JP2000070845A - 車輌塗装面の修理方法 - Google Patents

車輌塗装面の修理方法

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JP2000070845A JP10251427A JP25142798A JP2000070845A JP 2000070845 A JP2000070845 A JP 2000070845A JP 10251427 A JP10251427 A JP 10251427A JP 25142798 A JP25142798 A JP 25142798A JP 2000070845 A JP2000070845 A JP 2000070845A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速乾性に優れる紫外線硬化樹脂を用いて仕上
がりが良好でかつ作業時間の短縮された車輌塗装面の修
理方法を提供する。 【解決手段】 車輌塗装面の凹みおよび/または塗膜の
欠損からなる損傷を修理する方法であって、下記工程
a)〜c)を含むことを特徴とする修理方法: a)必要に応じて前処理が施された損傷部に紫外線重合
性組成物からなるパテ原料を埋め込み前記原料を紫外線
硬化させることにより前記損傷部をパテで充填する工
程、 b)a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に
紫外線重合性組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度
のプライマサーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、得
られた原料塗膜を紫外線硬化させてプライマサーフェサ
層を形成させる工程、 c)b)で得られたプライマサーフェサ層上に上塗り塗
装を施す工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車輌塗装面の修理方
法に関し、詳しくは、速乾性に優れる紫外線硬化樹脂を
利用した仕上がりが良好でかつ作業時間の短縮された車
輌塗装面の修理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等の車輌の塗装面に生
じた傷や凹みを修理する方法としては、金属表面処理
剤、パテ類、下塗り塗料、中塗り塗料等を適当に組み合
わせて損傷部を被覆する下地を形成した後、その上に上
塗り塗料による仕上げ塗装を行う方法が一般的である。
また、この様な修理方法に用いられる上記下地作製のた
めの材料としては、様々な樹脂組成物が用いられてい
る。ここで、下地作製のためには通常少なくとも数種類
の樹脂組成物が使用されるにもかかわらず、これら樹脂
組成物の多くは硬化や乾燥に時間がかかることから、待
ち時間が多く作業効率の点で問題であった。
【0003】一方、硬化時間の短い硬化型の樹脂として
紫外線硬化性樹脂が開発されており、自動車等の車輌の
表面に使用できる紫外線硬化性樹脂についても研究が進
んでいる。例えば、特公昭60−30690号公報に
は、自動車用のパテとして使用可能な紫外線硬化性のエ
ポキシ組成物が記載されている。また、特開平62−1
91075号公報には上塗り塗膜の最外層を構成するト
ップコートとして紫外線硬化性樹脂を用いることが記載
されている。
【0004】この様にして、車輌の塗装面を修理する際
に紫外線硬化樹脂が用いられるようになり、ある程度作
業性が改善されるようになってきた。しかし、下地を構
成するパテ類、下塗り塗料、中塗り塗料等の組合せにお
いて用いる材料の全てを紫外線硬化樹脂にして作業性を
大幅に改善しつつ仕上がりにおいても従来と遜色ないも
のとしたという報告は未だない。つまり、車輌塗装面の
損傷を修理する方法として、下地材料の全てに紫外線硬
化樹脂を用いる修理方法が確立されていないのが現状で
あり、下地材料の全てに紫外線硬化樹脂を用いた仕上が
りが良好でかつ作業性のよい修理方法の開発が望まれて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、速乾性に優れる紫外線硬化樹脂
を用いて仕上がりが良好でかつ作業時間の短縮された車
輌塗装面の修理方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、下地材料にそ
れぞれ速乾性に優れる紫外線硬化樹脂からなるパテとプ
ライマサーフェサを用い、パテによる充填部分にプライ
マサーフェサ層をスプレー塗布により均一に形成させる
ことにより、車輌塗装面を仕上がりが良好でかつ作業性
よく修理できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち本発明は、車輌塗装面の損傷を修
理する方法であって、前記損傷が凹みおよび/または塗
膜の欠損であり、下記工程a)〜c)を含むことを特徴
とする修理方法を提供するものである。 a)必要に応じて前処理が施された損傷部に紫外線重合
性組成物からなるパテ原料を埋め込み前記原料を紫外線
硬化させることにより前記損傷部をパテで充填する工
程、 b)a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に
紫外線重合性組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度
のプライマサーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、得
られた原料塗膜を紫外線硬化させてプライマサーフェサ
層を形成させる工程、 c)b)で得られたプライマサーフェサ層上に上塗り塗
装を施す工程。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の修理方法は、上記工程a)パテ充填工程、b)
プライマサーフェサ層形成工程、c)上塗り工程を含む
ことを特徴とする。以下、a)〜c)の順に各工程につ
いて詳細に説明する。
【0009】a)パテ充填工程 パテ充填工程では、まず、損傷部の状態に応じて前処理
が施される。前処理としては、車輌に元々施されていた
塗膜(以下、「旧塗膜」ということもある)の脱脂、旧
塗膜の除去、フェザーエッジを取る等が挙げられる。
【0010】旧塗膜の脱脂は、紫外線硬化樹脂を用いな
い一般的な修理方法においても殆どの場合に行われる前
処理である。本発明の修理方法においても、損傷部の状
態に拘わらず脱脂は通常行われる。旧塗膜の脱脂は、一
般的に用いられる脱脂剤を用いて一般的に行われる手順
に従って処理することにより行うことができる。
【0011】次に、旧塗膜の除去であるが、これは脱脂
処理とは異なり損傷部の状態に応じて、損傷部およびそ
の周辺における旧塗膜に施される処理である。損傷が凹
みである場合には、凹み部分の旧塗膜は殆どの場合にお
いて除去される。また、損傷が線傷、引っかき傷、釘等
による傷の場合、既に旧塗膜が除去されているので、傷
の状態によって、旧塗膜をさらに除去するかどうかを判
断する。ここで、旧塗膜の除去についても、従来より行
われている前処理であるので、例えば、ディスクサンダ
ー、ダブルサンダー等の装置を用いて従来法により行う
ことができる。
【0012】フェザーエッジを取る作業は、上記旧塗膜
除去作業と同時にあるいは作業後に行われる作業であ
り、旧塗膜から旧塗膜が除去されて表出した鋼板面や樹
脂パーツ面へと塗膜断面に滑らかな傾斜を付ける作業で
ある。傾斜の角度としては、概ね27〜54度とするこ
とが一般的である。フェザーエッジを取る作業も、従来
より行われている作業であり、本発明の修理方法におい
ても従来法に従うことができる。また、ここで用いる装
置としては、ダブルアクションサンダー等が挙げられ
る。
【0013】その後、好ましくは、エアーブロー等によ
り旧塗膜除去面およびその周辺を洗浄し、さらに脱脂を
行う。本工程においては、この様にして必要に応じて前
処理が施された損傷部に紫外線重合性組成物からなるパ
テ原料を埋め込み、前記原料を紫外線硬化させることに
より前記損傷部をパテで充填する。
【0014】本発明の修理方法においてパテ原料として
用いられる紫外線重合性組成物としては、自動車等のパ
テ用原料として一般に用いられる紫外線重合性組成物と
同様の組成物が特に制限なく用いられる。この様なパテ
原料として一般に用いられる紫外線重合性組成物は、必
須成分として紫外線重合性プレポリマー、紫外線重合性
モノマー、紫外線重合開始剤を含有し、任意成分とし
て、増感剤、顔料、充填剤、消泡剤、表面改質剤、溶剤
等を含有する。
【0015】上記紫外線重合性組成物が含有する紫外線
重合性プレポリマーとして、具体的には、ラジカル重合
型プレポリマー、例えば、エステルアクリレート、ウレ
タンアクリレート、エポキシアクリレート、アミノ樹脂
アクリレート、アクリル樹脂アクリレート、不飽和ポリ
エステル等:カチオン重合型プレポリマー、例えばエポ
キシ樹脂、ビニルエーテルを有する樹脂等:および、分
子末端にアリール基やアクリロイル基を有するオリゴマ
ーとポリチオールを組み合わせたチオール・エン付加型
プレポリマーが挙げられる。
【0016】また、紫外線重合性モノマーとして、具体
的には、2−エチルヘキシルアクリレート、エトキシジ
エチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テ
トラヒドロフルフリルアクリレート、ジシクロペンテニ
ルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビス(ア
クリロキシエチル)ビスフェノールA、メリメチロール
プロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート等のラジカル系モノマー、ビニルシクロヘキセンモ
ノオキサイド、ヒドロキシブチルビニールエーテル、シ
クロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、シクロヘ
キセンジエポキシド、カプロラクトンポリオール等のカ
チオン系モノマー等が挙げられる。
【0017】紫外線重合開始剤として、具体的には、ラ
ジカル重合系の開始剤として各種カルボニル化合物等
が、カチオン重合系の開始剤としてオニューム塩等が挙
げられる。また、チオール・エン付加型プレポリマー用
の開始剤としては、水素引き抜き型の開始剤が挙げられ
る。
【0018】本発明に用いるパテ原料用の紫外線重合性
組成物は、例えば、これら必須成分を適当な量比で、さ
らに、必要に応じて上記任意性分を適当な量ずつ、配合
することで調製される。各種成分の配合量に関しては、
用いる必須成分の種類等により適宜選択されるものであ
る。
【0019】また、本発明の修理方法に用いるパテ原料
用の紫外線重合性組成物としては、組成物全量に対して
紫外線重合性プレポリマーを約20〜30重量%、紫外
線重合性モノマーを約15〜30重量%、紫外線重合開
始剤を約1〜10重量%、顔料を約40〜60重量%含
有する紫外線重合性組成物が好ましい。また、上記紫外
線重合性組成物に用いる顔料は、顔料であれば特に制限
されないが一般的には、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、クレー、タルク、との粉、ホワイトカーボン、バル
ーン等の体質顔料が用いられる。
【0020】本発明においては、この様なパテ原料が、
上記必要に応じて前処理が施された車輌塗装面の損傷部
位に埋め込まれる。パテ原料の埋め込みも、従来と同様
の方法で行うことが可能である。好ましい方法において
は、充填されるべき容積よりも少し多めの量をパテ原料
の充填量として、これを数回に分けて埋め込む。最初の
1回は、充填量のうちの適当量をプラスチックベラで前
記損傷部位にしごき付ける様にして埋め込む。さらに、
この上から充填量の残りを適当な量ずつに分けて、プラ
スチックベラで空気を巻き込まないようにして塗り重ね
る。パテ原料埋め込み後は、旧塗膜面よりパテ原料埋め
込み部がやや盛り上がった仕上がりとなり、パテ埋め込
み部分のパテ原料厚さは、旧塗膜の厚さよりも0.1〜
1mm程度厚いものとなる。したがって、このパテ原料
の埋め込み部の厚さは、旧塗膜の厚さにもよるが、概ね
0.4〜3mmである。
【0021】パテ原料の埋め込み終了後、埋め込み部分
に紫外線を照射して紫外線重合性組成物であるパテ原料
を硬化させる。紫外線の照射は、紫外線を含む光を発生
する装置、例えば、UVランプ等を用いて行うことがで
きる。紫外線重合性組成物を硬化させるために要する紫
外線照射時間は、例えば、パテ原料として上記本発明に
おいて好ましい組成物を用い、埋め込み厚さを上記範囲
内にして、十分な紫外線量を照射すれば、概ね30秒か
ら60秒とすることができる。
【0022】上記紫外線照射によりパテ原料は硬化し、
上記必要に応じて前処理が施された損傷部はパテで充填
される。ここで、硬化によりパテ原料の体積が多少減少
すると、旧塗膜面からのパテの盛り上がりも、硬化前に
比べて多少減少したものとなる場合がある。
【0023】その後、旧塗膜面より盛り上がったパテ表
面は、ダブルアクションサンダー、オービタルサンダー
等を用いて、旧塗膜面のレベルまで研磨される。パテ充
填工程はこれで終了するが、上記1回のパテ充填工程
後、十分に平滑な面が出ない場合等には、さらに、1回
目に充填されたパテの上に2回目のパテ充填を上記同様
に行うことができる。
【0024】本発明の修理方法においては、次いで、
a)工程後のパテ表出面を含む塗装面に、プライマサー
フェサ層を以下の様にして形成する。 b)プライマサーフェサ層形成工程 プライマサーフェサ層は、上記a)工程で充填されたパ
テ上に形成される。この際、パテと旧塗膜の境界周辺部
分についてもプライマサーフェサ層が形成されることが
好ましい。プライマサーフェサ層は、より好ましくは、
パテ上およびパテと旧塗膜の境界付近が一定の厚さで最
も厚く、境界付近から遠ざかるに従って層の厚さが徐々
に薄くなるように形成される。
【0025】プライマサーフェサ層は、上記a)工程後
の少なくともパテ表出面を含む塗装面に、紫外線重合性
組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度のプライマサ
ーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、得られた原料塗
膜を紫外線硬化させることにより得られる。
【0026】プライマサーフェサ層を形成させる前に、
好ましくは、エアーブロー等によりパテ表出面およびそ
の周辺の旧塗膜面を洗浄し、さらに脱脂を行う。本発明
の修理方法においてプライマサーフェサ原料として用い
られる紫外線重合性組成物としては、均一なスプレー塗
布が可能な粘度の紫外線重合性組成物であり、硬化後の
プライマサーフェサ層が上記パテやプライマサーフェサ
層の上に形成される上塗り塗料との密着性がよいもので
あれば、特に制限なく用いられる。 この様な紫外線重
合性組成物は、必須成分として紫外線重合性プレポリマ
ー、紫外線重合性モノマー、紫外線重合開始剤を含有
し、任意成分として、増感剤、顔料、充填剤、沈殿防止
剤、消泡剤、表面改質剤、溶剤等を含有する。
【0027】上記プライマサーフェサ原料用の紫外線重
合性組成物が含有する紫外線重合性プレポリマー、紫外
線重合性モノマー、紫外線重合開始剤の具体例として
は、上記パテ原料用の紫外線重合性組成物が含有するこ
れら成分の具体例と同様の化合物が挙げられる。
【0028】本発明に用いるプライマサーフェサ原料用
の紫外線重合性組成物は、例えば、これら必須成分を適
当な量比で、さらに、必要に応じて上記任意性分を適当
な量ずつ、配合することで調製される。各種成分の配合
量に関しては、用いる必須成分の種類等により適宜選択
されるものである。
【0029】また、本発明の修理方法に用いるプライマ
サーフェサ原料用の紫外線重合性組成物としては、組成
物全量に対して紫外線重合性プレポリマーを6〜22重
量%、紫外線重合性モノマーを3〜15重量%、紫外線
重合開始剤を1〜11重量%、顔料を26〜43重量
%、溶剤を50〜72重量%含有する紫外線重合性組成
物が好ましい。上記紫外線重合性組成物に用いる顔料
は、顔料であれば特に制限されないが、一般的には体質
顔料と着色顔料を組み合わせたものが用いられる。
【0030】あるいは、本発明の修理方法に用いるプラ
イマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物は、適当な
時期、例えば、スプレー塗布を行う際に溶剤を加えるこ
とで上記好ましい組成に調製できるような紫外線重合性
組成物から調製することも可能である。例えば、組成物
全量に対して紫外線重合性プレポリマーを10〜30重
量%、紫外線重合性モノマーを5〜20重量%、紫外線
重合開始剤を2〜15重量%、顔料を40〜60重量
%、溶剤を15〜30重量%含有する紫外線重合性組成
物に、スプレー塗布を行う際に前記組成物100重量部
に対して溶剤40〜50重量部を添加混合することによ
り、上記本発明の修理方法に用いる好ましい組成のプラ
イマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物を調製する
ことができる。
【0031】また、上記溶剤としては、紫外線重合性組
成物に通常用いられる溶剤が特に制限なく用いられる。
この様な溶剤には、水や有機溶剤が含まれる。有機溶剤
として具体的には、ガソリン、灯油、ノーマルヘキサ
ン、トルエン、キシレン、テレビン油等の炭化水素、ア
セトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン、シクロヘキサノー
ル、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチ
ルアルコール、メチルアルコール等のアルコール、メチ
レンクロライド、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭
化水素、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等の
エステル等が挙げられる。
【0032】本発明においては、この様なプライマサー
フェサ原料が、上記a)工程後の少なくともパテ表出面
を含む塗装面に、均一にスプレー塗布される。なお、必
要に応じてスプレー塗布を行う前に、スプレー塗布を行
おうとする箇所の周辺をマスキングする。マスキング
は、自動車等の塗装面を修理する際のスプレー塗装時に
通常行われる方法と同様の方法で行うことができる。
【0033】本発明の修理方法においてプライマサーフ
ェサ原料をスプレー塗布する方法は、前記原料を塗布面
に均一にスプレーすることが可能な方法であれば特に制
限されないが、好ましくは、プライマサーフェサ原料
を連続してスプレーしながら、塗布しようとする範囲内
でスプレー装置を移動させることで同一箇所に複数回前
記原料のスプレー塗布を施し、スプレー塗布された原
料から強制乾燥により溶剤を除去し、さらに、の操
作を交互に複数回繰り返すことにより行われる。
【0034】上記スプレー塗布方法におけるスプレー量
として、具体的には、140〜220ml/min程
度、好ましくは、140〜180ml/min程度のス
プレー量を挙げることができる。また、上記スプレー塗
布方法におけるスプレー装置の移動速度として、具体的
には、75〜90cm/秒程度、好ましくは、80〜8
5cm/秒程度の速度が挙げられる。さらに、スプレー
装置のスプレー口から塗布面までの距離として、具体的
には、10〜20cm程度、好ましくは、10〜15c
m程度が挙げられる。
【0035】また、上記スプレー塗布方法において用い
られるスプレー装置として、具体的には、スプレーガン
等が挙げられる。また、これらスプレー装置におけるス
プレー口の口径は、好ましくは、0.8〜1.5mm程
度であり、より好ましくは、1.2〜1.3mm程度で
ある。
【0036】さらに、上記スプレー塗布方法において1
回のスプレー塗布と溶剤の強制乾燥により得られる
プライマサーフェサ原料塗膜の膜厚は、15〜150μ
m程度とすることが好ましく、20〜125μm程度と
することがより好ましい。また、プライマサーフェサ原
料塗膜の膜厚を上記範囲にするためには、上記好ましい
スプレー塗布条件で同一箇所へのスプレー回数を3〜8
回程度にしてスプレー塗布を行えばよい。この様にして
スプレー塗布された塗膜の乾燥前の膜厚は、上記乾燥後
の膜厚のおよそ1.1〜1.2倍である。上記の溶剤
の強制乾燥も膜厚によるが、のスプレー塗布後の膜厚
が上記範囲であれば、エアードライヤー等で20〜60
秒程度乾燥することで溶剤の除去は十分に行われる。
【0037】また、スプレーする方向は塗布面に対して
垂直であることが好ましい。したがって、上記スプレー
装置の移動はスプレー口を塗布面に対して垂直になるよ
うに向けた状態で塗布面に対して水平に行われることが
好ましい。ここで、上述のように、パテ上およびパテと
旧塗膜の境界付近が一定の厚さで最も厚く、境界付近か
ら遠ざかるに従って層の厚さが徐々に薄くなるようにプ
ライマサーフェサ層を形成させる場合には、層を一定厚
さに形成させようとする部分については、スプレー装置
を水平に移動させていき、層の厚さを徐々に薄くなるよ
うに形成させようとする部分については、スプレー口が
弧を描くようにして塗布面から徐々に遠ざかるようにス
プレー装置を動かせばよい。
【0038】上記スプレー塗布方法において、のスプ
レー塗布との溶剤の強制乾燥をセットとして、これを
何回行うかは、最終的に得ようとするプライマサーフェ
サ層の厚さによる。ここで、本発明の修理方法における
プライマサーフェサ層の厚さは、120〜300μm程
度であることが実用的であり、120〜165μm程度
であることがより好ましい。プライマサーフェサ層の厚
さをこの様な範囲内にするには、上記、のセットを
2〜3回程度行うことが好ましい。
【0039】また、上記、のセットを全く同様に繰
り返すことも可能であるが、各回においてスプレー塗布
の膜厚や乾燥時間等を調整することも可能である。好ま
しい方法として、1回目のスプレー塗布の膜厚を、2回
目以降のスプレー塗布の膜厚の40〜55%程度とし、
2回目以降を同じ膜厚となるようにスプレー塗布する方
法が挙げられる。
【0040】例えば、プライマサーフェサ層の厚さを1
20μm〜140μmとしようとして3回の塗布と乾燥
を繰り返す場合、スプレー量を140ml/min、ス
プレー装置の移動速度85cm/秒として、1回目のス
プレー塗布については同一箇所へのスプレー回数を、例
えば、3/4パターンの塗り重ね等により、3〜4回と
し、その後の乾燥をエアードライヤー等で20秒程度と
して20〜30μmの塗膜を形成させ、2回目のスプレ
ー塗布については同一箇所へのスプレー回数を、例え
ば、7/8パターンの塗り重ね等により、7〜8回と
し、その後の乾燥をエアードライヤー等で30秒程度と
して1回目の塗膜上に50〜55μmの塗膜を形成さ
せ、3回目のスプレー塗布と乾燥については2回目と同
様に行い2回目の塗膜上に50〜55μmの塗膜を形成
させるという具合に操作を行えばよい。
【0041】なお、以下に説明するようにプライマサー
フェサ原料の体積は硬化により多少減少することから、
得られるプライマサーフェサ層の厚さも硬化前のプライ
マサーフェサ原料塗膜の膜厚と比べて多少減少したもの
となる。したがって、この硬化による減少率を考慮して
硬化前のプライマサーフェサ原料塗膜の膜厚を設定する
ことが必要である。
【0042】プライマサーフェサ原料のスプレー塗布終
了後、原料塗布部分に紫外線を照射して紫外線重合性組
成物であるプライマサーフェサ原料を硬化させる。紫外
線の照射は、紫外線を含む光を発生する装置、例えば、
UVランプ等を用いて行うことができる。紫外線重合性
組成物を硬化させるために要する紫外線照射時間は、例
えば、プライマサーフェサ原料として上記本発明におい
て好ましい組成物を用い、塗布厚さを上記範囲内にし
て、十分な紫外線量を照射すれば、概ね30秒から60
秒とすることができる。
【0043】上記紫外線照射によりプライマサーフェサ
原料は硬化し、プライマサーフェサ層が形成される。そ
の後、プライマサーフェサ層は、サンダーによるペーパ
ー等で研磨される。プライマサーフェサ層形成工程はこ
れで終了するが、上記1回のプライマサーフェサ層形成
工程後、歪み等が残っている場合等には、1回目に形成
されたプライマサーフェサ層の上にさらに別のプライマ
サーフェサ層を上記同様にして形成させることができ
る。
【0044】本発明の修理方法においては、次いで、上
記で形成されたプライマサーフェサ層上に、以下の様に
して上塗り塗装を施す。 c)上塗り工程 上塗り工程の前に、好ましくは、エアーブロー等により
プライマサーフェサ層表面およびその周辺の旧塗膜面を
洗浄し、さらに脱脂を行う。
【0045】本発明の修理方法における上塗り塗装は、
車輌等の塗装面の修理において通常行われている上塗り
塗装の方法と同様にして行うことができる。例えば、旧
塗膜にあわせて、ソリッド塗装、メタリック塗装、3コ
ートマイカ塗装等から適当な塗装方法が選択されて塗装
が施される。その後、ポリッシング等により仕上げが行
われる。
【0046】本発明の修理方法は車輌塗装面の損傷を修
理する方法であり、この方法が適用される損傷は、凹み
および/または塗膜の欠損である。また、本発明の修理
方法は、二輪車、自動車、重機車輌等の各種車輌に適用
可能であり、塗装面については鋼板等に塗装された塗装
面、各種樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリウレタ
ン、ABS樹脂、ポリカーボネート等からなる樹脂パー
ツに塗装された塗装面の両方に適用可能である。本発明
の修理方法の有効な適用について損傷の程度から言え
ば、凹みについては4mm以内の深さで面積が1デシベ
ル(10cm×10cm)以内の程度の凹みに本発明の
修理方法がより効果的に適用可能である。また、塗膜の
欠損については、線傷、引っかき傷、釘等による傷等で
30cm以内の長さのものに本発明の修理方法がより効
果的に適用可能である。
【0047】以上の様な本発明の修理方法について、以
下に具体例を挙げて説明する。まず、鋼板塗装面の凹み
を修理する例を図1および図2に基づいて説明する。図
1は修理方法の工程の流れを示す図であり、図2はプラ
イマサーフェサ原料のスプレー塗布の方法を示す図であ
る。
【0048】図1−(i)は、鋼板塗装面の凹み部分の断
面図を示す。鋼板1上に、下塗り層2、中塗り層3、上
塗り層4(以下、これら3層を合わせて「旧塗膜」とい
うことがある)が順に施されており、旧塗膜から鋼板1
に亘って凹んでいる様子が示されている。この凹みを修
理するためにまず、図には示されないが旧塗膜の脱脂作
業が行われる。次いで、ディスクサンダー、ダブルサン
ダー等でペーパー#60〜#80程度のものを用いて凹
み部分の旧塗膜が除去された後、図1−(ii)に示される
様にフェザーエッジを取る作業が行われる。フェザーエ
ッジを取る作業は、ダブルアクションサンダー等でペー
パー#120〜#400程度のものを用いて行われる。
この際、フェザーエッジの角度αは27〜54度とする
ことができる。フェザーエッジを取り終えたら、旧塗膜
除去部とその周辺をエアーブローにより洗浄し、シリコ
ンオフ等を染み込ませたウェス等で脱脂する。
【0049】次に、下記表1に組成を示すパテ原料の少
量をプラスチックベラを使って、上記で得られた旧塗膜
除去部の底部にしごき付ける。その後、図1−(iii)に
示す様に、上記と同じプラスチックベラを使ってパテ原
料5aを数回に分けて旧塗膜除去部に空気が入り込まな
いようにして埋め込んでいき、旧塗膜除去部にパテ原料
が一杯になり、さらに周囲の旧塗膜面よりもパテ原料表
面がやや飛び出すくらいになったところで、パテ原料の
埋め込みをやめる。
【0050】
【表1】 なお、表1中に示す紫外線重合性プレポリマーは、エポ
キシアクリレートおよび不飽和ポリエステルからなるプ
レポリマーであり、体質顔料は、タルク、炭酸カルシウ
ムおよびバルーンからなる顔料である。
【0051】パテ原料の埋め込みが終了したところで、
パテ原料を硬化させるために、図1−(iv)に示すように
して、紫外線照射装置7により紫外線を上記で埋め込ま
れたパテ原料5aに照射する。この際、用いる紫外線照
射装置7としては、UVランプとして1.2kWのメタ
ルハライドランプを備える装置が挙げられる。この様な
装置で紫外線を照射すれば、10〜20cm程離れた位
置からでも、上記パテ原料5aを硬化させるための時間
はわずか30秒から60秒程度である。
【0052】紫外線照射により硬化したパテ5bの旧塗
膜面より盛り上がった部分は、図1−(v)に示されるよ
うにダブルアクションサンダー、オービタルサンダー等
を用いて、さらに手研ぎ等により旧塗膜面のレベルまで
研磨される。次に、パテ表出面およびパテ表出面と旧塗
膜の境界周辺部分についてプライマサーフェサ原料をス
プレー塗布するに先立って、その周囲を図1−(vi)に示
す様にマスキングペーパー8を用いてマスキングする。
【0053】次いで、表2に組成を示すプライマサーフ
ェサ原料用の原液を適当な組成のシンナーで、プライマ
サーフェサ原料用の原液:シンナー=100:40〜5
0(重量比)となるように希釈してプライマサーフェサ
原料を調製する。
【0054】
【表2】 なお、表2中に示す紫外線重合性プレポリマーは、エポ
キシアクリレートからなるプレポリマーであり、体質顔
料は、タルクおよび炭酸カルシウムからなる顔料であ
る。
【0055】上記の様にして調製されたプライマサーフ
ェサ原料は、図1−(vii)に示す様にしてパテ表出面と
旧塗膜の境界周辺部分にスプレー塗布される。図2は、
スプレー塗布の方法をより詳細に示す図であるので、こ
れに基づいてスプレー塗布の方法を説明する。口径1.
3mmのスプレー口を有するスプレーガン9について
は、吐出量を140ml/min程度に調整する。スプ
レーガン9としては、例えば、市販のパック530ガン
−IV(イワタ製)、イワタスプレーガンW−88(イ
ワタ製)等が使用可能である。エアー圧を0.8kgf
/cm2〜1.0kgf/cm2とし、塗布面との距離を
10cm程度に設定してスプレー塗布を行う。また、以
下の説明はプライマサーフェサ原料用の原液:シンナー
=100:50(重量比)であるプライマサーフェサ原
料を用いた場合の説明とする。
【0056】図2には、パテ5b上およびパテと旧塗膜
の境界付近が一定の厚さで最も厚く、境界付近から遠ざ
かるに従って塗膜の厚さが徐々に薄くなるようにプライ
マサーフェサ原料塗膜が塗布された状態が示されてい
る。図2において、A23間はパテ上およびパテと旧塗
膜の境界付近のプライマサーフェサ原料塗膜の厚さが一
定である部分であり、A12間、A34間は、前記境界
付近から遠ざかるに従ってプライマサーフェサ原料塗膜
の厚さが徐々に薄くなっている部分である。なお、
1、A4が前記塗膜の端部である。
【0057】上記A23間では、スプレー口が塗布面に
垂直に向けられ、スプレーガンの引き金を引いたまま、
すなわち連続スプレーの状態で、移動速度85cm/秒
でスプレーガンが水平移動される。上記A12間、A3
4間では、それぞれA2、A3点からA1、A4点にかけ
てスプレー口が弧を描くようにして塗布面から徐々に遠
ざかるようにスプレー装置を動かせばよい。この際、ス
プレーガンの引き金は、A1、A4点の直前で放される。
この操作を同一箇所にスプレー塗布が3〜4回繰り返さ
れるように行う。次に、エアードライヤーでプライマサ
ーフェサ原料塗膜を20秒程度、強制乾燥させ溶剤を除
去する。
【0058】さらに、上記スプレーガンによるプライマ
サーフェサ原料のスプレー塗布とエアードライヤーによ
る強制乾燥を、同一箇所へのスプレー塗布を7〜8回と
し、乾燥時間を30秒とする以外は上記同様にして2回
繰り返して、プライマサーフェサ原料のスプレー塗布を
終了させる。
【0059】次に、プライマサーフェサ原料6aによる
塗膜を硬化させるために、図1−(viii)に示すようにし
て、紫外線照射装置7により紫外線を上記プライマサー
フェサ原料塗膜に照射する。この際、用いる紫外線照射
装置7としては、UVランプとして1.2kWのメタル
ハライドランプを備える装置が挙げられる。この様な装
置で紫外線を照射すれば、10〜20cm程離れた位置
からでも、上記プライマサーフェサ原料塗膜を硬化させ
るための時間はわずか30秒〜60秒程度である。この
硬化操作により、120μm〜140μmの厚さのプラ
イマサーフェサ層が形成される。
【0060】ここで、プライマサーフェサ層の厚さを替
えたい場合には、スプレーガンの口径、吐出量やプライ
マサーフェサ原料用の原液の希釈率、1回のスプレー塗
布操作における繰り返しスプレー回数、スプレー塗布操
作の回数等を適宜調整すればよい。またこれに伴い強制
乾燥時間や紫外線照射時間も適宜変更される。
【0061】その後、プライマサーフェサ層の表面は、
まず#400で研磨され、次いで#600〜800で研
磨される。研磨後、歪み取りスプレーを使用して歪みの
有無を確認する。歪みが発見された場合には、もう一度
上記プライマサーフェサ層形成工程が繰り返される。歪
みが発見されなかった場合には、歪み取りスプレーを拭
き取り、上塗り工程に進む。
【0062】上塗り工程においては、まず洗浄、脱脂が
行われた後、一般的な方法で上塗り塗装、ポリッシング
が行われる。この様にして、本発明の修理方法により鋼
板塗装面の凹みが修理される。
【0063】次に、鋼板塗装面の線傷、引っかき傷、釘
等による傷の修理方法について凹みの修理と異なる点、
すなわち旧塗膜の処理方法、のみを説明する。損傷が線
傷、引っかき傷、釘等による傷の場合、旧塗膜の除去操
作を行う場合と行わない場合がある。旧塗膜の除去操作
を行わない場合は、旧塗膜が新車塗膜かウレタン塗膜の
場合のみであり、それ以外の場合については旧塗膜の除
去操作を行うものとする。なお、旧塗膜の見分け方は、
通常の方法、例えば、ラッカーシンナー等の浸透性、目
視、熱可塑性等で判断する方法に従えばよい。
【0064】旧塗膜の除去操作を行わない場合は、それ
以外は全く上記で説明した通りの修理方法が適用でき
る。また、旧塗膜の除去操作を行う場合は、ディスクサ
ンダー、ダブルサンダー等で旧塗膜を除去することな
く、上記同様にしてフェザーエッジを取る作業が行われ
るが、それ以外は全く上記で説明した通りの修理方法が
適用できる。
【0065】さらに、樹脂パーツ塗装面の凹み、線傷、
引っかき傷、釘等による傷の修理方法について、鋼板塗
装面の凹みの修理と異なる点、すなわち旧塗膜の処理方
法、のみを説明する。
【0066】まず、樹脂パーツ塗装面の凹みの修理は、
上記鋼板塗装面の凹みの修理と全く同様に行うことがで
きる。また、線傷、引っかき傷、釘等による傷の場合に
ついては、上記鋼板塗装面の凹みの修理における旧塗膜
をディスクサンダー等で除去しフェザーエッジを取る作
業の替わりに旧塗膜をナイフでV字形にカットする作業
を行う以外は、全く上記で説明した通りの修理方法が適
用できる。
【0067】この様な本発明の修理方法は、従来の車輌
塗装面の修理方法において、仕上がり、密着性等に劣る
ため、下地を構成するいくつかの層の全てを速乾性に優
れる紫外線硬化樹脂組成物で構成することができなかっ
た点を改善したものである。すなわち、本発明の車輌塗
装面の修理方法は、下地をパテとプライマサーフェサの
みで構成させ、そのそれぞれに速乾性に優れる紫外線硬
化樹脂組成物を用いて、独自の方法でそれぞれの層を形
成させることを特徴とするものであり、これにより、作
業時間が大きく短縮されるばかりでなく仕上がりも良好
な車輌塗装面の修理方法が提供できる。
【0068】また、本発明の方法により得られる修理塗
装面の下地部分において、パテとプライマサーフェサ層
の層間の密着性は十分であり、またパテと鋼板等の金属
面、各種樹脂パーツ面との密着性も良く、プライマサー
フェサ層と上塗り塗料の密着性にも問題はなく、その他
の性能についても従来の修理塗装面の下地部分と比べて
全く遜色ないものである。また、従来のパテでは専用プ
ライマーが必要とされていた樹脂パーツ、特にポリプロ
ピレンパーツと本発明に用いるパテとの密着性はノープ
ライマーでも問題がないほど良く改善されており、本発
明の方法により得られる修理塗装面の下地部分の大きな
特徴といえる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、仕上がりが良好でかつ
作業時間の短縮された車輌塗装面の修理方法が提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の修理方法により鋼板塗装面の凹みを
修理する場合の一具体例における工程の流れを示す図で
ある。
【図2】 図1の(vii)に示すプライマサーフェサ原料
のスプレー塗布の工程を詳細に示す図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 下塗り層 3 中塗り層 4 上塗り層 5 パテ(5a:パテ原料、5b:硬化後のパテ) 6 プライマサーフェサ層(6a:プライマサーフェサ
原料、6b:硬化後のプライマサーフェサ層) 7 紫外線照射装置 8 マスキングペーパー 9 スプレーガン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輌塗装面の損傷を修理する方法であっ
    て、前記損傷が凹みおよび/または塗膜の欠損であり、
    下記工程a)〜c)を含むことを特徴とする修理方法: a)必要に応じて前処理が施された損傷部に紫外線重合
    性組成物からなるパテ原料を埋め込み前記原料を紫外線
    硬化させることにより前記損傷部をパテで充填する工
    程、 b)a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に
    紫外線重合性組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度
    のプライマサーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、得
    られた原料塗膜を紫外線硬化させてプライマサーフェサ
    層を形成させる工程、 c)b)で得られたプライマサーフェサ層上に上塗り塗
    装を施す工程。
  2. 【請求項2】 b)工程におけるスプレー塗布が、プ
    ライマサーフェサ原料を連続してスプレーしながら、塗
    布しようとする範囲内でスプレー装置を移動させること
    で同一箇所に複数回前記原料のスプレー塗布を施し、
    スプレー塗布された原料から強制乾燥により溶剤を除去
    し、さらに、の操作を交互に複数回繰り返すことに
    より行われる請求項1記載の修理方法。
  3. 【請求項3】 スプレー量が140〜220ml/mi
    nであり、スプレー装置の移動速度が75〜90cm/
    秒であり、スプレー装置のスプレー口から塗布面までの
    距離が10〜20cmである請求項2記載の修理方法。
  4. 【請求項4】 プライマサーフェサ原料が、原料全量に
    対して紫外線重合性プレポリマーを6〜22重量%、紫
    外線重合性モノマーを3〜15重量%、紫外線重合開始
    剤を1〜11重量%、顔料を26〜43重量%、溶剤を
    50〜72重量%含有することを特徴とする請求項1〜
    3の何れか一項に記載の修理方法。
  5. 【請求項5】 プライマサーフェサ層の厚さが120〜
    300μmである請求項1〜4の何れか一項に記載の修
    理方法。
  6. 【請求項6】 パテ原料が、原料全量に対して紫外線重
    合性プレポリマーを20〜30重量%、紫外線重合性モ
    ノマーを15〜30重量%、紫外線重合開始剤を1〜1
    0重量%、顔料を40〜60重量%含有することを特徴
    とする請求項1〜5の何れか一項に記載の修理方法。
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