JP2000100811A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Abstract
および強度の高い絶縁膜を低温で形成することができる
半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 プラズマCVD法によりSiN膜(絶縁
膜)を形成するとともに、形成されたSiN膜の屈折率
が実質的に1.95程度となるよう、原料ガスであるシ
ラン(SiH4)とアンモニア(NH3)の流量比(SiH
4/NH3)を調整するようにしている。したがって、防
湿性および強度の高いSiN膜を低温で形成することが
できる。また、形成されたSiN膜を化学量論比の組成
を有するシリコン窒化膜(Si3N4)に近づけることが
できる。このため、形成されたSiN膜中の未結合手や
シリコン・水素(Si−H)結合を低減することができ
る。
Description
造方法に関し、特に、プラズマを利用した気相成長法に
よりシリコン窒化物を含む絶縁膜を形成する技術に関す
る。
層間膜やパッシベーション膜等の絶縁膜を形成する場合
等に、プラズマCVD法を用いてシリコン窒化膜を形成
する技術が知られている。従来のプラズマCVD法によ
るシリコン窒化膜の成膜条件の一例を図9に示す。
9に示すように、窒素(N2)、シラン(SiH4)、ア
ンモニア(NH3)の各原料ガスを所定流量比で導入す
るとともに、所定温度、所定圧力の下で高周波励起によ
りプラズマを発生させる。プラズマ中に生じた活性度の
高い原子や分子のラジカルを利用して化学反応を促進さ
せることで、シリコン窒化膜を形成する。
ば、低温(図9の例では、400℃)でシリコン窒化膜
を形成することができる。このため、既に形成されてい
るアルミ配線等の金属配線を溶かすことなく、防湿性お
よび強度の高い絶縁膜を得ることができる。
ような従来のプラズマCVD法には、次のような問題点
があった。
は、非熱平衡状態で生じた活性度の高い原子や分子のラ
ジカルを利用して化学反応を促進させるようにしてい
る。したがって、プラズマCVD法を用いて形成された
シリコン窒化膜(「SiN」と表現される)は、高温
(たとえば700℃以上)の熱平衡状態で原料ガスを反
応させる常圧CVD法や減圧CVD法を用いて形成され
るシリコン窒化膜(Si3N4)のような化学量論比の組
成を有するシリコン窒化膜とはならず、不完全な膜とな
るのが普通である。
成されたシリコン窒化膜(SiN)中には、未結合手
や、解離エネルギの低いシリコン・水素(Si−H)結
合などが多数存在する。これら未結合手や、シリコン・
水素(Si−H)結合は、シリコン窒化膜(SiN)中に
多くの固定電荷やトラップ準位を形成するため、シリコ
ン窒化膜(SiN)の電気的安定性を低下させる。
ギが与えられると、シリコン・水素(Si−H)結合が
断ち切られ、解離した水素がシリコン窒化膜(SiN)
外にまで拡散して、シリコン窒化膜(SiN)の近傍に
ある半導体素子の電気的特性をも劣化させる。
に起因する電界の上昇にしたがって、いっそう顕著とな
ってきた。
安定した電気的特性を有するとともに防湿性および強度
の高い絶縁膜を低温で形成することができる、半導体装
置の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1の半導体装置の製造方法は、プラズマを利用し
た気相成長法によりシリコン窒化物を含む絶縁膜を形成
する、半導体装置の製造方法であって、形成された絶縁
膜の屈折率が実質的に1.95以下となるよう、当該気
相成長法に用いる各原料ガスの流量比を調整したことを
特徴とする。
法によりシリコン窒化物を含む絶縁膜を形成すること
で、防湿性および強度の高い絶縁膜を低温で形成するこ
とができる。
に1.95以下とすることで、形成された絶縁膜を化学
量論比の組成を有するシリコン窒化膜に近づけることが
できる。このため、形成された絶縁膜中の未結合手やシ
リコン・水素(Si−H)結合を低減することができ
る。
ともに防湿性および強度の高い絶縁膜を低温で形成する
ことができる。また、絶縁膜の近傍にある半導体素子の
電気的特性の劣化を防止することができる。
ズマを利用した気相成長法によりシリコン窒化物を含む
絶縁膜を形成する、半導体装置の製造方法であって、形
成された絶縁膜に含まれるシリコン・水素結合を構成す
る水素の濃度が実質的に5×1021個/cm3以下とな
るよう、当該気相成長法に用いる各原料ガスの流量比を
調整したことを特徴とする。
法によりシリコン窒化物を含む絶縁膜を形成すること
で、防湿性および強度の高い絶縁膜を低温で形成するこ
とができる。
ン・水素結合を構成する水素の濃度を実質的に5×10
21個/cm3以下とすることにより当該絶縁膜中の固定
電荷密度やトラップ準位密度を低減することで、絶縁膜
の電気的安定性を向上することができる。
ともに防湿性および強度の高い絶縁膜を低温で形成する
ことができる。また、絶縁膜の近傍にある半導体素子の
電気的特性の劣化を防止することができる。
よるプラズマCVD法(プラズマを利用した気相成長
法)を用いて製造される半導体装置の一例を示す。図7
に示す半導体装置は、半導体素子であるMOSFET
(金属酸化物シリコン電界効果型トランジスタ)20お
よびこれを覆う保護膜であるパッシベーション膜28
(シリコン窒化物を含む絶縁膜、SiN膜)を備えてい
る。
リコン基板22上に設定されたチャネル形成領域CHの
上に、ゲート酸化膜GMを介してゲートGを形成し、ゲ
ートGをマスクとして自己整合的にソースSおよびドレ
インDを形成する。つぎに、層間膜24を堆積し、層間
膜24にコンタクトホール24aを形成した後、金属配
線であるアルミ配線26を形成する。このようにしてM
OSFET20が形成される。
ッシベーション膜28を形成する。このパッシベーショ
ン膜28を形成するために、この発明の一実施形態によ
るプラズマCVD法を用いている。
ズマCVD法を実施するためのプラズマCVD装置の構
成の一例を示す図面である。図8に示すプラズマCVD
装置2は、平行平板型のプラズマCVD装置であり、上
部電極4と下部の接地電極6とを備えている。MOSF
ET20が形成されたウエハは、パッシベーション膜2
8を形成するために、接地電極6の表面6aに載置され
る。
部電極4と接地電極6との間にグロー放電を起こさせて
プラズマを発生させるようになっている。接地電極6に
内蔵されたヒーター(図示せず)により、ウエハを加熱
するようになっている。原料ガスは、ガス導入口8から
導入され、反応生成ガスや未反応ガスが、排気ポンプ
(図示せず)により排気口10から排出される。
て、MOSFET20が形成されたウエハの上面にパッ
シベーション膜28を堆積させる。
ズマCVD法を用いてパッシベーション膜28を形成す
る際の成膜条件の一例を示すテーブルである。この実施
形態によるプラズマCVD法においては、図1に示すよ
うに、窒素(N2)の流量を2.0[SLM]、シラン
(SiH4)の流量を0.5[SLM]、アンモニア(N
H3)の流量を5.8[SLM]としている。
0.3[KW]、0.5[KW]としている。また、ガ
ス圧力を3.0[Torr]とし、温度を400[℃]とし
ている。
CVD法においては、従来のプラズマCVD法の場合
(図9参照)に比べ、アンモニア(NH3)の流量を増
加させている。すなわち、従来0.15程度であった、
シラン(SiH4)とアンモニア(NH3)の流量比(Si
H4/NH3)を、約0.086としている。
用した場合における、シラン(SiH4)とアンモニア
(NH3)の流量比(SiH4/NH3)と生成されるSi
N膜(パッシベーション膜28)の屈折率との関係を示
すグラフである。図2のグラフから、流量比(SiH4/
NH3)を小さくすると、SiN膜の屈折率も小さくなる
ことが分る。SiN膜の屈折率を約0.086にするこ
とにより、従来2.0程度であったSiN膜(パッシベ
ーション膜28)の屈折率が、約1.95になった。
成されるSiN膜の屈折率が約1.95になるように、
図1に示す成膜条件を定めているのである。
量比(SiH4/NH3)以外の他の成膜条件によっても
変動するため、異なるプラズマCVD装置を使用した場
合は、図2のグラフも異なったものとなる。このような
場合には、屈折率が約1.95であるようなSiN膜を
得るための流量比(SiH4/NH3)が、約0.086
になるとは限らない。
当該SiN膜に含まれる水素濃度との関係を示すグラフ
である。図3には、生成されたSiN膜の屈折率と当該
SiN膜に含まれるシリコン・水素結合(Si−H結合)
を構成する水素の濃度との関係、生成されたSiN膜の
屈折率と当該SiN膜に含まれる窒素・水素結合(N−
H結合)を構成する水素の濃度との関係、生成されたS
iN膜の屈折率と当該SiN膜に含まれる水素全体の濃度
との関係、がそれぞれ示されている。
場合には、図3のグラフから、屈折率を小さくすると、
当該SiN膜に含まれる窒素・水素結合(N−H結合)
を構成する水素の濃度は大きくなるものの、当該SiN
膜に含まれるシリコン・水素結合(Si−H結合)を構
成する水素の濃度、および、当該SiN膜に含まれる水
素全体の濃度は、いずれも小さくなることが分る。
にすることで、解離エネルギが低く問題を引き起こしや
すいシリコン・水素結合(Si−H結合)を構成する水
素の濃度を、従来のプラズマCVD法を用いて生成した
SiN膜(屈折率が、約2.0)の濃度よりも、かなり
低くすることができた。
N膜に含まれるシリコン・水素結合(Si−H結合)を
構成する水素の濃度を、5×1021個/cm3程度とす
ることができた。この程度であれば、SiN膜中の固定
電荷密度やトラップ準位密度をかなり低減することがで
きる。
1.95にすることで、当該SiN膜に含まれる水素全
体の濃度も、従来のプラズマCVD法を用いて生成した
SiN膜(屈折率が、約2.0)の濃度よりも、低くな
っていることが分る。
当該SiN膜に含まれる固定電荷密度との関係を示すグ
ラフである。図4のグラフから、屈折率を小さくする
と、当該SiN膜に含まれる固定電荷密度も小さくなる
ことが分る。
にすることで、SiN膜の電気的安定性を阻害する固定
電荷密度を、従来のプラズマCVD法を用いて生成した
SiN膜(屈折率が、約2.0)に含まれる固定電荷密
度よりも、かなり低くすることができた。
当該SiN膜に含まれるトラップ準位密度との関係を示
すグラフである。図5には、生成されたSiN膜の屈折
率と当該SiN膜に含まれる正のトラップ準位密度との
関係、および、生成されたSiN膜の屈折率と当該SiN
膜に含まれる負のトラップ準位密度との関係が、それぞ
れ示されている。
と、当該SiN膜に含まれる正のトラップ準位密度、お
よび、当該SiN膜に含まれる負のトラップ準位密度
は、いずれも小さくなることが分る。
にすることで、SiN膜の電気的安定性を阻害する正お
よび負のトラップ準位密度を、従来のプラズマCVD法
を用いて生成したSiN膜(屈折率が、約2.0)に含
まれるトラップ準位密度よりも、かなり低くすることが
できた。
る、ストレス時間とデバイスの故障率との関係を、当該
半導体装置に用いられたSiN膜(パッシベーション膜
28)の屈折率をパラメータとして表現したグラフであ
る。
にすることで、従来のプラズマCVD法を用いて生成し
たSiN膜(屈折率が、約2.0)に比し、同じストレ
ス時間に対応する故障率がかなり低くなっていることが
分る。
ラズマCVD法によりパッシベーション膜28を形成す
るとともに、形成されたパッシベーション膜28の屈折
率が実質的に1.95程度となるよう、プラズマCVD
法に用いる原料ガスであるシラン(SiH4)とアンモニ
ア(NH3)の流量比(SiH4/NH3)を調整するよう
にしている。
シベーション膜28を形成することで、防湿性および強
度の高いパッシベーション膜28を低温で形成すること
ができる。
の屈折率を実質的に1.95程度とすることで、形成さ
れたパッシベーション膜28を化学量論比の組成を有す
るシリコン窒化膜(Si3N4)に近づけることができ
る。このため、形成されたパッシベーション膜28中の
未結合手やシリコン・水素(Si−H)結合を低減する
ことができる。
ともに防湿性および強度の高いパッシベーション膜28
を低温で形成することができる。また、パッシベーショ
ン膜28の近傍にあるMOSFET20(図7参照)の
電気的特性の劣化を防止することができる。
たパッシベーション膜28に含まれるシリコン・水素結
合を構成する水素の濃度が実質的に5×1021個/cm
3程度となるよう、シラン(SiH4)とアンモニア(N
H3)の流量比(SiH4/NH3)を調整するようにして
いる。
固定電荷密度やトラップ準位密度を低減することで、パ
ッシベーション膜28の電気的安定性を向上することが
できる。すなわち、安定した電気的特性を有するととも
に防湿性および強度の高いパッシベーション膜28を低
温で形成することができる。
れたパッシベーション膜28の屈折率が実質的に1.9
5程度となるよう、プラズマCVD法に用いる原料ガス
であるシラン(SiH4)とアンモニア(NH3)の流量
比(SiH4/NH3)を調整した場合を例に説明した
が、流量比(SiH4/NH3)は、これに限定されるも
のではなく、当該流量比(SiH4/NH3)は、形成さ
れるパッシベーション膜28の屈折率が実質的に1.9
5程度以下になるように調整すればよい。
をあまり低く設定すると、シラン(SiH4)の不足に起
因して、成膜時のデポジションレートの低下による生産
性の低下や、膜密度の低下による耐湿性の低下を招くお
それがある。したがって、流量比(SiH4/NH3)
は、形成されるパッシベーション膜28の屈折率が実質
的に1.85程度ないし1.95程度になるように調整
することが好ましい。この範囲であれば、成膜時のデポ
ジションレートの低下による生産性の低下や、膜密度の
低下による耐湿性の低下も、あまりない。
ン窒化物を含む絶縁膜として、パッシベーション膜28
を例に説明したが、シリコン窒化物を含む絶縁膜は、こ
れに限定されるものではない。シリコン窒化物を含む絶
縁膜として、たとえば、図7に示す層間膜24等にも、
この発明を適用することができる。
装置として、MOSFET20を備えた半導体装置を例
に説明したが、本発明が適用される半導体装置はこれに
限定されるものではない。本発明は、たとえば、バイポ
ーラ型トランジスタを備えた半導体装置、抵抗素子を備
えた半導体装置、キャパシタを備えた半導体装置、メモ
リ素子を備えた半導体装置、強誘電体を含む素子を備え
た半導体装置など、半導体装置一般に適用されるもので
ある。
を用いてパッシベーション膜28を形成する際の成膜条
件の一例を示すテーブルである。
る、シラン(SiH4)とアンモニア(NH3)の流量比
(SiH4/NH3)と、生成されるSiN膜(パッシベー
ション膜28)の屈折率との関係を示すグラフである。
含まれる水素濃度との関係を示すグラフである。
含まれる固定電荷密度との関係を示すグラフである。
含まれるトラップ準位密度との関係を示すグラフであ
る。
時間とデバイスの故障率との関係を、当該半導体装置に
用いられたSiN膜の屈折率をパラメータとして表現し
たグラフである。
を用いて製造される半導体装置の一例を示す図面であ
る。
を実施するためのプラズマCVD装置の構成の一例を示
す図面である。
の成膜条件の一例を示す図面である。
Claims (2)
- 【請求項1】プラズマを利用した気相成長法によりシリ
コン窒化物を含む絶縁膜を形成する、半導体装置の製造
方法であって、 形成された絶縁膜の屈折率が実質的に1.95以下とな
るよう、当該気相成長法に用いる各原料ガスの流量比を
調整したこと、 を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】プラズマを利用した気相成長法によりシリ
コン窒化物を含む絶縁膜を形成する、半導体装置の製造
方法であって、 形成された絶縁膜に含まれるシリコン・水素結合を構成
する水素の濃度が実質的に5×1021個/cm3以下と
なるよう、当該気相成長法に用いる各原料ガスの流量比
を調整したこと、 を特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10263853A JP2000100811A (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 半導体装置の製造方法 |
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---|---|
JP2000100811A true JP2000100811A (ja) | 2000-04-07 |
JP2000100811A5 JP2000100811A5 (ja) | 2005-08-25 |
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Family Applications (1)
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