスト用サンプルを用い、UL94燃焼性試験に
てテストした結果、サンプルはテスト開始後直ちに着火
した。また、実施例5と同様の酸素指数測定用サンプル
を作成し、酸素指数法による燃焼試験を行ったところ、
酸素指数値19.7%を得た。さらに、実施例5と同様
の引張試験測定用サンプルを作成し、引張試験法による
引張強度試験を行ったところ、引張強度19.6×10
[Pa]を得た。
【0072】(比較例4)ポリプロピレン100gを射
出成形機に入れ、180℃にて難燃性テスト用サンプル
形状に射出成形した。難燃性テスト用サンプル形状は実
施例5と同じである。この難燃性テスト用サンプルを用
い、UL94燃焼性試験にてテストした結果、サンプル
はテスト開始後直ちに着火した。また、実施例5と同様
の酸素指数測定用サンプルを作成し、酸素指数法による
燃焼試験を行ったところ、酸素指数値17.5%を得
た。さらに、実施例5と同様の引張試験測定用サンプル
を作成し、引張試験法による引張強度試験を行ったとこ
ろ、引張強度22.3×10[Pa]を得た。
【0073】上記実施例5〜7、及び比較例3,4の結
果を表2にまとめる。
【0074】
【表2】
【0075】これらの結果より、ゾルゲル法によりコー
ティングを施した水酸化アルミニウムを添加したポリプ
ロピレンは、高い難燃性を有していることが分かる。し
かしながら、平均粒径の大きい水酸化アルミニウムを用
いると、樹脂特性(引張強度)が低下しており、そこ
で、平均粒径の小さい水酸化アルミニウムを用いると、
樹脂特性(引張強度)を維持したまま難燃性を向上させ
ることが可能であることが分かる。
【0076】なお、本実施例における担持材料粒子に対
してゾルゲル法によりコーティングを施した難燃性付与
用複合粒子について、ゲル状組成物(ガラス前駆体組成
物)をコーティングする前後の電子顕微鏡写真を図9に
示す。図9(a)はコーティング前の担持材料粒子で、
図9(b)はコーティング後の担持材料粒子(難燃性付
与用複合粒子)であり、担持材料粒子に対して均一にゾ
ル状組成物(ガラス前駆体組成物)がコーティングされ
ていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】難燃性付与用複合粒子の形態をいくつか例示し
て示す模式図。
【図2】難燃性付与用複合粒子に別の難燃剤粒子を配合
して使用する例を示す模式図。
【図3】本発明の難燃性付与用複合粒子を複合した難燃
性高分子複合材料からなるマスターバッチの製造方法の
一例を、マスターバッチ粒子の種々の形態とともに示す
模式図。
【図4】射出成形機の一例を示す断面模式図。
【図5】射出成形により成形体を製造する一例を示す工
程説明図。
【図6】マスターバッチのいくつかの使用形態を示す説
明図。
【図7】二液混合型樹脂により本発明の難燃性付与用複
合粒子を複合した難燃性高分子複合材料を得る方法と、
その適用形態をいくつか例示して示す説明図。
【図8】高分子材料基質の表面に難燃性付与用複合粒子
を定着する方法をいくつか例示して示す工程説明図。
【図9】コーティング前の担持材料粒子、及び担持材料
粒子にコーティングを施した難燃性付与用複合粒子の電
子顕微鏡写真。
【図10】化合物層の分子レベル構造を推測して示す模
式図。
【符号の説明】
1 担持材料粒子 2 ゲル状組成物(ガラス前駆体組成物) 10 難燃性付与用複合粒子 11 難燃材料粒子 50 難燃性付与対象材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 寿国 愛知県名古屋市昭和区高辻町11番15号 石 塚硝子株式会社内 Fターム(参考) 4H028 AA05 AA08 AA10 AA12 AA42 AB04 BA06 4J002 AA001 DE016 FA086 FD136

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃性付与の対象物中に分散させるか又
    は表面に定着させることにより当該対象物に難燃性を付
    与するために使用され、加熱によりガラス質セラミック
    スを生ずるガラス前駆体組成物を、担持材料粒子に複合
    化させたことを特徴とする難燃性付与用複合粒子。
  2. 【請求項2】 前記ガラス前駆体組成物は珪素成分及び
    /又は金属成分と酸素とを含有するものであり、前記加
    熱により生ずる前記ガラス質セラミックスは、珪素及び
    /又は金属の酸化物を主体とするものである請求項1記
    載の難燃性付与用複合粒子。
  3. 【請求項3】 前記ガラス前駆体組成物は炭素成分を含
    有する請求項1又は2に記載の難燃性付与用複合粒子。
  4. 【請求項4】 加熱により燃焼阻害性気体を分解生成す
    る請求項1ないし3のいずれかに記載の難燃性付与用複
    合粒子。
  5. 【請求項5】 前記燃焼阻害性気体として、窒素、硫黄
    及び炭素の1種又は2種以上を含有するものが生成され
    る請求項4記載の難燃性付与用複合粒子。
  6. 【請求項6】 平均粒径が0.05〜500μmである
    請求項1ないし5のいずれかに記載の難燃性付与用複合
    粒子。
  7. 【請求項7】 前記担持材料粒子は難燃材料粒子である
    請求項1ないし6のいずれかに記載の難燃性付与用複合
    粒子。
  8. 【請求項8】 前記難燃材料粒子は、無機材料系粒子又
    は金属材料系粒子である請求項7記載の難燃性付与用複
    合粒子。
  9. 【請求項9】 前記無機材料系粒子は、水酸化アルミニ
    ウム及び水酸化マグネシウムの少なくともいずれかを主
    成分とするものである請求項8記載の難燃性付与用複合
    粒子。
  10. 【請求項10】 前記担持材料粒子は高分子材料粒子で
    ある請求項1ないし6のいずれかに記載の難燃性付与用
    複合粒子。
  11. 【請求項11】 前記高分子材料粒子は熱可塑性高分子
    材料からなる請求項10記載の難燃性付与用複合粒子。
  12. 【請求項12】 前記高分子材料粒子は熱硬化性高分子
    材料からなる請求項10記載の難燃性付与用複合粒子。
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