JP2000095049A - エアバッグの縫製構造 - Google Patents

エアバッグの縫製構造

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JP2000095049A JP10265121A JP26512198A JP2000095049A JP 2000095049 A JP2000095049 A JP 2000095049A JP 10265121 A JP10265121 A JP 10265121A JP 26512198 A JP26512198 A JP 26512198A JP 2000095049 A JP2000095049 A JP 2000095049A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中央の折り線で二つ折りに折り畳んだエアバ
ッグの基布の2重に重なり合った端縁に沿って縫製する
際に、前記折り線の手前で縫製ラインが終わって縫製が
不完全になるのを防止する。 【解決手段】 エアバッグの基布42を中央の折り線F
で二つ折りに折り畳み、少なくとも前記折り線Fの先端
部近傍を覆うように当て布45を重ね合わせた状態で、
基布42の2重に重なり合った端縁に沿って並列する2
本の縫製ラインS 4 ,S5 で縫製する。それら2本の縫
製ラインS4 ,S5 は当て布上45を前記折り線Fを越
えて延び、折り線Fから外側に張り出した当て布45の
突起部45 1 上で相互に接続している。前記当て布45
は、エアバッグのベントホール44の補強を兼ねてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝突時にイ
ンフレータが発生する高圧ガスで膨張して乗員を拘束す
るエアバッグを縫製するエアバッグの縫製構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】側面衝突用のエアバッグ装置において、
概略帯状の基布を中央の折り線で二つ折りに折り畳み、
前記折り線を除く基布の端縁を縫製することによりエア
バッグを構成するものが、特願平9−237960号に
より既に提案されている。また側面衝突用のエアバッグ
装置において、そのエアバッグを先端側から基端側に向
けて前後方向に蛇腹状に折り畳んだ後に、折り畳んだエ
アバッグの上部および下部を上下方向に折り畳むエアバ
ッグの折り畳み方法が、特願平9−226787号によ
り既に提案されている。また側面衝突用のエアバッグ装
置において、そのエアバッグの膨張時の形状を安定させ
るためのテザーを、補強布と重ね合わせた状態で基布に
縫製して該縫製部の補強を図るものが、特開平5−16
751号公報により公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記特願平
9−237960号で提案されたエアバッグ装置のよう
に、中央の折り線で二つ折りに折り畳んだ基布の端縁を
縫製する場合には、縫製糸の端末を処理するために縫製
ラインを基布の折り線の手前位置で止める必要がある。
そのために、基布の折り線の近傍に未縫製の部分が生じ
てしまい、エアバッグの膨張時に前記未縫製の部分から
望ましくないガス漏れが発生する可能性がある。
【0004】また前記特願平9−226787号により
提案されたエアバッグ装置のように、エアバッグを先端
側から基端側に向けて蛇腹状に折り畳む場合、その折畳
作業の大部分は自動化が可能であるが、インフレータが
収納されたエアバッグの基端部の折畳作業は自動化がで
きないために、人手に頼って折畳作業を行っているのが
現状である。このようにエアバッグを蛇腹状に折り畳む
作業を人手で行う場合には、エアバッグに基準となる目
印が存在しないとバラツキの無い正確な折畳作業が難し
くなる問題がある。しかしながら、人手による折畳作業
のために特別の目印を設けることは、コストアップの要
因となるために望ましくない。
【0005】また前記特開平5−16751号公報に記
載されたエアバッグ装置のように、エアバッグの基布と
テザーとの縫製部を補強布で補強すると、その補強布の
分だけ部品点数が増加するため、やはりコストアップの
要因となる問題がある。
【0006】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、エアバッグの膨張時の性能やエアバッグの折畳作業
の作業性を確保することが可能なエアバッグの縫製構造
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、車両の衝突時にイン
フレータが発生する高圧ガスで膨張して乗員を拘束する
エアバッグであって、中央の折り線で二つ折りに折り畳
んだ基布の2重に重なり合った端縁に沿って延びる縫製
ラインを備えたものにおいて、少なくとも前記折り線の
先端部近傍を覆うように重ね合わせた当て布を備えてな
り、前記縫製ラインは当て布上を前記折り線を越えて延
びていることを特徴とする。
【0008】上記構成によれば、中央の折り線で二つ折
りに折り畳んだ基布の2重に重なり合った端縁に沿って
延びる縫製ラインを縫製する際に、折り線の先端部近傍
を覆うように重ね合わせた当て布上を前記折り線を越え
て縫製ラインが延びているので、その縫製ラインが折り
線の手前で終わって該折り線の先端部近傍に縫い残しが
発生するのを防止し、前記縫い残し部分からのガス漏れ
を回避することができる。
【0009】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、基布の2重に重なり合った端縁は並
列する2本の縫製ラインにより縫製されており、これら
2本の縫製ラインは前記折り線から外側に張り出した当
て布の突起部上で相互に接続していることを特徴とす
る。
【0010】上記構成によれば、基布の2重に重なり合
った端縁が並列する2本の縫製ラインにより縫製される
ので、エアバッグの縫製強度を高めることができる。し
かも2本の縫製ラインは前記折り線から外側に張り出し
た当て布の突起部上で相互に接続しているので、2本の
縫製ラインを一工程で縫製することが可能になって作業
工数が削減される。
【0011】また請求項3に記載された発明は、請求項
1または2の構成に加えて、基布は折り線の近傍にベン
トホールを備えてなり、前記当て布はベントホールの補
強部材を兼ねることを特徴とする。
【0012】上記構成によれば、基布の2重に重なり合
った端縁を縫製するための当て布がベントホールを補強
部材を兼ねるので、部品点数の削減に寄与することがで
きる。
【0013】また請求項4に記載された発明は、車両の
衝突時にインフレータが発生する高圧ガスで膨張して乗
員を拘束するエアバッグであって、基布の基端部に補強
布を重ね合わせて縫製ラインで縫製したものにおいて、
前記縫製ラインをエアバッグを蛇腹状に折り畳む際の折
り線と平行に配置したことを特徴とする。
【0014】上記構成によれば、基布の基端部に補強布
を重ね合わせて縫製した縫製ラインがエアバッグを蛇腹
状に折り畳む際の折り線と平行に配置されているので、
前記縫製ラインを目印としてエアバッグを正確に折り畳
むことができる。しかも特別の目印を設ける必要がない
ので、部品点数の増加やコストの増加を抑えることがで
きる。
【0015】また請求項5に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、車両の衝突時にインフレータが発生
する高圧ガスで膨張して乗員を拘束するエアバッグであ
って、基布の相対向する内面間を接続してエアバッグの
膨張時の形状を規制するテザーを備えたものにおいて、
前記テザーの両端部をそれぞれ2重折りにして基布の内
面に縫製したことを特徴とする。
【0016】上記構成によれば、基布の相対向する内面
間を接続してエアバッグの膨張時の形状を規制するテザ
ーの両端部をそれぞれ2重折りにして基布の内面に縫製
したので、エアバッグの膨張時にテザーの両端部に強い
引張力が作用しても、その縫製ラインが破断して基布が
破れるのを確実に防止することができる。しかも特別の
補強布を必要としないので、部品点数の増加やコストの
増加を抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0018】図1〜図22は本発明の第1実施例を示す
もので、図1はエアバッグ装置を備えたシートの斜視
図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3
方向矢視図、図4は図3の4−4線断面図、図5は図3
の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図、図7
は図3の7部拡大図、図8はエアバッグモジュールの分
解斜視図、図9は図8の9方向矢視図、図10は図8の
10方向矢視図、図11は図9の11−11線断面図、
図12は図9の12−12線断面図、図13は図9の1
3部拡大図、図14は図9の14部拡大図、図15は図
9の15部拡大図、図16はエアバッグモジュールの組
立時の作用説明図、図17〜図22はエアバッグの折り
畳み手順を示す図である。
【0019】図1に示すように、自動車の右側のフロン
トシートSは、略水平に配置されたシートクッション1
と、シートクッション1の後端から後上方に延びるシー
トバック2と、シートバック2の上端に設けられたヘッ
ドレスト3とから構成される。フロントシートSのシー
トバック2の右側内部にはエアバッグモジュールMが収
納されており、エアバッグモジュールMの作動時にエア
バッグ4はシートバック2の縫製部25を破断して押し
開き、フロントシートSに座った乗員の右側面と図示せ
ぬセンターピラーおよびフロントドアとの間を遮るよう
に斜め前方に展開する。
【0020】図2から明らかなように、シートバック2
の右側縁に沿って上下方向に延びるパイプフレーム11
に、車体前方に延びる金属製のモジュール取付フレーム
12と、車体内側に延びる金属製のリテーナ13とが溶
接により固定される。モジュール取付フレーム12の右
側面に、エアバッグモジュールMが2個のボルト14,
14および2個のナット15,15により固定される。
粗毛布よりなる保形材16が、エアバッグモジュールM
の前面からシートバック2の厚さ方向中間部を車体左側
に延び、車体左側のパイプフレーム(図示せず)に接続
される。パイプフレーム11の内周にはメッシュ状のス
プリング17が張られており、また保形材16の前面に
はスポンジよりなるパッド19が装着される。
【0021】シートバック2の前面中央部は第1被覆材
20により覆われるとともに、その第1被覆材20の左
右両側部および上部は第2被覆材21により覆われ、ま
た第2被覆材21に連なるシートバック2の左右両側面
および上面は第3被覆材22により覆われ、更にシート
バック2の後面は第4被覆材23により覆われる。第1
被覆材20と第2被覆材21とは縫製部24において縫
製され、また第2被覆材21と第3被覆材22とは縫製
部25において縫製される。前記縫製部25には玉縁2
6が一体に縫製される。縫製部24から延びる舌片27
の先端にクリップ28が設けられており、このクリップ
28をスプリング17に係止することにより、第1被覆
材20および第2被覆材21が所定形状に保持される。
また第3被覆材22の後部に連なる舌片29の先端にク
リップ30が設けられており、このクリップ30を前記
リテーナ13に係止することにより、第3被覆材22が
固定される。
【0022】次に、図2〜図6に基づいてエアバッグモ
ジュールMの構造を説明する。
【0023】金属製のリテーナ31はJ字状断面を有す
る本体部311 と、この本体部31 1 の一側縁から延び
る一対のクランプ部312 ,312 とを備えており、こ
れら本体部311 およびクランプ部312 ,312 によ
り形成される円形断面部に、内部に推薬を充填した概略
円筒状のインフレータ32が支持される。リテーナ31
およびインフレータ32は、折り畳まれたエアバッグ4
の基端部に包まれるように収納される。前記ボルト1
4,14はリテーナ31のクランプ部312 ,312
本体部311 およびサイドプレート33を貫通してナッ
ト34,34により締結され、更に前記モジュール取付
フレーム12を貫通してナット15,15により締結さ
れる。
【0024】リテーナ31、サイドプレート33、イン
フレータ32および折り畳まれたエアバッグ4は、合成
樹脂で一体成形されたモジュールケース35の内部に収
納される。モジュールケース35は車体右側に向けて開
口するトレー状のケース本体36と、このケース本体3
6の後縁にヒンジ部38を介して接続されたリッド37
とを備えており、ケース本体36の上縁、前縁および下
縁に設けた5個のフック361 …をリッド37の上縁、
前縁および下縁に設けた5個のフック係合孔371 …に
係止することにより、ケース本体36の開口を覆うよう
にリッド37が固定される。
【0025】図6から明らかなように、ケース本体36
の外周の開口縁39に沿って該ケース本体36の外表面
よりも後退した段部362 が形成されており、リッド3
7の外周に形成されたフランジ372 が前記段部362
の外周に嵌合する。またリッド37の前縁部の内面には
フランジ372 に沿うように多数の突起373 …が形成
されており、これら突起373 …とフランジ372 との
間にケース本体36の開口縁39が嵌合する。その結
果、図6に鎖線で示すように、ケース本体36の開口縁
39の近傍において、ケース本体36の外表面とリッド
37の外表面との間の段差が消滅して面一になり、ケー
ス本体36からリッド37のフランジ37 2 の先端が外
側に突出しなくなる。これにより、シートバック2に乗
員の体重が加わってパッド19や第3被覆材22が変形
あるいは移動した場合に、それらがリッド37のフラン
ジ372 に引っ掛かってフック361 …がフック係合孔
37 1 …から外れてしまう不具合を解消することができ
る。しかもケース本体36の開口縁39がリッド37の
フランジ372 と突起373 …との間に嵌合して位置決
めされるので、荷重によってケース本体36の外表面と
リッド37の外表面との間に段差が発生するのを一層確
実に防止することができる。
【0026】図8および図16に示すように、エアバッ
グモジュールMは、エアバッグ4、インフレータ32、
リテーナ31、サイドプレート33、モジュールケース
35、ボルト14,14、ナット34,34およびナッ
ト15,15を備えており、エアバッグ4の基端部には
プロテクターシート40が一体に縫製される。プロテク
ターシート40は、例えばエアバッグ40と同じ材質の
ナイロン布で構成される。インフレータ32、リテーナ
31およびボルト14,14は予めサブアセンブリ41
として組み立てられ、そのサブアセンブリ41がエアバ
ッグ4の基端部に形成した後述するスリット47から該
エアバッグ4の内部に挿入される。
【0027】次に、図9〜図16を参照してエアバッグ
4およびプロテクターシート40の構造を説明する。
【0028】エアバッグ4は帯状の基布42を長手方向
中間部の折り線Fで二つ折りに折り返し、その基端部側
の内面に補強布43を重ね合わせて、それら基布42お
よび補強布43を3本の縫製ラインS1 ,S2 ,S3
縫製するとともに、2重になった基布42の上縁および
下縁を平行に延びる2本の縫製ラインS4 ,S5 で縫製
してなる。前記縫製ラインS4 ,S5 は基布42を裏返
しの状態にして縫製され、縫製後の基布42は前記スリ
ット47を介して表返しにされる。
【0029】プロテクターシート40は、基端部401
を二つ折りに折り曲げた状態で縫製ラインS6 にて縫製
された後に、その2重になった部分が基布42の基端部
に重ね合わされて縫製ラインS7 にて一体に縫製され
る。プロテクターシート40の前記縫製ラインS6 は他
の縫製ラインS1 〜S5 ,S7 〜S12よりも太い糸を用
いて縫製されており、従って該縫製ラインS6 はプロテ
クターシート40の表面から大きく盛り上がっている
(図4、図5および図13参照)。
【0030】図9、図10および図14から明らかなよ
うに、エアバッグ4の先端部の折り線Fの近傍に2個の
ベントホール44,44が形成される。ベントホール4
4,44は前記折り線Fから僅かに外れて車体外側(乗
員と反対側のセンターピラーおよびドアに対向する側)
に位置しており、このベントホール44,44から排出
された高圧ガスが乗員に当たらないように考慮されてい
る。
【0031】図14に最も良く示されるように、各ベン
トホール44の回りを囲むように基布42の裏面に概略
円形の当て布45が重ね合わされ、縫製ラインS8 ,S
9 で縫製される。尚、図14は基布42を裏返した状態
で示されており、縫製ラインS8 ,S9 による当て布4
5の縫製は、基布42を縫製ラインS4 ,S5 で縫製す
る前の段階で行なわれる。当て布45の外周から突出す
る突起部451 が折り線Fの端部近傍に重なるように延
びており、基布42の上縁および下縁を縫製する縫製ラ
インS4 ,S5 の端部は、当て布45の突起部451
基布42と一体に縫製した後に、折り線Fから外側には
み出した突起部451 上でU字状に接続される。
【0032】このように、縫製ラインS4 ,S5 を折り
線Fを越えて延ばすことにより、折れ線Fの部分で基布
42に隙間が発生してエアバッグ4の内外が連通してし
まう不具合を解消することができ、高圧ガスの好ましく
ない漏れを確実に防止することができる。しかもベント
ホール44を形成するための当て布45の一部を利用し
て前記突起部451 を構成したので、部品点数の削減に
寄与することができる。また2本の縫製ラインS4 ,S
5 を当て布45の突起部451 上でU字状に接続したの
で、2本の縫製ラインS4 ,S5 を一工程で縫製できる
ようになって工数が削減される。
【0033】図9、図12および図15に示すように、
二つ折りにされて相対向する基布42の内面間がテザー
46,46で接続される。各テザー46の基端部は基布
42に環状の縫製ラインS10で縫製された後に前記縫製
ラインS10を覆うように折り返され、2重になったテザ
ー46は基布42と共に縫製ラインS11で更に縫製され
る。そして2枚のテザー46,46の先端部どうしが重
ね合わされて縫製ラインS12で縫製される。縫製ライン
10,S11によるテザー46,46の縫製は基布42を
縫製ラインS4 ,S5 で縫製する前の段階で行なわれ、
また縫製ラインS12によるテザー46,46どうしの縫
製は、縫製ラインS4 ,S5 で縫製した基布42を表返
す前に行なわれる。而して、エアバッグ4が膨張すると
き、図12に示すように、テザー46,46が直線状に
延びることにより、エアバッグ4の基布42の対向部間
の距離を規制して該エアバッグ4の膨張完了時の形状を
整えることができる。
【0034】図13および図16に示すように、エアバ
ッグ4の基端部には、基布42および補強布43を貫通
するように前記スリット47が直線状に形成されてお
り、このスリット47の両端には前記2本のボルト1
4,14が貫通する2個のボルト孔48,48が形成さ
れる。前述したように、基布42および補強布43を貫
通するスリット47はエアバッグ4の内部にサブアセン
ブリ41を挿入するためのものであり、エアバッグ4の
内部に挿入されたサブアセンブリ41から延びる2本の
ボルト14,14は、スリット47の両端のボルト孔4
8,48からエアバッグ4の外部に突出する。
【0035】またリテーナ31に切り起こしにより形成
した2本の位置決めピン313 ,313 が貫通する2本
の線状のピン孔49,49が、基布42および補強布4
3を貫通するように形成される。リテーナ31の位置決
めピン313 ,313 をピン孔49,49に挿通するこ
とにより、エアバッグ4の内部に挿入されたサブアセン
ブリ41が上下逆にならないように位置決めされる。
【0036】前記スリット47を覆うように基布42に
重ね合わされるプロテクターシート40の基端部401
には、エアバッグ4のボルト孔48,48およびピン孔
49,49に重なるボルト孔50,50およびピン孔5
1,51が形成される。またプロテクターシート40を
折り畳んだエアバッグ4の外周に略360°巻き付けた
ときに該プロテクターシート40の基端部401 に重ね
合わされる先端部40 2 にも、基端部401 に形成した
前記ボルト孔50,50およびピン孔51,51に重な
るボルト孔52,52およびピン孔53,53が形成さ
れる。基布42および補強布43のピン孔49,49は
直線状に形成されているのに対し、プロテクターシート
40のピン孔51,51;53,53は前記直線状のピ
ン孔49,49よりも大きい円形に形成されている。
【0037】図13から明らかなように、プロテクター
シート40の基端部401 と先端部402 とは、荷重に
より容易に破断するように細幅に形成された4個の破断
部54,54;55,55を介して接続される。破断部
54,54;55,55に近いプロテクターシート40
の先端部402 には前記2個のボルト孔52,52が形
成されているが、そのボルト孔52,52と破断部5
4,54;55,55との位置関係は以下のように設定
されている。即ち、ボルト孔52,52の中心を通って
プロテクターシート40の長手方向と平行に直線を引
き、また破断部54,54;55,55の中心を通って
プロテクターシート40の長手方向と平行に2本の直線
を引いたとき、ボルト孔52,52の中心と破断部5
4,54の中心とは長手直角方向に距離αだけ偏倚して
おり、かつボルト孔52,52の中心と破断部55,5
5の中心とは長手直角方向に距離βだけ偏倚している。
【0038】次に、エアバッグモジュールMの組立工程
について説明する。
【0039】先ず、図16に示すように、プロテクター
シート40を鎖線位置から実線位置に矢印方向に反転さ
せた後、エアバッグ4の基布42および補強布43を貫
通するスリット47を開き、インフレータ32、リテー
ナ31およびボルト14,14を一体化したサブアセン
ブリ41を前記スリット47からエアバッグ4の内部に
挿入する。続いて、エアバッグ4の内部に挿入したサブ
アセンブリ41のリテーナ31から突出する2本のボル
ト14,14を、前記スリット47の両端に形成された
ボルト孔48,48を内側から外側に通過させ、かつリ
テーナ31から突出する2本の位置決めピン313 ,3
3 を、エアバッグ4の基布42および補強布43を貫
通する2個の線状のピン孔49,49を内側から外側に
通過させる。
【0040】尚、組立時にインフレータ32に連なるハ
ーネスを予めインフレータ32から外して基布42の内
部に収納しておき、その両端を基布42のスリット47
および基布42のハーネス引き出し孔(図示せず)から
外部に突出させておく。そしてスリット47から突出す
るハーネスの基端にインフレータ32を結合した後に、
そのインフレータ32をスリット47から基布42の内
部に挿入することにより、ハーネスの先端を前記ハーネ
ス引き出し孔から外部に引き出す作業を容易に行うこと
ができる。
【0041】続いて、プロテクターシート40を図16
の状態から図9の状態に戻すことにより、プロテクター
シート40の基端部401 に形成した2個のボルト孔5
0,50および2個のピン孔51,51を、それぞれ前
記ボルト14,14および前記位置決めピン313 ,3
3 に嵌合させる。その結果、エアバッグ4の基布42
および補強布43を貫通するスリット47は、プロテク
ターシート40に覆われて閉塞される。このように、プ
ロテクターシート40を利用することにより、特別の閉
塞部材を用いることなくエアバッグ4のスリット47を
閉塞することができる。
【0042】次に、エアバッグ4を先端部から基端部に
向けて蛇腹状に折り畳む手順を、図17〜図22に基づ
いて説明する。
【0043】図17の状態に広げられたエアバッグ4
は、図18および図19に示すように、その先端部から
基端部に向けて蛇腹状に折り畳まれる。その際の折り線
1 〜F7 は、エアバッグ4の上下方向中心線Lに直交
するように所定間隔で平行に設定されている。エアバッ
グ4の先端部側は収納物が存在しないために偏平になっ
ており、従って、先端部側の折り線F2 〜F7 に沿う折
畳作業は機械により自動化されている。しかしながら、
エアバッグ4の基端部側は内部にインフレータ32等の
収納物があって偏平な形状にならず、機械による自動化
が困難であるため、基端部側の1本の折り線F1 に沿う
折畳作業だけは人手で行われる。
【0044】人手による折畳作業は機械による折畳作業
に比べて精度が低くなり易く、エアバッグ4を正確に折
り畳むには何らかの目印が必要であるが、折り線F1
7は仮想的なものであって実際にエアバッグ4の表面
に引かれているわけではない。しかしながら、エアバッ
グ4の基端部には、基布42および補強布43を一体に
縫製する前記縫製ラインS1 が折り線F1 と平行に配置
されているため、この縫製ラインS1 を目印として折り
線F1 に沿う折畳作業を容易かつ正確に行うことができ
る。このように基布42および補強布43を縫製する縫
製ラインS1 をエアバッグ4の折畳作業の目印とするの
で、折畳作業のための特別の目印を設ける必要がなくな
ってコストアップを回避することができる。
【0045】続いて、図20に示すように、エアバッグ
4の上下方向の高さを減少させるべく、折り畳まれたエ
アバッグ4の上部および下部がそれぞれ下向きおよび上
向きに折り曲げられる。続いて、図21に示すように、
エアバッグ4の左右方向の幅を減少させるべく、折り畳
まれたエアバッグ4の左右方向両半部がそれぞれ前方に
倒れるように押し潰される。
【0046】続いて、図4、図5、図9および図22に
示すように、折り畳まれたエアバッグ4の外周にプロテ
クターシート40を略1回転巻き付けた後、プロテクタ
ーシート40の先端部402 に形成した2個のボルト孔
52,52および2個のピン孔53,53を、それぞれ
ボルト14,14および位置決めピン313 ,313
嵌合させる。その結果、エアバッグ4はプロテクターシ
ート40に包まれて折り畳み状態に保持される。
【0047】この状態で、2本の位置決めピン313
313 がエアバッグ4の2個の線状のピン孔49,49
を貫通してサブアセンブリ41が正しく組み付けられて
いることを目視で確認する。このとき、2個の線状のピ
ン孔49,49の外側に2重に重ね合わされるプロテク
ターシート40の基端部401 のピン孔51,51と、
先端部402 のピン孔53,53とは、何れも前記線状
のピン孔49,49よりも大きい円形に形成されている
ため、その円形のピン孔51,51;53,53を通し
てサブアセンブリ41の組付状態を容易に確認すること
ができる(図5参照)。
【0048】またプロテクターシート40の先端部40
2 のボルト孔52,52をボルト14,14に嵌合させ
るとき、折り畳んだエアバッグ4を圧縮するようにプロ
テクターシート40の先端部402 を強く引っ張って張
力を与える必要がある。このとき、前記張力はプロテク
ターシート40の基端部401 から4個の破断部54,
54;55,55を介して先端部402 に伝達される
が、仮に先端部402 のボルト孔52,52が破断部5
4,54;55,55の直ぐ近傍に配置されていると、
ボルト14,14に嵌合したボルト孔52,52の内周
に強い張力が作用してしまい、そのボルト孔52,52
が伸びたり変形したりしてプロテクターシート40が弛
んでしまう可能性がある。
【0049】しかしながら、図13から明らかなよう
に、本実施例によれば前記ボルト孔52,52が破断部
54,54;55,55から上下方向に距離αあるいは
距離βだけ偏倚しているため、ボルト孔52,52に強
い張力が直接作用して伸びや変形が発生するのを防止す
ることができる。その結果、折り畳んだエアバッグ4を
プロテクターシート40で弛みなく包んで確実に保持す
ることができる。
【0050】続いて、図4および図8に示すように、サ
イドプレート33に形成したボルト孔331 ,331
よびピン孔332 ,332 にボルト14,14および位
置決めピン313 ,313 を嵌合させた後、そのボルト
14,14にナット34,34を螺入する。その結果、
リテーナ31およびサイドプレート33間にエアバッグ
4およびプロテクターシート40が挟持されて強固に固
定されるため、エアバッグ4の基布42および補強布4
3を貫通するスリット47を一層確実に閉塞して該スリ
ット47からの高圧ガスの漏れを防止することができ
る。この状態で、プロテクターシート40の表面に突出
する前記縫製ラインS6 が、サイドプレート33の端縁
に当接する(図4および図5参照)。
【0051】続いて、プロテクターシート40に包まれ
たエアバッグ4をモジュールケース35のケース本体3
6の内部に収納し、フック361 …をフック係合孔37
1 …に係合させてリッド37を閉位置に固定する。この
とき、ボルト14,14および位置決めピン313 ,3
3 は、ケース本体36の底面に形成したボルト孔36
3 ,363 およびピン孔364 ,364 に緩く嵌合す
る。
【0052】続いて、フロントシートSのモジュール取
付フレーム12にボルト14,14を貫通させて先端に
ナット15,15を螺入することにより、エアバッグモ
ジュールMをモジュール取付フレーム12に固定する。
図4および図5から明らかなように、エアバッグモジュ
ールMをモジュール取付フレーム12に固定した状態
で、合成樹脂製のモジュールケース35はモジュール取
付フレーム12に接触しておらず、エアバッグモジュー
ルMは金属製のモジュール取付フレーム12の両面を2
個の金属製のナット34,34;15,15で締結して
固定される。このとき、仮に合成樹脂製のモジュールケ
ース35を挟み込んで締め付けたとすると、合成樹脂が
荷重で凹んでナット34,34;15,15の締結が弛
む可能性があるが、本実施例では合成樹脂製のモジュー
ルケース35に締結力が作用しないので上記問題を解消
することができる。
【0053】而して、車両の衝突時にインフレータ32
がガスを発生すると、モジュールケース35の内部でエ
アバッグ4が膨張する。エアバッグ4が膨張すると、そ
の外周を包むプロテクターシート40に張力が作用する
ため、該プロテクターシート40の破断部54,54;
55,55が破断してエアバッグ4は自由に膨張できる
状態になる。
【0054】エアバッグ4の内部に供給される高圧ガス
の圧力が、エアバッグ4の基端部をリテーナ31に対し
て位置ずれさせるように作用しても、図4および図5に
示すように、エアバッグ4と一体のプロテクターシート
40の縫製ラインS6 がリテーナ31と一体のサイドプ
レート33の端縁に当接しているので、その縫製ライン
6 がストッパの役割を果たしてエアバッグ4の位置ず
れを防止することができるだけでなく、エアバッグ4の
基端部に応力が集中するのを防止することができる。し
かも特別のストッパが不要になって部品点数の削減に寄
与することができる。
【0055】エアバッグ4が膨張する圧力がモジュール
ケース35のリッド37の内面に作用すると、フック3
1 …がフック係合孔371 …から外れてリッド37が
ヒンジ部38回りに回転し(図4および図5の鎖線参
照)、ケース本体36が開放される。
【0056】図7(a)から明らかなように、リッド3
7に形成された各フック係合孔37 1 は概略長方形に形
成されており、その長辺がリッド37の外周縁に沿う方
向に延びている。リッド37の外周縁とフック係合孔3
1 の長辺との間に位置する細長いブリッジ部374
両端に臨むフック係合孔371 の2つの隅部a,bのう
ち、その一方の隅部aは比較的に大きい曲率半径を有し
て滑らかな円弧状に形成されているが、その他方の隅部
bは比較的に小さい曲率半径を有して鋭く尖っている。
【0057】従って、エアバッグ4の膨張時にフック3
1 …からフック係合孔371 …が外れてリッド37が
ケース本体36から開くとき、仮に前記隅部a,bが破
断するような場合でも、鋭く尖っているために応力が集
中する他方の隅部bだけが破断して一方の隅部aは破断
することがない。これにより、両方の隅部a,bが共に
破断してブリッジ部374 が飛散することが未然に防止
される。
【0058】図7(b)はフック係合孔371 の他の実
施例を示すものである。この実施例は、フック係合孔3
1 の2つの隅部a,bのうち、その一方の隅部aに臨
むブリッジ部374 の肉厚を厚くし、その他方の隅部b
に臨むブリッジ部374 の肉厚を薄くしたものである。
この実施例によっても、肉厚の薄い隅部bを最初に破断
させて肉厚の厚い隅部aの破断を回避することにより、
両方の隅部a,bが共に破断してブリッジ部374 が飛
散するのを未然に防止することができる。
【0059】図2において、リッド37が開く圧力がシ
ートバック2の第3被覆材22に伝達されると、縫製部
25が破断して第2被覆材21と第3被覆材22とが分
離し、その隙間を通過したエアバッグ4がセンターピラ
ーおよびフロントドアに沿うように斜め前方に展開して
乗員の右側面を拘束する。
【0060】エアバッグ4が膨張すると、図12に示す
ように、テザー46,46が直線状に伸びてエアバッグ
4の左右方向の幅を規制する。このとき、テザー46,
46の基端部は二つ折りにされてエアバッグ4の基布4
2と共に3枚重ねに重ね合わされて縫製ラインS11で縫
製されているのに対し、テザー46,46の先端部どう
しはそのまま2枚重ねに重ね合わされて縫製ラインS12
で縫製されており、しかもテザー46,46の基端部の
縫製ラインS11の幅γは、テザー46,46の先端部の
縫製ラインS12の幅δよりも大きく設定されている(図
15参照)。
【0061】閉曲線よりなる縫製ラインS11,S12の強
度は、その縫製ラインS11,S12に囲まれた面積の大小
に比例するため、テザー46,46の基端部を基布42
に縫製する縫製ラインS11の強度はテザー46,46の
先端部どうしを縫製する縫製ラインS12の強度よりも高
くなり、万一張力によってテザー46,46が破断する
場合でも、縫製ラインS11は破断せずに、縫製ラインS
12あるいはテザー46,46自体が破断することにな
る。これにより、縫製ラインS11と共にエアバッグ4の
基布42が破れて高圧ガスの漏れが発生するのを確実に
防止することができる。しかもテザー46,46の基端
部を二つ折りにするだけで特別の補強布を必要としない
ので、部品点数の増加やコストの増加を抑えることがで
きる。
【0062】尚、上記実施例では基布42の相対向する
内面に基端部を縫製した2枚のテザー46,46を、そ
れらの先端部で一体に縫製して結合しているが、1枚の
テザーの両端部を基布42の相対向する内面に縫製して
も良い。但し、テザーを2枚に分割した方が縫製作業は
容易になる。
【0063】次に、図23および図24に基づいて本発
明の第2実施例を説明する。
【0064】第2実施例は、ステアリングホイールの中
央部から車室内に展開してドライバーを拘束する運転席
用のエアバッグを対象とするものであり、そのエアバッ
グ4は前側の基布42Aと後側の基布42Bとを縫製ラ
インS13,S14で縫製してなる。2枚のテザー46,4
6の二つ折りにされた基端部が縫製ラインS15で基布4
2Aの内面に縫製されるとともに、中央部の2か所をそ
れぞれ二つ折りにされた1枚のテザー56が前記2か所
において基布42Bの内面に縫製ラインS16,S16で縫
製され、更に2枚のテザー46,46の先端部と1枚の
テザー56の両端部とが、それぞれ縫製ラインS17,S
17で縫製される。
【0065】本実施例によっても、テザー46,46,
56を基布42A,42Bに縫製する縫製ラインS15
15,S16,S16,S17,S17の部分で前記テザー4
6,46,5が二つ折りにされるので、エアバッグ4の
膨張時の内圧で前記縫製ラインS15,S15,S16
16.S17,S17が破断して基布42A,42Bが破れ
るのを確実に防止することができる。
【0066】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0067】例えば、実施例では主としてフロントシー
トSの内部に収納される側面衝突用のエアバッグ装置に
ついて説明したが、本発明はステアリングホイールに設
けられた運転席用エアバッグ装置やインストルメントパ
ネルに設けられた助手席用エアバッグ装置に対しても適
用することができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、中央の折り線で二つ折りに折り畳んだ基布の
2重に重なり合った端縁に沿って延びる縫製ラインを縫
製する際に、折り線の先端部近傍を覆うように重ね合わ
せた当て布上を前記折り線を越えて縫製ラインが延びて
いるので、その縫製ラインが折り線の手前で終わって該
折り線の先端部近傍に縫い残しが発生するのを防止し、
前記縫い残し部分からのガス漏れを回避することができ
る。
【0069】また請求項2に記載された発明によれば、
基布の2重に重なり合った端縁が並列する2本の縫製ラ
インにより縫製されるので、エアバッグの縫製強度を高
めることができる。しかも2本の縫製ラインは前記折り
線から外側に張り出した当て布の突起部上で相互に接続
しているので、2本の縫製ラインを一工程で縫製するこ
とが可能になって作業工数が削減される。
【0070】また請求項3に記載された発明によれば、
基布の2重に重なり合った端縁を縫製するための当て布
がベントホールを補強部材を兼ねるので、部品点数の削
減に寄与することができる。
【0071】また請求項4に記載された発明によれば、
基布の基端部に補強布を重ね合わせて縫製した縫製ライ
ンがエアバッグを蛇腹状に折り畳む際の折り線と平行に
配置されているので、前記縫製ラインを目印としてエア
バッグを正確に折り畳むことができる。しかも特別の目
印を設ける必要がないので、部品点数の増加やコストの
増加を抑えることができる。
【0072】また請求項5に記載された発明によれば、
基布の相対向する内面間を接続してエアバッグの膨張時
の形状を規制するテザーの両端部をそれぞれ2重折りに
して基布の内面に縫製したので、エアバッグの膨張時に
テザーの両端部に強い引張力が作用しても、その縫製ラ
インが破断して基布が破れるのを確実に防止することが
できる。しかも特別の補強布を必要としないので、部品
点数の増加やコストの増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアバッグ装置を備えたシートの斜視図
【図2】図1の2−2線拡大断面図
【図3】図2の3方向矢視図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図3の7部拡大図
【図8】エアバッグモジュールの分解斜視図
【図9】図8の9方向矢視図
【図10】図8の10方向矢視図
【図11】図9の11−11線断面図
【図12】図9の12−12線断面図
【図13】図9の13部拡大図
【図14】図9の14部拡大図
【図15】図9の15部拡大図
【図16】エアバッグモジュールの組立時の作用説明図
【図17】エアバッグの折り畳み手順を示す図
【図18】エアバッグの折り畳み手順を示す図
【図19】エアバッグの折り畳み手順を示す図
【図20】エアバッグの折り畳み手順を示す図
【図21】エアバッグの折り畳み手順を示す図
【図22】エアバッグの折り畳み手順を示す図
【図23】本発明の第2実施例に係る運転席用エアバッ
グの正面図
【図24】図23の24−24線断面図
【符号の説明】 4 エアバッグ 32 インフレータ 42 基布 42A 基布 42B 基布 43 補強布 44 ベントホール 45 当て布 451 突起部 46 テザー 56 テザー F 折り線 F1 折り線 F2 折り線 S1 縫製ライン S4 縫製ライン S6 縫製ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲斎▼藤 雄一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D054 AA02 AA03 AA22 CC03 CC11 CC41 CC42 CC43 EE20 FF04 FF15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の衝突時にインフレータ(32)が
    発生する高圧ガスで膨張して乗員を拘束するエアバッグ
    (4)であって、 中央の折り線(F)で二つ折りに折り畳んだ基布(4
    2)の2重に重なり合った端縁に沿って延びる縫製ライ
    ン(S4 ,S5 )を備えたものにおいて、 少なくとも前記折り線(F)の先端部近傍を覆うように
    重ね合わせた当て布(45)を備えてなり、前記縫製ラ
    イン(S4 ,S5 )は当て布(45)上を前記折り線
    (F)を越えて延びていることを特徴とするエアバッグ
    の縫製構造。
  2. 【請求項2】 基布(42)の2重に重なり合った端縁
    は並列する2本の縫製ライン(S4 ,S5 )により縫製
    されており、これら2本の縫製ライン(S4,S5 )は
    前記折り線(F)から外側に張り出した当て布(45)
    の突起部(451 )上で相互に接続していることを特徴
    とする、請求項1に記載のエアバッグの縫製構造。
  3. 【請求項3】 基布(42)は折り線の近傍にベントホ
    ール(44)を備えてなり、前記当て布(45)はベン
    トホール(44)の補強部材を兼ねることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載のエアバッグの縫製構造。
  4. 【請求項4】 車両の衝突時にインフレータ(32)が
    発生する高圧ガスで膨張して乗員を拘束するエアバッグ
    (4)であって、 基布(42)の基端部に補強布(43)を重ね合わせて
    縫製ライン(S1 )で縫製したものにおいて、 前記縫製ライン(S1 )を、エアバッグ(4)を蛇腹状
    に折り畳む際の折り線(F1 ,F2 )と平行に配置した
    ことを特徴とするエアバッグの縫製構造。
  5. 【請求項5】 車両の衝突時にインフレータ(32)が
    発生する高圧ガスで膨張して乗員を拘束するエアバッグ
    (4)であって、 基布(42,42A,42B)の相対向する内面間を接
    続してエアバッグ(4)の膨張時の形状を規制するテザ
    ー(46,56)を備えたものにおいて、 前記テザー(46,56)の両端部をそれぞれ2重折り
    にして基布(42,42A,42B)の内面に縫製した
    ことを特徴とするエアバッグの縫製構造。
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