JPH05320318A - 一液性エポキシド組成物 - Google Patents

一液性エポキシド組成物

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JPH05320318A
JPH05320318A JP4154069A JP15406992A JPH05320318A JP H05320318 A JPH05320318 A JP H05320318A JP 4154069 A JP4154069 A JP 4154069A JP 15406992 A JP15406992 A JP 15406992A JP H05320318 A JPH05320318 A JP H05320318A
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epoxide
compound
urea
methylethanolamine
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JP4154069A
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Ritarou Nagabuchi
理太郎 永渕
Masao Kubota
正男 窪田
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Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
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Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、硬化剤が常温で液状である
ためエポキシド組成物を造る際に作業性が良く、硬化物
が透明で、貯蔵安定性、低温硬化性に優れた一液性エポ
キシド組成物の提供である。 【構成】 本発明は、1)分子内に平均1個より多くの
エポキシ基を持つエポキシド;100重量部、2)N−
メチルエタノールアミンと尿素を反応させるか、又はN
−メチルエタノールアミンと尿素およびイソシアナート
化合物を反応させて得られる常温で液状の硬化剤;1〜
30重量部を必須成分として含むエポキシド組成物に関
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】分子内に平均1個より多くのエポ
キシ基を持つエポキシドは種々の硬化剤と組み合わせ、
これと混合することによって常温または加温のどちらの
方法でも硬化させることができる。そして、その硬化物は
多くの物質に優れた接着性を持つため、接着、塗料、注
入、含浸、注型、ポッティングなどの分野に多くの実績
がある。本発明はこのエポキシド関連分野にたいし、取
り扱いが簡便で硬化性に優れたエポキシド組成物を提供
するものであり、より具体的には貯蔵安定性に優れ、比
較的低温で、かつ短時間に硬化させることができる一液
性エポキシド組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術及び課題】従来から使用されている大部分
のエポキシド組成物は、使用直前にエポキシドと硬化剤
ないし硬化促進剤を添加混合する二液性のものである。
二液性エポキシド組成物は、室温あるいは低温で硬化し
うる反面、使用直前に精密に計量、混合しなければなら
ない。この計量に際して本来の決められたエポキシドと
硬化剤との量にたいして誤った計量を行った場合、また
は、正確な計量であってもその後の混合が充分に行われ
ない場合には、硬化物としての目的性能が不足するとい
う問題を生じる。また、従来の二液性エポキシド組成物
はほとんどの場合に可使時間が短いという使用上の障害
があり、これにより自動機械への適用が難しいという欠
点を持つ。そして、これらの欠点を解決する目的で一液
性エポキシド組成物の出現が望まれている。
【0003】一液性エポキシド組成物には、室温ではエ
ポキシドと反応しないが、加熱により反応を開始し硬化
する性質を持つ硬化剤、いわゆる潜在性硬化剤が必要で
ある。潜在性硬化剤化合物として、これまでいくつか提
案されており、その代表的なものとしては、ジシアンジ
アミド、二塩基酸ジヒドラジド、三フッ化ほう素アミン
錯塩、グアナミン類、メラミン、イミダゾール類などが
挙げられる。しかし、ジシアンジアミド、メラミン、グ
アナミン類をエポキシドと混合したものは貯蔵安定性に
優れているが、150℃以上の高温長時間の硬化条件を
必要とする欠点がある。また、これらと硬化促進剤を併
用して硬化時間を短縮することも広く行われているが、
硬化促進剤の添加により硬化時間は短縮するが貯蔵安定
性が著しく損なわれるという欠点が生じてしまう。一
方、二塩基酸ジヒドラジドやイミダゾール類は比較的低
温で硬化はするが貯蔵安定性に乏しい。三フッ化ほう素
アミン錯塩は貯蔵安定性に優れ硬化時間は短いという長
所があるが、耐水性に劣り、そして金属にたいする腐食
性を持つなどそれぞれに欠点を持っている。またこれら
の潜在性硬化剤化合物は常温で固体であり、常温ではポ
リエポキシドに溶解しにくいが、加熱によりポリエポキ
シドに対する溶解度が上がり硬化反応が開始するいわゆ
る分散タイプの硬化剤である。これら分散タイプの硬化
剤は、ポリエポキシド中に均一に分散させるために微粉
末化する必要がある。この微粉末化で粒径を常に同一に
することはきわめて困難であり、この厳密かつ繁雑な工
程は硬化剤化合物の製造コストの上昇につながる。さら
に硬化剤化合物の微粉末をポリエポキシドに均一に分散
させるためにロール等を使用する必要があり作業能率上
からも好ましくない。液状のポリエポキシドに分散させ
た場合には貯蔵中あるいは加熱硬化中に固体の硬化剤化
合物が分離するのを防止する必要がある。また未反応硬
化剤化合物の残存により硬化物が不透明となる等の問題
が生じ易い。一方常温で液状の潜在性硬化剤であるメチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸に代表される液状の酸無水
物はルイス塩基の不存在下では硬化速度が遅く実用的な
硬化温度では硬化剤としての機能を発揮せず、ルイス塩
基の存在下では貯蔵安定性が劣り潜在性を示さない。N
−シアノエチルイミダゾールに代表される常温で液状の
イミダゾール化合物やトリス(ジメチルアミノメチル)
フェノールのオクチル酸塩等の常温で液状の塩も貯蔵安
定性が劣り潜在性硬化剤としては不十分である。特開平
3ー167216で開示されている液状イミダゾール塩
も23℃で24時間保持後のエポキシド組成物の粘度は
初期粘度の3倍以上にまで達しており真の潜在性硬化剤
ではない。特開昭59ー126428、特開昭63ー2
05313に開示されている液状硬化剤は溶剤の添加に
より常温で液状となるものであり硬化剤成分であるジシ
アンジアミド+ジアミノトリアジン誘導体とモノエポキ
シ化合物を反応させて得られる化合物は固体である。従
って溶剤を使用できない系には不都合である。
【0004】このような現状に鑑み、硬化剤成分そのも
のが常温で液状でポリエポキシドとの混合が容易であ
り、かつそのエポキシド組成物が貯蔵安定性に優れ、低
温短時間で硬化し得るもののの開発が望まれていた。
【0005】従って、本発明は経済性、作業性に優れた
常温で液状である潜在性硬化剤を基礎とする、貯蔵安定
性に優れ、比較的低温で短時間に硬化可能なエポキシド
組成物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決する手段】すなわち、本発明は分子内に平
均1個より多くのエポキシ基を持つエポキシド(A)と、
N−メチルエタノールアミンと尿素を加熱反応させてな
る硬化剤化合物(B)か、または、Nーメチルエタノール
アミンと尿素及びイソシアナート化合物を加熱反応させ
てなる硬化剤化合物(C)とを必須成分として含有する一
液性エポキシド組成物に関するものであり、より詳しく
は経済性、作業性に優れた常温で液状である潜在性硬化
剤を基礎とする、貯蔵安定性に優れ、比較的低温で、か
つ、短時間に硬化させることができる一液性エポキシド
組成物に関するものである。
【0007】本発明の必須成分の一つであるエポキド
は、分子内に平均1個より多くのエポキシ基を持つエポ
キシド類であり、例えばビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノー
ルA、テトラメチルビスフェノールA、カテコール、レ
ゾルシン、クレゾールノボラック、テトラブロモビスフ
ェノールA、トリヒドロキシビフェニル、ベンゾフェノ
ン、ビスレゾルシノール、ビスフェノールヘキサフルオ
ロアセトン、ハイドロキノン、テトラメチルビスフェノ
ールA、テトラメチルビスフェノールF、トリフェニル
メタン、テトラフェニルエタン、ビキシレノールなどの
多価フェノールとエピクロルヒドリンとを反応させて得
られるグリシジルエーテル、またはグリセリン、ネオペ
ンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどの脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンと
を反応させて得られるポリグリシジルエーテル、あるい
はp−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸のような
ヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応さ
せて得られるグリシジルエーテルエステル、あるいはフ
タル酸、メチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル
酸、エンドメチレンテトラハイドロフタル酸、エンドメ
チレンヘキサハイドロフタル酸、トリメリット酸、重合
脂肪酸のようなポリカルボン酸から得られるポリグリシ
ジルエステル、あるいはアミノフェノール、アミノアル
キルフェノールから得られるグリシジルアミノグリシジ
ルエーテル、あるいはアミノ安息香酸から得られるグリ
シジルアミノグリシジルエステル、あるいはアニリン、
トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミ
ン、ジアミノシクロヘキサン、 ビスアミノメチルシク
ロヘキサン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,
4'−ジアミノジフェニルスルホンなどから得られるグ
リシジルアミン、さらにはエポキシ化ポリオレフィン、
グリシジルヒダントイン、グリシジルアルキルヒダント
イン、 トリグリシジルシアヌレート、あるいはブチル
グリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ア
ルキルフェニルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジ
ルエステル、スチレンオキサイドなどに代表されるモノ
エポキシド等が挙げられ、これらの1種、または2種以
上を混合して使用できる。
【0008】本発明のもう一つの必須成分である硬化剤
化合物は、N−メチルエタノールアミンと尿素を加熱反
応させるか、または、N−メチルエタノールアミン、尿
素及びイソシアナート化合物を加熱反応させることによ
って得ることができる。 ここで用いられる イソシア
ナート化合物としては、イソホロンジイソシアナート、
メタキシリレンジイソシアナート、1,3-ビス(イソシ
アナートメチル)シクロヘキサン、2,4−トルイレンジ
イソシアナート、2,6−トルイレンジイソシアナート、
1,5−ナフチレンジイソシアナート、1,4−フェニレ
ンジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4′−ジ
イソシアナート、2,2′−ジメチルジフェニルメタン
−4,4′−ジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナー
ト、フェニルイソシアナートなどが挙げられるがこれら
の中で常温で液状のイソシアナート化合物が取り扱い易
く好ましい。
【0009】本発明の硬化剤化合物は基本的には次のよ
うに合成される。N−メチルエタノールアミンと尿素を
反応させて得られる硬化剤(B)の場合は、N−メチル
エタノールアミン1.0モルに対して尿素を1.0モル以
上1.7モル以下好ましくは1.1モル以上1.6モル以
下の割合で加え115℃〜160℃好ましくは120℃
〜140℃で2〜5時間脱アンモニア反応を行うことに
よって得られる。尿素の割合が1.0モルより少ない量
では貯蔵安定性に劣るものとなり、1.7モルより多い
量では未反応尿素が経時的に析出してくる。
【0010】また、N−メチルエタノールアミン、尿素
及びイソシアナート化合物の原料よりなる硬化剤(C)の
場合は、N−メチルエタノールアミン1.0モルに対し
て尿素を0.7モル〜1.7モル好ましくは0.8モル〜
1.6モルの割合で加え115℃〜160℃好ましくは
120℃〜140℃で2〜5時間脱アンモニア反応を行
った後、イソシアナート化合物を120℃以下の温度で
反応させることによって得られる。N−メチルエタノー
ルアミン1.0モルに対する尿素の割合が0.7モル以下
ではN−メチルエタノールアミンとイソシアナート化合
物との反応割合が多くなり生成物は高粘度さらには固体
となってしまう。また1.7モル以上では未反応尿素が
経時的に析出してくる。イソシアナート化合物の添加割
合は、硬化剤化合物(C)のアミン価が20以下好まし
くは15以下となる量である。硬化剤化合物(C)のア
ミン価が20より高い値となる添加量では、そのエポキ
ド組成物の貯蔵安定性が劣るものとなる。
【0011】本発明は基本的にエポキシドに硬化剤化合
物を混合させることによって得ることができる。エポキ
シドに対する硬化剤化合物の配合量はエポキシドの種
類、特にそのエポキシドが持つエポキシ基の濃度によつ
て異なり、エポキシド100部に対して1〜30部の範
囲にある。
【0012】本発明の一液性エポキシド組成物には、例
えば酸無水物、ジシアンジアミド、メラミン、グアナミ
ン、二塩基酸ジヒドラジド、イミダゾール類、グアナミ
ン類等の従来から潜在性硬化剤として知られている種々
の硬化剤化合物と併用することも可能である。また、本
発明による一液性エポキシド組成物には、必要に応じて
その他の添加物を添加しても良い。このような添加物の
例としては、アルミナ、シリカ、珪石粉、タルク、ベン
トナイト、炭酸カルシウム、セメントなどの無機質材料
粉末、石綿、ガラス繊維、合成繊維、雲母、金属粉な
ど、更には各種の揺変性付与材及びこれらに類する物が
挙げられる。また、本発明の組成物には、必要に応じて
他の希釈剤、難燃剤等を添加しても良い。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
の実施例の範囲に限定されるものではない。
【0014】硬化剤化合物製造例1 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置を備えた
四つ口フラスコに、N−メチルエタノールアミン 75.
0g(1.0モル)、尿素72.0g(1.2モル)を入れ、窒
素気流下かき混ぜながら徐々に130℃まで加熱し、こ
の温度で2時間保持した。その後、残余のアンモニアを
除くために120℃、50mmHgで1時間減圧操作を行っ
た。得られた生成物はアミン価14、25℃における粘
度14 Pa・s の無色透明な液状化合物であった。ここで
得られた硬化剤化合物をAとする。
【0015】同製造例2 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置を備えた
四つ口フラスコに、N−メチルエタノールアミン75.
0g(1.0モル)、尿素96.0g(1.6モル)を入れ、
窒素気流下かき混ぜながら徐々に130℃まで加熱し、
この温度で2時間保持した。その後、残余のアンモニア
を除くために120℃、50mmHgで1時間減圧操作を行
った。得られた生成物はアミン価14、25℃における
粘度15 Pa・s の無色透明な液状化合物であった。ここ
で得られた硬化剤化合物をBとする。
【0016】同製造例3 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置を備えた
四つ口フラスコに、N−メチルエタノールアミン75.
0g(1.0モル)、尿素48.0g(0.8モル)を入れ、
窒素気流下かき混ぜながら徐々に130℃まで加熱し、
この温度で1時間保持した。その後、残余のアンモニア
を除くために120℃、40 mmHg で2時間減圧操作
を行った。得られた縮合物(a)のアミン価は112であ
った。温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置及
び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに縮合物(a)を1
00.0g入れ、窒素気流下かき混ぜながら60℃まで
加熱した。この温度を保ち、激しくかき混ぜながら、滴
下ロートに入れたタケネート600(武田薬品工業株式
会社製1,3ービス(イソシアナートメチル)シクロヘキ
サン)29.0g(0.3当量)を滴下した。その後100
℃で遊離のイソシアナートが確認されなくなるまで反応
を行った。得られた生成物はアミン価1.4、25℃に
おける粘度721 Pa・s の無色透明な液状化合物であっ
た。ここで得られた硬化剤化合物をCとする。
【0017】同製造例4 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置及び滴下
ロートを備えた四つ口フラスコに硬化剤化合物製造例1
で得られた硬化剤化合物Aを100.0g入れ、窒素気
流下かき混ぜながら80℃まで加熱した。この温度を保
ち、激しくかき混ぜながら、滴下ロートに入れたタケネー
ト600、9.7g(0.1当量)を滴下した。その後、1
00℃で遊離イソシアナートが確認されなくなるまで反
応を行った。得られた生成物はアミン価1.9、25℃
における粘度126 Pa・s の無色透明な液状化合物であ
った。ここで得られた硬化剤化合物をDとする。
【0018】同製造例5 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置及び滴下
ロートを備えた四つ口フラスコに硬化剤化合物製造例1
で得られた硬化剤化合物Aを100.0g入れ、窒素気
流下かき混ぜながら60℃まで加熱した。この温度を保
ち、激しくかき混ぜながら、滴下ロートに入れたTDI
−100(三井東圧化学株式会社製トルイレンジイソシ
アナート)13.0g(0.15当量)を滴下した。その後、
80℃で遊離イソシアナートが確認されなくなるまで反
応を行った。得られた生成物はアミン価2.0、25℃
における粘度270 Pa・s の淡黄色透明な液状化合物で
あった。ここで得られた硬化剤化合物をEとする。
【0019】同製造例6 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素流入装置及び滴下
ロートを備えた四つ口フラスコに硬化剤化合物製造例2
で得られた硬化剤化合物Bを100g入れ、窒素気流下
かき混ぜながら60℃まで加熱した。この温度を保ち、
激しくかき混ぜながら、滴下ロートに入れたTDI−1
00、2.2g(0.025当量)を滴下した。その後、8
0℃で遊離のイソシアナートが確認されなくなるまで反
応を行った。得られた生成物はアミン価8.4、25℃
における粘度26 Pa・sの淡黄色透明な液状化合物であ
った。ここで得られた硬化剤化合物をFとする。
【0020】同製造例7 温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素導入装置を備えた
四つ口フラスコにN−メチルエタノールアミン75.0
g(1.0モル)、尿素90.0g(1.5モル)を入れ、こ
の混合物を窒素気流下かき混ぜながら徐々に130℃ま
で加熱し、この温度で3時間保持した。その後、残余の
アンモニアを除くために120℃、50 mmHg で1時間
減圧操作を行った。得られた縮合物(b)のアミン価は
8.4であった。温度計、還流冷却器、攪拌装置、窒素
導入装置及び滴下ロートを備えた四つ口フラスコに縮合
物(b)を100.0g入れ、窒素気流下かき混ぜながら
70℃まで加熱した。この温度を保ち、激しくかき混ぜ
ながら、滴下ロートに入れたタケネート600、4.9
g(0.05当量)を滴下した。その後100℃で遊離の
イソシアナートが確認されなくなるまで反応を行った。
得られた生成物はアミン価3.2、25℃における粘度
30 Pa・s の無色透明な液状化合物であった。ここで得
られた硬化剤化合物をGとする。
【0021】実施例1〜8 エピクロン830(大日本インキ化学工業製ビスフェノ
ールFタイプエポキシド)100部に、硬化剤化合物製
造例1〜7で得られた硬化剤化合物A〜Gを所要量添加
し混合した。混合は極めて容易であった。これらの組成
物について硬化性、貯蔵安定性及び硬化物の状態を試験
した。
【0022】1.硬化性の評価 設定した各温度における試料約2gのゲル化時間を測定
した。 2.貯蔵安定性 23℃の恒温槽に30日間貯蔵後の粘度変化を調べた。 3.硬化物の状態 120℃で2時間硬化させたものの、表面状態、透明性
を観察した。 以
【0023】上の試験結果を表に示す。 表 実施例1〜8の配合組成および試験結果 実 施 例 番 号 組成 単 位 エピクロン830 重量部 100 100 100 100 100 100 100 100 硬化剤化合物A 重量部 10 硬化剤化合物B 重量部 10 硬化剤化合物C 重量部 10 20 硬化剤化合物D 重量部 10 硬化剤化合物E 重量部 10 硬化剤化合物F 重量部 10 硬化剤化合物G 重量部 10結果 ゲル化時間 120℃ 分 48.1 52.7 78.2 37.4 59.8 58.8 55.0 64.3 150℃ 分 13.6 13.0 24.7 9.8 16.1 17.2 12.8 15.5 貯蔵安定性 (初期粘度) mPa・s 3800 4200 4750 6000 4200 4450 4500 4100 23℃で30日後 倍数 1.5 1.2 1.1 1.2 1.1 1.1 1.1 1.1 硬化物の評価 (120℃/2時間硬化) 透明性 透明 透明 透明 透明 透明 透明 透明 透明 光沢 有 有 有 有 有 有 有 有 ゲル化時間:試験管に試料を2g計り取り、ゲルタイマ
ー(安田精機製作所製)により測定した。 貯蔵安定性:粘度測定は25℃で行った。*23℃で30日貯
蔵後の粘度の、初期粘度に対する割合を調べた。
【0024】比較例1 エピクロン830、100gにキュアゾール2MZ−C
N(四国化成工業株式会社製、1ー(2ーシアノエチ
ル)2ーメチルイミダゾール)を4g添加し、混合し
た。このエポキシド組成物の25℃における粘度は3,
550 mPa・s であった。このエポキシド組成物を23
℃で貯蔵したところ、5日で固化した。
【0025】比較例2 エピクロン830、100gにキュアゾール2E4MZ
−CN(四国化成工業株式会社製、1ー(2ーシアノエ
チル)ー2ーエチルー4ーメチルイミダゾール)を4g
添加し混合した。このエポキシ組成物の25℃における
粘度は3660mPa・s であった。このエポキシド組成物
を23℃で貯蔵したところ8日で固化した。
【0026】比較例3 オクチル酸432.6g(3モル)にトリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール265.0g(1モル)を発
熱を抑制しながら添加混合し、トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノールのオクチル酸塩を得た。エピクロン
830、100gに、得られたトリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノールのオクチル酸塩を10g添加し、混
合した。このエポキシド組成物の25℃における粘度は
3200 mPa・s であった。得られたエポキシド組成物
を23℃で貯蔵したところ4日で固化した。
【0027】
【発明の効果】以上の説明により本発明は経済性、作業
性に優れた常温で液状である潜在性硬化剤を基礎とす
る、貯蔵安定性、低温硬化性に優れた一液性エポキシド
組成物を提供し得るものであることは明らかである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に平均1個より多くのエポキシ基
    を持つエポキシド(A)と、N−メチルエタノールアミ
    ンと尿素を加熱反応させてなる硬化剤化合物(B)とを
    必須成分として含有する一液性エポキシド組成物。
  2. 【請求項2】 分子内に平均1個より多くのエポキシ基
    を持つエポキシド(A)と、N−メチルエタノールアミン
    と尿素及びイソシアナート化合物を加熱反応させてなる
    硬化剤化合物(C)とを必須成分として含有する一液性エ
    ポキシド組成物。
JP4154069A 1992-05-22 1992-05-22 一液性エポキシド組成物 Pending JPH05320318A (ja)

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JP4154069A JPH05320318A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 一液性エポキシド組成物

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JP4154069A JPH05320318A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 一液性エポキシド組成物

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