JP2662621B2 - 摩擦ダンパー - Google Patents

摩擦ダンパー

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、建築物の柱と梁とで構成される架構の内
側に配置され、この建築物の地震動等の揺れを抑制する
目的で使用される摩擦ダンパーに関するものである。
「従来の技術及びその課題」 近年、日本国内においても高層建築物が多数構築され
るようになっている。この場合、世界有数の地震国であ
る日本においては、大地震時において建築物の崩壊を防
止するといった耐震安全性の確保は勿論のこと、中小地
震等において建築物の揺れをできるだけ抑制する制震・
免震機能を建築物に持たせることで、居住者に与える心
理的不安感を緩和することが望まれている。
また、近年インテリジェントビルに代表されるよう
に、建築物内には電子計算機、OA機器、通信施設等の重
要機器が収納されることが多くなってきている。もし、
これらの重量機器が地震によって破壊されたならば、そ
れによる社会的影響は計り知れない大きいものがある
が、これらの重要機器はそれ自体がすべて耐震設計され
ているとは限らないため、建築物側で何等かの手段を講
じておく必要がある。
この発明は前記事情に鑑みてなされたもので、建築物
が地震動等によって揺れた際にこれを効率良く抑制する
ことの可能な摩擦ダンパーの提供を目的としている。
「課題を解決するための手段」 この発明は、建築物の柱と梁とで構成される架構中に
交叉されて一対設けられたブレースの交叉部に配置され
た摩擦ダンパーを、2枚の板状の摩擦板を同軸上に配置
すると共にこれら摩擦板を締結手段により相対的回動自
在な状態で互いに圧接して構成し、これら摩擦板の相接
する面の少なくとも周縁部に摩擦材を設けておくと共
に、前記ブレースを、摩擦材の取付位置より内側で摩擦
板の偏心した位置に相対的回動自在に連結したことを特
徴とするものである。
「実施例」 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明
する。
第1図ないし第3図は、この発明の一実施例である摩
擦ダンパーを示す図である。これら図において、符号1
は柱、符号2は梁であり、いずれも鉄骨で形成されてい
る。そして、これら1対の柱1、1及び梁2、2で構成
される架構内側の対角線L上には、一対のブレース3、
3が交叉されて配置されていると共に、これらブレース
3、3の交叉部には、本実施例の摩擦ダンパー4が配置
されている。
この摩擦ダンパー4は、第2図ないし第3図に示すよ
うに、同軸上に配置された2枚の円板状の摩擦板5、5
から概略構成されている。摩擦板5の一方の面は、水平
面に形成された周縁部5aと、この周縁部5aよりも窪んで
形成された中央部5bとから構成されている。摩擦板5の
軸心にはこれを厚さ方向に貫通する貫通孔6が形成され
ている。これら摩擦板5、5の外径は略同一とされ、そ
の周縁部5a、5aを互いに接した状態で同軸上に配置さ
れ、かつ、これらの貫通孔6、6にボルト7、ナット8
(締結手段)が挿通、緊締されることで、相対的回動自
在な状態で互いに圧接されている。なお、これら摩擦板
5、5の回動をスムースにする目的で、ボルト7、ナッ
ト8と摩擦板5、5との間にはグリースが塗布された
り、あるいは含油軸受材が介在されたりするが、他の周
知手段を用いても良いことは勿論である。
これら摩擦板5、5の相接する周縁部5a、5aの少なく
とも一方の面には、第4図に示すように、その周方向に
間隔をおいて摩擦材9、9、…が貼付されている。この
摩擦材9には、例えば燐青銅、真鍮、カーボングラファ
イト、焼結材等を薄板状に形成したものが用いられる
が、摩擦熱による焼き付け防止及び均質な摩擦力が得ら
れる材質であれば周知の材質から適宜選択されれば良
い。あるいは、摩擦力を向上させる目的でブレーキライ
ニング材を用いても良いことは勿論である。また、摩擦
材9の貼付面積及び貼付間隔も任意であり、摩擦ダンパ
ー4により得ようとする摩擦力に応じて適宜選択されれ
ば良い。
前記ブレース3は、それぞれ2本の斜材10、10に分割
構成されている。そして、摩擦ダンパー4は、これら4
本の斜板10、10、…を介して前記柱1、1及び梁2、2
に連結されている。斜材10は、その一端が柱・梁の接合
部Cに取り付けられたガセットプレート11にピン接合さ
れ、かつその他端がいずれか一方の摩擦板5の外面、す
なわち周縁部5aが形成されていない他方の面にボルト12
を介してピン接合されている。このボルト12と摩擦板5
との間にも、前述と同様に斜板10と摩擦板5との間の相
対的回動をスムースにする手段が講じられている。ブレ
ース3を構成する2本の斜材10、10は、それぞれ同一の
摩擦板5に連結され、その取付位置は、摩擦板5の軸心
を挾んで前記対角線Lから偏心した位置で、かつ、前記
摩擦材9を臨む位置より内側の位置とされている。
次に、前述の如き構成を有する摩擦ダンパー4の作用
について説明する。
摩擦ダンパー4が取り付けられた建築物に地震力が作
用すると、柱1、1及び梁2、2で構成される架構に変
形が生じ、ブレース3を構成する斜材10、10にそれぞれ
圧縮力又は引張力が作用する。例えば、第5図に示すよ
うに、斜材10、10に圧縮方向の軸力Pがそれぞれ生じた
とすると、斜材10、10の取付位置の偏心量をaとすれ
ば、一対の斜材10、10によって2aPの偶力が作用して摩
擦板5が一方向に回転(図示例の場合は右回り)する。
地震時に前記架構が変形すると、斜材10、10、…には引
張・圧縮の軸力が交互に作用するから、2枚の摩擦板
5、5はそれぞれ逆方向に回転する。そして、これら摩
擦板5、5の回転により相接する周縁部5a、5aの面(摩
擦材9、9表面)に摩擦力が発生するため、建築物の振
動エネルギーの一部がこの摩擦力に抗して摩擦板5、5
を回転させるエネルギーに消費され、このエネルギーは
摩擦材9、9での熱エネルギーに変換されて吸収され
る。これにより、建築物の振動エネルギーは摩擦ダンパ
ー4により吸収され、建築物の振動が抑制される。
ここで、摩擦板5への斜材10、10、…の取付位置が摩
擦材9、9、…の内側にあるので、摩擦板5の軸心から
摩擦材9までの距離をrとすれば、斜材10、…の軸方向
の移動は摩擦材9、…の面上においてr/a倍に拡大さ
れ、これにより前述した摩擦によるエネルギーの吸収効
率が向上する。すなわち、第5図に示すように、一方の
摩擦板5の回転角をθとすれば、摩擦材9、…の面上の
動きは2rθとなる。一例として、r/a=2とし、斜材1
0、10が摩擦板5の取付部においてそれぞれ1cmずつ変位
したとすれば、摩擦材9、…の相対すべり量は4cmにな
る。
回転角θによって失われるエネルギーEは、摩擦材
9、…に作用する圧力をP、摩擦係数をμとすれば、 E=2rθμP となる。すなわち、摩擦ダンパー4によって消費される
エネルギーは、回転角θと全圧力Pに比例する。この全
圧力Pは、摩擦板5、5を互いに連結するボルト6、ナ
ット7の締付け力によって導入される圧力である。従っ
て、これら摩擦板5、5に所定の軸力が導入されるよう
に、ボルト6、ナット7を締め付ける必要がある。実際
には、予め締付けトルクと軸力との較正試験を行い、所
定の締付けトルクによってボルト締めすることで、摩擦
板5、5に所定の軸力を導入する。しかし、この軸力を
正確に管理する必要がある場合には、例えば第7図に示
すように、ボルト6と摩擦板5との間にスプリング13等
の弾性部材を介在しておけば良い。
なお、第6図に、摩擦力F(=μP)とすべり量μθ
との履歴特性を示す。この履歴特性の面積が1サイクル
によって失われるエネルギーに相当する。図に示すよう
に、摩擦ダンパー4は他のオイルダンパー等の粘性ダン
パーや鋼棒ダンパー等の履歴ダンパーに比較して履歴特
性の面積が広く、従ってエネルギー吸収能も大きいこと
が特徴である。
なお、この発明の摩擦ダンパー4は、その細部構成が
前記実施例に限定されず、種々の変形例が可能である。
一例として、摩擦板5、5の軸力の管理はスプリング13
等を用いていたが、例えば油圧制御により建築物の揺れ
に応じて適宜軸力を与えれば、建築物に地震等による大
振幅の揺れが発生した時のみ大軸力を与えれば良く、し
かも揺れが止まる寸前に軸力を弱めてやれば、摩擦板
5、5同士がロックする現象を抑えることができ大変好
適である。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明によれば、建築
物の柱と梁とで構成される架構中に交叉されて一対設け
られたブレースの交叉部に配置された摩擦ダンパーを、
2枚の板状の摩擦板を同軸上に配置すると共にこれら摩
擦板を締結手段により相対的回動自在な状態で互いに圧
接して構成し、これら摩擦板の相接する面の少なくとも
周縁部に摩擦材を設けておくと共に、前記ブレースを、
摩擦材の取付位置より内側で摩擦板の偏心した位置に相
対的回動自在に連結したので、建築物に地震力が作用す
ると2枚の摩擦板はそれぞれ逆方向に回転する。そし
て、これら摩擦板の回転により相接する面に設けられた
摩擦材表面に摩擦力が発生するため、建築物の振動エネ
ルギーの一部が摩擦材での熱エネルギーに変換されて吸
収され、建築物の振動が抑制される。しかも、摩擦板へ
のブレースの取付位置が摩擦材の内側にあるので、ブレ
ースの軸方向の移動は摩擦材の面上において拡大され、
これにより前述した摩擦によるエネルギーの吸収効率が
向上する。よって、この発明によれば、建築物が地震動
等によって揺れた際にこれを効率良く抑制することの可
能な摩擦ダンパーを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はこの発明の一実施例である摩擦ダ
ンパーを示す図であって、第1図は建築物に取り付けら
れた状態を示す正面図、第2図は要部を拡大視した正面
図、第3図は第1図のIII−III′線に沿う矢視断面図、
第4図は摩擦材の取付状態を示す正面図、第5図は摩擦
ダンパーに作用する力を説明するための図、第6図は摩
擦ダンパーの履歴特性を示す図、第7図はこの発明の他
の実施例である摩擦ダンパーを示す断面図である。 1……柱、2……梁、3……ブレース、4……摩擦ダン
パー、5……摩擦板、7……ボルト、8……ナット(い
ずれも締結手段)、9……摩擦材、10……斜材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の柱と梁とで構成される架構中に交
    叉されて一対設けられたブレース部の交叉部に配置され
    た摩擦ダンパーであって、この摩擦ダンパーは、2枚の
    板状の摩擦板が同軸上に配置されると共にこれら摩擦板
    が締結手段により相対的回動自在な状態で互いに圧接さ
    れて構成され、これら摩擦板の相接する面の少なくとも
    周縁部には摩擦材が設けられていると共に、前記ブレー
    スが、摩擦材の取付位置より内側で摩擦板の偏心した位
    置に相対的回動自在に連結されていることを特徴とする
    摩擦ダンパー。
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CN107190877B (zh) * 2017-07-18 2023-07-21 西安建筑科技大学 一种半刚性节点摩擦耗能器
CN107447861A (zh) * 2017-09-09 2017-12-08 北京工业大学 一种带斜撑的装配式钢结构方管柱梁柱节点连接装置

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