JP3200313U - 制振構造及び制振パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、弾性体又は粘弾性体を効果的に機能させることができ、制振効率の高い制振構造を提供する。【解決手段】隣接する2本の柱4A、4B間において上梁3と下梁(土台)2との間に配置される柱状部材5と、柱状部材の両側の一対の補強部材6A、6Bと、柱の鉛直方向の中間部に設けられる連結手段7と、一端で連結手段の上部と共に弾性体(高減衰ゴム)13を挟持し、他端が連結手段の上部よりも上方の位置で補強部材に回動可能に結合される一対の上方斜材15、16と、一端で連結手段の下部と共に弾性体13を挟持し、他端が連結手段の下部よりも下方の位置で補強部材に回動可能に結合される一対の下方斜材14、17とを備え、下梁が上梁に対して相対移動すると、一対の連結手段と上方斜材及び下方斜材とが相対回転移動し、弾性体が鉛直面を作用面とするせん断力を受けて制振する。【選択図】図1
Description
本考案は、建築物の制振技術に関し、特に、在来工法である木造軸組工法、及び2X4工法等の枠組壁工法による木造建築物等の制振を行う制振構造及び制振パネルに関する。
従来、強風や地震等による木造建築物等の揺れを抑えるため、種々の制振構造が提案されている。例えば、特許文献1には、梁と土台とそれらの間に立設された一対の柱により枠体が構成され、一対の筋交い部材の各一端が頂部側固定(粘弾性)連結手段に対して開閉脚可能に軸支されて半組立体が形成され、頂部側固定(粘弾性)連結手段が梁の中央部に固定され、一対の固定連結手段が一対の柱の中央部から余裕距離だけ上方の位置に固定され、同一構成の半組立て体が上下対象的に土台に対して組み付けられた制振構造が提案されている。この制振構造によれば、建物に地震等の外力が加わると、粘弾性体が熱を放出しながら弾性変形して地震等の外力を吸収し、制振機能を発揮する。
しかし、上記従来の制振構造は、粘弾性体を含む連結手段の構造が複雑で、機能面でも改善の余地があった。
そこで、本考案は、上記従来の制振構造における問題点に鑑みてなされたものであって、構造が簡単で、弾性体又は粘弾性体を効果的に機能させることができ、制振効率の高い制振構造及び制振パネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案に係る制振構造は、隣接する2本の柱間において上梁と下梁との間に配置される柱状部材と、該柱状部材の前記隣接する2本の柱に面する両側面に当接し、該柱状部材に沿って延設される一対の補強部材と、前記隣接する2本の柱の各々の鉛直方向の中間部に設けられ、互いに相対向する方向に延設される一対の連結手段と、一端で前記連結手段の上部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の上部よりも上方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の上方斜材と、一端で前記連結手段の下部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の下部よりも下方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の下方斜材とを備え、前記下梁が前記上梁に対して相対移動すると、前記一対の連結手段と前記一対の上方斜材及び前記一対の下方斜材とが相対回転移動し、前記弾性体又は粘弾性体が鉛直面を作用面とするせん断力を受けることを特徴とする。
本考案によれば、弾性体又は粘弾性体を挟持する連結手段の構造が簡単であると共に、地震等の際に一対の連結手段と一対の上方斜材及び一対の下方斜材とが相対回転移動し、弾性体又は粘弾性体が熱を放出しながら弾性変形して外力を吸収し、制振機能を発揮する。これにより、例えば、在来工法である木造軸組工法等において、低コストで、効率的な制振を行うことができる。
また、本考案に係る制振パネルは、隣接する2本の間柱間において上繋ぎ材と下繋ぎ材との間に配置される柱状部材と、該柱状部材の前記隣接する2本の柱に面する両側面に当接し、該柱状部材に沿って延設される一対の補強部材と、前記隣接する2本の間柱の各々の鉛直方向の中間部に設けられ、互いに相対向する方向に延設される一対の連結手段と、一端で前記連結手段の上部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の上部よりも上方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の上方斜材と、一端で前記連結手段の下部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の下部よりも下方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の下方斜材とを備え、前記下繋ぎ材が前記上繋ぎ材に対して相対移動すると、前記一対の連結手段と前記一対の上方斜材及び前記一対の下方斜材とが相対回転移動し、前記弾性体又は粘弾性体が鉛直面を作用面とするせん断力を受けることを特徴とする 。
本考案によれば、上記考案と同様に、弾性体又は粘弾性体を挟持する連結手段の構造が簡単で、地震等の際に一対の連結手段と一対の上方斜材及び一対の下方斜材とが相対回転移動し、弾性体又は粘弾性体が熱を放出しながら弾性変形して外力を吸収し、制振機能を発揮し、2X4工法等の枠組壁工法等において、低コストで、効率的な制振を行うことができる。
以上のように、本考案によれば、簡単な構造で、弾性体又は粘弾性体を効果的に機能させることができ、制振効率の高い制振構造及び制振パネルを提供することが可能となる。
次に、本考案を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜図3は、本考案に係る制振構造の一実施の形態を示し、この制振構造1は、隣接する2本の柱4(4A、4B)間において上梁3と土台2との間に配置される柱状部材(間柱)5と、柱状部材5の両側面に当接して延設される一対の補強部材6(6A、6B)と、2本の柱4の各々の鉛直方向の中間部に設けられる一対の連結手段7と、補強部材6と連結手段7との間に設けられた4本の斜材14〜17等を備える。
補強部材6は、例えばハット鋼であって、柱状部材5の両側面に土台2の近傍から上梁3の近傍まで延設され、柱状部材5に釘18によって固定される。この補強部材6には、斜材14〜17等の取り付けの際の寸法調整のために空間6aが形成され、補強部材6A、6Bの各々は、2つの部分に分かれている。
連結手段7は、図2に示すように、釘9によって柱4Bに固定されるハット鋼8と、同形で相対向する2枚の金属製の板状部材10(10A、10B)と、ボルト11、ナット12とで構成され、板状部材10の相対向する面と、ハット鋼8の外表面との間に弾性体としての高減衰ゴム13が固定され、ボルト11が斜材14の貫通孔を挿通する。これによって、斜材14の柱4側の端部は、高減衰ゴム13を介して柱4に回動可能に結合される。
一方、図3に示すように、斜材16の柱状部材5側の端部は、補強部材6Bにボルト19及びナット20によって回動可能に結合される。斜材16の相対向する面と補強部材6Bの外周面との間にはパッキン21が設けられる。
上記連結手段7は、斜材14〜16の各々の柱4側の端部に連結され、斜材14〜17の各々の柱状部材5側の端部は、図3に示したように構成される。
上記構成を有する制振構造1において、図1に示す土台2に地震等により矢印X方向の力が加わると、連結手段7(板状部材10)と斜材14〜17とが相対回転移動すると共に、斜材14〜17に引張り又は圧縮力が加わり斜材14〜17が各々の軸線方向にも移動する。これによって、高減衰ゴム13が鉛直面を作用面とするせん断力を受け、制振構造1を備えた建物の変形が小さくても、高減衰ゴム13を効果的に機能させ、制振効果を発揮する。
尚、上記実施の形態においては、高減衰ゴム13を用いて制振構造を構成したが、高減衰ゴムに代えて、高分子フィルム等の粘弾性体、弾性体としての通常のゴムを用いることもできる。
また、本考案に係る制振構造を土台2と上梁3との間に適用したが、土台2と上梁3との間以外にも、建物の2階以上の上下梁の間に適用することもできる。
さらに、本考案に係る制振構造を木造軸組工法に適用した場合を例にとって説明したが、図1において、隣接する2本の柱4を間柱に、土台2及び上梁3を上下繋ぎ材に代えることにより、制振構造1を枠組壁工法に適用し、簡易な構成で、低コストで、効率的な制振を行うことが可能な制振パネルを構成することもできる。
1 制振構造
2 土台
3 上梁
4(4A、4B) 柱
5 柱状部材
6(6A、6B) 補強部材
6a 空間
7 連結手段
8 ハット鋼
9 釘
10(10A、10B) 板状部材
11 ボルト
12 ナット
13 高減衰ゴム
14〜17 斜材
18 釘
19 ボルト
20 ナット
21 パッキン
2 土台
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4(4A、4B) 柱
5 柱状部材
6(6A、6B) 補強部材
6a 空間
7 連結手段
8 ハット鋼
9 釘
10(10A、10B) 板状部材
11 ボルト
12 ナット
13 高減衰ゴム
14〜17 斜材
18 釘
19 ボルト
20 ナット
21 パッキン
Claims (2)
- 隣接する2本の柱間において上梁と下梁との間に配置される柱状部材と、
該柱状部材の前記隣接する2本の柱に面する両側面に当接し、該柱状部材に沿って延設される一対の補強部材と、
前記隣接する2本の柱の各々の鉛直方向の中間部に設けられ、互いに相対向する方向に延設される一対の連結手段と、
一端で前記連結手段の上部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の上部よりも上方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の上方斜材と、
一端で前記連結手段の下部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の下部よりも下方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の下方斜材とを備え、
前記下梁が前記上梁に対して相対移動すると、前記一対の連結手段と前記一対の上方斜材及び前記一対の下方斜材とが相対回転移動し、前記弾性体又は粘弾性体が鉛直面を作用面とするせん断力を受けることを特徴とする制振構造。 - 隣接する2本の間柱間において上繋ぎ材と下繋ぎ材との間に配置される柱状部材と、
該柱状部材の前記隣接する2本の柱に面する両側面に当接し、該柱状部材に沿って延設される一対の補強部材と、
前記隣接する2本の間柱の各々の鉛直方向の中間部に設けられ、互いに相対向する方向に延設される一対の連結手段と、
一端で前記連結手段の上部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の上部よりも上方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の上方斜材と、
一端で前記連結手段の下部と共に弾性体又は粘弾性体を挟持し、他端が前記連結手段の下部よりも下方の位置で前記補強部材に回動可能に結合される一対の下方斜材とを備え、
前記下繋ぎ材が前記上繋ぎ材に対して相対移動すると、前記一対の連結手段と前記一対の上方斜材及び前記一対の下方斜材とが相対回転移動し、前記弾性体又は粘弾性体が鉛直面を作用面とするせん断力を受けることを特徴とする制振パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015003766U JP3200313U (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 制振構造及び制振パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015003766U JP3200313U (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 制振構造及び制振パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3200313U true JP3200313U (ja) | 2015-10-15 |
Family
ID=54330298
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015003766U Expired - Fee Related JP3200313U (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 制振構造及び制振パネル |
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JP (1) | JP3200313U (ja) |
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2015
- 2015-07-27 JP JP2015003766U patent/JP3200313U/ja not_active Expired - Fee Related
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