JP3682835B2 - 反射型光電センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検出物からの正反射光を受光することで、表面光沢度等の検出を行う反射型光電センサに関し、特に、被検出物までの距離による検出特性を補正する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、被検出物の表面で1回反射した光(以後、正反射光という)を受光する光学系を持つセンサとしては、(1)限定反射型センサと称されるタイプのもの、(2)距離変化を検知する測距センサ、(3)正反射光量から被検出物体の表面状態等を検知するセンサなどが存在する。
【0003】
(1)の限定反射型センサは、図1(a)に示すように、投光素子(LED)と受光素子(PD)とから成り、投・受光範囲の重なる部分(斜線部)のみしか受光量が得られないことを利用し、背景の影響を除去し、検出範囲を距離で限定して、その範囲の物体の有無のみを検出する。その受光出力−検出距離特性は、図1(b)に示すごとくである(検出距離はセンサから物体までの距離)。このセンサにおいて、被検出物体の色によって検出特性が影響を受けないようにするには、図1(c)に示す受光出力−検出距離特性において、A及びB部分での垂直性が必要となる。この垂直性が少ないと、被検出物体が白色か黒色かによって検出範囲が変動してしまう。
【0004】
また、(2)の測距センサは、図2(a)(b)に示すように、投光LEDと受光素子(PSD又は分割PD)とを含み、被検出物体Mの距離による受光素子上での集光点が変わり、これをPSD又は分割PDにより検知し、距離を検出する。
【0005】
また、(3)の正反射光量から被検出物体の表面状態を検出する光沢センサでは、図3に示すように、投光の被検出物体Mでの正反射を受け得る位置に配置した2種の受光素子PD(1つは偏光フィルタSあり、他の1つはなし)より受光し、偏光による特性を利用して、各受光素子の出力より正反射光量を演算し、光沢度の判定を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、(1)の限定反射型センサで必要とされる距離特性は、センサ出力がOFFからON、又はONからOFFに切替わる地点での急激な受光量変化であり、物体検出範囲での光量変動については大きな問題として扱われていない。また、(2)の測距センサでは、距離特性を積極的に利用している。これらの理由により、上記両タイプのセンサでは、距離特性を打ち消すための補正については、十分な対策を考慮する必要がなかった。
【0007】
一方、正反射光量を利用して光沢度等の検出を行うセンサでは、正反射光量の絶対値そのものが検出対象になってくるため、距離特性がセンサの性能に大きく影響する。この様子を図4乃至図7を参照して説明する。図4は被検出物からの正反射光を利用する反射型センサの光学系を示し、図5(a)は被検出物が近距離に移動した場合、(b)は被検出物が遠距離に移動した場合を示し、図6、図7に示すように、近距離に移動した場合、全光束に対する受光素子(PD)での相対面積は大きくなり、遠距離に移動した場合、全光束に対する受光素子(PD)での相対面積は小さくなる。図7は、受光面を含む線上での位置Yに対する受光パワーの分布特性を示し、距離X1,X2,及びX3の各受光パワーのトータルの面積は同じであるが、センサの受光量は変化する。
【0008】
また、このように正反射光量を利用するセンサにおいて、受光素子の受光面を反射光の光束の光軸に対して傾斜させることにより、光束の受光面への入射角が被検出物の距離により異なるようにして、被検出物までの距離の違いによる受光量の変動を低減することが知られている(例えば、特開平8−255535号公報参照)。ところが、この方法は、受光側での補正であるので、被検出物での拡散反射光の影響により、距離特性補正の調整が困難となる場合がある。このように正反射光を利用するセンサでの距離特性を打ち消すための効果的な解決方法は、従来提案されていない。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、被検出物体からの正反射光を利用して光沢度等を検出するセンサにおいて、投光プロファイルを補正することで、被検出物体の距離変化による受光量変動を補正することができ、距離特性補正が確実に行える反射型光電センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、被検出物体に光を照射する投光素子を含む投光光学系と、この投光光学系から出射された光の被検出物体による反射光を受光するを受光素子を含む受光光学系とを有し、前記受光素子による受光信号に基づき少なくとも被検出物体の表面光沢度を検出する反射型光電センサにおいて、投光光学系は、非平行な投光ビームを被検出物体に向けて投光し、受光光学系は、被検出物体として鏡面を配置したときに、その反射光が拡がってゆく光路中に配置され、投光光学系が投光する投光ビームは、一方向に増加傾向を持つビームプロファイルであり、その方向が、投光ビームの光軸とその正反射光の光軸とを含む面と、反射光の光軸に対し垂直な面との交差線上において、投光光学系に近付く方向であるものである。
【0011】
上記構成においては、正反射光を受光する光学系において、投光プロファイルに距離特性補正を行うに適当と思われる光量配分を行うことで、投光側において被検出物体の距離変化による受光量変動を補正することができ、拡散反射光の影響を考慮することなく、正反射光のみの距離特性補正を行うことができる。
【0012】
また、上記において、上記光学素子の光学レンズは、投光素子とレンズの主点で決まる投光光軸と正反射光の光軸とを含む面に直交する面に対して非対称に形成されたものとすることができる。
また、上記光学素子は、入射角により透過率の変化する特性を持つ多層膜光学素子を含むものとすることができる。
また、上記光学素子は、楔型にカットされたガラス板を含むものとすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して説明する。まず、本発明の前提としての反射型光電センサの基本光学系と投光ビームプロファイル及びセンサ距離特性を図8(a)(b)(c)に示し、その光学系に用いたレンズ形状を図9に示す。基本光学系は、投光光学系として、光源である投光素子1とレンズ3を有し、受光光学系として、被検出物体Mからの正反射光を受光し得る位置に配置した受光素子5を有する。投光の被検出物体Mへの入射角は45°とされ、レンズ3は、投光軸に直交する面と被検出物体Mに垂直な面とのなす角度が入射角と同じにされている。図8(b)に示す投光ビームプロファイルは、投光軸に直交する紙面の線上でのもので、偏りのないプロファイルとなっている。図8(c)において、横軸は、センサが被検出物体Mを検出する設計中心距離を0とした時に、被検出物体Mの遠近距離を示し(+は遠、−は近、単位はmm)、縦軸は受光量を示す。同図に示されるように、このセンサでは正反射光に対しての光量変動補正が行われていないので、距離によって受光量が変動し、距離特性が悪くなる。
【0015】
次に、本発明の反射型光電センサについて説明する。同センサは、投光側において投光ビームプロファイルを操作した点に特徴があり、それにより、被検出物体の距離によるセンサ受光量の変動を補正するようにしたものである。図10は、被検出物体の各距離(X1は近,X2は中間,X3は遠であり、上述の図6に対応)における投光ビームプロファイルと受光素子の受光位置変化(斜線部)を示す。被検出物体の距離が遠くなるに連れて受光位置が移動し、それに伴い受光パワーが増え、その結果、受光量の変動が補正されるようなプロファイルとされている。なお、図10において、被検出物体の距離に関わらず、プロファイルのトータルの各面積は同じである。
【0016】
図11(a)(b)(c)は第1実施形態によるセンサの光学系、投光ビームプロファイル及びセンサ距離特性を示し、この例では、投光光学系におけるレンズを傾けることにより、投光ビームに収差の影響を持たせ、プロファイルの適当な方向に、適当な光量配分を行うようにしている。光学系は、図11(a)に示すように、投光光学系として、光源であるLED等の投光素子1と光学レンズ3(光学素子)を有し、受光光学系として、被検出物体Mからの正反射光を受光し得る位置に配置したPD等の受光素子5を有する。投光の被検出物体Mへの入射角は45°とされ、レンズ3は、図示のように投光素子1とレンズ3の主点で決まる投光光軸とレンズ3の軸が一致しない方向に傾けて配置される。この例では、投光軸に直交する面と被検出物体Mに垂直な面とのなす角度が入射角より大きく(46°)なるように設定されている。
【0017】
この構成により、投光ビームプロファイルは図11(b)に示すように偏りを持ったものとなる。すなわち、プロファイルは単位面積当りの平均値として一方向に増加傾向を持つものとなり、その方向は、投光ビームの光軸とその正反射光の光軸とを含む面と、反射光の光軸に対し垂直な面との交差線上において、投光素子1に近付く方向となる。こうして、正反射光に対しての光量変動補正が行われるので、距離特性は、図11(c)に示すように、距離による受光量の変動が少なくなり、距離特性が良くなる。また、レンズを傾ける角度の調整のみで特性の改善ができるので、既存の外形、コストに影響を与えないという効果も得られる。
【0018】
図12(a)(b)は、第2実施形態によるセンサの光学系と投光ビームプロファイルを示す。光学系と投光ビームプロファイルは第1実施形態とほぼ同様であるが、この例では、レンズを専用のもの3Aとし、最初から収差を考慮し、目的のプロファイルを達成するレンズとして設計することにより、所望のプロファイルを求めるようにしている。図13は、レンズ3Aの形状を示す。レンズ3Aは、レンズ軸と直交する面に対してθ=1°だけ傾いた平面を有するものとし、投光素子とレンズの主点で決まる投光光軸と正反射光の光軸とを含む面に直交する面に対して非対称に形成されている。レンズ3Aは、球面側を投光素子1側に向け、上記平面を投光側に向け、この平面を投光軸に直交する面とする。この実施形態では、第1実施形態に対して、プロファイルをより求める理想のものに近付けることができ、距離特性の補正により効果がある。
【0019】
図14は、第3実施形態によるセンサの光学系を示す。このセンサにおいては、目的のプロファイルを達成するために、入射角−透過率特性を持つ光学素子7を投光系中のレンズ3の投光側に、被検出物体Mとほぼ平行に配置する。この光学素子7は、薄膜蒸着を施したガラス板にて実現可能である。薄膜蒸着されたガラス板を用いることで、光の入射角により、透過率を変化させることが可能となる。すなわち、図15(a)は光学素子7の入射角−透過率特性を示し、このような特性の光学素子7を投光系に挿入することで、図14の受光素子5を含むX地点でのプロファイルが図15(b)に示すようになる。これにより、距離特性を補正することができる。
【0020】
図16(a)(b)に薄膜蒸着したガラス板の透過率の例を挙げる。単一波長のとき垂直入射と30°入射により、透過率が変化することが分かる。一般に薄膜蒸着されたガラス板は、単一波長に対し入射角特性を持つ。これは、設計時に入射角と波長等の条件で、膜厚を決定していくため、入射角が変わることにより、光から見た仮の膜厚が変わるからである。この特性を、膜厚や材質の最適化により、目的とする入射角−透過率特性に設計すれば、第1実施形態や第2実施形態と同じ性能を得ることができる。第1実施形態ではレンズを傾ける角度に対し、プロファイルの変動が大きいので、保持精度等の問題があるのに対して、この構成にすることにより、保持精度をある程度抑えつつ、所望のプロファイルの達成が可能となる。
【0021】
また、図17は第3実施形態の変形例を示し、光学素子7を投光系中のレンズ3の投光素子1側に、被検出物体Mとほぼ平行に配置している。この構成により、素子の小型化が図れる。
【0022】
図18に第4実施形態によるセンサの光学系を示す。この例は、第3実施形態において、薄膜蒸着のガラス板にて実現していた部分を楔型のガラス板7Aにて構成したものである。ガラス板の表面反射はフレネル係数により導出でき、入射角60度くらいまではほとんど変化がない。よって、普通のガラス板ではガラスへの入射角が小さすぎ、プロファイルはほとんど変化しない(図19参照)。
そこでガラス板を楔型にすることにより、ガラスへの入射角を大きくし、プロファイルを変化させる。この実施形態により、第2、第3実施形態で発生する可能性のあるコストの問題を軽減することができる。なお、現状のセンサにおいて、センサ内部をほこりからカバーする目的で、同様位置に板ガラスが配置されているものがあるが、図19に示すように、普通の板ガラスではプロファイルはほとんど変動しないため、本発明とは異なる。
【0023】
図20乃至図23に、上記第1乃至第4実施形態の構成を用いた光沢センサを示す。これらのセンサは、投光素子1から偏光フィルタ9により一方向の偏光方向の光を照射し、被検出物体Mからの反射光を偏光ビームスプリッタ11(PBS)により偏光成分ごとに分離して、2つの受光素子51,52で受光する。それより、反射光の偏光成分割合を演算することにより、被検出物体Mの表面光沢度を検出するものである。これら光沢センサにおいて、光沢度は正反射光量であるため距離変動による正反射光量の変化は、検出において不適当となる。よって、投光側において図示のような構成、すなわち、レンズ3を傾ける、専用レンズ3Aを用いる、光学素子7を用いる、楔型ガラス7Aを用いるのいずれかを採用することにより、距離変動に影響されない検出を可能としている。
【0024】
図24(a)(b)は、光沢センサの他の実施形態を示す。センサの投光側はいずれも図20と同じであり、受光側は、(a)では、投光の被検出物体による正反射光をほぼ受け得る位置に第1及び第2の受光素子51,52を配置し、各受光素子の前には互いに直交する方向に偏光フィルタ9,9´(偏光フィルタ9は投光側と同じ偏光方向)を配置する。また、(b)では、投光の被検出物体による正反射光をほぼ受け得る位置に第1の受光素子51を配置し、第2の受光素子52を正反射光を受け得ない位置に配置し、第1の受光素子51の前には投光側と同じ方向の偏光フィルタ9を配置し、第2の受光素子52の前には投光側と直交する方向の偏光フィルタ9´を配置する。
【0025】
これらの構成により、第1の受光素子51では、専ら正反射光を受光し、第2の受光素子52では、被検出物体での拡散反射光を受光し、これら検出信号を演算することで、表面光沢度を検出することが可能となる。このセンサ構成においても投光ビームプロファイルの最適化により、距離特性の改善が可能である。
【0026】
図25は、反射型光電センサを印刷物判別装置に応用した例を示す。印刷物判別装置101は、上述したような反射型光電センサ102を内蔵し、印刷物や重要書類113が搬入されることで、その反射光を検出して、その受光出力を所定の判定値と比較することで、印刷物や重要書類113がオリジナルなものであるか偽造品かの判別を行う。性能を向上させたセンサにより、印刷物等の真贋判別をより高度に行うことができる。
【0027】
次に、第5実施形態を説明する。被検出物体からの正反射光を受光するセンサを利用する前提条件として、投光されるビームの強度分布がある。図26に示すように、正反射光を受光するため、被検出物体(X2)の角度による影響を考慮しなければならず、実使用の角度範囲において、受光素子(PD)位置でけの正反射光のビーム強度が一定になるような強度分布を持つ必要がある。さらに、この前提条件を考慮しただけでは、受光量の距離特性が、前述の図4、図5に示すように変動してしまう。そこで、距離に対し信号量が変化しないセンサ構成とする必要がある。その構成を図27(a)(b)に示す。このセンサは、光源10からの光を偏光フィルタ13を通して被検出物体Mに斜めに投光し、被検出物体Mの鏡面正反射光を偏光ビームスプリッタ30により偏光成分ごとに分離して、2つの受光素子受光素子PD11,PD12で受光する。ここに、受光素子PD11,PD12の前の光路中に開口21,22をそれぞれ有する開口部材を配置する。その実効開口面積は、図28に示すように、入射角度によって変化し、被検出物体Mが搬送される距離範囲内において、その中心距離から遠ざかると(角度1寄り)、開口面積が拡大し、近づくと(角度3寄り)、開口面積が減少する。そこで、図29に示すように、被検出物体(紙葉)の距離による受光量変動のカーブに対して、開口面積の角度変化のカーブを考慮して開口を配置することにより、距離特性を打ち消すことができる。これにより、良好な距離特性が実現できる。実際のセンサに搭載し、実測した改善前と後の結果を図30に示す。開口は被検出物体Mに平行に配置し、θを35°とし、標準距離(横軸)が0での光量(縦軸)を1とした。
【0028】
第6実施形態によるセンサ構成を図31に示す。ここでは、先述の開口に代えて、入射角により透過率が変化する光学素子31,32を受光素子前に配置している。原理的には第5実施形態と同じであり、中心距離に対し遠距離側に検出対象物が存在する場合は、受光量をより多く取るように、また近距離側に存在する場合はより少なくなるように補正する。光学素子に要求される特性は、図32に示す通りであり、その特性は薄膜蒸着のガラス等で達成することができる。その一例は前述の図16に示した通りである。薄膜蒸着の設計時に入射角と波長等の条件で膜厚を決定していくため、入射角が変わると光から見た仮の膜厚が変化する。そのため、この膜厚や材質の最適化により、最適なセンサ特性を得ることが可能となる。
【0029】
第7実施形態によるセンサ構成を図33に示す。本例のように光学素子33を偏光ビームスプリッタ30の手前に配置してもよい。光学素子33には、透過率特性が最適化されたものを用いる。
【0030】
第8実施形態によるセンサ構成を図34(a)に示し、偏光ビームスプリッタの入射角特性を図34(b)に示す。このセンサは、原理的には第5実施形態と同様であり、偏光ビームスプリッタのS偏光の反射率、P偏光の透過率に対して、第5実施形態で必要とされた特性を実現することにより達成できる。この場合、偏光分離の機能と距離特性改善の機能を兼ねることになり、コスト的、外形的にも効果がある。
【0031】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、投光ビームプロファイルは、受光素子の受光位置での反射光のプロファイルが距離特性を補正し得る方向に増加傾向にある特性とすればよく、その増加傾向を持つ範囲は、センサの使用距離範囲により決まる反射光のビームプロファイル中の実使用範囲内であればよい。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、投光側でビームプロファイルに距離特性のための補正をかけるため、拡散反射光の影響を考慮することなく、正反射光のみの距離特性補正を行うことが可能となる。また、レンズ設計等によっても補正可能なため、現状のコスト、外形等にほとんど影響を与えることがなくなる。さらにまた、拡散反射光の距離特性補正方法と全く独立に対策が可能であるため、両対策を同時に施すことにより、どのタイプのセンサに対しても距離特性を打ち消すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は限定反射型センサの光学系を示す図、(b)はその受光出力−検出距離特性を示す図、(c)は被検出物体の色によって検出特性が影響を受けないようにすることを説明する図である。
【図2】 (a)は測距センサの光学系を示す図、(b)は測距センサの動作を説明する図である。
【図3】 光沢センサの構成を示す図である。
【図4】 反射型センサの光学系を示図である。
【図5】 (a)は同センサにおいて被検出物が近距離の場合の作用を説明する図、(b)は被検出物が遠距離の場合の作用を説明する図である。
【図6】 同センサにおいて被検出物の距離の遠近による作用説明図である。
【図7】 同センサにおいて被検出物の距離に応じて変化する受光パワーの分布特性を示す図である。
【図8】 (a)(b)(c)はそれぞれ本発明の前提としての反射型光電センサの基本光学系と投光ビームプロファイル及びセンサ距離特性を示す図である。
【図9】 (a)(b)(c)はそれぞれ同光学系に用いたレンズの背面図、側面図、及び正面図である。
【図10】 本発明の反射型光電センサによる被検出物体の距離に応じた投光ビームプロファイルと受光位置変化を示す図である。
【図11】 (a)(b)(c)はそれぞれ本発明の第1実施形態によるセンサの光学系、投光ビームプロファイル及びセンサ距離特性を示す図である。
【図12】 (a)(b)は第2実施形態によるセンサの光学系と投光ビームプロファイルを示す図である。
【図13】 (a)(b)はレンズ3Aの背面図及び側面図である。
【図14】 第3実施形態によるセンサの光学系を示す図である。
【図15】 (a)は同センサに用いた光学素子の入射角−透過率特性を示す図、(b)は受光素子位置でのプロファイルを示す図である。
【図16】 (a)(b)は薄膜蒸着したガラス板の透過率の例を示す図である。
【図17】 第3実施形態の変形例によるセンサの光学系を示す図である。
【図18】 第4実施形態によるセンサの光学系を示す図である。
【図19】 (a)(b)(c)は普通の板ガラスではプロファイルが変動しないことを説明するための光学系、ガラス板有りのプロファイルを示す図、ガラス板無しのプロファイルを示す図である。
【図20】 第1実施形態による光沢センサの光学系を示す図である。
【図21】 第2実施形態による光沢センサの光学系を示す図である。
【図22】 第3実施形態による光沢センサの光学系を示す図である。
【図23】 第4実施形態による光沢センサの光学系を示す図である。
【図24】 (a)(b)は光沢センサの他の実施形態を示す図である。
【図25】 (a)(b)は反射型光電センサを印刷物判別装置に応用した例を示す外観図及び部分斜視図である。
【図26】 正反射光を受光するセンサにおいて被検出物体角度の影響を示す図である。
【図27】 第5実施形態によるセンサ構成を示す図である。
【図28】 実効開口面積が変化する様子を示す図である。
【図29】 距離に対する開口なし時の受光量と開口面積と開口あり時の受光量の各特性を示す図である。
【図30】 センサの改善前と後の実測結果を示す図である。
【図31】 第6実施形態によるセンサ構成を示す図である。
【図32】 光学素子に要求される特性を示す図である。
【図33】 第7実施形態によるセンサ構成を示す図である。
【図34】 第8実施形態によるセンサ構成と光学素子の特性を示す図である。
【符号の説明】
1 投光素子、3 光学レンズ(光学素子)、3A 専用レンズ(光学素子)、
5 受光素子、7 光学素子(薄膜蒸着を施したガラス板)、
7A 楔型のガラス板、M 被検出物体、10 光源(投光素子)
11,12 PD(受光素子)、21,22 開口、
30 偏光ビームスプリッタ、31,32,33 光学素子
Claims (4)
- 被検出物体に光を照射する投光素子を含む投光光学系と、この投光光学系から出射された光の被検出物体による反射光を受光するを受光素子を含む受光光学系とを有し、前記受光素子による受光信号に基づき少なくとも被検出物体の表面光沢度を検出する反射型光電センサにおいて、
前記投光光学系は、非平行な投光ビームを被検出物体に向けて投光し、
前記受光光学系は、被検出物体として鏡面を配置したときに、その反射光が拡がってゆく光路中に配置され、
前記投光光学系が投光する投光ビームは、一方向に増加傾向を持つビームプロファイルであり、
その方向が、投光ビームの光軸とその正反射光の光軸とを含む面と、反射光の光軸に対し垂直な面との交差線上において、投光光学系に近付く方向であることを特徴とする反射型光電センサ。 - 前記投光素子と被検出物体との間にビームプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この光学素子は光学レンズを含み、この光学レンズは、投光素子とレンズの主点で決まる投光光軸と正反射光の光軸とを含む面に直交する面に対して非対称に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型光電センサ。
- 前記投光素子と被検出物体との間にビームプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この光学素子は、入射角により透過率の変化する特性を持つ多層膜光学素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の反射型光電センサ。
- 前記投光素子と被検出物体との間にビームプロファイルを変化させる光学素子が配置され、この光学素子は、楔型にカットされたガラス板を含むことを特徴とする請求項1に記載の反射型光電センサ。
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