JPH10105033A - ホログラフィックステレオグラムの作成装置及び作成方法 - Google Patents

ホログラフィックステレオグラムの作成装置及び作成方法

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JPH10105033A
JPH10105033A JP26204296A JP26204296A JPH10105033A JP H10105033 A JPH10105033 A JP H10105033A JP 26204296 A JP26204296 A JP 26204296A JP 26204296 A JP26204296 A JP 26204296A JP H10105033 A JPH10105033 A JP H10105033A
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JP
Japan
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recording medium
vibration
light
holographic stereogram
optical system
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Application number
JP26204296A
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English (en)
Inventor
Akira Shirokura
明 白倉
Nobuhiro Kihara
信宏 木原
Shigeyuki Baba
茂幸 馬場
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03HHOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/26Processes or apparatus specially adapted to produce multiple sub- holograms or to obtain images from them, e.g. multicolour technique
    • G03H1/268Holographic stereogram

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  • Holo Graphy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回折効率が高く、明るいホログラフィックス
テレオグラムを作成するホログラフィックステレオグラ
ム作成装置及び作成方法を提供する。 【解決手段】 視差画像列の画像が投影された物体光
と、物体光に対して可干渉性を有する参照光とを記録媒
体30に入射させ、物体光と参照光とによって生じる干
渉稿を上記要素ホログラムとして記録媒体30に記録す
る光学系と、光学系の振動を検出する振動検出手段44
とを有し、振動検出手段44によって検出された振動が
所定の値以下のときに、上記記録媒体30に要素ホログ
ラムの記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、実写画像やコンピュー
タ生成画像等を3次元認識することができるホログラフ
ィックステレオグラムの作成装置及びホログラフィック
ステレオグラムの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホログラフィックステレオグラムは、被
写体を異なる観察点から順次撮影することにより得られ
た多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム
用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとし
て順次記録することにより作成される。
【0003】例えば、横方向のみに視差情報をもつホロ
グラフィックステレオグラムでは、図8に示すように、
被写体100を横方向の異なる観察点から順次撮影する
ことにより得られた複数の原画101a〜101eが、
短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体1
02に順次記録される。
【0004】このホログラフィックステレオグラムは、
これをある位置から片方の目でみた場合、各要素ホログ
ラムの一部分の画像情報の集合体である2次元画像が見
え、目の位置を水平に動かせば、各要素ホログラムの別
の部分の画像情報の集合体である2次元画像が見える。
したがって、このホログラフィックステレオグラムを観
察者が両目でみたときには、左右の目の位置が横方向で
若干異なるため、それぞれに写る2次元画像は、若干異
なるものとなる。これにより、観察者は、視差を感じ、
3次元画像として認識される。
【0005】ところで、図9に示すようなホログラフィ
ックステレオグラムプリンタ装置110により上記ホロ
グラフィックステレオグラムを作成する際には、レーザ
光源111から出射された干渉性の良いレーザ光をハー
フミラー113によって分割し、一つは画像表示手段に
より2次元画像変調された物体光L2として、一つは参
照光L3として、感光材料であるホログラム用記録媒体
123に集光する。そして、このとき、物体光L2と参
照光L3の干渉によって生じる干渉稿を要素ホログラム
としてホログラム用記録媒体123に入射する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のホログラフィッ
クステレオグラムプリンタ装置110は、参照光と物体
光とによって形成される干渉縞をホログラム用記録媒体
123に集光することによって要素ホログラムの記録を
行っている。
【0007】ここで、ホログラム用記録媒体123に記
録される要素ホログラムは、レーザ光源111から出射
されたレーザ光により干渉稿を生じさせて短冊状又はド
ット状に順次記録されるので、ホログラフィックステレ
オグラムプリント装置110の光学系にレーザ光源11
1から出射される光の波長程度の振動が生じていても作
成されるホログラフィックステレオグラムに影響を与え
る。
【0008】すなわち、上述のホログラフィックステレ
オグラムプリンタ装置110の光学系は、ホログラフィ
ックステレオグラムを作成する際に振動が生ずるとホロ
グラム用記録媒体123に記録される干渉稿が不安定と
なり、作成されるホログラフィックステレオグラムの回
折効率の低下、明るさの低下という不都合を生ずる。
【0009】そして、このホログラフィックステレオグ
ラムプリンタ装置110の振動がさらに大きくなると、
ホログラム用記録媒体114に全く画像が記録されなく
なるという問題が生ずる。
【0010】また、ホログラフィックステレオグラム
は、各要素ホログラムが短冊状又はドット状でホログラ
ム用記録媒体123に記録されていることから、ある要
素ホログラムの記録時のみに光学系に振動が生じている
と、その部分に該当する要素ホログラムの回折効率が低
下しその部分からの再生像の明るさが低下するという問
題を生ずる。このように、一部の要素ホログラムの回折
効率が悪くなっていると、再生時において、その部分の
みが暗く再生され、ホログラム用記録媒体123に記録
される画像の均一性の低下を生じさせる。
【0011】本発明は、このような問題点を解決すべく
提案されたものであり、ホログラフィックステレオグラ
ムプリンタ装置に備えられた光学系の振動が少ない状態
でホログラム用記録媒体に要素ホログラムの記録を行
い、回折効率の高く、明るいホログラフィックステレオ
グラムを作成するホログラフィックステレオグラムの作
成装置及びホログラフィックステレオグラムの作成方法
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する本
発明にかかるホログラフィックステレオグラムの作成装
置は、視差画像列の各画像を要素ホログラムとして記録
媒体に順次記録するホログラフィックステレオグラムの
作成装置であって、視差画像列の画像が投影された物体
光と、物体光に対して可干渉性を有する参照光とを記録
媒体に入射させ、物体光と参照光とによって生じる干渉
稿を上記要素ホログラムとして記録媒体に記録する光学
系を有するとともに、この光学系の振動を検出する振動
検出手段を有し、振動検出手段によって検出された振動
が所定の値以下のときに、記録媒体に要素ホログラムの
記録を行うことを特徴とするものである。
【0013】このように構成されたホログラフィックス
テレオグラムの作成装置は、光学系の振動を検出する振
動検出手段を有し、この振動検出手段によって検出され
る光学系の振動が所定の値以下のときに要素ホログラム
の記録を行うので、光学系の振動が小さい状態で参照光
と物体光とによって形成される干渉稿を要素ホログラム
として記録することが可能となる。
【0014】また、本発明にかかるホログラフィックス
テレオグラムの作成方法は、視差画像列の各画像が要素
ホログラムとして記録媒体に順次記録されたホログラフ
ィックステレオグラムを作成する際に、要素ホログラム
の記録を行う光学系の振動を検出し、この振動が所定の
値以下となっているときに、記録媒体に要素ホログラム
の記録を行うことを特徴とするものである。
【0015】このようなホログラフィックステレオグラ
ムの作成方法は、光学系の振動を検出し、この振動が所
定の値以下のときに要素ホログラムの記録を行うので、
光学系の振動が小さい状態で参照光と物体光とによって
形成される干渉稿を要素ホログラムとして記録すること
が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるホログラフ
ィックステレオグラムの作成装置及びホログラフィック
ステレオグラムの作成方法について図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0017】まず、ホログラフィックステレオグラムを
作成するホログラフィックステレオグラムの作成装置の
一構成例について説明する。なお、本実施の形態では、
短冊状の複数の要素ホログラムを1つのホログラム用記
録媒体上に記録することにより、横方向の視差情報を持
たせたホログラフィックステレオグラムを例に挙げる。
【0018】このホログラフィックステレオグラムの作
成装置は、物体光と参照光との干渉稿が記録されたホロ
グラム用記録媒体をそのままホログラフィックステレオ
グラムとする、いわゆるワンステップホログラフィック
ステレオグラムを作成する装置であり、図1に示すよう
に、記録対象の画像データの処理を行うデータ処理部1
と、この装置全体の制御を行う制御用コンピュータ2
と、ホログラフィックステレオグラム作成用の光学系を
有するホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3
とから構成されている。
【0019】データ処理部1は、多眼式カメラや、移動
式カメラ等を備えた視差画像列撮影装置13から供給さ
れる視差情報を含む複数の画像データD1や、画像デー
タ生成用コンピュータ14によって生成された視差情報
を含む複数の画像データD2等に基づいて、視差画像列
D3を生成する。そして、データ処理部1は、視差画像
列D3に対して画像処理用コンピュータ11によってホ
ログラフィックステレオグラム用の所定の画像処理を施
し、画像処理が施された画像データD4を記憶装置12
に記録する。
【0020】ここで、視差画像列撮影装置13から供給
される視差情報を含む複数の画像データD1は、例え
ば、多眼式カメラによる同時撮影、又は移動式カメラに
よる連続撮影により得られた複数画像分の画像データで
ある。
【0021】また、画像データ生成用コンピュータ14
によって生成された視差情報を含む複数の画像データD
2は、例えば、横方向に順次視差を与えて作成された複
数のCAD(Computer Aided Desi
gn)画像やCG(Computer Graphic
s)画像等の画像データである。
【0022】また、データ処理部1は、ホログラム用記
録媒体30に画像を記録する際に、記憶装置12に記録
された画像データD4から、1画像分毎にデータを順番
に読み出し、この画像データD5を制御用コンピュータ
2に送出する。
【0023】一方、制御用コンピュータ2は、ホログラ
フィックステレオグラムプリンタ装置3を駆動し、デー
タ処理部1から供給された画像データD5に基づく画像
を、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3内
にセットされたホログラム用記録媒体30に、短冊状の
要素ホログラムとして順次記録する。
【0024】このとき、制御用コンピュータ2は、後述
するように、ホログラフィックステレオグラムプリンタ
装置3に備えられた一対のシャッタ36a、36b、表
示装置40及び記録媒体送り機構等の制御を行う。すな
わち、制御用コンピュータ2は、各シャッタ36a、3
6bに制御信号S1を送出して各シャッタ36a、36
bの開閉動作を制御し、また、表示装置40に画像デー
タD5を供給して表示装置40に当該画像データD5に
基づく画像を表示させ、また、記録媒体送り機構に制御
信号S2を送出して記録媒体送り機構によるホログラム
用記録媒体30の送り動作を制御する。
【0025】なお、このとき、各シャッタ36a、36
bの開閉動作を制御する制御信号S1及び記録媒体送り
機構を制御する制御信号S2は、それぞれ各シャッタ3
6a、36bと記録媒体送り機構を同期させて駆動させ
ている。
【0026】上記ホログラフィックステレオグラムプリ
ンタ装置3について、図2を参照して詳細に説明する。
なお、図2(A)は、ホログラフィックステレオグラム
プリンタ装置3全体の光学系を上方から見た図であり、
図2(B)は、ホログラフィックステレオグラムプリン
タ装置3の光学系の物体光用の部分を横方向から見た図
である。
【0027】ホログラフィックステレオグラムプリンタ
装置3は、図2(A)に示すように、所定の波長のレー
ザ光を出射するレーザ光源31と、レーザ光源31から
のレーザ光L1の光軸上に配されたハーフミラー32と
を有している。
【0028】このハーフミラーによって反射されたレー
ザ光L2の光軸上には、参照光用の光学系として、1次
元方向にレーザ光を拡散させるシリンドリカルレンズ3
3と、参照光を平行光とするためのコリメータレンズ3
4と、コリメータレンズ34からの平行光とされたレー
ザ光を反射する全反射ミラー35と、参照光がホログラ
ム用記録媒体30へ入射するのを開閉動作することによ
り制御する参照光用シャッタ36aがこの順に配置され
ている。
【0029】参照光は、全反射ミラー35によって反射
され、参照光用シャッタ36aが開放している状態なら
ば、ホログラム用記録媒体30に入射し、参照光用シャ
ッタ36aが閉じられている場合には、参照光用シャッ
タ36aによって遮蔽され、ホログラム用記録媒体30
には入射しない。すなわち、この参照光用シャッタ36
aは、制御用コンピュータ2によって制御され、ホログ
ラム用記録媒体30を露光しない場合には閉じられ、ホ
ログラム用記録媒体30を露光するときに開放される。
【0030】上述したように、参照光は、ハーフミラー
32、シリンドリカルレンズ33、コリメータレンズ3
4、全反射ミラー35の各光学部品を透過した後に参照
光用シャッタ36aが開閉動作されることから、常に各
光学部品に入射する。したがって、このホログラフィッ
クステレオグラムプリンタ装置3は、参照光が照射され
た直後に生ずる光学部品の熱変形を防止することが可能
となる。
【0031】このように構成されたホログラフィックス
テレオグラムプリンタ装置3の光学系によれば、予め参
照光を照射した状態にすることによって各光学部品が安
定した状態で露光を行うことが可能であり、安定した参
照光をホログラム用記録媒体30に照射することができ
る。したがって、回折効率に優れ、明るいホログラフィ
ックステレオグラムを作成することが可能である。
【0032】一方、ハーフミラー32を透過した光L3
の光軸上には、図2(A)及び図2(B)に示すよう
に、物体光用の光学系として、ハーフミラー32からの
透過光を反射する全反射ミラー37と、凸レンズとピン
ホールを組み合わせたシリンドリカルレンズ38と、物
体光を平行光とするためのコリメータレンズ39と、記
録対象の画像を表示する表示装置40と、投影レンズ4
1と、物体光をホログラム用記録媒体30上に集光させ
るシリンドリカルレンズ42とがこの順に配置されてお
り、シリンドリカルレンズ42とホログラム用記録媒体
30との間に物体光用シャッタ36bが配置されてい
る。
【0033】ここで、ハーフミラー32を透過した物体
光L3は、全反射ミラー37によって反射された後、シ
リンドリカルレンズ38によって点光源からの拡散光と
される。次に、コリメータレンズ39によって平行光と
され、その後、表示装置40に入射する。ここで、表示
装置40は、例えば液晶パネルからなる透過型の画像表
示装置であり、制御用コンピュータ2から送られた画像
データD5に基づく各画像を表示する。そして、表示装
置40を透過した光は、表示装置40に表示された画像
に応じて変調され、投影レンズ41、シリンドリカルレ
ンズ42に入射する。
【0034】そして、シリンドリカルレンズ42に入射
した物体光は、物体光用シャッタ36bにより遮蔽さ
れ、制御用コンピュータ2の制御信号S1によって物体
光用シャッタ36bが開放されたときに、ホログラム用
記録媒体30に入射する。
【0035】上述したように、物体光は、ハーフミラー
32、全反射ミラー37、シリンドリカルレンズ38、
コリメータレンズ39、表示装置40、投影レンズ4
1、シリンドリカルレンズ42からなる光学系によって
ホログラム用記録媒体30に入射する。そして、物体光
用シャッタ36bが開放している場合に、物体光と参照
光とによって形成される干渉稿を要素ホログラムとして
記録を行う。
【0036】ここで、物体光用シャッタ36bは、参照
光用シャッタ36aと対向するように配設されている。
このような参照光用シャッタ36a及び物体光用シャッ
タ36bは、例えば図2に示すように、ホログラム用記
録媒体30と近接させて配置されることによって参照
光、物体光をホログラム用記録媒体30の直前で遮蔽す
ることが可能であり、要素ホログラムの記録を行わない
ときでも各光学部品に参照光、物体光を透過させること
が可能となる。なお、この参照光用シャッタ36a及び
物体光用シャッタ36bは、要素ホログラムが短冊状で
記録されることから、短冊状に形成されている。
【0037】したがって、このように構成されたホログ
ラフィックステレオグラムプリンタ装置3は、予め物体
光が上記の各光学部品に照射された状態になり、レーザ
光が照射された直後に生ずる各光学部品の熱変形により
干渉稿が不安定になることを防止することが可能とな
る。したがって、このように構成されたホログラフィッ
クステレオグラムプリンタ装置3の光学系によれば、回
折効率に優れ、明るいホログラフィックステレオグラム
を作成することが可能である。
【0038】なお、参照光用シャッタ36a及び物体光
用シャッタ36bは、例えば、機械的に開閉自在なシャ
ッタや、音響光学変調器(AOM:acousto−o
ptic Modulation)等を用いた電子シャ
ッタでも適用可能であり、要するにレーザ光を遮蔽可能
であり、開閉自在なものであれば良い。
【0039】なお、上記光学系において、ハーフミラー
32によって反射され、ホログラム用記録媒体30に入
射する参照光の光路長と、ハーフミラー32を透過し、
表示装置41を介してホログラム用記録媒体30に入射
する物体光の光路長とは、ほぼ同じ長さとする。これに
より、参照光と物体光との干渉性が高まり、より鮮明な
再生像が得られるホログラフィックステレオグラムを作
成することが可能となる。
【0040】このように構成されたホログラフィックス
テレオグラムプリンタ装置3は、外部からの衝撃等によ
って振動が生ずると、良好な干渉稿を形成することが困
難となる。そこで、本実施の形態にかかるホログラフィ
ックステレオグラムプリンタ装置3は、干渉稿の状態を
検出する干渉縞検出部44を備えている。
【0041】このホログラフィックステレオグラムプリ
ンタ装置3は、物体光と参照光とによって形成される干
渉縞をホログラム用記録媒体30以外にも形成するよう
になっており、各シャッタ36a、36bの開閉状態に
関わらず、干渉縞検出部44が干渉稿を検出できるよう
になっている。
【0042】この干渉縞検出部44は、図2に示すよう
に、ホログラム用記録媒体30に入射する物体光と参照
光とによって形成される干渉稿を検出することによって
ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の振動
を検出する。この干渉縞検出部44には、例えば電荷結
合素子(CCD:Charge Coupled De
vice)カメラが備えられ、干渉稿を検出可能として
いる。
【0043】このように干渉稿検出部44は、干渉稿を
検出することによってホログラフィックステレオグラム
プリンタ装置3に備えられる光学系の振動を検出する。
ここで、干渉縞検出部44は、当該光学系の振動をレー
ザ光源31から出射されるレーザ光の波長オーダで検出
している。
【0044】すなわち、この干渉縞検出部44は、ホロ
グラフィックステレオグラムプリンタ装置3に備えられ
る光学系の振動によって生ずる干渉稿の揺らぎを検出す
る。そして、この干渉縞の揺らぎが所定値以上のときに
は、露光プロセスを開始せずに、各シャッタ36a、3
6bを閉じておく。そして、干渉縞検出部44によって
検出される振動が所定値以下になったときに、各シャッ
タ36a、36bを開放して要素ホログラムの記録を行
う。
【0045】したがって、このように構成されたホログ
ラフィックステレオグラムプリンタ装置3は、干渉縞検
出部44により振動を検出し、検出された光学系の振動
状態によって各シャッタ36a、36bを制御用コンピ
ュータ2により開閉動作させるので、干渉稿が安定な状
態でホログラム用記録媒体30に要素ホログラムの記録
を行うことが可能であり、回折効率が高く、明るいホロ
グラフィックステレオグラムを作成することが可能であ
る。また、このホログラフィックステレオグラムプリン
タ装置3は、干渉縞検出部44を備えているので、外部
からの振動が生じてホログラム用記録媒体30が振動し
ても制御用コンピュータ2によってホログラム用記録媒
体30への要素ホログラムの記録を停止するので、場所
を選ばない設置が可能である。
【0046】また、上述のホログラフィックステレオグ
ラムプリンタ装置3は、制御用コンピュータ2からの制
御信号により、ホログラム用記録媒体30を1要素ホロ
グラム分だけ間欠送りし得る記録媒体送り機構50を備
えている。この記録媒体送り機構50は、制御用コンピ
ュータ2からの制御信号に基づいて、フィルム状のホロ
グラム用記録媒体30を間欠送りし得るようになってい
る。このとき、制御用コンピュータ2は、ホログム用記
録媒体30を間欠送りするとともに、ホログラム用記録
媒体30の近傍に配置されている参照光用シャッタ36
a及び物体光用シャッタ36bの開閉動作を制御する。
【0047】また、この記録媒体送り機構50、参照光
用シャッタ36a、物体光用シャッタ36bは、制御用
コンピュータ2からの制御信号S1、S2が供給され
て、記録媒体送り機構50と各シャッタ36a、36b
とが同期して駆動するようになされている。すなわち、
記録媒体送り機構50がホログラム用記録媒体30を間
欠送りして保持し、各シャッタ36a、36bを開放し
て、物体光、参照光がホログラム用記録媒体30に入射
するようになされている。
【0048】すなわち、このホログラフィックステレオ
グラムプリンタ装置3でホログラフィックステレオグラ
ムを作成する際は、記録媒体送り機構50に所定の状態
で保持されたホログラム用記録媒体30に対して、参照
光用シャッタ36a及び物体光用シャッタ36bを開放
することによって物体光、参照光をホログラム用記録媒
体30に照射し、視差画像列の各画像データに基づく画
像を短冊状の要素ホログラムとして順次記録する。
【0049】なお、干渉縞検出部44は、上述のように
ホログラム用記録媒体30の近傍において干渉稿の一部
を検出していたが、ミラー等を用いて別の位置に参照光
及び物体光を導入し、ホログラム用記録媒体30から離
れた位置に干渉縞を形成し、当該干渉縞を検出するよう
にしてもよい。また、ハーフミラー等を用いて物体光及
び参照光を分割した光を用いて干渉縞を形成し、当該干
渉縞を検出するようにしても良い。
【0050】また、上述の干渉縞検出部44は、物体光
及び参照光によって形成される干渉稿を検出することに
よって振動を検出していたが、レーザ光源31から出射
したレーザ光の一部を、物体光と参照光に分割する前に
取り出し、当該レーザ光によって振動検出用の干渉縞を
形成するようにしても良い。
【0051】さらには、ホログラフィックステレオグラ
ム作成用の光学系とは全く別に振動検出用の光学系を設
け、この光学系による干渉稿を検出して振動を検出して
も良く、要するに干渉稿の振動による揺らぎを検出でき
れば良い。
【0052】なお、上述の例では、ホログラフィックス
テレオグラムプリンタ装置3の振動を干渉稿により検出
していたが、別の方法で振動を検出しても良い。
【0053】ここで、上記ホログラフィックステレオグ
ラム作成装置において使用されるホログラム用記録媒体
30について、図3及び図4を参照して、詳細に説明す
る。
【0054】このホログラム用記録媒体30は、図3に
示すように、テープ状に形成されたフィルムベース材3
0a上に光重合型フォトポリマからなるフォトポリマ層
30bが形成されるとともに、当該フォトポリマ層30
b上にカバーシート30cが被着されることにより形成
された、いわゆるフィルム塗布タイプの記録媒体であ
る。
【0055】光重合型フォトポリマは、初期状態では、
図4(A)に示すように、モノマMがマトリクスポリマ
に均一に分散している。これに対して、図4(B)に示
すように、10〜400mJ/cm2 程度のパワーの光
LAを照射すると、露光部においてモノマMが重合す
る。そして、ポリマ化するにつれて周囲からモノマMが
移動してモノマMの濃度が場所によって変化し、これに
より、屈折率変調が生じる。この後、図4(C)に示す
ように、1000mJ/cm2 程度のパワーの紫外線又
は可視光LBを全面に照射することにより、モノマMの
重合が完了する。このように、光重合型フォトポリマ
は、入射された光に応じて屈折率が変化するので、参照
光と物体光との干渉によって生じる干渉縞を、屈折率の
変化として記録することができる。
【0056】このような光重合型フォトポリマを用いた
ホログラム用記録媒体30は、露光後に特別な現像処理
を施す必要が無い。したがって、光重合型フォトポリマ
を感光部に用いたホログラム用記録媒体30を使用する
本実施の形態に係るホログラフィックステレオグラムプ
リンタ装置3は、構成を簡略化することができる。
【0057】つぎに、上記記録媒体送り機構50につい
て、図5を参照して詳細に説明する。ここで、図5は、
上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置3の
記録媒体送り機構50の部分を拡大して示した図であ
る。
【0058】図5に示すように、記録媒体送り機構50
は、ローラ51と、間欠送り用ローラ52とを備えてお
り、ホログラム用記録媒体30は、ローラ51に巻き付
けられた状態でフィルムカートリッジ53内に収納され
ている。そして、この記録媒体送り機構50は、所定位
置に装填されたフィルムカートリッジ53内のローラ5
1を所定のトルクをもって回転自在に軸支するととも
に、当該フィルムカートリッジ53から引き出されたホ
ログラム用記録媒体30を、ローラ51と間欠送り用ロ
ーラ52とで保持し得るようになされている。このと
き、記録媒体送り機構50は、ホログラム用記録媒体3
0の面が、ローラ51と間欠送り用ローラ52と間にお
いて物体光に対してほぼ垂直となるように、ホログラム
用記録媒体30を保持する。また、ローラ51及び間欠
送り用ローラ52は、トーションコイルばねにより互い
に離反する方向に付勢されており、これにより、ローラ
51と間欠送り用ローラ52との間に掛け渡されるよう
にローディングされたホログラム用記録媒体30に対し
て、所定のテンションが付与される。
【0059】上記記録媒体送り機構50の間欠送り用ロ
ーラ52は、図示しないステッピングモータに接続され
ており、当該ステッピングモータからの回転力に基づい
て、図中矢印A1で示す方向に自在に回転し得るように
なされている。このステッピングモータは、制御用コン
ピュータ2から供給される制御信号S2に基づいて、1
画像分の露光終了毎に1要素ホログラムに対応した所定
角度だけ、間欠送り用ローラ52を順次回転させる。こ
れにより、ホログラム用記録媒体30は、1画像分の露
光毎に1要素ホログラム分だけ送られることとなる。
【0060】また、ホログラム用記録媒体30の進路の
うち間欠送り用ローラ52の後段には、当該進路に沿っ
て紫外線ランプ54が配設されている。この紫外線ラン
プ54は、露光されたホログラム用記録媒体30のモノ
マMの重合を完了させるためのものであり、間欠送り用
ローラ52によって送られてきたホログラム用記録媒体
30に対して、所定パワーの紫外線UVを照射し得るよ
うになされている。
【0061】さらに、ホログラム用記録媒体30の進路
のうち紫外線ランプ54の後段には、回転自在に軸支さ
れたヒートローラ55と、一対の排出用送りローラ5
6,57と、カッター58とが順次配設されている。
【0062】ここで、排出用送りローラ56,57は、
ホログラム用記録媒体30のカバーシート30c側がヒ
ートローラ55の周側面に約半周にわたって密着した状
態に巻きつくように、ホログラム用記録媒体30を送る
ようになされている。この排出用送りローラ56,57
は、図示しないステッピングモータに接続されており、
当該ステッピングモータからの回転力に基づいて回転し
得るようになされている。このステッピングモータは、
制御用コンピュータ2から供給される制御信号S2に基
づいて、1画像分の露光終了毎に1要素ホログラムに対
応した所定角度だけ、間欠送り用ローラ52の回転と同
期して、排出用送りローラ56,57を順次回転させ
る。これにより、ホログラム用記録媒体30は、間欠送
り用ローラ52と排出用送りローラ56,57と間にお
いて弛むことなく、確実にヒートローラ55の周側面に
密着した状態で送られることとなる。
【0063】上記ヒートローラ55は、内部にヒータ等
の発熱手段を備えており、この発熱手段により、その周
側面が約120℃程度の温度を保ち得るようになされて
いる。そして、このヒートローラ55は、送られてきた
ホログラム用記録媒体30のフォトポリマ層30bをカ
バーシート30cを介して加熱することにより、フォト
ポリマ層30bの屈折率変調度を増加させ、ホログラム
用記録媒体30に記録画像を定着させる。このため、ヒ
ートローラ55は、その周側面にホログラム用記録媒体
30が当接し始めてから離れるまでに記録画像が定着し
得る程度の時間がかかるようにその外径が選定されてい
る。
【0064】また、カッター58は、図示しないカッタ
ー駆動機構を備えており、このカッター駆動機構を駆動
することにより、送られてきたホログラム用記録媒体3
0を切断し得るようになされている。このカッター駆動
機構は、制御用コンピュータ2から供給される制御信号
S2に基づいて、ホログラム用記録媒体30に視差画像
列の各画像データに基づく各画像が全て記録された後、
当該ホログラム用記録媒体30の画像が記録された全て
の部分がカッター58よりも外部に排出された段階で、
カッター58を駆動させる。これにより、画像データが
記録された部分が他の部分から切り離され、1枚のホロ
グラフィックステレオグラムとして外部に排出される。
【0065】このように構成された記録媒体送り機構5
0は、露光中においては、ホログラム用記録媒体30を
完全に固定し、参照光及び物体光の波長オーダー程度の
微小な振動もないように固定することが望ましい。ま
た、この記録媒体送り機構50は、所定量のホログラム
用記録媒体30を速やかに送り、停止後、ホログラム用
記録媒体30の振動をできるだけ残さないことが望まし
い。
【0066】そこで、ホログラム用記録媒体30には、
図6に示すように、間欠送りローラ52と間欠送りロー
ラ53との間に、光学部材60が当接されている。この
光学部品60は、1次元拡散板61とルーバフィルム6
2とを湾曲させた状態で一体に貼合わせてなる。この光
学部材60は、ホログラム用記録媒体30に対して当接
されて配置されることによってホログラム用記録媒体3
0の微小な振動を抑制させる。また、この光学部品60
は、図示しない光学部品駆動機構により、ホログラム用
記録媒体30と近接又は離反する方向に移動自在に保持
されている。
【0067】この光学部材60は、物体光を縦方向に拡
散させる1次元拡散板61と、参照光がホログラム用記
録媒体30を透過して1次元拡散板61等によって反射
されて再度ホログラム用記録媒体30に入射するのを防
止するルーバフィルム62とからなる。
【0068】1次元拡散板61は、ホログラフィックス
テレオグラムに縦方向の視野角を持たせるためのもので
ある。すなわち、この1次元拡散板61によって、物体
光が縦方向、すなわち作成される要素ホログラムの長軸
方向に拡散され、これにより、作成されるホログラフィ
ックステレオグラムは縦方向の視野角を有することとな
る。
【0069】ルーバフィルム62は、微細な簾状の格子
を有する光学部品であり、ホログラム用記録媒体30を
透過した参照光が1次元拡散板61によって反射され
て、再びホログラム用記録媒体30に入射するのを防止
するためのものである。参照光がホログラム用記録媒体
30を透過した後、1次元拡散板61等によって反射さ
れホログラム用記録媒体30に入射すると、この反射光
によってホログラム用記録媒体30に不要な干渉稿が形
成されてしまう。そこで、ルーバフィルム62を、1次
元拡散板61とホログラム用記録媒体30との間に配す
ることによって、ホログラム用記録媒体30を透過した
参照光が再びホログラム用記録媒体30に入射すること
を防止する。
【0070】上述のように構成された光学部材60は、
物体光の光路上に配置され、ホログラム用記録媒体30
に当接して配設されていることから、ホログラム用記録
媒体30の微小な振動を抑制することが可能である。し
たがって、光学部材60をホログラム用記録媒体30に
当接させることにより、干渉稿を安定させることが可能
となり、その結果、回折効率の高いホログラフィックス
テレオグラムを得ることが可能となる。
【0071】つぎに、以上のような構成を有するホログ
ラフィックステレオグラムの作成装置でホログラフィッ
クステレオグラムを作成する際の動作について説明す
る。
【0072】ホログラフィックステレオグラムを作成す
る際、制御用コンピュータ2は、データ処理部1から供
給された画像データD5に基づいて表示装置40を駆動
して、表示装置40に画像を表示させる。その後、制御
用コンピュータ2は、レーザ光源31を駆動させ、ホロ
グラム用記録媒体30に参照光及び物体光を露光する。
このとき、レーザ光源31から出射されたレーザ光L1
のうち、ハーフミラー32によって反射された光L2
が、各光学部品を透過し、参照光として、ホログラム用
記録媒体30の近傍に配置された参照光用シャッタ36
aに到達する。
【0073】一方、ハーフミラー32を透過した光L3
が、各光学部品を透過し、表示装置40に表示された画
像が投影された投影光となり、当該投影光が物体光とし
てホログラム用記録媒体30の近傍に配置された物体光
用シャッタ36bに到達する。
【0074】このとき、参照光の光軸上に配された各光
学部品には、参照光用シャッタ36aの開閉状態に関わ
らず参照光が入射されていることとなる。また、物体光
の光軸上に配された各光学部品には、物体光用シャッタ
36bの開閉状態に関わらず物体光が入射されているこ
ととなる。
【0075】そして参照光用シャッタ36a、物体光用
シャッタ36bに制御信号S1を送出して所定時間だけ
開放することによって表示装置40に表示された1画像
が、ホログラム用記録媒体30に短冊状の要素ホログラ
ムとして記録される。
【0076】このとき、ホログラフィックステレオグラ
ムプリンタ装置は、要素ホログラムの記録をする際、干
渉縞検出部44によって所定値以上の振動が検出された
ときには、参照光用シャッタ36a、物体光用シャッタ
36bを閉じて要素ホログラムの記録を行わない。そし
て、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置の振
動を干渉稿検出部44によって検出し、振動が所定値以
下になったとき、参照光用シャッタ36a、物体光用シ
ャッタ36bを開放して要素ホログラムの記録を行う。
【0077】そして、ホログラム用記録媒体30への1
画像の記録が終了したら、制御用コンピュータ2は、間
欠送り用ローラ52に接続されたステッピングモータ
と、排出用送りローラ56,57に接続されたステッピ
ングモータとに制御信号S2を送出してこれらを駆動
し、これにより、ホログラム用記録媒体30を1要素ホ
ログラム分だけ送らせる。
【0078】次いで、制御用コンピュータ2は、データ
処理部1から供給される次の画像データD5に基づいて
表示装置40を駆動して、次の画像を表示装置40に表
示させる。この後、上述と同様の動作を順次繰り返すこ
とにより、データ処理部1から供給される各画像データ
D5に基づく各画像が、ホログラム用記録媒体30に短
冊状の要素ホログラムとして順次記録される。
【0079】すなわち、このホログラフィックステレオ
グラム作成装置では、記憶装置12に記録された画像デ
ータに基づく画像が表示装置40に順次表示されるとと
もに、各画像毎に各シャッタ36a、36bが開放さ
れ、各画像がそれぞれ短冊状の要素ホログラムとしてホ
ログラム用記録媒体30に順次記録される。このとき、
ホログラム用記録媒体30は、1画像毎に1要素ホログ
ラム分だけ送られるので、各要素ホログラムは、横方向
に連続して並ぶこととなる。これにより、横方向の視差
情報を含む複数の画像が、横方向に連続した複数の要素
ホログラムとしてホログラム用記録媒体30に記録さ
れ、横方向の視差を有するホログラフィックステレオグ
ラムが得られる。
【0080】この後、以上のように要素ホログラムが記
録されたホログラム用記録媒体30には、紫外線ランプ
54から紫外線UVが照射される。これにより、モノマ
Mの重合が完了する。次いで、ホログラム用記録媒体3
0は、ヒートローラ55により加熱され、これにより、
記録画像の定着がなされる。
【0081】そして、画像が記録された部分が全て外部
に送り出されると、制御用コンピュータ2は、カッター
駆動機構に制御信号S2を供給して、カッター駆動機構
を駆動する。これにより、ホログラム用記録媒体30の
うち、画像が記録された部分がカッター58によってか
ら切り離され、1枚のホログラフィックステレオグラム
として外部に排出される。
【0082】以上の工程により、横方向の視差を有する
ホログラフィックステレオグラムが完成する。
【0083】さらに、図7(A)及び図7(B)に示す
ように、ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置
45は、振動検出用レーザ光源46と、ホログラム記録
用レーザ光源31とを設け、この振動検出用レーザ光源
46から出射されるレーザ光によって形成される干渉縞
を検出することによって光学系の振動を検出しても良
い。
【0084】なお、図2に示したホログラフィックステ
レオグラムプリンタ装置3と同一部分については、同一
符号を付することによって詳細な説明を省略する。
【0085】このホログラフィックステレオグラムプリ
ンタ装置45は、図7(A)及び図7(B)に示すよう
に、所定の波長のレーザ光を出射するホログラム記録用
レーザ光源31と、振動検出用レーザ光源46と、ホロ
グラム記録用レーザ光源31から出射されたレーザ光L
1の光軸上に配されたシャッタ47、ミラー48、ハー
フミラーと32とを備えている。
【0086】また、このホログラフィックステレオグラ
ムプリンタ装置45は、物体光の光軸の延長線上に干渉
縞検出部44が配されている。この干渉縞検出部44
は、参照光と物体光によって形成される干渉縞を検出す
ることによってホログラフィックステレオグラムプリン
タ装置45に備えられる光学系の振動を検出する。この
干渉縞検出部44は、ホログラフィックステレオグラム
プリンタ装置45において、上記の振動検出用レーザ光
源46から出射されるレーザ光によって生ずる干渉縞を
検出する。
【0087】上記の振動検出用レーザ光源46は、ホロ
グラム用記録媒体30による吸収が小さい波長領域のレ
ーザ光を出射する。すなわち、この振動検出用レーザ光
源46から出射されたレーザ光は、ホログラフィックス
テレオグラムプリンタ装置45に備えられた光学系によ
って物体光及び参照光に分割されてホログラム用記録媒
体30上に干渉縞を形成してもホログラム用記録媒体3
0に記録される要素ホログラムに影響がない。
【0088】上記シャッタ47は、制御用コンピュータ
2によって制御され、ホログラム記録用レーザ光源31
から出射されるレーザ光によりホログラム用記録媒体3
0を露光しないときには閉じられ、ホログラム記録用レ
ーザ光源31から出射されるレーザ光によってホログラ
ム用記録媒体30を露光するときには開放される。そし
て、シャッタ47が開放しているときには、ミラー48
によって反射されて、ハーフミラー32に入射する。
【0089】そして、このハーフミラー32によって反
射されたレーザ光L2の光軸上に、参照光用の光学系と
して、シリンドリカルレンズ33と、参照光を平行光と
するためのコリメータレンズ34と、コリメータレンズ
34からのレーザ光を反射する全反射ミラー35とがこ
の順に配置されている。そして、参照光は、上記の光学
部品を透過してホログラム用記録媒体30に入射する。
【0090】また、ハーフミラー32を透過したレーザ
光L3の光軸上には、図7(A)及び図7(B)に示す
ように、物体光用の光学系として、全反射ミラー37
と、シリンドリカルレンズ38と、コリメータレンズ3
9と、表示装置40と、投影レンズ41と、シリンドリ
カルレンズ42とがこの順に配置されている。そして、
これらの光学部品を透過したレーザ光は、物体光として
ホログラム用記録媒体30に入射する。
【0091】そして、この物体光は、ホログラム用記録
媒体30の記録面に対して光軸がほぼ垂直となるよう
に、ホログラム用記録媒体30に入射する。そして、ホ
ログラフィックステレオグラムプリンタ装置3は、当該
物体光と参照光とが干渉することによって形成される干
渉縞を要素ホログラムとして記録する。
【0092】なお、上記光学系において、ハーフミラー
32によって反射され、ホログラム用記録媒体30に入
射する参照光の光路長と、ハーフミラー32を透過し、
表示装置40を介してホログラム用記録媒体30に入射
する物体光の光路長とは、ほぼ同じ長さとする。これに
より、参照光と物体光との干渉性が高まり、より鮮明な
再生像が得られるホログラフィックステレオグラムを作
成することが可能となる。
【0093】一方、振動検出用レーザ光源46から出射
されたレーザ光は、シャッタ47の開閉状態に関わら
ず、ハーフミラー32に入射する。そして、ハーフミラ
ー32によって反射されたレーザ光は、参照光としてシ
リンドリカルレンズ33、参照光を平行光とするための
コリメータレンズ34及び全反射ミラー35を介してホ
ログラム用記録媒体30に入射する。
【0094】また、ハーフミラー32を透過したレーザ
光は、物体光として全反射ミラー37、シリンドリカル
レンズ38、コリメータレンズ39、表示装置40、投
影レンズ41及びシリンドリカルレンズ42を介してホ
ログラム用記録媒体30に入射する。
【0095】そして、ホログラム用記録媒体30に入射
したこれらの光は、互いに干渉して干渉稿を形成する。
そして、この干渉稿を干渉稿検出部44によって検出
し、この干渉稿の揺らぎを検出することにより光学系の
振動を検出する。
【0096】そして、ホログラフィックステレオグラム
プリンタ装置45は、要素ホログラムの記録をする際、
干渉縞検出部44によって所定値以上の光学系の振動が
検出されたときには、シャッタ47を閉じて要素ホログ
ラムの記録を行わず、光学系の振動が所定値以下になっ
たとき、制御用コンピュータ2によってシャッタ47を
開放して要素ホログラムの記録を行う。
【0097】したがって、このように構成されたホログ
ラフィックステレオグラムプリンタ装置45は、振動検
出用レーザ光源46から出射されたレーザ光によって形
成される干渉稿の状態を干渉稿検出部44によって検出
することにより光学系の振動を検出するので、光学系の
振動が少ない状態で要素ホログラムの記録を行うことが
可能となる。
【0098】また、ホログラフィックステレオグラムプ
リンタ装置45は、シャッタ47が閉じている場合にお
いても、振動検出用レーザ光源46によってホログラム
用記録媒体30上に形成される干渉縞を検出することが
可能となる。
【0099】以下、図7(A)及び図7(B)に示すホ
ログラフィックステレオグラムプリンタ装置45の動作
について説明する。
【0100】まず、振動検出用レーザ光源46から出射
されたレーザ光は、ハーフミラー32によって分割さ
れ、各光学部品によってホログラム用記録媒体30に干
渉稿を形成する。
【0101】次に、この干渉稿を物体光の延長線上に配
置された干渉縞検出部44によって検出し、これによ
り、このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置
45の光学系を検出する。
【0102】そして、干渉縞検出部44によって検出さ
れたホログラフィックステレオグラムプリンタ装置45
の光学系の振動が所定値以上のときには、シャッタ47
を閉じてホログラム記録用レーザ光源31から出射され
るレーザ光を遮蔽して、要素ホログラムの記録を行わな
い。
【0103】そして、ホログラフィックステレオグラム
プリンタ装置45に備えられた光学系の振動が所定値以
下となったときに、シャッタ47を開放し、ホログラム
記録用レーザ光源31から出射されるレーザ光によって
生ずる干渉稿によって要素ホログラムの記録を行う。
【0104】このように、干渉縞検出部44は、物体光
の延長線上に配置され、振動検出用レーザ光源46から
出射されたレーザ光によってホログラム用記録媒体30
に生ずる干渉稿の状態を検出することにより、光学系の
振動を検出する。したがって、ホログラフィックステレ
オグラムプリンタ装置45では、ことが可能であり、光
学系の振動の少ない状態で要素ホログラムの記録を行う
ことが可能である。
【0105】以上、本発明を適用した具体的な実施形態
について説明してきたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、種々の変形が可能である。
【0106】例えば、上述のホログラフィックステレオ
グラムプリンタ装置は、ホログラム用記録媒体30に画
像をモノクロで記録するようにした場合について述べた
が、例えば赤、緑、青の3原色のレーザ光源を配置し、
それぞれのレーザ光源に対応して表示装置を配置して画
像を合成するようにしても良い。この場合、干渉縞検出
部44は、何れか一つのレーザ光による干渉稿を検出す
るようにすればよい。
【0107】また、上述のホログラフィックステレオグ
ラムプリンタ装置では、横方向の視差情報のみを有する
ホログラフィックステレオグラム(いわゆるHoriz
ontal Parallax Only)について説
明したが、横方向及び縦方向の視差情報を有するホログ
ラフィックステレオグラム(いわゆるFull Par
allax)にも適用可能である。
【0108】なお、横方向及び縦方向の視差情報を有す
るホログラフィックステレオグラムを作成する際には、
シリンドリカルレンズで短冊状に集光するかわりにドッ
ト状に集光し、ホログラム用記録媒体は集光位置に対し
て相対的に2次元的に移動させ、全面露光を行う。
【0109】また、横方向のみの視差情報を有するホロ
グラフィックステレオグラムを作成するホログラフィッ
クステレオグラムプリンタ装置では、短冊状のシャッタ
を用ているが、横方向及び縦方向の視差情報を有するホ
ログラフィックステレオグラム(いわゆるFull P
arallax)のホログラフィックステレオグラムプ
リンタ装置では、円形の開口部を有するシャッタを用い
る。
【0110】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かるホログラフィックステレオグラムの作成装置は、光
学系の振動を検出する振動検出手段を備え、この振動検
出手段によって検出された振動が所定値よりに要素ホロ
グラムの記録を行う。したがって、光学系に振動が生じ
ても記録される画像に影響を与えること無く画像を記録
することが可能となる。光学系の振動に起因する干渉稿
の揺らぎが小さい状態で要素ホログラムの記録が可能と
なるので、回折効率の高い、明るいホログラフィックス
テレオグラムを作成することができる。
【0111】また、本発明にかかるホログラフィックス
テレオグラムの作成方法は、光学系の振動を検出する振
動検出手段により振動を検出し、この振動が所定の値以
下のときに要素ホログラムの記録を行う。したがって、
光学系に振動が生じても記録される画像に影響を与える
こと無く画像を記録することが可能となる。しかも、光
学系の振動に起因する干渉稿の揺らぎが小さい状態で良
好な干渉稿により要素ホログラムの記録が可能となるの
で、回折効率の高く、明るいホログラフィックステレオ
グラムを作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラフィックステレオグラム作成システム
の一構成例を示す模式図である。
【図2】ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置
の光学系の一例を示す模式図である。
【図3】ホログラム用記録媒体の一例を示す断面図であ
る。
【図4】光重合型フォトポリマの感光プロセスを示す模
式図である。
【図5】記録媒体送り機構の一構成例を示す模式図であ
る。
【図6】プリンタヘッドの一例を拡大して示す模式図で
ある。
【図7】ホログラフィックステレオグラムプリンタ装置
の光学系の他の一例を示す模式図である。
【図8】ホログラフィックステレオグラムの作成方法を
示す模式図である。
【図9】従来のホログラフィックステレオグラムプリン
ト装置の光学系を示す模式図である。
【符号の説明】 3、45 ホログラフィックステレオグラムプリント装
置、30 ホログラム用記録媒体、36a 参照光用シ
ャッタ、36b 物体光用シャッタ、44 干渉縞検出
部、46 干渉縞検出用レーザ光源、47 シャッタ、
50 記録媒体送り機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 視差画像列の各画像を要素ホログラムと
    して記録媒体に順次記録するホログラフィックステレオ
    グラムの作成装置において、 視差画像列の画像が投影された物体光と、物体光に対し
    て可干渉性を有する参照光とを記録媒体に入射させ、物
    体光と参照光とによって生じる干渉稿を要素ホログラム
    として上記記録媒体に記録する光学系と、 上記光学系の振動を検出する振動検出手段とを有し、 上記振動検出手段によって検出された振動が所定の値以
    下のときに、記録媒体に要素ホログラムの記録を行うこ
    とを特徴とするホログラフィックステレオグラムの作成
    装置。
  2. 【請求項2】 上記振動検出手段は、物体光と参照光と
    の干渉によって生じる干渉稿の一部を検出することによ
    り、上記光学系の振動を検出することを特徴とする請求
    項1記載のホログラフィックステレオグラムの作成装
    置。
  3. 【請求項3】 振動検出用の第1の光源と、要素ホログ
    ラム記録用の第2の光源とを備え、 上記振動検出手段は、上記第1の光源からの光を上記光
    学系に入射させたときに生じる干渉稿を検出することに
    より、上記光学系の振動を検出し、 上記光学系は、第2の光源からの光を物体光と参照光と
    に分割して記録媒体に入射させることにより要素ホログ
    ラムを記録することを特徴とする請求項1記載のホログ
    ラフィックステレオグラムの作成装置。
  4. 【請求項4】 視差画像列の各画像が要素ホログラムと
    して記録媒体に順次記録するホログラフィックステレオ
    グラムを作成する際に、 要素ホログラムの記録を行う光学系の振動を検出し、 上記振動が所定の値以下となっているときに、記録媒体
    に要素ホログラムの記録を行うことを特徴とするホログ
    ラフィックステレオグラムの作成方法。
  5. 【請求項5】 視差画像列の画像が投影された物体光
    と、物体光に対して可干渉性を有する参照光との干渉に
    よって生じる干渉稿の一部を検出することにより、上記
    光学系の振動を検出することを特徴とする請求項4記載
    のホログラフィックステレオグラムの作成方法。
  6. 【請求項6】 振動検出用の第1の光源と、要素ホログ
    ラム記録用の第2の光源とを用い、 上記光学系の振動を検出する際には、上記第1の光源か
    らの光を上記光学系に入射させたときに生じる干渉稿を
    検出し、 要素ホログラムの記録を行う際には、上記第2の光源か
    らの光を物体光と参照光とに分割して記録媒体に入射さ
    せることを特徴とする請求項4記載のホログラフィック
    ステレオグラムの作成方法。
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WO2005096074A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Kabushiki Kaisha Topcon 治具装着装置
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US8542566B2 (en) 2010-05-25 2013-09-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Holographic recording method detecting displacement of a holographic recording medium, and recording and reproduction apparatus

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