JP2000095847A - 保水材組成物および該組成物に使用する熱架橋型生分解性ハイドロゲルの製造方法 - Google Patents

保水材組成物および該組成物に使用する熱架橋型生分解性ハイドロゲルの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄されても環境の汚染源とならず、時間の経
過とともに加水分解されるか又は土中の微生物により分
解される生分解性資材を提供すること。 【解決手段】多官能カルボン酸(クエン酸など)1.0
モルとポリエーテル(重量平均分子量100〜2,00
0のポリエチレングリコール)1.0〜2.0モルとを
減圧下(30torr)に混合攪拌し、次いで常圧で加
熱し反応混合物を架橋することにより熱架橋型生分解性
ハイドロゲルを得る。触媒としてブチルスズオキシドな
どの有機スズ化合物を使用してもよい。 【効果】反発弾性が小さく、かつ自重の2〜10倍の水
を吸収し保持するという特性があり、水中では約2週間
で完全に水に溶解し、多官能カルボン酸とポリエーテル
に加水分解し、廃棄されても土中の微生物などにより水
と二酸化炭素に分解されて環境の汚染源とならず、必要
に応じてベントナイト、シリカ、木粉、澱粉などを適量
添加することにより、その保水性、ゲル強度および生分
解速度を調節することが出来、日用品、使い捨ての土壌
の保水剤、防振材、緩衝剤などの用途に利用出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱架橋型生分解性ハ
イドロゲルおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、土壌保水剤や日用品として使用されているハイドロ
ゲルは生分解性でないために使用後の環境汚染やゴミ処
理などの問題を引き起こしている。したがって、廃棄さ
れても環境の汚染源とならず、時間の経過とともに加水
分解されるか又は土中の微生物により分解される生分解
性資材が要望されている。本発明は多方面の用途が期待
できる熱架橋型生分解性ハイドロゲルを提供することを
目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意検討の結果、多官能カルボン酸と
ポリエーテルとを減圧下に加熱撹伴することにより熱架
橋型生分解性ハイドロゲルが得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0004】すなわち本発明は多官能カルボン酸とポリ
エーテルとを減圧下に加熱撹伴して得られる熱架橋型生
分解性ハイドロゲルであり、その製造方法は多官能カル
ボン酸とポリエーテル、好ましくは多官能カルボン酸に
対してモル比で1.0〜2.0杯のポリエーテルとを減
圧下に混合攪拌し、次いで常圧で加熱することにより反
応混合物を架橋することを特徴とするものである。
【0005】
【作用】本発明の一実施態様についてその作用を説明す
ると、多官能カルボン酸とモル当量数1.5倍のポリエ
ーテルをアスピレーター減圧下に3時間、160℃で攪
拌した反応混合物は、液状であるため任意に成形が可能
である。そしてこの反応混合物を常圧で加熱することに
より反応混合物は架橋し、ゲルとなる。
【0006】こうして生成したゲルは反発弾性が小さ
く、かつ自重の2〜10倍程度の水を吸収し保持すると
いう特性がある。またこのゲルは水中では約2週間で完
全に水に溶解し、多官能カルボン酸とポリエーテルとに
加水分解し、さらに天然に存在する多官能カルボン酸と
ポリエーテルは微生物により水と二酸化炭素に分解され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用する多官能カルボン
酸はどのような多官能カルボン酸でも差し支えないが、
天然に存在する無毒な多官能カルボン酸が好ましく、そ
れらの例として例えばクエン酸、トリカルバリル酸、酒
石酸、リンゴ酸、あるいはこれらの混合物を挙げること
ができるが、これらの中で分子内に3個以上のカルボキ
シル基を有する多官能カルボン酸であるクエン酸および
トリカルバリル酸が特に好ましい。
【0008】また本発明に使用するポリエーテルとして
は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリブチレングリコールなどが挙げられ、いずれを
使用しても差し支えないが、入手のしやすさと安価であ
ることから、ポリエチレングリコールが好ましく、特に
重量平均分子量100〜2,000のポリエチレングリ
コールが好ましい。
【0009】重量平均分子量が2,000を超えるポリ
エチレングリコールを使用すると、反応混合物はゲル状
にならず、液状のままである。一方重量平均分子量が1
00より小さいポリエチレングリコールを使用すると、
反応混合物はゲルとしての機能が得られず、脆い樹脂状
となる。
【0010】またポリエーテルの量は、多官能カルボン
酸に対してモル比で1.0〜2.0倍であることが好ま
しい。すなわち、ポリエーテルの量が多官能カルボン酸
に対してモル比で2.0倍を超えると、ゲル中に未反応
のポリエーテルが残留していまい、一方ポリエーテルの
量が多官能カルボン酸に対してモル比で1.0倍を下回
ると、反応混合物は架橋せず、ゲル状にならない。
【0011】上記の多官能カルボン酸とポリエーテルと
の反応において、触媒は使用しても使用しなくてもよ
い。触媒としてはエステル化反応の触媒として用いられ
るブチルスズオキシドなどの有機スズ化合物を使用する
ことが好ましい。例えば、有機スズ化合物をトリカルボ
ン酸に対して0.02mol%添加すると、反応時間は
1時間ほど短縮することが出来るが、得られるハイドロ
ゲルの吸水性能および分解性能は、無触媒で合成したハ
イドロゲルの吸水性能および分解性能と同等である。な
お無触媒で合成したハイドロゲルは、有機スズ化合物な
どの触媒を含有していないので、廃棄しても環境には悪
影響を及ぼさない。
【0012】本発明の熱架橋型生分解性ハイドロゲル
は、必要に応じてベントナイト、シリカ、木粉、澱粉な
どを適量添加することにより、その保水性、ゲル強度お
よび生分解速度を調節することが出来、こうして得られ
るハイドロゲル組成物は使い捨ての土壌の保水剤、防振
材、緩衝剤など多方面の用途に利用することが出来る。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明する。
【0014】(実施例1)無水クエン酸1.0mol
(192g)と重量平均分子量200のポリエチレング
リコール1.5mol(300g)を500mlの反応
器に入れ、160℃で3時間アスピレーター減圧下(3
0torr)に攪拌した。得られた反応溶液を型に流し
込み、乾燥オーブン中150℃で3時間静置した。
【0015】(吸水試験)実施例1で得たハイドロゲル
を約1gの小片に切り、3つのサンプルを用意した。イ
オン交換水100mlの入ったビーカーにそれぞれのサ
ンプルを入れ、1時間ごとにそれぞれのサンプルを取り
出して重量をはかり、サンプルの吸水量を求めた。3つ
のサンプルの吸水量の平均値をハイドロゲルの吸水量と
した。8時間後に自重の3.2倍の水を吸収し、それ以
後は水を吸収しなかった。
【0016】(加水分解試験)実施例1で得たハイドロ
ゲルを約5gの小片に切り、サンプルを用意した。イオ
ン交換水500mlが入ったビーカーにサンプルを入
れ、毎日目視によりサンプルが溶解したかを確認した。
実験開始から14日目にサンプルは完全に溶解した。
【0017】(実施例2)無水クエン酸1.0mol
(192g)、ブチルスズオキシド0.2mmol(4
2mg)と重量平均分子量200のポリエチレングリコ
ール1.5mol(300g)を500mlの反応器に
入れ、160℃で2時間アスピレーター減圧下(30t
orr)に攪拌した。得られた反応溶液を型に流し込
み、乾燥オーブン中150℃で3時間静置した。
【0018】(吸水試験)実施例2で得たハイドロゲル
を約1gの小片に切り、3つのサンプルを用意した。イ
オン交換水100mlの入ったビーカーにそれぞれのサ
ンプルを入れ、1時間ごとにそれぞれのサンプルを取り
出して重量をはかり、サンプルの吸水量を求めた。3つ
のサンプルの吸水量の平均値をハイドロゲルの吸水量と
した。8時間後に自重の3.0倍の水を吸収し、それ以
後は水を吸収しなかった。
【0019】(加水分解試験)実施例2で得たハイドロ
ゲルを約5gの小片に切り、サンプルを用意した。イオ
ン交換水100mlの入ったビーカーにサンプルを入
れ、毎日目視によりサンプルが溶解したかを確認した。
実験開始から14日目にサンプルは完全に溶解した。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、多官能カルボン酸
とポリエーテルとを減圧下に加熱撹伴して得られる熱架
橋型生分解性ハイドロゲルは反発弾性が小さく、かつ自
重の2〜10倍の水を吸収し保持するという特性があ
る。またこのゲルは水中では2週間で完全に水に溶解
し、多官能カルボン酸とポリエーテルに加水分解し、し
かも天然に存在する多官能カルボン酸とポリエーテルは
廃棄されても土中の微生物などにより水と二酸化炭素に
分解されて環境の汚染源とならないから、その成形物は
生分解性資材として日用品、農業・園芸用資材及び漁業
用資材などに利用できる。
【0021】例えば、必要に応じてベントナイト、シリ
カ、木粉、澱粉などを適量添加することにより、その保
水性、ゲル強度および生分解速度を調節することが出
来、こうして得られるハイドロゲル組成物は日用品、使
い捨ての土壌の保水剤、防振材、緩衝剤など多方面の用
途に利用することが出来る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月27日(1999.7.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 保水材組成物および該組成物に使用す
る熱架橋型生分解性ハイドロゲルの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は保水材組成物および
該組成物に使用する熱架橋型生分解性ハイドロゲルの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、土壌保水剤や日用品として使用されているハイドロ
ゲルは生分解性でないために使用後の環境汚染やゴミ処
理などの問題を引き起こしている。したがって、廃棄さ
れても環境の汚染源とならず、時間の経過とともに加水
分解されるか又は土中の微生物により分解される生分解
性資材が要望されている。本発明は多方面の用途が期待
できる熱架橋型生分解性ハイドロゲルおよび該ハイドロ
ゲルを使用した保水材を提供することを目的とするもの
である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意検討の結果、クエン酸と重量平均
分子量100〜2,000のポリエチレングリコールと
を減圧下に加熱撹拌して得られる熱架橋型生分解性ハイ
ドロゲルに、ベントナイト、木粉または澱粉を添加して
なる保水材組成物が得られることを見出し、また、クエ
ン酸と重量平均分子量100〜2,000のポリエチレ
ングリコールとを減圧下に混合撹拌し、次いで常圧で加
熱することにより反応混合物を架橋することを特徴とす
る熱架橋型生分解性ハイドロゲルの製造方を見出して
本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち本発明において使用する熱架橋型
性分解性ハイドロゲルは、クエン酸と重量平均分子量1
00〜2,000のポリエチレングリコールとを減圧下
混合撹拌し、次いで常圧で加熱することにより得られ
る熱架橋型生分解性ハイドロゲルであり、好ましくは
エン酸に対してモル比で1.0〜2.0重量平均分
子量100〜2,000のポリエチレングリコールとを
減圧下に混合攪拌し、次いで常圧で加熱することにより
反応混合物を架橋するものである。
【0005】
【作用】本発明の一実施態様についてその作用を説明す
ると、クエン酸とモル当量数1.5倍の重量平均分子量
100〜2,000のポリエチレングリコールをアスピ
レーター減圧下に3時間、160℃で攪拌した反応混合
物は、液状であるため任意に成形が可能である。そして
この反応混合物を常圧で加熱することにより反応混合物
は架橋し、ゲルとなる。
【0006】こうして生成したゲルは反発弾性が小さ
く、かつ自重の2〜10倍程度の水を吸収し保持すると
いう特性がある。またこのゲルは水中では約2週間で完
全に水に溶解し、クエン酸と前記ポリエチレングリコー
とに加水分解し、さらにクエン酸と前記ポリエチレン
グリコールは微生物により水と二酸化炭素に分解され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の熱架橋型生分解性ハイド
ロゲルを製造するための酸成分としてはクエン酸を使用
する
【0008】また本発明の熱架橋型生分解性ハイドロゲ
ルを製造するためのグリコール成分としては、重量平均
分子量100〜2,000のポリエチレングリコール
使用する
【0009】重量平均分子量が2,000を超えるポリ
エチレングリコールを使用すると、反応混合物はゲル状
にならず、液状のままである。一方重量平均分子量が1
00より小さいポリエチレングリコールを使用すると、
反応混合物はゲルとしての機能が得られず、脆い樹脂状
となる。
【0010】またポリエチレングリコールの量は、クエ
酸に対してモル比で1.0〜2.0倍であることが好
ましい。すなわち、ポリエチレングリコールの量がクエ
酸に対してモル比で2.0倍を超えると、ゲル中に未
反応のポリエチレングリコールが残留していまい、一方
ポリエチレングリコールの量がクエン酸に対してモル比
で1.0倍を下回ると、反応混合物は架橋せず、ゲル状
にならない。
【0011】上記のクエン酸とポリエチレングリコール
との反応において、触媒は使用しても使用しなくてもよ
い。触媒としてはエステル化反応の触媒として用いられ
るブチルスズオキシドを使用することが好ましい。例え
ば、有機スズ化合物をクエン酸に対して0.02mol
%添加すると、反応時間は1時間ほど短縮することが出
来るが、得られるハイドロゲルの吸水性能および分解性
能は、無触媒で合成したハイドロゲルの吸水性能および
分解性能と同等である。なお無触媒で合成したハイドロ
ゲルは、ブチルスズオキシド触媒を含有していないの
で、廃棄しても環境には悪影響を及ぼさない。
【0012】本発明の保水材組成物、ベントナイト、
木粉または粉を適量添加することにより、その保水
性、ゲル強度および生分解速度を調節することが出来、
こうして得られるハイドロゲル保水材組成物は使い捨て
の土壌の保水剤として利用することが出来る。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明する。
【0014】(実施例1)無水クエン酸1.0mol
(192g)と重量平均分子量200のポリエチレング
リコール1.5mol(300g)を500mlの反応
器に入れ、160℃で3時間アスピレーター減圧下(3
0torr)に攪拌した。得られた反応溶液を型に流し
込み、乾燥オーブン中150℃で3時間静置した。
【0015】(吸水試験)実施例1で得たハイドロゲル
を約1gの小片に切り、3つのサンプルを用意した。イ
オン交換水100mlの入ったビーカーにそれぞれのサ
ンプルを入れ、1時間ごとにそれぞれのサンプルを取り
出して重量をはかり、サンプルの吸水量を求めた。3つ
のサンプルの吸水量の平均値をハイドロゲルの吸水量と
した。8時間後に自重の3.2倍の水を吸収し、それ以
後は水を吸収しなかった。
【0016】(加水分解試験)実施例1で得たハイドロ
ゲルを約5gの小片に切り、サンプルを用意した。イオ
ン交換水500mlが入ったビーカーにサンプルを入
れ、毎日目視によりサンプルが溶解したかを確認した。
実験開始から14日目にサンプルは完全に溶解した。
【0017】(実施例2)無水クエン酸1.0mol
(192g)、ブチルスズオキシド0.2mmol(4
2mg)と重量平均分子量200のポリエチレングリコ
ール1.5mol(300g)を500mlの反応器に
入れ、160℃で2時間アスピレーター減圧下(30t
orr)に攪拌した。得られた反応溶液を型に流し込
み、乾燥オーブン中150℃で3時間静置した。
【0018】(吸水試験)実施例2で得たハイドロゲル
を約1gの小片に切り、3つのサンプルを用意した。イ
オン交換水100mlの入ったビーカーにそれぞれのサ
ンプルを入れ、1時間ごとにそれぞれのサンプルを取り
出して重量をはかり、サンプルの吸水量を求めた。3つ
のサンプルの吸水量の平均値をハイドロゲルの吸水量と
した。8時間後に自重の3.0倍の水を吸収し、それ以
後は水を吸収しなかった。
【0019】(加水分解試験)実施例2で得たハイドロ
ゲルを約5gの小片に切り、サンプルを用意した。イオ
ン交換水100mlの入ったビーカーにサンプルを入
れ、毎日目視によりサンプルが溶解したかを確認した。
実験開始から14日目にサンプルは完全に溶解した。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、クエン酸と重量平
均分子量100〜2,000のポリエチレングリコール
とを減圧下に加熱撹伴して得られる熱架橋型生分解性ハ
イドロゲルは反発弾性が小さく、かつ自重の2〜10倍
の水を吸収し保持するという特性がある。またこのゲル
は水中では2週間で完全に水に溶解し、クエン前記ポ
リエチレングリコールに加水分解し、しかもクエン酸と
前記ポリエチレングリコールは廃棄されても土中の微生
物などにより水と二酸化炭素に分解されて環境の汚染源
とならない。
【0021】そして、ベントナイト、木粉または粉を
適量添加することにより、その保水性、ゲル強度および
生分解速度を調節することが出来、こうして得られるハ
イドロゲル組成物は使い捨ての土壌の保水材の用途に利
用することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 97/02 C08L 97/02 Fターム(参考) 4J002 AB04X AH00X CF01W CF10W DJ016 DJ036 GA00 GC00 GD00 4J029 AA01 AB01 AB04 AC01 AE01 AE18 BF25 FC12 HA01 HB01 JA283 JA293 JE013 JE182 KB02 KD02 KD05 KD07 KE03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多官能カルボン酸とポリエーテルとを減圧
    下に加熱撹伴して得られる熱架橋型生分解性ハイドロゲ
    ル。
  2. 【請求項2】多官能カルボン酸がクエン酸であり、ポリ
    エーテルが重量平均分子量100〜2,000のポリエ
    チレングリコールである請求項1記載の熱架橋型生分解
    性ハイドロゲル。
  3. 【請求項3】さらにベントナイト、シリカ、木粉、澱粉
    などを添加してなる請求項1または請求項2記載の熱架
    橋型生分解性ハイドロゲル組成物。
  4. 【請求項4】多官能カルボン酸とポリエーテルとを減圧
    下に混合攪拌し、次いで常圧で加熱することにより反応
    混合物を架橋することを特徴とする熱架橋型生分解性ハ
    イドロゲルの製造方法。
  5. 【請求項5】多官能カルボン酸に対してモル比で1.0
    〜2.0倍のポリエーテルを使用することを特徴とする
    請求項4記載の熱加橋型生分解ハイドロゲルの製造方
    法。
  6. 【請求項6】多官能カルボン酸がクエン酸であり、ポリ
    エーテルが重量平均分子量100〜2,000のポリエ
    チレングリコールであることを特徴とする請求項4また
    は5記載の熱架橋型生分解性ハイドロゲルの製造方法。
  7. 【請求項7】反応をエステル化反応触媒の存在下に行う
    ことを特徴とする請求項4〜6の何れか1項記載の熱架
    橋型生分解性ハイドロゲルの製造方法。
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