JP2000095471A - 免震エスカレータ - Google Patents
免震エスカレータInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 中間免震構造物において、免震装置の上，下
階にわたって設置したエスカレータが、想定される大地
震時の層間変位に追従できるようにした免震エスカレー
タを提供する。 【解決手段】 構造物の或る階とその上階との間に免震
装置２を設置した中間免震構造物において、免震装置の
上，下階の一方に、エスカレータのフレーム３の一端側
を縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持させ、他方には、縦軸
芯Ｐ周りで回転自在な支持部材９を設け、当該支持部材
に前記フレームの他端側を平面視でエスカレータ長手方
向にスライド自在に支持させるか、或いは、免震装置の
上，下階に、夫々、縦軸芯Ｐ周りで回転自在な支持部材
９を設け、当該支持部材に前記フレームの両端側をスラ
イド自在に支持させて、免震エスカレータを構成する。
階にわたって設置したエスカレータが、想定される大地
震時の層間変位に追従できるようにした免震エスカレー
タを提供する。 【解決手段】 構造物の或る階とその上階との間に免震
装置２を設置した中間免震構造物において、免震装置の
上，下階の一方に、エスカレータのフレーム３の一端側
を縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持させ、他方には、縦軸
芯Ｐ周りで回転自在な支持部材９を設け、当該支持部材
に前記フレームの他端側を平面視でエスカレータ長手方
向にスライド自在に支持させるか、或いは、免震装置の
上，下階に、夫々、縦軸芯Ｐ周りで回転自在な支持部材
９を設け、当該支持部材に前記フレームの両端側をスラ
イド自在に支持させて、免震エスカレータを構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震エスカレータ
に関する。
に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、免震構造物は、地盤と構造物と
の間に免震装置が設置されるものであるが、設計によっ
ては、構造物の或る階とその上階との間に免震装置を設
置した中間免震構造物とすることがある。例えば、既存
の建物を改築し、免震構造物としてリニューアルするに
あたり、地下階は、そのまま残存させ、例えば一階と二
階との間に免震装置を設置して中間免震構造物とするこ
とにより、基礎杭や地下構造物をそのまま再利用して、
コストダウンを図る場合などがそれにあたる。
の間に免震装置が設置されるものであるが、設計によっ
ては、構造物の或る階とその上階との間に免震装置を設
置した中間免震構造物とすることがある。例えば、既存
の建物を改築し、免震構造物としてリニューアルするに
あたり、地下階は、そのまま残存させ、例えば一階と二
階との間に免震装置を設置して中間免震構造物とするこ
とにより、基礎杭や地下構造物をそのまま再利用して、
コストダウンを図る場合などがそれにあたる。
【０００３】ところで、一般の免震構造物では、どの階
にわたってエスカレータを設置しても、地震時にエスカ
レータが構造物と一体に挙動するから、何ら問題になら
ないが、中間免震構造物である場合には、免震装置の
上，下階にわたってエスカレータが設置されていると、
エスカレータが、想定される大地震時の層間変位(免震
装置の上，下階の層間変位)に追従できないといった不
都合が生じる。
にわたってエスカレータを設置しても、地震時にエスカ
レータが構造物と一体に挙動するから、何ら問題になら
ないが、中間免震構造物である場合には、免震装置の
上，下階にわたってエスカレータが設置されていると、
エスカレータが、想定される大地震時の層間変位(免震
装置の上，下階の層間変位)に追従できないといった不
都合が生じる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
留意してなされたものであって、中間免震構造物におい
て、免震装置の上，下階にわたって設置したエスカレー
タが、想定される大地震時の層間変位に追従できるよう
にした免震エスカレータを提供することを課題とする。
留意してなされたものであって、中間免震構造物におい
て、免震装置の上，下階にわたって設置したエスカレー
タが、想定される大地震時の層間変位に追従できるよう
にした免震エスカレータを提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明が講じた技術的手段は、次のとおりであ
る。即ち、請求項１に記載の発明では、構造物の或る階
とその上階との間に免震装置を設置した中間免震構造物
において、免震装置の上，下階にわたってエスカレータ
を設置するにあたり、免震装置の上，下階の一方に、エ
スカレータのフレームの一端側を縦軸芯周りで回転自在
に支持させ、他方には、縦軸芯周りで回転自在な支持部
材を設けて、当該支持部材にエスカレータのフレームの
他端側を平面視でエスカレータ長手方向にスライド自在
に支持させている。
めに、本発明が講じた技術的手段は、次のとおりであ
る。即ち、請求項１に記載の発明では、構造物の或る階
とその上階との間に免震装置を設置した中間免震構造物
において、免震装置の上，下階にわたってエスカレータ
を設置するにあたり、免震装置の上，下階の一方に、エ
スカレータのフレームの一端側を縦軸芯周りで回転自在
に支持させ、他方には、縦軸芯周りで回転自在な支持部
材を設けて、当該支持部材にエスカレータのフレームの
他端側を平面視でエスカレータ長手方向にスライド自在
に支持させている。
【０００６】請求項２に記載の発明では、構造物の或る
階とその上階との間に免震装置を設置した中間免震構造
物において、免震装置の上，下階にわたってエスカレー
タを設置するにあたり、免震装置の上，下階に、夫々、
縦軸芯周りで回転自在な支持部材を設けて、当該支持部
材にエスカレータのフレームの両端側を平面視でエスカ
レータ長手方向にスライド自在に支持させている。
階とその上階との間に免震装置を設置した中間免震構造
物において、免震装置の上，下階にわたってエスカレー
タを設置するにあたり、免震装置の上，下階に、夫々、
縦軸芯周りで回転自在な支持部材を設けて、当該支持部
材にエスカレータのフレームの両端側を平面視でエスカ
レータ長手方向にスライド自在に支持させている。
【０００７】従って、大地震が発生し、免震装置の作用
によって、免震装置の上，下階で層間変位が生じた際、
請求項１に記載の発明では、エスカレータのフレームの
一端側が縦軸芯周りで回転し、他端側が、フレーム一端
側の回転に伴って、スライド又はスライドと縦軸芯周り
での回転を行って、免震装置の上，下階の層間変位に追
従することになり、請求項２に記載の発明では、エスカ
レータのフレームの両端側がスライド又はスライドと縦
軸芯周りでの回転を行って、免震装置の上，下階の層間
変位に追従することになる。
によって、免震装置の上，下階で層間変位が生じた際、
請求項１に記載の発明では、エスカレータのフレームの
一端側が縦軸芯周りで回転し、他端側が、フレーム一端
側の回転に伴って、スライド又はスライドと縦軸芯周り
での回転を行って、免震装置の上，下階の層間変位に追
従することになり、請求項２に記載の発明では、エスカ
レータのフレームの両端側がスライド又はスライドと縦
軸芯周りでの回転を行って、免震装置の上，下階の層間
変位に追従することになる。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明すると、図１において、1は、構造物の或る階
(この例では一階１Ｆ)とその上階(この例では二階２Ｆ)
との間に、積層ゴムとダンパーとからなる既知構造の免
震装置２が設置された中間免震構造物、Ａは、免震装置
２の上，下階である二階２Ｆと一階１Ｆとにわたって設
置された免震エスカレータである。
いて説明すると、図１において、1は、構造物の或る階
(この例では一階１Ｆ)とその上階(この例では二階２Ｆ)
との間に、積層ゴムとダンパーとからなる既知構造の免
震装置２が設置された中間免震構造物、Ａは、免震装置
２の上，下階である二階２Ｆと一階１Ｆとにわたって設
置された免震エスカレータである。
【０００９】図示の免震エスカレータＡは、既知構造の
エスカレータを二階２Ｆと一階１Ｆとにわたって次のよ
うに支持させて構成したものである。即ち、図２、図３
に示す３は両端にピットが形成されたエスカレータのフ
レームであり、図３に示す踏段タラップ４や図４に示す
移動手摺５の駆動装置、調速機、安全装置等を内蔵して
いる。中間免震構造物１には、前記フレーム３の両端の
ピットに対応する位置に、それぞれ、梁６などの躯体で
支持された箱状をなす凹入部材７が設けられている。
エスカレータを二階２Ｆと一階１Ｆとにわたって次のよ
うに支持させて構成したものである。即ち、図２、図３
に示す３は両端にピットが形成されたエスカレータのフ
レームであり、図３に示す踏段タラップ４や図４に示す
移動手摺５の駆動装置、調速機、安全装置等を内蔵して
いる。中間免震構造物１には、前記フレーム３の両端の
ピットに対応する位置に、それぞれ、梁６などの躯体で
支持された箱状をなす凹入部材７が設けられている。
【００１０】フレーム３の下端側は、図２、図３に示す
ように、一階の凹入部材７の底面に、例えばスラストベ
アリングからなる軸受け機構８を介して、縦軸芯Ｐ周り
で回転自在に支持されている。二階の凹入部材７の底面
には、図６〜図８に示すように、例えばスラストベアリ
ングからなる軸受け機構８を介して支持部材９が縦軸芯
Ｐ周りで回転自在に設けられており、当該支持部材９に
前記フレーム３の上端側が平面視でエスカレータ長手方
向にスライド自在に支持されている。
ように、一階の凹入部材７の底面に、例えばスラストベ
アリングからなる軸受け機構８を介して、縦軸芯Ｐ周り
で回転自在に支持されている。二階の凹入部材７の底面
には、図６〜図８に示すように、例えばスラストベアリ
ングからなる軸受け機構８を介して支持部材９が縦軸芯
Ｐ周りで回転自在に設けられており、当該支持部材９に
前記フレーム３の上端側が平面視でエスカレータ長手方
向にスライド自在に支持されている。
【００１１】支持部材９は、図６、図８に示すように、
フレーム３の下面をスライド自在に支持する低摩擦部材
１０が貼着された水平枠体９ａとその両側部に立設され
た縦枠体９ｂとを有し、縦枠体９ｂには、例えば、夫
々、フレーム３の両側面に固着したコの字状レール１１
に係合するコの字状をなす振れ止め部材１２が固着され
ている。１２ａは、ネジ１２ｂの操作によりレール幅方
向に移動してコの字状レール１１と振れ止め部材１２と
のガタツキを調整する調整具である。
フレーム３の下面をスライド自在に支持する低摩擦部材
１０が貼着された水平枠体９ａとその両側部に立設され
た縦枠体９ｂとを有し、縦枠体９ｂには、例えば、夫
々、フレーム３の両側面に固着したコの字状レール１１
に係合するコの字状をなす振れ止め部材１２が固着され
ている。１２ａは、ネジ１２ｂの操作によりレール幅方
向に移動してコの字状レール１１と振れ止め部材１２と
のガタツキを調整する調整具である。
【００１２】二階の凹入部材７の両側面とフレーム3下
面との間には、2本の引張りバネ１３ａ，１３ｂを設け
る等して、フレーム3の上端側を凹入部材７の幅方向中
央に位置するように付勢してある。上下の乗降口には、
ピットの蓋体を兼ねるライザーステップ１４がフレーム
３に対して着脱自在に固定されており、水平姿勢に変化
した踏段とかみあうことによって、異物の噛み込みを防
止している。
面との間には、2本の引張りバネ１３ａ，１３ｂを設け
る等して、フレーム3の上端側を凹入部材７の幅方向中
央に位置するように付勢してある。上下の乗降口には、
ピットの蓋体を兼ねるライザーステップ１４がフレーム
３に対して着脱自在に固定されており、水平姿勢に変化
した踏段とかみあうことによって、異物の噛み込みを防
止している。
【００１３】フレーム３の上端側には、上面をライザー
ステップ１４の上面と面一状にした薄板状の延長ステッ
プ１５がライザーステップ１４の先端から突出した状態
に固着されている。一方、二階の凹入部材７の上縁に形
成した水平な弓形の支持部１６には、周囲の床面(躯体
の床)１７と面一状で、且つ、前記ライザーステップ１
４に対応する切欠部１８を有する円板状の可動床板１９
Ａが縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持されている。２０
は、可動床板１９Ａの裏面両側部に設けた円弧状のスラ
イダーである。２１は、可動床板１９Ａの外周部に対応
する円弧状の縁部を有する着脱自在な蓋板であり、周囲
の床面(躯体の床)１７および可動床板１９Ａと面一状を
なすように、凹入部材７の上縁部７ａに支持されてお
り、支持部材９等のメンテナンスに際しては、この蓋体
２１を取り外すことによって、凹入部材７の上面の一部
を開口させ、その開口から作業員が凹入部材７の内部に
出入りできるようになっている。そして、地震時の層間
変位により延長ステップ１５が図６の左方向にスライド
しても、延長ステップ１５と蓋体２１との重ね代が維持
されて、延長ステップ１５による凹入部材７上面の閉塞
状態が保たれるようになっている。また、蓋体２１と凹
入部材７との間には、前記延長ステップ１５の厚さに対
応した隙間２２が形成されており、地震時の層間変位に
より延長ステップ１５が図６の右方向にスライドしたと
き、延長ステップ１５が前記隙間２２に入り込むように
構成されている。
ステップ１４の上面と面一状にした薄板状の延長ステッ
プ１５がライザーステップ１４の先端から突出した状態
に固着されている。一方、二階の凹入部材７の上縁に形
成した水平な弓形の支持部１６には、周囲の床面(躯体
の床)１７と面一状で、且つ、前記ライザーステップ１
４に対応する切欠部１８を有する円板状の可動床板１９
Ａが縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持されている。２０
は、可動床板１９Ａの裏面両側部に設けた円弧状のスラ
イダーである。２１は、可動床板１９Ａの外周部に対応
する円弧状の縁部を有する着脱自在な蓋板であり、周囲
の床面(躯体の床)１７および可動床板１９Ａと面一状を
なすように、凹入部材７の上縁部７ａに支持されてお
り、支持部材９等のメンテナンスに際しては、この蓋体
２１を取り外すことによって、凹入部材７の上面の一部
を開口させ、その開口から作業員が凹入部材７の内部に
出入りできるようになっている。そして、地震時の層間
変位により延長ステップ１５が図６の左方向にスライド
しても、延長ステップ１５と蓋体２１との重ね代が維持
されて、延長ステップ１５による凹入部材７上面の閉塞
状態が保たれるようになっている。また、蓋体２１と凹
入部材７との間には、前記延長ステップ１５の厚さに対
応した隙間２２が形成されており、地震時の層間変位に
より延長ステップ１５が図６の右方向にスライドしたと
き、延長ステップ１５が前記隙間２２に入り込むように
構成されている。
【００１４】図４、図９に示す１９Ｂは、一階の凹入部
材７の上縁に形成した水平な弓形の支持部(図示せず)に
よって、周囲の床面(躯体の床)１７と面一状で、且つ、
縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持された円板状の可動床板
である。この可動床板１９Ｂは、二階の可動床板１９Ａ
と実質的に同じ構造であり、ライザーステップ１４に対
応する切欠部１８を有し、フレーム3の下端側の回転に
伴って一体に回転するようになっている。図９に示す２
３Ａ，２３Ｂは、免震エスカレータＡとその周囲に設け
た建物側の手摺壁２４Ａ，２４Ｂとの間に形成される隙
間を閉塞するための仕切り板である。仕切り板２３Ａ，
２３Ｂは、手摺壁２４Ａ，２４Ｂに縦軸芯周りで揺動自
在に枢着され、免震装置２の上，下階の層間変位に伴う
免震エスカレータＡの挙動により前記隙間が変化して
も、仕切り板先端部と免震エスカレータＡ側の両側壁２
５外側面との密着状態を維持するようにバネ等の弾性体
で付勢されている。
材７の上縁に形成した水平な弓形の支持部(図示せず)に
よって、周囲の床面(躯体の床)１７と面一状で、且つ、
縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持された円板状の可動床板
である。この可動床板１９Ｂは、二階の可動床板１９Ａ
と実質的に同じ構造であり、ライザーステップ１４に対
応する切欠部１８を有し、フレーム3の下端側の回転に
伴って一体に回転するようになっている。図９に示す２
３Ａ，２３Ｂは、免震エスカレータＡとその周囲に設け
た建物側の手摺壁２４Ａ，２４Ｂとの間に形成される隙
間を閉塞するための仕切り板である。仕切り板２３Ａ，
２３Ｂは、手摺壁２４Ａ，２４Ｂに縦軸芯周りで揺動自
在に枢着され、免震装置２の上，下階の層間変位に伴う
免震エスカレータＡの挙動により前記隙間が変化して
も、仕切り板先端部と免震エスカレータＡ側の両側壁２
５外側面との密着状態を維持するようにバネ等の弾性体
で付勢されている。
【００１５】上記の構成によれば、フレーム３の上端側
は、縦軸芯Ｐ周りで回転自在な支持部材９に対して平面
視でエスカレータ長手方向にスライド自在であり、フレ
ーム３の下端側は縦軸芯Ｐ周りで回転自在である。従っ
て、大地震が発生し、免震装置２の上，下階で、想定さ
れる最大の層間変位が生じた際、フレーム３の下端側が
縦軸芯Ｐ周りで回転し、上端側がスライド又はスライド
と縦軸芯Ｐ周りでの回転を行って、免震装置２の上，下
階の層間変位に追従できることになる。
は、縦軸芯Ｐ周りで回転自在な支持部材９に対して平面
視でエスカレータ長手方向にスライド自在であり、フレ
ーム３の下端側は縦軸芯Ｐ周りで回転自在である。従っ
て、大地震が発生し、免震装置２の上，下階で、想定さ
れる最大の層間変位が生じた際、フレーム３の下端側が
縦軸芯Ｐ周りで回転し、上端側がスライド又はスライド
と縦軸芯Ｐ周りでの回転を行って、免震装置２の上，下
階の層間変位に追従できることになる。
【００１６】尚、図１〜図９に示した実施の形態では、
フレーム３の下端側を一階１Ｆに縦軸芯Ｐ周りで回転自
在に支持させ、上端側を二階２Ｆに縦軸芯Ｐ周りで回転
自在ならびにスライド自在に支持させたが、上下の支持
構造を逆にして、つまり、一階１Ｆに縦軸芯Ｐ周りで回
転自在な支持部材９を設けて、当該支持部材９に、フレ
ーム３の下端側を平面視でエスカレータ長手方向にスラ
イド自在に支持させ、フレーム３の上端側を二階２Ｆに
縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持させて実施してもよい。
フレーム３の下端側を一階１Ｆに縦軸芯Ｐ周りで回転自
在に支持させ、上端側を二階２Ｆに縦軸芯Ｐ周りで回転
自在ならびにスライド自在に支持させたが、上下の支持
構造を逆にして、つまり、一階１Ｆに縦軸芯Ｐ周りで回
転自在な支持部材９を設けて、当該支持部材９に、フレ
ーム３の下端側を平面視でエスカレータ長手方向にスラ
イド自在に支持させ、フレーム３の上端側を二階２Ｆに
縦軸芯Ｐ周りで回転自在に支持させて実施してもよい。
【００１７】図１０は本発明の他の実施形態を示す。こ
の実施の形態は、中間免震構造物において、免震装置２
の上，下階である二階２Ｆと一階１Ｆとにわたってエス
カレータを設置するにあたり、エスカレータのフレーム
３の両端側に、図５〜図８で示した支持構造と同じ構成
を採用し、二階２Ｆと一階１Ｆの夫々に、縦軸芯Ｐ周り
で回転自在な支持部材９を設けて、当該支持部材９にエ
スカレータのフレーム３の両端側を平面視でエスカレー
タ長手方向にスライド自在に支持させた点に特徴があ
る。
の実施の形態は、中間免震構造物において、免震装置２
の上，下階である二階２Ｆと一階１Ｆとにわたってエス
カレータを設置するにあたり、エスカレータのフレーム
３の両端側に、図５〜図８で示した支持構造と同じ構成
を採用し、二階２Ｆと一階１Ｆの夫々に、縦軸芯Ｐ周り
で回転自在な支持部材９を設けて、当該支持部材９にエ
スカレータのフレーム３の両端側を平面視でエスカレー
タ長手方向にスライド自在に支持させた点に特徴があ
る。
【００１８】上記の構成によれば、フレーム３の両端側
が、縦軸芯Ｐ周りで回転自在な支持部材９に対して平面
視でエスカレータ長手方向にスライド自在であるから、
大地震が発生し、免震装置２の上，下階で、想定される
最大の層間変位が生じた際、フレーム３の両端側がスラ
イド又はスライドと縦軸芯Ｐ周りでの回転を行って、免
震装置２の上，下階の層間変位に追従できることにな
る。
が、縦軸芯Ｐ周りで回転自在な支持部材９に対して平面
視でエスカレータ長手方向にスライド自在であるから、
大地震が発生し、免震装置２の上，下階で、想定される
最大の層間変位が生じた際、フレーム３の両端側がスラ
イド又はスライドと縦軸芯Ｐ周りでの回転を行って、免
震装置２の上，下階の層間変位に追従できることにな
る。
【００１９】尚、図１〜図１０に示した実施の形態で
は、いずれも一列の免震エスカレータＡを例にとって本
発明を説明したが、本発明は、図１１に示すように、昇
降方向を逆又は同一にした複数列(例えば、二列)の免震
エスカレータＡとして実施することもできる。この場
合、免震装置の上，下階に設ける受台、例えば軸受け機
構(スラストベアリング等)の回転中心である縦軸芯は、
複数列のエスカレータにおける幅方向中央に配置される
ことになる。
は、いずれも一列の免震エスカレータＡを例にとって本
発明を説明したが、本発明は、図１１に示すように、昇
降方向を逆又は同一にした複数列(例えば、二列)の免震
エスカレータＡとして実施することもできる。この場
合、免震装置の上，下階に設ける受台、例えば軸受け機
構(スラストベアリング等)の回転中心である縦軸芯は、
複数列のエスカレータにおける幅方向中央に配置される
ことになる。
【００２０】図１２、図１３は本発明の他の実施形態を
示す。この実施の形態は、フレーム３の上端側(又は下
端側)を二階(又は一階)に、軸受け機構８および支持部
材９を介して縦軸芯Ｐ周りで回転自在ならびにスライド
自在に支持させる一方、凹入部材７の上面開口を周囲の
床面と面一状で且つ着脱自在な床板１７Ａで閉塞させ
て、水平姿勢に変化した踏段が床板１７Ａの下に潜り込
むように構成し、免震エスカレータＡの両手摺壁の脚部
には、床板１７Ａの入り込むことが可能な隙間Ｓを設け
て、地震時の層間変位によりフレーム３が図１３の右方
向にスライドしたとき、床板１７Ａが前記隙間Ｓに入り
込むように構成した点に特徴がある。免震エスカレータ
Ａとその周囲に設けた建物側の手摺壁２４Ａとの間に形
成される隙間は伸縮可能な仕切り板２３Ａで閉塞されて
いる。その他の構成は先の実施の形態と同じであるた
め、説明を省略する。
示す。この実施の形態は、フレーム３の上端側(又は下
端側)を二階(又は一階)に、軸受け機構８および支持部
材９を介して縦軸芯Ｐ周りで回転自在ならびにスライド
自在に支持させる一方、凹入部材７の上面開口を周囲の
床面と面一状で且つ着脱自在な床板１７Ａで閉塞させ
て、水平姿勢に変化した踏段が床板１７Ａの下に潜り込
むように構成し、免震エスカレータＡの両手摺壁の脚部
には、床板１７Ａの入り込むことが可能な隙間Ｓを設け
て、地震時の層間変位によりフレーム３が図１３の右方
向にスライドしたとき、床板１７Ａが前記隙間Ｓに入り
込むように構成した点に特徴がある。免震エスカレータ
Ａとその周囲に設けた建物側の手摺壁２４Ａとの間に形
成される隙間は伸縮可能な仕切り板２３Ａで閉塞されて
いる。その他の構成は先の実施の形態と同じであるた
め、説明を省略する。
【００２１】
【発明の効果】本発明は、上記の構成よりなり、免震装
置の上，下階にわたって設置したエスカレータを、想定
される大地震時の層間変位に追従させることができ、エ
スカレータによって免震作用が阻害されず、地震による
被害をなくし、エスカレータに乗る人の安全を確保でき
る等の効果がある。
置の上，下階にわたって設置したエスカレータを、想定
される大地震時の層間変位に追従させることができ、エ
スカレータによって免震作用が阻害されず、地震による
被害をなくし、エスカレータに乗る人の安全を確保でき
る等の効果がある。
【図１】本発明に係る免震エスカレータが設置された中
間免震構造物の要部の概略断面図である。
間免震構造物の要部の概略断面図である。
【図２】免震エスカレータの概略斜視図である。
【図３】免震エスカレータの概略側面図である。
【図４】免震エスカレータの概略平面図である。
【図５】免震エスカレータの要部の分解斜視図である。
【図６】免震エスカレータの要部の縦断側面図である。
【図７】免震エスカレータの要部の平面図である。
【図８】免震エスカレータの要部の構成説明図である。
【図９】免震エスカレータの要部の斜視図である。
【図１０】本発明の他の実施の形態を示す免震エスカレ
ータの概略側面図である。
ータの概略側面図である。
【図１１】本発明の他の実施の形態を示す免震エスカレ
ータの概略平面図である。
ータの概略平面図である。
【図１２】本発明の他の実施の形態を示す免震エスカレ
ータの概略斜視図である。
ータの概略斜視図である。
【図１３】図１２で示した免震エスカレータの概略側面
図である。
図である。
Ａ…免震エスカレータ、Ｐ…縦軸芯、１…中間免震構造
物、２…免震装置、３…フレーム、９…支持部材。
物、２…免震装置、３…フレーム、９…支持部材。
Claims (2)
- 【請求項１】 構造物の或る階とその上階との間に免震
装置を設置した中間免震構造物において、免震装置の
上，下階にわたってエスカレータを設置するにあたり、
免震装置の上，下階の一方に、エスカレータのフレーム
の一端側を縦軸芯周りで回転自在に支持させ、他方に
は、縦軸芯周りで回転自在な支持部材を設けて、当該支
持部材にエスカレータのフレームの他端側を平面視でエ
スカレータ長手方向にスライド自在に支持させてあるこ
とを特徴とする免震エスカレータ。 - 【請求項２】 構造物の或る階とその上階との間に免震
装置を設置した中間免震構造物において、免震装置の
上，下階にわたってエスカレータを設置するにあたり、
免震装置の上，下階に、夫々、縦軸芯周りで回転自在な
支持部材を設けて、当該支持部材にエスカレータのフレ
ームの両端側を平面視でエスカレータ長手方向にスライ
ド自在に支持させてあることを特徴とする免震エスカレ
ータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10265166A JP2000095471A (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 免震エスカレータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10265166A JP2000095471A (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 免震エスカレータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000095471A true JP2000095471A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17413523
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10265166A Pending JP2000095471A (ja) | 1998-09-18 | 1998-09-18 | 免震エスカレータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000095471A (ja) |
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