JP2000096711A - 木造建築の連結構造とこの連結構造に用いる中空ボルト - Google Patents

木造建築の連結構造とこの連結構造に用いる中空ボルト

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造家屋において、締付ボルト等の使用を前
提とし、締付ボルト等の固着による構造強度が経時的な
影響を受けない連結構造を提供する。 【解決手段】 木製建築部材を貫通する締付ボルトによ
り木製建築部材同士又は木製建築部材と他の建築部材と
の固着を図る連結構造であって、木製建築部材1,2に
穿設した貫通孔14に中空ボルト4を嵌入し、この中空ボ
ルト4に締付ボルト15を挿通した木造建築の連結構造で
あり、この連結構造には、木製建築部材2に噛み込む凸
条として木製建築部材2に噛み込むネジ溝6を内外表面
に設けた中空ボルト4を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木製建築部材に貫
通する締付ボルトによりこの木製建築部材同士又は木製
建築部材と他の建築部材(コンクリート、鉄骨等)との固
着を図る連結構造と、この連結構造に用いる中空ボルト
に関する。
【0002】
【従来の技術】木造建築における木製建築部材同士は、
木製建築部材同士をほぞにより嵌合状態で組み合わせ、
両者にわたって貫通した締付ボルトを締め付けたり、一
方の木製建築部材を貫通して固着した羽子板ボルトに他
方の木製建築部材を貫通した締付ボルトを締め付けて固
定し、連結構造の構造強度を高めている。基礎に対する
根太は、コンクリート上面から突出するアンカーボルト
を木製建築部材に貫通し、木製建築部材に対してアンカ
ーボルトを締め付けて固着する。各連結構造は、ほぞ組
部位近傍で木製建築部材それぞれに貫通孔を、又はアン
カーボルトに対応して貫通孔を穿設し、前記各貫通孔に
直接締付ボルト、羽子板ボルト又はアンカーボルトを挿
通していた。締付ボルト、羽子板ボルト又はアンカーボ
ルトの固定は、各ボルトに螺着するナットを締め付け、
木製建築部材表面でナットを掛止することで実現してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の連
結構造では、木製建築部材特有の経時的な収縮により、
各ボルトに締め付けたはずのナットが木製建築部材表面
から浮き、各ボルトが木製建築部材同士を固着するとい
った本来の目的が達成できなくなり、構造強度が低下す
るという問題があった。このナットの弛みは、連結構造
構築後当初において最も激しく、作業者は時間をおいて
2度、3度とナットを締め付け直すのが通例であった
が、各締付作業の間も他所の建築作業は進められていく
ので、1度目は容易に締め付けることができたナットで
あっても、2度目以降には後付けされた他の建築部材に
邪魔されて、締付作業が困難になることも稀ではなかっ
た。
【0004】また、竣工後引渡を終えた木造家屋では、
3〜5年の長い時間をかけて、なおも木製建築部材が収
縮を続けるのが普通である。このため、連結構造構築当
時に充分締め付けたはずのナットが弛み、構造強度が低
下する問題があった。この問題が発生すると、最悪の場
合、家屋が傾斜したり、壁にヒビが入るなど、居住適格
を失うことにもなりかねなかった。
【0005】こうした従来の連結構造における問題は、
経時的に収縮する木製建築部材と経時的な変化のない金
属部材である各ボルトとの混合によって連結構造が構成
されていたことに起因する。ボルトにより連結し、締め
付けるのは、本来地震に弱い木造家屋の耐震性を高める
目的もあり、必須の構造部材である。そこで、締付ボル
ト、羽子板ボルト又はアンカーボルトの使用を前提と
し、各ボルトの固着による連結構造の構造強度が経時的
な影響を受けないように、新たな連結構造を開発すべ
く、検討した。
【0006】
【課題を解決するための手段】検討の結果開発したもの
が、木製建築部材を貫通する締付ボルトにより木製建築
部材同士又は木製建築部材と他の建築部材との固着を図
る連結構造であって、木製建築部材に穿設した貫通孔に
中空ボルトを嵌入し、この中空ボルトに締付ボルトを挿
通した木造建築の連結構造である。すなわち、経時的に
収縮する木製建築部材に対し、連結構造に寄与する部位
にボルトの締付量を変化させない中空ボルトを埋め込む
ことにより、相対的な連結構造のボルトの位置関係を一
定に保つ「締付基準」を形成し、これにより連結構造の構
造強度の定常化を図るのである。中空ボルトは、内径が
締付ボルト外径以上、外径が締め付けるナットより小さ
ければ寸法に限定はない。
【0007】本発明の連結構造では、締付ボルトは中空
ボルトに対して締め付けることになる。中空ボルトは経
時的に伸縮しない材料であればよく、通常金属製となる
が、強度的に許されれば、工業用強化プラスチックやセ
ラミック製であってもよい。中空ボルトとは、螺入又は
打ち込みという嵌入によって、木製建築部材との間に強
く摩擦力を発揮して係合関係を構築する。好ましくは、
後述するように、中空ボルトの外表面に設けた凸条又は
凸部を木製建築部材に噛み込ませるようにすることが望
ましい。木製建築部材は経時的に収縮するが、中空ボル
トは収縮しないので、締付ボルトの締付が弛むことはな
い。また、嵌入初期に比べて中空ボルトに対して木製建
築部材が収縮することで、両者の係合関係はより強固に
なり、連結構造部位における構造強度はより強化できる
ことにもなる。
【0008】この連結構造に用いる中空ボルトは、木製
建築部材に噛み込む凸条又は凸部を外表面に形成したも
のが好ましい。より具体的には、(1)木製建築部材に噛
み込む凸条が、内外表面に設けた相似なネジ溝からな
り、嵌入する木製建築部材の貫通孔に対して螺入する中
空ボルトや、(2)木製建築部材に噛み込む凸条が外表面
に設けたネジ溝で、内面には長尺方向に延在する断面六
角孔を設けてなり、嵌入する木製建築部材の貫通孔に対
して螺入する中空ボルト、 (3)木製建築部材に噛み込む
凸条が外表面に設けた螺旋条又は螺旋溝からなり、嵌入
する木製建築部材の貫通孔に対して圧入する中空ボル
ト、更には(4)木製建築部材に噛み込む凸部が外表面に
設けた外表面法線方向の突起からなり、嵌入する木製建
築部材の貫通孔に対して圧入する中空ボルトを例示する
ことができる。
【0009】中空ボルトは、従来の連結構造における木
製建築部材の貫通孔の代わりになるものであるから、少
なくとも締付ボルト外径以上の最小内径を有さなければ
ならないが、その断面形状は任意でよい。中空ボルトは
第一に締付ボルトの締付方向の長さを一定に保つことが
できればよいので、仮に最小内径が締付ボルト外径より
大きくてガタつく場合でも、中空ボルトに対する締付に
より、締付ボルトを安定して木製建築部材に固着してお
ける。中空ボルトの外表面に設けた凸条又は凸部は、木
製建築部材に噛み込むことで、中空ボルトと木製建築部
材との係合関係を強化する。木製建築部材が収縮して
も、相対的に変位しない凸条又は凸部は、木製建築部材
の収縮方向に圧力を受けてより一層強く噛み込むだけ
で、中空ボルトが木製建築部材から外れる虞はない。
【0010】(1)内外表面に設けた相似なネジ溝を木製
建築部材に噛み込む凸条とした中空ボルトでは、前記ネ
ジ溝は「スプリング」としても機能する。すなわち、この
中空ボルトは、木製建築の収縮には劣るものの、構造的
に若干伸縮が可能である。このため、木製建築部材に螺
入すると、螺入圧力によって縮退した分だけ伸長方向に
負荷をかけてネジ溝が木製建築部材に噛み込むことにな
り、木製建築部材に対する中空ボルトの固着程度を高め
ることができる。この中空ボルトでは、螺入のために、
一端にナット又はボルトの頭を取り付け、工具による締
付部位を形成することになるので、木製建築部材の貫通
孔には、前記ナット又はボルトの頭を埋没させる大径の
隠し穴を設けなければならない場合がある。
【0011】(2)木製建築部材に噛み込む凸条が外表面
にネジ溝を設け、内面には長尺方向に延在する断面六角
孔を設けた中空ボルトは、同様にネジ溝を設けた上述の
中空ボルトのように「スプリング」としての機能はない
が、トルクドライバ等を六角孔に挿入して螺入できるた
めに、木製建築部材の貫通孔に別途隠し穴を設ける必要
がない。また、内面が六角穴である連続した金属パイプ
等の外表面にネジを刻設し、所定長に切り揃えて製造で
きるので、生産性を高めることができる。
【0012】(3)外表面に設けた螺旋条又は螺旋溝を木
製建築部材に噛み込む凸条とした中空ボルトは、上記各
ネジ溝に比べ、凸条の螺旋を緩やかにすることで、螺入
ではなく、打ち込みによる貫通孔への嵌入を実現したも
のである。貫通穴に対して螺旋状又は螺旋溝が斜行して
いれば、中空ボルトの抜け方向に十分な係合強度を得る
ことができる。むしろ、打ち込みという簡易な嵌入手段
から、作業性は向上している。打ち込む際に加わる打力
により中空ボルトの打撃端が潰れるので、前記潰れ代と
して打撃端における内径を大きくし、中空ボルトの肉厚
を薄くしておくとよい。また、打ち込みやすいように、
打込先端を若干先細りにしておくことが好ましい。
【0013】中空ボルトを打ち込む場合、木製建築部材
に噛み込ませるのは連続的な凸条でなくてもよい。(4)
外表面に設けた外表面法線方向の突起を木製建築部材に
噛み込む凸部とした中空ボルトは、断続的な凸部を噛み
込ませることで、木製建築部材と係合を図る。突起は断
続的に並ぶことになるので、数は少なくても十分に中空
ボルトと木製建築部材との係合を図ることができる。突
起を設けた部位に負荷が集中することから、中空ボルト
に対する負荷に偏りが生じないように、突起の配列は円
周方向及び長尺方向で等間隔になるようにすることが望
ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図を参照しながら説明する。図1は水平な横桁1に
対して垂直な柱2を当接してほぞ組3により組み合わ
せ、本発明を適用した連結構造を抜粋した斜視図、図2
及び図3は柱における中空ボルト4の働きを説明する部
分断面図であり、図2は締付直後、図3は柱2が収縮し
た後をそれぞれ表している。また、図4〜図7は、仕様
可能な中空ボルト4,8の例を表した斜視図であり、図
4は内外表面に相似なネジ溝5,6を設けた中空ボルト
4、図5は外表面にネジ溝6を、内面には長尺方向に延
在する断面六角孔7を設けた中空ボルト8、図6は外表
面に螺旋条9を設けた中空ボルト10であり、図7は外表
面に外表面法線方向の突起11を設けた中空ボルトであ
る。
【0015】木造建築では、横桁や柱といった木製建築
部材だけでなく、鉄骨や布基礎といった他の建築部材と
の間で構成される様々な連結部位を締付ボルトで締め付
け、構造強度の強化を図っている。例えば、横桁1と柱
2との間では、図1に見られるように、羽子板ボルト13
を使った例が多い。従来は、羽子板ボルトの使用に合わ
せて横桁及び柱に適当な貫通孔を穿設していただけであ
るが、本発明では前記貫通孔14に、まず中空ボルト4を
嵌入し、この中空ボルト4に対して各締付ボルト15又は
羽子板ボルト13を挿通している。図1の例では、図4に
見られる中空ボルト4を用いているため、締付用ナット
16が横桁1又は柱2に埋没して隠れるように、各貫通孔
14に続いて大径の隠し穴17を設けている。こうして取付
が終わった状態が、図2である。
【0016】本発明の中空ボルトは、羽子板ボルト13や
締付ボルト15及びナット18によって隠れてしまうため
に、外観的には従来の連結構造と変わりはない。しか
し、図2に見られるように、断面的には羽子板ボルト13
や締付ボルト15は、直接横桁1又は柱2に触れることは
なく、外周を中空ボルト4が覆っていることがわかる。
本例に用いた中空ボルト4は、内外面に相似なネジ溝
5,6を設けており、貫通孔14に対して螺入する。螺入
に際しては、中空ボルト端に取り付けた締付用ナット16
を用いる。既に柱には予め貫通孔14を穿設しているの
で、ネジ溝6を有する中空ボルト4は自動工具等でも容
易に螺入することができる。こうして柱2に螺入した中
空ボルト4は、ネジ溝6が強く柱2に噛み込んで、柱2
との一体性を高めている。
【0017】図2の状態では、いまだ柱2が収縮してい
ないので、締付を終えた羽子板ボルト13や締付ボルト15
の位置関係は、柱2に対して隙間なく密着させることが
できる。この密着状態を保ち続けられれば問題はないの
であるが、実際には、図3に見られるように、経時的に
柱2が収縮し、羽子板ボルト13や締付ボルト15と柱2と
の間に隙間Rが発生する。従来は、この隙間Rによって
締め付けたはずのナット18が弛み、ひいては連結構造自
体の弛みをもたらしていた。本発明の連結構造では、羽
子板ボルト13や締付ボルト15の位置関係が、中空ボルト
4によって保たれるので、締め付けたナット18が弛むこ
とがなく、中空ボルト4に対する密着状態が保たれるこ
とになる。中空ボルト4は、外表面のネジ溝6を柱2に
噛み込ませることにより、柱2との係合関係を保ってい
るので、総じて連結構造が保持できる。また、本例のよ
うに、内外面に相似なネジ溝5,6を設けた中空ボルト
4では、柱2の収縮により中空ボルト4自体もわずかに
縮退するが、「スプリング」同様の働きにより元の状態に
復帰しようとする復元力が働く結果、更に柱2との係合
関係を強化するので、羽子板ボルト13や締付ボルト15と
柱2との間に隙間Rが発生しても、十分な構造強度の連
結構造が保証される。
【0018】中空ボルトは、外表面が木製建築部材と係
合し、羽子板ボルトや締付ボルトを挿通できればよいの
で、種々の構造のものが考えられる。上記に示した内外
面相似なネジ溝5,6を有する中空ボルト4(図4参照)
のほか、例えば、外表面にネジ溝6を、内面には長尺方
向に延在する断面六角孔7を設けた中空ボルト8(図5
参照)、外表面に螺旋条9(又は螺旋溝)を設けた中空ボ
ルト10(図6参照) や外表面に外表面法線方向の突起11
を設けた中空ボルト12(図7参照)がある。図4の中空ボ
ルト4は、締付用ナット16を取り付ける必要から、中空
ボルト4毎に加工が必要であるが、図5の中空ボルト8
のように内面に六角孔7を有するものであれば、長尺の
金属管等を連続的に加工、分断して生産性を高めること
ができる。各ボルトは、螺入しやすいように、先端を先
細りにするとよい。また、図6又は図7のように、貫通
孔に対して打ち込むタイプの中空ボルト10,12は、作業
効率を高める。図6又は図7の中空ボルト10,12では、
打ち込みにより潰れを内向きに発生させるため、打撃端
19の肉厚を若干薄くしている。また、図には現れていな
いが、打ち込みやすいように、打込先端20を若干先細り
にしている。
【0019】本発明の連結構造は、木造建築において、
一方が木製建築部材であるあらゆる連結構造に適用でき
る。図8は、コンクリート製布基礎21から突出したアン
カーボルト22に根太23を固着する連結構造に本発明を適
用した例を表した斜視図である。根太23は、木造家屋の
基礎となる重要な木製建築部材であり、布基礎21に対し
てズレを生ずると、家屋全体の倒壊をもたらす虞があ
る。本発明の連結構造を用いれば、根太23が布基礎21か
ら浮き上がるように収縮しても、なお中空ボルト4を基
準とした連結構造が維持されるため、布基礎21に対する
根太23のズレを防止することができる。図8の例は、中
空ボルト4の締付用ナット16が露出してもよい場合とし
て、根太23に前記締付用ナット16のための隠し穴を設け
ていない。仮に図1と同等長さの中空ボルト4を用いた
とすれば、貫通孔14に対して中空ボルト4の長さが足り
なくなるが、その場合でも、ネジ溝6が根太23に噛み込
んでいるので、連結構造における強度維持の働きが劣る
心配はない。
【0020】
【発明の効果】本発明の連結構造によって、木造家屋に
おける締付ボルト等を用いた連結構造の長期にわたる安
定した構造強度を確保できるようになる。この構造強度
の向上又は維持については、従来より様々な手法が提案
されているが、いずれも現場の作業者の視点からずれた
ものであった。本発明は、現実的な作業を鑑み、作業者
の感覚に合わせ、従来とほとんど変わらぬ手順で連結構
造を構築しながら、なお連結構造の構造強度を維持する
ことができる点に一つの特徴がある。
【0021】中空ボルトは、外表面に木製建築部材に噛
み込んで係合関係を強化する凸条又は凸部があり、内径
が締付ボルト等を挿通できる大きさであれば、凸条及び
凸部の形状又は組合せは自由であるから、より廉価とな
るように製造方法を選択できる。また、1軒の木造家屋
には、数百から数千の連結構造があり、それだけ中空ボ
ルトの需要は高いと言える。これにより、中空ボルトは
大量生産の効果を受けて極めて安く提供できる。こうし
た中空ボルトの低廉化は、本発明の連結構造の普及を増
進させる効果を有する。
【0022】本発明の連結構造は、木造家屋の構造強度
を向上及び維持することを目的としているが、一度締め
付けたら弛まないという効果は、作業者の作業性をも改
善する。すなわち、従来と異なり、一度締付ボルトを固
着すれば、2度締め、3度締めが必要でないために、安
心して円滑に作業を進めることができる。また、より一
層地震に強い木造家屋の提供を可能にする。このよう
に、本発明の連結構造及び中空ボルトは、作業の効率化
という作業者に対する利点と、耐震性向上という家主に
対する利点とを、廉価に提供できる点が最大の効果と言
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水平な横桁に対して垂直な柱を当接してほぞ組
により組み合わせ、本発明を適用した連結構造を抜粋し
た斜視図である。
【図2】締付直後の中空ボルトの働きを説明する部分断
面図である。
【図3】柱が収縮した後の中空ボルトの働きを説明する
部分断面図である。
【図4】内外表面に相似なネジ溝を設けた中空ボルトの
斜視図である。
【図5】外表面にネジ溝を、内面には長尺方向に延在す
る断面六角孔を設けた中空ボルトの斜視図である。
【図6】外表面に螺旋条又は螺旋溝を設けた中空ボルト
の斜視図である。
【図7】外表面に外表面法線方向の突起を設けた中空ボ
ルトの斜視図である。
【図8】コンクリート製布基礎から突出したアンカーボ
ルトに根太を固着する連結構造に本発明を適用した例を
表した斜視図である。
【符号の説明】
4 中空ボルト 6 外表面のネジ溝 13 羽子板ボルト 15 締付ボルト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木製建築部材を貫通する締付ボルトによ
    り木製建築部材同士又は木製建築部材と他の建築部材と
    の固着を図る連結構造であって、木製建築部材に穿設し
    た貫通孔に中空ボルトを嵌入し、該中空ボルトに締付ボ
    ルトを挿通してなる木造建築の連結構造。
  2. 【請求項2】 木製建築部材に噛み込む凸条又は凸部を
    外表面に形成してなる中空ボルト。
  3. 【請求項3】 木製建築部材に噛み込む凸条が、内外表
    面に設けた相似なネジ溝からなり、嵌入する木製建築部
    材の貫通孔に対して螺入する請求項2記載の中空ボル
    ト。
  4. 【請求項4】 木製建築部材に噛み込む凸条が外表面に
    設けたネジ溝で、内面には長尺方向に延在する断面六角
    孔を設けてなり、嵌入する木製建築部材の貫通孔に対し
    て螺入する請求項2記載の中空ボルト。
  5. 【請求項5】 木製建築部材に噛み込む凸条が外表面に
    設けた螺旋条又は螺旋溝からなり、嵌入する木製建築部
    材の貫通孔に対して圧入する請求項2記載の中空ボル
    ト。
  6. 【請求項6】 木製建築部材に噛み込む凸部が外表面に
    設けた外表面法線方向の突起からなり、嵌入する木製建
    築部材の貫通孔に対して圧入する請求項2記載の中空ボ
    ルト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010106598A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Ncn:Kk 木質材用補強具
CN101886653A (zh) * 2010-07-12 2010-11-17 朱建华 一种异形螺栓及采用该异形螺栓的紧固装置

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