JP2000094659A - 記録装置の制御方法、および記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録ヘッドにより記録紙に記録を行うための
記録領域に向けて自動給紙装置によって記録紙を給送
し、記録を行う前に記録ヘッドの予備動作を行う記録ヘ
ッドの制御方法において、自動給紙装置による記録紙の
給送が開始してから、記録ヘッドによる記録を開始する
までの間の時間を短縮する。 【解決手段】 記録装置の本体内のモータからの駆動力
を自動給紙装置に伝達するように駆動切り換え機構の切
り換えを行い、自動給紙装置から記録装置の本体への給
紙を開始する。給紙動作の開始と同時に、記録ヘッドが
搭載されたキャリッジを退避させ、記録ヘッドの予備動
作を開始する。自動給紙装置の給紙動作、および記録ヘ
ッドの予備動作が完了した時点で記録ヘッドによる記録
を開始する。このような記録装置の制御方法では、自動
給紙装置の給紙動作と、記録ヘッドの予備動作の少なく
とも一部とが平行して行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドを紙送
り方向と直行する方向に移動して記録ヘッドにより記録
媒体に記録を行うシリアル型の記録装置の制御方法、お
よび記録装置に関し、特に、記録装置の本体からの駆動
力が断続的に供給される自動給紙装置を備えた記録装置
の制御方法、および記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２は、従来の記録装置を示す斜視図で
ある。従来の記録装置は、図２に示すように、本体２
と、本体２の一方の側面に取り付けられた、給紙手段と
しての自動給紙装置１とから構成されている。自動給紙
装置１は、本体２の内部に記録媒体としての用紙を給送
するものであり、自動給紙装置１には、本体２の内部に
備えられた駆動手段としてのモータ（不図示）から駆動
力が伝達される。自動給紙装置１から本体２の内部に供
給された用紙は、本体２の、自動給紙装置１側と反対側
の側面に向けて一方向に搬送される。本体２の、自動給
紙装置１側と反対側の側面には排紙トレー３が設けられ
ており、排紙トレー３上に、本体２の内部から排出され
た用紙が載置される。

【０００３】本体２の内部には、本体２内に供給された
用紙の搬送方向と交差する一直線上を往復移動可能なキ
ャリッジ２ａが設けられている。キャリッジ２ａには、
自動給紙装置１から給送された用紙に文字や図形などの
画像を形成して用紙に記録を行う記録ヘッド（不図示）
が搭載される。キャリッジ２ａに搭載される記録ヘッド
としては、インクなどの液体に熱エネルギーなどを与え
ることで液体を吐出するインクジェット記録ヘッドなど
が用いられる。インクジェット記録ヘッドには、液体を
吐出するノズルが複数設けられており、ノズル先端の吐
出口からノズル内の液体が吐出される。記録ヘッドによ
り記録媒体に記録を行う際には、記録ヘッドの吐出口面
に記録媒体の表面が対向するように記録媒体が搬送され
る。

【０００４】図３は、図２に示した記録装置の主要部の
断面図である。図３では、自動給紙装置１上に、記録媒
体である記録紙４が多数枚載置され、自動給紙装置１上
の最も上層の記録紙４が本体２の内部に給送された状態
が示されている。

【０００５】図３に示すように本体２の内部には、本体
２内でキャリッジ２ａの移動方向と交差する方向に記録
紙４を搬送するための押圧ローラ６および紙送りローラ
７が備えられている。押圧ローラ６と紙送りローラ７と
は圧接しており、押圧ローラ６と紙送りローラ７との間
に記録紙４が挟まれて押圧ローラ６および紙送りローラ
７が回転することにより記録紙４が搬送される。記録紙
４の搬送方向における押圧ローラ６および紙送りローラ
７の下流側の空間が、キャリッジ２ａに搭載された記録
ヘッドにより記録紙４に記録を行うための記録領域８と
なっている。キャリッジ２ａに記録ヘッドを搭載した際
に、その記録ヘッドの吐出口面が記録領域８に面してい
る。

【０００６】記録紙４の搬送方向における押圧ローラ６
および紙送りローラ７の上流側には給紙ローラ５が配置
されている。給紙ローラ５は、図４に基づいて後述する
ように自動給紙装置１に備えられている。この給紙ロー
ラ５は、自動給紙装置１上の複数の記録紙４のうち最も
上の記録紙４を１枚だけピックアップして本体２の内部
に送るためのものである。

【０００７】本体２の内部には、本体２内のモーター
や、キャリッジ２ａに搭載された記録ヘッドの動作を制
御する制御手段（不図示）が備えられている。この制御
手段により本体２内のモーターを駆動したり、停止させ
たりすることによって、自動給紙装置１およびキャリッ
ジ２ａの動作などが制御される。

【０００８】図２および図３に示した従来の記録装置で
は、自動給紙装置１によって記録領域８に向けて記録紙
４が給送され、給送された記録紙４の記録領域８側の先
端部分が紙送りローラ７と押圧ローラ６との間に挟み込
まれた時点で給紙ローラ５の回転が停止し、自動給紙装
置１の動作が完了する。紙送りローラ７と押圧ローラ６
との間に挟まれた記録紙４は、紙送りローラ７および押
圧ローラ６によって記録領域８を通過するように搬送さ
れる。紙送りローラ７および押圧ローラ６によって搬送
される記録紙４に対して、キャリッジ２ａを走査しつつ
キャリッジ２ａ上の記録ヘッドにより記録を行う。

【０００９】また、本体２の内部には、キャリッジ２ａ
に搭載された記録ヘッドの吐出口面をキャッピングする
キャップ部材と、キャップ部材の外部からキャップ部材
を介して記録ヘッドのノズル内のインクを吸引するイン
ク吸引手段とが備えられている。それらのキャップ部材
およびインク吸引手段などから、記録ヘッドのノズル内
のインクをノズルの外部から吸引するヘッド回復手段が
構成されている。さらに、本体２の内部には、記録ヘッ
ドの吐出口面をワイピングするヘッド回復手段としてク
リーニングブレードが備えられている。これらのヘッド
回復手段の動作は前記制御手段によって制御される。

【００１０】記録ヘッドにより記録紙４に記録を行う前
には、図７に基づいて後述するように、その記録ヘッド
を回復させるための予備動作が行われる。上述したよう
に記録ヘッドとしてインクジェット記録ヘッドを用いた
場合、インクジェット記録ヘッドの予備動作として、イ
ンクジェット記録ヘッドのノズル内の液体をノズルの外
部から吸引する吸引動作が前記インク吸引手段およびキ
ャップ部材によって行われる。また、インクジェット記
録ヘッドの予備動作として、インクジェット記録ヘッド
の吐出口面を前記クリーニングブレードによりワイピン
グして吐出口面をクリーニングするワイピング動作や、
前記制御手段によりインクジェット記録ヘッドを駆動し
てインクジェット記録ヘッドの吐出口から液体を予備吐
出させる動作などが行われる。

【００１１】図４は、図２に示した自動給紙装置１の斜
視図である。図４に示すように自動給紙装置１には、１
つの回転軸に取り付けられた２つの給紙ローラ５が回動
可能に設けられている。また、自動給紙装置１の一側部
には、給紙ローラ５を回転させるための給紙ローラギヤ
５ａと、給紙ローラギア５ａと係合する伝達ギア１１
と、伝達ギヤ１１と係合する伝達ギア１０と、伝達ギヤ
１０と係合する入力ギア９とが備えられている。入力ギ
ア９には、給紙ローラ５を回転させる動力として、本体
２内のモータからの駆動力が入力される。この入力ギヤ
９の回転が、伝達ギア１０および１１や、給紙ローラギ
ア５ａを介して給紙ローラ５に伝達される。入力ギア９
に駆動力が伝達されるのは、後述するように、自動給紙
装置１上の記録紙４を本体２に給送する時のみであり、
本体２内のモータからの駆動力を入力ギア９に伝達する
か否かは、後述する駆動力切り換え機構によって制御さ
れる。

【００１２】次に、自動給紙装置１から本体２への給紙
動作について図５および図６を参照して説明する。

【００１３】図５および図６は、本体２の内部のモータ
からの駆動力を自動給紙装置１に伝達するための駆動力
伝達手段の動作を説明するための図である。図５（ａ）
は、自動給紙装置１によって本体２内の記録領域８に向
けて記録紙を給送している状態の記録装置の内部を示す
図であり、図５（ｂ）は、図５（ａ）に示されるスライ
ドレバーおよび切り換えアームを図５（ａ）の矢印Ａの
方向から見た図である。図６（ａ）は、自動給紙装置１
から本体２への記録紙の給紙動作を行わずに紙送りロー
ラ７によって記録紙を搬送している状態の記録装置の内
部を示す図である。図６（ｂ）は、図６（ａ）に示され
るスライドレバーおよび切り換えアームを図６（ａ）の
矢印Ａの方向から見た図である。図５（ａ）または図６
（ａ）のいずれの状態でも紙送りローラ７が本体２内の
モーター（不図示）などの駆動手段により駆動されて回
転する。

【００１４】図５（ａ）に示される駆動切り換え機構１
２は、図５（ａ）および図５（ｂ）に示す切り換えアー
ム１４、切り換えアーム１４に取り付けられたアームギ
ア１６ａおよび１６ｂや、図５（ａ）および図５（ｂ）
に示すスライドレバー１３などから構成されている。切
り換えアーム１４は、アームギア１６ｂと同じ回転軸を
中心に回動可能に本体２の内部に設けられており、モー
タから紙送りローラギア７ａを介して伝達される駆動力
を自動給紙装置１に伝達するか否かを切り換えるための
ものである。切り換えアーム１４の一方の端部に穴１４
ａが形成され、切り換えアーム１４の他方の端部に、ア
ームギア１６ｂと係合するアームギア１６ａが回動可能
に取り付けられている。

【００１５】アームギア１６ｂは、切り換えアーム１４
に対して適切な回転摺動負荷を伴って切り換えアーム１
４に回動可能に取り付けられている。従って、アームギ
ア１６ｂが回転することで、アームギア１６ａと切り換
えアーム１４との摺動負荷により切り換えアーム１４が
切り換えアーム１４と共に回転し、アームギア１６ａが
アームギア１６ｂの回転軸を中心に回転するように揺動
する。

【００１６】切り換えアーム１４の近傍には、アームギ
ア１６ｂの回転中心軸と平行な方向に移動可能に支持さ
れたスライドレバー１３が設けられている。スライドレ
バー１３は、切り換えアーム１４の穴１４ａにスライド
レバー１３の先端部分を挿入することで切り換えアーム
１４の回転を規制するためのものである。このスライド
レバー１３は、ばねなどの弾性体（不図示）により、図
５（ｂ）に示される矢印Ｄの方向に常に付勢されてい
る。矢印Ｄと反対の矢印Ｅの方向へのスライドレバー１
３の押し付けはキャリッジ２ａにより行われる。キャリ
ッジ２ａを所定の位置に移動させることで、図５（ａ）
に示したように切り換えアーム１４からスライドレバー
１３が退避した状態となるようにキャリッジ２ａにより
スライドレバー１３が押し付けられる。従って、図５
（ｂ）に示した状態を保持している間では、キャリッジ
２ａが前記所定の位置から自在に移動できない状態にな
っている。

【００１７】一方、紙送りローラ７の駆動切り換え機構
１２側の端部には、紙送りローラギア７ａが、紙送りロ
ーラ７と一体になるように設けられており、紙送りロー
ラギア７ａは、紙送りローラ７と共に紙送りローラ７の
回転軸の延長線上を中心に回転する。紙送りローラギア
７ａは、回動可能に支持されたアイドラギア１５と係合
し、アイドラギア１５はアームギア１６ｂと係合してい
る。本体２の内部のモータからの駆動力を自動給紙装置
１に伝達する駆動力伝達手段は、そのモータからの駆動
力を紙送りローラ７に伝達する複数のギアおよびローラ
や、紙送りローラ７、紙送りローラギア７ａ、アイドラ
ギア１５、アームギア１６ａおよび１６ｂなどから構成
されている。その駆動力伝達手段は、後述するように駆
動切り換え機構１２によって本体２内のモータからの駆
動力を自動給紙装置１に伝達したり、モータから自動給
紙装置１への駆動力の伝達を解除したりすることがで
き、自動給紙装置１に駆動力を断続的に伝達できるよう
に構成されている。

【００１８】図５（ａ）に示すように、切り換えアーム
１４の穴１４ａにスライドレバー１３の先端部分が挿入
されておらず、スライドレバー１３が切り換えアーム１
４から退避している状態では、紙送りローラギア７ａが
回転することにより、紙送りローラ７ａの回転に追従し
て切り換えアーム１４がアームギア１６ｂの回転軸を中
心に回転する。切り換えアーム１４の、図５（ａ）に示
される矢印Ｃの方向への回転は、アームギア１６ａが入
力ギア９に当接することにより規制される。アームギア
１６ａを入力ギア９に当接させた状態では、アームギア
１６ａが入力ギア９と係合し、アームギア１６ａの回転
が入力ギア９に伝達される。

【００１９】従って、図５（ａ）に示した状態では、紙
送りローラギア７ａを、図５（ａ）に示される矢印Ｂの
方向に回転させることにより、紙送りローラギア７ａの
回転力がアイドラギア１５、アームギア１６ｂおよび１
６ａ、入力ギア９、伝達ギア１０および１１、給紙ロー
ラギア５ａを介して給紙ローラ５に伝達される。これに
より、給紙ローラ５の回転に伴って自動給紙装置１上の
複数の記録紙４が一枚ずつ分離されて本体２の内部に供
給される。

【００２０】図６（ａ）および図６（ｂ）に示すよう
に、切り換えアーム１４の穴１４ａにスライドレバー１
３の先端部分を挿入することで切り換えアーム１４の回
転がスライドレバー１３により規制された状態では、ア
ームギア１６ａが入力ギア９から離れており、本体２内
のモータから自動給紙装置１への駆動力の伝達が解除さ
れている。

【００２１】図５（ａ）および図５（ｂ）に示した状態
から、図６（ａ）および図６（ｂ）に示したように自動
給紙装置１への駆動力の伝達が解除された状態にするに
は、まず、キャリッジ２ａを、前述した所定の位置から
移動させてキャリッジ２ａをスライドレバー１３から退
避させる。キャリッジ２ａを前記所定の位置から退避さ
せると、スライドレバー１３がキャリッジ２ａによりス
ライドレバー１３を押し付ける力が解除される。これに
より、スライドレバー１３が、前述した弾性体の付勢力
によって図５（ｂ）の矢印Ｄの方向に移動し、スライド
レバー１３の切り換えアーム１４側の先端面が切り換え
アーム１４のスライドレバー１３側の面に当接する。こ
のとき、スライドレバー１３の先端面は切り換えアーム
１４の側面に接触しているだけで、切り換えアーム１４
の穴１４ａにスライドレバー１３の先端部分が挿入され
ておらず、アームギア１６ａは入力ギア９と係合した状
態にある。

【００２２】その後、紙送りローラ７および紙送りロー
ラギア７ａを、図５（ａ）の矢印Ｂと反対の方向に回転
させる。紙送りローラギア７ａの回転はアイドラギア１
５を介してアームギア１６ｂに伝達され、さらに、アー
ムギア１６ｂと切り換えアーム１４との摺動負荷により
切り換えアーム１４が図５（ａ）の矢印Ｃと反対の方
向、すなわち図６（ａ）の矢印Ｆの方向に回転する。こ
れにより、アームギア１６ａが、アームギア１６ｂの回
転軸を中心に図６（ａ）の矢印Ｆの方向に回転するよう
に揺動し、アームギア１６ａが入力ギア９から離れる。
ここで、自動給紙装置１への駆動力の伝達が解除され
る。このように、アームギア１６ａが入力ギア９から離
れるように切り換えアーム１４を回転させていくと、図
６（ａ）および図６（ｂ）に示したように切り換えアー
ム１４の穴１４ａにスライドレバー１３の先端部分が挿
入され、切り換えアーム１４の回転がスライドレバー１
３によって規制される。

【００２３】また、図６（ａ）および図６（ｂ）に示し
た状態から、図５（ａ）および図５（ｂ）に示したよう
に自動給紙装置１へ駆動力が伝達される状態にするに
は、キャリッジ２ａを前記所定の位置に移動させ、キャ
リッジ２ａによってスライドレバー１３を図５（ｂ）の
矢印Ｅの方向に押し付ける。これにより、スライドレバ
ー１３の先端部分が切り換えアーム１４の穴１４ａから
引き抜かれ、スライドレバー１３による切り換えアーム
１４の回転の規制が解除される。

【００２４】その後、紙送りローラ７および紙送りロー
ラギア７ａを図５（ａ）の矢印Ｂの方向に回転させる。
紙送りローラギア７ａの回転はアイドラギア１５を介し
てアームギア１６ｂに伝達され、さらに、アームギア１
６ｂと切り換えアーム１４との摺動負荷により切り換え
アーム１４が図５（ａ）の矢印Ｃの方向に回転する。こ
れにより、アームギア１６ａが、アームギア１６ｂの回
転軸を中心に図５（ａ）の矢印Ｃの方向に回転するよう
に揺動し、アームギア１６ａが入力ギア９に当接する。
ここで、紙送りローラギア７ａからアイドラギア１５お
よびアームギア１６ｂを介して伝達された駆動力によっ
てアームギア１６ａが回転していることで、アームギア
１６ａが入力ギア９と係合して本体２内のモータからの
駆動力が自動給紙装置１に伝達される。

【００２５】図７は、図２に示した記録装置における給
紙動作、および記録ヘッドの予備動作のシーケンスを示
す図である。次では、上述した従来の記録装置の制御シ
ーケンスについて、図５、図６および図７などを参照し
て説明する。図７に基づいて説明する動作は、本体２に
備えられた制御手段により制御される。

【００２６】自動給紙装置１から本体２に記録紙を給紙
する前の記録装置の待機状態、すなわち記録装置の記録
信号待ちの状態では、駆動力伝達手段や、スライドレバ
ー１３および切り換えアーム１４が、図６（ａ）および
図６（ｂ）に示した状態になっている。従って、記録装
置の待機状態では、アームギア１６ａが入力ギア９から
離れ、切り換えアーム１４の回転がスライドレバー１３
によって規制されている。

【００２７】記録装置が、コンピュータ（不図示）など
から送信された記録信号を受信する（Ｓ１１）と、キャ
リッジ２ａを所定の位置に移動させてキャリッジ２ａに
よってスライドレバー１３を押し付けることで、図５
（ｂ）に示したようにスライドレバー１３を切り換えア
ーム１４から退避させる（Ｓ１２）。そして、紙送りロ
ーラギア７を図５（ａ）の矢印Ｂの方向に回転させて、
紙送りローラギア７の回転をアイドラギア１５を介して
アームギア１６ｂに伝達する。ここで、アームギア１６
ｂの回転に伴い、アームギア１６ｂと切り換えアーム１
４との摺動負荷によって切り換えアーム１４が回転し、
切り換えアーム１４と共にアームギア１６ａがアームギ
ア１６ｂの回転軸を中心に回転する。これにより、図５
（ａ）に示したようにアームギア１６ａが入力ギア９に
当接して係合し、本体２からの駆動力が給紙ローラギア
５ａに伝達されるように駆動切り換え機構１２の切り換
えが行われる（Ｓ１３）。

【００２８】さらに、紙送りローラ７を回転させていく
ことにより、駆動切り換え機構１２の切り換えが行われ
た直後に、紙送りローラ７の回転が入力ギア９に伝達さ
れ、自動給紙装置１から本体２への給紙が開始される
（Ｓ１４）。

【００２９】自動給紙装置１の給紙動作は、図３に示し
た押圧ローラ６と紙送りローラ７との間に記録紙の記録
ヘッド２ａ側の先端部分が挟み込まれた時点で完了す
る。自動給紙装置１の給紙が完了すると、紙送りローラ
７および紙送りローラギア７ａが、図５（ａ）の矢印Ｂ
と反対の方向に回転され、これに伴い、切り換えレバー
１４およびアームギア１６ａが図６（ａ）の矢印Ｆの方
向に回転されてアームギア１６ａが入力ギア９から離れ
る。これにより、本体２内のモータからの自動給紙装置
１への駆動力の伝達が解除され、駆動切り換え機構１２
による駆動力の切り換えが行われる（Ｓ１５）。

【００３０】次に、キャリッジ２ａを前記所定の位置か
ら移動させてキャリッジ２ａをスライドレバー１３から
退避させる（Ｓ１６）。これにより、キャリッジ２ａに
よってスライドレバー１３を押し付ける力が解除されて
スライドレバー１３が図６（ａ）の矢印Ｇの方向に移動
し、穴１４ａにスライドレバー１３の先端部分が挿入さ
れる。そして、キャリッジ２ａを、前記所定の位置と異
なる位置に移動した後に、前述した記録ヘッドの予備動
作を開始する（Ｓ１７）。記録ヘッドの予備動作を行う
際には、キャリッジ２ａの移動を伴うのが一般的であ
る。

【００３１】次に、記録ヘッドの予備動作が完了した時
点で、自動給紙装置１により給送された記録紙に対して
キャリッジ２ａ上の記録ヘッドが記録を開始する（Ｓ１
８）。

【００３２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の記録装置の制御方法では、自動給紙装置１によ
る給紙動作が行われている間に、キャリッジ２ａにより
スライドレバー１３を押し付けることでスライドレバー
１３を切り換えアーム１４から退避させた状態のままに
しておき、給紙動作が終了した後に記録ヘッドの予備動
作を行うので、その予備動作によっては給紙動作から記
録を開始する動作までの間の時間が長くなることがある
という問題点がある。

【００３３】また、インクジェット記録ヘッドの最近の
傾向として、ノズルの数を多くすることにより記録の高
速化が図られており、特に、多数枚の記録紙に記録を行
う際に記録ヘッドの予備動作の時間が長くなり、記録時
間が増大するという問題点がある。

【００３４】本発明の目的は、給送された記録媒体に記
録ヘッドによって記録を行う前に記録ヘッドの予備動作
を行う記録ヘッドにおいて、記録媒体の給送動作が開始
してから記録を行うまでの間の時間を短縮することがで
きる記録装置の制御方法、および記録装置を提供するこ
とにある。

【００３５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う
ための記録領域に向けて前記記録媒体を給紙手段により
給送し、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録を行
う前に前記記録ヘッドの予備動作を行う記録装置の制御
方法において、前記給紙手段による前記記録媒体の給送
が開始するのと同時に、または、前記給紙手段による前
記記録媒体の給送が行われている間に、前記記録ヘッド
の前記予備動作を開始することを特徴とする。

【００３６】具体的には、前記記録ヘッドを搭載して一
直線上を往復移動するキャリッジと、前記給紙手段が前
記記録媒体を給送するための駆動力を発生する駆動手段
と、前記給紙手段により給送された前記記録媒体を、前
記記録領域を通過するように前記キャリッジの移動方向
と交差する方向に搬送するための紙送りローラと、前記
キャリッジを所定の位置に停止させた後に前記紙送りロ
ーラを所定の方向に回転させることで前記駆動手段から
の駆動力を前記給紙手段に伝達し、かつ、前記キャリッ
ジを前記所定の位置と異なる位置に移動させた後に前記
紙送りローラを前記所定の方向と反対の方向に回転させ
ることで前記駆動手段から前記給紙手段への駆動力の伝
達を解除するように構成された駆動力伝達手段とを用
い、前記キャリッジを前記所定の位置に停止させた後、
前記駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記給紙手
段への駆動力の伝達を開始するのと同時に、または、前
記駆動力の伝達が行われている間に前記記録ヘッドを前
記所定の位置から退避させてから前記記録ヘッドの前記
予備動作を開始する。

【００３７】さらに、前記記録ヘッドとして、前記記録
媒体に向けて液体を吐出するノズルが形成されたインク
ジェット記録ヘッドを用い、該インクジェット記録ヘッ
ドの予備動作として、前記ノズル内の液体を前記ノズル
の外部から吸引することが好ましい。

【００３８】さらに、前記記録ヘッドとして、前記記録
媒体に向けて液体を吐出する吐出口が形成されたインク
ジェット記録ヘッドを用い、該インクジェット記録ヘッ
ドの予備動作として、前記インクジェット記録ヘッドの
吐出口面をワイピングしたり、前記吐出口から液体を予
備吐出させたりすることが好ましい。

【００３９】上記のとおりの発明では、給紙手段による
記録媒体の給送が開始するとの同時に、または、記録媒
体の給送が行われている間に記録ヘッドの予備動作を開
始することにより、記録媒体の給送動作と、記録ヘッド
の予備動作の少なくとも一部とが平行して行われ、記録
媒体の給送動作の終了後に行われる記録ヘッドの予備動
作の時間を短くするか、あるいは無くすことができる。
従って、記録媒体を給送する動作が開始してから記録媒
体の記録が開始するまでの間の時間を大幅に短縮するこ
とができ、多数のノズルを有する記録ヘッドにより多数
の記録媒体に記録を行う際にも、記録時間を大幅に短く
することができる。

【００４０】また、本発明の記録装置は、記録媒体に記
録を行う記録ヘッドを搭載して一直線上を往復移動する
キャリッジと、前記記録ヘッドにより記録媒体に記録を
行うための記録領域に向けて前記記録媒体を給送する給
紙手段と、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録を
行う前に、前記記録ヘッドを回復させるための予備動作
を行うヘッド回復手段と、前記記録ヘッド、前記給紙手
段および前記ヘッド回復手段を制御する制御手段とを有
する記録装置において、前記制御手段が、前記給紙手段
による前記記録媒体の給送を開始するのと同時に、また
は、前記給紙手段による前記記録媒体の給送が行われて
いる間に、前記ヘッド回復手段が前記記録ヘッドの前記
予備動作を開始するように前記給紙手段、前記記録ヘッ
ドおよび前記ヘッド回復手段を制御するものであること
を特徴とする。

【００４１】具体的には、前記記録ヘッドが、前記記録
媒体に向けて液体を吐出するノズルが形成されたインク
ジェット記録ヘッドであり、前記ヘッド回復手段が、前
記インクジェット記録ヘッドの前記ノズル内の液体を前
記ノズルの外部から吸引するものである。また、前記記
録ヘッドが、前記記録媒体に向けて液体を吐出する吐出
口が形成されたインクジェット記録ヘッドであり、前記
ヘッド回復手段が、前記インクジェット記録ヘッドの吐
出口面をワイピングするものである。

【００４２】さらに、本発明の記録装置は、記録媒体に
記録を行う記録ヘッドを搭載して一直線上を往復移動す
るキャリッジと、前記記録ヘッドにより記録媒体に記録
を行うための記録領域に向けて前記記録媒体を給送する
給紙手段と、前記記録ヘッドおよび前記給紙手段を制御
し、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録を行う前
に、前記記録ヘッドを回復させるための予備動作を行う
ように前記記録ヘッドを制御する制御手段とを有する記
録装置において、前記制御手段が、前記給紙手段による
前記記録媒体の給送を開始するのと同時に、または、前
記給紙手段による前記記録媒体の給送が行われている間
に、前記記録ヘッドの前記予備動作を開始するように、
前記記録ヘッドおよび前記給紙手段を制御するものであ
ることを特徴とする。

【００４３】具体的には、前記記録ヘッドが、前記記録
媒体に向けて液体を吐出する吐出口が形成されたインク
ジェット記録ヘッドであり、前記制御手段が、前記イン
クジェット記録ヘッドの前記吐出口から液体を予備吐出
させるように前記インクジェット記録ヘッドを制御する
ものである。

【００４４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。

【００４５】図１は、本発明の一実施形態の記録装置の
制御方法を説明するための図であり、記録装置における
給紙動作、および記録ヘッドの予備動作のシーケンスを
示す図である。本実施形態の記録装置では、従来のもの
と比較して制御手段のみが異なっている。本実施形態の
記録装置における制御手段を除く構成部品は、従来のも
のと同様である。以下では、図１や、従来の技術で説明
した図２〜図６を参照して本実施形態の記録装置の制御
方法を説明する。図１に基づいて説明する動作は、記録
装置の本体の内部に備えられた制御手段により制御され
る。

【００４６】まず、自動給紙装置１から本体２に記録紙
を給紙する前の記録装置の待機状態、すなわち記録装置
の記録信号待ちの状態では、駆動力伝達手段や、スライ
ドレバー１３および切り換えアーム１４が、図６（ａ）
および図６（ｂ）に示した状態になっている。従って、
記録装置の待機状態では、アームギア１６ａが入力ギア
９から離れ、切り換えアーム１４の回転がスライドレバ
ー１３によって規制されている。

【００４７】記録装置が、コンピュータ（不図示）など
から送信された記録信号を受信する（Ｓ１）と、キャリ
ッジ２ａを所定の位置に移動させてキャリッジ２ａによ
ってスライドレバー１３を押し付けることで、図５
（ｂ）に示したようにスライドレバー１３を切り換えア
ーム１４から退避させる（Ｓ２）。そして、紙送りロー
ラギア７を図５（ａ）の矢印Ｂの方向に回転させて、紙
送りローラギア７の回転をアイドラギア１５を介してア
ームギア１６ｂに伝達する。ここで、アームギア１６ｂ
の回転に伴い、アームギア１６ｂと切り換えアーム１４
との摺動負荷によって切り換えアーム１４が回転し、切
り換えアーム１４と共にアームギア１６ａがアームギア
１６ｂの回転軸を中心に回転する。これにより、図５
（ａ）に示したようにアームギア１６ａが入力ギア９に
当接して係合し、本体２からの駆動力が給紙ローラギア
５ａに伝達されるように駆動切り換え機構１２の切り換
えが行われる（Ｓ３）。

【００４８】さらに、紙送りローラ７を回転させていく
ことにより、駆動切り換え機構１２の切り換えが行われ
た直後に、紙送りローラ７の回転が入力ギア９に伝達さ
れ、自動給紙装置１から本体２への給紙が開始される
（Ｓ４）。自動給紙装置１から本体２への記録紙の給送
が開始されるのと同時に、キャリッジ２ａを前記所定の
位置から移動させてキャリッジ２ａをスライドレバー１
３から退避させる（Ｓ５）。ここで、キャリッジ２ａを
退避させることでスライドレバー１３が図５（ａ）の矢
印Ｄの方向に移動してスライドレバー１３の先端面が切
り換えアーム１４のスライドレバー１３側の側面に当接
するが、穴１４ａにはスライドレバー１３の先端部分が
挿入されない。従って、駆動力伝達手段は、アームギア
１６ａと入力ギア９とが係合して本体２のモータからの
駆動力が自動給紙装置１に伝達される状態にある。

【００４９】そして、キャリッジ２ａが、前記所定の位
置と異なる位置に移動されると、キャリッジ２ａ上の記
録ヘッドの予備動作が開始される（Ｓ６）。本実施形態
の記録装置においても、キャリッジ２ａに搭載される記
録ヘッドとして、インクなどの液体に熱エネルギーなど
を与えることで液体を吐出するインクジェット記録ヘッ
ドなどが用いられる。インクジェット記録ヘッドには、
液体を吐出するノズルが複数設けられており、ノズル先
端の吐出口からノズル内の液体が吐出される。インクジ
ェット記録ヘッドの予備動作として、インクジェット記
録ヘッドのノズル内の液体をインク吸引手段やキャップ
部材などによりノズルの外部から吸引する吸引動作が行
われる。また、インクジェット記録ヘッドの吐出口面を
クリーニングブレードによりワイピングして吐出口面を
クリーニングするワイピング動作、制御手段によりイン
クジェット記録ヘッドの吐出口から液体を予備吐出させ
る動作などが行われる。

【００５０】この記録ヘッドの予備動作は、自動給紙装
置１の給紙が行われている間に開始され、自動給紙装置
１の給紙動作と、記録ヘッドの予備動作の少なくとも一
部とが平行して行われる。

【００５１】自動給紙装置１の給紙動作は、図３に示し
た押圧ローラ６と紙送りローラ７との間に記録紙の記録
ヘッド２ａ側の先端部分が挟み込まれた時点で完了す
る。自動給紙装置１の給紙が完了すると、紙送りローラ
７および紙送りローラギア７ａが、図５（ａ）の矢印Ｂ
と反対の方向に回転され、これに伴い、切り換えレバー
１４およびアームギア１６ａが図６（ａ）の矢印Ｆの方
向に回転されてアームギア１６ａが入力ギア９から離れ
る。これにより、本体２内のモータからの自動給紙装置
１への駆動力の伝達が解除され、駆動切り換え機構１２
による駆動力の切り換えが行われる（Ｓ７）。そして、
レバー１４を図６（ａ）の矢印Ｆの方向に回転させてい
くことにより、スライドレバー１３が図６（ｂ）の矢印
Ｇの方向に移動して穴１４ａにスライドレバー１３の先
端部分が挿入され、切り換えアーム１４の回転がスライ
ドレバー１３によって規制される。

【００５２】次に、自動給紙装置１の給紙が完了した後
の駆動切り換え機構１２の切り換え動作、および記録ヘ
ッドの予備動作が完了した時点で、自動給紙装置１によ
り給送された記録紙に対してキャリッジ２ａ上の記録ヘ
ッドが記録を開始する（Ｓ８）。

【００５３】以上で説明したように本実施形態の記録装
置では、自動給紙装置１による記録紙の給送が開始して
から記録紙の給送が終了するまでの間に、記録ヘッドの
予備動作を開始することにより、記録紙の給送動作と、
記録ヘッドの予備動作の少なくとも一部とが平行して行
われ、給紙動作終了後に記録ヘッドの予備動作を行う時
間を短くするか、あるいは無くすことができる。従っ
て、記録紙の給送動作が開始してから記録紙への記録が
開始するまでの間の時間を大幅に短縮することができ
る。その結果、多数のノズルを有する記録ヘッドにより
多数の記録紙に記録を行う際にも、記録時間を大幅に短
くすることができる。

【００５４】また、本実施形態の記録装置では、キャリ
ッジ２ａがスライドレバー１３を押し付けるための所定
の位置と異なる位置でキャリッジ２ａの予備動作が行わ
れるが、その所定の位置でキャリッジ２ａの予備動作を
行うように記録装置を構成してもよい。これにより、自
動給紙装置１の給紙動作が開始するとの同時に、記録ヘ
ッドの予備動作を行うことができ、また、このように自
動給紙装置１の給紙動作が開始するとの同時に記録ヘッ
ドの予備動作を開始させてもよい。

【００５５】さらに、本実施形態の記録装置では、自動
給紙装置１の給紙動作が開始するのと同時にキャリッジ
２ａをスライドレバー１３から退避させたが、自動給紙
装置１の給紙動作が完了する前に記録ヘッドの予備動作
を開始することができれば、給紙動作を開始した後にキ
ャリッジ２ａをスライドレバー１３を退避させてもよ
い。この場合でも、自動給紙装置１の給紙動作と、記録
ヘッドの予備動作の少なくとも一部とを平行して行うこ
とができ、給紙動作が開始してから記録が開始するまで
の間の時間を短縮することできる。

【００５６】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、給紙手段
による記録媒体の給送が開始するとの同時に、または、
記録媒体の給送が行われている間に記録ヘッドの予備動
作を開始することにより、記録媒体を給送する動作が開
始してから記録媒体の記録が開始するまでの間の時間を
大幅に短縮することができ、多数のノズルを有する記録
ヘッドにより多数の記録媒体に記録を行う際にも記録時
間を大幅に短くすることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の記録装置における給紙動
作、および記録ヘッドの予備動作のシーケンスを示す図
である。

【図２】従来の記録装置を示す斜視図である。

【図３】図２に示した記録装置の主要部の断面図であ
る。

【図４】図２に示した自動給紙装置１の斜視図である。

【図５】図２に示した本体の内部のモータからの駆動力
を自動給紙装置に伝達するための駆動力伝達手段の動作
を説明するための図である。

【図６】図２に示した本体の内部のモータからの駆動力
を自動給紙装置に伝達するための駆動力伝達手段の動作
を説明するための図である。

【図７】図２に示した記録装置における給紙動作、およ
び記録ヘッドの予備動作のシーケンスを示す図である。

【符号の説明】

１ 自動給紙装置 ２ キャリッジ ３ 排紙トレー ４ 記録紙スタック ５ 給紙ローラ ５ａ 給紙ローラギア ６ 押圧ローラ ７ 紙送りローラ ７ａ 紙送りローラギア ８ 印字領域 ９ 入力ギア １０、１１ 伝達ギア １２ 駆動切り換え機構 １３ スライドレバー １４ 切り換えアーム １４ａ 穴 １５ アイドラギア １６ａ、１６ｂ アームギア

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録ヘッドにより記録媒体に記録を行う
   ための記録領域に向けて前記記録媒体を給紙手段により
   給送し、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録を行
   う前に前記記録ヘッドの予備動作を行う記録装置の制御
   方法において、 前記給紙手段による前記記録媒体の給送を開始するのと
   同時に、または、前記給紙手段による前記記録媒体の給
   送が行われている間に、前記記録ヘッドの前記予備動作
   を開始することを特徴とする記録装置の制御方法。
2. 【請求項２】 前記記録ヘッドを搭載して一直線上を往
   復移動するキャリッジと、 前記給紙手段が前記記録媒体を給送するための駆動力を
   発生する駆動手段と、 前記給紙手段により給送された前記記録媒体を、前記記
   録領域を通過するように前記キャリッジの移動方向と交
   差する方向に搬送するための紙送りローラと、 前記キャリッジを所定の位置に停止させた後に前記紙送
   りローラを所定の方向に回転させることで前記駆動手段
   からの駆動力を前記給紙手段に伝達し、かつ、前記キャ
   リッジを前記所定の位置と異なる位置に移動させた後に
   前記紙送りローラを前記所定の方向と反対の方向に回転
   させることで前記駆動手段から前記給紙手段への駆動力
   の伝達を解除するように構成された駆動力伝達手段とを
   用い、 前記キャリッジを前記所定の位置に停止させた後、前記
   駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記給紙手段へ
   の駆動力の伝達を開始するのと同時に、または、前記駆
   動力の伝達が行われている間に、前記記録ヘッドを前記
   所定の位置から退避させてから前記記録ヘッドの前記予
   備動作を開始する請求項１に記載の記録装置の制御方
   法。
3. 【請求項３】 前記記録ヘッドとして、前記記録媒体に
   向けて液体を吐出するノズルが形成されたインクジェッ
   ト記録ヘッドを用い、該インクジェット記録ヘッドの予
   備動作として、前記ノズル内の液体を前記ノズルの外部
   から吸引する請求項１または２に記載の記録装置の制御
   方法。
4. 【請求項４】 前記記録ヘッドとして、前記記録媒体に
   向けて液体を吐出する吐出口が形成されたインクジェッ
   ト記録ヘッドを用い、該インクジェット記録ヘッドの予
   備動作として、前記インクジェット記録ヘッドの吐出口
   面をワイピングする請求項１または２に記載の記録装置
   の制御方法。
5. 【請求項５】 前記記録ヘッドとして、前記記録媒体に
   向けて液体を吐出する吐出口が形成されたインクジェッ
   ト記録ヘッドを用い、該インクジェット記録ヘッドの予
   備動作として、前記吐出口から液体を予備吐出させる請
   求項１または２に記載の記録装置の制御方法。
6. 【請求項６】 記録媒体に記録を行う記録ヘッドを搭載
   して一直線上を往復移動するキャリッジと、前記記録ヘ
   ッドにより記録媒体に記録を行うための記録領域に向け
   て前記記録媒体を給送する給紙手段と、前記記録ヘッド
   により前記記録媒体に記録を行う前に、前記記録ヘッド
   を回復させるための予備動作を行うヘッド回復手段と、
   前記記録ヘッド、前記給紙手段および前記ヘッド回復手
   段を制御する制御手段とを有する記録装置において、 前記制御手段が、前記給紙手段による前記記録媒体の給
   送を開始するのと同時に、または、前記給紙手段による
   前記記録媒体の給送が行われている間に、前記ヘッド回
   復手段が前記記録ヘッドの前記予備動作を開始するよう
   に前記給紙手段、前記記録ヘッドおよび前記ヘッド回復
   手段を制御するものであることを特徴とする記録装置。
7. 【請求項７】 前記記録ヘッドが、前記記録媒体に向け
   て液体を吐出するノズルが形成されたインクジェット記
   録ヘッドであり、前記ヘッド回復手段が、前記インクジ
   ェット記録ヘッドの前記ノズル内の液体を前記ノズルの
   外部から吸引するものである請求項６に記載の記録装
   置。
8. 【請求項８】 前記記録ヘッドが、前記記録媒体に向け
   て液体を吐出する吐出口が形成されたインクジェット記
   録ヘッドであり、前記ヘッド回復手段が、前記インクジ
   ェット記録ヘッドの吐出口面をワイピングするものであ
   る請求項６に記載の記録装置。
9. 【請求項９】 記録媒体に記録を行う記録ヘッドを搭載
   して一直線上を往復移動するキャリッジと、前記記録ヘ
   ッドにより記録媒体に記録を行うための記録領域に向け
   て前記記録媒体を給送する給紙手段と、前記記録ヘッド
   および前記給紙手段を制御し、前記記録ヘッドにより前
   記記録媒体に記録を行う前に、前記記録ヘッドを回復さ
   せるための予備動作を行うように前記記録ヘッドを制御
   する制御手段とを有する記録装置において、 前記制御手段が、前記給紙手段による前記記録媒体の給
   送を開始するのと同時に、または、前記給紙手段による
   前記記録媒体の給送が行われている間に、前記記録ヘッ
   ドの前記予備動作を開始するように前記記録ヘッドおよ
   び前記給紙手段を制御するものであることを特徴とする
   記録装置。
10. 【請求項１０】 前記記録ヘッドが、前記記録媒体に向
    けて液体を吐出する吐出口が形成されたインクジェット
    記録ヘッドであり、前記制御手段が、前記インクジェッ
    ト記録ヘッドの前記吐出口から液体を予備吐出させるよ
    うに前記インクジェット記録ヘッドを制御するものであ
    る請求項９に記載の記録装置。
11. 【請求項１１】 前記給紙手段が前記記録媒体を給送す
    るための駆動力を発生する駆動手段と、 前記給紙手段により給送された前記記録媒体を、前記記
    録領域を通過するように前記キャリッジの移動方向と交
    差する方向に搬送するための紙送りローラと、 前記キャリッジを所定の位置に停止させた後に前記紙送
    りローラを所定の方向に回転させることで前記駆動手段
    からの駆動力を前記給紙手段に伝達し、かつ、前記キャ
    リッジを前記所定の位置と異なる位置に移動させた後に
    前記紙送りローラを前記所定の方向と反対の方向に回転
    させることで前記駆動手段から前記給紙手段への駆動力
    の伝達を解除するように構成された駆動力伝達手段とを
    さらに有し、 前記キャリッジを前記所定の位置に停止させた後、前記
    駆動力伝達手段による前記駆動手段から前記給紙手段へ
    の駆動力の伝達を開始するのと同時に、または、前記駆
    動力の伝達が行われている間に、前記記録ヘッドを前記
    所定の位置から退避させてから前記記録ヘッドの前記予
    備動作を開始するように、前記制御手段が、前記キャリ
    ッジおよび前記駆動手段をさらに制御するものである請
    求項６〜１０のいずれか１項に記載の記録装置。