JP2000080153A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
硬化性樹脂組成物Info
- Publication number
- JP2000080153A JP2000080153A JP10251141A JP25114198A JP2000080153A JP 2000080153 A JP2000080153 A JP 2000080153A JP 10251141 A JP10251141 A JP 10251141A JP 25114198 A JP25114198 A JP 25114198A JP 2000080153 A JP2000080153 A JP 2000080153A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound
- epoxy
- molecule
- groups
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Abstract
優れ、半導体封止用樹脂、異方性導電接着フィルム、導
電性樹脂等のエレクトロニクス用途に適したエポキシ樹
脂用潜在性硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 以下の化合物(a)、(b)及び(c)
の反応物からなることを特徴とするエポキシ樹脂用潜在
性硬化剤。 (a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エ
ポキシ化合物。 (b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、C
OOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも
1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。 (c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ば
れる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、
SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも
2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基また
は3級アミノ基を有する化合物を除く)。
Description
化剤および硬化性エポキシ樹脂組成物に関し、更には、
半導体封止用樹脂、異方性導電接着フィルム、導電性樹
脂等のエレクトロニクス用途に適したエポキシ樹脂用潜
在性硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。
展により、半導体素子の回路の集積度が急激に増大する
と共に大量生産が可能となり、電子機器の小型・薄型
化、高性能化が急速に進行している。また、これらの電
子機器の普及に伴い、量産における作業性の向上および
コストダウンが重要な問題となってきている。また、こ
れら電子機器用の接着剤として用いられてきたエポキシ
樹脂においても、種々の物性の高性能化がより一層求め
られている。
脂と硬化剤とを使用直前に混合する二液タイプと、主剤
のエポキシ樹脂に硬化剤を予め配合した一液タイプのも
のとがあるが、配合ミスの防止、機械による自動化、ラ
イン化が可能である等の理由から一液タイプのものが好
まれている。一液タイプのエポキシ樹脂組成物には室温
ではエポキシ樹脂化合物と反応しないが、加熱により反
応を開始して硬化する性質を持つ硬化剤、いわゆる潜在
性硬化剤が必要である。
脂、ジシアンジアミド、ヒドラジド化合物等が用いられ
てきたが、これらは硬化に150〜200℃のオーブン
で長時間加熱処理する必要があった。最近では半導体組
立工程の作業性の向上およびコストダウンの要求から短
時間で硬化する硬化性樹脂組成物が求められている。ま
た、プリント配線板等において配線の高密度化が進む
中、高温硬化による熱的ストレスによる精度低下が懸念
されており、またエネルギーコストの観点からも、電子
基板への熱履歴をできるだけ小さくするため、比較的低
温での硬化が求められるようになっている。
のとしては、例えばアミンアダクト型の潜在性硬化剤が
知られており、例えば特開平9−92029では市販の
潜在性硬化剤(アミキュア:味の素(株)製)を導電性
ペーストに用いた例が記載されている。一方、半導体製
造技術が急激に進歩する中で、硬化性エポキシ樹脂組成
物に含まれる硬化剤自身の物性、電気的信頼性への影響
が無視できない存在となってきており、従来用いられて
いたものよりも、よりエレクトロニクス分野用途に適し
た潜在性硬化剤が求められている。
で、耐熱性、電気的信頼性等に優れ、半導体封止用樹
脂、異方性導電接着フィルム、導電性樹脂等のエレクト
ロニクス用途に適したエポキシ樹脂用潜在性硬化剤及び
硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する事を目的とする。
鑑み鋭意検討した結果、特定のアミンアダクト型潜在性
硬化剤が、低温速硬化性であると同時に、従来のものと
比べ、硬化物の耐熱性、電気的信頼性を向上させ、更
に、導電性樹脂に用いた場合、導電性をも向上させるこ
とを見いだし、本発明を完成させた。
(b)及び(c)の反応物からなることを特徴とするエ
ポキシ樹脂用潜在性硬化剤である。 (a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エ
ポキシ化合物。 (b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、C
OOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも
1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。 (c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ば
れる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、
SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも
2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基また
は3級アミノ基を有する化合物を除く)。
(b)、(c)及び(d)の反応物からなることを特徴
とするエポキシ樹脂用潜在性硬化剤である。 (a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エ
ポキシ化合物。 (b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、C
OOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも
1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。 (c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ば
れる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、
SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも
2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基また
は3級アミノ基を有する化合物を除く)。 (d)分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジ
ル化合物。
硬化剤及び分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物を含有することを特徴とする硬化性エポキシ
樹脂組成物である。
硬化剤、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ化合物及び無機系充填剤を含有することを特徴とする
硬化性エポキシ樹脂組成物である。
ける化合物(a)、すなわち、分子内に2個以上のエポ
キシ基を有する脂環式エポキシ化合物としては、脂環式
炭化水素環上にあるエポキシ基および/または脂環式炭
化水素環を形成する炭素原子に直接結合したエポキシ基
を分子内に2個以上有するエポキシ化合物などが挙げら
れる。
れるエポキシ基(Yは置換基を有していてもよい炭素数
2〜8の単環、多環または有橋炭化水素環を示す)を分
子内に2個以上有するエポキシ化合物などが挙げられ
る。
i)で表されるエポキシ化合物を挙げることができる。
エポキシ化合物が沸点が高い点で好ましく、特に(vi)
で表される脂環式エポキシ化合物は低粘度でもあり、よ
り好ましい。
化合物としては、例えばダイセル化学工業(株)製の
「セロキサイド 2021」(式(vi)においてR1 及
びR2が水素原子である化合物)、式(vii)で表される
脂環式エポキシ化合物としては、例えばユニオンカーバ
イド社製の「ERL−4299」(式(vii)において
R3 及びR4 が水素原子かつn=4である化合物)等が
市販されている。
を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよ
い。
ン基は、電気的信頼性を落とす重大な要因となるため、
エレクトロニクス用途、特に半導体部品の製造に用いら
れるエポキシ樹脂組成物においては、この濃度をできる
だけ低くすることが要求される。従来の潜在性硬化剤に
おいては通常エポキシ化合物としてグリシジル化合物が
用いられていたが、グリシジル化合物は通常1000p
pm(重量)オーダーの加水分解性ハロゲン基を有する
ため、エレクトロニクス分野における電気的信頼性の点
で好ましいものとは言えなかった。また精製により加水
分解ハロゲン基を低減させることもできるが、純度の高
いものを得るのが困難であり、また精製を行う場合、工
程の増加、コストの増大等の問題を生じる。脂環式エポ
キシ化合物は本質的に加水分解性ハロゲン基を含んでお
らず、上記の問題が生じることなく、潜在性硬化剤中の
加水分解性ハロゲン基を大幅に低減する事ができる。
ける化合物(b)、すなわち、分子中にOH基、SH
基、NH基、NH2 基、COOH基及びCONHNH2
基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミ
ノ基を有する化合物は例えば式(3)で表される。
2 基、COOH基またはCONHNH2 基を示し、
R5 、R6 はそれぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数2〜20のアルケニル基、ベンジル基などの
アラルキル基、またはこれらの炭化水素基中の一部に炭
素以外の原子、例えば酸素、ハロゲンや上記Wで示され
る官能基などが置換あるいは介在した基を示し、R7 は
上記R5 、R6 と同じ各基の2価の残基を示す。また、
R5 とR6 、あるいはR5 、R6 、R7 が互いに結合
し、環を形成していてもよい。また、化合物(b)とし
ては、例えば下記式(4)、(5)、(7)で示される
ように3級アミノ基が環に含まれている化合物でもよ
い。
れぞれ独立に水素原子、上記式(3)で示したR5 、R
6 と同じ各基、アルキル基もしくはアリール基で置換さ
れていてもよいアリール基、または上記Wで示される官
能基を示し、R11 が水素原子である場合を除いてR8、
R9 、R10 、R11 のうち少なくとも1つはWで示され
る官能基、あるいはWで示される官能基を有する基であ
る。またR11 が水素原子の場合においてもR8 、
R9 、R10 がWで示される官能基、あるいはWで示さ
れる官能基を有する基であってもよい。)
立に水素原子、上記式(3)で示したR5 、R6 と同じ
各基、またはアルキル基またはアリール基で置換されて
いてもよいアリール基を示す。R14は上記式(3)で示
したR5 、R6 と同じ各基の2価の残基、またはアルキ
ル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリー
レン基を示す。X’は水素原子または式(6)
同じであり、R16は水素原子、上記式(3)で示したR
5 、R6 と同じ各基、またはアルキル基もしくはアリー
ル基で置換されていてもよいアリール基である。)で示
される基を示す。R15およびR16がともに水素原子でな
い場合は、R12 、R13 、R14、R15、R16 のうち少
なくとも1つはWで示される官能基、あるいはWで示さ
れる官能基を有する基である。また、R15、R16のどち
らか一方あるいは両方が水素原子の場合においてもR
12 、R13 、R14、R15、R16がWで示される官能基、
あるいはWで示される官能基を有する基であってもよ
い。
はWで示される官能基を有するR5 、R6 と同じ基であ
る。)
ては、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、1−メ
チル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシ
メチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチル
アミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチル
アミノエタノール、2−メチルイミダゾール、2−エチ
ル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾ
ール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾー
ル、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)
−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3
−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ
−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒド
ロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾ
リン、2−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミ
ダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−
メチルイミダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−
フェニルイミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾ
リン、テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,
3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミ
ダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメ
チレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル
−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾ
リン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレ
ン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,2−フェニレ
ン−ビス−イミダゾリン、1,3−フェニレン−ビス−
イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−イミダゾリ
ン、1,4−フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾリ
ン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
N−β−ヒドロキシエチルモルホリン、2−ジメチルア
ミノエタンチオール、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト
ピリジン、4−メルカプトピリジン、N,N−ジメチル
アミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシン、ニコチン
酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N−ジメチルグ
リシンヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチ
ン酸ヒドラジド、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエ
チルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピル
アミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミ
ノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロ
ピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミ
ン、N−アミノエチルピペラジン、ジメチルアミノエチ
ルピペラジン、ジエチルアミノエチルピペラジン等が挙
げられる。
びNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに
3級アミノ基を有する化合物が好ましい。
アミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエ
タノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノ
エタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブト
キシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、N−β−
ヒドロキシエチルモルホリン、1−(2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、
1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2
−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロ
キシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾー
ル、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−
2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミ
ダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)−2−メチルイミダゾリン等の3級アミノ基含有ア
ルコール化合物;2−(ジメチルアミノメチル)フェノ
ール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノール等の3級アミノ基含有フェノール化合物;2−
メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、
2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−フェニルイ
ミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾリン、テト
ラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメ
チル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、
1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビ
ス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−
テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,
3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−
4−メチルイミダゾリン、1,2−フェニレン−ビス−
イミダゾリン、1,3−フェニレン−ビス−イミダゾリ
ン、1,4−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4
−フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、ジメチ
ルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノ
プロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチ
ルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミ
ン、ジブチルアミノエチルアミン、N−アミノエチルピ
ペラジン、ジメチルアミノエチルピペラジン、ジエチル
アミノエチルピペラジン等の1級または2級アミノ基含
有3級アミン化合物が挙げられる。
有アルコール化合物、1級または2級アミノ基含有3級
アミン化合物である。
としてより好ましいのは、1−(2−ヒドロキシ−3−
フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−
(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ
−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、
1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−
エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキ
シ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾ
リン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)
−2−メチルイミダゾリン等の5員環または6員環の窒
素含有複素環構造を持つものであり、特に、1−(2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイ
ミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−
(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチ
ルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシ
プロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等の
イミダゾール骨格を持つものが好ましい。
ミン化合物としてより好ましいのは、2−メチルイミダ
ゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウ
ンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2
−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2,
4−ジメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、
2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ベンジルイ
ミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−(o−ト
リル)−イミダゾリン、テトラメチレン−ビス−イミダ
ゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチ
レン−ビス−イミダゾリン、1,3,3−トリメチル−
1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,
1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−
4−メチルイミダゾリン、1,3,3−トリメチル−
1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリ
ン、1,2−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,3
−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレ
ン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−
4−メチルイミダゾリン、N−アミノエチルピペラジ
ン、ジメチルアミノエチルピペラジン、ジエチルアミノ
エチルピペラジン等の5員環または6員環の窒素含有複
素環構造を持つものであり、特に、2−メチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウン
デシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、
2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メ
チルイミダゾール等のイミダゾール骨格を持つものが好
ましい。
で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ばれる少な
くとも1個の官能基、または分子中にOH基、SH基、
NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも2個の官
能基を有する化合物(ただし分子中にエポキシ基または
3級アミノ基を有する化合物を除く)としては、例え
ば、ピペラジン、アニリン、シクロヘキシルアミンなど
のアミン化合物、アジピン酸、フタル酸、3,9−ビス
(2−カルボキシエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカンなどの多価カルボン
酸、1,2−ジメルカプトエタン、2−メルカプトエチ
ルエーテルなどの多価チオール、フェニル酢酸ヒドラジ
ドなどのヒドラジド化合物アラニン、バリンなどのアミ
ノ酸、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト−3
−フェノキシ−2−プロパノール、メルカプト酢酸、N
−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ヒド
ロキシアニリン、N−メチル−o−アミノ安息香酸、ア
ントラニル酸、サルコシン、ヒドロキシ安息香酸、乳酸
などの2種類以上の官能基を有する化合物、ペンタエリ
スリトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、トリス(ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートなどの多価アルコール化合物、多価フェ
ノール化合物などが挙げられる。
合物が特に好ましく、これらの例としては、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ハイド
ロキノン、カテコール、レゾルシノール、ピロガロー
ル、フェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂などが挙
げられる。
で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
H基、COOH基、CONHNH2基のいずれも有しな
い場合、脂環式エポキシ化合物とこれらの化合物との反
応性が著しく低くなるので好ましくない。また、化合物
(b)、(c)は本質的にグリシジル化合物のように加
水分解性ハロゲン基を含むものではない。
製する際、化合物(a)、(b)、(c)に、更に、
(d)分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジ
ル化合物を添加することもできる。この場合、本発明の
エポキシ樹脂用潜在性硬化剤を製造する際の反応温度及
び反応時間を低減することができ、エポキシ樹脂用潜在
性硬化剤の生産性の観点から利点が生じる。しかしなが
ら、上述したようにグリシジル化合物の添加は潜在性硬
化剤中の加水分解性ハロゲン基の濃度を上げることとな
り、更には本発明の効果を低下させることにもなるの
で、添加の有無および添加量は求められる用途、規格、
トータルのコスト等を考慮し適宜決定される。例えば、
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を導電性樹脂に用
いる場合、添加量は化合物(a)の全重量に対し30重
量%以下であるのが好ましい。グリシジル化合物を添加
する場合、精製を行って加水分解性ハロゲン基の濃度を
低くしたものを用いてもよいが、却って製造コストを挙
げてしまう結果にもなりうるので、状況に応じて適宜判
断される。
個以上のエポキシ基を有するグリシジル化合物として
は、多価グリシジルエーテル化合物、多価グリシジルエ
ステル化合物、多価グリシジルアミン化合物、グリシジ
ルエーテルエステル化合物や式(8)に示される様なグ
リシジルエーテル基と脂環式エポキシ基を分子内に有す
る化合物などが挙げられる。
例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフ
ェノールS、カテコール、レゾルシノール、フェノール
ノボラック樹脂、レゾール樹脂などの多価フェノール化
合物、あるいはグリセリン、ポリエチレングリコール、
多価フェノール化合物と炭素数2〜4個のアルキレンオ
キサイドとの付加反応によって得られる化合物などの多
価アルコール化合物と、エピハロヒドリンを反応させて
得られるグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。多
価グリシジルエステル化合物としては、例えば、アジピ
ン酸、セバチン酸などの脂肪族多価カルボン酸化合物ま
たはフタル酸、テレフタル酸などの芳香族多価カルボン
酸と、エピハロヒドリンを反応させて得られるグリシジ
ルエステル化合物等が挙げられる。多価グリシジルアミ
ン化合物としては、例えば、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、アニリン、m−アミノフェノールなどと、
エピハロヒドリンを反応させて得られるグリシジルアミ
ン化合物等が挙げられる。グリシジルエーテルエステル
化合物としては、例えば、p−オキシ安息香酸、β−オ
キシナフトエ酸などのヒドロキシカルボン酸と、エピハ
ロヒドリンを反応させて得られるグリシジルエーテルエ
ステル化合物等が挙げられる。また、ここにエピハロヒ
ドリンとは、例えばエピクロルヒドリン、エピブロムヒ
ドリン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−クロルプ
ロパン、1,2−エポキシ−2−エチル−3−クロルプ
ロパンなどが挙げられる。
エーテル化合物、グリシジルエステル化合物、グリシジ
ルエーテルエステル化合物が好ましい。特にグリシジル
エーテル化合物が好ましい。
単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
造する際の各化合物の反応割合は、化合物(b)が分子
中にOH基、SH基、COOH基及びCONHNH2 基
から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ
基を有する化合物である場合は、化合物(b)、(c)
のOH基、SH基、COOH基またはCONHNH2基
の当量数の和(但し、CONHNH2 基についてはCO
NHNH2 基がエポキシ化合物に対して2官能性基であ
るため、CONHNH2 基のモル数の2倍をCONHN
H2 基の当量数とする)に対し、化合物(a)(あるい
は化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基
0.5〜2.5倍当量、好ましくは0.6〜1.5倍当
量であり、化合物(b)に対し化合物(c)を2倍モル
以下使用するのが好ましい。化合物(a)(あるいは化
合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基が
0.5倍当量未満では潜在性硬化剤としてエポキシ化合
物に配合した際に十分な貯蔵安定性が得られず、2.5
倍当量以上では反応物の軟化温度が高くなってしまい、
潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際に十分
な速硬化性が発揮されずかつ硬化物が不均一になってし
まう。化合物(b)に対し化合物(c)が2倍モルを超
える場合は硬化性が低下してしまう。
基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミ
ノ基を有する化合物である場合の反応割合は、化合物
(b)、(c)のOH基、SH基、COOH基、CON
HNH2基、NH基、NH2基の当量数の和(但し、CO
NHNH2基、NH2基についてはそれらの基がエポキシ
化合物に対して2官能性基なため、CONHNH2基ま
たはNH2基のモル数の2倍をCONHNH2基またはN
H2基の当量数とする。)に対し、化合物(a)(ある
いは化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ
基0.2〜1.1倍当量である。化合物(a)(あるい
は化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基
が0.2倍当量未満では潜在性硬化剤としてエポキシ化
合物に配合した際に十分な貯蔵安定性が得られず、1.
1倍当量以上では反応物の軟化温度が高くなってしまい
潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際に十分
な速硬化性が発揮されずかつ硬化物が不均一になってし
まう。
例えば化合物(a)、(b)及び(c)(あるいは
(a)、(b)、(c)及び(d))の各化合物を十分
混合し、室温にてゲル化させ、その後80〜150℃の
温度にて反応を完結させ冷却、固化、粉砕する事により
得られる。この際、トルエン、テトラヒドロフラン、メ
チルエチルケトン、ジメチルホルムアミドなどの溶剤中
で反応を行い、脱溶媒、固化、粉砕しても良い。
化合物(a)、(b)及び(c)(あるいは(a)、
(b)、(c)及び(d))の種類、混合割合を変化さ
せることにより任意の軟化温度を有する付加化合物を得
ることができるが、60〜180℃の軟化温度を有する
ものである方が好ましい。軟化温度が60℃未満では潜
在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際、室温で
の貯蔵安定性が悪く、軟化温度が180℃を超える時は
十分な硬化性が得られない。
製する際、上記化合物(a)、(b)、(c)、(d)
の他に、本発明の効果を阻害しない範囲でモノエポキシ
化合物が含まれていてもよい。モノエポキシ化合物とし
ては、例えばブチルグリシジルエーテル、フェニルグリ
シジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシ
ジルエーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエー
テル、グリシジルメタクリレートなどのモノエポキシ化
合物が挙げられる。
剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の硬化
剤、例えば酸無水物、ジシアンジアミド、ヒドラジド化
合物、グアナミン類、メラミン類などと併用する事もで
きる。
硬化剤の原料となる各化合物は、一部の化合物について
既に述べたが、必要に応じ、蒸留、再結晶等の常法によ
り適宜精製して用いてもよい。
温速硬化性であり、接着に高温を要しないため、被着体
である電子素子、液晶パネル等のエレクトロニクス部品
への熱的ストレスを低減でき、また接続精度の低下や不
良を低減できる。また、低温速硬化性であると同時に、
従来のアミンアダクト型潜在性硬化剤に比べ以下の優れ
た特徴を有する。 (1)加水分解ハロゲン基の濃度が低く、電気的信頼性
にも優れている。 (2)得られる樹脂のガラス転移点を上昇させ、硬化物
の耐熱性を向上させる。 (3)導電性樹脂に用いた場合、硬化物の導電性を向上
させる。
潜在性硬化剤を(B)分子内に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ化合物に均一に混合することにより容易
に本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物とすることができ
る。
る、(B)分子内に2個以上のエポキシを有するエポキ
シ化合物としては、前述した、化合物(a)として用い
られる脂環式エポキシ化合物あるいは化合物(d)とし
て用いられるグリシジル化合物等の種々のエポキシ化合
物を挙げることができる。エレクトロニクス分野におい
ては、グリシジル化合物として、精製により加水分解性
ハロゲン基の濃度を低くしたものが用いられるが、本発
明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤においても加水分解性
ハロゲン基濃度が低く、エレクトロニクス用途により適
した硬化性エポキシ樹脂組成物とすることができる。
る(A)本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の使用量
は、(B)分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物100重量部に対して0.3〜50重量部で
あるのが好ましい。0.3重量部未満では十分な硬化性
が得られず、50重量部を超えると硬化物の性能低下を
招く原因となる。
性エポキシ樹脂組成物に、更に(C)無機系充填剤を添
加することにより、例えば導電性樹脂組成物、異方性導
電接着フィルム、半導体封止用樹脂組成物として用いら
れる硬化性エポキシ樹脂組成物とすることができる。
フィルムとして用いる場合、無機系充填剤としては、導
電性充填剤である金、銀、銅、パラジウム、ニッケル等
の金属粉、カーボンブラック、グラファイト等が挙げら
れる。また、鉄、銅、ニッケル等の金属粉、カーボンブ
ラック、シリカ粉末、ポリスチレン等の有機樹脂粉体の
表面を金、銀等の導電性材料で被覆した複合充填剤も使
用できる。充填剤の粒子形状は球状、フレーク状、樹枝
状等適宜使用できる。通常、コストと導電性の観点から
銀粉が多用されている。
る場合、無機系充填剤としては、アルミナ、シリカ、炭
酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、タルク、ベントナイト、硫酸バリウム、アエロジル
等の粉末が挙げられる。特に結晶シリカ、溶融シリカ等
のシリカが多用されている。
脂組成物に用いる場合、組成物100体積に対して10
体積%〜55体積%である。10体積%未満では十分な
導電性が得られず、55体積%を超えると組成物の粘度
が高くなり過ぎ、実用性がない。好ましくは15体積%
〜55体積%である。また、異方性導電接着フィルムに
用いる場合、フィルム100体積に対して0.1体積%
〜25体積%であり、さらに好ましくは過剰な導電性の
無機系充填剤により隣接する回路が短絡するのを防止す
るために0.1体積%〜10体積%である。また、半導
体封止用樹脂に用いる場合、充填剤を除く樹脂100重
量部に対して40重量部〜90重量部である。
本発明の効果を妨げない範囲で、硬化性エポキシ樹脂組
成物に通常配合される有機系充填剤を配合することもで
きる。このような有機系充填剤としては、ナイロン微粒
子、ポリスチレン微粒子、ポリエチレン微粒子、架橋ゴ
ム微粒子、アクリル系コアシェル微粒子、ゴム系コアシ
ェル微粒子、シリコーン微粒子、エチレン−アクリル酸
共重合体微粒子などが挙げられる。
発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じてその他の添
加物を添加してもよい。このような添加剤としては、例
えば、アクリルオリゴマー、シリコーンなどの流動調整
剤、表面調整剤や着色剤、離型剤、界面活性剤、カップ
リング剤、希釈剤、難燃剤、シリコンオイル、ゴム等が
挙げられる。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、製造例および実施例に用いた原料の略称は以下の
通りである。
化合物。 <EP−C1>3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボン酸エステル
(エポキシ当量134、加水分解性塩素なし)
(塩素イオン含量2ppm) <PG−MZ> 1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピル)−2−メチルイミダゾール(塩素イオン含
量70ppm) <DMP−30> 2,4,6−トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール(塩素イオン含量5ppm)
pm) <PNV> フェノールノボラック樹脂(水酸基当量1
04、平均核体数5〜6、塩素イオン含量0.3pp
m) <AA> アジピン酸(塩素イオン含量10ppm)
ポキシ当量184、加水分解性塩素100ppm) <EP−G2> ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エ
ポキシ当量166、加水分解性塩素150ppm) <EP−G3> ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エ
ポキシ当量189、加水分解性塩素1000ppm)
は次に示す方法で調べた。すなわち、エポキシ化合物を
ジオキサンに溶解し、1N水酸化カリウムエタノール溶
液を加えて30分間加熱還流させ、生成した塩素イオン
を0.01N硝酸銀標準液を用いて電位差滴定により定
量した。
g(1.2当量)とをビーカーに秤取り130℃で1時
間加熱し均一に溶解させた後、100℃まで冷却し、予
め70℃に加温しておいたEP−C1、201g(1.
5当量)とEP−G2、50g(0.3当量)の混合物
とを室温で混合し、反応物の温度が110℃〜130℃
になる様に冷却または加熱して1時間反応させる。反応
終了後、室温まで冷却し淡黄色の固体を得た。この付加
物を、粗砕、微粉砕して平均粒径約10μmの粉体を得
た。このエポキシ樹脂用潜在性硬化剤をサンプルNo.
1とする。
エポキシ樹脂用潜在性硬化剤のサンプル番号とその原料
組成を示す。
スフェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量185、
加水分解性塩素300ppm)を表2に示した割合で配
合し、真空らいかい機((株)石川工場製)により減圧下
脱法混合を30分行って各硬化性エポキシ樹脂組成物を
得た。
化剤の塩素イオン濃度の測定>エポキシ樹脂用潜在性硬
化剤の塩素イオン濃度を熱水抽出により測定した。熱水
抽出される塩素イオン量は、本発明の潜在性硬化剤1g
をテフロン容器にとり、純水15mlを加えて密閉し、
121℃で20時間プレッシャークッカ−テストにかけ
て得られる検液をイオンクロマトグラフ分析により求め
た。 <熱水抽出による硬化性エポキシ樹脂組成物の塩素イオ
ン濃度の測定>硬化性エポキシ樹脂組成物を150℃で
30分硬化させて得られた硬化物を粉砕し、熱水抽出に
よる塩素イオン濃度を定量した。熱水抽出される塩素イ
オン量は、前記の粉砕した硬化物1gをテフロン容器に
とり、純水15mlを加えて密閉し、121℃で20時
間プレッシャクッカーテストにかけて得られる検液をイ
オンクロマトグラフ分析により求めた。 <ゲルタイムの測定>特に断りがない場合は安田式ゲル
タイマー((株)安田精機製作所)で、約2.5gの硬化
性エポキシ樹脂組成物を用いて表2記載の各温度にて測
定した。 <ガラス転移温度>エポキシ樹脂組成物を1〜2mmの厚
さで150℃で30分間硬化させ、TMA(熱機械分
析)法で測定した。
潜在性硬化剤は低温速硬化性に優れると同時に、熱水抽
出される塩素イオン濃度も低く、また本発明の硬化性エ
ポキシ樹脂組成物は硬化した際のガラス転移温度が高く
耐熱性に優れ、塩素含量も低いことが分かる。なお実施
例の各硬化性エポキシ樹脂組成物を密閉した容器に入
れ、40℃の恒温槽で貯蔵し、流動性のなくなるまでの
日数を測定したところ、1ヶ月から2ヶ月という良好な
貯蔵安定性が示された。
加水分解性塩素150ppm)およびエポキシ樹脂−3
(レゾルシノールジグリシジルエーテル、加水分解性塩
素100ppm)、各潜在性硬化剤及び銀粉(銀粉A:
フレーク状銀粉、粒径1〜10ミクロン、銀粉B:球状
銀粉、粒径0.1〜0.5ミクロン)を表3に示した混
合比率で配合し、真空らいかい機、3本ロールを適宜用
いて硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
脂組成物をスライドグラス上に4mm幅、30ミクロン
厚みになるように塗布し110℃−30分で硬化させた
もの及び150℃−30分で硬化させたものを体積抵抗
率を測定した。 <硬化物の塩素イオン濃度>体積抵抗率の測定と同様の
方法で得られた硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物を粉
砕し、実施例1〜5と同様の方法で熱水抽出される塩素
イオン濃度を定量した。
成物は硬化した際の導電性に優れ、また塩素含量も低い
ことが分かる。
かつ耐熱性、電気的信頼性に優れ、導電性樹脂に用いた
場合、導電性にも優れるエポキシ樹脂用潜在性硬化剤及
び硬化性エポキシ樹脂組成物を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 以下の化合物(a)、(b)及び(c)
の反応物からなることを特徴とするエポキシ樹脂用潜在
性硬化剤。 (a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エ
ポキシ化合物。 (b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、C
OOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも
1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。 (c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ば
れる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、
SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも
2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基また
は3級アミノ基を有する化合物を除く)。 - 【請求項2】 以下の化合物(a)、(b)、(c)及
び(d)の反応物からなることを特徴とするエポキシ樹
脂用潜在性硬化剤。 (a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エ
ポキシ化合物。 (b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、C
OOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも
1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。 (c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ば
れる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、
SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも
2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基また
は3級アミノ基を有する化合物を除く)。 (d)分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジ
ル化合物。 - 【請求項3】 化合物(b)が分子中にOH基、NH基
及びNH2基から選ばれる少なくとも1個の官能基並び
に3級アミノ基を有する化合物である請求項1又は請求
項2記載のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤。 - 【請求項4】 化合物(c)が多価フェノール化合物で
ある請求項1又は請求項2記載のエポキシ樹脂用潜在性
硬化剤。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のエポキシ樹脂用
潜在性硬化剤及び分子内に2個以上のエポキシ基を有す
るエポキシ化合物を含有することを特徴とする硬化性エ
ポキシ樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のエポキシ樹脂用
潜在性硬化剤、分子内に2個以上のエポキシ基を有する
エポキシ化合物及び無機系充填剤を含有することを特徴
とする硬化性エポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25114198A JP3918316B2 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 硬化性樹脂組成物 |
CA002269378A CA2269378C (en) | 1998-04-17 | 1999-04-15 | Curable resin composition |
US09/292,844 US6482899B2 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
EP05015222A EP1593701B1 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
EP99302972A EP0950677B1 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
DE69935623T DE69935623T2 (de) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Härtbare Harzzusammensetzung |
TW088106197A TW409139B (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
DE69927734T DE69927734T2 (de) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Härtbare Harzzusammensetzung |
SG9901875A SG83123A1 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25114198A JP3918316B2 (ja) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | 硬化性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000080153A true JP2000080153A (ja) | 2000-03-21 |
JP3918316B2 JP3918316B2 (ja) | 2007-05-23 |
Family
ID=17218292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25114198A Expired - Lifetime JP3918316B2 (ja) | 1998-04-17 | 1998-09-04 | 硬化性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3918316B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006249342A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 接着剤組成物およびそれを用いた異方導電性接着剤 |
KR100842719B1 (ko) * | 2001-05-16 | 2008-07-01 | 아지노모토 가부시키가이샤 | 에폭시 수지용 잠재성 경화제 및 경화성 에폭시 수지 조성물 |
WO2010035459A1 (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-01 | 積水化学工業株式会社 | エピスルフィド化合物、エピスルフィド化合物含有混合物、エピスルフィド化合物含有混合物の製造方法、硬化性組成物及び接続構造体 |
JP2011079986A (ja) * | 2009-10-08 | 2011-04-21 | Uniplus Electronics Co Ltd | 高導熱且つ低散逸係数の増層接着剤製造方法 |
JP2011132541A (ja) * | 2011-03-22 | 2011-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 接着剤組成物 |
WO2015141347A1 (ja) * | 2014-03-17 | 2015-09-24 | ナミックス株式会社 | 樹脂組成物 |
JP2015196756A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | 国立大学法人名古屋大学 | 導電性高分子組成物及び導電層並びに導電体 |
JP2016071336A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | 富士フイルム株式会社 | 光学フィルム及びそれを備えた偏光板、液晶表示装置、及び光学フィルムの製造方法 |
WO2016143815A1 (ja) * | 2015-03-12 | 2016-09-15 | ナミックス株式会社 | 半導体装置、およびイメージセンサーモジュール |
US9766378B2 (en) | 2014-09-26 | 2017-09-19 | Fujifilm Corporation | Optical film, polarizing plate equipped with the optical film, liquid crystal display device, and method for producing an optical film |
CN114245816A (zh) * | 2019-09-02 | 2022-03-25 | Sika技术股份公司 | 用于cipp应用的潜伏性环氧-胺组合物 |
CN115448859A (zh) * | 2022-10-08 | 2022-12-09 | 江苏三木化工股份有限公司 | 一种硫醇环氧固化剂及其制备方法 |
-
1998
- 1998-09-04 JP JP25114198A patent/JP3918316B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (22)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100842719B1 (ko) * | 2001-05-16 | 2008-07-01 | 아지노모토 가부시키가이샤 | 에폭시 수지용 잠재성 경화제 및 경화성 에폭시 수지 조성물 |
JP2006249342A (ja) * | 2005-03-14 | 2006-09-21 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 接着剤組成物およびそれを用いた異方導電性接着剤 |
WO2010035459A1 (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-01 | 積水化学工業株式会社 | エピスルフィド化合物、エピスルフィド化合物含有混合物、エピスルフィド化合物含有混合物の製造方法、硬化性組成物及び接続構造体 |
JP4730695B2 (ja) * | 2008-09-25 | 2011-07-20 | 積水化学工業株式会社 | 硬化性組成物及び接続構造体 |
JP2011173901A (ja) * | 2008-09-25 | 2011-09-08 | Sekisui Chem Co Ltd | エピスルフィド化合物、エピスルフィド化合物含有混合物、エピスルフィド化合物含有混合物の製造方法、硬化性組成物及び接続構造体 |
JP2011079986A (ja) * | 2009-10-08 | 2011-04-21 | Uniplus Electronics Co Ltd | 高導熱且つ低散逸係数の増層接着剤製造方法 |
JP2011132541A (ja) * | 2011-03-22 | 2011-07-07 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 接着剤組成物 |
US9926405B2 (en) | 2014-03-17 | 2018-03-27 | Namics Corporation | Resin composition |
KR102229770B1 (ko) | 2014-03-17 | 2021-03-18 | 나믹스 가부시끼가이샤 | 수지 조성물 |
WO2015141347A1 (ja) * | 2014-03-17 | 2015-09-24 | ナミックス株式会社 | 樹脂組成物 |
JPWO2015141347A1 (ja) * | 2014-03-17 | 2017-04-06 | ナミックス株式会社 | 樹脂組成物 |
CN106062030A (zh) * | 2014-03-17 | 2016-10-26 | 纳美仕有限公司 | 树脂组合物 |
KR20160134663A (ko) * | 2014-03-17 | 2016-11-23 | 나믹스 가부시끼가이샤 | 수지 조성물 |
JP2015196756A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | 国立大学法人名古屋大学 | 導電性高分子組成物及び導電層並びに導電体 |
US9766378B2 (en) | 2014-09-26 | 2017-09-19 | Fujifilm Corporation | Optical film, polarizing plate equipped with the optical film, liquid crystal display device, and method for producing an optical film |
JP2016071336A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | 富士フイルム株式会社 | 光学フィルム及びそれを備えた偏光板、液晶表示装置、及び光学フィルムの製造方法 |
WO2016143815A1 (ja) * | 2015-03-12 | 2016-09-15 | ナミックス株式会社 | 半導体装置、およびイメージセンサーモジュール |
US10472461B2 (en) | 2015-03-12 | 2019-11-12 | Namics Corporation | Semiconductor device and image sensor module |
CN114245816A (zh) * | 2019-09-02 | 2022-03-25 | Sika技术股份公司 | 用于cipp应用的潜伏性环氧-胺组合物 |
CN114245816B (zh) * | 2019-09-02 | 2023-04-28 | Sika技术股份公司 | 用于cipp应用的潜伏性环氧-胺组合物 |
CN115448859A (zh) * | 2022-10-08 | 2022-12-09 | 江苏三木化工股份有限公司 | 一种硫醇环氧固化剂及其制备方法 |
CN115448859B (zh) * | 2022-10-08 | 2023-12-01 | 江苏三木化工股份有限公司 | 一种硫醇环氧固化剂及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3918316B2 (ja) | 2007-05-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6482899B2 (en) | Curable resin composition | |
EP0942028B1 (en) | Epoxy resin composition | |
TWI811288B (zh) | 一液型樹脂組成物 | |
TWI732059B (zh) | 樹脂組成物、接著劑、封裝材料、壩劑、半導體裝置及影像感知器模組 | |
JP3391074B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
EP0659793B1 (en) | One component epoxy resin compositions containing modified epoxy-amine adducts as curing agents | |
EP0138465A2 (en) | Latent curing agents for epoxy resins | |
JPS61231024A (ja) | 硬化性組成物 | |
JP5158088B2 (ja) | エポキシ樹脂用マイクロカプセル型潜在性硬化剤及びその製造方法、並びに一液性エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 | |
KR20110100235A (ko) | 이미다졸 화합물 함유 마이크로캡슐화 조성물, 그것을 이용한 경화성 조성물 및 마스터배치형 경화제 | |
JP3918316B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
US20070055039A1 (en) | Latent curing agent and composition | |
JP4567377B2 (ja) | 潜在性硬化剤および組成物 | |
JPS6354300B2 (ja) | ||
KR102080030B1 (ko) | 열전도성 접착제 조성물 | |
JP3876954B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
JPS61148228A (ja) | 一液性エポキシ樹脂組成物 | |
JPH0446970B2 (ja) | ||
JP2013053230A (ja) | エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いたペースト状組成物、フィルム状組成物 | |
JP2835359B2 (ja) | 一液性配合物の硬化方法 | |
JP2019189834A (ja) | エポキシ樹脂用硬化剤、マスターバッチ型エポキシ樹脂用硬化剤組成物、一液性エポキシ樹脂組成物、及び加工品 | |
JPH0250128B2 (ja) | ||
JPH0812855A (ja) | 一液性エポキシ樹脂組成物 | |
JPH0446968B2 (ja) | ||
JPH05320318A (ja) | 一液性エポキシド組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040518 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060516 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060718 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061114 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |