JP2000078711A - 真空遮断器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、異なる電源の接続が可能か否かを
直ちに判定することを目的とする。 【解決手段】 真空遮断器の１次側接続部５ａ及び２次
側接続部５ｂにそれぞれ接続される異なる電源の位相を
判定する位相判定手段と、その判定結果を基に盤面に取
り付けられた表示手段２の表示状態を制御する表示制御
手段とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、特別高圧配電盤も
しくは高圧配電盤において、異なる電源系統から電源を
引き込んだときに、その異なる電源の接続が可能か否か
を直ちに判別することが可能な真空遮断器に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、特別高圧配電盤もしくは高圧配電
盤において、異なる電源系統から電源を引き込んで、そ
の電源同士を接続するときには、（ａ）配電系統に用意
された計器用変成器を用いて試験用回路を作成し、電圧
測定器等の機材を準備して、電源の突き合わせを実施し
ていた。また、（ｂ）高圧用検相器を用いて直接高電圧
の機器に近付いて位相の測定をしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、（ａ）の方法
では計器用変成器が無い配電系統の場合には単純に突き
合わせが実施できない。このため、外部から確実な基準
電圧を用いて、それぞれの電源から配電系統に送電して
おいて、それぞれの電圧位相を測定し、その値を比較し
て電源系統の位相を確認していた。その系統切換え時に
は一度停電が発生するとともに外部からの確実な基準電
圧の確保が難しい。また、（ｂ）の方法だと高電圧部に
近付くために危険が伴い、検相する場所が離れると測定
ができない場合があった。

【０００４】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
異なる電源の接続が可能か否かを直ちに、かつ確実に判
定することができる真空遮断器を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１記載の発明は、高圧配電盤に収納され、異
なる電源系統から送電された電源を接続する真空遮断器
であって、前記高圧配電盤の盤面に取り付けられた表示
手段と、前記真空遮断器の１次側接続部及び２次側接続
部にそれぞれ接続される前記異なる電源の位相を判定す
る位相判定手段と、この位相判定手段の判定結果を基に
前記表示手段の表示状態を制御する表示制御手段とを有
することを要旨とする。この構成により、測定用の機材
及び配線を準備する等のわずらわしい作業を必要とする
ことなく、また負荷の停電をすることなく、表示手段の
表示状態の確認のみで異なる電源の接続が可能か否かが
判定される。

【０００６】請求項２記載の発明は、上記請求項１記載
の真空遮断器において、前記表示手段は、充電表示用Ｌ
ＥＤであることを要旨とする。この構成により、充電表
示用ＬＥＤの点・消灯を確認することで、異なる電源の
接続が可能か否かが容易に判定される。

【０００７】請求項３記載の発明は、上記請求項２記載
の真空遮断器において、前記充電表示用ＬＥＤの良、否
の判定を行うランプテスト手段を有することを要旨とす
る。この構成により、随時、充電表示用ＬＥＤの動作を
テストすることで、異なる電源の接続が可能か否かの判
定の確実性が保証される。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
１及び図２に基づいて説明する。図１の（ａ），（ｂ）
は真空遮断器の正面図及び側面図、図２は真空遮断器に
取り付けられる充電判定器のブロック図である。まず、
図１の（ａ），（ｂ）を用いて、充電表示機能を内蔵し
た真空遮断器の全体構成を説明する。真空遮断器の正面
パネル１には、異なる電源系統から送電された電源の位
相が同相のときには消灯する表示手段としての充電表示
用ＬＥＤ２と、その充電表示用ＬＥＤ２の良、否の判定
を行うためのランプテスト手段を構成するランプテスト
用ボタン３が組み込まれている。また、正面パネル１背
面側の操作機構部内に充電判定器４が収納され、充電表
示用ＬＥＤ２及びランプテスト用ボタン３が、この充電
判定器４に接続されている。５ａ，５ｂは異なる電源系
統から送電される電源を接続するための主回路接続部で
あり、この主回路接続部５ａ，５ｂにそれぞれ取り付け
られた電圧検出器６ａ，６ｂが充電判定器４に接続され
ている。図２に示すように、充電判定器４内には、表示
制御手段としてのＬＥＤ表示制御器７と比較演算器８が
収納されている。この比較演算器８と電圧検出器６ａ，
６ｂで位相判定手段が構成されている。

【０００９】図２において、電圧検出の方法を説明する
と、電圧検出器６ａ，６ｂでそれぞれ検出された電圧信
号が比較演算器８に入る。比較演算器８では、その２つ
の電圧信号を基に異なる各電源の位相を検知して充電表
示用ＬＥＤ２を点灯させるか否かの判定を行い、ＬＥＤ
表示制御器７に点灯もしくは消灯の指令を与える。主回
路の１次側接続部５ａ及び２次側接続部５ｂにそれぞれ
接続される異なる電源の位相が同じか、もしくは１次側
接続部５ａ・２次側接続部５ｂ両方に電源が接続されて
いないときには充電表示用ＬＥＤ２は消灯状態とする。
一方、１次側接続部５ａ及び２次側接続部５ｂの電源の
位相が異なるとき、もしくは１次側接続部５ａあるいは
２次側接続部５ｂの何れか一方のみが充電されていると
きには充電表示用ＬＥＤ２は点灯する。また、充電表示
用ＬＥＤ２の点灯不良を検出するために、充電表示用Ｌ
ＥＤ２の消灯時に、ランプテスト用ボタン３を押すと、
その信号が充電判定器４に入力され、ＬＥＤ表示制御器
７が充電表示用ＬＥＤ２を強制的に点灯させる制御を行
う。

【００１０】上述したように、本実施の形態の充電表示
機能を内蔵した真空遮断器によると、各々異なる電源系
統から送電された電源を真空遮断器を通して接続しよう
とするとき、今までのように測定用の機材及び配線を準
備する必要もなく、また負荷の停電をすることなく、た
だ真空遮断器の正面パネル１に組み込まれた充電表示用
ＬＥＤ２の消灯を確認するのみで、接続が可能か否かを
直ぐに判定することができる。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明によれば、高圧配電盤の盤面に取り付けられた表示手
段と、真空遮断器の１次側接続部及び２次側接続部にそ
れぞれ接続される異なる電源の位相を判定する位相判定
手段と、この位相判定手段の判定結果を基に前記表示手
段の表示状態を制御する表示制御手段とを具備させたた
め、測定用の機材及び配線を準備する等のわずらわしい
作業を必要とすることなく、また負荷の停電をすること
なく、異なる電源の接続が可能か否かを直ちに判定する
ことができる。

【００１２】請求項２記載の発明は、前記表示手段は、
充電表示用ＬＥＤとしたため、充電表示用ＬＥＤの点・
消灯を確認することで、異なる電源の接続が可能か否か
を容易かつ直ちに判定することができる。

【００１３】請求項３記載の発明は、前記充電表示用Ｌ
ＥＤの良、否の判定を行うランプテスト手段を設けたた
め、異なる電源の接続が可能か否かの判定を、常時確実
に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態である真空遮断器の正面図
及び側面図である。

【図２】図１における充電判定器の内部構成を示すブロ
ック図である。

【符号の説明】

１ 正面パネル（盤面） ２ 充電表示用ＬＥＤ（表示手段） ３ ランプテスト用ボタン ４ 充電判定器 ５ａ，５ｂ 主回路接続部 ６ａ，６ｂ 電圧検出器 ７ ＬＥＤ表示制御器（表示制御手段） ８ 電圧検出器とともに位相判定手段を構成する比較演
算器

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高圧配電盤に収納され、異なる電源系統
   から送電された電源を接続する真空遮断器であって、前
   記高圧配電盤の盤面に取り付けられた表示手段と、前記
   真空遮断器の１次側接続部及び２次側接続部にそれぞれ
   接続される前記異なる電源の位相を判定する位相判定手
   段と、この位相判定手段の判定結果を基に前記表示手段
   の表示状態を制御する表示制御手段とを有することを特
   徴とする真空遮断器。
2. 【請求項２】 前記表示手段は、充電表示用ＬＥＤであ
   ることを特徴とする請求項１記載の真空遮断器。
3. 【請求項３】 前記充電表示用ＬＥＤの良、否の判定を
   行うランプテスト手段を有することを特徴とする請求項
   ２記載の真空遮断器。