JP2000084662A - アルミニウム合金製熱交換器ろう付け構造体の製造方法およびアルミニウム合金製熱交換器と熱交換器用ブレージングシート成形体 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器ろう付け構造体の製造方法およびアルミニウム合金製熱交換器と熱交換器用ブレージングシート成形体

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JP2000084662A JP10276660A JP27666098A JP2000084662A JP 2000084662 A JP2000084662 A JP 2000084662A JP 10276660 A JP10276660 A JP 10276660A JP 27666098 A JP27666098 A JP 27666098A JP 2000084662 A JP2000084662 A JP 2000084662A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 犠牲材層を有するブレージングシートを用い
た熱交換器として、継手部の耐食性を改善する。 【解決手段】 Al−Mg系もしくはAl−Mg−Si
系合金からなる芯材の少なくとも片面に、芯材より20
mV以上腐食電位が低い犠牲材層が積層され、さらにそ
の犠牲材層の外側にろう材が積層されるブレージングシ
ートを用いたアルミニウム合金製熱交換器ろう付け構造
体において;ブレージングシート成形体を熱交換器形状
に組立てるに先立ち、犠牲材層を有する側の継手部接合
面に相当する部位に、ろう材の平均厚み以上の深さの溝
部をろう材表面から形成しておく。これらによりろう付
け加熱時には、溝部の底部付近の犠牲材層から、Mgや
Znなどの電位を卑にする合金成分がろう材中へ拡散し
て、その部分で犠牲材層と芯材との電位差が小さくな
り、そのため溝部の形成部分で継手部内の犠牲材層中に
おける板面方向に沿った優先腐食の進行を停止させるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は犠牲材層を有する
ブレージングシートを用いたアルミニウム合金製熱交換
器ろう付け構造体の製造方法、特にドロンカップ積層型
熱交換器の製造に適した方法に関するものであり、また
その製造方法により製造されたアルミニウム合金製熱交
換器ろう付け構造体と、その熱交換器ろう付け構造体に
使用されるブレージングシート成形体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】自動車用の熱交換器、例えばラジェータ
やオイルクーラなどとしては、従来は銅製のものやステ
ンレス鋼製のものが一般的であったが、環境問題の点か
ら鉛を含むろう材の使用を避けることが望まれ、また熱
交換器のろう付け構造体を軽量化することが望まれてお
り、そこでAl−Si系ろう材をクラッドしたアルミニ
ウム合金ブレージングシートを用いて熱交換器を組立て
ることが多くなっている。
【0003】またこのようなアルミニウム合金製熱交換
器としては、従来は押出チューブにブレージングシート
をろう付けしたサーペンタイン型のものが主流であった
が、最近では軽量化とコストダウンを図るため、ドロン
カップ積層型のものが広く使用されるようになってい
る。このようなドロンカップ積層型熱交換器を製造する
にあたっては、一般にブレージングシートを所定の形状
に成形してブレージングシート成形体(一般には“コア
プレート”と称される)とし、複数のブレージングシー
ト成形体と別に用意されたフィン材等を用いて熱交換器
形状に組立て、ろう付け加熱を施して熱交換器ろう付け
構造体とするのが一般的である。ここで、ドロンカップ
積層型熱交換器ろう付け構造体に使用されるブレージン
グシート成形体(コアプレート)の一例の要部を図1
1、図12に示し、そのブレージングシート成形体1を
用いて組立てたドロンカップ積層型熱交換器の一例の要
部を図13に示す。
【0004】図11、図12において、ブレージングシ
ート成形体1は、全体として平坦なプレート部3と、熱
交換器ろう付け構造体の後述する継手部となるべき部分
5とに区分され、その継手部となるべき部分5にはカッ
プ部5Aが形成されかつカップ部5Aの底面中央には貫
通開口部7が形成され、またプレート部3には規則的な
比較的小さい凹凸9が形成されている。このようなブレ
ージングシート成形体(コアプレート)1の複数枚を積
層して形成したのが図13に示すドロンカップ積層型熱
交換器である。図13において、複数枚のブレージング
シート成形体1は、交互に上下に反転して積重ねられ、
上下に隣り合うブレージングシート成形体1のカップ部
5Aの底面同士がろう付け接合されて、その部分が継手
部11の接合面11Aとなり、また上下に隣り合うブレ
ージングシート成形体1のプレート部3における凸部同
士がろう付け接合されて、凹部間に流路13が形成され
る。ここで、各カップ部5Aの内面側の空間が貫通開口
部7により連通されて、その内部空間がタンク室12と
なり、この部分を水や冷媒などの熱交換対象媒体(一般
には冷却対象媒体)が流れ、さらにその媒体はプレート
部3間の流路13に流れ込むことになる。さらに継手部
11の接合面(カップ部底面)11Aにおいて上下に接
合された一対のブレージングシート成形体1のプレート
部3間にはフィン15が配設され、そのフィン15がプ
レート部3にろう付け接合されている。
【0005】ところでブレージングシートを用いた熱交
換器の耐食性改善を図るための方策としては、ブレージ
ングシートにおける芯材とろう材との間に、芯材よりも
腐食電位が低い犠牲材層、例えば純Al、Al−Zn系
合金、Al−Mg系合金などを配置し、犠牲材層を優先
腐食させることにより芯材を保護する方法が知られてい
る。このように犠牲材層を設けたブレージングシートの
一例を図14に示し、また他の例を図15に示す。図1
4は片面側にのみ犠牲材層を設けたブレージングシート
を示すものであり、芯材21の一方の面に犠牲材層25
が設けられ、さらにその犠牲材層25の外側と、芯材2
1の他方の面にそれぞれろう材層23A,23Bが設け
られている。図15は両面側に犠牲材層を設けたブレー
ジングシートを示すものであり、芯材21の両面にそれ
ぞれ犠牲材層25A,25Bが設けられ、これらの犠牲
材層25A,25Bの外面にそれぞれろう材層23A,
23Bが設けられている。
【0006】ここで、ラジェータ、エバポレータなどの
如き自動車用熱交換器の場合は、走行環境による塩素イ
オンや硫酸イオンによる強い腐食を受けやすいため、大
気に接する側の面のろう材と芯材との間に犠牲材層を配
置したブレージングシートを用い、外気による腐食に対
する耐食性を高めることが行なわれている。具体的に
は、図13に示される熱交換器ろう付け構造体のブレー
ジングシート成形体1におけるフィン15に接する側の
面、したがって図12に示されるブレージングシート成
形体1における下面側においてろう材と芯材との間に犠
牲材層を配設したブレージングシートを用いることが行
われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように芯材より
も腐食電位を低くした犠牲材層を芯材とろう材との間に
配置して耐食性を高める方法は、熱交換器におけるプレ
ート部では優れた耐食性を発揮することができる反面、
継手部では逆に耐食性に悪影響を与えることがある。す
なわち、プレート部では犠牲材層を設けることによっ
て、外気からの腐食を芯材まで至らしめない効果を奏す
ることができるが、継手部では犠牲材層が板面に沿って
層状に優先腐食することにより、タンク内内面に露出す
る犠牲材層端面まで腐食が貫通して、漏洩が生じてしま
うおそれがある。
【0008】この点についてさらに詳細に説明すれば、
ブレージングシートにおけるろう材は、ろう付け加熱時
に溶融し、その後の冷却過程で再凝固することになる
が、ろう材層は一般にその厚みが薄く、また冷却時には
板厚方向に温度勾配が生じるため、凝固粒界は板面に対
し垂直に形成されるのが通常である。また凝固後のろう
材層の粒界にはラメラー状に共晶Siとα相とが存在す
るため、腐食環境に曝されれば、共晶Siとα相との電
位差により粒界部のα相が優先腐食されて短時間のうち
に腐食先端が板面に対し垂直な凝固ろう材粒界を貫通し
てしまう。ここで、芯材よりも電位的に卑な犠牲材層が
ろう材層と芯材との間に配置されていれば、ろう材層の
粒界を通って板厚方向に侵入した腐食に連続して犠牲材
層が板面に沿った方向へ優先的に腐食され、芯材への腐
食の進行を著しく遅延させることができる。このように
熱交換器のプレート部においては、ろう材層から腐食が
進入しても、犠牲材層を板に沿った方向へ優先腐食させ
ることにより、板厚方向への腐食の貫通が遅れ、耐食性
向上を図ることができるのである。
【0009】一方、継手部では、その構造上、前述のよ
うな板面に沿った方向への犠牲材層の優先腐食が逆に耐
食性に対して悪影響をもたらす。すなわち、熱交換器の
継手部においては、例えばドロンカップ積層型熱交換器
について図13に示しているように、ブレージングシー
ト成形体1の端部1Aがタンク室12内に位置してお
り、その部分では犠牲材層の端面もタンク室12内に露
呈していることになる。そしてこの犠牲材層の露呈端面
はタンク室12内の熱交換対象媒体である水や冷媒に接
していることになる。一方、タンク12内へ露呈してい
るブレージングシート成形体端部1Aの比較的近くの位
置、例えば図13の部分Aや部分Bは外気に曝されてい
る。このような場合において、腐食性の強い外気に曝さ
れる部位、例えば部分Aからの継手部の腐食の進行状況
を図16に示す。図16において、外気に曝されている
部分Aから腐食が開始されて、矢印Cに示すようにろう
材層23Aを板厚方向に腐食が貫通し、さらに犠牲材層
25が矢印Dで示すように板面方向に沿って優先腐食さ
れれば、その面方向腐食が、タンク室内に露呈するブレ
ージングシート成形体の端部1Aの犠牲材層露出端面3
3に早期に達してしまう。このことは、熱交換器の外気
に接する部分と被熱交換媒体に接する部分との間が早期
に貫通してしまうことを意味する。したがって継手部に
おいては、ろう材と芯材との間に芯材よりも腐食電位が
低い犠牲材層を設けておくことによって、板厚方向の腐
食の貫通は遅らせることができても、板面に沿った方向
への腐食の進行は逆に促進させてしまうため、耐食性を
劣化させてしまう結果となる。
【0010】もちろん芯材と犠牲材層との電位差によっ
て板厚方向、板面方向の腐食速度の関係は変化し、例え
ば犠牲材層として純Alを適用した場合には、板厚方向
の腐食を遅らせる効果はさほど大きくなく、そのためプ
レート部の耐食性向上効果もさほど大きくないものの、
板面に沿った方向への腐食の促進も少ないため、継手部
の耐食性を劣化させるおそれも少ない。これに対し純A
lよりもさらに卑な金属、例えばAl−Zn系合金を犠
牲材層に用いれば、プレート部の耐食性はZn量の添加
とともに向上するが、継手部の耐食性はZn量の添加と
ともに低下してしまう。
【0011】以上のように従来は、ブレージングシート
を用いたアルミニウム合金製熱交換器において、芯材と
ろう材との間に犠牲材層を介在させる手法は、耐食性向
上効果をプレート部と継手部とで両立させることは困難
とされているのである。
【0012】この発明は以上の事情を背景としてなされ
たもので、熱交換器のプレート部と継手部との両者の耐
食性を同時に改善することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述のような問題を解決
するため、この発明においては、基本的にはブレージン
グシートとして犠牲材層を有するものを用いて、プレー
ト部では従来と同様に犠牲材層の存在による板厚方向へ
の腐食を遅らせる効果を利用し、一方継手部について
は、犠牲材層における板面と平行な方向への腐食の進行
を停止させるべく、ろう材側の面から溝部を形成してお
くこととした。
【0014】具体的には、請求項1の発明のアルミニウ
ム合金製熱交換器ろう付け構造体の製造方法は、Al−
Mn系合金もしくはAl−Mg−Si系合金からなる芯
材の少なくとも片面に芯材よりも20mV以上腐食電位
が低い犠牲材層が積層され、さらにその犠牲材層の外側
にAl−Si系合金もしくはAl−Si−Mg系合金か
らなるろう材が積層されてなるブレージングシートを用
いて、そのブレージングシートを所定の形状に成形して
ブレージングシート成形体とした後、熱交換器形状に組
立てて、ろう付け加熱するアルミニウム合金製熱交換器
の製造方法において、ブレージングシート成形体を熱交
換器形状に組立てるに先立ち、ブレージングシートにお
ける犠牲材層を有する側の継手部接合面に相当する部位
に、ろう材の平均厚さに対応する深さ以上の溝部をろう
材表面から形成しておき、その後ブレージングシート成
形体を熱交換器形状に組立ててろう付け加熱することを
特徴とするものである。
【0015】また請求項2の発明のアルミニウム合金製
熱交換器ろう付け構造体の製造方法は、請求項1に記載
のアルミニウム合金製熱交換器の組立方法において、前
記溝部を、継手部接合面端部に相当する犠牲材層露呈端
面に沿って連続して形成することを特徴とするものであ
る。
【0016】さらに請求項3の発明は、請求項1もしく
は請求項2に記載の方法により製造されたアルミニウム
合金製熱交換器ろう付け構造体を規定している。
【0017】一方請求項4の発明の熱交換器用ブレージ
ングシート成形体は、Al−Mn系合金もしくはAl−
Mg−Si系合金からなる芯材の少なくとも片面に芯材
よりも20mV以上腐食電位が低い犠牲材層が積層さ
れ、さらにその犠牲材層の外側にAl−Si系合金もし
くはAl−Si−Mg系合金からなるろう材が積層され
てなるブレージングシートからなり、かつ熱交換器の継
手部に相当する部分とプレート部に相当する部分とを一
体に成形した熱交換器用ブレージングシート成形体にお
いて、犠牲材層を有する側の継手部接合面に相当する部
位に、ろう材の平均厚さに対応する深さ以上の溝部がろ
う材表面から形成されているとを特徴とするものであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】先ずこの発明の熱交換器ろう付け
構造体に使用されるブレージングシートについて説明す
る。
【0019】ブレージングシートの積層構造としては、
図14に示したように犠牲材層を一方の面の側のろう材
と芯材との間にのみ設けた構造、あるいは図15に示し
たように犠牲材層を両面側のろう材と芯材との間に設け
た構造とのいずれの構造でも良い。
【0020】ブレージングシートに用いる芯材は、基本
的にAl−Mn系合金またはAl−Mg−Si系合金で
あれば、強度、耐食性を確保することができる。より詳
細には、芯材のAl−Mn系合金としては、Mn0.6
〜2.0%を有し、さらに必要に応じて強度向上、耐食
性向上のためCu0.05〜1.5%、Si0.05〜
0.6%、Ti0.06〜0.3%、Mg0.06〜
0.5%、Cr0.06〜0.3%、Zr0.06〜
0.3%のうちの1種または2種以上を含有し、残部が
Alおよび不可避的不純物よりなる合金を用いることが
適当であり、また芯材のAl−Mg−Si系合金として
は、Mg0.1〜1.5%、Si0.2〜2.0%を有
し、さらに必要に応じて強度向上、耐食性向上のためC
u0.05〜1.5%、Ti0.01〜0.3%、Mn
0.05〜1.5%、Cr0.06〜0.3%、Zr
0.06〜0.3%のうちの1種または2種以上を含有
し、残部がAlおよび不可避的不純物よりなる合金を用
いることが適当である。
【0021】一方ろう材は、基本的にAl−Si系合金
またはAl−Si−Mg系合金であれば、ろう付け性を
確保することができる。より詳細には、ろう材として
は、Si6.0〜13.0%を有し、さらに必要に応じ
て耐食性向上、ろう付け性向上のためMg0.05〜
2.0%、Zn0.3〜4.0%、Bi0.01〜0.
3%、Be0.0001〜0.002%、In0.10
%以下、Sn0.10%以下、Ga0.10%以下のう
ちの1種または2種以上を含有し、残部がAlおよび不
可避的不純物よりなる合金を用いることが好ましい。
【0022】さらに犠牲材層は、基本的に芯材より電位
が20mV以上低ければ、芯材に対する犠牲防食効果が
得られ、プレート部に関して充分な耐食性をもたらすこ
とができる。犠牲材合金としては、Al−Mn系合金も
しくはAl−Mg−Si系合金よりなる芯材より電位を
下げるために、Mn0.5%以下、Cu0.3%以下、
Ti0.2%以下、Cr0.2%以下に規制し、さらに
効果的に電位を下げるためには必要に応じてZn0.1
〜10%、Mg0.05〜2.0%、In0.005〜
0.1%、Sn0.02〜0.2%、Ga0.01〜
0.1%のうちの1種または2種以上を含有させ、残部
がAlおよび不可避的不純物よりなる合金を用いること
が望ましい。
【0023】前述のような芯材の望ましい成分組成の限
定理由を説明する。
【0024】Al−Mn系合金の場合:Mnは強度を高
めるとともに耐孔食性を向上させるに有効な元素であ
る。Mn量が0.6%未満ではこれらの効果が充分に得
られず、2.0%を越えれば巨大な金属間化合物が生成
されて圧延性や成形性を損なうとともに耐食性も低下
し、また粒界腐食感受性が高まってしまう。そこで芯材
のMn量は、0.6〜2.0%の範囲内とすることが好
ましい。
【0025】Cuは芯材の電位を貴にするとともに、ろ
う付け後の強度を高めるために有効な元素であるが、C
uが0.05%未満ではこれらの効果が小さく、一方
1.5%を越えて添加すれば、孔食が発生しやすくなっ
て耐食性が低下する。したがって必要に応じてCuを添
加する場合のCu量は、0.05〜1.5%の範囲内が
好ましい。
【0026】Siは強度を高めるとともにろう材から拡
散してくる余剰なSiを低減し、エロージョン抑制に有
効な元素である。Siが0.05%未満ではこれらの効
果が充分に得られず、一方0.6%を越えて添加すれば
耐食性を損なう。そこでSi量は0.05〜0.6%の
範囲内が好ましい。
【0027】Tiの添加は芯材の電位を貴にするととも
に、腐食形態をピット状から層状に変化させることによ
って最大腐食深さを小さくし、これによって耐食性を向
上させるために有効である。Tiの添加量が0.06%
未満ではこれらの効果が充分に発揮されず、一方0.3
%を越えれば、これらの効果が飽和して経済性を損なう
ばかりでなく、Al3Tiの巨大金属間化合物が生成さ
れて圧延性や成形性を損なう。したがって必要に応じて
Tiを添加する場合のTi量は、0.06〜0.3%の
範囲内が好ましい。
【0028】Mgはろう付け後の強度を高めるために有
効な元素であるが、Mg量が0.06%未満ではその効
果が少なく、一方0.5%を越えれば強度上昇に伴なっ
て成形性が低下するとともに、電位を下げることにより
耐食性を著しく低下させる。そこで必要に応じてMgを
添加する場合のMg量は、0.06〜0.5%の範囲内
とする。
【0029】Cr、Zrはいずれもろう付け加熱後の強
度を高めるために有効な元素であるが、いずれも0.0
6%未満ではその効果が充分に得られず、一方0.3%
を越えれば巨大な金属間化合物が生成されて成形性を損
なう。そこで必要に応じてCr、Zrのいずれか一方ま
たは双方を添加する場合のCr量、Zr量はそれぞれ
0.06〜0.3%の範囲内が好ましい。
【0030】なおアルミニウム合金においては一般に不
可避的不純物としてFeが含有されるが、Feは耐食性
を低下させるから、可及的に少ないことが望ましい。具
体的には、Fe量は0.7%以下、より好ましくは0.
3%以下とする。
【0031】Al−Mg−Si系合金の場合:MgはS
iと共存するとろう付け後の冷却中にMg2Si微細析
出物を形成し強度を高める。Mg量が0.1%、Si量
が0.2%未満ではこの効果が得られず、Mg量が1.
5%、Si量が2.0%を越えれば強度は高まるものの
成形性が低下し、また粒界腐食感受性が鋭敏化し耐食性
を劣化させるから、Mg量は0.1〜1.5%、Si量
は0.2〜2.0%の範囲内とする。なお充分な強度を
得るには、Mg2Siの化学量論的組成比よりもSiを
過剰に含有させることが効果的である。
【0032】Cuは芯材の電位を貴にするとともに、ろ
う付け後の強度を高めるために有効な元素であるが、C
uが0.05%未満ではこれらの効果が小さく、一方
1.5%を越えて添加すれば、孔食が発生しやすくなっ
て耐食性が低下する。したがって必要に応じてCuを添
加する場合のCu量は0.05〜1.5%の範囲内が好
ましい。
【0033】Tiの添加は芯材の電位を貴にするととも
に、腐食形態をピット状から層状に変化させることによ
って最大腐食深さを小さくし、これによって耐食性を向
上させるために有効である。Tiの添加量が0.01%
未満ではこれらの効果が充分に発揮されず、一方0.3
%を越えればこれらの効果が飽和して経済性を損なうば
かりでなく、Al3Tiの巨大金属間化合物が形成され
て圧延性や成形性を損なう。したがって必要に応じてT
iを添加する場合のTi量は0.01〜0.3%の範囲
内が望ましい。
【0034】Mnはろう付け加熱後の強度を高めるため
に有効な元素であるが、0.05%未満ではその効果が
得られず、一方1.5%を越えると巨大な金属間化合物
が形成されて圧延性や成形性を損なうとともに耐食性も
低下し、また粒界腐食感受性が高まってしまう。したが
って芯材のMn量は0.05〜1.5%の範囲内とする
ことが好ましい。
【0035】Cr、Zrはいずれもろう付け加熱後の強
度を高めるために有効な元素であるが、いずれも0.0
6%未満ではその効果が充分に得られず、一方0.3%
を越えれば巨大な金属間化合物が生成されて成形性を損
なう。そこで必要に応じてCr、Zrのいずれか一方ま
たは双方を添加する場合のCr量、Zr量はそれぞれ
0.06〜0.3%の範囲内が好ましい。
【0036】なおアルミニウム合金においては一般に不
可避的不純物としてFeが含有されるが、Feは耐食性
を低下させるから、可及的に少ないことが望ましい。具
体的には、Fe量は0.7%以下、より好ましくは0.
3%以下とする。
【0037】次にろう材の望ましい成分の限定理由を以
下に説明する。
【0038】Siはアルミニウム合金ろう材として必須
の合金元素であって、ろう材の融点を低下させ、溶融ろ
うの流動性を良好にする作用を有する。Si含有量が
6.0%未満ではその効果が少なく、一方13.0%を
越えればDC鋳造性、圧延性、成形性の低下を招くか
ら、Siは6.0〜13.0%の範囲内とした。
【0039】Mgはアルミニウム合金に添加された場合
にその電位を卑にし、貴な芯材に対して犠牲陽極効果を
発揮させる効果をもたらす。また真空ろう付けの場合に
は、加熱中にMgが蒸発することによりアルミニウム表
面の酸化皮膜を浄化してろう付け性を向上させる役割も
果たす。Mg量が0.05%未満ではこれらの効果がな
く、一方Mg量が2.0%を越えれば圧延性が低下する
とともに、Mg蒸発による炉の汚染を招くおそれがある
から、ろう材をAl−Si−Mg系合金とする場合のM
g量は0.05〜2.0%の範囲内とした。
【0040】Znはアルミニウム合金に添加された場合
にその電位を卑にし、貴な芯材に対して犠牲陽極効果を
発揮させるために有効である。Zn添加量が0.3%未
満ではその効果が少なく、一方4.0%を越えて添加す
れば、自己腐食作用が激しくなるとともに、圧延性、成
形性を損なう。そこで必要に応じて添加されるろう材中
のZn量は0.3〜4.0%の範囲内とした。
【0041】Biは溶融ろうの流動性を向上させて、ろ
う付け性を改善する効果を有する。Bi量が0.01%
未満ではその効果が得られず、一方0.3%を越えて添
加してもその効果は飽和し、経済性を損なう。そこでB
iを添加する場合のBi量は0.01〜0.3%の範囲
内とした。
【0042】Beも溶融ろうの流動性を向上させて、ろ
う付け性を改善する効果を有する。Be量が0.000
1%未満ではその効果が得られず、一方0.002%を
越えて添加してもその効果は飽和し、経済性を損なう。
そこでBeを添加する場合のBe量は0.0001〜
0.002%の範囲内が望ましい。
【0043】In、Sn、Gaはいずれもアルミニウム
合金に添加された場合にその電位を卑にする作用があ
り、したがってろう材に添加されればその犠牲陽極効果
を向上させるに寄与する。それぞれ添加量が0.10%
を越えればろう材の電位が卑になり過ぎて腐食速度が速
まり、逆に耐食性を低下させてしまうおそれがあるか
ら、いずれもその添加量は0.10%以下が適当であ
る。
【0044】なおろう材のアルミニウム合金にも不可避
的不純物としてFeが含有されるが、Feはろう材の耐
食性を低下させるから、その含有量ができる限り少ない
ことが好ましい。具体的にはFe量は0.7%以下が好
ましく、より望ましくは0.5%以下が適切である。
【0045】次に犠牲材層の望ましい成分の限定理由を
以下に説明する。
【0046】犠牲材層は、その電位を芯材のそれよりも
下げて芯材を保護するためのものであり、芯材との電位
差が20mV未満では犠牲材層による犠牲防食効果が充
分に得られないから、犠牲材層と芯材との電位差は20
mV以上とし、好ましくは50mV以上とする。但し、
必要以上に電位差が大きくなり過ぎれば、犠牲材層の腐
食速度が大きくなってしまうから、50〜500mVの
範囲内が最も好ましい。このように電位を調整するた
め、犠牲材層の合金としては、電位を貴にする元素の添
加を規制する必要がある。このように、電位を貴にして
芯材と犠牲材層の電位差を少なくし、犠牲防食効果を低
下させる元素としては、Mn、Cu、Ti、Crなどが
あるが、これらはそれぞれMn0.5%以下、Cu0.
3%以下、Ti0.2%以下、Cr0.2%以下に規制
することが望ましい。
【0047】Zn、Mg、In、Sn、Gaはアルミニ
ウムに添加されればその電位を卑にして、貴な芯材に対
して犠牲陽極効果を発揮させるために有効な元素であ
り、犠牲材合金に必要に応じて添加される。Zn0.1
%未満、Mg0.05%未満、In0.005%未満、
Sn0.02%未満、Ga0.01%未満ではその効果
が得られず、またZn10%、Mg2.0%、In0.
1%、Sn0.2%、Ga0.1%を越えれば犠牲材層
の腐食速度が過大となって逆に耐食性を低下させるとと
もに、圧延性を低下させるから、Znは0.1〜10
%、Mgは0.05〜2.0%、Inは0.005〜
0.1%、Snは0.02〜0.2%、Gaは0.01
〜0.1%の範囲内とすることが好ましい。
【0048】この発明においては、前述のような芯材、
ろう材、犠牲材を積層してなるブレージングシートを成
形して熱交換器を組立てるにあたって、組立ておよびろ
う付け加熱前の段階のブレージングシート成形体(コア
プレート)について、熱交換器の継手部接合面に相当す
る部位に、犠牲材層が存在する側のろう材表面から、ろ
う材の平均厚み以上の深さで溝部を形成しておくことが
重要である。
【0049】この発明に従ってドロンカップ積層型熱交
換器用のブレージングシート成形体(コアプレート)に
おける継手部接合面に対応する位置に溝部を形成した例
を、図1、図2に示し、またこのように溝部を形成した
ブレージングシート成形体を用いて組立てたドロンカッ
プ積層型熱交換器ろう付け構造体の例を図3に示す。さ
らに図4には、図1に示されるブレージングシート成形
体1における溝部形成部分付近を拡大して示す。これら
の図1〜図4に示すようにブレージングシート成形体1
における熱交換器の継手部11の接合面11Aに対応す
る位置には、ろう材層23Aの側から溝部31が形成さ
れている。
【0050】ここで、ブレージングシートとしては、図
4に拡大して示しているように、芯材21の一方の面に
犠牲材層25を設け、その犠牲材層25の外側の面およ
び芯材21の他方の面にそれぞれろう材層23A,23
Bを設けた例を示している。そして犠牲材層25が存在
する側のろう材層23Aの表面から、断面が逆台形状を
なす溝部31が形成されており、この溝部31はろう材
層23Aの表面から底端が例えば犠牲材層25内の厚み
方向中間位置まで到達するように形成されている。なお
この溝部31は、継手部11のタンク室内面側へ露出す
るブレージングシート端部1A(犠牲材層25の露呈端
面33)に沿って連続して円周状に形成されている。
【0051】このように溝部を形成しておくことによっ
て、次に述べるように溝部に対応する箇所において犠牲
材層の犠牲効果を喪失させ、犠牲材層における板面方向
に沿っての優先腐食の進行をその溝部に対応する部分で
停止させることができるから、継手部接合面においてろ
う材側から進入した腐食が犠牲材層において板面方向へ
進行して、継手部接合面の犠牲材露呈端面33まで貫通
してしまうことを有効に防止し、継手部に充分な耐食性
を与えることができる。
【0052】このような溝部による作用を、図4に示し
た例についてさらに詳細に説明する。
【0053】すなわち、図4に示すような溝部31を形
成したブレージングシート成形体1を用いて熱交換器を
組立て、ろう付け加熱を行えば、ろう材層23A,23
Bのろう材が溶融し、特に溝部31を形成した側のろう
材層23Aでは図5に示すように溝部31の周辺から溶
融ろうが溝部31内に流入し、更にはその溶融ろうが犠
牲材層25を局部的に溶融させて、その部分で固相とし
て残る犠牲材層25が薄くなる。このように溝部31の
底部付近においてろう付け加熱時に薄くなって固相とし
て残る犠牲材層31の部分25aを、図4においてクロ
スハッチングで示す。
【0054】上述のようなろう付け加熱の過程におい
て、溝部31の底部付近の犠牲材層25aからは、電位
を卑にする合金成分、例えばMgやZnがろう材中へ拡
散して、溝部31の底部付近に残る犠牲材層25aの電
位が局部的に高くなる。またろう材23A中に含まれて
いた電位を貴にする合金成分が犠牲材層25a中へ拡散
することもあり、さらには犠牲材層25a中のMgやZ
nなどの電位を卑にする合金成分が溝部31から直接蒸
散することもあり、これらも溝部31の底部付近の犠牲
材層25aの電位を局部的に高くさせるに寄与する。こ
のようにして溝部31の底部付近に残る犠牲材層25a
の電位が局部的に高くなる結果、溝部31の底部付近で
は犠牲材層25aと芯材21との電位差が局部的に小さ
くなり、その部分で犠牲材層25aが優先腐食され難く
なる。したがって例えば図6に示すように溝部31の側
方の位置Aにおいてろう材層23A表面から腐食が生じ
てその部分でろう材層23Aの腐食が貫通し(実線矢印
Q1)て犠牲材層25に腐食が達し、芯材21と犠牲材
層25との電位差により犠牲材層25中を板面と平行な
方向へ腐食が進行し(実線矢印Q2)、その腐食が溝部
31に対応する部分25aに達すれば、その部分では前
述のように犠牲材層と芯材との電位差が小さいため、犠
牲材層25の優先腐食が停止される。すなわち、板面に
沿った方向への犠牲材層25の腐食の進行が停止し、ブ
レージングシート成形体1の端部の犠牲材露呈端面33
まで犠牲材層25の腐食が進行してしまうこと、すなわ
ち腐食が位置Aから犠牲材露呈端面33まで貫通してし
まうことを防止できるのである。
【0055】ここで、ろう付け加熱時においては、ろう
材層23Aは全面的に溶融するから、溝部以外の部分で
も犠牲材層からろう材中への合金成分の拡散はある程度
生じる。しかしながら、特に溝部31を形成した部分で
は、溝部31内に流入した溶融ろうにより集中的に犠牲
材層が溶融され、固相で残る犠牲材層の厚みが薄くなる
ところから、固相拡散の拡散距離が他の部分と比較して
短くなり、そのため犠牲材層からのMgやZnの拡散が
速やかに生じて、溝部31の底部付近で局部的に犠牲材
層中に含まれるMgやZnの如く電位を卑にする合金元
素量が少なくなる現象が生じるのである。またろう付け
加熱の初期においては、溝部31の底部では犠牲材層が
露呈しているため、MgやZnの直接的な蒸散も生じ、
このことも溝部31の底部付近の犠牲材層のMgやZn
の濃度を下げることに寄与する。
【0056】なお図4に示す例では溝部31は犠牲材層
25の厚み方向の中間位置まで達するように形成してい
るが、溝部31の深さdは、要は平均ろう材厚みt以上
であれば良い。図7には溝部31の深さdが下限値の場
合、すなわち平均ろう材厚みtと等しい場合を示し、ま
た図8には溝部31の深さdが平均ろう材厚みtと平均
犠牲材層厚みt′との合計(t+t′)よりも大きい場
合、すなわち溝部31の底端が芯材21中に達している
場合を示す。これらの図7の例、図8の例のいずれの場
合もこの発明の範囲内に含まれることはもちろんであ
る。但し、後に改めて説明するように、溝部の深さdが
平均ろう材厚みt以上であっても、溝部の形成のための
加工方法によっては、溝部の底部にろう材が薄く存在す
ることもあり、このようなケースもこの発明では許容さ
れる。
【0057】ここで、溝部の深さdが平均ろう材厚みt
よりも小さければ、ろう付け加熱時において溝部の底部
に相当する位置の犠牲材層からMg、Znなどの電位を
卑にする成分をろう材中へ充分に拡散させる効果がほと
んど得られず、またこれらの成分を溝部から直接蒸散さ
せることも困難となり、そのため溝部の底部付近におい
て局部的に犠牲材層の電位を高くすることが困難となっ
て、犠牲材層の板面方向に沿った腐食を溝部の底部付近
で停止させることが困難となり、その結果継手部の耐食
性向上効果も得られなくなる。一方、溝部の深さdの上
限は特に規定しないが、溝部を形成するための加工にお
ける製品形状の維持と強度の維持を図り、またろう付け
加熱時に確実に溝部内に溶融ろうを流入させる観点か
ら、溝部の深さはブレージングシートの全厚みの2/3
以下とすることが望ましい。
【0058】この発明において、溝部を形成するための
加工方法としては種々の方法を適用することができる。
代表的な方法としては、切削加工によって溝部の部分を
物理的に切欠除去する方法がある。この場合は溝部の深
さdがろう材の平均厚みt以上となるように切削するこ
とにより、溝部の底部では犠牲材層が露呈することにな
るから、ろう付け加熱時に溝部内に流入した溶融ろうが
直接犠牲材層に接し、そのため犠牲材層中のMgやZn
等の合金成分をろう材中へ最も効果的に拡散させること
ができる。一方、ナイフエッジ状の工具を用いてプレス
加工により溝部を押し込み加工(圧縮加工)しても良
い。この場合は図9に示すようにろう材の平均厚みt以
上となるように溝部31を形成しても、溝部31の底部
にろう材23Aが薄く残存するが、溝部31の底部に対
応する位置で犠牲材層25が薄くなり、しかもその薄く
なった部分で犠牲材層25のろう材側の表面部分が溶融
ろうにより局部的に溶融せしめられるため、犠牲材層2
5中のMg、Zn等の合金元素を溶融ろう中へ速やかに
拡散させ、溝部31に対応する位置において犠牲材層2
5の電位を局部的に高める効果が得られる。
【0059】なお溝部形成のための加工は、一般にはブ
レージングシートを成形してブレージングシート成形体
(コアプレート)とした後に行なうのが通常であるが、
場合によっては成形と同時に、あるいは成形前に行なう
ことも可能である。
【0060】溝部の断面形状は特に限定されるものでは
ないが、一般には逆台形状あるいは矩形状、またはV字
形状やU字形状とするのが通常である。また溝部の幅も
特に限定されるものではなく、例え溝部の幅が狭くて
も、ろう付け加熱時においては溶融ろうが毛細管現象に
より狭い溝部内にも侵入することができるから、前述の
ような溝部の機能を果たすことができる。但し、短時間
のろう付け加熱中に犠牲材成分の拡散をより効果的に行
なわせるためには、溝部の開口部分の幅が20μm以上
あることが望ましい。また、プレス加工などの圧縮加工
によって溝部を形成する場合、溝部に対応する位置の犠
牲材層を局部的に薄くして犠牲材成分の拡散を促進させ
るためには、圧縮工具のナイフエッジとして先端角度が
小さいもの、具体的には90°以下のものを用いて溝部
の開口角度を小さくすることが望ましい。さらに、プレ
ス加工などの圧縮加工によって溝部を形成する場合にお
いて、加工工具寿命を確保するためにナイフエッジ形状
を台形形状とする場合でも、先端平坦部分の幅は500
μm以下とすることが望ましい。
【0061】なお、図1〜図4の例においては、継手部
接合面に対応する部分に、タンク室12を1周するよう
に1列の溝部を形成しており、このように1列に溝部を
形成するだけで充分に継手部の耐食性を確保することが
可能であるが、溝部形成のための加工の信頼性を考慮し
て、間隔を置いて2列以上の溝部を形成しても良く、こ
の場合にはより確実に耐食性を確保することができる。
【0062】さらに、熱交換器の継手部における特定の
部位においてのみ腐食が進行することが経験により判明
している場合には、その部分にのみ溝部を形成しておい
ても良い。
【0063】なおブレージングシートにおけるろう材の
クラッド率は特に限定されるものではなく、最終的な熱
交換器の種類や用途、形状あるいはブレージングシート
の全厚みなどに応じて適宜定めれば良いが、一般には5
〜25%程度であれば良好なろう付け性を確保すること
ができる。また犠牲材層のクラッド率も特に限定される
ものではなく、最終的な熱交換器の種類や用途、形状、
あるいはブレージングシートの全厚み、ろう材の厚みな
どによって適宜定めれば良いが、一般には5〜25%程
度であれば所定の性能を得ることができる。
【0064】なおブレージングシート自体の製造方法と
しては、通常のクラッド材の製造方法などに用いられて
いる方法を適用すれば良く、特に限定されるものではな
い。
【0065】具体的には、例えば各合金材料を鋳造し
て、必要に応じて均質化処理を施してから熱間圧延を行
なって所定の板厚とするか、あるいは熱間圧延を行なわ
ずに面削のみによって所定の厚みとし、その後各板を重
ね併せて熱間圧延によりクラッド圧延を行ない、必要に
応じて中間焼鈍を施してから冷間圧延を行なって最終板
厚とすれば良く、また冷間圧延の中途で必要に応じて中
間焼鈍を行なったり、また最終の冷間圧延後に必要に応
じて最終焼鈍を施しても良い。ここで、鋳造方法として
は一般的な半連続鋳造法を用いれば良い。また鋳造後に
は、芯材あるいは犠牲材層については、溶融ろうによる
耐エロージョン性を考慮して均熱処理を行なうことが望
ましく、この場合の均熱温度としては450〜620℃
が適当であるが、耐エロージョン性をより向上させるた
めには高い温度で均熱処理を施すことが望ましい。クラ
ッド圧延は、前述のように熱間圧延を適用するのが通常
であるが、積層数が多い場合には2回以上のクラッド圧
延を組合せても良いことはもちろんである。なおクラッ
ド圧延時には接合性を良好にするため、事前にクラッド
合せ面について酸洗もしくはアルカリ洗、溶剤脱脂など
によって酸化皮膜の除去や脱脂を行ない、表面を清浄化
しておくことが望ましい。最終のテンパー状態は、ブレ
ージングシートを用いる熱交換器部品の種類や熱交換器
の用途などによって定めれば良いが、例えばエバポレー
タ用コアプレートの場合はプレス成形を行なうためにO
材(完全焼鈍材)とする必要があり、またラジェータの
チューブ材では通常はH1nの加工材が使用されるな
ど、それぞれのテンパー状態に応じて冷間圧延、焼鈍の
有無、焼鈍の条件などを定めれば良い。
【0066】最終的にブレージングシート成形体を組立
ててろう付けを行なうにあたってのろう付け法は特に限
定されるものではない。またこの発明による熱交換器の
用途は特に限定されるものではないが、自動車用熱交換
器に適しており、また乗用車に限らずトラック等の大型
車両のオイルクーラなどにも適している。
【0067】
【実施例】表1の合金符号A1,B1〜B3,C1,C
2に示す化学組成の各構成材をDC鋳造し、芯材合金B
1〜B3および犠牲材層合金C1,C2については、常
法に従って鋳塊に均質化処理を施した。その後表2のよ
うなクラッド率で3層または4層の厚み4mmの熱間圧
延合せ板を作製した。これを0.6mm厚まで冷間圧延
し、350℃で2時間焼鈍した後、図1、図2に示すよ
うなエバポレータコアプレートにプレス成形した。さら
に図10に示すような断面形状を有する工具を用いて、
継手部接合面に種々の深さでプレス加工により溝部を形
成した。このエバポレータコアプレートを10枚積層し
て治具で固定した後、5×10-4Torr以上の真空中
で600℃×3分のろう付けを施した。さらに、腐食試
験のため、一般プレート部と継手部を切り離し、所定の
シールを行なった後、それぞれに対し5水準の試験時間
でSWAAT試験を行ない、一般プレート部については
光学顕微鏡の焦点深度法で最大腐食深さを測定し、極値
解析により板厚貫通までの腐食時間を推定した。また継
手部については腐食部を断面研磨して最大腐食深さを測
定し、接合面幅を2.5mmとしたときの接合面貫通ま
での腐食時間を推定した。
【0068】各材料の腐食電位については、焼鈍材を5
×10-4Torr以上の真空中で600℃×3分加熱
し、犠牲材層、芯材に達するまで50℃、10%NaO
Hでエッチングした後、窒素ガスで60分脱気した25
℃、2.67%AlCl3水溶液中で孔食電位を測定し
た。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】以上の実施例において、一般プレート部に
ついては、犠牲材層を形成していない試料番号1と犠牲
材層を設けた試料番号2,4,7,11との比較から明
らかなように、犠牲材層を設けることによって耐食性が
向上し、特に試料番号2,4,7の比較から明らかなよ
うに犠牲材層のZn量を多くして芯材/犠牲材層の電位
差を大きくするほど腐食寿命が長くなって耐食性が向上
している。一方継手部に関しては、溝部を形成しなかっ
た場合は、試料番号2,4,7から明らかなように犠牲
材層のZn量を多くして芯材/犠牲材層の電位差を大き
くするほど腐食寿命が短くなり、耐食性が低下している
ことが判明した。これに対し、ろう材平均厚み(90μ
m)よりも厚い150μmもしくは200μmの深さの
溝部を継手部接合面に形成した場合(試料番号3,6,
9,10,13)には、継手部の腐食寿命が大幅に延長
され、耐食性が改善されていることが判明した。また試
料番号5,8,12の例は、いずれも継手部接合面の溝
部の深さをろう材平均厚みより小さい60μmとした例
であり、これらの場合には、継手部の耐食性は溝部を形
成しない場合と比べて特に改善されなかった。
【0073】なお継手部の腐食形態を光学顕微鏡により
観察したところ、試料番号1ではろう材の共晶領域がピ
ット状に腐食されており、また試料番号4,7,11で
はろう材から侵入した腐食が犠牲材層に達し、さらに犠
牲材層が全面腐食されていることが明らかになった。ま
た試料番号2の場合は両者の腐食形態が混在していた。
【0074】
【発明の効果】前述の説明から明らかなように、この発
明によれば、芯材との電位差が20mV以上の犠牲材層
を設けたブレージングシートからなるブレージングシー
ト成形体における継手部接合面に対応する部位に、ろう
材の平均厚み以上の深さの溝部を形成しておくことによ
り、溝部の底部付近において犠牲材層の犠牲効果を抑制
して、板面に沿う方向の犠牲材層の層状腐食の進行をそ
の部位で停止させることができ、そのため継手部の貫通
腐食を大幅に遅らせることができるから、継手部でも一
般プレート部と同等以上の耐食性を確保することがで
き、その結果熱交換器全体としての耐食性を従来よりも
大幅に向上させることができ、またそれに伴ないブレー
ジングシートの薄肉化を図って従来よりも一層のコスト
低減、軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明におけるブレージングシート成形体の
一例を示す要部拡大平面図である。
【図2】図1のII−II線における拡大縦断面図である。
【図3】図1、図2に示されるブレージングシートを用
いて組立てた熱交換器ろう付け構造体の一例を示す要部
拡大縦断面図である。
【図4】図1に示されるブレージングシート成形体の要
部をさらに拡大して示す縦断面図である。
【図5】図4に示されるブレージングシート成形体のろ
う付け加熱後の状態を示す縦断面図である。
【図6】図5に示されるブレージングシート成形体を用
いた熱交換器における腐食の進行状況を示すための縦断
面図である。
【図7】この発明におけるブレージングシート成形体の
他の例を示す縦断面図である。
【図8】この発明におけるブレージングシート成形体の
さらに他の例を示す縦断面図である。
【図9】この発明におけるブレージングシート成形体に
おいて溝部を圧縮加工により形成した例を示す縦断面図
である。
【図10】この発明の実施例において溝部形成のために
使用した台形状ナイフエッジの先端形状、寸法を示すた
めの略解図である。
【図11】従来の熱交換器に使用されるブレージングシ
ート成形体の一例を示す要部拡大平面図である。
【図12】図11のX−X線における拡大縦断面図であ
る。
【図13】図11、図12に示されるブレージングシー
ト成形体を用いて組立てた従来の熱交換器の一例の要部
拡大縦断面図である。
【図14】一般的なブレージングシートの積層構造の一
例を示す縦断面図である。
【図15】一般的なブレージングシートの積層構造の他
の例を示す縦断面図である。
【図16】図13に示される従来の熱交換器における継
手部の腐食進行状況を示す要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 ブレージングシート成形体 3 プレート部 11 継手部 11A 継手部接合面 21 芯材 23A,23B ろう材 25 犠牲材層 31 溝部 33 犠牲材露呈端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 21/00 C22C 21/00 J E C23F 13/00 C23F 13/00 E F28F 3/00 311 F28F 3/00 311 19/06 19/06 A Fターム(参考) 4F100 AB02 AB09A AB09C AB09E AB10A AB10C AB10E AB11A AB11C AB11E AB12 AB14 AB14A AB17 AB18 AB31A AB31C AB31E AR00B AR00D BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10E BA13 CB10C CB10E DD05B DD05C DD05D DD05E EC16C EC16E EC162 EJ422 GB32 JB02 JG10B JG10D JL03 YY00B YY00D 4K060 AA02 BA13 BA19 BA43 EA04 EB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al−Mn系合金もしくはAl−Mg−
    Si系合金からなる芯材の少なくとも片面に芯材よりも
    20mV以上腐食電位が低い犠牲材層が積層され、さら
    にその犠牲材層の外側にAl−Si系合金もしくはAl
    −Si−Mg系合金からなるろう材が積層されてなるブ
    レージングシートを用いて、そのブレージングシートを
    所定の形状に成形してブレージングシート成形体とした
    後、熱交換器形状に組立てて、ろう付け加熱するアルミ
    ニウム合金製熱交換器の製造方法において、 ブレージングシート成形体を熱交換器形状に組立てるに
    先立ち、ブレージングシートにおける犠牲材層を有する
    側の継手部接合面に相当する部位に、ろう材の平均厚さ
    に対応する深さ以上の溝部をろう材表面から形成してお
    き、その後ブレージングシート成形体を熱交換器形状に
    組立ててろう付け加熱することを特徴とする、アルミニ
    ウム合金製熱交換器ろう付け構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記溝部を、継手部接合面端部に相当す
    る犠牲材層露呈端面に沿って連続して形成することを特
    徴とする、請求項1に記載のアルミニウム合金製熱交換
    器ろう付け構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2に記載の方法
    により製造されたアルミニウム合金製熱交換器ろう付け
    構造体。
  4. 【請求項4】 Al−Mn系合金もしくはAl−Mg−
    Si系合金からなる芯材の少なくとも片面に芯材よりも
    20mV以上腐食電位が低い犠牲材層が積層され、さら
    にその犠牲材層の外側にAl−Si系合金もしくはAl
    −Si−Mg系合金からなるろう材が積層されてなるブ
    レージングシートからなり、かつ熱交換器の継手部に相
    当する部分とプレート部に相当する部分とを一体に成形
    した熱交換器用ブレージングシート成形体において、犠
    牲材層を有する側の継手部接合面に相当する部位に、ろ
    う材の平均厚さに対応する深さ以上の溝部がろう材表面
    から形成されていることを特徴とする、熱交換器用ブレ
    ージングシート成形体。
JP27666098A 1998-09-11 1998-09-11 アルミニウム合金製熱交換器ろう付け構造体の製造方法およびアルミニウム合金製熱交換器と熱交換器用ブレージングシート成形体 Expired - Fee Related JP4033562B2 (ja)

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