JPH1110671A - 熱可塑性樹脂の射出成形方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂の射出成形方法

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JPH1110671A
JPH1110671A JP17181797A JP17181797A JPH1110671A JP H1110671 A JPH1110671 A JP H1110671A JP 17181797 A JP17181797 A JP 17181797A JP 17181797 A JP17181797 A JP 17181797A JP H1110671 A JPH1110671 A JP H1110671A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
injection molding
weight
molding
grains
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JP17181797A
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English (en)
Inventor
Kazumi Kawakami
和美 川上
Kenji Noda
健二 野田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性を低下させることなく、ボイドのない
成形品を成形できる熱可塑性樹脂の射出成形方法を提供
する。 【解決手段】熱可塑性樹脂の粒状体をインラインスクリ
ュー式射出成形機を用いて射出成形するにおいて、熱可
塑性樹脂の粒状体の平均重量W(mg/粒)と連結粒状
体の含有割合T(重量%)の関係を、以下の式を満足す
る範囲で成形する熱可塑性樹脂の射出成形方法。 0≦M×T≦8.0

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の射
出成形方法に関し、さらに詳しくは、生産性を低下させ
ることなく、ボイドのない成形品を成形できる熱可塑性
樹脂の射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートで代表され
るポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂は、優れた機械的
性質および化学的特性に加え、近年、その優れた透明
性、気体遮断性、安全衛生性等から、炭酸飲料、果汁飲
料、アルコール飲料、茶やミネラルウォーター等の飲
料、液体調味料、食用油、液体洗剤、化粧品等の容器と
しての好適性が注目を浴び、著しい伸びを示している。
そして、これらの容器は、例えば、ポリエステル樹脂の
場合、インラインスクリュー式射出成形機を用いてプリ
フォームを射出成形した後、該プリフォームを吹込成形
して中空成形容器として成形されている。
【0003】しかしながら、このプリフォームの射出成
形において、成形速度を速めて成形するとき、往々にし
て、成形品プリフォーム中にボイドが発生するという問
題があり、従来より、例えば、シリンダー温度を低めに
設定するとか、シリンダー内での樹脂の滞留時間を長め
に設定するとか、あるいは金型内での冷却時間を長めに
設定するとかの対応が採られているが、いずれの手段
も、本来の目的から外れたものであって、解決策とはな
っていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の現状
に鑑み、生産性を低下させることなく、ボイドのない成
形品を成形できる熱可塑性樹脂の射出成形方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的に合致した熱可塑性樹脂の射出成形方法について鋭意
検討した結果、意外なことに、射出成形に供する熱可塑
性樹脂の粒状体の一粒当たりの重量と混入している連結
粒状体の含有割合とが関係していることを見出し、本発
明に到達した。即ち、本発明は、熱可塑性樹脂の粒状体
をインラインスクリュー式射出成形機を用いて射出成形
するにおいて、熱可塑性樹脂の粒状体の平均重量W(m
g/粒)と連結粒状体の含有割合T(重量%)の関係
を、以下の式を満足する範囲で成形することを特徴とす
る熱可塑性樹脂の射出成形方法である。 0≦M×T≦8.0
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、熱可塑性樹脂と
しては、従来より射出成形に用いられている熱可塑性樹
脂のいずれもを対象とし得るが、特に、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、およびポリアミド樹脂が好
適である。ここで、ポリエステル樹脂としては、ポリエ
チレンテレフタレートのホモポリマーを主たる対象とす
るが、テレフタル酸成分の一部を、例えば、イソフタル
酸、ナフタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエー
テルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘ
キサヒドロイソフタル酸等の脂環式ジカルボン酸、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等の脂肪
族ジカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸
等のオキシ酸の二官能性カルボン酸等のジカルボン酸、
または、エチレングリコール成分の一部を、例えば、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール等の脂肪
族グリコール、1,1−シクロヘキサンジメチロール、
1,4−シクロヘキサンジメチロール等の脂環式グリコ
ール、2,2−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフ
ェニル)プロパン、ビス(4’−β−ヒドロキシエトキ
シフェニル)スルホン酸等のビスフェノール誘導体等の
グリコール、または、これらの機能的誘導体の多官能化
合物の一種以上で、15モル%以内、好ましくは5モル
%以内の範囲で置換して共重合せしめたコポリマーであ
ってもよい。かかるポリエステル樹脂の固有粘度は、通
常0.5〜1.5g/dl、好ましくは0.6〜1.0
g/dlの範囲から選択される。
【0007】また、ポリカーボネート樹脂としては、ジ
ヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させる
ホスゲン法、および、ジヒドロキシジアリール化合物と
ジフェニルカーボネート等の炭酸エステルとを反応させ
るエステル交換法によって得られる重合体のいずれもが
対象となるが、代表的なものとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから得られるポリ
カーボネート樹脂が挙げられる。ジヒドロキシジアリー
ル化合物としては、その他に、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オク
タン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン
類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアル
カン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニ
ルエーテル等のジヒドロキシジアリールエーテル類、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルス
ルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルス
ルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド
類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルス
ルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げ
られる。かかるポリカーボネート樹脂の平均分子量は、
例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パンから得られるポリカーボネート樹脂の場合、120
00〜50000のものが好ましい。
【0008】また、ポリアミド樹脂としては、3員環以
上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、2塩基酸とジ
アミン等の重縮合によって得られるポリアミド樹脂を用
いることができる。例えば、ε−カプロラクタム、アミ
ノカプロン酸、エナントラクタム、ラウリルラクタム、
11−アミノウンデカン酸、α−ピロリドン、α−ピペ
リドン等の重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチ
レンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチ
レンジアミン、メタキシリレンジアミン等のジアミン
と、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、ドデカン2塩基酸、グルタール酸等のジカルボン
酸との重縮合体、またはこれらの共重合体等が挙げら
れ、具体的には、ナイロン4、6、7、8、11、1
2、66、69、610、611、612、6T、6
I、6/66、6/12、6/6T、6I/6T等があ
る。中で、ナイロン6/66、ナイロン6/12、ナイ
ロン6/6T等の共重合体が好ましい。かかるポリアミ
ド樹脂の98%濃硫酸溶液の25℃での相対粘度は、
3.0〜5.0の範囲のものが好ましい。
【0009】本発明においては、前記熱可塑性樹脂は、
バッチ式または連続式の重合釜から直接に押出すか、ま
たはそれら重合釜から取り出した重合体を押出機に投入
してその押出機から押出したストランドを、水中冷却時
または冷却後カットした、従来より用いられているペレ
ット状またはチップ状の粒状体を用い、通常、その大き
さおよび形状は、径2〜4mm、長さ2.5〜4mm程
度の円柱状、楕円柱状である。また、一粒当たりの平均
重量Wは、通常、任意に採取した100粒から求めた値
として10〜40mg程度である。
【0010】また、これらペレット状またはチップ状の
粒状体には、押出された溶融状態の隣接するストランド
同士が融着した状態でカットされたものや、カットの際
にストランド同士が交差した状態でカットされたもの
や、不完全な状態でカットされたものが、ごく一部存在
する。本発明においては、これらの状態の粒状体を連結
粒状体と称するが、この連結粒状体の含有割合Tは、通
常、任意に採取した50gから求めた値として0〜1重
量%程度である。なお、この連結粒状体の重量は、正常
の非連結粒状体の平均重量の1.5〜2.5倍程度のも
のとなっている。
【0011】本発明において用いられる射出成形機は、
シリンダー内のスクリュー形状がフルフライト、サブフ
ライト、ダブルフライト等のインラインスクリュー式の
従来より射出成形に用いられている成形機を用い得る。
このスクリュー径に対するスクリュー長さの比は、通
常、15〜30程度である。
【0012】本発明における特徴的部分は、熱可塑性樹
脂の粒状体の前記平均重量W(mg/粒)と前記連結粒
状体の含有割合T(重量%)の関係を、以下の式を満足
する範囲で成形することである。 0≦M×T≦8.0 好ましくは、以下の式を満足する範囲で成形する。 0≦M×T≦6.0 この熱可塑性樹脂の粒状体の一粒当たりの平均重量W
(mg)と連結粒状体の含有割合T(重量%)との積が
上記範囲を越えると、成形品にボイドの発生が多くなり
本発明の目的を達成できない。
【0013】なお、本発明における射出成形の条件は、
通常採用されている範囲であって、例えば、ポリエステ
ル樹脂の場合、シリンダー温度270〜300℃、金型
温度5〜40℃、スクリュー回転数40〜300rp
m、射出圧力40〜140kg/cm2 等の範囲で成形
することができる。
【0014】以上の射出成形方法によって得られる射出
成形品、例えばプリフォームは、再加熱後に二軸延伸す
るコールドパリソン法等の吹込成形法よって中空成形容
器とされ、例えば、炭酸飲料、果汁飲料、アルコール飲
料、茶やミネラルウォーター等の飲料、醤油、ソース、
みりん、ドレッシング等の液体調味料、食用油、液体洗
剤、化粧品等の容器として好適に用いられる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 平均重量(W)24.7mg/粒、連結粒状体の含有割
合(T)0重量%のポリエチレンテレフタレート樹脂チ
ップを用い、真空乾燥機で140℃で12時間乾燥させ
た後、射出成形機(東芝機械社製、「IS−60B」、
スクリュー径38mm、スクリュー長さ684mm)を
用いて、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数5
0rpm、1次射出圧力140kg/cm2 、2次射出
圧力40kg/cm2 、背圧5kg/cm2 、保圧時間
14秒、金型温度20℃、冷却時間8秒、成形サイクル
44秒で、外径30mm、長さ145mm、肉厚4m
m、目付け60gのプリフォームパリソンを成形した。
得られた成形品500本について、ボイドの有無を目視
で観察し、ボイドが発生した割合(%)を求め、結果を
表1に示した。
【0016】実施例2〜5、比較例1〜3 ポリエチレンテレフタレート樹脂チップの平均重量
(W)と連結粒状体の含有割合(T)を表1に示すもの
に変えた外は、実施例1と同様にしてプリフォームパリ
ソンを成形し、ボイドの有無を観察し、結果を表1に示
した。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、生産性を低下させるこ
となく、ボイドのない成形品を成形できる熱可塑性樹脂
の射出成形方法を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂の粒状体をインラインスク
    リュー式射出成形機を用いて射出成形するにおいて、熱
    可塑性樹脂の粒状体の平均重量W(mg/粒)と連結粒
    状体の含有割合T(重量%)の関係を、以下の式を満足
    する範囲で成形することを特徴とする熱可塑性樹脂の射
    出成形方法。 0≦M×T≦8.0
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂の粒状体が、押出ストラン
    ドをカットしたペレット状またはチップ状のものである
    請求項1に記載の熱可塑性樹脂の射出成形方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂が、ポリエステル樹脂、ポ
    リカーボネート樹脂、およびポリアミド樹脂からなる群
    から選択されたいずれかの樹脂である請求項1または2
    に記載の熱可塑性樹脂の射出成形方法。
JP17181797A 1997-06-27 1997-06-27 熱可塑性樹脂の射出成形方法 Pending JPH1110671A (ja)

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