JP2000103962A - 電子部品用フィルム状封止剤 - Google Patents
電子部品用フィルム状封止剤Info
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Abstract
あるために、高価な装置を必要とせずに連続した封止作
業が可能であり、従ってコストを上昇させることがな
く、しかも、封止後の耐熱性及び電気絶縁性に優れた電
子部品用フィルム状封止剤を提供する。 【解決手段】 本発明の電子部品用フィルム状封止剤の
構成は、ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂とから
なり、前記ポリカルボジイミド樹脂は、そのゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算によ
る数平均分子量が3000から50000のものであ
り、前記エポキシ樹脂を、ポリカルボジイミド樹脂10
0重量部に対し20〜150重量部含有することを特徴
とするか、或いは、ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ
樹脂と着色剤とからなり、前記ポリカルボジイミド樹脂
は、そのゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポ
リスチレン換算による数平均分子量が3000から50
000のものであり、前記エポキシ樹脂を、ポリカルボ
ジイミド樹脂100重量部に対し20〜150重量部含
有することを特徴とする。
Description
状封止剤に関するものであり、更に詳しくは、加工性が
良好であるために、高価な装置を必要とせずに連続した
封止作業が可能であり、従ってコストを上昇させること
がなく、しかも、封止後の耐熱性及び電気絶縁性に優れ
た電子部品用フィルム状封止剤に関するものである。
塵等による悪影響を避けるために、完成後に種々の素材
により封止されることが多く、このような電子部品の封
止は、従来より、例えばトランスファー成型法により熱
硬化性樹脂で封止したり、箱型のポット内に、リード端
子部を覆って電子部品を載置し、そのポットに樹脂を注
入して封止したり(ポッティング法)、或いは、セルロ
ース等の基材にBステージ状態の樹脂(例えばエポキシ
樹脂)を塗布して得られるフィルムを封止剤として使用
したりして行われてきた。
ランスファー成型法により熱硬化性樹脂で封止するに
は、高価なトランスファー成型機と金型を必要とするの
で、コスト高となるという難点があり、又、上記ポッテ
ィング法による場合は、連続作業が困難なため、作業工
程が多くなり、従って品質維持が難しく、加えてポット
を用意する必要があるため、コスト高になるという難点
があり、更に、上記基材にBステージ状態の樹脂を塗布
して得られるフィルムを使用する方法には、樹脂がBス
テージ状態にあるために可使時間が制限され、品質維持
も難しいという難点がある。
て、加工性が良好であるために、高価な装置を必要とせ
ずに連続した封止作業が可能であり、従ってコストを上
昇させることがなく、しかも、封止後の耐熱性及び電気
絶縁性に優れた電子部品用フィルム状封止剤を提供する
ことを目的としてなされた。
に本発明が採用した電子部品用フィルム状封止剤の構成
は、ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂とからな
り、前記ポリカルボジイミド樹脂は、そのゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算による
数平均分子量が3000から50000のものであり、
前記エポキシ樹脂を、ポリカルボジイミド樹脂100重
量部に対し20〜150重量部含有することを特徴とす
るか、或いは、ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂
と着色剤とからなり、前記ポリカルボジイミド樹脂は、
そのゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリス
チレン換算による数平均分子量が3000から5000
0のものであり、前記エポキシ樹脂を、ポリカルボジイ
ミド樹脂100重量部に対し20〜150重量部含有す
ることを特徴とするものである。
第1にはポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂とから
基本的になるものであって、このポリカルボジイミド化
合物としては、種々の方法で製造したものを使用するこ
とができ、基本的には従来のポリカルボジイミドの製造
方法(米国特許第2941956号明細書や特公昭47
−33279号公報、J. Org. Chem, 2
8, 2069−2075(1963)、 Chemi
cal Review 1981, Vol.81 N
o.4 p 619−621)により、具体的には有機
ポリイソシアネートの脱二酸化炭素を伴う縮合反応によ
り製造した、イソシアネート末端ポリカルボジイミドを
使用することができる。
合物の合成原料である有機ポリイソシアネートとして
は、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイ
ソシアネート、脂環族ポリイソシアネートやこれらの混
合物を使用することができ、具体的には、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタ
ンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネ
ート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−
トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6
−トリレンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−
ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネ
ート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,
6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、1,3,
5−トリイソプロピルペンゼン−2,4−ジイソシアネ
ート等を例示することができる。
ミド樹脂としては、少なくとも1種の芳香族ポリイソシ
アネートから得られたものであることが好ましい(尚、
芳香族ポリイソシアネートとは、芳香環に直結している
イソシアネート基が一分子中に2個以上存在するイソシ
アネートのことをいう。)。
ソシアネート等のカルボジイミド化合物の末端イソシア
ネートと反応する化合物を用いて、適当な重合度に制御
したものを使用することもできる。
止してその重合度を制御するためのモノイソシアネート
としては、例えば、フェニルイソシアネート、トリルイ
ソシアネート、ジメチルフェニルイソシアネート、シク
ロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナ
フチルイソシアネート等を例示することができる。
アネートと反応し得る化合物として、脂肪族化合物、芳
香族化合物、脂環族化合物であって、例えば、−OH基
を持つメタノール、エタノール、フェノール、シクロヘ
キサノール、N−メチルエタノールアミン、ポリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリ
コールモノメチルエーテル等;=NH基を持つジエチル
アミン、ジシクロヘキシルアミン等;−NH2基を持つ
ブチルアミン、シクロヘキシルアミン等;−COOH基
を持つプロピオン酸、安息香酸、シクロヘキサンカルボ
ン酸等;−SH基を持つエチルメルカプタン、アリルメ
ルカプタン、チオフェノール等やエポキシ基等を有する
化合物を使用することができる。
応は、カルボジイミド化触媒の存在下に進行するもので
あり、このカルボジイミド化触媒としては、例えば、1
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチ
ル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル
−2−ホスホレン−1−オキシド及びこれらの3−ホス
ホレン異性体等のホスホレンオキシド等を使用すること
ができ、これらの内、反応性の面からは3−メチル−1
−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシドが好適であ
る。
樹脂は、上記末端封止剤の使用の有無にかかわらず、そ
のゲルパーミエーショングロマトグラフィー(GPC)
のポリスチレン換算による数平均分子量が、3000〜
50000、好ましくは10000〜30000、更に
好ましくは15000〜25000のものであり、数平
均分子量が3000以上で、十分な成膜性、耐熱性を得
ることができ、50000を超えると、その合成に時間
がかかるだけでなく、得られたポリカルボジイミド樹脂
のワニスのポットライフ(可使時間)が極端に短くなり、
実用的ではない。
しては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
等に代表されるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂や、
脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹
脂、複素環式エポキシ樹脂、液状ゴム変性エポキシ樹脂
等の、一分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ
樹脂の1種又はそれらの混合物を挙げることができ、好
ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を挙げ
ることができるが、本発明で使用するエポキシ樹脂はこ
れらに限定されるものではなく、一般に知られているエ
ポキシ樹脂であればよい。
ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂と着色剤とから
基本的になるものであって、この着色剤は、封止剤を着
色することにより、光による内部素子、特に半導体の誤
動作を防止したり、封止剤を不透明とすることによりい
わゆるブラックボックス化するためのものである。
ンブラックや酸化チタン等を挙げることができる。
脂とエポキシ樹脂との混合割合としては、ポリカルボジ
イミド樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂を20〜
150重量部、好ましくは40〜130重量部、更に好
ましくは50〜100重量部という範囲を例示すること
ができ、この混合割合が20重量部以上で耐熱性が向上
し、200重量部を超えると混合した樹脂の成膜性が悪
くなり、いずれも好ましくない。
ての物性に悪影響を与えない範囲で使用する必要がある
が、その具体的な使用量としては、ポリカルボジイミド
樹脂とエポキシ樹脂の合計量に対し0.01乃至5重量
%、好ましくは0.3乃至2重量%いう範囲を例示する
ことができる。尚、着色剤の使用量が0.01重量%未
満の場合は、着色剤の添加効果が現れにくく、逆に5重
量%を超えると、フィルムの絶縁性能に悪影響を及ぼす
場合がある。
フィルム状であることを特徴とするものであり、上記ポ
リカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂、或いは、ポリカ
ルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂と着色剤とからフィル
ム状の本発明封止剤を得るには、まず、これらの成分を
混合するのであり、この工程は、例えば、室温にて上記
成分を混合したり、加温して混合したり、或いは、エポ
キシ樹脂を適当な溶媒に溶解させた後、混合してもよい
が、特に限定はされない。
脂、或いは、ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂と
着色剤との混合物をフィルム状とするには、この混合物
を、公知の方法に従い、例えばコーターを用いて離型処
理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム上にキャストし、溶剤を加熱除去すればよいが、特に
限定はされない。
むね10〜500μmの厚みのものを意味している。
ム状封止剤により電子部品を封止するには、このフィル
ム状封止剤を電子部品にラミネートし、加熱硬化させれ
ばよく、本発明のフィルム状封止剤は、室温で柔らか
く、軽く加温すると更に柔らかくなり、強く加熱すると
そのまま硬化する性質を有するので、この性質を利用す
ることにより、電子部品を効率的に封止することができ
る。
する。
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDI
と記す)172g、フェニルイソシアネート(以下PI
と記す)1.64g、溶媒としてテトラヒドロフラン
(以下THFと記す)1290g、触媒として3−メチ
ル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド0.
34gを仕込み、70℃で15時間反応を行ったとこ
ろ、GPCによる数平均分子量(以下Mnと記す)が
2.0×104(ポリスチレン換算値)のポリカルボジ
イミドのワニスを得た。このワニスの樹脂分100重量
部に対し、エポキシ樹脂(エピコート828[油化シェ
ルエポキシ社製、商品名])70重量部、着色剤として
カーボンブラック(CARBON BLACK#40
[三菱化学社製])を全樹脂分に対し0.75重量%に
なる量を加え、撹拌、混合した。このワニスを離型処理
を施したPETフィルムにキャストし、乾燥させた後に
ひき剥がし、厚さ450μmのフィルム状封止剤を得
た。
と同様に行った(尚、得られたポリカルボジイミドのM
nは6.2×103であった。)。
量部に対し、エポキシ樹脂(エピコート828[油化シ
ェルエポキシ社製、商品名])100重量部加えたこと
以外は、全て実施例1と同様に行った。
172g、PI1.23g、溶媒としてTHF1290
g、触媒として3−メチル−1−フェニル−2−ホスホ
レン−1−オキシド0.34gを仕込み、70℃で19
時間反応を行ったところ、GPCによる数平均分子量
(Mn)が3.1×104(ポリスチレン換算値)のポ
リカルボジイミドのワニスを得た。このワニスの樹脂分
100重量部に対し、エポキシ樹脂(エピコート828
[油化シェルエポキシ社製、製品名])120重量部、
着色剤としてカーボンブラック(CARBON BLA
CK#40[三菱化学社製])を全樹脂分に対し0.7
5重量%になる量を加え、撹拌、混合した。このワニス
を離型処理を施したPETフィルムにキャストし、乾燥
させた後ひき剥がし、厚さ450μmのフィルム状封止
剤を得た。
4’−トリレンジイソシアネートと2,6’−トリレン
ジイソシアネートの80:20の混合物(重量比)17
4g、PI1.79g、溶媒としてトルエン1200
g、触媒として3−メチル−1−フェニル−2−ホスホ
レン−1−オキシド0.34gを仕込み、100℃で1
4時間反応を行ったところ、GPCによる数平均分子量
(Mn)が1.6×104(ポリスチレン換算値)のポ
リカルボジイミドのワニスを得た。このワニスの樹脂分
100重量部に対し、エポキシ樹脂(エピコート828
[油化シェルエポキシ社製、商品名])50重量部、着
色剤としてカーボンブラック(CARBON BLAC
K#40[三菱化学社製])を全樹脂分に対し0.75
重量%になる量を加え、撹拌、混合した。このワニスを
離型処理を施したPETフィルムにキャストし、乾燥さ
せた後ひき剥がし、厚さ450μmのフィルム状封止剤
を得た。
部に対し、エピコート828の添加量を200重量部と
すること以外は、すべて実施例1と同様に行った。
0g、PI2308g、THF1720g、触媒として
3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキ
シド0.44gを投入し、リフラックス下で10時間反
応を行ったところ、GPCによる数平均分子量(Mn)
が1.9×103(ポリスチレン換算値)のポリカルボ
ジイミドのワニスを得た。このワニスの樹脂分100重
量部に対し、エポキシ樹脂(エピコート828[油化シ
ェルエポキシ社製、商品名])70重量部、着色剤とし
てカーボンブラック(CARBON BLACK#40
[三菱化学社製])を全樹脂分に対し0.75重量%に
なる量を加え、撹拌、混合した。このワニスを離型処理
を施したPETフィルムにキャストし、乾燥させた後ひ
き剥がし、厚さ450μmのフィルム状封止剤を得た。
172g、PI1.64g、溶媒としてTHF1290
g、触媒として3−メチル−1−フェニル−2−ホスホ
レン−1−オキシド0.34gを仕込み、70℃で15
時間反応を行ったところ、GPCによる数平均分子量
(Mn)が2.0×104(ポリスチレン換算値)のポ
リカルボジイミドのワニスを得た。このワニスへ着色剤
としてカーボンブラック(CARBON BLACK#
40三菱化学社製)を全樹脂分に対し0.75重量%に
なる量を加え、撹拌・混合し、離型処理を施したPET
フィルムにキャストし乾燥させた後ひき剥がし、厚さ4
50μmのフィルム状封止剤を得た。
に、ジシアンジアミド10重量部、メチルエチルケトン
30重量部、ジメチルホルムアミド20重量部、カーボ
ンブラック(CARBON BLACK#40[三菱化
学社製])を全固形分に対し0.75重量%になる量を
加え、撹拌、混合した。このワニスを離型処理を施した
PETフィルムにキャストし、乾燥させた後ひき剥が
し、厚さ450μmの接着フィルムを得た。
例のフィルムにつき、以下のような評価方法により評価
した。
熱処理したもののガラス転移点を、レオグラフソリッド
(東洋精機製)を用いて測定した。昇温速度5℃/分、
周波数10Hzとし、tanδのピークトップをガラス
転移点(Tg)とした。 (2)抵抗値 JIS C 6481に準じ、4239Aハイレジスタ
ンスメーター(横河ヒューレットパッカード社製)を用
いて、実施例及び比較例で作成したフィルムの表面抵抗
及び体積抵抗を測定した。 (3)吸湿後の耐ハンダクラック性 実施例及び比較例で作成したフィルムを抵抗素子の両側
から挟み込み、170℃・5分・40kg/cm2で成
型した後、250℃15分ポストキュアーした。これ
を、85℃/85%RHの雰囲気に24時間放置した
後、250℃のハンダ浴に30秒間浸漬し、パッケージ
クラック数/総数を測定した。 (4)加工性 金型に実施例及び比較例で作成した15cm角のフィル
ムを敷き、ここヘ約1cm間隔で直径1mmの金属棒を
10本平行に置き、更にその上から、下に敷いたフィル
ムと同じ15cm角のフィルムを、金属棒が全て隠れる
様に置き、170℃・5分・40kg/cm2で成型し
た後、250℃15分ポストキュアーし、硬化反応を完
結させた。その後、金属棒と垂直になるように硬化物を
切断し、切断部において金属棒と樹脂の密着性を顕微鏡
で判定し、完全に密着している数/総数を測定した。
うに、本発明の電子部品用フィルム状封止剤によれば、
加工性が良好であるために、高価な装置を必要とせずに
連続作業が可能となるので、低コスト化を実現すること
ができる。
により封止した場合は、ポリカルボジイミドの特性が生
かされ、ハンダクラック性、電気絶縁性に優れる電子部
品の封止が可能となる。
14)
塵等による悪影響を避けるために、完成後に種々の素材
により封止されることが多く、このような電子部品の封
止は、従来より、例えばトランスファー成型法により熱
硬化性樹脂で封止したり、箱型のポット内に電子部品を
載置し、そのポットに樹脂を注入して封止したり(ポッ
ティング法)、或いは、セルロース等の基材にBステー
ジ状態の樹脂(例えばエポキシ樹脂)を塗布して得られ
るフィルムを封止剤として使用したりして行われてき
た。
合物の合成原料である有機ポリイソシアネートとして
は、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイ
ソシアネート、脂環族ポリイソシアネートやこれらの混
合物を使用することができ、具体的には、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタ
ンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネ
ート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−
トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6
−トリレンジイソシアネートの混合物、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシ
アネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−
ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネ
ート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,
6−ジイソプロピルフェニルジイソシアネート、1,
3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシ
アネート等を例示することができる。
イソシアネート等のカルボジイミド化合物の末端イソシ
アネートと反応する化合物を用いて、適当な重合度に制
御したものを使用することもできる。
反応は、カルボジイミド化触媒の存在下に進行するもの
であり、このカルボジイミド化触媒としては、例えば、
1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メ
チル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチ
ル−2−ホスホレン−1−オキシド及びこれらの3−ホ
スホレン異性体等のホスホレンオキシド等を使用するこ
とができ、これらの内、反応性の面からは3−メチル−
1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシドが好適で
ある。
脂とエポキシ樹脂との混合割合としては、ポリカルボジ
イミド樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂を20〜
150重量部、好ましくは40〜130重量部、更に好
ましくは50〜100重量部という範囲を例示すること
ができ、この混合割合が20重量部未満では耐熱性が向
上せず、200重量部を超えると混合した樹脂の成膜性
が悪くなり、いずれも好ましくない。
熱処理したもののガラス転移点を、レオログラフソリッ
ド(東洋精機製)を用いて測定した。昇温速度5℃/
分、周波数10Hzとし、tanδのピークトップをガ
ラス転移点(Tg)とした。 (2)抵抗値 JIS C 6481に準じ、4239Aハイレジスタ
ンスメーター(横河ヒューレットパッカード社製)を用
いて、実施例及び比較例で作成したフィルムの表面抵抗
及び体積抵抗を測定した。 (3)吸湿後のハンダ耐熱性 実施例及び比較例で作成したフィルムを抵抗素子の両側
から挟み込み、170℃・5分・40kg/cm2で成
型した後、250℃15分ポストキュアーした。これ
を、85℃/85%RHの雰囲気に24時間放置した
後、250℃のハンダ浴に30秒間浸漬し、パッケージ
クラック数/総数を測定した。 (4)加工性 金型に実施例及び比較例で作成した15cm角のフィル
ムを敷き、ここヘ約1cm間隔で直径1mmの金属棒を
10本平行に置き、更にその上から、下に敷いたフィル
ムと同じ15cm角のフィルムを、金属棒が全て隠れる
様に置き、170℃・5分・40kg/cm2で成型し
た後、250℃15分ポストキュアーし、硬化反応を完
結させた。その後、金属棒と垂直になるように硬化物を
切断し、切断部において金属棒と樹脂の密着性を顕微鏡
で判定し、完全に密着している数/総数を測定した。
により封止した場合は、ポリカルボジイミドの特性が生
かされ、ハンダ耐熱性、電気絶縁性に優れる電子部品の
封止が可能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂
とからなり、前記ポリカルボジイミド樹脂は、そのゲル
パーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換
算による数平均分子量が3000から50000のもの
であり、前記エポキシ樹脂を、ポリカルボジイミド樹脂
100重量部に対し20〜150重量部含有することを
特徴とする電子部品用フィルム状封止剤。 - 【請求項2】 ポリカルボジイミド樹脂とエポキシ樹脂
と着色剤とからなり、前記ポリカルボジイミド樹脂は、
そのゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリス
チレン換算による数平均分子量が3000から5000
0のものであり、前記エポキシ樹脂を、ポリカルボジイ
ミド樹脂100重量部に対し20〜150重量部含有す
ることを特徴とする電子部品用フィルム状封止剤。 - 【請求項3】 ポリカルボジイミド樹脂が、少なくとも
1種の芳香族ポリイソシアネートから得られたものであ
る請求項1又は2に記載の電子部品用フィルム状封止
剤。 - 【請求項4】 着色剤がカーボンブラックである請求項
2に記載の電子部品用フィルム状封止剤。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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