JP2000086311A - セメント混和材及びこれを含有するセメント組成物 - Google Patents

セメント混和材及びこれを含有するセメント組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭灰を配合したセメントペースト、モルタ
ル、コンクリートなどのセメント組成物において、石炭
灰中の未燃カーボンがセメント組成物の表面美観を損な
うといった問題を解決することである。 【解決手段】 石炭灰及び界面活性剤からなることを特
徴とするセメント混和材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭灰が配合され
たセメント組成物において、セメント組成物の硬化後の
表面が斑状、または縞模様状になることを防いで表面美
観を保つ、コンクリート製品、打ちっ放しコンクリー
ト、補修モルタルなどに利用できるセメント混和材及び
セメント組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電所の微粉炭燃焼ボイラから大量
に産出される石炭灰は、コンクリート、モルタル、また
はセメントペーストなどのセメント組成物に配合するこ
とによって、セメント組成物のワーカビリティや構造物
への充填性を向上させ、硬化後のセメント組成物の組織
が緻密化して長期強度が増大するとともに水密性や化学
薬品抵抗性が増し、水和発熱が緩和されるため温度ひび
割れを抑制し、さらにアルカリ骨材反応を抑制する効果
があるなど、優れた特長をセメント組成物に付与するこ
とができる。
【0003】しかしながら、石炭灰は微粉炭ボイラから
の副産物であり、微粉炭の燃焼条件によっては未燃の炭
素(以下、未燃カーボンと言う)が残存する。未燃カー
ボンを含有する石炭灰をセメント組成物に配合した場
合、セメント組成物練り混ぜ後の成型時にこの未燃カー
ボンがセメント組成物から遊離してセメント組成物表面
あるいは型枠との接触部分に集まり、未燃カーボンは黒
色のため、セメント組成物硬化後に斑状または縞模様状
となって現れ、著しく表面の美観を損なうといった問題
がある。特に振動締め堅めによる型枠への成型を行うと
遊離した未燃カーボンが凝集して表面状態が汚くなる。
【0004】硬化したセメント組成物の表面美観は、構
造物自体の景観に影響を与え、またコンクリート製品と
した場合にはその商品価値を低下させてしまう。また、
これら未燃カーボンは水に対する親和性が低いために、
セメント組成物中で構造的な欠陥となり、硬化後のセメ
ント組成物の強度を損なうといった問題もある。
【0005】これら未燃カーボンによる問題は、1.夏
場の電力需要が増加した場合に燃焼効率が低下して石炭
灰中の未燃カーボン量が増加、2.副産物としての石炭
灰のセメント組成物への配合量の増加、3.高機能なセ
メント組成物として高流動コンクリートの要求が高まり
セメント組成物の材料分離を生じさせないために石炭灰
の配合量を増加させる、などの理由により結果としてセ
メント組成物中の未燃カーボン量が増え、近年特に注目
されるようになっている。
【0006】一方、問題となる石炭灰中の未燃カーボン
による美観の改善方法として、例えば、特開平03−2
79242号に記載されているが、高価なチタン酸化物
を使用し、しかもセメント組成物の流動性にも影響を与
えるものである。また石炭灰中の未燃カーボンを除去す
る方法については、例えば、特開平07−222939
号に記載されているが、石炭灰の処理に煩雑な操作が必
要であり、何れも経済的ではなく未だセメント組成物の
表面美観を解決するには至っていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、石炭灰を配合したセメントペースト、モル
タル、コンクリートなどのセメント組成物において、石
炭灰中の未燃カーボンがセメント組成物の表面美観を損
なうといった問題を、セメント組成物の流動性や、硬化
後の耐久性を損なうことなく、しかも石炭灰自体の特別
な処理なしに解決することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、石炭灰が含
有されたセメント組成物において、ワーカビリティ、耐
久性などセメント組成物として必要な物理的機能を損な
うことなく、表面美観を美しく保つ方法について鋭意研
究した結果、石炭灰と、石炭灰の未燃カーボンを分散さ
せる特定の界面活性剤とを必須成分とするセメント混和
材及びセメント、石炭灰、及び界面活性剤を含有するセ
メント組成物により達成されることを知見し、本発明を
完成した。即ち石炭灰及び界面活性剤からなることを特
徴とするセメント混和材及びセメント、及び前記セメン
ト混和材を含有することを特徴とするセメント組成物で
ある。
【0009】セメント組成物においてワーカビリティを
確保し、単位水量を減じて耐久性を増す方法として、減
水剤、高性能AE減水剤などのセメント分散剤が用いら
れる。これらセメント分散剤は、セメント粒子に吸着し
てセメント粒子に負の電位を付与し、あるいはセメント
分散剤のグラフト鎖による立体障害効果によってセメン
ト粒子同士の凝集を防ぎ、セメント分散効果を発揮す
る。本発明者は様々な試験を繰り返し行った結果、殆ど
のセメント分散剤はその分子構造にカルボキシル基また
はスルホン基を含有すること、および疎水性を増した分
散剤を用いてもセメント粒子への吸着量は増加しないこ
とから、多くの界面活性剤が親水基と疎水基を持ち、疎
水基が粒子表面に吸着して分散性を発揮するのとは異な
り、セメント分散剤のセメント粒子への吸着はセメント
粒子表面に存在するカルシウムを介在し、カルボキシル
基またはスルホン基が吸着基となって初めて達成される
ことが判明した。
【0010】また、石炭灰を配合したセメント組成物も
セメント分散剤により流動性が向上する。これはセメン
ト粒子の分散だけでなく、石炭灰自体の分散にもセメン
ト分散剤が効果を発揮するためである。例えば、石炭灰
単味の金属アルカリによるアルカリ性雰囲気下では、セ
メント分散剤添加による流動性改善効果は少なく、水酸
化カルシウムによるアルカリ性雰囲気でのセメント分散
剤添加による流動性改善効果が大きいことから、シリカ
含有量の多い石炭灰はその表面でカルシウムシリケート
を形成し、セメント粒子同様にセメント分散剤は石炭灰
表面のカルシウムを介在して吸着して流動性を発揮する
ものと考えられる。
【0011】石炭灰が配合されたセメント組成物におい
て、表面美観を改善するためには、石炭灰中から未燃カ
ーボンが剥離、遊離することを防ぐか、未燃カーボンを
セメント組成物中に均一に分散させて、表面付近に集積
させないことが必要になる。石炭灰自体はセメント分散
剤によって分散するため、セメント組成物に石炭灰を配
合した場合には石炭灰からの未燃カーボンの剥離を抑制
することは困難であり、遊離した未燃カーボンをセメン
ト組成物中に均一に分散させざるを得ない。従って、表
面美観の改善にはセメント組成物中に未燃カーボンを均
一に分散させなければならないが、セメント組成物のワ
ーカビリティおよび耐久性に影響を与えないことが必須
となる。本発明者は、セメント、石炭灰及び未燃カーボ
ンの分散理論を解明した結果、セメント組成物中への未
燃カーボンの分散には親水基と疎水基を有する比較的分
子量の小さい、例えば数千以下の特定な界面活性剤を適
量使用することが有効であることを見出した。即ち、石
炭灰中の未燃カーボンをセメント組成物などの水性分散
系へ分散させる場合は、界面活性剤のカルボキシル基や
スルホン基などの親水基が未燃カーボンへの吸着基とは
ならず、もっぱら界面活性剤の疎水基が吸着し、親水基
が水との親和性を向上させて分散効果を発揮することを
知見した。またこの未燃カーボンの分散にはセメント分
散剤は全く効果を示さない。これは未燃カーボン表面に
はカルシウムが存在しないこと、セメント分散に効果的
な分散剤は親水性が大きいことによるものと考えられ
る。以下本発明について詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に使用される石炭灰は、微
粉炭燃焼ボイラから産出される副産物で、ボトムアッシ
ュ、シンダーアッシュ、フライアッシュがあり、JIS
A 6201で規定されるフライアッシュはもちろん
のこと、ボイラから直接排出されるものや、石炭灰を粉
砕、分級等によって粒度を調整したものでも良く、また
セメント組成物への配合量も限定されるものではない。
【0013】本発明に使用される界面活性剤は、石炭灰
の未燃カーボンをセメント組成物中に均一に分散させる
ことのできる物質であり、即ち、溶液表面において高い
表面活性を示し、かつ臨界ミセル濃度以上でミセルコロ
イドを形成し、その分子構造中に有する親水基及び疎水
基によって2相界面によく吸着され、界面の自由エネル
ギーを著しく低下させる作用を示す、分子量が数千以下
の物質である。一方、セメント粒子を水溶液中に分散さ
せる能力のあるセメント分散剤は、親水基及び疎水部を
有するが、表面活性能力が低く、ミセルコロイドの形成
はまれであり、その疎水部による親油性物質への吸着が
極めて少なく、また、その分子量が数千以上と大きいも
のであるので本発明においては、界面活性剤に分類しな
い。
【0014】セメント組成物に流動性を与え、また、水
量を減じて強度を得るために、例えばリグニンスルホン
酸系、メラミン系、芳香族スルホン酸系、ポリカルボン
酸系といった減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤
が用いられることが多い。これらセメント分散剤はその
分子構造中にカルボキシル基またはスルホン基を含有す
るものであり、セメント粒子、あるいは配合される鉱物
質微粉末に吸着して分散性を発揮している。石炭灰の未
燃カーボンを分散させる界面活性剤として陰イオン性界
面活性剤も使用できるが、陰イオン性界面活性剤は通常
その構造中にカルボキシル基またはスルホン基を含有し
ているため、セメント分散剤と競争的な吸着を生じてセ
メント組成物自体の流動性が低下し、あるいは界面活性
剤がセメント粒子に吸着してしまうため未燃カーボンに
吸着される量が少なくなり、未燃カーボンの分散性が悪
くなり、表面美観の改善効果が発揮されない、あるいは
多量の界面活性剤が必要となる。
【0015】本発明に使用される界面活性剤としては、
陽イオン性界面活性剤が好ましい。陽イオン性界面活性
剤としては、第1級〜第4級アンモニウム塩型があり、
その構造中に炭素数8〜24のアルキル基を疎水基とし
てもつものであり、例えば炭素数18のステアリルアミ
ンアセテート、ステアリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリルジメチルアミンオキサイドや、炭素数1
2のラウリルトリメチルアンモニウムや、またセチルト
リメチルアンモニウムクロライドなどがある。
【0016】また、本発明に使用される界面活性剤とし
ては非イオン性界面活性剤が好ましい。非イオン性界面
活性剤は、シリコーン系とアセチレン系とポリエチレン
グリコール型と多価アルコール型とに分類される。シリ
コーン系界面活性剤は、水に可溶性、あるいは懸濁して
存在できるものがよく、シリコンとポリオキシアルキレ
ンとの共重合体であるポリエーテル-シリコーン共重合
体、またはシリコーンオイルを主原料に親水基としてエ
チレングリコールやポリエチレングリコールなどのポリ
オキシアルキレンを導入したポリエーテル変性シリコー
ンなどが例示され、アセチレン系界面活性剤はその構造
中に三重結合の炭素をもつ第2級または第3級のアルコ
ールまたはグリコールである。またポリエチレングリコ
ール型では、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂
肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸
エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミ
ンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオ
キサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポ
リプロピレンエチレンオキサイド付加物、などが例示さ
れ、多価アルコール型では、グリセロールの脂肪酸エス
テル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビ
トールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂
肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、ア
ルカノールアミン類の脂肪酸アミドなどが例示される。
【0017】本発明に使用される界面活性剤としては、
特にシリコーン系、またはアセチレン系界面活性剤がセ
メントの流動性、耐久性を損なう事なく特に優れた効果
を発揮する。これはシリコーン系ではシリコンの疎水性
部分が、またアセチレン系では三重結合による非常に高
い電子密度が未燃カーボンと結合し、同時にグリコール
部分が強い濡れ効果を発揮させて未燃カーボンをセメン
ト組成物中に均一に分散させる。また、界面活性剤とし
てポリエチレングリコール型に分類される非イオン性界
面活性剤を使用する場合、ポリオキシエチレン部分の含
有量は特に限定されるものではないが、オキシエチレン
の付加モル数が4〜80が好ましい。この付加モル数が
4より少ないと石炭灰中の未燃カーボンをセメント組成
物中に安定的に存在させることが難しく、また付加モル
数が80より大きいと練混ぜ直後のセメント組成物運搬
において連行空気量が経時的に変化する場合があり、好
ましくない。ポリエチレングリコール型のポリエチレン
グリコール部分は、炭素数3を構成単位としたポリプロ
ピレングリコールに変えても、炭素数2以上のオキシア
ルキレンがランダムあるいはブロック状に重合したポリ
アルキレングリコールでもよい。
【0018】上記本発明に使用される界面活性剤は一種
類でも良く、また二種類以上を混合して使用しても良
い。
【0019】本発明のセメント混和材及びセメント組成
物において、界面活性剤の添加量は、石炭灰100重量
部に対して、固形分重量で0.002〜0.5重量部が
好ましい。0.002重量部より少ないと石炭灰中の未
燃カーボンを安定的にセメント組成物に分散させる作用
がなく、また0.5重量部より多いとセメント組成物の
流動性を低下させたり、練り混ぜ直後の連行空気量が過
大に多くなり、強度的に問題がある。
【0020】本発明のセメント組成物を製造する場合、
セメント組成物を構成する材料の添加順序は特に制限さ
れるものではなく、例えば、本発明のセメント混和材を
セメント組成物に添加すると、練り混ぜ時に界面活性剤
を計量する必要がなく、また界面活性剤の添加量が石炭
灰に対して一定となるので効率的である。またセメン
ト、水、細骨材および/または粗骨材と石炭灰とを練り
混ぜた後に、界面活性剤および他の混和材料を添加して
もよい。セメント組成物中への本発明のセメント混和材
及びセメントの添加方法、セメント組成物各材料の練り
混ぜ方法は特に制限を受けるものではない。
【0021】本発明に使用されるセメントは、普通、早
強、中庸熱、低熱、白色などの各ポルトランドセメン
ト、これらに鉱物質微粉末である高炉スラグ、シリカヒ
ューム、石灰石などを添加した混合セメントまたはアル
ミネート鉱物を添加した速硬性セメント等があり、これ
らセメントを混合して用いてもよく、その種類によらず
流動性、耐久性に優れ、表面美観を損なわないセメント
組成物とすることができる。
【0022】本発明のセメント組成物には、セメントペ
ースト、モルタル、コンクリートを含み、その他成分、
例えば減水剤、AE剤、高性能AE減水剤、消泡剤、発
泡剤、流動化剤、凝結遅延剤、促進剤、増粘剤、収縮低
減剤、防錆剤、発泡材や膨張材などの混和材料、高炉ス
ラグ骨材、溶融スラグ骨材、鉄鉱石などの骨材、スチー
ルファイバーや連続繊維などの補強材を配合してもよ
い。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。なお、これら
は例示であり本発明を限定するものではない。本発明に
使用するセメントとして普通ポルトランドセメント(比
重3.15、秩父小野田社製)と、石炭灰として火力発
電所から産出されたフライアッシュ(比重2.22)
と、界面活性剤と、細骨材として小笠産陸砂(表乾比重
2.59)と、粗骨材として岩瀬産砕石(表乾比重2.
65)とを用いて、セメント組成物を練混ぜた。表1に
セメント組成物の配合と使用した界面活性剤を記載し
た。高性能AE減水剤(コアフローNP−55、秩父小
野田社製)の添加量は、練り上がりのスランプフロー値
が目標65cmとなるように添加した。
【0024】
【表1】
【0025】練混ぜ後のセメント組成物は、土木学会基
準JSCE−F503に準じてスランプフロー試験を、
また空気量の測定をJIS A 1128に従って行っ
た。また表面美観の観察及び圧縮強度測定用の供試体作
製は、直径10cm×高さ20cmの円筒形簡易型枠
(サミットモールド)に成型して材齢1日で脱型して材
齢28日まで20℃で水中養生した。水中養生後、供試
体上面部および側面部について未燃カーボンによる黒色
斑模様および発生した縞模様について観察し、また圧縮
強度について測定し、その結果を表2に記載した。表2
において未燃カーボンの上面への浮きによる黒色斑模様
の発生度合いは◎;なし、○;わずかにあり、×;大き
い、××;非常に大きい、の順に発生度合いを示してい
る。また未燃カーボンによる側面での縞模様の発生度合
いは、◎;なし、○;わずかにあり、×;多い、××;
非常に多い、の順に発生度合いを示している。比較例と
して界面活性剤を用いないセメント組成物についても同
様にして行った。
【0026】
【表2】
【0027】表2の結果から、実施例では何れも供試体
の表面美観に優れるものであった。特に非イオン界面活
性剤または陽イオン界面活性剤を用いた実施例1〜10
での高性能AE減水剤の添加量は、界面活性剤を用いな
い比較例14と同じ量で目標のスランプフロー値を達成
し、本発明のセメント組成物がコンクリートの流動性に
影響を及ぼさないことがわかる。特にシリコーン系の界
面活性剤を用いた実施例4および5はセメント組成物の
空気量を過大に増加させることなく表面美観を改善する
効果が大きいことがわかる。
【0028】界面活性剤の添加量の少ない実施例9では
表面美観の改善効果が小さく、また添加量の多い実施例
10では過大な空気量のため圧縮強度が低下しているの
で、界面活性剤の添加量が石炭灰100重量部に対して
0.002〜0.5重量部の場合が強度上及び耐久性上
もより好ましい。
【0029】
【発明の効果】本発明のセメント組成物は、セメントペ
ースト、モルタルあるいはコンクリートとして用いるこ
とができ、流動性に優れ、しかも表面美観を損なうこと
がなく、コンクリート製品、打ちっ放しコンクリート、
補修モルタルなど人目に付く場所に用いても、景観を美
しく保つことができるものである。また石炭灰自体の特
別の処理を必要とせず、経済的である。また本発明のセ
メント混和材を用いると、界面活性剤の量が石炭灰に対
して一定となるので界面活性剤を別途に計量する必要が
なく効率的である。さらに本発明のセメント混和材及び
セメント組成物は、従来廃棄されていた石炭灰を大量に
有効利用でき、廃棄処分場の問題等の解決を可能にす
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰及び界面活性剤からなることを特
    徴とするセメント混和材。
  2. 【請求項2】 界面活性剤が陽イオン性界面活性剤、お
    よび/または非イオン性界面活性剤であることを特徴と
    する請求項1記載のセメント混和材。
  3. 【請求項3】 陽イオン性界面活性剤が、第1級〜第4
    級アンモニウム塩型で、かつその構造中に炭素数8〜2
    4のアルキル基をもつことを特徴とする請求項2記載の
    セメント混和材。
  4. 【請求項4】 非イオン性界面活性剤が、シリコーン系
    界面活性剤、および/またはアセチレン系界面活性剤で
    あることを特徴とする請求項2記載のセメント混和材。
  5. 【請求項5】 非イオン性界面活性剤が、その構造中に
    ポリオキシアルキレンをもつことを特徴とする請求項2
    又は4記載のセメント混和材。
  6. 【請求項6】 界面活性剤の添加量が、石炭灰100重
    量部に対して0.002〜0.5重量部であることを特
    徴とする請求項1〜5いずれか記載のセメント混和材。
  7. 【請求項7】 セメント、及び請求項1〜6記載のセメ
    ント混和材を含有することを特徴とするセメント組成
    物。
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