JP2000081833A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2000081833A
JP2000081833A JP10249987A JP24998798A JP2000081833A JP 2000081833 A JP2000081833 A JP 2000081833A JP 10249987 A JP10249987 A JP 10249987A JP 24998798 A JP24998798 A JP 24998798A JP 2000081833 A JP2000081833 A JP 2000081833A
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reference light
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hologram recording
image
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Withdrawn
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JP10249987A
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English (en)
Inventor
Akira Shirokura
明 白倉
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/26Processes or apparatus specially adapted to produce multiple sub- holograms or to obtain images from them, e.g. multicolour technique
    • G03H1/268Holographic stereogram

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なるタイプのホログラフィックステレオグ
ラムを容易に作製することが可能な画像記録装置を提供
する。 【解決手段】 参照光L4をホログラム用記録媒体10
に対してそれぞれ異なる入射角で照射させる第2のハー
フミラー42及び全反射ミラー44を備え、作製するホ
ログラフィックステレオグラムに応じて、これらを選択
的に使用するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実写画像やコンピ
ュータ生成画像等が立体的に観察できるように記録され
たホログラフィックステレオグラムを作製するための画
像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラフィックステレオグラムは、例
えば、被写体を異なる観察点から順次撮影することによ
り得られた多数の画像を原画として、これらを画像記録
装置を用いて、1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又
はドット状の要素ホログラムとして順次記録することに
より作製される。
【0003】例えば、横方向のみの視差情報を有するホ
ログラフィックステレオグラムは、図15に示すよう
に、被写体100を横方向の異なる観察点から順次撮影
することにより得られた複数の原画101a〜101e
が、画像記録装置により、短冊状の要素ホログラム10
2としてホログラム用記録媒体に順次記録されることに
より作製される。
【0004】画像記録装置は、以下のようにして、ホロ
グラフィックステレオグラムの要素ホログラムを、感光
材料を記録材料とするホログラム用記録媒体に記録す
る。すなわち、画像記録装置は、例えば反射型のホログ
ラフィックステレオグラムを作製する場合には、干渉性
のよいレーザ光を二つに分岐して、その一つを例えば液
晶パネル等の画像表示手段により二次元画像変調された
投影像(物体光)としてホログラム用記録媒体の一方の
面に照射する。また、画像記録装置は、二つに分岐した
レーザ光の他の一つを参照光としてホログラム用記録媒
体の他方の面に照射する。これにより、ホログラム用記
録媒体の感光材料に屈折率もしくは透過率変化として干
渉縞が形成され、要素ホログラムが記録されることとな
る。
【0005】なお、要素ホログラムとしてホログラム用
記録媒体に記録される複数の原画は、実際に被写体10
0を撮影したものでなくてもよく、例えば、コンピュー
タによって生成されたCAD(Computer Ai
ded Design)画像やCG(Computer
Graphics)画像等からなるものであってもよ
い。
【0006】以上のように作製されたホログラフィック
ステレオグラムは、被写体を横方向の異なる観察点から
順次撮影することにより得られた画像情報が、短冊状の
要素ホログラムとして横方向に順次記録されているの
で、このホログラフィックステレオグラムを観察者が両
目で見たとき、その左右の目に写る二次元画像は相互に
若干異なるものとなる。これにより、観察者は視差を感
じることとなり、この画像を立体的な画像として認識す
ることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ホログラフ
ィックステレオグラムは、一般に、参照光を照射した方
向と同じ方向から照明光を照射したときに、最も明瞭な
再生像が得られることになる。換言すると、参照光の入
射角度を変更することにより、異なるタイプのホログラ
フィックステレオグラムが作製されることになる。
【0008】ホログラフィックステレオグラムは、その
用途等に応じて照明光を照射する方向が異なるので、ホ
ログラフィックステレオグラムを作製する画像記録装置
においては、作製するホログラフィックステレオグラム
に応じて、記録媒体に対する参照光の入射角を容易に変
更することが可能とされていることが望ましい。
【0009】しかしながら、従来の画像記録装置におい
て参照光の入射角を変更するには、専門的知識を有する
者が、画像記録装置の光学系を組み直して、適切な露光
が行われるように調整を行うといったように煩雑な作業
を行わなければならず、このような煩雑な作業がホログ
ラフィックステレオグラムの生産性の低下を招く要因の
一つとなっていた。
【0010】また、このようなホログラフィックステレ
オグラムを作製するための画像記録装置を一般に普及さ
せることを考えると、画像記録装置は、専門的知識を持
たない者でも、上述したような異なるタイプのホログラ
フィックステレオグラムを簡単に作製し得るような構成
とされていることが望ましい。
【0011】本発明に係る画像記録装置は、以上の点に
鑑みて創案されたものであって、異なるタイプのホログ
ラフィックステレオグラムを容易に作製することが可能
な画像記録装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像記録装
置は、物体光及び参照光を同時に照射して感光材を露光
することにより、視差画像列の各画像を要素ホログラム
として感光材に順次記録する画像記録装置において、参
照光を感光材に対してそれぞれ異なる入射角で照射させ
る複数の参照光照射手段を備え、作製するホログラフィ
ックステレオグラムに応じて、これら複数の参照光照射
手段のうちの少なくとも1つを選択して使用することを
特徴としている。
【0013】この画像記録装置においては、参照光は選
択された参照光照射手段に導かれて、感光材に対して所
定の入射角で照射される。そして、使用する参照光照射
手段を変更することにより、参照光は変更した参照光照
射手段に導かれて、上記入射角と異なる入射角で感光材
に照射されることとなる。
【0014】したがって、この画像装置によれば、使用
する参照光照射手段を選択することにより、異なるタイ
プのホログラフィックステレオグラムを容易に作製する
ことができる。
【0015】なお、この画像記録装置は、感光材又は感
光材が設けられた基体に接触するように配設された光導
入ブロックを備え、参照光が、この光導入ブロックを介
して感光材に照射されるようにすることが望ましい。
【0016】画像記録装置は、このように、感光材又は
感光材が設けられた基体を光導入ブロックに接触させる
ことにより、感光材の振動を抑制して、より高画質のホ
ログラフィックステレオグラムを作製することが可能と
なる。
【0017】また、この場合、光導入ブロックの参照光
が入射する入射面は、参照光が当該光導入ブロックの界
面にて屈折しないように形成されていることが望まし
い。このように、参照光の光導入ブロックの界面におけ
る屈折を抑制することにより、参照光の利用効率を高め
て、更に高画質のホログラフィックステレオグラムを作
製することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、本発明は以下の例に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、
任意に変更が可能であることは言うまでもない。
【0019】まず、本実施の形態に係る画像記録装置で
使用されるホログラム用記録媒体について、図1を参照
して説明する。
【0020】図1に示すように、このホログラム用記録
媒体10は、無色透明の樹脂フィルム等よりなる基体1
1上に、ホログラフィック材料よりなるホログラム記録
層12が形成され、更に、ホログラム記録層12上に、
無色透明の樹脂フィルム等よりなる保護層13が形成さ
れている。
【0021】このホログラム用記録媒体10に3次元画
像を記録する際は、後述するように、参照光が基体11
を透過してホログラム記録層12に入射するとともに、
物体光が保護層13を透過してホログラム記録層12に
入射し、それらの干渉縞がホログラム記録層12に記録
される。したがって、基体11及び保護層13は、光散
乱が少ないこと、複屈折が少ないこと、光透過率が高い
こと等の光学特性が要求される。
【0022】ホログラム記録層12には、従来公知のホ
ログラフィック材料が広く使用可能であるが、特に、参
照光と物体光との干渉によって生じる干渉縞を屈折率の
変化として記録するものが好適である。そこで、本実施
の形態では、ホログラム記録層12を構成するホログラ
フィック材料として、デュポン社製のホログラフィック
材料「OMNI−DEX」(商品名)を用いた。このホ
ログラフィック材料は、光重合型フォトポリマからな
り、初期状態では、図2(A)に示すように、モノマM
がマトリクスポリマに均一に分散している。このホログ
ラフィック材料に対して、図2(B)に示すように、1
0〜400mJ/cm2 程度のパワーの光Laを照射す
ると、照射された光Laのパワーに応じて、露光された
部分のモノマMが重合し、その結果、モノマMの濃度が
場所によって変化して、屈折率変調が生じる。この後、
図2(C)に示すように、1000mJ/cm2 程度の
パワーの紫外線Lbを全面に照射することにより、モノ
マMの重合が完了し、屈折率変調度が増強されるととも
に、この屈折率変調が定着する。
【0023】次に、以上のようなホログラム用記録媒体
10に対して、ホログラフィックステレオグラムとして
3次元画像を記録する本実施の形態に係る画像記録装置
の一例について説明する。
【0024】この画像記録装置は、図3に示すように、
記録対象の画像データの処理を行うデータ処理部21
と、このシステム全体の制御を行う制御用コンピュータ
22と、ホログラフィックステレオグラム作製用の光学
系を有する露光処理部23とを備えている。そして、こ
の画像記録装置において、ホログラム用記録媒体10
は、記録媒体移送機構により保持され、要素ホログラム
が記録される毎に間欠送りされるようになされている。
【0025】データ処理部21は、視差画像列撮影装置
や視差画像列生成用コンピュータ等から視差画像列D1
を読み込み、当該視差画像列D1に対して画像処理用コ
ンピュータ24によってホログラフィックステレオグラ
ム用の所定の画像処理、例えば視点変換処理やキースト
ン歪み補正処理等を施し、所定の画像処理が施された画
像データD2を、メモリ又はハードディスク等の記憶装
置25に記録する。
【0026】ここで、視差画像列撮影装置は、例えば、
多眼式カメラによる同時撮影や移動式カメラによる連続
撮影等によって、被写体を横方向の異なる複数の視点か
ら撮影する。また、視差画像列生成用コンピュータは、
CADやCG等の手法を利用して、視差情報を含む複数
の画像を生成する。
【0027】これら視差画像列撮影装置により撮影され
た複数の画像や視差画像列生成用コンピュータにより生
成された複数の画像が、視差画像列D1として、データ
処理部21の画像処理用コンピュータ24に供給され
る。
【0028】また、データ処理部21は、ホログラフィ
ックステレオグラムを作製する際に、記憶装置25から
1画像分毎に画像データを順番に読み出し、この画像デ
ータD3を制御用コンピュータ22に送出する。
【0029】制御用コンピュータ22は、露光処理部2
3に各種制御信号S1を送出して露光処理部23を制御
し、データ処理部21から供給された画像データD3に
基づく画像を、露光処理部23に装着されたホログラム
用記録媒体10に、短冊状の要素ホログラムとして順次
記録させる。
【0030】ここで、本実施の形態に係る画像記録装置
の露光処理部23について、図4(A)及び図4(B)
を参照して詳細に説明する。ここで、図4(A)は、露
光処理部23の全体の光学系を上方から見た図であり、
図4(B)は、露光処理部23の光学系の物体光用の部
分を横方向から見た図である。
【0031】この図4(A)及び図4(B)に示す露光
処理部23は、後述するように、ホログラム用記録媒体
10に対する参照光の入射角を変更することにより、照
明光の反射光を再生像として観察する反射型のホログラ
フィックステレオグラムと、いわゆるエッジリット型の
ホログラフィックステレオグラムとをそれぞれ作製し得
るように構成されている。
【0032】すなわち、この露光処理部23は、ホログ
ラム用記録媒体10の基体11側に、液体を介して、使
用するレーザ光に対して十分な透過率を有する光導入ブ
ロック30を接触させ、この光導入ブロック30が接触
する部分のホログラム用記録媒体10に対して、保護層
13側から物体光を照射するとともに、基体11側から
光導入ブロック30を介して参照光を照射することによ
り、光導入ブロック30が接触する部分のホログラム用
記録媒体10を露光して、画像を記録するように構成さ
れている。そして、この露光処理部23は、光導入ブロ
ック30の記録媒体10と接触する面と略平行な面(以
下、第1の面30aという。)から参照光を光導入ブロ
ック30内に入射させて露光を行うことにより反射型の
ホログラフィックステレオグラムを作製し、光導入ブロ
ック30の記録媒体10と接触する面と略垂直な面(以
下、第2の面30bという。)から参照光を光導入ブロ
ック30内に入射させて露光を行うことによりエッジリ
ット型のホログラフィックステレオグラムを作製するよ
うになされている。
【0033】図4(A)に示すように、この露光処理部
23は、所定の波長のレーザ光を出射するレーザ光源3
1と、レーザ光源31からのレーザ光L1の光路上に配
されたシャッタ32及び第1のハーフミラー33とを備
えている。
【0034】上記シャッタ32は、制御用コンピュータ
22によって制御され、ホログラム用記録媒体10を露
光しないときには閉じられ、ホログラム用記録媒体10
を露光するときに開放される。なお、ここでは、シャッ
タ32を用いてレーザ光のオンオフを切り換えるように
しているが、半導体レーザのように立ち上がり時に直ぐ
に安定なレーザ光が出射される光源をレーザ光源31に
使用するときには、レーザ光源自体をオンオフすること
により、シャッタ32の代わりとしてもよい。
【0035】第1のハーフミラー33は、シャッタ32
を通過してきたレーザ光L2を、参照光と物体光とに分
割するためのものであり、第1のハーフミラー33を透
過した光L3が物体光となり、第1のハーフミラー33
によって反射された光L4が参照光となる。
【0036】第1のハーフミラー33を透過した物体光
L3の光路上には、図4(A)及び図4(B)に示すよ
うに、物体光用の光学系として、第1のハーフミラー3
3からの透過光を反射する全反射ミラー34と、凸レン
ズとピンホールを組み合わせたスペーシャルフィルタ3
5と、物体光L3を平行光とするためのコリメータレン
ズ36と、記録対象の画像を表示する表示装置37と、
物体光L3をホログラム用記録媒体10に投影するため
の投影レンズ38と、物体光L3をホログラム用記録媒
体10上に照射させるシリンドリカルレンズ39とがこ
の順に配置されている。
【0037】そして、第1のハーフミラー33を透過し
た物体光L3は、全反射ミラー34によって反射された
後、スペーシャルフィルタ35によって点光源からの拡
散光とされる。次に、コリメータレンズ36によって平
行光とされ、その後、表示装置37に入射する。ここ
で、表示装置37は、例えば液晶パネルからなる透過型
の画像表示装置であり、制御用コンピュータ22から送
られた画像データD4に基づく画像を表示する。そし
て、表示装置37を透過した物体光L3は、表示装置3
7に表示された画像に応じて変調された後、投影レンズ
38を介してシリンドリカルレンズ39に入射する。
【0038】そして、表示装置37を透過した物体光L
3は、シリンドリカルレンズ39により横方向に集束さ
れ、記録媒体移送機構50に保持されたホログラム用記
録媒体10に入射する。すなわち、この露光処理部23
では、表示装置37からの投影光が短冊状の物体光とし
て、保護層13側からホログラム用記録媒体10に入射
する。
【0039】一方、第1のハーフミラー33によって反
射された参照光L4の光路上には、参照光用の光学系と
して、シリンドリカルレンズ40と、参照光L4を平行
光とするためのコリメータレンズ41と、コリメータレ
ンズ41を透過して平行光とされた参照光L4の一部を
透過して反射型のホログラフィックステレオグラム作製
用の参照光(以下、第1の参照光L4aという。)と
し、参照光L4の他の一部を反射してエッジリット型の
ホログラフィックステレオグラム作製用の参照光(以
下、第2の参照光L4bという。)とする第2のハーフ
ミラー42と、第2のハーフミラー42を透過した第1
の参照光L4aを反射して、光導入ブロック30の第1
の面30aから光導入ブロック30内に入射させる全反
射ミラー43とがこの順に配置されている。
【0040】ここで、上記第2のハーフミラー42と全
反射ミラー43とは、参照光L4をホログラム用記録媒
体10に対してそれぞれ異なる入射角で入射させる参照
光照射手段として機能する。なお、第2のハーフミラー
42により反射された第2の参照光L4bは、光導入ブ
ロック30の第2の面30bから光導入ブロック30内
に入射することになる。
【0041】全反射ミラー43により反射された第1の
参照光L4aの光路上には、第1の参照光L4aを透過
又は遮断する第1のシャッタ部材44が配設されてい
る。さらに、上記第2のハーフミラー42により反射さ
れた参照光L4(以下、第2の参照光L4bという。)
の光路上には、第2の参照光L4bを透過又は遮断する
第2のシャッタ部材45が配設されている。
【0042】そして、この露光処理部23においては、
反射型のホログラフィックステレオグラムを作製すると
きは、制御用コンピュータ22の制御により、第1のシ
ャッタ部材44が開状態とされて第1の参照光L4aが
光導入ブロック30に第1の面30aから入射され、第
2のシャッタ部材45が閉状態とされて第2の参照光L
4bが遮断されることにより、第1の参照光L4aのみ
が参照光L4として、例えば約28°の入射角でホログ
ラム用記録媒体10に照射される。
【0043】また、この露光処理部23においては、エ
ッジリット型のホログラフィックステレオグラムを作製
するときは、制御用コンピュータ22の制御により、第
1のシャッタ部材44が閉状態とされて第1の参照光L
4aが遮断され、第2のシャッタ部材45が開状態とさ
れて第2の参照光L4bが光導入ブロック30に第2の
面30bから入射されることにより、第2の参照光L4
bのみが参照光L4として、例えば約75°の入射角で
ホログラム用記録媒体10に照射される。
【0044】なお、ホログラム用記録媒体10に接触す
る光導入ブロック30の形状は、図4に示すような直方
体に限定されるものではなく、参照光L4を適切に入射
させてホログラム用記録媒体10に照射させることが可
能な形状であればどのような形状であってもよい。
【0045】例えば図5に示すように、第1の参照光L
4aが入射する第1の面30aが第1の参照光L4aの
光軸と略直交すると共に、第2の参照光L4bが入射す
る第2の面30bが第2の参照光L4bの光軸と略直交
するような形状に光導入ブロック30を成形するように
してもよい。
【0046】このような形状に光導入ブロック30を成
形した場合は、光導入ブロック30の第1の面30a及
び第2の面30bにおける第1の参照光L4a及び第2
の参照光L4bの表面反射が抑制されて、第1の参照光
L4a及び第2の参照光L4bの利用効率が向上するこ
ととなり、より好ましい。
【0047】以上のように構成された露光処理部23
は、制御用コンピュータ22の制御により、データ処理
部21から供給された画像データD3に基づく画像を、
短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体1
0に順次記録させる。
【0048】すなわち、この露光処理部23は、制御用
コンピュータ22から供給される画像データD3のうち
の1つの画像データに基づいて表示装置37を駆動させ
ることにより、表示装置37にこの画像データに基づく
画像を表示させる。これと同時に、制御用コンピュータ
22の制御によりシャッタ32を開放することにより、
表示装置37に表示された画像に応じて変調された物体
光L3を保護層13側からホログラム用記録媒体10に
入射させ、参照光L4を光導入ブロック30を介して基
体11側からホログラム用記録媒体10に入射させる。
これにより、物体光L3と参照光L4とがホログラム用
記録媒体10のホログラム記録層12上において干渉
し、当該干渉によって生じる干渉縞がホログラム用記録
媒体10のホログラム記録層12に屈折率の変化として
記録され、一つの要素ホログラムが記録される。
【0049】なお、この露光処理部23は、反射型のホ
ログラフィックステレオグラムを作製する場合は、制御
用コンピュータ22の制御により第1のシャッタ部材4
4を開放すると共に第2のシャッタ部材45を閉じて、
第1の参照光L4aを光導入ブロック30の第1の面3
0aから光導入ブロック30内に入射させ、上記参照光
L4としてホログラム用記録媒体10に照射させる。こ
れにより、反射型で再生されるホログラフィックステレ
オグラムの要素ホログラムがホログラム用記録媒体10
に記録されることになる。
【0050】また、この露光処理部23は、エッジリッ
ト型のホログラフィックステレオグラムを作製する場合
は、制御用コンピュータ22の制御により第1のシャッ
タ部材44を閉じると共に第2のシャッタ部材45を開
放して、第2の参照光L4bを光導入ブロック30の第
2の面30bから光導入ブロック30内に入射させ、上
記参照光L4としてホログラム用記録媒体10に照射さ
せる。これにより、エッジリット型で再生されるホログ
ラフィックステレオグラムの要素ホログラムがホログラ
ム用記録媒体10に記録されることになる。
【0051】画像記録装置においては、以上のように、
露光処理部23において一画像分の露光が終了すると、
制御用コンピュータ22の制御によりシャッタ32が閉
じられ、レーザ光源31から出射されたレーザ光L1が
遮断されるとともに、表示装置37の駆動が停止され
る。
【0052】そして、制御用コンピュータの制御により
記録媒体移送機構が駆動され、ホログラム用記録媒体1
0が、要素ホログラムのホログラム幅分だけ移送され
る。
【0053】さらにその後、制御用コンピュータ22か
ら供給される画像データD3のうちの次の画像データに
基づいて表示装置37を駆動させることにより、表示装
置37に次の画像データに基づく画像を表示させる。こ
れと同時に、制御用コンピュータ22の制御によりシャ
ッタ32を開放することにより、表示装置37に表示さ
れた画像に応じて変調された物体光L3を保護層13側
からホログラム用記録媒体10に入射させ、参照光L4
を光導入ブロック30を介して基体11側からホログラ
ム用記録媒体10に入射させる。これにより、ホログラ
ム用記録媒体10に次の要素ホログラムが記録される。
【0054】画像記録装置においては、以上の動作が、
1画像を構成する要素ホログラム全てが記録されるまで
繰り返し行われることにより、所望のホログラフィック
ステレオグラムが作製されることになる。
【0055】ところで、露光処理部23により露光処理
が行われるホログラム用記録媒体10は、例えば図6に
示すように、カートリッジ71に収納された状態で、フ
ィルムカートリッジ70として、制御用コンピュータ2
2の制御のもとに動作する記録媒体移送機構50に装填
される。
【0056】記録媒体移送機構50は、ホログラム用記
録媒体10を保持し移送するものであり、所定の位置に
装填されたフィルムカートリッジ70内のローラ72を
所定のトルクをもって回転可能に軸支すると共に、フィ
ルムカートリッジ70から引き出されたホログラム用記
録媒体10を一対の間欠送り用ローラ51,52間に挟
み込むようにして保持することにより、ホログラム用記
録媒体10を所定の露光位置において物体光の光軸と垂
直に位置させることができるように構成されている。
【0057】この場合、フィルムカートリッジ70内の
ローラ72と間欠送り用ローラ51,52とは、図示し
ないトーションコイルばね等により互いに離反する方向
に付勢されており、これにより、フィルムカートリッジ
70内のローラ72と間欠送り用ローラ51,52間に
掛け渡されるようにローディングされたホログラム用記
録媒体10に対して所定の引っ張り力テンションを与え
得るようになされている。
【0058】一対の間欠送り用ローラ51,52のうち
一方の間欠送り用ローラ51は、図示しないステッピン
グモータに直結されている。このステッピングモータ
は、制御用コンピュータ22により制御され、制御用コ
ンピュータ22から供給される制御信号に基づいて、一
方の間欠送り用ローラ51を、1つの要素ホログラムの
露光終了毎に、図6中矢印A方向に所定の角度ずつ間欠
的に回転駆動する。これにより、一対の間欠送り用ロー
ラ51,52間に保持されたホログラム用記録媒体10
が、1つの要素ホログラムの露光終了毎に、図6中矢印
B方向に要素ホログラムの幅分だけ間欠送りされること
となる。
【0059】ホログラム用記録媒体10の移送経路にお
いて、間欠送り用ローラ51,52の前段には、ホログ
ラム用記録媒体10の基体11と液体を介して接触する
ように、上述した光導入ブロック30が配設されてい
る。
【0060】本実施の形態の画像記録装置は、参照光L
4をこの光導入ブロック30を介してホログラム用記録
媒体10に入射させ、この光導入ブロック30に接触し
た部分のホログラム用記録媒体10に対して露光を行う
ようにしている。画像記録装置は、このように、ホログ
ラム用記録媒体10に光導入ブロック30を接触させ
て、この光導入ブロック30が接触した位置にて露光を
行うことにより、ホログラム用記録媒体10の移送に伴
う振動を抑制して、明るい(回折効率の高い)ホログラ
フィックステレオグラムを作製することが可能となる。
【0061】また、ホログラム用記録媒体10の移送経
路において、光導入ブロック30の前段には、光導入ブ
ロック30とホログラム用記録媒体10との間に上述し
た液体を供給するための液体供給手段53が、光導入ブ
ロック30及びホログラム用記録媒体10に隣接して設
けられている。
【0062】この液体供給手段53は、例えば、内部に
上記液体を含ませたスポンジ等を備え、ホログラム用記
録媒体10に接触する部分から、ホログラム用記録媒体
10上に上記液体を常時供給し得るようになされてい
る。なお、液体供給手段53としては、ホログラム用記
録媒体10上に液体を供給し得るものであればどのよう
なものを適用してもよく、例えば、上記スポンジを備え
たもの以外にも、ダイコータやロールを用いた塗布装置
等により構成されていてもよい。
【0063】そして、この液体供給手段53により上記
液体が供給されたホログラム用記録媒体10が、光導入
ブロック30と接触する位置に移送されることにより、
光導入ブロック30とホログラム用記録媒体10との間
に上記液体が介在されることとなる。なお、この液体
は、ホログラム用記録媒体10の基体11上に供給され
ることになるので、この液体がホログラム用記録媒体1
0のホログラム記録層12に対して悪影響を及ぼすとい
うことはない。
【0064】ところで、この液体供給手段53により供
給される液体が、ホログラム用記録媒体10の物体光L
3が入射する側、すなわち保護層13が形成されている
側に回り込むと、物体光L3の適切な入射を阻害して記
録画像を劣化させる要因となるので、液体供給手段53
は、その幅をホログラム用記録媒体10の幅よりも狭く
して、液体の回り込みを抑制するように形成されている
ことが望ましい。
【0065】また、上記液体としては、例えばo−キシ
レン等のようにインデックスマッチングを可能とする屈
折率を有するものが用いられる。なお、インデックスマ
ッチングを可能とする屈折率の条件については、詳細を
後述する。
【0066】なお、この画像記録装置においては、ホロ
グラム用記録媒体10を挟んで光導入ブロック30と対
向する位置に、物体光L3を短冊状の要素ホログラムの
なが手方向に一次元的に拡散させる一次元拡散板54
と、この一次元拡散板54に照射され、反射された参照
光L4が再度ホログラム用記録媒体10内に入射するの
を防止するためのルーバーフィルム55とが一体に貼り
合わされてなる光学素子56を配設するようにしてもよ
い。この場合、物体光L3は、上述した物体光用の光学
系のシリンドリカルレンズ39により横方向に収束され
た後に、この光学素子56を透過し、短冊状の要素ホロ
グラムの長手方向に一次元的に拡散された状態でホログ
ラム用記録媒体10に入射されることになる。これによ
り、作製されるホログラフィックステレオグラムは、縦
方向の視野角が十分に確保されることになる。
【0067】ホログラム用記録媒体10の移送経路にお
いて、間欠送り用ローラ51,52の後段には、当該ホ
ログラム用記録媒体10の移送経路に沿って紫外線ラン
プ57が配設されている。この紫外線ランプ57は、露
光が行われたホログラム用記録媒体10に対して所定の
パワーで紫外線を照射させるものであり、間欠送り用ロ
ーラ51,52によって送られてくるホログラム用記録
媒体10は、露光部分にこの紫外線ランプ57からの紫
外線が照射されることにより、モノマMの拡散が終了す
ることになる。
【0068】また、ホログラム用記録媒体10の移送経
路において、紫外線ランプ57の後段には、紫外線が照
射されたホログラム用記録媒体10を一定時間加熱する
ためのヒートローラ58と、ヒートローラ58により加
熱処理されたホログラム用記録媒体10を排出側に移送
するための一対の排出用送りローラ59A,59Bと、
排出用送りローラ59A,59Bにより移送されるホロ
グラム用記録媒体10を、1枚のホログラフィックステ
レオグラム毎に切断するカッター60とが配設されてい
る。
【0069】ヒートローラ58は、内部に図示しない発
熱手段を備えており、この発熱手段により、その周面
が、例えば約120℃程度の温度を保つようになされて
いる。ホログラム用記録媒体10は、紫外線ランプ57
により紫外線が照射された後に、このヒートローラ58
の所定の温度に保たれた周面に圧接した状態で移送され
ることにより加熱処理が施される。これにより、ホログ
ラム用記録媒体10に記録された記録画像が定着するこ
とになる。
【0070】このヒートローラ58は、その周面にホロ
グラム用記録媒体10が当接し始めてから離れるまで
に、記録画像を定着させるに足るだけの時間を要するよ
うに、その外形寸法が設定されている。
【0071】一対の排出用送りローラ59A,59B
は、ヒートローラ58により加熱処理が行われたホログ
ラム用記録媒体10を、これら排出用送りローラ59
A,59B間に挟み込むように構成されている。これら
一対の排出用送りローラ59A,59Bのうち一方のロ
ーラ59Aは、図示しないモータに直結されており、こ
のモータの回転駆動に従って、間欠送り用ローラ51,
52に同期して、図6中矢印C方向に回転するようにな
されている。これにより、一対の排出用送りローラ59
A,59Bは、ホログラム用記録媒体10を弛ませるこ
となく、ヒートローラ58の周面に確実に圧接させなが
ら、排出側に移送することができる。
【0072】カッター60は、図示しないカッター駆動
機構に接続されており、このカッター駆動機構の制御の
もとに、排出用送りローラ59A,59Bにより移送さ
れるホログラム用記録媒体10を切断する。
【0073】カッター駆動機構は、上述した制御用コン
ピュータ22から供給される制御信号に基づいて、ホロ
グラム用記録媒体10の一枚のホログラフィックステレ
オグラムに相当する部分が全てカッター60の後段に移
送された段階でカッター60を駆動する。これにより、
露光が行われたホログラム用記録媒体10は、1枚のホ
ログラフィックステレオグラム毎に切断される。
【0074】次に、以上のように構成された画像記録装
置を用いてホログラフィックステレオグラムを作製する
際の動作について、反射型のホログラフィックステレオ
グラムを作製する場合と、エッジリット型のホログラフ
ィックステレオグラムを作製する場合とに分けて説明す
る。
【0075】反射型のホログラフィックステレオグラム
を作製する際は、先ず、フィルムカートリッジ70を記
録媒体移送機構50の所定の位置に装填する。そして、
カートリッジ71内のホログラム用記録媒体10を所定
の長さだけ引き出し、ローラ72と間欠送り用ローラ5
1,52との間に掛け渡されるようにローディングし、
光導入ブロック30に接触させる。
【0076】また、液体供給手段53には、十分に液体
を含ませておく。
【0077】そして、実際にこのホログラム用記録媒体
10に記録を行う前に、制御用コンピュータ22の制御
により間欠送り用ローラに接続されたステッピングモー
タや排出用送りローラ59Aに接続されたモータを駆動
させ、ホログラム用記録媒体10を矢印B方向へ若干移
送しておく。これにより、ホログラム用記録媒体10に
は、光導入ブロック30に接触し始める位置にて液体供
給手段53から液体が供給され、液体が保持された状態
で光導入ブロック30に接触することになるため、ホロ
グラム用記録媒体10と光導入ブロック30との間に液
体を介在させることができる。
【0078】次に、制御用コンピュータ22に反射型の
ホログラフィックステレオグラムを作製する旨の指示を
入力する。これにより、露光処理部23の第1のシャッ
タ部材44が開放され、第2のシャッタ部材45が閉じ
られる。
【0079】次に、制御用コンピュータ22の制御によ
り、露光処理部23の表示装置37が駆動され、視差画
像列の各画像に基づく画像データD3が供給される。こ
れにより、表示装置37が、画像データD3に基づく画
像を表示する。
【0080】また、制御用コンピュータ22の制御によ
り、レーザ光のオンオフを切り替えるシャッタ32が開
放される。これにより、レーザ光源31からのレーザ光
L1が第1のハーフミラー33に入射し、物体光L3と
参照光L4とに分けられる。
【0081】物体光L3は、全反射ミラー34により反
射され、スペーシャルフィルタ35、コリメータレンズ
36を透過して表示装置37に入射する。そして、物体
光L3は、この表示装置37に表示された画像に応じて
変調された後、投影レンズ38、シリンドリカルレンズ
39を透過して、ホログラム用記録媒体10に保護層1
3側から入射する。
【0082】一方、参照光L4は、シリンドリカルレン
ズ40、コリメータレンズ41を透過して、第2のハー
フミラー42に入射する。そして、第2のハーフミラー
42を透過した第1の参照光L4aが全反射ミラー43
により反射され、光導入ブロック30の第1の面30a
から光導入ブロック30内に入射して、ホログラム用記
録媒体10に基体11側から入射する。なお、このと
き、第2のシャッタ部材45は閉じられているので、第
2のハーフミラー42により反射された第2の参照光L
4bは、第2のシャッタ部材45により遮断される。
【0083】以上のようにして物体光L3と参照光L4
(第1の参照光L4a)とをそれぞれホログラム用記録
媒体10に入射させ、ホログラム記録層12にて干渉さ
せることにより、その干渉縞がホログラム用記録媒体1
0のホログラム記録層12に屈折率の変化として記録さ
れ、表示装置37に表示された画像が一つの要素ホログ
ラムとして記録される。
【0084】そして、このように一つの要素ホログラム
の記録が終了すると、制御用コンピュータ22の制御に
より、レーザ光のオンオフを切り替えるシャッタ32が
閉じられ、レーザ光源31からのレーザ光がシャッタ3
2により遮断される。また、制御用コンピュータ22の
制御により、表示装置37の駆動が停止される。
【0085】次に、制御用コンピュータ22の制御によ
り、記録媒体移送機構50の間欠送り用ローラ51に接
続されたステッピングモータ及び排出用送りローラ59
Aに接続されたモータが駆動され、ホログラム用記録媒
体10が一つの要素ホログラムの幅分だけ移送される。
なお、ホログラム用記録媒体10を移送させる際は、光
導入ブロック30をホログラム用記録媒体10から離間
させる必要はない。
【0086】その後、以上の動作を繰り返して行い、デ
ータ処理部21から供給された視差画像列の各画像を短
冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体10
に順次記録していく。
【0087】このとき、ホログラム用記録媒体10が移
送される移送経路において、露光処理が行われる箇所よ
りも後段では、紫外線ランプ57により、順次移送され
てくるホログラム用記録媒体10の全面に亘って紫外線
が照射される。これにより、ホログラム記録層12の露
光部分におけるモノマMの重合が完了する。
【0088】また、ホログラム用記録媒体10の移送経
路において、紫外線が照射される箇所よりも更に後段で
は、ヒートローラ58により、順次移送されてくるホロ
グラム用記録媒体10に加熱処理が施される。これによ
り、ホログラム記録層12の屈折率変調度が増加し、記
録画像が定着する。
【0089】また、ホログラム用記録媒体10の移送経
路において、加熱処理が施される箇所よりも更に後段で
は、制御用コンピュータ22の制御によりカッター駆動
機構が駆動され、露光及びその後の処理が行われたホロ
グラム用記録媒体10がカッター60により、1枚のホ
ログラフィックステレオグラム毎に切断され、外部に排
出される。
【0090】以上のようにして、視差画像列の各画像が
短冊状の要素ホログラムとして順次記録されてなる反射
型のホログラフィックステレオグラムが作製される。
【0091】この反射型のホログラフィックステレオグ
ラムを再生する際は、再生用の照明光を第1の参照光L
4aの入射角度と同じ角度で観察者と同じ側から照射す
る。これにより、ホログラム記録層12に記録された干
渉縞によって照明光が回折し、物体光と同様の回折光を
生じて再生像が得られることとなる。
【0092】次に、エッジリット型のホログラフィック
ステレオグラムを作製する際は、反射型のホログラフィ
ックステレオグラムを作製する場合と同様に、先ず、フ
ィルムカートリッジ70を記録媒体移送機構50の所定
の位置に装填し、カートリッジ71内のホログラム用記
録媒体10を所定の長さだけ引き出してローディング
し、光導入ブロック30に接触させる。
【0093】そして、実際にこのホログラム用記録媒体
10に記録を行う前に、制御用コンピュータ22の制御
により間欠送り用ローラに接続されたステッピングモー
タや排出用送りローラ59Aに接続されたモータを駆動
させ、ホログラム用記録媒体10を矢印B方向へ若干移
送しておく。
【0094】次に、制御用コンピュータ22にエッジリ
ット型のホログラフィックステレオグラムを作製する旨
の指示を入力する。これにより、露光処理部23の第1
のシャッタ部材44が閉じられ、第2のシャッタ部材4
5が開放される。
【0095】次に、制御用コンピュータ22の制御によ
り、露光処理部23の表示装置37が駆動され、視差画
像列の各画像に基づく画像データD3が供給される。こ
れにより、表示装置37が、画像データD3に基づく画
像を表示する。
【0096】また、制御用コンピュータ22の制御によ
り、レーザ光のオンオフを切り替えるシャッタ32が開
放される。これにより、レーザ光源31からのレーザ光
L1が第1のハーフミラー33に入射し、物体光L3と
参照光L4とに分けられる。
【0097】物体光L3は、全反射ミラー34により反
射され、スペーシャルフィルタ35、コリメータレンズ
36を透過して表示装置37に入射する。そして、物体
光L3は、この表示装置37に表示された画像に応じて
変調された後、投影レンズ38、シリンドリカルレンズ
39を透過して、ホログラム用記録媒体10に保護層1
3側から入射する。
【0098】一方、参照光L4は、シリンドリカルレン
ズ40、コリメータレンズ41を透過して、第2のハー
フミラー42に入射する。そして、第2のハーフミラー
42により反射された第2の参照光L4bが、光導入ブ
ロック30の第2の面30bから光導入ブロック30内
に入射して、ホログラム用記録媒体10に基体11側か
ら入射する。なお、このとき、第1のシャッタ部材44
は閉じられているので、第2のハーフミラー42を透過
し全反射ミラー43により反射された第1の参照光L4
aは、第1のシャッタ部材44により遮断される。
【0099】以上のようにして物体光L3と参照光L4
(第2の参照光L4b)とをそれぞれホログラム用記録
媒体10に入射させ、ホログラム記録層12にて干渉さ
せることにより、その干渉縞がホログラム用記録媒体1
0のホログラム記録層12に屈折率の変化として記録さ
れ、表示装置37に表示された画像が一つの要素ホログ
ラムとして記録される。
【0100】そして、このように一つの要素ホログラム
の記録が終了すると、制御用コンピュータ22の制御に
より、レーザ光のオンオフを切り替えるシャッタ32が
閉じられ、レーザ光源31からのレーザ光がシャッタ3
2により遮断される。また、制御用コンピュータ22の
制御により、表示装置37の駆動が停止される。
【0101】次に、制御用コンピュータ22の制御によ
り、記録媒体移送機構50の間欠送り用ローラ51に接
続されたステッピングモータ及び排出用送りローラ59
Aに接続されたモータが駆動され、ホログラム用記録媒
体10が一つの要素ホログラムの幅分だけ移送される。
【0102】その後、以上の動作を繰り返して行い、デ
ータ処理部21から供給された視差画像列の各画像を短
冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体10
に順次記録していく。
【0103】また、エッジリット型のホログラフィック
ステレオグラムを作製する際も、反射型のホログラフィ
ックステレオグラムを作製する場合と同様に、露光処理
が行われる箇所よりも後段において、露光が行われたホ
ログラム用記録媒体10に対して紫外線の照射、加熱処
理等の後処理が施される。そして、これら後処理が施さ
れたホログラム用記録媒体10が、カッター60により
1枚のホログラフィックステレオグラム毎に切断され、
外部に排出される。
【0104】以上のようにして、エッジリット型のホロ
グラフィックステレオグラムが作製される。
【0105】このエッジリット型のホログラフィックス
テレオグラムを再生する際は、光導入ブロック30と同
様の光学特性を有する照明光導入ブロックを、作製され
たエッジリット型のホログラフィックステレオグラムに
接触させ、この照明光導入ブロックに第2の参照光L4
bの入射角度と同じ角度で照明光を入射する。これによ
り、ホログラム記録層12に記録された干渉縞によって
照明光が回折し、物体光と同様の回折光を生じて再生像
が得られることとなる。
【0106】なお、このエッジリット型のホログラフィ
ックステレオグラムは、観察者と同じ側から照明光を照
射して反射型で再生することも、観察者とは反対側から
照明光を照射して透過型で再生することも可能である。
【0107】すなわち、このエッジリット型のホログラ
フィックステレオグラムを反射型で再生する際は、図7
に示すように、作製されたホログラフィックステレオグ
ラム70を液体71を介して照明光導入ブロック72に
貼り付けた上で、再生用照明光L5を照明光導入ブロッ
ク72の端部72aからホログラフィックステレオグラ
ム70に向けて照射する。ここで、ホログラフィックス
テレオグラム70は、照明光導入ブロック72の面のう
ち、観察者73から遠い方の面72bに貼り付ける。
【0108】このとき、ホログラフィックステレオグラ
ム70から反射モードで回折してきた回折光74によっ
て生じる再生像75が観察者73によって観察されるこ
ととなる。このようにエッジリット型のホログラフィッ
クステレオグラムを反射型で再生したとき、再生像75
は、観察者73から見て照明光導入ブロック72よりも
奥に物体があるように再生される。
【0109】また、このエッジリット型のホログラフィ
ックステレオグラムを透過型で再生する際は、図8に示
すように、作製されたホログラフィックステレオグラム
70を液体71を介して照明光導入ブロック72に貼り
付けた上で、再生用照明光L5を照明光導入ブロック7
2の端部72aからホログラフィックステレオグラム7
0に向けて照射する。ここで、ホログラフィックステレ
オグラム70は、照明光導入ブロック72の面のうち、
観察者73に近い方の面72bに貼り付ける。
【0110】このとき、ホログラフィックステレオグラ
ム70から透過モードで回折してきた回折光74によっ
て生じる再生像75が観察者73によって観察されるこ
ととなる。このようにエッジリット型のホログラフィッ
クステレオグラムを透過型で再生したとき、再生像75
は、反射型で再生したときよりも物体が手前にあるよう
に再生される。したがって、このエッジリット型のホロ
グラフィックステレオグラム70は、透過型で再生する
ことにより、立体感を強調することができ、ディスプレ
イ効果を高めることが可能となる。
【0111】なお、照明光導入ブロック72の形状は、
図7及び図8に示したような直方体に限定されるもので
はなく、ホログラフィックステレオグラム70に対する
再生光L5の入射角度が、記録字にホログラム用記録媒
体10に入射した第2の参照光L4bの入射角度と一致
するようになされていれば、どのような形状であっても
よい。
【0112】また、ホログラフィックステレオグラムを
作製する際に、例えば波長が532nmのレーザ光を使
用し、第2の参照光L4bをホログラム用記録媒体10
に対して約75°の入射角で入射させ(物体光L3と第
2の参照光L4bとのなす角度は約105°となる)、
ホログラム用記録層20の厚さが約20μmで屈折率が
1.5前後のホログラム用記録媒体10を用いてエッジ
リット型のホログラフィックステレオグラムを作製した
場合、このエッジリット型のホログラフィックステレオ
グラムの波長選択幅は、約50nmとなる。
【0113】したがって、このエッジリット型のホログ
ラフィックステレオグラム70を再生するに際しては、
再生用照明光L5の光源として、例えば、中心波長が約
525nm、波長幅が約50nmの光を発する発光ダイ
オードを用いることが望ましい。
【0114】発光ダイオードは、発光効率が非常に高い
ため、電池等でも充分に実用的な時間使用することがで
きる。したがって、再生用照明光L5の光源として発光
ダイオードを使用することにより、電池等を駆動電源と
してホログラフィックステレオグラム70の再生を行う
ことが可能となり、ホログラフィックステレオグラム7
0を再生する装置の小型化や低価格化を図ることができ
る。
【0115】ところで、反射型でホログラフィックステ
レオグラム70を再生する場合には、波長選択性が比較
的高いので、通常は白色光を再生用照明光L5として用
いても良好な再生像を得ることができる。これに対し
て、透過型でホログラフィックステレオグラム70を再
生する場合には、反射型でホログラフィックステレオグ
ラム70を再生する場合に比べて波長選択性は弱まるの
で、白色光による再生は難しい。したがって、透過型で
ホログラフィックステレオグラム70を再生する場合に
は、再生用照明光L5の光源として色純度の高いものを
使用することが望ましい。
【0116】例えば、再生用照明光L5の光源として、
色純度の高い光を発する発光ダイオードを用いるように
すれば、波長選択性の弱さが補われ、鮮明な再生像が得
られるようになる。また、発光ダイオードは、点光源に
近いために光源の広がりによる再生像のぼけを防ぐこと
ができるという利点や、発光効率が非常に高く殆ど熱を
発しないという利点もあり、再生用照明光L5の光源と
して好適である。
【0117】なお、再生用照明光L5の光源は、発光ダ
イオードに限定されるものではなく、半導体レーザ等の
ように色純度の高い光を発するものであれば、同様に適
用可能である。また、波長選択フィルターや狭帯域反射
ミラー等を用いて色純度を高めた光を再生用照明光L5
として用いるようにしてもよい。
【0118】次に、ホログラム用記録媒体10と光導入
ブロック30との間に介在させる液体の条件について説
明する。
【0119】先ず、エッジリット型のホログラフィック
ステレオグラムを作製する場合には、第2の参照光L4
bがホログラム用記録媒体10に対して鋭角に入射され
るため、この第2の参照光L4bが光導入ブロック30
とホログラム用記録媒体10との界面で全反射してしま
ったり、ホログラム用記録媒体10において実際に記録
がなされるホログラム用記録層12表面の凹凸が画像に
木目調のムラとなって現れたりしやすい。このため、光
導入ブロック30とホログラム用記録媒体10との間に
介在させる液体には、ホログラム用記録媒体10と光導
入ブロック30とのインデックスマッチングを可能とす
ることが要求される。即ち、光導入ブロック30と液体
との界面、液体とホログラム用記録媒体10との界面で
全反射を起こさない条件とすること、さらには、各界面
での強度反射率(s成分)が小さくなるような条件とす
ることが要求される。
【0120】図9に示されるように、屈折率ng の光導
入ブロック30の第2の面30bから第2の参照光L4
bが入射し、屈折率nm の液体1を通過して、屈折率n
p のホログラム用記録媒体10に達するとき、各界面で
の光線角度をそれぞれ、θg、θm 、θp とすると、下
記の式(1) ng sinθg =nm sinθm =np sinθp ・・・(1) が成り立ち、各界面で全反射を起こさない条件は、下記
の式(2)、(3) nm >ng sinθg ・・・(2) np >nm sinθm (=ng sinθg ) ・・・(3) のようになる。
【0121】なお、ホログラム用記録媒体10のホログ
ラム用記録層12として、前述したように、屈折率が
1.487であるものを用いるならば、ng は、上記の
式(3)に、np =1.487を代入して、下記の式
(4) ng <1.487/sinθg ・・・(4) にて示される。
【0122】ここで、θg =75°あるいはθg =78
°とすると、ng は、下記の式(5)、(6) θg =75°のとき、 ng <1.539 ・・・(5) θg =78°のとき、 ng <1.520 ・・・(6) となる。
【0123】なお、上記の式(5)、(6)を満たす材
料として、屈折率が1.51のガラスBK7がある。こ
のため、光導入ブロック30としてこのガラスBK7を
用いると、nm は、上記の式(2)に、ng =1.51
を代入することにより求めることができる。
【0124】したがって、θg =75°あるいはθg
78°とすると、nm は、下記の式(7)、(8) θg =75°のとき、 nm >1.458 ・・・(7) θg =78°のとき、 nm >1.477 ・・・(8) となる。
【0125】即ち、第2の参照光L4bが光導入ブロッ
ク30とホログラム用記録媒体10との界面で全反射す
るのを防止するためには、光導入ブロック30とホログ
ラム用記録媒体10との間に介在させる液体1として、
屈折率nm が上記の式(7)、(8)を満たすものを用
いればよい。
【0126】しかしながら、ホログラフィックステレオ
グラムを作製する際には、上述の条件を満たすのみでは
未だ不十分であり、各界面での強度反射率(s成分)を
小さくすることも必要である。界面での反射が強くなる
と、光のロスが大きくなるばかりでなく、反射した光が
余計なホログラムを形成し、回折効率を低下させること
になるからである。また、上述した全反射を防止する条
件は、各界面が平面である場合について適用されるもの
であるのに対し、実際のホログラム用記録媒体10にお
いてはホログラム記録層12の表面に多少のうねりがあ
ることから、上述した条件を満たしても、全反射が起こ
る部分が生じ、画像に木目調のムラが現れやすい。
【0127】光導入ブロック30と液体1の界面での強
度反射率(s成分)Rs(g-m) 、液体1とホログラム用
記録媒体10の界面での強度反射率(s成分)Rs
(m-p) は、下記の式(9)、(10) Rs(g-m) =sin2 (θg −θm )/sin2 (θg +θm ) ・・・(9) Rs(m-p) =sin2 (θm −θp )/sin2 (θm +θp ) ・・・(10) で示される。
【0128】そして、Rs(g-m) 、Rs(m-p) がそれぞ
れ0に近いほど好ましいことから、下記の式(11) (1−Rs(g-m) )×(1−Rs(m-p) ) ・・・(11) にて求められる値が1に近いほどよい。
【0129】ここで、np =1.487、ng =1.5
1、θg =75°あるいはθg =78°とし、nm を種
々に変化させたときのRs(g-m) 、Rs(m-p) 、(1−
Rs(g-m) )×(1−Rs(m-p) )の値をシュミレーシ
ョンによって求めた。この結果を図10、図11に示
す。
【0130】そして、(1−Rs(g-m) )×(1−Rs
(m-p) )の値が0.9以上となるnm の範囲を求める
と、下記の式(12)、(13) θg =75°のとき、 1.475<nm <1.549 ・・・(12) θg =78°のとき、 1.486<nm <1.514 ・・・(13) となった。
【0131】なお、上記の式(12)、(13)は、全
反射を防止できる条件である前述した式(7)、(8)
を満たすため、各界面での全反射を防止し、且つ、強度
反射率を十分に小さくするには、光導入ブロック30と
ホログラム用記録媒体10との間に介在させる液体1と
して、屈折率nm が上記の式(12)、(13)を満た
すものを用いればよいことと言える。
【0132】この条件を満たす液体1としては、エチル
ベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレ
ン、テトラクロロエチレン、トルエン、ピリジン、ピロ
ール、メシチレン等が挙げられる。
【0133】次に、第1の参照光L4aを光導入ブロッ
ク30の第1の面30aから入射させて反射型のホログ
ラフィックステレオグラムを作製する場合のように、参
照光L4をホログラム用記録媒体10に対して鋭角に入
射する必要がない場合について説明する。
【0134】この場合、光導入ブロック30と液体1と
の界面、液体1とホログラム用記録媒体10との界面で
全反射を起こさないようにするためには、np =1.4
87、θg =45°とすると、前述した式(4)より、
g が下記の式(14) ng <2.103 ・・・(14) となる。
【0135】ここでも、ng =1.51とし、前述した
式(2)にng =1.51、θg =45°を代入する
と、nm は下記の式(15) nm >1.068 ・・・(15) となる。
【0136】また、強度反射率を小さく抑えるための条
件を求めるため、np =1.487、ng =1.51、
θg =45°とし、nm を種々に変化させたときのRs
(g-m) 、Rs(m-p) の値をシュミレーションによって求
め、(1−Rs(g-m) )×(1−Rs(m-p) )の値を求
めた。この結果を図12に示す。
【0137】そして、(1−Rs(g-m) )×(1−Rs
(m-p) )の値が0.9以上となるn m の範囲を求める
と、下記の式(16) 1.26<nm <1.97 ・・・(16) のように非常に広い幅を有するものとなった。
【0138】なお、(1−Rs(g-m) )×(1−Rs
(m-p) )の値を0.98以上としても、nm の範囲は、
下記の式(17) 1.38<nm <1.67 ・・・(17) のような幅を有するものである。
【0139】上記の式(17)は、全反射を防止できる
条件である前述した式(15)を満たすため、光導入ブ
ロック30とホログラム用記録媒体10との間に介在さ
せる液体1として屈折率nm が上記の式(17)を満た
すものを用いれば、各界面での全反射を防止し、且つ、
強度反射率を十分に小さくすることができるようにな
る。
【0140】このように、参照光L4をホログラム用記
録媒体10の面に対して鋭角に入射させない場合、もと
もと全反射が起こりにくく、強度反射率も小さいため、
参照光導入ブロック30とホログラム用記録媒体10と
の間に介在させる液体1に求められる条件が非常に緩く
なる。このため、この屈折率の条件を満たす液体1とし
ては、従来公知の有機溶剤の多くが使用可能である。
【0141】なお、ここでは、第1の参照光L4aを光
導入ブロック30の第1の面30aから入射させて反射
型のホログラフィックステレオグラムを作製する場合に
要求される液体の条件についても考察したが、この場合
は、参照光L4aをホログラム用記録媒体10に対して
鋭角に入射させる必要がないので、液体に要求される条
件はエッジリット型のホログラフィックステレオグラム
を作製する場合ほど厳しくない。したがって、エッジリ
ット型のホログラフィックステレオグラムを作製する場
合に必要とされる条件を満足する液体を使用するように
すれば、反射型のホログラフィックステレオグラムを作
製する場合にも問題がない。
【0142】また、ここでは、ホログラム用記録媒体1
0の屈折率np として、ホログラム記録層12の屈折率
を採用している。しかし、実際に用いているホログラム
用記録媒体10は、先に図1に示したように、ホログラ
ム記録層12が基体11と保護層13との間に挟み込ま
れた構造となされており、ホログラム記録層12と液体
とが接触しているわけではない。このため、ホログラム
記録層12と液体との間に存在する基体11や保護層1
3の屈折率が、ホログラム記録層12と液体のいずれか
と等しいものでない場合には、上述したnm の範囲に多
少のズレが生じることとなる。
【0143】以上詳細に説明したように、本実施の形態
の画像記録装置によれば、参照光L4が、第2のハーフ
ミラー42により第1の参照光L4aと第2の参照光L
4bとに分離される。そして、操作者が制御用コンピュ
ータ22に反射型のホログラフィックステレオグラムを
作製する旨の指示を入力した場合には、制御用コンピュ
ータ22の制御により、第1のシャッタ部材44が開放
されると共に第2のシャッタ部材45が閉じられ、第1
の参照光L4aが光導入ブロック30の第1の面30a
から光導入ブロック30内に入射し、参照光L4として
ホログラム用記録媒体10に照射される。これにより、
反射型のホログラフィックステレオグラムが作製され
る。
【0144】また、この画像記録装置によれば、操作者
が制御用コンピュータ22にエッジリット型のホログラ
フィックステレオグラムを作製する旨の指示を入力した
場合には、制御用コンピュータ22の制御により、第1
のシャッタ部材44が閉じられると共に第2のシャッタ
部材45が開放され、第2の参照光L4bが光導入ブロ
ック30の第2の面30bから光導入ブロック30内に
入射し、参照光L4としてホログラム用記録媒体10に
照射される。これにより、エッジリット型のホログラフ
ィックステレオグラムが作製される。
【0145】このように、本実施の形態の画像記録装置
によれば、操作者が制御用コンピュータ22に所望のタ
イプのホログラフィックステレオグラムを作製する旨の
指示を入力するのみで、反射型のホログラフィックステ
レオグラムとエッジリット型のホログラフィックステレ
オグラムといった異なるタイプのホログラフィックステ
レオグラムを選択的に作製することができる。したがっ
て、この画像記録装置によれば、異なるタイプのホログ
ラフィックステレオグラムを作製しようとする度に光学
系を組み直して調整を行うといった繁雑な作業を経るこ
となく、異なるタイプのホログラフィックステレオグラ
ムを簡便に作製することができる。
【0146】なお、以上は、参照光L4を第2のハーフ
ミラー42により第1の参照光L4aと第2の参照光L
4bとに分離し、第1及び第2のシャッタ部材44,4
5の開閉動作により、第1の参照光L4aと第2の参照
光L4bとのいずれか一方を選択的に使用するようにし
た画像記録装置について説明したが、本発明はこの例に
限定されるものではなく、例えば、図13に示すよう
に、第2のハーフミラー42の代わりに、参照光L4の
光路上である第1の位置P1から参照光L4の光路から
外れた第2の位置P2に亘って移動可能に可動ミラー4
6を配設した構成としてもよい。
【0147】この場合、可動ミラー46が第1の位置P
1から第2の位置P2に移動操作されることにより、参
照光L4が全反射ミラー43により反射され、第1の参
照光L4aとして第1の面30aから光導入ブロック3
0内に入射し、ホログラム用記録媒体10に照射され
る。これにより、反射型のホログラフィックステレオグ
ラムが作製されることになる。
【0148】また、可動ミラー46が第2の位置P2か
ら第1の位置P1に移動操作されることにより、参照光
L4が可動ミラー46により反射され、第2の参照光L
4bとして、第2の面30bから光導入ブロック30内
に入射し、ホログラム用記録媒体10に照射される。こ
れにより、エッジリット型のホログラフィックステレオ
グラムが作製されることになる。
【0149】第2のハーフミラー42の代わりに可動ミ
ラー46を用いた画像記録装置においては、可動ミラー
46の移動操作により第1の参照光L4aと第2の参照
光L4bのうち使用する参照光が選択されることになる
ので、第1の参照光L4aと第2の参照光L4bの光路
上にそれぞれ第1のシャッタ部材44、第2のシャッタ
部材45を設ける必要がなく、構成を簡素化することが
できる。また、この場合は、第2のハーフミラー42を
用いた場合に比べて参照光L4の利用効率を高めること
ができる。
【0150】なお、可動ミラー46の移動操作は、例え
ば、図14に示すようなミラー駆動機構47により行う
ようにすればよい。このミラー駆動機構47は、可動ミ
ラー46を移動可能に支持する駆動部48と、可動ミラ
ー46の端部をガイドすると共に可動ミラー46の過剰
な移動を規制する一対のガイド部49a,49bとによ
り構成される。
【0151】駆動部48は、支持アーム48aを介して
可動ミラー46を支持すると共に、制御用コンピュータ
22の制御により、支持アーム48aを図14中矢印D
方向に移動操作することにより、可動ミラー46を第1
の位置P1から第2の位置P2に亘って移動操作する。
【0152】一対のガイド部49a,49bは、例えば
略U字型の鋼材等が可動ミラー46の移動方向に沿った
方向に立設されてなり、可動ミラー46の両端部を把持
することにより可動ミラー46の不要な動きを規制す
る。また一対のガイド部49a,49b内には、図示し
ない板ばね等が設けられており、これにより、可動ミラ
ー46が第1の位置P1に移動操作された際、または可
動ミラー46が第2の位置P2に移動操作された際の可
動ミラー46の微小振動が抑制されるようになされてい
る。
【0153】可動ミラー46は、以上のように構成され
たミラー駆動機構47により移動操作されることによ
り、第1の位置P1と第2の位置P2とに亘って適切に
移動操作されることとなる。
【0154】なお、以上は、反射型のホログラフィック
ステレオグラムとエッジリット型のホログラフィックス
テレオグラムを選択的に作製することが可能な画像記録
装置について説明したが、本発明は、この例に限定され
るものではなく、参照光L4のホログラム用記録媒体1
0に対する入射角を変えることにより、異なるタイプの
ホログラフィックステレオグラムを選択的に作製し得る
構成とされていればよい。また、参照光L4の光路を3
つ以上に分離して、3つ以上の異なるタイプのホログラ
フィックステレオグラムを選択的に作製し得るように構
成されていてもよい。
【0155】また、以上は、横方向のみの視差情報をも
つホログラフィックステレオグラムを作製する画像記録
装置を例に説明したが、本発明は、この例に限定される
ものではなく、縦方向のみの視差情報をもつホログラフ
ィックステレオグラムを作製する画像記録装置や、横方
向及び縦方向の両方向に視差情報を持つホログラフィッ
クステレオグラムを作製する画像記録装置に対しても適
用可能である。
【0156】また、以上は、単色のホログラフィックス
テレオグラムを作製する画像記録装置を例に説明した
が、本発明は、この例に限定されるものではなく、カラ
ーのホログラフィックステレオグラムを作製する画像記
録装置に対しても適用可能である。
【0157】カラーのホログラフィックステレオグラム
を作製するときは、例えば、記録用の光として、光の3
原色となる3つの光を使用するようにすればよい。そし
て、作製されたカラーのホログラフィックステレオグラ
ムを再生するときは、光の3原色を発するように3つの
照明光用の光源を用い、これらの光源からの光を同時に
ホログラフィックステレオグラムに照射するようにすれ
ばよい。
【0158】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る画像記録装置は、参照光を感光材に対してそれぞれ異
なる入射角で照射させる複数の参照光照射手段を備え、
作製するホログラフィックステレオグラムに応じて、こ
れら複数の参照光照射手段のうちの1つを選択して使用
するようにしているので、使用する参照光照射手段を選
択するのみで、異なるタイプのホログラフィックステレ
オグラムを容易に作製することができる。
【0159】したがって、この画像記録装置を用いてホ
ログラフィックステレオグラムを作製するようにすれ
ば、異なるタイプのホログラフィックステレオグラムを
作製しようとする度に光学系を組み直して調整を行うと
いった繁雑な作業を行う必要がなく、異なるタイプのホ
ログラフィックステレオグラムを簡便に作製することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラム用記録媒体の一例を示す要部断面図
である。
【図2】ホログラフィック材料の感光プロセスを説明す
る図であり、(A)はモノマがマトリクスポリマに均一
に分散している状態を示し、(B)は所定のパワーの光
が照射された状態を示し、(C)は全面に紫外線が照射
された状態を示している。
【図3】画像記録装置の一構成例を示す模式図である。
【図4】露光処理部の光学系の一構成例を示す模式図で
ある。
【図5】光導入ブロックの他の例を示す模式図である。
【図6】記録媒体移送機構の一構成例を示す模式図であ
る。
【図7】エッジリット型のホログラフィックステレオグ
ラムを反射型で再生する方法を説明する図である。
【図8】エッジリット型のホログラフィックステレオグ
ラムを透過型で再生する方法を説明する図である。
【図9】参照光の入射経路を説明するための図である。
【図10】θg=75°のとき、液体の屈折率と強度反
射率との関係を示す図である。
【図11】θg=78°のとき、液体の屈折率と強度反
射率との関係を示す図である。
【図12】θg=45°のとき、液体の屈折率と強度反
射率との関係を示す図である。プリンタヘッド部の他の
例の要部を示す図であり、(a)はプリンタヘッド部の
要部を示す平面図であり、(b)はプリンタヘッド部の
要部を示す側面図である。
【図13】画像記録装置の他の例を示す図であり、参照
光の光路を示す模式図である。
【図14】ミラー駆動機構の要部を示す斜視図である。
【図15】ホログラフィックステレオグラムを作製する
方法を説明する模式図である。
【符号の説明】
10 記録媒体、21 データ処理部、22 制御用コ
ンピュータ、23 露光処理部、30 光導入ブロッ
ク、30a 第1の面、30b 第2の面、42第2の
ハーフミラー、43 全反射ミラー、44 第1のシャ
ッタ部材、45第2のシャッタ部材、46 可動ミラ
ー、47 ミラー駆動機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体光及び参照光を同時に照射して感光
    材を露光することにより、視差画像列の各画像を要素ホ
    ログラムとして上記感光材に順次記録する画像記録装置
    において、 上記参照光を上記感光材に対してそれぞれ異なる入射角
    で照射させる複数の参照光照射手段を備え、 作製するホログラフィックステレオグラムに応じて、上
    記複数の参照光照射手段のうちの少なくとも1つを選択
    して使用することを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 上記複数の参照光照射手段により上記感
    光材に導かれるそれぞれの参照光を通過させ又は遮断す
    る複数のシャッタ手段を備え、 上記複数のシャッタ手段のうち上記選択された参照光照
    射手段に対応したシャッタ手段は、上記選択された参照
    光照射手段により上記感光材に導かれる参照光を通過さ
    せ、他のシャッタ手段は上記選択された参照光照射手段
    以外の他の参照光照射手段により上記感光材に導かれる
    参照光を遮断することを特徴とする請求項1記載の画像
    記録装置。
  3. 【請求項3】 上記複数の参照光照射手段のうち少なく
    とも1つの参照光照射手段は、他の参照光照射手段に照
    射される参照光の光路上である第1の位置から当該光路
    から外れた第2の位置に亘って移動可能に配設されたミ
    ラーを有し、 上記移動可能に配設されたミラーを第1の位置又は第2
    の位置に配置することにより上記複数の参照光照射手段
    のうち使用する参照光照射手段を選択することを特徴と
    する請求項1記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 上記複数の参照光照射手段のうち少なく
    とも1つの参照光照射手段は、エッジリット方式により
    再生されるホログラフィックステレオグラムを作製する
    際に使用されることを特徴とする請求項1記載の画像記
    録装置。
  5. 【請求項5】 上記感光材又は上記感光材が設けられた
    基体に接触するように配設された光導入ブロックを備
    え、 上記参照光は、上記光導入ブロックを介して上記感光材
    に照射されることを特徴とする請求項1記載の画像記録
    装置。
  6. 【請求項6】 上記光導入ブロックの上記参照光が入射
    する入射面は、上記参照光が上記光導入ブロックの界面
    にて屈折しないように形成されていることを特徴とする
    請求項5記載の画像記録装置。
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