JP2000073619A - 免震建物における付帯部分の支持構造 - Google Patents

免震建物における付帯部分の支持構造

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JP2000073619A
JP2000073619A JP24281898A JP24281898A JP2000073619A JP 2000073619 A JP2000073619 A JP 2000073619A JP 24281898 A JP24281898 A JP 24281898A JP 24281898 A JP24281898 A JP 24281898A JP 2000073619 A JP2000073619 A JP 2000073619A
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building
seismic isolation
incidental
base isolation
main structure
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JP24281898A
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Koichiro Kimoto
幸一郎 木本
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Hazama Corp
Original Assignee
Hazama Gumi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物全体としての免震性能を損なわず、かつ
大振動の入力時にも壊れ難い、免震建物における付帯部
分の支持構造を提供することにある。 【解決手段】 主構造部60と、付帯部分としての濡れ
縁55とを備え、この主構造部と基礎との間に免震装置
58を設けた免震建物において、濡れ縁の支柱12の下
端にキャスター15を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免震建物における
付帯部分の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】構造物における付帯部分、例えば、ベラ
ンダ、外階段、濡れ縁又はポーチ屋根等は、主構造部と
比較すると極端に支持荷重が小さく、主構造部を免震構
造にする場合には、構造物全体の免震性能を損なわない
ように、基礎地盤と縁を切って片持ちで支持することが
ある。しかしながら、片持ち構造による支持では長期た
わみが発生したり、長期たわみを防止するために部材断
面が過大になるという欠点があるので、滑り支承や積層
ゴムによって付帯部分の荷重を支持することが提案され
ている。
【0003】図3では、この従来の滑り支承30の側面
図を示した。ここで、免震建物は、免震装置28を介し
て基礎地盤27上に支持された主構造部26と、付帯部
分としてのポーチ屋根24と、滑り支承30を介してポ
ーチ屋根24を支持する支柱22とを備える。この支柱
22は仕上げ材22bにより表面が覆われ、その上端面
22aにはテフロンからなる滑り材31が固定され、ポ
ーチ屋根24の下面には滑り材31に対向する配置でス
テンレス鋼板からなる板体32が固定されている。そし
て、基礎地盤27に横方向の振動が発生した場合、支柱
22は基礎地盤27と共に振動し、その上端の滑り材3
1は板体32の表面を滑りながらポーチ屋根24を支持
する。
【0004】また、滑り材と板体とを備える上記従来の
滑り支承は、図4のような免震建物にも適用されてい
る。すなわち、免震建物は、免震装置58を介して支持
された主構造部60と、この主構造部60の周りに付帯
部分として設けられた濡れ縁55とを備える。そして、
濡れ縁55は、下端に塚石57が固定された支柱56を
備え、塚石57の裏面には滑り材51が固定されてお
り、この滑り材51に対向する配置で、土間コンクリー
ト59上にはステンレス鋼板からなる板体52が埋設さ
れている。なお、濡れ縁55の支持構造としては、図5
に示したように、塚石54の上に積層ゴム式免震装置5
3を設けるものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の滑り支承に
おいて、滑り材が滑動する板体は、振動が作用した際の
主構造部の変位と略同じ程度の大きさのものを使用する
必要があるため、建物の外観を損なうという欠点があ
る。又、滑り材を板体上で良好に滑動させるためには、
滑り材と板体との接触面を平滑に仕上げ、且つ滑り材と
板体とを高精度で平行に設置する必要があるが、その施
工管理は難しく、さらに、滑り材や板体に埃や水が付着
しないように維持することも非常に難しい。
【0006】また、荷重の小さい付帯部分に、主構造部
と同じ直径の積層ゴム式免震装置を使用すると、免震建
物に外力が作用して主構造部を支持する積層ゴムが変形
を開始しても、付帯部分では積層ゴムが変形しないこと
があり、このような場合には付帯部分に破壊が生じた
り、免震装置全体としての剛性が大きくなるので免震周
期が伸びずに免震性能が低下したり、水平面内でねじれ
振動応答が増大して変形限界性能が損なわれ、建物全体
としての免震性能が低減してしまう。一方、付帯部分を
支持する積層ゴム式免震装置を主構造部の装置と同様な
挙動で変形させるために、積層ゴムの剛性を非常に小さ
く且つ細長くすることがある。しかしながら、建物の基
礎地盤に大振動が入力すると、上記免震装置の積層ゴム
は座屈してしまうので、免震装置はその度ごとに取替え
なければならない。
【0007】本発明は上記従来技術の問題点に着目し、
これを解決せんとしたものであり、その課題は、主構造
部の振動応答に追従することができるため、建物全体と
しての免震性能を損なわず、かつ大振動の入力時にも壊
れ難い、免震建物における付帯部分の支持構造を提供す
ることにある。
【0008】また本発明の別の課題は、建物の外観を損
なうことがない、免震建物における付帯部分の支持構造
を提供することにある。
【0009】さらに本発明の別の課題は、施工や維持管
理を容易に行うことができる、免震建物における付帯部
分の支持構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題を解決
するために、本発明は、主構造部と、濡れ縁、ポーチ屋
根、ベランダ又は外階段等の付帯部分とを備え、該主構
造部と基礎との間に免震装置を設けた免震建物におい
て、前記付帯部分を転がりながら支持する転動部材が該
付帯部分に設けられたことを特徴とする付帯部分の支持
構造を提供する。ここで、前記基礎とは、免震装置の下
方に位置する部位であって、基礎地盤や基礎構造等のよ
うに地震が直接伝達して振動する部位を含み、一方、前
記主構造部は、免震装置を介して振動が減衰するように
前記基礎から縁が切られた部位である。
【0011】本発明では、付帯部分を転がりながら支持
するように転動部材を設けたので、地震により主構造部
と基礎地盤や基礎構造との間に変位が生じた際に、支持
荷重の軽量な付帯部分も主構造部の動きに追従できるた
め、水平面内でのねじれ振動応答は抑制され、建物全体
としての免震性能が損なわれることを防止できる。また
本発明において、大地震の発生時にも、前記転動部材は
転がりながら付帯部分を支持するので、転動部材と付帯
部分とは壊れ難いという利点がある。
【0012】本発明の付帯部分の支持構造では、前記転
動部材を覆うように前記付帯部分の仕上げ材を設けるこ
とが好ましい。ここで、前記付帯部分の仕上げ材として
は、例えば、付帯部分としての支柱の表面に設けられた
木製や石材からなる板体、または、付帯部分としての支
柱の塚石と同様な石材、あるいは、この他にも付帯部分
を構成する材料と同様な外観の材料がある。このように
付帯部分の仕上げ材で転動部材を覆うことにより、建物
の外観が損なわれることを防止できる。
【0013】
【実施例】以下、添付図面に基づいて実施例を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。図1
(1)(2)は本発明の支持構造を適用した濡れ縁を簡
略に示した断面図である。ここで、免震建物は、主構造
部60と、付帯部分としての濡れ縁55とを備え、この
主構造部60は、免震装置58を介して基礎上に支持さ
れ、地盤から縁が切られている。また主構造部60の外
周には、支柱12により支持された濡れ縁55が連設さ
れ、この支柱12の下端に転動部材としてのキャスター
15が固定され、このキャスター15が外部から見えな
いように支柱12の下端にはカバー11が設けられる。
つまり、濡れ縁55はキャスター15によって接地する
以外には、基礎や地盤から縁が切られた状態で形成され
ている。そして、図示はされていないが、このカバー1
1の表面には塚石と同様の石材からなる薄板が貼着され
る。
【0014】また前記キャスター15は、図1(2)に
詳細に示したように、支柱12の下端に連結部15aが
固定され、この連結部15aには回転自在に軸受部材1
5bが連設され、軸受部材15bには軸部材15cによ
り車輪15dが枢着され、さらに、軸受部材15bは、
連結部15aの取付け中心軸13との間に持出し角度α
°ができるように形成され、車輪15dは土間コンクリ
ート17の表面に接地している。なお、この土間コンク
リート17の表面では、車輪15dの回転を妨げない程
度の凹凸が許容される。
【0015】上述したように、前記軸受部材15bが連
結部15aに対して回転自在で且つ所定の持出し角度で
形成されたので、キャスター15に外力が作用した場合
には、軸受部材15bが回転して車輪15dの向きを変
え、車輪15dを土間コンクリート17の表面上に回転
可能にする。
【0016】上記免震建物において、地震が発生すると
主構造部60と土間コンクリート59との間には変位が
生じ、キャスター15は土間コンクリート59上を転が
りながら、支柱12を介して濡れ縁55を支持し、これ
により支持荷重の軽量な濡れ縁55は破壊されること無
く主構造部60の動きに追従することができる。したが
って、上記免震建物の水平面内でのねじれ振動応答は抑
制され、建物全体としての免震性能は損なわれること無
く維持される。
【0017】次に、図2を参照してポーチ屋根に適用し
た本発明の支持構造について説明する。図2において、
免震建物は、主構造部26と、付帯部分としてのポーチ
屋根24及び支柱22とを備え、主構造部26は免震装
置28を介して土間コンクリート27上に支持され、地
盤から縁が切られている。そして、ポーチ屋根24は主
構造部26から張出すように形成され、キャスター21
を介して支柱22により支持されている。
【0018】さらに詳細には、支柱22は、その上端面
22aとポーチ屋根24の下面との間に所定長のクリア
ランスができる長さに形成して、土間コンクリート27
上に立設する。そして、支柱22の上端面22aには、
ポーチ屋根24の下面に当接してここを支持するよう
に、キャスター21を設置する。これにより、ポーチ屋
根24は、土間コンクリート27、すなわち地盤から縁
が切られる。また支柱22の表面には、石材、アルミパ
ネルや鋼材又は木材等の板材からなる表面仕上げ材22
bを貼着し、この表面仕上げ材22bの上端部が支柱2
2の上端よりも上方に突き出て、キャスター21を外側
から覆い隠すようにする。なお、キャスター21は図1
に用いたものと同様なキャスターを使用する。
【0019】上記免震建物において、地震が発生すると
主構造部26と土間コンクリート27との間には変位が
生じるが、ポーチ屋根24は、主構造部26に連設され
て土間コンクリート27から縁が切られているため、そ
の下面を転がるキャスター21を介して支柱22により
支持され続けて、主構造部26の動きに追従することが
できる。したがって、ポーチ屋根24は地震時にも破壊
されず、さらに、免震建物の水平面内でのねじれ振動応
答は抑制され、建物全体としての免震性能は損なわれる
こと無く維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は本発明の支持構造を適用した濡れ縁を
簡略に示した断面図であり、(2)は(1)の濡れ縁の
支柱の下端部を拡大して示した断面図である。
【図2】本発明の支持構造により支持されるポーチ屋根
を示す側面図である。
【図3】従来の滑り支承により支持されるポーチ屋根を
示す側面図である。
【図4】従来の滑り支承により支持される濡れ縁を示す
側面図である。
【図5】従来の積層ゴム式免震装置により支持される濡
れ縁を示す側面図である。
【符号の説明】
10 付帯部分の支持構造 11 カバー(付帯部分) 12 支柱(付帯部分) 15 キャスター(転動部材) 20 付帯部分の支持構造 21 キャスター(転動部材) 22 支柱(付帯部分) 24 ポーチ屋根(付帯部分) 26 主構造部 28 免震装置 55 濡れ縁(付帯部分) 58 免震装置 60 主構造部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主構造部と、濡れ縁、ポーチ屋根、ベラ
    ンダ又は外階段等の付帯部分とを備え、該主構造部と基
    礎との間に免震装置を設けた免震建物において、 前記付帯部分を転がりながら支持する転動部材が該付帯
    部分に設けられたことを特徴とする付帯部分の支持構
    造。
  2. 【請求項2】 前記転動部材を覆うように前記付帯部分
    の仕上げ材を設けたことを特徴とする請求項1記載の付
    帯部分の支持構造。
JP24281898A 1998-08-28 1998-08-28 免震建物における付帯部分の支持構造 Pending JP2000073619A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001073473A (ja) * 1999-03-09 2001-03-21 Sekisui Chem Co Ltd 免震建築物の出入り口構造、及び該出入り口構造を備えたユニット式免震建物並びに建物ユニット
JP2012255258A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Taisei Corp 既存下屋の改修方法および下屋構造

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