JP2000081390A - 反射型光電センサ - Google Patents

反射型光電センサ

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JP2000081390A JP10342156A JP34215698A JP2000081390A JP 2000081390 A JP2000081390 A JP 2000081390A JP 10342156 A JP10342156 A JP 10342156A JP 34215698 A JP34215698 A JP 34215698A JP 2000081390 A JP2000081390 A JP 2000081390A
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克之 西
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成留 安田
Fumio Shibata
文男 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正反射光を利用して光沢度等を検出する反射
型光電センサにおいて、投光プロファイルの補正、又
は、正反射光が受光素子に入光する光路中に配した開口
若しくは光学素子により、被検出物体の距離変化による
受光量変動を補正し、距離特性を補正する。 【解決手段】 投光側において、受光素子の位置での反
射光のビームプロファイルが一方向に増加傾向を持つよ
うにし、又は光路中に開口若しくは光学素子を設けるこ
とで、被検出物体の距離変化による受光量変動を補正す
る。これにより、拡散反射光の影響を考慮することな
く、正反射光のみの距離特性補正を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検出物からの正
反射光を受光することで、表面光沢度等の検出を行う反
射型光電センサに関し、特に、被検出物までの距離によ
る検出特性を補正する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、被検出物の表面で1回反射した光
(以後、正反射光という)を受光する光学系を持つセン
サとしては、(1)限定反射型センサと称されるタイプ
のもの、(2)距離変化を検知する測距センサ、(3)
正反射光量から被検出物体の表面状態等を検知するセン
サなどが存在する。
【0003】(1)の限定反射型センサは、図1(a)
に示すように、投光素子(LED)と受光素子(PD)
とから成り、投・受光範囲の重なる部分(斜線部)のみ
しか受光量が得られないことを利用し、背景の影響を除
去し、検出範囲を距離で限定して、その範囲の物体の有
無のみを検出する。その受光出力−検出距離特性は、図
1(b)に示すごとくである(検出距離はセンサから物
体までの距離)。このセンサにおいて、被検出物体の色
によって検出特性が影響を受けないようにするには、図
1(c)に示す受光出力−検出距離特性において、A及
びB部分での垂直性が必要となる。この垂直性が少ない
と、被検出物体が白色か黒色かによって検出範囲が変動
してしまう。
【0004】また、(2)の測距センサは、図2(a)
(b)に示すように、投光LEDと受光素子(PSD又
は分割PD)とを含み、被検出物体Mの距離による受光
素子上での集光点が変わり、これをPSD又は分割PD
により検知し、距離を検出する。
【0005】また、(3)の正反射光量から被検出物体
の表面状態を検出する光沢センサでは、図3に示すよう
に、投光の被検出物体Mでの正反射を受け得る位置に配
置した2種の受光素子PD(1つは偏光フィルタSあ
り、他の1つはなし)より受光し、偏光による特性を利
用して、各受光素子の出力より正反射光量を演算し、光
沢度の判定を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、(1)の限
定反射型センサで必要とされる距離特性は、センサ出力
がOFFからON、又はONからOFFに切替わる地点
での急激な受光量変化であり、物体検出範囲での光量変
動については大きな問題として扱われていない。また、
(2)の測距センサでは、距離特性を積極的に利用して
いる。これらの理由により、上記両タイプのセンサで
は、距離特性を打ち消すための補正については、十分な
対策を考慮する必要がなかった。
【0007】一方、正反射光量を利用して光沢度等の検
出を行うセンサでは、正反射光量の絶対値そのものが検
出対象になってくるため、距離特性がセンサの性能に大
きく影響する。この様子を図4乃至図7を参照して説明
する。図4は被検出物からの正反射光を利用する反射型
センサの光学系を示し、図5(a)は被検出物が近距離
に移動した場合、(b)は被検出物が遠距離に移動した
場合を示し、図6、図7に示すように、近距離に移動し
た場合、全光束に対する受光素子(PD)での相対面積
は大きくなり、遠距離に移動した場合、全光束に対する
受光素子(PD)での相対面積は小さくなる。図7は、
受光面を含む線上での位置Yに対する受光パワーの分布
特性を示し、距離X1,X2,及びX3の各受光パワー
のトータルの面積は同じであるが、センサの受光量は変
化する。
【0008】また、このように正反射光量を利用するセ
ンサにおいて、受光素子の受光面を反射光の光束の光軸
に対して傾斜させることにより、光束の受光面への入射
角が被検出物の距離により異なるようにして、被検出物
までの距離の違いによる受光量の変動を低減することが
知られている(例えば、特開平8−255535号公報
参照)。ところが、この方法は、受光側での補正である
ので、被検出物での拡散反射光の影響により、距離特性
補正の調整が困難となる場合がある。このように正反射
光を利用するセンサでの距離特性を打ち消すための効果
的な解決方法は、従来提案されていない。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、被検出物体からの正反射光を利
用して光沢度等を検出するセンサにおいて、投光プロフ
ァイルを補正し、又は、正反射光が受光素子に入光する
光路中に開口などを設けることで、被検出物体の距離変
化による受光量変動を補正することができ、距離特性補
正が確実に行える反射型光電センサを提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、被検出物体に光を照射する投光素
子を含む投光光学系と、この投光光学系から出射された
光の被検出物体による反射光を受光するを受光素子を含
む受光光学系とを有し、前記受光素子による受光信号に
基づき少なくとも被検出物体の表面光沢度を検出する反
射型光電センサにおいて、受光素子は、被検出物体とし
て鏡面を配置したときに、その反射光が存在する範囲に
配置され、投光光学系は、受光素子の位置での反射光の
ビームプロファイルが一方向に増加傾向を持つものと
し、その方向が、投光ビームの光軸とその正反射光の光
軸とを含む面と、反射光の光軸に対し垂直な面との交差
線上において、投光素子に近付く方向となるようにした
ものである。
【0011】上記構成においては、正反射光を受光する
光学系において、投光プロファイルに距離特性補正を行
うに適当と思われる光量配分を行うことで、投光側にお
いて被検出物体の距離変化による受光量変動を補正する
ことができ、拡散反射光の影響を考慮することなく、正
反射光のみの距離特性補正を行うことができる。
【0012】また、上記において、投光素子と被検出物
体との間にビームプロファイルを変化させる光学素子が
配置され、この光学素子は光学レンズを含み、この光学
レンズは、投光素子とレンズの主点で決まる投光光軸と
光学レンズの軸が一致しない方向に配置されたものとす
ることができる。また、上記光学素子の光学レンズは、
投光素子とレンズの主点で決まる投光光軸と正反射光の
光軸とを含む面に直交する面に対して非対称に形成され
たものとすることができる。また、上記光学素子は、入
射角により透過率の変化する特性を持つ多層膜光学素子
を含むものとすることができる。また、上記光学素子
は、楔型にカットされたガラス板を含むものとすること
ができる。
【0013】また、請求項6の発明は、被検出物体に光
を照射する投光素子を含む投光光学系と、この投光光学
系から出射された光の被検出物体による正反射光成分を
受光する受光素子を含む受光光学系とを有し、前記受光
素子による受光信号に基づき少なくとも被検出物体の表
面状態を検出する反射型光電センサにおいて、前記投光
素子による投光は被検出物体に対し斜入射であり、被検
出物体による鏡面反射光が前記受光素子に入光する光路
中に開口部材が配置されており、その開口部材は、鏡面
となる被検出物体が位置する距離範囲において、その中
心距離から遠ざかると開口面積が拡大し、近づくと開口
面積が減少するような角度で配置されているものであ
る。これにより、被検出物体の実使用距離範囲内におい
てほぼ一様な距離特性が得られる。また、開口部材に代
えて光学素子を配してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して説明する。
まず、本発明の前提としての反射型光電センサの基本光
学系と投光ビームプロファイル及びセンサ距離特性を図
8(a)(b)(c)に示し、その光学系に用いたレン
ズ形状を図9に示す。基本光学系は、投光光学系とし
て、光源である投光素子1とレンズ3を有し、受光光学
系として、被検出物体Mからの正反射光を受光し得る位
置に配置した受光素子5を有する。投光の被検出物体M
への入射角は45°とされ、レンズ3は、投光軸に直交
する面と被検出物体Mに垂直な面とのなす角度が入射角
と同じにされている。図8(b)に示す投光ビームプロ
ファイルは、投光軸に直交する紙面の線上でのもので、
偏りのないプロファイルとなっている。図8(c)にお
いて、横軸は、センサが被検出物体Mを検出する設計中
心距離を0とした時に、被検出物体Mの遠近距離を示し
(+は遠、−は近、単位はmm)、縦軸は受光量を示
す。同図に示されるように、このセンサでは正反射光に
対しての光量変動補正が行われていないので、距離によ
って受光量が変動し、距離特性が悪くなる。
【0015】次に、本発明の反射型光電センサについて
説明する。同センサは、投光側において投光ビームプロ
ファイルを操作した点に特徴があり、それにより、被検
出物体の距離によるセンサ受光量の変動を補正するよう
にしたものである。図10は、被検出物体の各距離(X
1は近,X2は中間,X3は遠であり、上述の図6に対
応)における投光ビームプロファイルと受光素子の受光
位置変化(斜線部)を示す。被検出物体の距離が遠くな
るに連れて受光位置が移動し、それに伴い受光パワーが
増え、その結果、受光量の変動が補正されるようなプロ
ファイルとされている。なお、図10において、被検出
物体の距離に関わらず、プロファイルのトータルの各面
積は同じである。
【0016】図11(a)(b)(c)は第1実施形態
によるセンサの光学系、投光ビームプロファイル及びセ
ンサ距離特性を示し、この例では、投光光学系における
レンズを傾けることにより、投光ビームに収差の影響を
持たせ、プロファイルの適当な方向に、適当な光量配分
を行うようにしている。光学系は、図11(a)に示す
ように、投光光学系として、光源であるLED等の投光
素子1と光学レンズ3(光学素子)を有し、受光光学系
として、被検出物体Mからの正反射光を受光し得る位置
に配置したPD等の受光素子5を有する。投光の被検出
物体Mへの入射角は45°とされ、レンズ3は、図示の
ように投光素子1とレンズ3の主点で決まる投光光軸と
レンズ3の軸が一致しない方向に傾けて配置される。こ
の例では、投光軸に直交する面と被検出物体Mに垂直な
面とのなす角度が入射角より大きく(46°)なるよう
に設定されている。
【0017】この構成により、投光ビームプロファイル
は図11(b)に示すように偏りを持ったものとなる。
すなわち、プロファイルは単位面積当りの平均値として
一方向に増加傾向を持つものとなり、その方向は、投光
ビームの光軸とその正反射光の光軸とを含む面と、反射
光の光軸に対し垂直な面との交差線上において、投光素
子1に近付く方向となる。こうして、正反射光に対して
の光量変動補正が行われるので、距離特性は、図11
(c)に示すように、距離による受光量の変動が少なく
なり、距離特性が良くなる。また、レンズを傾ける角度
の調整のみで特性の改善ができるので、既存の外形、コ
ストに影響を与えないという効果も得られる。
【0018】図12(a)(b)は、第2実施形態によ
るセンサの光学系と投光ビームプロファイルを示す。光
学系と投光ビームプロファイルは第1実施形態とほぼ同
様であるが、この例では、レンズを専用のもの3Aと
し、最初から収差を考慮し、目的のプロファイルを達成
するレンズとして設計することにより、所望のプロファ
イルを求めるようにしている。図13は、レンズ3Aの
形状を示す。レンズ3Aは、レンズ軸と直交する面に対
してθ=1°だけ傾いた平面を有するものとし、投光素
子とレンズの主点で決まる投光光軸と正反射光の光軸と
を含む面に直交する面に対して非対称に形成されてい
る。レンズ3Aは、球面側を投光素子1側に向け、上記
平面を投光側に向け、この平面を投光軸に直交する面と
する。この実施形態では、第1実施形態に対して、プロ
ファイルをより求める理想のものに近付けることがで
き、距離特性の補正により効果がある。
【0019】図14は、第3実施形態によるセンサの光
学系を示す。このセンサにおいては、目的のプロファイ
ルを達成するために、入射角−透過率特性を持つ光学素
子7を投光系中のレンズ3の投光側に、被検出物体Mと
ほぼ平行に配置する。この光学素子7は、薄膜蒸着を施
したガラス板にて実現可能である。薄膜蒸着されたガラ
ス板を用いることで、光の入射角により、透過率を変化
させることが可能となる。すなわち、図15(a)は光
学素子7の入射角−透過率特性を示し、このような特性
の光学素子7を投光系に挿入することで、図14の受光
素子5を含むX地点でのプロファイルが図15(b)に
示すようになる。これにより、距離特性を補正すること
ができる。
【0020】図16(a)(b)に薄膜蒸着したガラス
板の透過率の例を挙げる。単一波長のとき垂直入射と3
0°入射により、透過率が変化することが分かる。一般
に薄膜蒸着されたガラス板は、単一波長に対し入射角特
性を持つ。これは、設計時に入射角と波長等の条件で、
膜厚を決定していくため、入射角が変わることにより、
光から見た仮の膜厚が変わるからである。この特性を、
膜厚や材質の最適化により、目的とする入射角−透過率
特性に設計すれば、第1実施形態や第2実施形態と同じ
性能を得ることができる。第1実施形態ではレンズを傾
ける角度に対し、プロファイルの変動が大きいので、保
持精度等の問題があるのに対して、この構成にすること
により、保持精度をある程度抑えつつ、所望のプロファ
イルの達成が可能となる。
【0021】また、図17は第3実施形態の変形例を示
し、光学素子7を投光系中のレンズ3の投光素子1側
に、被検出物体Mとほぼ平行に配置している。この構成
により、素子の小型化が図れる。
【0022】図18に第4実施形態によるセンサの光学
系を示す。この例は、第3実施形態において、薄膜蒸着
のガラス板にて実現していた部分を楔型のガラス板7A
にて構成したものである。ガラス板の表面反射はフレネ
ル係数により導出でき、入射角60度くらいまではほと
んど変化がない。よって、普通のガラス板ではガラスへ
の入射角が小さすぎ、プロファイルはほとんど変化しな
い(図19参照)。そこでガラス板を楔型にすることに
より、ガラスへの入射角を大きくし、プロファイルを変
化させる。この実施形態により、第2、第3実施形態で
発生する可能性のあるコストの問題を軽減することがで
きる。なお、現状のセンサにおいて、センサ内部をほこ
りからカバーする目的で、同様位置に板ガラスが配置さ
れているものがあるが、図19に示すように、普通の板
ガラスではプロファイルはほとんど変動しないため、本
発明とは異なる。
【0023】図20乃至図23に、上記第1乃至第4実
施形態の構成を用いた光沢センサを示す。これらのセン
サは、投光素子1から偏光フィルタ9により一方向の偏
光方向の光を照射し、被検出物体Mからの反射光を偏光
ビームスプリッタ11(PBS)により偏光成分ごとに
分離して、2つの受光素子51,52で受光する。それ
より、反射光の偏光成分割合を演算することにより、被
検出物体Mの表面光沢度を検出するものである。これら
光沢センサにおいて、光沢度は正反射光量であるため距
離変動による正反射光量の変化は、検出において不適当
となる。よって、投光側において図示のような構成、す
なわち、レンズ3を傾ける、専用レンズ3Aを用いる、
光学素子7を用いる、楔型ガラス7Aを用いるのいずれ
かを採用することにより、距離変動に影響されない検出
を可能としている。
【0024】図24(a)(b)は、光沢センサの他の
実施形態を示す。センサの投光側はいずれも図20と同
じであり、受光側は、(a)では、投光の被検出物体に
よる正反射光をほぼ受け得る位置に第1及び第2の受光
素子51,52を配置し、各受光素子の前には互いに直
交する方向に偏光フィルタ9,9´(偏光フィルタ9は
投光側と同じ偏光方向)を配置する。また、(b)で
は、投光の被検出物体による正反射光をほぼ受け得る位
置に第1の受光素子51を配置し、第2の受光素子52
を正反射光を受け得ない位置に配置し、第1の受光素子
51の前には投光側と同じ方向の偏光フィルタ9を配置
し、第2の受光素子52の前には投光側と直交する方向
の偏光フィルタ9´を配置する。
【0025】これらの構成により、第1の受光素子51
では、専ら正反射光を受光し、第2の受光素子52で
は、被検出物体での拡散反射光を受光し、これら検出信
号を演算することで、表面光沢度を検出することが可能
となる。このセンサ構成においても投光ビームプロファ
イルの最適化により、距離特性の改善が可能である。
【0026】図25は、反射型光電センサを印刷物判別
装置に応用した例を示す。印刷物判別装置101は、上
述したような反射型光電センサ102を内蔵し、印刷物
や重要書類113が搬入されることで、その反射光を検
出して、その受光出力を所定の判定値と比較すること
で、印刷物や重要書類113がオリジナルなものである
か偽造品かの判別を行う。性能を向上させたセンサによ
り、印刷物等の真贋判別をより高度に行うことができ
る。
【0027】次に、第5実施形態を説明する。被検出物
体からの正反射光を受光するセンサを利用する前提条件
として、投光されるビームの強度分布がある。図26に
示すように、正反射光を受光するため、被検出物体(X
2)の角度による影響を考慮しなければならず、実使用
の角度範囲において、受光素子(PD)位置でけの正反
射光のビーム強度が一定になるような強度分布を持つ必
要がある。さらに、この前提条件を考慮しただけでは、
受光量の距離特性が、前述の図4、図5に示すように変
動してしまう。そこで、距離に対し信号量が変化しない
センサ構成とする必要がある。その構成を図27(a)
(b)に示す。このセンサは、光源10からの光を偏光
フィルタ13を通して被検出物体Mに斜めに投光し、被
検出物体Mの鏡面正反射光を偏光ビームスプリッタ30
により偏光成分ごとに分離して、2つの受光素子受光素
子PD11,PD12で受光する。ここに、受光素子P
D11,PD12の前の光路中に開口21,22をそれ
ぞれ有する開口部材を配置する。その実効開口面積は、
図28に示すように、入射角度によって変化し、被検出
物体Mが搬送される距離範囲内において、その中心距離
から遠ざかると(角度1寄り)、開口面積が拡大し、近
づくと(角度3寄り)、開口面積が減少する。そこで、
図29に示すように、被検出物体(紙葉)の距離による
受光量変動のカーブに対して、開口面積の角度変化のカ
ーブを考慮して開口を配置することにより、距離特性を
打ち消すことができる。これにより、良好な距離特性が
実現できる。実際のセンサに搭載し、実測した改善前と
後の結果を図30に示す。開口は被検出物体Mに平行に
配置し、θを35°とし、標準距離(横軸)が0での光
量(縦軸)を1とした。
【0028】第6実施形態によるセンサ構成を図31に
示す。ここでは、先述の開口に代えて、入射角により透
過率が変化する光学素子31,32を受光素子前に配置
している。原理的には第5実施形態と同じであり、中心
距離に対し遠距離側に検出対象物が存在する場合は、受
光量をより多く取るように、また近距離側に存在する場
合はより少なくなるように補正する。光学素子に要求さ
れる特性は、図32に示す通りであり、その特性は薄膜
蒸着のガラス等で達成することができる。その一例は前
述の図16に示した通りである。薄膜蒸着の設計時に入
射角と波長等の条件で膜厚を決定していくため、入射角
が変わると光から見た仮の膜厚が変化する。そのため、
この膜厚や材質の最適化により、最適なセンサ特性を得
ることが可能となる。
【0029】第7実施形態によるセンサ構成を図33に
示す。本例のように光学素子33を偏光ビームスプリッ
タ30の手前に配置してもよい。光学素子33には、透
過率特性が最適化されたものを用いる。
【0030】第8実施形態によるセンサ構成を図34
(a)に示し、偏光ビームスプリッタの入射角特性を図
34(b)に示す。このセンサは、原理的には第5実施
形態と同様であり、偏光ビームスプリッタのS偏光の反
射率、P偏光の透過率に対して、第5実施形態で必要と
された特性を実現することにより達成できる。この場
合、偏光分離の機能と距離特性改善の機能を兼ねること
になり、コスト的、外形的にも効果がある。
【0031】なお、本発明は上記実施形態の構成に限ら
れず種々の変形が可能である。例えば、投光ビームプロ
ファイルは、受光素子の受光位置での反射光のプロファ
イルが距離特性を補正し得る方向に増加傾向にある特性
とすればよく、その増加傾向を持つ範囲は、センサの使
用距離範囲により決まる反射光のビームプロファイル中
の実使用範囲内であればよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、投光側で
ビームプロファイルに距離特性のための補正をかけるた
め、拡散反射光の影響を考慮することなく、正反射光の
みの距離特性補正を行うことが可能となる。また、レン
ズ設計等によっても補正可能なため、現状のコスト、外
形等にほとんど影響を与えることがなくなる。さらにま
た、拡散反射光の距離特性補正方法と全く独立に対策が
可能であるため、両対策を同時に施すことにより、どの
タイプのセンサに対しても距離特性を打ち消すことが可
能となる。また、本発明によれば、受光素子に入光する
光路中に開口部材又は光学素子を配することで、被検出
物体の位置変動に拘らず、ほぼ一様な距離特性を得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は限定反射型センサの光学系を示す
図、(b)はその受光出力−検出距離特性を示す図、
(c)は被検出物体の色によって検出特性が影響を受け
ないようにすることを説明する図である。
【図2】 (a)は測距センサの光学系を示す図、
(b)は測距センサの動作を説明する図である。
【図3】 光沢センサの構成を示す図である。
【図4】 反射型センサの光学系を示図である。
【図5】 (a)は同センサにおいて被検出物が近距離
の場合の作用を説明する図、(b)は被検出物が遠距離
の場合の作用を説明する図である。
【図6】 同センサにおいて被検出物の距離の遠近によ
る作用説明図である。
【図7】 同センサにおいて被検出物の距離に応じて変
化する受光パワーの分布特性を示す図である。
【図8】 (a)(b)(c)はそれぞれ本発明の前提
としての反射型光電センサの基本光学系と投光ビームプ
ロファイル及びセンサ距離特性を示す図である。
【図9】 (a)(b)(c)はそれぞれ同光学系に用
いたレンズの背面図、側面図、及び正面図である。
【図10】 本発明の反射型光電センサによる被検出物
体の距離に応じた投光ビームプロファイルと受光位置変
化を示す図である。
【図11】 (a)(b)(c)はそれぞれ本発明の第
1実施形態によるセンサの光学系、投光ビームプロファ
イル及びセンサ距離特性を示す図である。
【図12】 (a)(b)は第2実施形態によるセンサ
の光学系と投光ビームプロファイルを示す図である。
【図13】 (a)(b)はレンズ3Aの背面図及び側
面図である。
【図14】 第3実施形態によるセンサの光学系を示す
図である。
【図15】 (a)は同センサに用いた光学素子の入射
角−透過率特性を示す図、(b)は受光素子位置でのプ
ロファイルを示す図である。
【図16】 (a)(b)は薄膜蒸着したガラス板の透
過率の例を示す図である。
【図17】 第3実施形態の変形例によるセンサの光学
系を示す図である。
【図18】 第4実施形態によるセンサの光学系を示す
図である。
【図19】 (a)(b)(c)は普通の板ガラスでは
プロファイルが変動しないことを説明するための光学
系、ガラス板有りのプロファイルを示す図、ガラス板無
しのプロファイルを示す図である。
【図20】 第1実施形態による光沢センサの光学系を
示す図である。
【図21】 第2実施形態による光沢センサの光学系を
示す図である。
【図22】 第3実施形態による光沢センサの光学系を
示す図である。
【図23】 第4実施形態による光沢センサの光学系を
示す図である。
【図24】 (a)(b)は光沢センサの他の実施形態
を示す図である。
【図25】 (a)(b)は反射型光電センサを印刷物
判別装置に応用した例を示す外観図及び部分斜視図であ
る。
【図26】 正反射光を受光するセンサにおいて被検出
物体角度の影響を示す図である。
【図27】 第5実施形態によるセンサ構成を示す図で
ある。
【図28】 実効開口面積が変化する様子を示す図であ
る。
【図29】 距離に対する開口なし時の受光量と開口面
積と開口あり時の受光量の各特性を示す図である。
【図30】 センサの改善前と後の実測結果を示す図で
ある。
【図31】 第6実施形態によるセンサ構成を示す図で
ある。
【図32】 光学素子に要求される特性を示す図であ
る。
【図33】 第7実施形態によるセンサ構成を示す図で
ある。
【図34】 第8実施形態によるセンサ構成と光学素子
の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 投光素子、3 光学レンズ(光学素子)、3A 専
用レンズ(光学素子)、5 受光素子、7 光学素子
(薄膜蒸着を施したガラス板)、7A 楔型のガラス
板、M 被検出物体、10 光源(投光素子) 11,12 PD(受光素子)、21,22 開口、3
0 偏光ビームスプリッタ、31,32,33 光学素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細川 速美 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 安田 成留 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 柴田 文男 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出物体に光を照射する投光素子を含
    む投光光学系と、この投光光学系から出射された光の被
    検出物体による反射光を受光するを受光素子を含む受光
    光学系とを有し、前記受光素子による受光信号に基づき
    少なくとも被検出物体の表面光沢度を検出する反射型光
    電センサにおいて、 前記受光素子は、被検出物体として鏡面を配置したとき
    に、その反射光が存在する範囲に配置され、 前記投光光学系は、前記受光素子の位置での反射光のビ
    ームプロファイルが一方向に増加傾向を持つものとし、 その方向が、投光ビームの光軸とその正反射光の光軸と
    を含む面と、反射光の光軸に対し垂直な面との交差線上
    において、投光素子に近付く方向となるようにしたこと
    を特徴とする反射型光電センサ。
  2. 【請求項2】 前記投光素子と被検出物体との間にビー
    ムプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この
    光学素子は光学レンズを含み、この光学レンズは、投光
    素子とレンズの主点で決まる投光光軸と光学レンズの軸
    が一致しない方向に配置されていることを特徴とする請
    求項1に記載の反射型光電センサ。
  3. 【請求項3】 前記投光素子と被検出物体との間にビー
    ムプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この
    光学素子は光学レンズを含み、この光学レンズは、投光
    素子とレンズの主点で決まる投光光軸と正反射光の光軸
    とを含む面に直交する面に対して非対称に形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の反射型光電セン
    サ。
  4. 【請求項4】 前記投光素子と被検出物体との間にビー
    ムプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この
    光学素子は、入射角により透過率の変化する特性を持つ
    多層膜光学素子を含むことを特徴とする請求項1に記載
    の反射型光電センサ。
  5. 【請求項5】 前記投光素子と被検出物体との間にビー
    ムプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この
    光学素子は、楔型にカットされたガラス板を含むことを
    特徴とする請求項1に記載の反射型光電センサ。
  6. 【請求項6】 被検出物体に光を照射する投光素子を含
    む投光光学系と、この投光光学系から出射された光の被
    検出物体による正反射光成分を受光する受光素子を含む
    受光光学系とを有し、前記受光素子による受光信号に基
    づき少なくとも被検出物体の表面状態を検出する反射型
    光電センサにおいて、 前記投光素子による投光は被検出物体に対し斜入射であ
    り、 被検出物体による鏡面反射光が前記受光素子に入光する
    光路中に開口部材が配置されており、その開口部材は、
    鏡面となる被検出物体が位置する距離範囲において、そ
    の中心距離から遠ざかると開口面積が拡大し、近づくと
    開口面積が減少するような角度で配置されていることを
    特徴とする反射型光電センサ。
  7. 【請求項7】 被検出物体に光を照射する投光素子を含
    む投光光学系と、この投光光学系から出射された光の被
    検出物体による正反射光成分を受光する受光素子を含む
    受光光学系とを有し、前記受光素子による受光信号に基
    づき少なくとも被検出物体の表面状態を検出する反射型
    光電センサにおいて、 前記投光素子による投光は被検出物体に対し斜入射であ
    り、 被検出物体による鏡面反射光が前記受光素子に入光する
    光路中に光学素子が配置されており、その光学素子は、
    被検出物体が位置する距離範囲において、被検出物体が
    遠ざかると前記受光素子への光量を増やし、被検出物体
    が近づくと前記受光素子への光量を減らし、前記検出物
    体の検出位置に無関係に検出時の前記受光素子の受光量
    を一定に保つことを特徴とする反射型光電センサ。
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