JP3220917B2 - 建築構造物の支承構造 - Google Patents

建築構造物の支承構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築構造物の所定階に
無柱空間が形成される場合に、その無柱空間部分の直上
階に適用して好適な建築構造物の支承構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、建築構造物の中間階に大空間を
設ける場合には、その大空間上にかかる荷重を支持する
ために、その直上階に、一層分の階高を利用した大トラ
スを組むことが効果的である。
【0003】図4は、このような大空間の直上階に大ト
ラスを組んだ建築構造物を示すものであり、図において
符号1は梁であり、符号2は柱である。また、梁1によ
って上下方向に階層3、4、5、6が区画されている。
階層3及び階層4には、無柱空間7が形成されており、
この無柱空間7の直上階であって、無柱空間7の直上部
分の躯体は、トラス構造8を構成している。
【0004】トラス構造8は、階層5の床を支持する梁
1を下弦材とし、階層6の床を支持する梁1を上弦材と
し、これら上弦材及び下弦材の間に垂直の腹材9及び斜
の腹材10を取り付けることによって構成されている。
【0005】この建築構造物においては、無柱空間7上
方の躯体に大荷重がかかった場合にも、無柱空間7直上
階の躯体がトラス8によって構成されているので、躯体
が堅固に保持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の建築
構造物には次のような問題がある。すなわち、この建築
構造物に地震等によって水平力が作用した場合には、そ
の水平力が、トラス8に伝達され、このトラス8の斜の
腹材10がブレースとして機能するために、トラス8周
辺部に応力が集中し、建築構造物全体の剛性分布が乱れ
たり、トラス8及びその周辺部の設計が困難になるとい
う問題がある。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、荷重を強固に支持することができ、トラスに対する
水平力の伝達を調節することができ、建築構造物の水平
力負担のバランスを取ることが可能な建築構造物の支承
構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の建築構造物の支
承構造は、建築構造物の所定階に設けられた無柱空間の
直上階の躯体がトラス構造として構成され、このトラス
構造の上部に梁が支承されており、前記トラス構造の上
弦材上に受け部材が固定され、前記梁に前記受け部材に
向けて下方へ突出し、該受け部材上に載置される軸体が
固定され、前記受け部材の前記軸体の下面を受ける受け
面が前記上弦材及び梁が水平方向に相対移動したとき
に、これら部材間に伝達される水平力が変化するように
水平面に対して傾斜角が付けられた構成とされているこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の建築構造物の支承構造においては、無
柱空間の上方の躯体に荷重がかかる場合には、この躯体
がトラス構造として構成されているので、この躯体の強
度が十分維持され、破損等が生じることはない。
【0010】また、トラス構造及び梁に地震などによる
水平力が伝達されると、この水平力によって支承部の軸
体と上弦材に設けられた受け部材とが、水平方向の相対
移動を起こす。この際、受け部材の上面には、所定の傾
斜角が付けられているので、軸体と上弦材との間に伝達
される水平力が当該傾斜角に応じたものとなる。したが
って、傾斜角がトラス周辺の部材の強度及び建築構造物
全体の剛性のバランスにあわせて適切に設定された場合
に、トラスに適切な水平力が伝達し、トラスに応力が集
中することを抑さえられることは勿論、トラスの周囲に
負担がかかること、及び建築構造物全体の剛性のバラン
スを崩すことを抑さえることができる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図3を
参照しながら説明する。
【0012】図1において符号11は、本発明による支
承構造を適用した建築構造物、12…は梁、13…は柱
である。建築構造物11の階層14、15、16、17
のうち、階層14及び階層15には、無柱空間18が形
成されており、この無柱空間18の直上階であって、無
柱空間18の直上部分の躯体は、トラス構造19として
構成され、このトラス構造19の上部に梁12aが支承
されている。
【0013】トラス構造19は、階層16の床を支持す
る梁12bを下弦材とし、上弦材20との間に垂直の腹
材21…及び、斜の腹材22…が固定されることによっ
て構成されている。
【0014】上弦材20の上面には、図2に示すよう
に、受け部材23が固定されている。この受け部材23
には、水平面に対して所定傾斜角度θを付けられたすり
鉢状の滑らかな凹部の上面24(受け面)が形成され、
この上面24の周縁部には鉛直方向に立ち上がった立ち
上がり面25が形成されている。
【0015】一方前記上弦材20の上方に位置する梁1
2aの下面には、下方へ突出し、受け部材23の上面2
4上に、その下面26が載置される軸体27が固定され
ている。この軸体27の下面26には、受け部材23の
上面24に付けられた角度と同一の角度が付けられ、こ
の下面26が上面24に当接する状態とされている。こ
の構成において、無柱空間18の上方の躯体に荷重がか
かる場合には、この躯体がトラス構造として構成されて
いるので、この躯体の強度が十分維持され、破損等が生
じることはない。
【0016】また、地震が起き、上記の建築構造物11
に水平方向の外力が作用すると、トラス構造19と梁1
2aが水平方向に相対移動し、図3に示すように、トラ
ス構造19の上弦材20に固定された受け部材23と、
梁12aに固定された軸体27との間に水平方向の相対
移動が生じる。
【0017】このとき、受け部材23及び軸体27相互
に伝達される水平力は、受け部材23の上面24に傾斜
角度θが付けられているため、当該上面24に直交する
力の分力となる。
【0018】また、この伝達される水平力の大きさは、
傾斜角度θの設定によって決定されるために、例えば、 θ=0度の場合: ローラ支承(伝達される水平力0
%) θ=90度の場合: ピン支承(伝達される水平力10
0%) という設定角度の間の範囲で傾斜角度θを設定すること
によって、伝達される水平力を任意の大きさに調節する
ことができる。
【0019】これによって、予めトラス構造19周辺部
に応力が集中しない等、条件を考慮して傾斜角度θを適
切に設定しておけば、トラス構造19周辺部に応力が集
中し、建築構造物11全体の剛性分布が乱れたり、建築
構造物11にねじれが生じたり、トラス構造19及びそ
の周辺部の設計が困難になることを抑さえることがで
き、建築構造物11の水平力負担のバランスを取ること
が可能となる。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明の建築構造物の支
承構造によれば、無柱空間の上方の躯体に荷重がかかる
場合には、この躯体がトラス構造として構成されている
ので、この躯体の強度が十分維持され、破損等が生じる
ことはない。
【0021】また、トラス構造及び梁に地震などによる
水平力が伝達されると、この水平力によって支承部の軸
体と上弦材に設けられた受け部材とが、水平方向の相対
移動を起こす。この際、受け部材の上面には、所定の傾
斜角が付けられているので、軸体と上弦材との間に伝達
される水平力が当該傾斜角に応じたものとなる。したが
って、傾斜角がトラス周辺の部材の強度及び建築構造物
全体の剛性のバランスにあわせて適切に設定された場合
に、トラス構造に適切な水平力が伝達する。これによっ
て、トラス構造周辺部に応力が集中し、建築構造物全体
の剛性分布が乱れたり、建築構造物にねじれが生じた
り、トラス構造及びその周辺部の設計が困難になること
を抑さえることができ、建築構造物の水平力負担のバラ
ンスを取ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の支承構造を適用した建築構造物を示す
縦断面図である。
【図2】図1における支承部分を拡大した縦断面図であ
る。
【図3】図2において、軸体と受け部材が相対移動する
状態を示す説明図である。
【図4】従来の大空間を内部に有する建築構造物を示す
縦断面図である。
【符号の説明】
11 建築構造物 12 梁 12a 梁 12b 梁 18 無柱空間 19 トラス構造 20 上弦材 23 受け部材 27 軸体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築構造物の所定階に設けられた無柱空
    間の直上階の躯体がトラス構造として構成され、このト
    ラス構造の上部に梁が支承されてなり、前記トラス構造
    の上弦材上に受け部材が固定され、前記梁に前記受け部
    材に向けて下方へ突出し、該受け部材上に載置される軸
    体が固定され、前記受け部材の前記軸体の下面を受ける
    受け面は前記上弦材及び梁が水平方向に相対移動したと
    きに、これら部材間に伝達される水平力が変化するよう
    に水平面に対して傾斜角が付けられた構成とされている
    ことを特徴とする建築構造物の支承構造。
JP09340593A 1993-04-20 1993-04-20 建築構造物の支承構造 Expired - Fee Related JP3220917B2 (ja)

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