JP2008189998A - 熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート - Google Patents

熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート Download PDF

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Abstract

【課題】薄肉であっても、ろう付後強度が高く、かつ、耐食性に優れる熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートを提供する。
【解決手段】第1芯材1および第2芯材2からなる2層構造の芯材5と、この2層構造の芯材5の一面側に配置された第1ろう材3と、この2層構造の芯材5の他面側に配置された第2ろう材4とを備えた熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート10であって、第1芯材1は、Mn、Si、Znを所定量含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、第2芯材2は、Mn、Si、Cuを所定量含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、第1芯材1の厚さが、2層構造の芯材5の厚さの40%以下であり、かつ、20μm以上60μm以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の熱交換器に使用される熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートに関する。
一般に、自動車用のエバポレータやコンデンサ等の熱交換器におけるチューブ材等の材料としては、アルミニウム合金製ブレージングシートが使用されている。
従来、熱交換器においては、軽量化、小型化の取り組みが継続的になされており、熱交換器に使用されるブレージングシートにおいても、板厚をより薄くすることが目標とされている。そのため、従来の材料に比べ、より、ろう付後強度が高く、高耐食性を有する材料が必要とされている。
このような背景の中、これまでにも多くの検討がなされており、例えば、特許文献1には、外面および内面の高耐食性を得るために、ろう材と芯材の間にZnを含有する犠牲陽極材層(犠牲陽極層)を設けた4層構造のアルミニウム合金製ブレージングシートが開示されている。また、特許文献2には、耐食性を確保するためにZnを添加した中間層材(犠牲陽極層)を芯材の片面に設け、この両外面をろう材とする4層構造のアルミニウム合金製ブレージングシートが開示されている。
特公昭62−61099号公報(第2頁右欄5行目〜第3頁左欄1行目) 特許第3494591号公報(段落0017、段落0025〜0033、図1)
しかしながら、従来のアルミニウム合金製ブレージングシートにおいては、以下に示すような問題があった。
自動車用熱交換器においては、材料の薄肉化が図られているが、軽量化、小型化およびコストダウンのために、さらなる薄肉化の要請が強まっている。そして、この薄肉化を進めるためには、さらなるろう付後強度の高さと高耐食性が必要とされる。ここで、従来の技術においては、ろう付後強度および耐食性のレベルは向上しているものの、さらなる材料の薄肉化に対応するため、さらに、ろう付後強度が高く、高耐食性であるアルミニウム合金製ブレージングシートの開発が望まれている。
また、従来のアルミニウム合金製ブレージングシートにおいては、芯材にMnやCuを添加し、さらにはMgを添加することで強度を確保している。そして、さらに強度を向上させるためには、これらの添加元素を多くする必要があるが、これらの元素を多く添加することは、耐食性の低下や成形性の低下につながるという問題があった。
さらに、犠牲陽極層においては、Znを添加することにより犠牲陽極効果を得ているが、犠牲陽極層は強度が低いため、アルミニウム合金製ブレージングシートの高強度化の妨げになるという問題があった。
そこで、本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、薄肉であっても、ろう付後強度が高く、かつ、耐食性に優れる熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートを提供するものである。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートは、第1芯材および第2芯材からなる2層構造の芯材と、この2層構造の芯材の一面側に配置された第1ろう材と、この2層構造の芯材の他面側に配置された第2ろう材とを備えた熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートであって、前記第1芯材は、Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下、Si:0.6質量%以上1.5質量%以下、Zn:1.0質量%以上4.0質量%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、前記第2芯材は、Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下、Si:0.6質量%以上1.5質量%以下、Cu:0.3質量%以上1.0質量%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、前記第1芯材の厚さが、前記2層構造の芯材の厚さの40%以下であり、かつ、20μm以上60μm以下であることを特徴とする。
このような構成によれば、第1芯材にMn、Siを添加し、また、第2芯材にMn、Si、Cuを添加することで、ろう付後強度が向上する。さらに、第1芯材にZnを添加し、第2芯材にCuを添加することで、ZnとCuの濃度勾配により、電位がブレージングシートの外面(第1芯材側)から内面(第2芯材側)方向に貴となる。そして、第1芯材の芯材全体に対する割合および厚さを規定することにより、腐食深さを制御することができる。
また、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートは、前記第1芯材および前記第2芯材の少なくとも一方が、さらに、Mg:0.05質量%を超え0.30質量%以下を含有することを特徴とする。
このような構成によれば、第1芯材および第2芯材の少なくとも一方にMgを添加することで、さらに、ろう付後強度が向上する。
さらに、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートは、前記第1芯材および前記第2芯材の少なくとも一方が、さらに、Ti:0.10質量%以上0.35質量%以下を含有することを特徴とする。
このような構成によれば、第1芯材および第2芯材の少なくとも一方にTiを添加することで、電位が貴であるTiAl系の化合物が層状に分布する。
請求項1に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートによれば、第1芯材にMn、Siを添加し、また、第2芯材にMn、Si、Cuを添加することで、薄肉化した状態であっても、ブレージングシートのろう付後強度を高くすることができる。さらに、耐食性の求められる外面側にZnを含有する第1芯材を設置することで、この第1芯材に含有されるZnと、第2芯材に含有されるCuにより、外面から内面への電位勾配を制御し、高耐食性を得ることができる。そして、第1芯材の芯材全体に対する割合および厚さを規定することにより、腐食深さを制御することができ、耐食性の向上を図ることができる。
請求項2に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートによれば、第1芯材および第2芯材の少なくとも一方にMgを添加することにより、薄肉化した状態であっても、ろう付後強度をさらに向上させることができる。
請求項3に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートによれば、第1芯材および第2芯材の少なくとも一方にTiを添加することにより、TiAl系の化合物が層状に分布し、このTiAl系の化合物の電位が貴であることにより、腐食形態が層状化するため、薄肉化した状態であっても、耐食性をさらに向上させることができる。
次に、図面を参照して本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートについて詳細に説明する。なお、参照する図面において、図1は、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートの構成を示す断面図、図2は、熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートの製造方法のフローを示す図である。
図1に示すように、熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート(以下、適宜、ブレージングシートという)10は、第1芯材1および第2芯材2からなる2層構造の芯材5の一面側に第1ろう材3、2層構造の芯材5の他面側に第2ろう材4をクラッドした4層材である。
なお、本材料を熱交換器に使用した際、第1ろう材3は大気側、第2ろう材4は流体(冷媒等)通路側となる。
次に、ブレージングシート10を構成する第1芯材1、第2芯材2、第1ろう材3、第2ろう材4における合金成分の含有量の数値限定理由および板厚の限定理由について説明する。
≪第1芯材≫
第1芯材1は、Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下、Si:0.6質量%以上1.5質量%以下、Zn:1.0質量%以上4.0質量%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金である。
<Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下>
Mnは、ろう付後強度を向上させる効果があり、含有量を多くすることで、ろう付後強度を高めることができる。
Mnの含有量が1.5質量%以下では、ろう付後強度を向上させる効果が小さく、一方、2.0質量%を超えると、粗大な金属間化合物が形成され、成形性の低下および耐食性の低下を起こす。また、Mnは、エロージョンに対する効果もあり、Mnの含有量が1.5質量%以下ではエロージョンの発生が顕著になる。
したがって、Mnの含有量は、1.5質量%を超え2.0質量%以下とする。
<Si:0.6質量%以上1.5質量%以下>
Siは、ろう付後強度を向上させる効果があり、特に、MgやMnと共存させると、Al−Mg−Si系金属間化合物、Al−Mn−Si系金属間化合物を形成して、ろう付後強度をさらに向上させる。
Siの含有量が0.6質量%未満では、ろう付後強度を向上させる効果が小さく、一方、1.5質量%を超えると、第1芯材1の融点低下と低融点相の増加により、ろう付け時に第1芯材1の溶融が生じ、耐食性が低下する。
したがって、Siの含有量は、0.6質量%以上1.5質量%以下とする。
<Zn:1.0質量%以上4.0質量%以下>
Znは、ろう付後強度を向上させる効果は小さいが、合金の電位を卑にさせるため、電位が貴な材料と組み合わせた場合、犠牲陽極として作用し、貴な材料を防食する。このため、第1芯材1にはZnを添加する。
Znの含有量が1.0質量%未満では、犠牲防食としての効果が小さく、耐食性が低下し、一方、4.0質量%を超えると、外面にろう付け接合されるフィンやその他部材のフィレット部にZnが濃化し、フィレット部のZn濃度が高くなるため、フィレット部が優先腐食する問題が発生する。
したがって、Znの含有量は、1.0質量%以上4.0質量%以下とする。
<残部:Alおよび不可避的不純物>
第1芯材1の成分は、前記の他、残部がAlおよび不可避的不純物からなるものである。なお、不可避的不純物として、例えば、Fe、Sn、P、Be、B等が考えられる。Feについては0.40質量%以下、他の元素については0.20質量%以下含有しても、本発明の効果を妨げない。
≪第2芯材≫
第2芯材2は、Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下、Si:0.6質量%以上1.5質量%以下、Cu:0.3質量%以上1.0質量%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金である。
<Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下>
Mnは、ろう付後強度を向上させる効果があり、含有量を多くすることで、ろう付後強度を高めることができる。
Mnの含有量が1.5質量%以下では、ろう付後強度を向上させる効果が小さく、一方、2.0質量%を超えると、粗大な金属間化合物が形成され、成形性の低下および耐食性の低下を起こす。また、Mnは、エロージョンに対する効果もあり、Mnの含有量が1.5質量%以下ではエロージョンの発生が顕著になる。
したがって、Mnの含有量は、1.5質量%を超え2.0質量%以下とする。
<Si:0.6質量%以上1.5質量%以下>
Siは、ろう付後強度を向上させる効果があり、特に、MgやMnと共存させると、Al−Mg−Si系金属間化合物、Al−Mn−Si系金属間化合物を形成して、ろう付後強度をさらに向上させる。
Siの含有量が0.6質量%未満では、ろう付後強度を向上させる効果が小さく、一方、1.5質量%を超えると、第2芯材2の融点低下と低融点相の増加により、ろう付け時に第2芯材2の溶融が生じ、耐食性が低下する。
したがって、Siの含有量は、0.6質量%以上1.5質量%以下とする。
<Cu:0.3質量%以上1.0質量%以下>
Cuは、ろう付後強度を向上させる効果がある。また、Cuの添加により電位が貴になるため、電位が卑な材料と組み合わせて犠牲陽極効果による防食を利用できるようになる。このため、第2芯材2にはCuを添加する。
Cuの含有量が0.3質量%未満では、ろう付後強度を向上させる効果が小さく、また、ブレージングシード10における内外面の電位差が小さくなり、耐食性が低下する。一方、1.0質量%を超えると、その効果が飽和する。また、第2芯材2の融点を低下させ、ろう付け時に第2芯材2が溶ける場合があり、耐食性が低下する。さらに、鋳造時の割れ等が発生するため、生産性も低下する。
したがって、Cuの含有量は、0.3質量%以上1.0質量%以下とする。
<残部:Alおよび不可避的不純物>
第2芯材2の成分は、前記の他、残部がAlおよび不可避的不純物からなるものである。なお、不可避的不純物として、例えば、Fe、Sn、P、Be、B等が考えられる。Feについては0.40質量%以下、他の元素については0.20質量%以下含有しても、本発明の効果を妨げない。
また、第1芯材1および第2芯材2の成分は、前記の他、必要に応じて、第1芯材1および第2芯材2の少なくとも一方に、Mg:0.05質量%を超え0.30質量%以下およびTi:0.10質量%以上0.35質量%以下のうち少なくとも1種以上を含有してもよい。
<Mg:0.05質量%を超え0.30質量%以下>
Mgは、ろう付後強度を向上させる効果があり、他の元素(Mn、Si)に比べ、ろう付後強度の向上効果が大きい。なお、Mgは、ろう付性を低下させやすいものでもあるが、ろう付性は、許容できる範囲において、フラックス量を増加させること等により確保し、ろう付後強度を優先させてMgを添加することが好ましい。ここで、所定のろう付後強度およびろう付性を考慮する場合、第1芯材1、第2芯材2の両方にMgを添加する必要はなく、どちらか一方だけでもよい。例えば、第2芯材2にMgを添加した場合には、外面側の表面(第1ろう材3の表面)へのMgの拡散量は少なく、フラックス量を軽減することができる。
Mgの含有量が0.05質量%以下では、ろう付後強度を向上させる効果が小さく、0.30質量%を超えると、ろう付性が低下する。
したがって、Mgの含有量は、0.05質量%を超え0.30質量%以下とする。
<Ti:0.10質量%以上0.35質量%以下>
Tiの添加により、TiAl系の化合物が層状に分布し、このTiAl系化合物の電位が貴であるため、腐食形態が層状化する効果がある。
Tiの含有量が0.10質量%未満では、層状化の効果が小さく、0.35質量%を超えると、粗大な金属間化合物が形成され、成形性の低下および耐食性の低下を起こす。
したがって、Tiの含有量は、0.10質量%以上0.35質量%以下とする。
≪第1ろう材および第2ろう材≫
第1ろう材3および第2ろう材4は、Al−Si合金であり、Si:7質量%以上13質量%以下が好ましい。Siは、ろう材としての基本成分であり、低融点で、良好な流動性を得るための元素である。
Siの含有量が7質量%未満では、ろう付温度580〜620℃でのAl−Si液相量が少なく、ろう付性が劣りやすくなる。一方、13質量%を超えると、ろう材鋳造時に粗大初晶Siが増大する。そのため、ブレージングシート10にした場合の第1ろう材3と第1芯材1との界面、第2ろう材4と第2芯材2との界面での過剰溶融を生じ、ろう付後強度、耐食性を低下させやすい。
第1ろう材3および第2ろう材4の成分は前記の他、残部がAlおよび不可避的不純物からなるものである。なお、不可避的不純物として、例えば、Fe、Sn、P、Be、B等が考えられる。Feについては0.40質量%以下、他の元素については0.20質量%以下含有しても、本発明の効果を妨げない。
≪板厚≫
<熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート>
4層材であるブレージングシート10の板厚は、0.10〜0.40mmであることが好ましい。
板厚が0.10mm未満では、板厚が薄く、さらに耐食性が必要となり、また、エロージョンの影響が大きくなることで耐食性が低下し、ブレージングシート製造工程で表面に押し込まれる異物等の影響も大きくなり、穴あきの危険性が高くなる。一方、0.40mmを超えると、板厚が厚いため、熱交換器の軽量化、小型化およびコストダウンのための薄肉化の要請に答えられない。
<第1芯材>
第1芯材1の厚さは、2層構造の芯材5、すなわち、芯材全体の厚さの40%以下であり、かつ、20μm以上60μm以下の厚さになるように調整する。
第1芯材1は、犠牲陽極として優先溶解(優先腐食)し、第2芯材2を保護する効果がある。このため、芯材全体に対して40%を超える厚さになると、第1芯材1が優先腐食することで、芯材全体が40%を超えて減少することとなるため、残存する板厚が薄くなり、許容できないものとなる。このため、第1芯材1の板厚は、芯材全体の40%以下とする。なお、下限値については、ブレージングシート10の板厚と、ろう材クラッド率(2層構造の芯材5の厚さ)により決まることとなる。
また、第1芯材1の板厚が20μm未満では、犠牲陽極層(第1芯材1)が薄くなるため、第2芯材2を完全に防食できなくなり、耐食性が低下する。さらに、第2芯材2のCuがブレージングシート製造時の熱処理と、ろう付け熱処理により、外面表面(第1ろう材3の表面)まで拡散し、外面から内面にかけての電位勾配が小さくなることにより、耐食性が低下する。一方、第1芯材1の板厚が60μmを超えると、十分な厚さがあるため、防食の効果が飽和する。また、第1芯材1は優先腐食するため、溶解する芯材も多くなり、2層構造の芯材5の厚さ等によっては、残存する板厚が薄くなり、許容できないものとなる。
<第2芯材>
第2芯材2の厚さは、特に規定されるものではなく、前記したブレージングシート10、第1芯材1、以下に説明する第1ろう材3および第2ろう材4の厚さを満足することができる厚さであればよい。
<第1ろう材および第2ろう材>
第1ろう材3および第2ろう材4の厚さは、ろう付け前のブレージングシート10の板厚に対して、それぞれ4〜15%の範囲であることが好ましい。これらの厚さが4%未満では、熱間圧延においてクラッドする場合の圧着が難しくなり、生産性が阻害されやすい。一方、15%を超えると、ろう付け時のろうの量が多くなり、ろう付け芯材の浸食が発生したり、ろう付け不良が発生したりしやすくなる。
次に、図2を参照して、熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートの製造工程の一例について説明する。
まず、第1芯材用アルミニウム合金、第2芯材用アルミニウム合金、第1ろう材用アルミニウム合金および第2ろう材用アルミニウム合金を連続鋳造により溶解、鋳造し、必要に応じて、面削、均質化熱処理を行い、第1芯材用鋳塊(第1芯材用部材)、第2芯材用鋳塊(第2芯材用部材)、第1ろう材用鋳塊(第1ろう材用部材)、第2ろう材用鋳塊(第2ろう材用部材)を得る。また、必要に応じて、それぞれ所定厚さに熱間圧延または切断して、第1芯材用部材、第2芯材用部材、第1ろう材用部材、第2ろう材用部材を得る(第1芯材用部材準備工程:S1a、第2芯材用部材準備工程:S1b、第1ろう材用部材準備工程:S1c、第2ろう材用部材準備工程:S1d、均質化熱処理は均熱と記載する)。
ついで、第1芯材用部材、第2芯材用部材、第1ろう材用部材および第2ろう材用部材を所定のクラッド率になるように重ね合わせ工程(S2)で重ね合わせ、400℃〜550℃の温度で加熱後、熱間圧延工程(S3)で圧着し板材とする。その後、粗鈍工程(S4)、冷間圧延工程(S5)、中間焼鈍工程(S6)、冷間圧延工程(S7)を経て所定の板厚とする。
なお、粗鈍工程は、元素の拡散を促進させる場合には実施してもよい。また、中間焼鈍工程(S6)は、350〜450℃、3時間以上が好ましく、最終の冷間加工率は30〜60%となるようにすることが好ましい。また、最終の板厚とした後、成形性等を考慮して仕上げ焼鈍工程(S8)により仕上げ焼鈍を施してもよい。仕上げ焼鈍を行うと、材料が軟化し、伸びが向上するため、加工性を確保できる。
なお、熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートの製造方法は、前記方法に限られるものではなく、適宜、必要に応じて変更してもよい。
次に、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートについて、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例とを比較して具体的に説明する。
<供試材作製法>
まず、第1芯材用アルミニウム合金、第2芯材用アルミニウム合金、第1ろう材用アルミニウム合金および第2ろう材用アルミニウム合金を連続鋳造により溶解、鋳造し、面削、均質化熱処理を行い、第1芯材用鋳塊(第1芯材用部材)、第2芯材用鋳塊(第2芯材用部材)、第1ろう材用鋳塊、第2ろう材用鋳塊を得た。また、第1ろう材用鋳塊および第2ろう材用鋳塊については、それぞれ所定厚さに熱間圧延して、第1ろう材用部材、第2ろう材用部材を得た。
このようにして、表1〜5の組成を有する第1芯材用部材、第2芯材用部材、第1ろう材用部材および第2ろう材用部材を作製し、熱間圧延にて第1ろう材用部材および第2ろう材用部材の厚さをそれぞれ板厚全体の10%(計20%)でクラッドし、冷間圧延にて板厚0.4mmとした。その後、400℃×5時間の中間焼鈍を行い、さらに冷間圧延を行うことで、板厚0.25mmとし、最後に仕上げ焼鈍を300℃×3時間実施した。ただし、板厚の影響を調査するため、後述する比較例のNo.77〜80については、クラッド後の冷間圧延により板厚を0.15mmとし、この0.15mm板材に400℃×5時間の中間焼鈍を行い、さらに冷間圧延を行うことで最終板厚を0.125mmとした。そして、仕上げ焼鈍を300℃×3時間実施した。
次に、得られた板の表面に市販の非腐食性フラックスを塗布量が5g/mとなるように塗布し、治具につり下げて、酸素濃度が200ppm以下の雰囲気において595℃の温度に2分間保持することにより、ろう付加熱を行い、ろう付熱処理材を作製した。その後、ろう付熱処理材を切り出してサンプルを作製し、耐食性評価としての腐食試験およびろう付後強度の測定に供した。
なお、表1〜5において、化学成分の単位は質量%である。また、表1〜4の各欄における(−)は、該当する成分を含有していないことを示している。
Figure 2008189998
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Figure 2008189998
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<試験方法>
(腐食試験)
腐食試験は、ろう付熱処理材から幅50mm×長さ60mmのサンプルを切り出し、第1ろう材側が試験面となるように裏面および端面をシールテープによりシールして、CASS試験(塩水噴霧試験:JIS Z 2371)を1000時間実施した。そして、試験後に最も腐食深さが深い部分の残存している板厚を測定した。この試験結果を表6〜8に示す。
材料の耐食性評価の判断基準は、残存にしている板厚の測定結果より、初期の芯材の厚さに対して残存した板厚の割合が70%以上を合格値とした。
(ろう付後強度の測定)
ろう付後強度の測定に関しては、ろう付熱処理材から、JIS5号試験片を切り出した後に引張試験を行い、引張強さの測定を行った。この試験結果を表6〜8に示す。
材料のろう付後強度評価の判断基準は、第1芯材および第2芯材の両方にMgを添加した構成の材料では、ろう付けが難しくコスト高となるため、210MPa以上の強度を合格とした。一方、第1芯材および第2芯材の両方ともMgなし、または、いずれか一方にのみMgを添加した構成の材料では、170MPa以上の強度で合格とした。
なお、表7、8において、請求項の発明の構成を満たさないもの等については、数値に下線を引いて示す。
Figure 2008189998
Figure 2008189998
Figure 2008189998
表6に示すように、供試材No.1〜12は、本発明の要件を満たしているので、高いろう付後強度と高耐食性を得ることができた。
一方、表7、8に示すように、供試材No.13〜80は、本発明の要件のうちのいずれかを満たしていないので、以下のような好ましくない結果が得られた。
以下に、比較例の試験結果について説明する。
No.13は、第2芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.14は、第2芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点が低く、また、低融点相が増加し、ろう付け時に第2芯材が溶融したため、耐食性が低かった。
No.15は、第2芯材のCu濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、供試材の内外面の電位差が小さくなったため、耐食性が低かった。No.16は、第2芯材のCu濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点低下による溶融により、耐食性が低く、また、生産性が悪化した。
No.17は、第2芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であった。No.18は、第2芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.19は、第2芯材のMg濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付性が劣っており、5g/mのフラックス量ではろう付け接合ができなかった。そのため、ブレージングシートとしては、好適とはいえないものである。No.20は、第2芯材のTi濃度が上限値を超えるため、粗大な金属化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.21は、第2芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.22は、第2芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点が低く、また、低融点相が増加し、ろう付け時に第2芯材が溶融したた
め、耐食性が低かった。
No.23は、第2芯材のCu濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、供試材の内外面の電位差が小さくなったため、耐食性が低かった。No.24は、第2芯材のCu濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点低下による溶融により、耐食性が低く、また、生産性が悪化した。
No.25は、第2芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であった。No.26は、第2芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.27は、第2芯材のTi濃度が上限値を超えるため、粗大な金属化合物が形成さ
れ、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。No.28は、第2芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.29は、第2芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点が低く、また、低融点相が増加し、ろう付け時に第2芯材が溶融したため、耐食性が低かった。
No.30は、第2芯材のCu濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、供試材の内外面の電位差が小さくなったため、耐食性が低かった。No.31は、第2芯材のCu濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点低下による溶融により、耐食性が低く、また、生産性が悪化した。
No.32は、第2芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であった。No.33は、第2芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.34は、第2芯材のMg濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付性が劣っており、5g/mのフラックス量ではろう付け接合ができなかった。そのため、ブレージングシートとしては、好適とはいえないものである。
No.35は、第2芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.36は、第2芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点が低く、また、低融点相が増加し、ろう付け時に第2芯材が溶融したた
め、耐食性が低かった。
No.37は、第2芯材のCu濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、供試材の内外面の電位差が小さくなったため、耐食性が低かった。No.38は、第2芯材のCu濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第2芯材の融点低下による溶融により、耐食性が低く、また、生産性が悪化した。
No.39は、第2芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であった。No.40は、第2芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.41は、第1芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.42は、第1芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第1芯材の融点が低く、ろう付け時に溶融したため、耐食性が低かった。
No.43は、第1芯材のZn濃度が下限値未満であるため、犠牲防食としての効果が小さく、耐食性が低下した。No.44は、第1芯材のZn濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付け後に他の部材との接合部であるフィレット部にZnが濃化し、フィレット部が優先腐食した。すなわち、単板の耐食性は良好であるがフィレット部の耐食性が不十分であった。
No.45は、第1芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であり、外面である第1芯材のエロージョン発生部の耐食性が低下し、残存する板厚の割合が小さくなった。No.46は、第1芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.47は、第1芯材のMg濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付性が劣っており、5g/mのフラックス量ではろう付け接合ができなかった。そのため、ブレージングシートとしては、好適とはいえないものである。No.48は、第1芯材のTi濃度が上限値を超えるため、粗大な金属化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.49は、第1芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.50は、第1芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第1芯材の融点が低く、ろう付け時に溶融したため、耐食性が低かった。
No.51は、第1芯材のZn濃度が下限値未満であるため、犠牲防食としての効果が小さく、耐食性が低下した。No.52は、第1芯材のZn濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付け後に他の部材との接合部であるフィレット部にZnが濃化し、フィレット部が優先腐食した。すなわち、単板の耐食性は良好であるがフィレット部の耐食性が不十分であった。
No.53は、第1芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であり、外面である第1芯材のエロージョン発生部の耐食性が低下し、残存する板厚の割合が小さくなった。No.54は、第1芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。No.55は、第1芯材のTi濃度が上限値を超えるため、粗大な金属化合物が形成され、耐食性が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.56は、第1芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.57は、第1芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第1芯材の融点が低く、ろう付け時に溶融したため、耐食性が低かった。
No.58は、第1芯材のZn濃度が下限値未満であるため、犠牲防食としての効果が小さく、耐食性が低下した。No.59は、第1芯材のZn濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付け後に他の部材との接合部であるフィレット部にZnが濃化し、フィレット部が優先腐食した。すなわち、単板の耐食性は良好であるがフィレット部の耐食性が不十分であった。
No.60は、第1芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であり、外面である第1芯材のエロージョン発生部の耐食性が低下し、残存する板厚の割合が小さくなった。No.61は、第1芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.62は、第1芯材のMg濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付性が劣っており、5g/mのフラックス量ではろう付け接合ができなかった。
No.63は、第1芯材のSi濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。No.64は、第1芯材のSi濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度は高いものの、第1芯材の融点が低く、ろう付け時に溶融したため、耐食性が低かった。
No.65は、第1芯材のZn濃度が下限値未満であるため、犠牲防食としての効果が小さく、耐食性が低下した。No.66は、第1芯材のZn濃度が上限値を超えるため、ろう付後強度および耐食性は高いものの、ろう付け後に他の部材との接合部であるフィレット部にZnが濃化し、フィレット部が優先腐食した。すなわち、単板の耐食性は良好であるがフィレット部の耐食性が不十分であった。
No.67は、第1芯材のMn濃度が下限値未満であるため、ろう付後強度が低かった。また、エロージョンの発生が顕著であり、外面である第1芯材のエロージョン発生部の耐食性が低下し、残存する板厚の割合が小さくなった。No.68は、第1芯材のMn濃度が上限値を超えるため、粗大な金属間化合物が形成され、耐食が低下した。また、成形性も低い材料となっていた。
No.69〜72は、第1芯材の厚さが下限値未満であるため、犠牲陽極効果が十分発揮されず、また、Cuが第1ろう材の表面まで拡散し、外面から内面にかけての電位勾配が小さくなったため、耐食性が低かった。No.73〜No.76は、第1芯材の厚さが上限値を超えるため、犠牲陽極効果は十分発揮されるが、第1芯材が優先的に溶解したことにより、溶解した芯材が多くなり、残存する板厚の割合が小さくなった。そのため、ブレージングシートとしては、許容できないものであった。
No.77〜80は、板厚を0.125mmとし、芯材全体の厚さを0.1mmとしたものであり、第1芯材の割合が上限値を超えるものであるが、第1芯材が優先的に溶解したことにより、芯材全体が第1芯材の割合の上限値を超えて減少し、腐食試験後には50μmしか板厚が残存しなかった。そのため、ブレージングシートとしては、許容できないものであった。
以上、本発明に係る熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートについて最良の実施の形態および実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されるものではない。なお、本発明の内容は、前記した記載に基づいて広く改変・変更等することができることはいうまでもない。
熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートの構成を示す断面図である。 熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートの製造方法のフローを示す図である。
符号の説明
1 第1芯材
2 第2芯材
3 第1ろう材
4 第2ろう材
5 2層構造の芯材
10 熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート
S1a 第1芯材用部材準備工程
S1b 第2芯材用部材準備工程
S1c 第1ろう材用部材準備工程
S1d 第2ろう材用部材準備工程
S2 重ね合わせ工程
S3 熱間圧延工程
S4 粗鈍工程
S5、S7 冷間圧延工程
S6 中間焼鈍工程
S8 仕上げ焼鈍工程

Claims (3)

  1. 第1芯材および第2芯材からなる2層構造の芯材と、この2層構造の芯材の一面側に配置された第1ろう材と、この2層構造の芯材の他面側に配置された第2ろう材とを備えた熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシートであって、
    前記第1芯材は、Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下、Si:0.6質量%以上1.5質量%以下、Zn:1.0質量%以上4.0質量%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、
    前記第2芯材は、Mn:1.5質量%を超え2.0質量%以下、Si:0.6質量%以上1.5質量%以下、Cu:0.3質量%以上1.0質量%以下を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなり、
    前記第1芯材の厚さが、前記2層構造の芯材の厚さの40%以下であり、かつ、20μm以上60μm以下であることを特徴とする熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート。
  2. 前記第1芯材および前記第2芯材の少なくとも一方が、さらに、Mg:0.05質量%を超え0.30質量%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート。
  3. 前記第1芯材および前記第2芯材の少なくとも一方が、さらに、Ti:0.10質量%以上0.35質量%以下を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器用アルミニウム合金製ブレージングシート。
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