JP2009066561A - 車体パネルの補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 サーフェサーの硬化作業の効率化を図るべく、作業時間に合わせて最適な作業方法(自然乾燥か、強制乾燥か)を選択できるようにした車体パネルの補修方法を提供すること。
【解決手段】 損傷した車体のパネル面を補修する方法であって、塗料の塗布に先立ち、サーフェサーを塗布してこれを硬化させるサーフェサー塗布・硬化工程を含み、当該サーフェサー塗布・硬化工程では、塗料を塗布する領域に揮発性溶剤を含有するサーフェサーを塗布すると共に、サーフェサーの乾燥・硬化方法として、塗布したサーフェサーにエネルギー線を照射しながら60℃以上に加熱することで溶剤を揮発させて乾燥・硬化させる方法を選択肢の1つとする車体パネルの補修方法とした。
【選択図】図1

Description

本発明は自動車や電車など、各種車両におけるパネル面に生じた損傷を補修する方法に関し、特にサーフェサーの乾燥・硬化時間を大幅に短縮して迅速に補修作業を行い得るようにすると共に、サーフェサーの乾燥・硬化方法を改善することにより作業効率を向上させる、車両の補修方法に関する。
損傷した車両の外板パネルを補修する際には、通常、損傷箇所の旧塗膜を剥離すると共に叩き出し等により可能な限り凹凸を無くし、その後、該箇所にパテをへら等で厚盛りに付けてこれを乾燥させて研磨し、次いでこの上にプライマーサーフェサー(又はサーフェサー)を塗布して乾燥させてから、最後に上塗り塗装を行うことが行われている。
特に、上記の補修作業で使用されるサーフェサーは、ぺーパーの目や小さい巣穴を消し、塗装の付着性を向上させ、色の吸い込みを抑えて塗装の仕上がりを良くするために使用されている。仮に当該サーフェサーを省いてしまった場合には、塗装した塗料がパテに吸い込まれ、ツヤ退けの原因になるってしまうことから、当該サーフェサーの塗布・硬化作業は一連の補修作業においてきわめて重要な役割を担っており、これを省くことは困難である。
また、パテ処理や、プライマーサーフェサー(サーフェサー)を使用する工程は、これらの硬化に時間を要し、更に硬化後、良好な表面状態を得るために塗布ごとに塗布面を平滑に研磨する必要があることから、これら行程において多大な時間と労力を必要としているのが現状である。
そして従来、このようなサーフェサーとしては、ラッカーサーフェサーと言われる1液のものや、硬化剤を使用して硬化させる2液のものが提供されている。特に1液型のラッカーサーフェサーは、溶剤の配合量によって使用時の粘度や使用耐用期間を調整する事ができ、また研磨用の布帛や器具で研磨する際にも、研磨しやすい適度の硬さに乾燥することから、実際の作業上も望ましいものとなっている。しかしながら、このような従来の2液反応型サーフェサーなどは硬化に時間を要することから、従前においては、硬化時間の短縮を目的として、1液型の紫外線硬化型、可視光硬化型のサーフェサーを使用することが提案されていた。
例えば、紫外線硬化型のサーフェサーを使用する補修方法は、特許文献1(特開2000−70845号公報)に開示されており、この文献には、パテ及びプライマーサーフェサーとして紫外線重合性組成物を使用し、これを紫外線硬化させることで車輌塗装面の修理作業時間を短縮することが記載されている。
また、可視光硬化型のサーフェサーを使用する補修方法は、特許文献2(特開2002−167526号公報)に開示されており、この文献には、可視光領域に感光性を有する光重合開始剤を含有するパテ又はプライマーサーフェサー組成物を使用し、これに380〜450nmの波長領域の光照度が20mw/cm2以上の光を照射して硬化させることで作業工程時間を短縮することが記載されている。
特開2000−70845号公報 特開2002−167526号公報
上記の通り、従前において紫外線硬化型のサーフェサーや可視光硬化型のサーフェサーを使用する補修方法は提案されている。しかしながら、これら光硬化型のサーフェサーを使用する場合には、それを硬化させるために、必ず専用の照射器を使用しなければ成らず、自然光による硬化を為し得ないのが実情である。確かに、これら光硬化型のサーフェサーを使用すれば、その硬化に要する時間を削減することはできるが、十分な時間的余裕がある場合、すなわち十分な作業時間を確保できる場合には、硬化作業の為に照射機を操作しなければならない分、むしろ煩わしいものとなる。
よって本発明では、作業の効率化を図るべく、作業時間に合わせて最適な作業方法、より具体的には、サーフェサーの硬化方法として、紫外線乃至は赤外線などのエネルギー線を使用するか、あるいは自然光(即ち太陽光)で硬化させるかを選択できるようにした車体パネルの補修方法を提供することを第1の課題とする。
また、前述の光硬化型のサーフェサーを使用した場合には、短時間で完全に硬化してしまい、硬化後は研磨作業が困難な程度にまで固まってしまうことから作業性(特に研磨作業性)において、未だ改善の余地があった。
そこで本発明では、乾燥乃至は硬化後においても、研磨作業を困難なく行うことができるようにした車体パネルの補修方法を提供することを第2の課題とする。
更に、従来において一般的に使用されている2液反応型のサーフェサーを用いた場合には、これを硬化させるための時間が長くなり、作業能率の向上を図る上で障害になっていた。
そこで本発明は、様々な硬化方法を採用することにより、任意に硬化時間を調整することのできる車体パネルの補修方法を提供することを第3の課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意研究を行った結果、溶剤の揮発によって乾燥または硬化するサーフェサー(溶剤揮発型のサーフェサー)を使用し、これに紫外線や赤外線などのエネルギー線を照射しながら一定の温度以上に加熱することで硬化時間が早まり、かつ硬化状態も従来の2液反応型のサーフェサー(ウレタン系のサーフェサーなど)と遜色のないことを見出し、溶剤揮発型のサーフェサーの硬化方法として、エネルギー線を照射して硬化させる方法を選択肢として加えることで本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は前記課題の少なくとも何れかを解決するために、損傷した車体のパネル面を補修する方法であって、当該補修方法は、塗料の塗布に先立ち、サーフェサーを塗布してこれを硬化させるサーフェサー塗布・硬化工程を含み、当該サーフェサー塗布・硬化工程では、塗料を塗布する領域に揮発性溶剤を含有するサーフェサーを塗布すると共に、サーフェサーの乾燥・硬化方法として、塗布したサーフェサーにエネルギー線を照射しながら一定の温度(望ましくは約60℃以上)に加熱することで溶剤を揮発させて乾燥・硬化させる方法を選択肢の1つとした車体パネルの補修方法を提供する。
上記の方法で使用されるサーフェサーとしては、シンナーなどの揮発性溶剤を含有し、当該溶剤の揮発によって硬化するサーフェサー、例えばアクリル樹脂をベースにした、速乾タイプの1液型のサーフェサーが使用される。このような溶剤揮発型のサーフェサーの乾燥乃至は硬化(以下「乾燥・硬化」)方法として、従来からドライヤーなどの加熱手段を使用することも行われているが、塗布又はスプレーしたサーフェサー層の内部を加熱することができなかった。その結果、層の内部における溶剤の揮発が十分に行われない状態で表層側だけが先に乾燥・硬化してしまい、硬化した表層部により内部の揮発溶剤の放出が妨げられ、層全体の乾燥・硬化には却って時間を要するものとなっていた。
そこで本発明では、表層部だけでなく層内部も迅速に乾燥・硬化させ、層全体の硬化時間を短縮させるべく、加熱と同時に紫外線又は赤外線などのエネルギー線を照射するものである。かかる方法によれば、エネルギー線により、表層部における硬化と同じかそれよりも前に内部における揮発溶剤を揮発させることができることから、サーフェサー層全体としての硬化を早めることができる。
なお本発明において、上記サーフェサーとは、パテなどのように鈑金面の凹凸を滑らかにするべく使用される下塗り塗料の上に塗布又は噴霧される塗料のことであり、従前におけるプライマー、サーフェサー、およびプライマーサーフェサーを含む意味合いである。
また、上記車体パネルの補修方法において、前記サーフェサー塗布・硬化工程では、塗布したサーフェサーの硬化に費やすことのできる時間、および/または塗布面積に応じて、自然乾燥、赤外線照射器を使用した強制乾燥、または紫外線照射器を使用した強制乾燥の何れか1以上を選択する方法であることが望ましい。例えば、作業時間(より具体的にはサーフェサーの硬化時間)として十分な時間を確保できる場合には、自然乾燥によって乾燥・硬化させることにより、赤外線や紫外線照射器によるエネルギー線照射の手間を省き、一方で十分な作業時間(同じくサーフェサーの硬化時間)を確保できない場合には、赤外線や紫外線照射器を用いてエネルギー線を照射し、強制的にすばやく硬化乃至は乾燥させるものである。また、サーフェサーの塗布乃至は噴霧範囲が広範囲である場合には、赤外線照射器により広い範囲にエネルギー線を照射し、サーフェサーの塗布乃至は噴霧範囲が狭小範囲である場合には、紫外線照射器により集中的にエネルギー線を照射する方法とすることができる。このように多様な硬化方法を採用し得ることにより、作業者側あるいは修理依頼者側の事情や、損傷の状態に応じて最適な補修方法を実施することができる。
特に、前記サーフェサー塗布・硬化工程で塗布されたサーフェサーにエネルギー線を照射する際、紫外線を使用するか、赤外線を照射するかの判断基準としては、当該サーフェサーの塗布面積(または噴霧面積)が4dm2以上か否かで判断することができる。より具体的には、当該塗布面積(または噴霧面積)が4dm2未満では100〜450nm、望ましくは100〜380nm、特に望ましくは300〜380nmの波長域に最大の発光スペクトルを有するランプ(紫外光照射ランプ)を使用し、塗布面積が4dm2以上では780nm〜100μmの波長域に最大の発光スペクトルを有するランプ(赤外光照射ランプ)を使用することが望ましい。これは、溶剤揮発型のサーフェサーをエネルギー線を使用して硬化させることを前提にした上で、更に試行錯誤を行い、当該サーフェサー内の溶剤の揮発具合および当該塗膜の平均膜厚、エネルギー線の波長などを総合的に勘案した上で見出したものである。
更に、前記サーフェサーを硬化させるために紫外線(即ち紫外線照射器)を使用する場合、前記サーフェサー塗布・硬化工程は、塗布したサーフェサーに対して、照射時出力が100w/cm、望ましくは120w/cm以上の出力を有するメタルハライドランプを光源に用いた紫外線照射器によりエネルギー線を照射して硬化させることが望ましい。かかる紫外線照射器を使用することにより、紫外線の照射と同時に、当該塗布したサーフェサーを60℃以上に加熱する事ができ、作業効率を向上させることができるためである。
以下、図面を参照しながら、本発明にかかる車体パネルの補修方法の実施の形態を説明する。
図1は、本発明にかかる補修方法の一例を示す工程図であり、図2及び3は、本実施の形態に係る補修方法においてサーフェサー11を硬化するのに好適に使用できる紫外線照射機8のスペクトル分布を示している。
図1を参照しながらこの補修方法を具体的に説明すると、図1(A)は、損傷によって窪んだ車体パネル1の窪み部分2の断面図であり、特に旧塗膜3から鋼板4に亘って窪み2が生じている状態を示している。この窪み2を修理するためには、先ず、旧塗膜3の脱脂作業や旧塗膜3の除去作業などの前処理を行い、その後、図1(B)に示す様にフェザーエッジを取る作業を行う。フェザーエッジを取る作業は、#120〜#400程度のペーパーを用いたサンダー5などで行うことができる。その際、フェザーエッジの角度(鋼板4と成す角度)は一般には27〜54度に調整するのが望ましい。フェザーエッジを取り終えたら、旧塗膜3の除去部とその周辺をエアーブロー等により洗浄し、シリコンオフ等を染み込ませたウェス等で脱脂する。
次に、上記の前処理が行われた窪み2を可能な限り浅くするために、図1(C)に示す様にパネル引き出し具6(一般にプーラーと称される器具)を用いて、窪み部分2を引き出す。その上で当該領域には、図1(D)に示す様にパテ10を埋め込み、これを硬化させる。ここで使用することのできるパテ10としては、従来提供されている各種のパテ材料を使用することができ、例えば硬化剤を使用して樹脂を硬化させる2液反応型のパテ材料や、紫外線重合開始剤、あるいは可視光重合開始剤を配合してなる、光重合型のパテ材料を使用することができる。そして、埋め込んだパテ10の硬化方法としては、それぞれのパテ材料ごとに定められた方法が採用される。
硬化したパテ10の旧塗膜3より盛り上がった部分は、図1(E)に示すようにダブルアクションサンダー、オービタルサンダー7などの研磨器具を用いて、さらに手研ぎ等により旧塗膜3の面と面一になるまで研磨して、車体パネル1における窪み2を取り除く。
次に、必要に応じて周囲をマスキングペーパー等でマスキングした上で、図1(F)に示す様に、パテ10の表出面およびパテ10の表出面と旧塗膜3の境界周辺部分について、溶剤の揮発によって硬化する溶剤揮発型(1液型)のサーフェサー11をスプレー塗布し、次に図1(G)に示す様に、この塗布したサーフェサー11を硬化させる。
かかるサーフェサー11の硬化に際しては、この図1(G)に示す様に、紫外線又は赤外線などのエネルギー線を照射して強制的に迅速に硬化させる他、そのまま放置することによって自然乾燥により硬化させることもできる。即ち、この実施の形態にかかる車体パネルの補修方法では、サーフェサーの硬化方法として、自然乾燥、紫外線照射による強制乾燥、赤外線照射による強制乾燥の3つの選択肢の中から、作業場の都合に合わせて適宜選択し得る点に特徴を有する。その選択基準としては、十分な作業時間(サーフェサーの硬化時間)を確保できる場合には自然乾燥が選択され、比較的急いで硬化させる必要がある場合(十分な硬化時間を確保できない場合)には、サーフェサーの塗布面積に応じて、紫外線照射または赤外線照射による強制乾燥が選択される。具体的には、サーフェサーの塗布面積が4dm2未満の場合には、紫外線による強制乾燥が選択され、塗布面積が4dm2以上では赤外線による強制乾燥が選択される。
特に噴霧したサーフェサー11の面積が4dm2未満である場合には、塗布した溶剤揮発型(1液型)のサーフェサー11を迅速に硬化させるべく、当該サーフェサーに対して紫外線照射機8からの光を照射し、さらに50℃以上、望ましくは約60℃以上に加熱することで、当該サーフェサー11の溶剤を揮発させている。
かかる照射機8としては、アイドリング時の出力が60w/cmで、照射時出力が120w/cmの出力を有するメタルハライドランプを使用した紫外線照射機8が使用されており、これは図2に示すような分光エネルギーが相対的に示される。また、その他にも発光管の中に、水銀に加えて金属をハロゲン化物の形で封入したメタルハライドランプであって、図3に示すような365nmを主軸に200〜400nmの波長の紫外線スペクトルを放射可能なものを使用することができる。なお、図3中の実線はスタンダードタイプのものであり、鎖線はハロゲンレスタイプのものを示している。
一方、噴霧したサーフェサー11の面積が4dm2以上である場合には、赤外線硬化型のパテを硬化させるために使用される赤外線照射器を用いて硬化させることが望ましい。赤外線を使用した場合には、放射面積を広範囲にすることができ、その結果、広い範囲のサーフェサー11に対して、均一にエネルギー線を照射できるためである。
特に、メタルハライドランプを使用した120w/cmの出力の紫外線照射機8を使用する場合、当該紫外線照射器の光源をサーフェサー11表面から10〜25cm離れた位置、望ましくは15m±5cm離れた位置に保って照射を行えば、光の照射と共に、サーフェサーを一定温度以上(50℃以上、望ましくは60℃以上)に加熱することもできることから、別途、加熱処理を要しないものとなる。
そして、上記図1(F)に示したサーフェサー11の塗布工程、および図1(G)に示した塗布したサーフェサー11の硬化工程は、必要な膜厚を得るまで繰り返して行うことができ、一般には30μm〜80μm程度の膜厚が得られるまで繰り返して行う。
上記図1(F)及び(G)に示すようなサーフェサー11の塗布・硬化工程を行うことにより、サーフェサー11を迅速に硬化させることができ、更に硬化後における表面のタック感をなくすことができる。
その後、硬化したサーフェサー11の表面は、図1(H)に示す様に、ダブルアクションサンダー、オービタルサンダー7などを用いて、まず#400のペーパーで研磨し、次いで#600〜800のペーパーで研磨する。この研磨に際して、上記の工程により形成されたサーフェサー11の層は、硬化方法や硬化時間の選択により、研磨しやすい適度な硬さに硬化させることができる。なお、この研磨作業の後においては、歪み取りスプレーを使用して歪みの有無を確認することもでき、歪みが発見された場合には、再度、上記サーフェサー11の塗布・硬化工程を繰り返し、歪みが発見されなかった場合には、歪み取りスプレーを拭き取り、上塗り工程に進む。
上塗り工程においては、まず洗浄、脱脂を行った後、図1(I)に示すような一般的な方法で上塗り塗装12を行い、そしてポリッシングを行って仕上げ、車体パネル1に生じた窪み2を補修することができる。
以下では、上記図1に示した修理方法による効果を確認するため、溶剤揮発型のサーフェサーを使用したときの硬化時間と硬化後の状態を評価した。
〔溶剤揮発型サーフェサーの調整〕
この実験に先立ち、ロックペイント株式会社製の商品名「1K マルチプラサフ」を使用して以下の試料を調整した。
試料1:溶剤揮発型サーフェサー100重量部に対して、シンナーを20部配合した。
試料2:溶剤揮発型サーフェサー100重量部に対して、シンナーを60部配合した。
〔紫外線照射器による照射時間と温度変化〕
日本電池株式会社製の紫外線照射器(型式:DMC−12LC−3D1)を使用して、照射時間によるサーフェサー表面の温度変化を調べた。なお、サーフェサー表面と紫外線照射器の光源との距離を20cm±5cmに設定して検証を行った。その結果を以下の表に示す。なお検証1〜9は検証の信頼性を確保するために、同じ条件及び操作を複数回行った結果である。
〔赤外線照射器による照射時間と温度変化〕
アンデックス株式会社製の赤外線照射器(型式:SHU−106)を使用して、照射時間によるサーフェサー表面の温度変化を調べた。なお、サーフェサー表面と赤外線照射器の光源との距離を70cm±10cmに設定して実験を行った。その結果を以下の表に示す。なお検証10−1および10−2は検証の信頼性を確保するために、同じ条件及び操作を複数回行った結果である。
《考察》
以上の実験において、紫外線照射器を使用して、塗布したサーフェサーの強制乾燥を行った場合には、サフ表面温度が90℃を超えた時に、乾燥時(加熱時)にサーフェサー中にピンホールが生じる不具合が発生した。そしてサーフェサーの塗布による膜圧コントロール、及び紫外線照射器による温度コントロールは作業上非常に難しいことから、紫外線照射器を使用する場合には、サーフェサーの塗布面積に応じて、照射時間を調整することにより乾燥させるのが最適である事が分かった。
即ち資料1については、塗布面積1dm2の場合は60秒、塗布面積2dm2の場合は90秒、塗布面積4dm2の場合は120秒で乾燥、硬化させるのが最適である。また、資料2については、塗布面積1dm2の場合は120秒、塗布面積2dm2の場合は150秒、塗布面積4dm2の場合は180秒で乾燥、硬化させるのが最適であることがわかった。
また、サーフェサーの塗布面積が4dm2以上の場合、これを乾燥・硬化させる為には、紫外線を使用した場合と赤外線を使用した場合とで乾燥時間の違いは少なく、照射時間も比較的長くなることから温度コントロールが難しく、乾燥時(加熱時)におけるサーフェサー中のピンホールの発生確率が高いため、2分間、赤外線を照射しながら60℃に保って乾燥・硬化させるか、あるいは自然乾燥で乾燥・硬化を行う。特に自然乾燥(20℃)で乾燥・硬化を行う場合には、乾燥後の研磨作業を行うためには30分以上放置することが望ましく、上塗り塗装を行うためには60分以上放置することが望ましいことが分かった。
尚、本発明の車体パネルの補修方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本実施の形態に係る補修方法を示す工程図 本実施の形態で使用した紫外線照射装置の照射光についての分光エネルギー分布図。 他の紫外線照射装置の照射光についての分光エネルギー分布図。
符号の説明
1 車体パネル
2 窪み部分
3 旧塗膜
4 鋼板
5 サンダー等の研磨具
6 パネル引き出し具
7 オービタルサンダー
8 紫外線照射機
10 パテ
11 サーフェサー
12 塗装

Claims (4)

  1. 損傷した車体のパネル面を補修する方法であって、
    当該補修方法は、塗料の塗布に先立ち、サーフェサーを塗布してこれを乾燥・硬化させるサーフェサー塗布・硬化工程を含み、
    当該サーフェサー塗布・硬化工程では、塗料を塗布する領域に揮発性溶剤を含有するサーフェサーを塗布すると共に、サーフェサーの乾燥・硬化方法として、塗布したサーフェサーにエネルギー線を照射しながら60℃以上に加熱することで溶剤を揮発させて乾燥・硬化させる方法を選択肢の1つとすることを特徴とする、車体パネルの補修方法。
  2. 前記サーフェサー塗布・硬化工程では、塗布したサーフェサーの硬化に費やすことのできる時間、および/または塗布面積に応じて、自然乾燥、赤外線照射器を使用した強制乾燥、または紫外線照射器を使用した強制乾燥の何れか1つ以上が選択される、請求項1に記載の車体パネルの補修方法。
  3. 前記サーフェサー塗布・硬化工程で塗布されたサーフェサーにエネルギー線を照射するために、塗布面積が4dm2未満では100〜450nmの波長域に最大の発光スペクトルを有するランプを使用し、塗布面積が4dm2以上では780nm〜100μmの波長域に最大の発光スペクトルを有するランプを使用する、請求項1に記載の車体パネルの補修方法。
  4. 前記サーフェサー塗布・硬化工程は、塗布したサーフェサーに対して、照射時出力100w/cm以上の出力を有するメタルハライドランプを光源に用いた紫外線照射機によりエネルギー線を照射して硬化させる、請求項1に記載の車体パネルの補修方法。



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