JP2000084925A - 熱可塑性樹脂ペレット及びそれから成形された射出ブロー成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂ペレット及びそれから成形された射出ブロー成形体

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JP2000084925A
JP2000084925A JP10253367A JP25336798A JP2000084925A JP 2000084925 A JP2000084925 A JP 2000084925A JP 10253367 A JP10253367 A JP 10253367A JP 25336798 A JP25336798 A JP 25336798A JP 2000084925 A JP2000084925 A JP 2000084925A
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thermoplastic resin
molding
molded
acid
injection blow
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JP10253367A
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English (en)
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Kazumi Kawakami
和美 川上
Tokio Niiguni
時生 新国
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形機スクリューへの食い込み性能を維持し
つつ、溶融性が改良され、又、射出成形時の計量安定性
をも備え、延いては連続成形時の品質安定性に優れ、特
に射出ブロー成形体の成形に有用な熱可塑性樹脂ペレッ
ト及びそれから成形された射出ブロー成形体を提供す
る。 【解決手段】 溶融成形したストランドをカットするこ
とにより製造された円柱状又は楕円柱状の熱可塑性樹脂
ペレットであって、その外周面に、深さが長径の5〜8
0%で、横断面の面積がペレットの仮想横断面面積の1
〜50%を占める大きさの溝が成形方向に沿って設けら
れてなる熱可塑性樹脂ペレット、及び該ペレットから成
形されてなる射出ブロー成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂ペレ
ット及びそれから成形された射出ブロー成形体に関し、
更に詳しくは、成形機スクリューへの食い込み性能を維
持しつつ、溶融性が改良され、又、射出成形時の計量安
定性をも備え、延いては連続成形時の品質安定性に優
れ、特に射出ブロー成形体の成形に有用な熱可塑性樹脂
ペレット及びそれから成形された射出ブロー成形体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種飲料、液体洗剤、化粧品
等のボトル容器として、ポリエチレンテレフタレート樹
脂が、優れた機械的性質及び化学的特性に加え、その優
れた透明性、ガスバリア性、水蒸気バリア性、安全衛生
性等の面から注目され、著しい伸びを示している。そし
て、これらのボトル容器は、通常、射出成形したプリフ
ォームをブロー金型内で延伸ブロー成形することにより
成形される。
【0003】一方、これら成形に供される熱可塑性樹脂
ペレットは、一般に、溶融成形したストランドをカット
することにより製造され、その大きさは、取扱作業性、
成形機内での溶融性、及び、成形機スクリューへの食い
込み性等の面から、横断面が長径1〜5mm程度、短径
1〜5mm程度、長さ2〜5mm程度の円柱状又は楕円
柱状とされている。
【0004】しかしながら、その範囲の大きさのペレッ
トであっても、成形機スクリューへの食い込み性を重視
するような比較的に大きめの場合には、その外周部と芯
部とで成形機内での溶融性に差が生じるという問題を無
視することができない程度となり、一方、成形機内での
溶融性を重視するような比較的小さめの場合には、成形
機スクリューへの食い込み性が低下するという問題を無
視することができない程度となって、成形機内での溶融
性と成形機スクリューへの食い込み性の両方について市
場の要求を十分に満足させ得ているとは言えないのが現
状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術における現状に鑑みてなされたもので、成形機スク
リューへの食い込み性能を維持しつつ、溶融性が改良さ
れ、又、射出成形時の計量安定性をも備え、延いては連
続成形時の品質安定性に優れ、特に射出ブロー成形体の
成形に有用な熱可塑性樹脂ペレット及びそれから成形さ
れた射出ブロー成形体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく鋭意検討した結果、従来の熱可塑性樹脂ペレ
ットの外周面に特定形状の溝を設けることにより、前記
目的が達成できることを見い出し本発明を完成したもの
であって、即ち、本発明は、溶融成形したストランドを
カットすることにより製造された円柱状又は楕円柱状の
熱可塑性樹脂ペレットであって、その外周面に、深さが
長径の5〜80%で、横断面の面積がペレットの仮想横
断面面積の1〜50%を占める大きさの溝が成形方向に
沿って設けられてなる熱可塑性樹脂ペレット、及び該ペ
レットから成形されてなる射出ブロー成形体、を要旨と
する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における熱可塑性樹脂とし
ては、特に限定されるものではないが、代表的なものと
して、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂等が挙げられる。
【0008】中で、本発明においては、ポリエステル系
樹脂、就中、テレフタル酸又はそのアルキル(炭素数1
〜4程度)エステルを主成分とするジカルボン酸単位と
エチレングリコールを主成分とするグリコール単位との
重縮合体であるポリエチレンテレフタレート系樹脂であ
って、このエチレンテレフタレート単位が構成繰り返し
単位の80モル%以上を占めるものが特に好ましい。
【0009】尚、ここで、テレフタル酸及びそのアルキ
ルエステル以外のジカルボン酸単位として、例えば、フ
タル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’
−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジ
カルボン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸の一種又は
二種以上が、又、エチレングリコール以外のグリコール
単位として、例えば、プロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール等の脂肪族グリコール、1,1−シクロヘ
キサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール等の脂環式グリコール、4,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェ
ニル)スルホン酸等の芳香族グリコールの一種又は二種
以上が、更に、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸、p−
β−ヒドロキシエトキシ安息香酸等のヒドロキシカルボ
ン酸やアルコキシカルボン酸、並びに、ステアリン酸、
安息香酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール
等の単官能成分、トリメリット酸、ピロメリット酸、ト
リメタノールエタン、ペンタエリスリトール等の三官能
以上の多官能成分、等の一種又は二種以上が、共重合成
分として用いられていてもよく、中で、ジカルボン酸単
位としてはイソフタル酸等が、又、グリコール単位とし
てはジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール等が好適である。これらは、各々、好ましく
は15モル%以内、更に好ましくは5モル%以内の範囲
で用いられる。
【0010】これらのテレフタル酸又はそのアルキルエ
ステルを主成分とするジカルボン酸単位とエチレングリ
コールを主成分とするグリコール単位等を含む原料は、
常法により、エステル化触媒、又は、マンガン化合物等
の金属化合物等のエステル交換触媒の存在下、240〜
280℃程度の温度、1〜3kg/cm2 G程度の圧力
でエステル化反応又はエステル交換反応を行ってビス
(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及び/又はそ
のオリゴマーとされた後、アンチモン化合物、ゲルマニ
ウム化合物等の金属化合物等の重縮合触媒及び燐酸等の
燐化合物等の安定剤の存在下、250〜300℃程度の
温度、500〜0.1mmHg程度の圧力で溶融重縮合
を行ってポリマーとされ、溶融重縮合槽の底部に設けた
抜き出し口からストランド状に抜き出される等した後、
カッターで切断されてペレット状とされ、更に、溶融重
縮合により得られたペレット状ポリマーは、通常、12
0〜200℃程度の温度で1分間以上加熱する等して予
備結晶化がなされた後、窒素等の不活性ガス流通下、1
90〜230℃程度の温度、1kg/cm2 G〜10m
mHg程度の圧力で1〜50時間、固相重縮合を行って
ペレット状のポリエステル系樹脂とされる。
【0011】本発明における前記ポリエステル系樹脂
は、その固有粘度が、フェノール/テトラクロロエタン
(重量比1/1)の混合溶媒中で30℃で測定した値と
して、通常、溶融重縮合後のポリマーで0.45〜0.
7dl/gの範囲であり、固相重縮合後のポリマーで
0.5〜1.2dl/gの範囲であるのが好ましい。
又、グリコール単位としてのジエチレングリコールの含
有量が1〜4モル%、特には1.2〜3.3%であるの
が好ましく、副生する環状三量体の含有量が0.6重量
%以下、特には0.45重量%以下であるのが好まし
い。
【0012】前記ポリエステル系樹脂は、ペレット状で
前述の固相重縮合工程等を経るため、そのペレットに本
発明のペレット形状を有せしめることにより、その外周
部と芯部との加熱温度差をなくし、それにより、固相重
縮合後のポリマーの固有粘度、及び副生する環状三量体
含有量等を均一化できることもあって、本発明の効果を
一層効果的に発現することができる樹脂である。
【0013】尚、本発明において用いられるポリオレフ
ィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、
ブテン−1等の炭素数2〜8程度のα−オレフィンの単
独重合体、それらのα−オレフィンと、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、ペンテン
−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテ
ン−1、デセン−1等の炭素数2〜20程度の他のα−
オレフィンや、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、スチレン等のビニル化合物との共重合体等が挙げ
られ、具体的には、例えば、低・中・高密度ポリエチレ
ン等(分岐状又は直鎖状)のエチレン単独重合体、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重
合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エ
チレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−
1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等のエチレン
系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン
共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体
等のプロピレン系樹脂、及び、ブテン−1単独重合体、
ブテン−1−エチレン共重合体、ブテン−1−プロピレ
ン共重合体等のブテン−1系樹脂等が挙げられる。
【0014】又、本発明において用いられるポリアミド
系樹脂としては、例えば、ブチロラクタム、δ−バレロ
ラクタム、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω
−ラウロラクタム等のラクタムの重合体、6−アミノカ
プロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノド
デカン酸等のアミノカルボン酸の重合体、ヘキサメチレ
ンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジア
ミン、ドデカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジア
ミン、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサ
メチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−又は
1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス
(p−アミノシクロヘキシルメタン)等の脂環式ジアミ
ン、m−又はp−キシリレンジアミン等の芳香族ジアミ
ン等のジアミン単位と、グルタル酸、アジピン酸、スベ
リン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸等のジカル
ボン酸単位との重縮合体、及びこれらの共重合体等が挙
げられ、具体的には、例えば、ナイロン4、ナイロン
6、ナイロン7、ナイロン8、ナイロン9、ナイロン1
1、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン69、ナイ
ロン610、ナイロン611、ナイロン612、ナイロ
ン6T、ナイロン6I、ナイロンMXD6、ナイロン6
/66、ナイロン6/610、ナイロン6/12、ナイ
ロン6/6T、ナイロン6I/6T等が挙げられる。か
かるポリアミド系樹脂は、その相対粘度が、98%濃硫
酸を溶媒として25℃で測定した値として3〜5の範囲
にあるものが好ましい。
【0015】又、本発明において用いられるポリスチレ
ン系樹脂としては、例えば、スチレン、α−メチルスチ
レン、α−エチルスチレン等のα−置換アルキルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,5
−ジメチルスチレン等の核置換スチレン、p−クロロス
チレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン等の核
置換ハロゲン化スチレン等の単独重合体、又は共重合体
が挙げられ、中で、スチレンの単独重合体が好ましい。
【0016】又、本発明において用いられるポリカーボ
ネート系樹脂としては、ジヒドロキシジアリール化合物
とホスゲンとを反応させるホスゲン法、及び、ジヒドロ
キシジアリール化合物とジフェニルカーボネート等の炭
酸エステルとを反応させるエステル交換法のいずれによ
って得られたものでもよく、又、一種のジヒドロキシジ
アリール化合物からなるホモポリマーであっても、二種
以上のジヒドロキシジアリール化合物からなるコポリマ
ーであってもよい。
【0017】ここで、ジヒドロキシジアリール化合物と
しては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−メチルフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェ
ニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェ
ニルメタン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン
類、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロ
アルカン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフ
ェニルエーテル等のジヒドロキシジアリールエーテル
類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルケ
トン等のジヒドロキシジアリールケトン類、4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒド
ロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等の
ジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロ
キシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等の
ジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキ
シ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒド
ロキシジアリールスルホン類等が挙げられ、中で、2,
2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパンが好ま
しく、又、そのホモポリマーが更に好ましい。かかるポ
リカーボネート系樹脂は、粘度平均分子量が12000
〜50000のものが好ましい。
【0018】本発明の熱可塑性樹脂ペレットは、前記熱
可塑性樹脂を溶融成形したストランドをカットすること
により製造された円柱状又は楕円柱状の基本形状を有す
るものであって、その外周面に、深さが長径の5〜80
%で、横断面の面積がペレットの仮想横断面面積の1〜
50%を占める大きさの溝が成形方向に沿って設けられ
ていることを必須とする。
【0019】ここで、外周面に設けられる溝の形状は、
特に限定されるものではないが、例えば、横断面がV字
形、U字形、コ字形、蟻溝形等が挙げられる。中で、V
字形、U字形であるのが好ましく、V字形であるのが特
に好ましい。
【0020】又、溝の大きさは、溝の最深部から、外周
面に溝が設けられていないとしたペレットの仮想外周面
への垂線の長さとして捉えた深さが、長径の5〜80%
であり、30〜65%であるのが好ましく、更に、外周
面に溝が設けられていないとしたペレットの仮想横断面
面積に対する溝の横断面面積の占める割合が、1〜50
%であり、10〜40%であるのが好ましい。溝の深さ
及び横断面面積の割合が前記範囲未満では、ペレットの
外周部と芯部との加熱温度差をなくすことが困難となっ
て、本発明の効果が得られず、前記範囲超過では、ペレ
ット製造時のストランドの安定した溶融成形が困難とな
る。
【0021】又、V字形の溝の場合の角度は3〜150
度とするのが好ましい。尚、本発明において、ペレット
の外周面に設けられる溝の数は、1条でも複数条でもよ
く、複数条の場合、前記横断面面積の割合及びV字形溝
の角度は、その合計数として捉えたものとする。
【0022】前述の如き溝が外周面に設けられた本発明
の熱可塑性樹脂ペレットの製造は、通常、熱可塑性樹脂
を押出機より溶融押し出し、或いは重縮合槽等より抜き
出し、引き抜き等してストランドを成形する際に、前記
溝形状に見合った突条を内壁に有する形状のダイスを用
いて成形することによりなされる。
【0023】尚、本発明の熱可塑性樹脂ペレットは、そ
の横断面の円又は楕円の径が、外周面に溝が設けられて
いない基本形状の円又は楕円の径として2〜4mm、長
さが2.5〜4mmで、平均粒重が8〜50mg/粒、
特には10〜40mg/粒であるのが好ましい。
【0024】前述の如き本発明の熱可塑性樹脂ペレット
は、例えば、押出成形によってフィルムやシート等に成
形され、又、射出成形によってプリフォームに成形され
た後、延伸ブロー成形によってボトル等に成形される。
尚、熱可塑性ポリエステル系樹脂の場合、その際の押出
成形条件としては、通常採用されている範囲であって、
例えば、シリンダー温度240〜300℃、スクリュー
回転数40〜300rpm、冷却ドラム温度5〜60℃
等の範囲で成形することができる。又、射出成形条件と
しては、シリンダー温度260〜300℃、金型温度5
〜40℃、スクリュー回転数40〜300rpm、射出
圧力40〜140kg/cm2 等の範囲で成形すること
ができる。又、延伸ブロー成形条件としては、延伸温度
70〜120℃、延伸倍率は縦方向に1.5〜3.5
倍、円周方向に2〜5倍等の範囲で成形し、更に、温度
100〜200℃で数秒〜数分間の熱固定がなされる。
【0025】本発明の熱可塑性樹脂ペレットは、射出成
形方法によって得られたプリフォームを、再加熱後に二
軸延伸するコールドパリソン法等のブロー成形法よって
ボトル等とされる、射出ブロー成形体を成形するに好適
であり、その射出ブロー成形体は、例えば、炭酸飲料、
果汁飲料、アルコール飲料、茶やミネラルウォーター等
の飲料、醤油、ソース、みりん、ドレッシング等の液体
調味料、食用油、液体洗剤、化粧品等の容器として好適
に用いられる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 テレフタル酸13.0重量部とエチレングリコール5.
82重量部とからなるスラリーを重縮合槽に供給して、
常圧下250℃でエステル化反応を行い、エステル化反
応率95%のビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレ
ート及びその低重合体を調製した後、正燐酸0.001
2重量部と二酸化ゲルマニウム0.0012重量部とを
加えて、1mmHgの減圧下280℃で重縮合を行っ
た。生成したポリマーを、重縮合槽の底部に冷却水槽に
直結させて設けた抜き出し口からストランド状に抜き出
して水冷した後、ペレット状にカットした。
【0027】尚、その際、抜き出し口のダイス内壁に突
条を設けることにより、ペレットの形状は、基本形状が
外径4mmの円柱状で、その外周面に、深さ2.0m
m、角度5度の横断面V字形の溝が1条設けられ、従っ
て、その横断面面積はペレットの仮想横断面面積の1.
4%を占めるものであり、長さ3.3mmとした。
【0028】引き続いて、得られたポリマーペレットを
攪拌結晶化機(Bepex社式)に移送し、ポリマーペ
レット表面を150℃で結晶化させた後、窒素流通下1
40℃で3時間乾燥させ、続いて静置固相重縮合塔に移
し、窒素流通下210℃で20時間固相重縮合してペレ
ット状のポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。得ら
れた固相重縮合後のペレットを任意に10粒採取し、そ
の各々について、外周部と芯部との固有粘度をそれぞれ
測定し、その平均値及び標準偏差を算出し、結果を表1
に示した。更に、得られた固相重縮合後のペレットにつ
いて、任意に採取した100粒の重量を測定し、それを
100で除することにより平均粒重を算出し、結果を表
1に示した。
【0029】又、得られた固相重縮合後のペレットにつ
いて、以下に示す方法で環状三量体含有量を測定し、結
果を表1に示した。環状三量体含有量 ペレット200mgをクロロホルム/ヘキサフルオロイ
ソプロパノール(容量比3/2)混液2mlに溶解し、
更にクロロホルム20mlを加えて希釈した溶液に、メ
タノール10mlを加えてポリマーを析出させた後、濾
過して得た濾液を乾固し、残留物をジメチルホルムアミ
ド25mlに溶解し、該溶液を用い液体クロマトグラフ
により定量した。
【0030】引き続いて、得られたペレットを真空乾燥
機にて130℃で10時間乾燥させた後、射出成形機
(日精樹脂工業社製「FE−80S」)にて、シリンダ
ー温度280℃、スクリュー回転数120rpm、1次
圧時間1.0秒、金型温度20℃で、外径約30mm、
内径約20mm、長さ165mm、重量約60gの円筒
状のプリフォームを射出成形した。その際、射出成形を
1000回実施し、その各々における材料樹脂の計量時
間を計測して、その平均値及び標準偏差を算出し、結果
を表1に示した。
【0031】次いで、得られたプリフォームについて、
口栓部結晶化装置にて180℃、3分間でプリフォーム
のボトル口栓部相当部分のみを結晶化させた後、180
〜250℃の加熱炉内に60秒間入れて予熱し、ブロー
圧力5〜30kg/cm2 、金型温度150℃に設定し
たブロー成形機にて延伸ブロー成形し、胴部平均肉厚3
70μm、内容積約1.5リットルのボトルを1000
個連続成形した。その際、200個毎に、以下に示す方
法でヘーズを測定し、結果を表1に示した。ヘーズ ボトル胴部より50mm×50mmの大きさに切り出し
た試料について、ヘーズメーター(日本電色社製「ND
H−300A」)にて測定した。
【0032】実施例2〜5、比較例1〜3 重縮合槽の底部の抜き出し口のダイスダイス形状を変え
ることにより、表1に示す各ペレット形状とした外は、
実施例1と同様にして各物性を測定、評価し、結果を表
1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、成形機スクリューへの
食い込み性能を維持しつつ、溶融性が改良され、又、射
出成形時の計量安定性をも備え、延いては連続成形時の
品質安定性に優れ、特に射出ブロー成形体の成形に有用
な熱可塑性樹脂ペレット及びそれから成形された射出ブ
ロー成形体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA24 AC01 AH55 BA02 BC02 BC12 BC17 BC19 BD06 BL08 BL41 BL42 BQ16 4F208 AA24 AC01 AH55 LA02 LA04 LA08 LB01 LG28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融成形したストランドをカットするこ
    とにより製造された円柱状又は楕円柱状の熱可塑性樹脂
    ペレットであって、その外周面に、深さが長径の5〜8
    0%で、横断面の面積がペレットの仮想横断面面積の1
    〜50%を占める大きさの溝が成形方向に沿って設けら
    れてなることを特徴とする熱可塑性樹脂ペレット。
  2. 【請求項2】 溝の横断面形状がV字形であり、その角
    度が3〜150度である請求項1に記載の熱可塑性樹脂
    ペレット。
  3. 【請求項3】 平均粒重が10〜40mg/粒である請
    求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂ペレット。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が、構成繰り返し単位の8
    0モル%以上をエチレンテレフタレート単位が占めるポ
    リエチレンテレフタレート系樹脂である請求項1乃至3
    のいずれかに記載の熱可塑性樹脂ペレット。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の熱可
    塑性脂ペレットから成形されてなることを特徴とする射
    出ブロー成形体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005290364A (ja) * 2004-03-09 2005-10-20 Mitsubishi Chemicals Corp ポリブチレンテレフタレートペレット、そのコンパウンド製品および成形品ならびにそれらの製造方法

Cited By (2)

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