JP5946271B2 - 柱脚部・柱頭部接合セット金物及び柱脚部・柱頭部接合構造 - Google Patents

柱脚部・柱頭部接合セット金物及び柱脚部・柱頭部接合構造 Download PDF

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Description

本発明は、梁材、土台等の横架材に、柱材の柱脚部や柱頭部をドリフトピンを用いて接合する際に用いる柱脚部・柱頭部接合セット金物及び柱脚部・柱頭部接合構造に関する。
例えば軸組工法による木造住宅建築物において、梁材、土台等の横架材に柱材の柱脚部や柱頭部を接合するための金物として、ホールダウン金物や羽子板金物等が知られているが、これらの接合金物は、柱材の側面に露出することになり、また取付け位置が柱材の軸心とずれた位置となるため、例えば引抜き方向の荷重に対して、引抜き耐力が効率良く発揮されているとは言い難い。
一方、ドリフトピンを挿通させるピン挿通孔が形成されたほぞ棒金物を、柱材や横架材に形成されたホゾ孔に挿入装着して、柱材と横架材とに跨るように設置すると共に、柱材や横架材の側面に形成されたピン打込み孔を介して、ピン挿通孔を貫通させてドリフトピンを打ち込むことによって、ほぞ棒金物を柱材の軸心に沿って配置した状態で、柱材と横架材とを接合できるようにした接合構造が開発されている(例えば、特許文献1)。このようなドリフトピンを用いた柱材と横架材との接合構造では、柱材と横架材の双方に、ほぞ棒金物のピン挿通孔を貫通させてドリフトピンを打ち込むことによって、打ち込まれたドリフトピンによって所望の引抜き耐力が得られるようになっている。またこのようなドリフトピンを用いた柱材と横架材との接合構造では、横架材の断面の高さ(梁せい)が小さい場合は、所望の引抜き耐力を得るのに必要な本数のドリフトピンを、横架材に所定のピッチで打ち込むことが困難になることから、横架材の柱材が接合される面とは反対側の面に、ほぞ棒金物と組み合わせて用いられる座金を密着させることで、引抜き耐力を補うことができるようになっている。
特開2003−155780号公報
しかしながら、上述のようなドリフトピンを用いた柱材と横架材との接合構造では、ほぞ棒金物を、各々の接合箇所における横架材の梁せいや引抜き耐力の相違に応じて、細かい種類に設定することが難しく、例えば単一の木造住宅建築物において、上階の柱材の柱脚部に必要な引抜き耐力が20kNで、下階の柱材の柱頭部に必要な引抜き耐力が10kNの場合に、双方共に20kNのものを使用することになる等、無駄な大きさの接合金物を使用することになりがちである。特に、例えば単一の木造住宅建築物において、横架材と、柱材の柱脚部や柱頭部との各々の接合箇所で、横架材の梁せいや要求される引抜き耐力が細かく異なる場合には、例えば打ち込まれるドリフトピンの数を増減させることのみによってでは、これらの細かい相違に対処することは困難である。
本発明は、横架材の断面の高さ(梁せい)の相違や、各々の接合箇所における引抜き耐力の相違等に応じて、金物の細かい設定を容易に行うことのできる柱脚部・柱頭部接合セット金物、及び該柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造を提供することを目的とする。
本発明は、梁材、土台等の横架材に、柱材の柱脚部や柱頭部をドリフトピンを用いて接合する際に用いる柱脚部・柱頭部接合セット金物であって、前記横架材を上下方向に貫通して形成されたパイプ嵌込み孔にぴったりと嵌め込まれるようにして埋め込まれる、ピン挿通孔が形成された前記パイプ嵌込み孔の内径と同様の外径を備えるジョイントパイプ金物と、該ジョイントパイプ金物の開口端面を介して一端側から該ジョイントパイプ金物に挿入装着され、他端側が前記横架材の上面又は下面から突出した状態で設置される、ピン挿通孔が形成された前記ジョイントパイプ金物の内径と同様の外径を備えるホゾ棒金物と、前記ジョイントパイプ金物の開口端面を介して一端側から前記ジョイントパイプ金物に挿入装着され、他端側に取り付けられた座金部材を前記横架材の下面又は上面に密着させた状態で設置される、前記ジョイントパイプ金物の内径と同様の外径を備えるホゾ部にピン挿通孔が形成されたホゾベース金物とからなる柱脚部・柱頭部接合セット金物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の柱脚部・柱頭部接合セット金物は、前記座金部材が、前記ホゾベース金物の前記ホゾ部の他端側の端面に形成された雌ネジ孔に螺着されるボルト部材を介して、締付け可能に前記ホゾベース金物の他端側に取り付けられるようになっていることが好ましい。
また、本発明は、上記柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造であって、前記ホゾ棒金物は、一端側に形成されたピン挿通孔を、前記横架材に形成された前記パイプ嵌込み孔に埋込み固定された前記ジョイントパイプ金物のピン挿通孔に重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔を貫通させて、前記横架材の側面に形成されたピン打込み孔を介してドリフトピンを打ち込むことによって前記横架材に固定されており、前記ホゾベース金物は、前記ホゾ部に形成されたピン挿通孔を、前記横架材に形成された前記パイプ嵌込み孔に埋込み固定された前記ジョイントパイプ金物のピン挿通孔に重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔を貫通させて、前記横架材の側面に形成されたピン打込み孔を介してドリフトピンを打ち込むことによって、前記座金部材を前記横架材の下面又は上面に密着させた状態で前記横架材に固定されており、前記ホゾ棒金物の前記横架材の上面又は下面から突出する他端側に、前記柱材の柱脚部や柱頭部の端面に形成されたほぞ孔を嵌め込んで、当該他端側に形成されたピン挿通孔を貫通させて、前記柱材の側面に形成されたピン打込み孔を介してドリフトピンを打ち込むことによって、前記柱材の柱脚部や柱頭部を固定することにより、前記柱材が前記横架材の上面又は下面に接合される柱脚部・柱頭部接合構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の柱脚部・柱頭部接合セット金物又は該柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造によれば、横架材の断面の高さ(梁せい)の相違や、各々の接合箇所における引抜き耐力の相違等に応じて、金物の細かい設定を容易に行うことができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いて横架材と柱材の柱脚部とを接合する接合部の構成を説明する斜視図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造の構成を例示する断面図である。 ジョイントパイプ金物の上面図及び正面図である。 ホゾ棒金物の上面図及び正面図である。 (a)はホゾベース金物のホゾ部の正面図及び底面図、(b)は座金部材の正面図及び底面図、(c)はボルト部材の正面図である。 ドリフトピンの正面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造の他の構成を例示する断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造の他の構成を例示する断面図である。 30kN用柱脚納まり図である。 20kN用柱頭柱脚納まり図である。 柱脚20kN柱頭30kN納まり図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る柱脚部・柱頭部接合セット金物10は、図1及び図2に示すように、例えば柱材11の柱脚部11aを、横架材12として例えば梁材や土台の上面に接合するための、複数の金物を組み合わせたセット金物として用いられる。本実施形態では、柱材11と横架材(本実施形態では梁材)12との接合部は、柱材11の側面に梁材12が接合されるのではなく、梁材12から柱材11が垂直に立設する梁勝ち接合部となっている。このような梁勝ち接合部において、柱材11の柱脚部11aを、例えば30kN程度の所望の引抜き耐力が得られるように梁材12に接合するための金物として、ジョイントパイプ金物13と、ホゾ棒金物14と、ホゾベース金物15とを組み合わせた本実施形態の柱脚部・柱頭部接合セット金物10が用いられる。
また、柱脚部・柱頭部接合セット金物10は、当該柱脚部・柱頭部接合セット金物10を構成するジョイントパイプ金物13、ホゾ棒金物14、及びホゾベース金物15のうち、例えば2つ又は3つの金物を適宜選択して使用することができると共に、これらのジョイントパイプ金物13、ホゾ棒金物14、及びホゾベース金物15について、長さ等の規格が異なる複数の種類の金物を各々用意しておき、これらの規格が異なるものから適宜選択して使用することで、これらの金物13,14,15の組合せによって、横架材12の断面の高さ(梁せい)の相違や、引抜き耐力の相違に応じて、柱脚部・柱頭部接合セット金物10の細かい設定を容易に行うことができるようになっている(図9〜図11参照)。
そして、本実施形態の柱脚部・柱頭部接合セット金物10は、図1に示すように、横架材12として例えば梁材12の上面に、柱材11の例えば柱脚部11aを、ドリフトピン16を用いて接合する際に用いる複数の金物からなるセット金物であって、図2に示すように、梁材12を上下方向に貫通して形成されたパイプ嵌込み孔17にぴったりと嵌め込まれるようにして埋め込まれる、ピン挿通孔20aが形成されたパイプ嵌込み孔17の内径と同様の外径を備えるジョイントパイプ金物13と、ジョイントパイプ金物13の上端側の開口端面13aを介して一端側14aからジョイントパイプ金物13に挿入装着され、他端側14bが梁材12の上面から突出した状態で設置される、ピン挿通孔20bが形成されたジョイントパイプ金物13の内径と同様の外径を備えるホゾ棒金物14と、ジョイントパイプ金物13の下端側の開口端面13bを介して一端側15aからジョイントパイプ金物13に挿入装着され、他端側15bに取り付けられた座金部材18を梁材12の下面に密着させた状態で設置される、ジョイントパイプ金物13の内径と同様の外径を備えるホゾ部19にピン挿通20cが形成されたホゾベース金物15とからなる。
本実施形態では、座金部材18は、ホゾベース金物15のホゾ部19の他端側15bの端面に形成された雌ネジ孔19aに螺着されるボルト部材21を介して、締付け可能にホゾベース金物15の他端側15bに取り付けられている。
また、本実施形態では、好ましくは上述の柱脚部・柱頭部接合セット金物10のジョイントパイプ金物13、ホゾ棒金物14、及びホゾベース金物15の3つの金物を用いて、以下のような柱脚部・柱頭部接合構造が形成される。
すなわち、本実施形態によれば、図2に示すように、ホゾ棒金物14は、ジョイントパイプ金物13に挿入された一端側14aに形成されたピン挿通孔20bを、梁材12に形成されたパイプ嵌込み孔17に埋込み固定されたジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aに重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a,20bを貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22a(図1参照)を介してドリフトピン16を打ち込むことによって梁材12に固定されている。またホゾベース金物15は、ジョイントパイプ金物13に挿入されたホゾ部19に形成されたピン挿通孔20cを、梁材12に形成されたパイプ嵌込み孔17に埋込み固定されたジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aに重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a,20cを貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22a(図1参照)を介してドリフトピン16を打ち込むことによって、座金部材18を梁材12の下面に密着させた状態で梁材12に固定されている。ホゾ棒金物14の梁材12の上面から突出する他端側14bに、柱材11の柱脚部11aの下端面に開口させて形成されたほぞ孔23を嵌め込んで、当該他端側14bに形成されたピン挿通孔20bを貫通させて、柱材11の側面に形成されたピン打込み孔22b(図1参照)を介してドリフトピン16を打ち込むことによって、柱材11の柱脚部11aを固定することにより、柱材11が梁材12の上面に接合された柱脚部・柱頭部接合構造が形成されるようになっている。
本実施形態では、横架材としての梁材12は、図1に示すように、例えば幅105mm程度、高さ180mm程度の大きさの縦長の矩形断面を有する木製の角材からなる。梁材12には、これの上下の面を貫通して、ジョイントパイプ金物13を埋め込むための、例えば34mm程度の内径の円形断面を有するパイプ嵌込み孔17が形成されている。
また、梁材12の側面には、当該側面からパイプ嵌込み孔17に向けて穿孔された、ドリフトピン16を打ち込むためのピン打込み孔22aが、両側の側面を貫通すると共に、縦方向に所定の間隔をおいて複数箇所に開口形成されている。
本実施形態では、梁材12の上面から垂直に立設して配置される柱材11は、例えば縦横105mm程度の大きさの正方形断面を有する木製の角材からなる。柱材11には、柱脚部11aの下端面の中央部分に開口すると共に、軸方向に穿孔形成されたほぞ孔23が設けられている。ほぞ孔23は、梁材12の上面から突出するホゾ棒金物14の外径と同様の、例えば30mm程度の内径を備えている。このほぞ孔23には、梁材12の上面から上方に突出するホゾ棒金物14の他端側14bの部分が、ぴったりと嵌め込まれるようにして装着される。柱材11の柱脚部11aには、各一対の対向する側面の間を貫通するようにして、ドリフトピン16を打ち込むためのピン打込み孔22bが、縦方向に所定の間隔をおいて複数箇所に開口形成されている。
柱脚部・柱頭部接合セット金物10を構成するジョイントパイプ金物13は、図2及び図3に示すように、例えば金属材料からなる、両端が開口端面13a,13bとして開口する中空円筒形状のパイプ部材である。ジョイントパイプ金物13は、梁材12の高さよりも若干短い、例えば165mm程度の長さを備えると共に、パイプ嵌込み孔17の内径と同様の、例えば34mm程度の外径を備えている。本実施形態では、ジョイントパイプ金物13は、パイプ嵌込み孔17にぴったりと嵌め込まれるようにして、上端側の開口端面13aを梁材12の上面と面一に配置した状態で、パイプ嵌込み孔17に埋め込まれる。
ジョイントパイプ金物13が、上端側の開口端面13aを梁材12の上面と面一に配置した状態でパイプ嵌込み孔17に埋め込まれていることで、ジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aを、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22a(図1参照)の位置とぴったりと合わせ易くなると共に、柱材11に作用する水平力に効果的に抵抗することが可能になる。ジョイントパイプ金物13の上端側の開口端面13aには、これの外周縁部から外側に突出して、食込み爪24が複数箇所に設けられている。これらの食込み爪24を梁材12の上面におけるパイプ嵌込み孔17の開口縁部に食い込ませることで、ジョイントパイプ金物13を、上端側の開口端面13aを梁材12の上面と面一に配置すると共に、パイプ嵌込み孔17に埋め込んだ状態で容易に固定することが可能になる。なお、ジョイントパイプ金物13の開口端面13a,13bは、梁材12の上面や下面と面一に配置しなくても良い。
また、ジョイントパイプ金物13の周面には、これの直径方向に対向する位置に開口形成された各一対のピン挿入孔20aが、ジョイントパイプ金物13の軸方向に所定の間隔をおいて複数段に開口形成されている。これらのピン挿入孔20aは、梁材12のパイプ嵌込み孔17にジョイントパイプ金物13が埋め込まれた際に、梁材12の両側の側面を貫通して形成されたピン打込み孔22aの位置と、合致して配置されることになる。
ホゾ棒金物14は、図1、図2、及び図4に示すように、例えば金属材料からなる、中実の円柱形状の棒状部材である。ホゾ棒金物14は、例えば270mm程度の長さを備えると共に、ジョイントパイプ金物13の内径と同様の、例えば30mm程度の外径を備えている。ホゾ棒金物14には、これの直径方向に貫通して、ピン挿入孔20bが、ホゾ棒金物14の軸方向に所定の間隔をおいて複数段に開口形成されている。
これらのピン挿入孔20bは、梁材12に埋め込まれたジョイントパイプ金物13にホゾ棒金物14の一端側14aを挿入して、当該一端側14aに形成されたピン挿入孔20bをジョイントパイプ金物13のピン挿入孔20aに合致させた際に、梁材12の上面から突出する他端側14bに形成されたピン挿入孔20bが、当該他端側14bにほぞ孔23を嵌め込むことで接合される柱脚部11aの側面を貫通して形成されたピン打込み孔22bの位置と、合致して配置されることになる(図1、図2参照)。
ホゾベース金物15は、本実施形態では、図2、及び図5(a)〜(c)に示すように、例えば金属材料からなる、ホゾ部19と、ホゾベース金物15の他端側15bでもある、ホゾ部19の他端側15bに取り付けられた座金部材18と、座金部材18をホゾ部19に接合するためのボルト部材21とによって構成されている。
ホゾ部19は、例えば60mm程度の長さを備える中実の円柱形状の棒状部材である。ホゾ部19は、ジョイントパイプ金物13の内径と同様の、例えば30mm程度の外径を備えると共に、ジョイントパイプ金物13に挿入される、ホゾベース金物15の一端側15aでもある、ホゾ部19の一端側15aに、これの直径方向に貫通して、ピン挿入孔20cが開口形成されている。また、ホゾ部19の他端側15bの端面は、平坦な面となるように形成されていると共に、この平坦な端面の中央部分には、例えばM16の雌ネジ孔19aが形成されている。
座金部材18は、例えば縦横100mm程度の大きさの正方形の平面形状を備えると共に、例えば9mm程度の厚さを備える平板状部材である。座金部材18の中央部分には、直径が例えば7mm程度の大きさの、ボルト締着孔18aが形成されている。
ホゾ部19の他端側15bの平坦な端面に座金部材18を沿わせると共に、座金部材18のボルト締着孔18aをホゾ部19の雌ネジ孔19aに合致させて、例えばM16のボルト部材21を締め付けることにより、ホゾ部19と座金部材18とが一体となったホゾベース金物15が形成される。
梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22aや、柱脚部11aの側面に形成されたピン打込み孔22bに打ち込まれるドリフトピン16は、図2及び図6に示すように、梁材と柱材とを接合する際に用いるドリフトピンとして公知のものである。本実施形態では、ドリフトピン16として、例えば後端部分にローレット加工16aが施された、炭素鋼からなるφ12.3mm程度の太さのものを用いることができる。
本実施形態の柱脚部・柱頭部接合セット金物10を用いて、柱材11の柱脚部11aを梁材12に接合するには、例えば上述の図1及び図2に示すように、梁材12に形成されたパイプ嵌込み孔17に埋込み固定されたジョイントパイプ金物13に、上端側の開口端面13aを介して上方からホゾ棒金物14の一端側14aを挿入して、ピン挿通孔20bをジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aに重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a,20bを貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22aを介してドリフトピン16を打ち込むことによって、ホゾ棒金物14を梁材12に固定する。またジョイントパイプ金物13に、下端側の開口端面13bを介して下方からホゾベース金物15のホゾ部19を挿入して、ピン挿通孔20cをジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aに重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a,20cを貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22aを介してドリフトピン16を打ち込むことによって、座金部材18を梁材12の下面に密着させた状態で、ホゾベース金物15を梁材12に固定する。しかる後に、梁材12の上面から突出するホゾ棒金物14の他端側14bに、柱材11の柱脚部11aの下端面に開口形成されたほぞ孔23を嵌め込むと共に、当該他端側14bに形成されたピン挿通孔20bを貫通させて、柱材11の側面に形成されたピン打込み孔22bを介してドリフトピン16を打ち込むことによって、柱材11の柱脚部11aを固定することにより、柱材11が梁材12の上面に接合された柱脚部・柱頭部接合構造が容易に形成される。
なお、本実施形態では、上述のジョイントパイプ金物13やホゾ棒金物14やホゾベース金物15は、予め工場等において、ドリフトピン16等を用いて梁材12に容易に且つ精度良く一体として取り付けておくことができる。また建設現場では、梁材12の上面から突出するホゾ棒金物14の他端側14aに、柱材11の柱脚部11aの下端面に開口形成されたほぞ孔23を嵌め込んで、ピン打込み孔22bにドリフトピン16を打ち込むだけの作業によって、柱脚部・柱頭部接合構造を形成することができる。
また、図7に示すように、柱材11’の柱頭部11a’を梁材12に接合するには、上述と同様の柱脚部・柱頭部接合セット金物10を用いて、梁材12に形成されたパイプ嵌込み孔17に埋込み固定されたジョイントパイプ金物13に、上端側の開口端面13aを介して上方からホゾベース金物15のホゾ部19を挿入して、ピン挿通孔20cをジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aに重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a,20cを貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22aを介してドリフトピン16を打ち込むことによって、座金部材18を梁材12の上面に密着させた状態で、ホゾベース金物15を梁材12に固定する。またジョイントパイプ金物13に、下端側の開口端面13bを介して下方からホゾ棒金物14の一端側14aを挿入して、ピン挿通孔20bをジョイントパイプ金物13のピン挿通孔20aに重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a,20bを貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22aを介してドリフトピン16を打ち込むことによって、ホゾ棒金物14を梁材12に固定する。しかる後に、梁材12の下面から突出するホゾ棒金物14の他端側14bに、柱材11’の柱頭部11a’の下端面に開口形成されたほぞ孔23’を嵌め込むと共に、当該他端側14bに形成されたピン挿通孔20bを貫通させて、柱材11’の側面に形成されたピン打込み孔22b’を介してドリフトピン16を打ち込むことによって、柱材11’の柱頭部11a’を固定することにより、柱材11’が梁材12の下面に接合された柱脚部・柱頭部接合構造が容易に形成される。
さらに、図8に示すように、例えば20kN程度の所望の引抜き耐力が得られるように梁材12に接合するための金物として、上述のジョイントパイプ金物13、ホゾ棒金物14、ホゾベース金物15とは異なる規格のジョイントパイプ金物13’、ホゾ棒金物14’、ホゾベース金物15’による柱脚部・柱頭部接合セット金物10を用いて、柱脚部・柱頭部接合構造を形成することもできる。
すなわち、例えば梁材12’に形成されたパイプ嵌込み孔17’に埋込み固定されたジョイントパイプ金物13’に、上端側の開口端面13a’を介して上方からホゾベース金物15’のホゾ部19’を挿入して、ピン挿通孔20c’をジョイントパイプ金物13’のピン挿通孔20a’に重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a’,20c’を貫通させて、梁材12の側面に形成されたピン打込み孔22a’を介してドリフトピン16を打ち込むことによって、座金部材18’を梁材12’の上面に密着させた状態で、ホゾベース金物15’を梁材12’に固定する。またジョイントパイプ金物13’に、下端側の開口端面13b’を介して下方からホゾ棒金物14’の一端側14a’を挿入して、ピン挿通孔20b’をジョイントパイプ金物13’のピン挿通孔20a’に重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔20a’,20b’を貫通させて、梁材12’の側面に形成されたピン打込み孔22a’を介してドリフトピン16を打ち込むことによって、ホゾ棒金物14’を梁材12’に固定する。しかる後に、梁材12’の下面から突出するホゾ棒金物14’の他端側14b’に、柱材11’の柱頭部11a’の下端面に開口形成されたほぞ孔23’を嵌め込むと共に、当該他端側14b’に形成されたピン挿通孔20b’を貫通させて、柱材11’の側面に形成されたピン打込み孔22b’を介してドリフトピン16を打ち込むことによって、柱材11’の柱頭部11a’を固定することにより、柱材11’が梁材12の下面に接合することができる。
なお、図8に示す柱脚部・柱頭部接合構造では、ホゾベース金物15’として、ボルト部材を介して座金部材をホゾ部に一体として接合したものではなく、ホゾ部19’と座金部材18’とが溶接等によって一体接合されたものが用いられている。
そして、上述の構成を備える本実施形態の柱脚部・柱頭部接合セット金物10によれば、横架材11の断面の高さ(梁せい)の相違や、各々の接合箇所における引抜き耐力の相違等に応じて、金物の細かい設定を容易に行うことが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、柱脚部・柱頭部接合セット金物10は、ジョイントパイプ金物13,13’と、ホゾ棒金物14,14’と、ホゾベース金物15,15’とからなるので、各金物について、長さ等の規格が異なる複数の種類の金物から適切なものを選択すると共に、これらの金物から適宜選択された2つ又は3つの金物を組み合わせて使用することにより、例えば図9の30kN用柱脚納まり図や、図10の20kN用柱頭柱脚納まり図や、図11の柱脚20kN柱頭30kN納まり図に示すように、横架材11の断面の高さ(梁せい)の相違や、各々の接合箇所における引抜き耐力の相違等に応じて、金物の細かい設定を容易に行うことが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、柱材が接合される横架材は、梁材である必要は必ずしもなく、土台等のその他の横架材と柱材との接合部において、本発明の柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いることができる。また、図10の20kN用柱頭柱脚納まり図や、図11の柱脚20kN柱頭30kN納まり図に示すように、例えばジョイントパイプ金物とホゾ棒金物とを組み合わせることで、例えば横架材を挟んでこれの上面及び下面に柱脚部及び柱頭部が接合される梁勝ち接合部においても、本発明の柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いることができる。
10 柱脚部・柱頭部接合セット金物
11,11’ 柱材
11a 柱脚部
11a’ 柱脚部
12 横架材(梁材)
13 ジョイントパイプ金物
13a,13b 開口端面
14 ホゾ棒金物
14a 一端側
14b 他端側
15 ホゾベース金物
15a 一端側
15b 他端側
16 ドリフトピン
17 パイプ嵌込み孔
18 座金部材
19 ホゾ部
19a 雌ネジ孔
20a,20b,20c ピン挿通孔
21 ボルト部材
22a,22b ピン打込み孔
23 ほぞ孔

Claims (3)

  1. 梁材、土台等の横架材に、柱材の柱脚部や柱頭部をドリフトピンを用いて接合する際に用いる柱脚部・柱頭部接合セット金物であって、
    前記横架材を上下方向に貫通して形成されたパイプ嵌込み孔にぴったりと嵌め込まれるようにして埋め込まれる、ピン挿通孔が形成された前記パイプ嵌込み孔の内径と同様の外径を備えるジョイントパイプ金物と、該ジョイントパイプ金物の開口端面を介して一端側から該ジョイントパイプ金物に挿入装着され、他端側が前記横架材の上面又は下面から突出した状態で設置される、ピン挿通孔が形成された前記ジョイントパイプ金物の内径と同様の外径を備えるホゾ棒金物と、前記ジョイントパイプ金物の開口端面を介して一端側から前記ジョイントパイプ金物に挿入装着され、他端側に取り付けられた座金部材を前記横架材の下面又は上面に密着させた状態で設置される、前記ジョイントパイプ金物の内径と同様の外径を備えるホゾ部にピン挿通孔が形成されたホゾベース金物とからなる柱脚部・柱頭部接合セット金物。
  2. 前記座金部材は、前記ホゾベース金物の前記ホゾ部の他端側の端面に形成された雌ネジ孔に螺着されるボルト部材を介して、締付け可能に前記ホゾベース金物の他端側に取り付けられる請求項1に記載の柱脚部・柱頭部接合セット金物。
  3. 請求項1又は2に記載の柱脚部・柱頭部接合セット金物を用いた柱脚部・柱頭部接合構造であって、
    前記ホゾ棒金物は、一端側に形成されたピン挿通孔を、前記横架材に形成された前記パイプ嵌込み孔に埋込み固定された前記ジョイントパイプ金物のピン挿通孔に重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔を貫通させて、前記横架材の側面に形成されたピン打込み孔を介してドリフトピンを打ち込むことによって前記横架材に固定されており、
    前記ホゾベース金物は、前記ホゾ部に形成されたピン挿通孔を、前記横架材に形成された前記パイプ嵌込み孔に埋込み固定された前記ジョイントパイプ金物のピン挿通孔に重ね合わせ、重ね合わせたこれらのピン挿通孔を貫通させて、前記横架材の側面に形成されたピン打込み孔を介してドリフトピンを打ち込むことによって、前記座金部材を前記横架材の下面又は上面に密着させた状態で前記横架材に固定され、
    前記ホゾ棒金物の前記横架材の上面又は下面から突出する他端側に、前記柱材の柱脚部や柱頭部の端面に形成されたほぞ孔を嵌め込んで、当該他端側に形成されたピン挿通孔を貫通させて、前記柱材の側面に形成されたピン打込み孔を介してドリフトピンを打ち込むことによって、前記柱材の柱脚部や柱頭部を固定することにより、前記柱材が前記横架材の上面又は下面に接合される柱脚部・柱頭部接合構造。
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