JP2000072936A5 - ゴム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール用ゴム組成物およびシール材用ゴム組成物に関し、さらに詳細には、特定のエチレン系共重合ゴムと加硫剤および/または架橋剤とを含有し、機械的強度、圧縮永久歪特性、低温特性のバランスに優れた加硫物を与えるロール用ゴム組成物およびシール材用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エチレン/α−オレフィン/非共役ジエンランダム共重合体は、耐候性、耐熱性などに優れており、自動車用部品、一般工業用ゴム製品、電線被覆材、電気絶縁材、土木建築資材や、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの各種プラスチックの改質材として広く用いられている。特に、ゴムロール用材料として、近年、紙送りロールなどに高油展EPDM(エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体)が使用されているが、EPDMは、ゴムの硬度が高いため、ゴムロールとしての特性を充分に満足しているとはいえない。すなわち、ゴムロールでは、摩擦・摩耗特性が重要視されているが、これらの特性にゴムの硬度との相関が見られ、柔軟なゴムほど、相手材との凹凸に忠実に追従でき、単位面積あたりの荷重が小さくなり、この材料が引き裂かれる恐れも少なくなる。また、従来のEPDMでは、低温特性の面でも充分とはいえず、低温時にゴムの硬度が増加したり、圧縮永久歪が大きくなったりする問題もある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記のゴム組成物が提供されて、本発明の上記目的が達成される。
(1) (A)エチレンから導かれる単位、1−ブテンから導かれる単位、および非共役ポリエンから導かれる単位を有し、下記[1][4]の要件を満たすエチレン系共重合ゴム、ならびに(B)加硫剤および/または架橋剤を主成分として含有することを特徴とするゴム組成物
要件
[1]エチレンから導かれる単位と1−ブテンから導かれる単位とのモル比(エチレン/1−ブテン)が20/80〜85/15であること
[2]ヨウ素価が0.5〜50であること
[3]ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜350であること
[4]示差走査熱量計(DSC)により求めたガラス転移温度(Tg)が−50℃〜−80℃であること
(2) 上記(A)エチレン系共重合ゴムにおける非共役ポリエンが、下記式(I)で表される鎖状非共役ポリエンであることを特徴とする上記(1)に記載のゴム組成物
式(I)
CH2=CH−X−CR1=CR2−R3
(式中、Xは炭素数1〜20の飽和または不飽和炭化水素基を示し、R1、R2は、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜8のアルキル基を示す。ただし、R1、R2が共に水素原子の場合は除く。)
(3) (A)エチレン系共重合ゴムが、さらに下記式(II)で表されるα,ω−ジエンから導かれる単位を有することを特徴とする上記(2)に記載のゴム組成物
式(II)
CH2=CH−(CH 2 ) m −CH=CH2
(式中、mは1〜10の整数である。)
(4) 上記ゴム組成物が、ロール用ゴム組成物であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム組成物。
(5) 上記ゴム組成物が、シール材用ゴム組成物であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載のゴム組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物に用いられる(A)エチレン系共重合ゴムは、エチレン、1−ブテン、および非共役ポリエンから導かれる単位(以下、各々「エチレン単位」、「1−ブテン単位」、「非共役ポリエン単位」という)を有する共重合ゴムである。
(A)エチレン系共重合ゴムにおけるエチレン単位と1−ブテン単位とのモル比(エチレン/1−ブテン)は、20/80〜85/15、好ましくは50/50〜85/15である(上記要件[1])。モル比が上記範囲にあることにより、機械的強度、ゴム弾性および低温特性がバランス良く維持されて好適である。
非共役ポリエンとしては、例えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−プロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、2,5−ノルボルナジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロオクタジエン、1,5−シクロオクタジエンなどの環状ポリエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−ノナジエン、1,8−デカジエンなどの鎖状ジエンが挙げられる。
また、非共役ポリエンとして、下記式(I)で表される鎖状非共役ポリエンを好ましく挙げることができ、具体的には、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−1,8−デカジエン、9−メチル−1,8−デカジエン、9−メチル−1,9−ウンデカジエン、10−メチル−1,9−ウンデカジエン、10−メチル−1,10−ドデカジエン、11−メチル−1,10−ドデカジエン、12−メチル−1,11−トリデカジエン、13−メチル−1,11−トリデカジエン、12−メチル−1,12−テトラデカジエン、13−メチル−1,12−テトラデカジエン、13−メチル−1,13−ペンタデカジエン、14−メチル−1,13−ペンタデカジエン、4−エチリデン−6−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−7−メチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,8−デカジエン、4−エチリデン−9−メチル−1,8−デカジエン、4−エチリデン−9−メチル−1,9−ウンデカジエン、4−エチリデン−10−メチル−1,9−ウンデカジエン、4−エチリデン−10−メチル−1,10−ドデカジエン、4−エチリデン−11−メチル−1,10−ドデカジエン、4−エチリデン−12−メチル−1,11−トリデカジエン、4−エチリデン−13−メチル−1,11−トリデカジエン、4−エチリデン−12−メチル−1,12−テトラデカジエン、4−エチリデン−13−メチル−1,12−テトラデカジエン、4−エチリデン−13−メチル−1,13−ペンタデカジエン、4−エチリデン−14−メチル−1,13−ペンタデカジエン等の鎖状ポリエンが挙げられる。
さらに、下記式(I)おいて、Xは−(CR 4 2 n −(ここで、R4は、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは1〜10の整数である)で示される直鎖あるいは分岐状のアルキレン基が好ましく、特には−(CH 2 n −(ここで、nは1〜10の整数である)で示される直鎖アルキレン基が好ましい。具体的には、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、6−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、8−メチル−1,7−ノナジエン、9−メチル−1,8−デカジエンが挙げられ、特に好ましくは、7−メチル−1,6−オクタジエンが用いられる。これら非共役ポリエンは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(A)エチレン系共重合ゴムのヨウ素価は、0.5〜50、好ましくは10〜45、さらに好ましくは15〜45の範囲にある(上記要件[2])。この場合、ヨウ素価が0.5未満では、機械的強度が劣り、一方、50を超えると、ゴム弾性が損なわれる。ヨウ素価の調整は、非共役ポリエン類の量の調節などにより、容易に実施することができる。
また、(A)エチレン系共重合ゴムは、さらに下記式(II)で表されるα,ω−ジエンから導かれる単位を有することが好ましい。
式(II)
CH2=CH−(CH 2 ) m −CH=CH2
(式中、mは1〜10の整数である。)
このようにα,ω−ジエンを組み合わせて、(A)エチレン系共重合ゴムを製造した場合、得られる(A)エチレン系共重合ゴムの分子量分布が適度に広くなり、加工性が良くなる。
α,ω−ジエンとしては、具体的には、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデカジエン、1,11−ドデカジエン、1,12−トリデカジエン、1,13−テトラデカジエンなどが挙げられ、好ましくは1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエンなどである。これらのα,ω−ジエンは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A)エチレン系共重合ゴムに上記式(II)のα,ω−ジエンから導かれる単位が含まれる場合、その含量は、0.001〜3モル%、好ましくは0.01〜0.3モル%であることが望ましい。
(A)エチレン系共重合ゴムのムーニー粘度(ML1+4、100℃)(以下「ムーニー粘度」ともいう)は、5〜350、好ましくは、15〜300の範囲にある(上記要件[3])。ムーニー粘度が5未満では、得られるゴム組成物の機械的強度が低下する傾向にあり、一方、350を超えると、得られるゴム組成物の加工が困難となる。ムーニー粘度の調整は、重合反応温度の調節、重合反応容器への水素の導入などにより、容易に行うことができる。
(A)エチレン系共重合ゴムの示差走査熱量計(DSC)により求めたガラス転移温度Tgは−50℃〜−80℃、好ましくは−55℃〜−75℃の範囲にある(上記要件[4])。ガラス転移温度Tgが上記範囲にあることにより、低温特性に優れる。
上記メタロセン系触媒としては、例えば、下記成分(C)と成分(D)とからなる触媒、または下記成分(E)と成分(F)とからなる触媒が挙げられる。
成分(C)は、下記一般式(1)で表される遷移金属化合物である。
R''s(C5mp(R'nE)qMQ4-p-q ・・・・・(1)
(式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C5m)はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基である。各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っている。Eは非結合電子対を有する原子である。R'は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基である。R''は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルケイ素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基である。sは1または0である。sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数である。sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数である。n≧2のとき各R'は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を作っていてもよい。Qは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基である。pおよびqは0〜4の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。)
また、成分(D)は、下記一般式(2)で表されるユニットを有するアルミノキサン化合物であり、その化学構造は未だ必ずしも明確ではないが、線状、環状またはクラスター状の化合物、あるいはこれらの化合物の混合物であると推定されている。
−〔Al(R)−O〕− ・・・・・(2)
(式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であり、好ましくは、メチル基、エチル基、イソブチル基、特に好ましくは、メチル基である。)
上記アルミノキサン化合物は、上記R基を少なくとも1個有する有機アルミニウム化合物と水との反応を経る公知の方法によって製造することができる。
上記成分(C)と成分(D)との使用割合は、遷移金属とアルミニウム原子とのモル比(遷移金属/アルミニウム原子)で、通常、1/1〜1/100,000、好ましくは、1/5〜1/50,000の範囲である。
次に、成分(E)は、下記一般式(3)で表される遷移金属アルキル化合物である。
R'' s (C5mp(R'nE)qMR'''4-p-q ・・・・・(3)
(式中、Mは周期律表第4族金属であり、(C5m)はシクロペンタジエニル基または置換シクロペンタジエニル基である。各Rは同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基であるか、あるいは2つの隣接する炭素原子が結合して4〜8員の炭素環を作っている。Eは非結合電子対を有する原子である。R'は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基である。R''は炭素数1〜20のアルキレン基、ジアルキルケイ素またはジアルキルゲルマニウムであって、2つの配位子を結合する基である。sは1または0である。sが1のとき、mは4、nはEの原子価より2少ない数である。sが0のとき、mは5、nはEの原子価より1少ない数である。n≧2のとき各R'は同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を作っていてもよい。R'''は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数7〜40のアルカリール基または炭素数7〜40のアラルキル基である。pおよびqは0〜3の整数であり、かつ0<p+q≦4の関係を満たす。)
上記遷移金属アルキル化合物は、予め合成して使用してもよいし、また上記一般式(3)におけるR''をハロゲン原子に置換した遷移金属ハライドと、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、トリイソブチルアルミニウム、メチルリチウム、ブチルリチウムなどの有機金属化合物とを、反応系内で接触させることにより形成させてもよい。
また、成分(F)は、下記一般式(4)で表されるイオン性化合物である。
([L] k+ p ([M'A 1 2 ....A n ]-) q ・・・・・(4)
(式中[L] k+ は、ブレンステッド酸またはルイス酸であり、M'は周期律表第13〜15族元素である。A 1 〜A n はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜30のジアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシル基、炭素数6〜40のアリール基、炭素数6〜40のアリールオキシ基、炭素数7〜40のアルカリール基、炭素数7〜40のアラルキル基、炭素数1〜40のハロゲン置換炭化水素基、炭素数1〜20のアシルオキシ基または有機メタロイド基である。kはLのイオン価で1〜3の整数であり、pは1以上の整数であり、q=(k×p)である。)
成分(F)の具体例としては、テトラフェニルホウ酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニルホウ酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルホウ酸メチルピリジニウム、テトラフェニルホウ酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラフェニルホウ酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリメチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチル(ジ−n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス[3,5−ジ−(トリフルオロメチル)フェニル]ホウ酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニルホウ酸フェロセニウム、テトラフェニルホウ酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸フェロセニウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記イオン性化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(ゴム組成物の調製と評価)
共重合ゴム(A−1)に代えて上記の共重合ゴム(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行った。その結果、この共重合ゴムを用いた組成物の加硫ゴムは、TBが15.3MPa、EBが330%、JIS A硬度が68、圧縮永久歪(70℃×22時間)が8%であり、また、低温特性は、ゲーマン温度(T10)が−58.5℃であった。これらの結果を表1に示す。このように、共重合ゴム(A−2)を用いた組成物からは、機械的強度、圧縮永久歪、低温特性のバランスに優れた加硫ゴムが得られた。
実施例3(エチレン系共重合ゴム(A−3)の製造)
1,9−デカジエン(以下、「DD」ともいう。)1.3ミリリットルを追加した以外は、実施例2と同じ操作を行い、90gのポリマーを得た。このポリマーは、エチレン含量:62.8モル%、1−ブテン含量:37.2モル%、ヨウ素価:24、ムーニー粘度:75、Mw/Mn:5.8、Tg:−66.1℃のエチレン/1−ブテン/MOCD/1,9−デカジエン共重合ゴム(A−3)であった。共重合ゴム(A−3)の組成および物性を表1に示す。
(ゴム組成物の調製と評価)
共重合ゴム(A−1)に代えて共重合ゴム(A−3)を用いた以外は、実施例1および実施例2と同様にして、コンパウンド(i)およびコンパウンド(ii)の調製、各種特性評価を行った。その結果、この共重合ゴム(A−3)を用いた組成物は、TBが15.8MPa、EBが330%、JIS A硬度が67、圧縮永久歪(70℃×22時間)が7%であり、また、低温特性は、ゲーマン温度(T10)が−59.0℃であった。これらの結果を表1に示す。このように、共重合ゴム(A−3)を用いた組成物からは、機械的強度、圧縮永久歪、低温特性のバランスに優れた加硫ゴムが得られ、ロール加工性も良好であった。
比較例1〜3(ゴム組成物の調製と評価)
共重合ゴム(A−1)〜(A−3)の代わりに、公知の重合方法により得られた表3に示すエチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体、またはエチレン/1−オクテン/非共役ジエン共重合体からなる比較用共重合体((A−4)〜(A−6))を用いた以外は実施例1〜3と同様の方法により、組成物の調製、各種特性評価を行った。共重合ゴム(A−4)〜(A−6)の組成および評価結果を表3に示す。表3に示された結果より、EPDMである共重合ゴム(A−4)、(A−5)をそれぞれ用いた比較例1、2の場合、圧縮永久歪、低温特性、およびロール加工性に劣っており、α−オレフィンとして1−オクテンを共重合した共重合ゴム(A−6)を用いた比較例3の場合、強度に劣り、いずれもロール用素材およびシール材素材として満足できないものであることが明らかである。

Claims (5)

  1. (A)エチレンから導かれる単位、1−ブテンから導かれる単位、および非共役ポリエンから導かれる単位を有し、下記[1][4]の要件を満たすエチレン系共重合ゴム、ならびに(B)加硫剤および/または架橋剤を主成分として含有することを特徴とするゴム組成物
    要件
    [1]エチレンから導かれる単位と1−ブテンから導かれる単位とのモル比(エチレン/1−ブテン)が20/80〜85/15であること
    [2]ヨウ素価が0.5〜50であること
    [3]ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜350であること
    [4]示差走査熱量計(DSC)により求めたガラス転移温度(Tg)が−50℃〜−80℃であること
  2. 上記(A)エチレン系共重合ゴムにおける非共役ポリエンが、下記式(I)で表される鎖状非共役ポリエンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物
    式(I)
    CH2=CH−X−CR1=CR2−R3
    (式中、Xは炭素数1〜20の飽和または不飽和炭化水素基を示し、R1、R2は、同一または異なって、水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示し、R3は炭素数1〜8のアルキル基を示す。ただし、R1、R2が共に水素原子の場合は除く。)
  3. (A)エチレン系共重合ゴムが、さらに下記式(II)で表されるα,ω−ジエンから導かれる単位を有することを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物
    式(II)
    CH2=CH−( CH 2 ) m −CH=CH2
    (式中、mは1〜10の整数である。)
  4. 上記ゴム組成物が、ロール用ゴム組成物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. 上記ゴム組成物が、シール材用ゴム組成物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
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