JP2009516583A - 支持体上の仕上げ塗りの損傷を修復するための迅速な方法 - Google Patents
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Abstract
支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法。この方法は、紫外線硬化可能(UV硬化可能)なプライマー組成物を損傷領域に塗布し、プライマー組成物を強制的にフラッシングする。光は、照射され、プライマー組成物が硬化され、それによって硬化されたプライマー層が形成される。次に、ベースコート組成物は、硬化されたプライマー層に塗布される。ベースコート組成物は、強制的にフラッシングされ、それによって乾燥されたベースコート層が形成される。更に、紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、乾燥されたベースコート層に塗布され、紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、強制的にフラッシングされる。光は、照射され、紫外線硬化可能なクリアコート組成物が硬化され、それによって硬化されたクリアコート層が形成される。
Description
発明の背景
本発明の対象は、一般に支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法に関する。よりいっそう詳述すれば、本発明の対象は、紫外線硬化可能な組成物の使用および支持体上の仕上げ塗りの損傷を迅速に修復するための強制的なフラッシングに関する。
本発明の対象は、一般に支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法に関する。よりいっそう詳述すれば、本発明の対象は、紫外線硬化可能な組成物の使用および支持体上の仕上げ塗りの損傷を迅速に修復するための強制的なフラッシングに関する。
発明の背景
支持体、例えば自動車の車体板上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する種々の方法は、刊行物に公知である。このような方法は、相手先商標製造会社(OEM)による生産設備および塗換え修復設備の双方において、仕上げ塗りを、前記領域が損傷した支持体上の仕上げ塗りの元来の色および/または外観に戻すために使用される。この損傷領域は、工場内での事故、例えば衝突により生じうるかまたは仕上げ塗りを形成させるための元来の塗料の塗布中の誤りにより簡単に生じうる。一般に、このような方法は、損傷領域の加工を含む。損傷領域を加工するための種々の技術は、清浄化、サンダー仕上げ、研磨、ぬぐい操作、ブローイングおよびボディー用充填剤の塗布を含む。この領域が適当に加工されると直ちに、前記の常法は、典型的にプライマー組成物、ベースコート組成物およびクリアコート組成物を適用し、仕上げ塗りを元来の色および/または外観に戻す。
支持体、例えば自動車の車体板上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する種々の方法は、刊行物に公知である。このような方法は、相手先商標製造会社(OEM)による生産設備および塗換え修復設備の双方において、仕上げ塗りを、前記領域が損傷した支持体上の仕上げ塗りの元来の色および/または外観に戻すために使用される。この損傷領域は、工場内での事故、例えば衝突により生じうるかまたは仕上げ塗りを形成させるための元来の塗料の塗布中の誤りにより簡単に生じうる。一般に、このような方法は、損傷領域の加工を含む。損傷領域を加工するための種々の技術は、清浄化、サンダー仕上げ、研磨、ぬぐい操作、ブローイングおよびボディー用充填剤の塗布を含む。この領域が適当に加工されると直ちに、前記の常法は、典型的にプライマー組成物、ベースコート組成物およびクリアコート組成物を適用し、仕上げ塗りを元来の色および/または外観に戻す。
公知技術水準における修復の種々の方法は、1つの理由または別の理由のために不完全である。総じて、公知技術水準における修復の大抵の方法は、修復を完結させるのに多大な時間を取りすぎている。多くの公知技術水準の方法は、イソシアネートを基礎とする組成物を使用する。刊行物に公知であるように、イソシアネートは、修復方法を完結させるのに必要とされる時間および硬化温度を最少化しようとして修復方法に使用される。しかし、また、イソシアネートを基礎とする組成物がしばしば禁止され、適当な配慮および/または保護装置なしに塗布された場合には、健康に有害である可能性があることは、公知である。例えば、イソシアネートを基礎とする組成物は、多くのOEM生産設備において禁止されている。
また、イソシアネートを基礎とする組成物に対する1つの選択肢であるメラミンを基礎とする組成物は、従来の修復法で使用されてきた。しかし、従来の修復法で使用されるメラミンを基礎とする組成物は、乏しい耐久性を有する仕上げ塗りを生じ、多大なエネルギーと時間を必要とする。メラミンを基礎とする組成物、例えば低い硬化時間のために特殊に設計された組成物であっても、180゜F(約82.2℃)を超える温度で硬化させるために少なくとも15分間を必要とする。このような時間および温度で組成物の硬化を達成するために、常法は、典型的には赤外光の照射に依存し、この赤外光は、エネルギーを集約させ、その結果、殊に価格的に可視光および/または赤外光の照射と比較される。
また、可視光および/または紫外光に依存する従来の修復法は、公知である。前記の従来の修復法も1つの理由または別の理由から不備である。概して、可視光および/または紫外光に依存する従来の修復法は、これに限定される訳ではないが、照射時間、可視光および/または紫外光の特殊な波長、および可視光および/または紫外光の源が硬化されるべき組成物で被覆された支持体に対して設定される距離を含めて最適化された臨界的な照射条件を有していない。更に、このような修復法は、可視光および/または紫外光による硬化のための1つを上廻る組成物を、成果が生まれるように組み合わせていなかった。結果として、上記された他の常法と同様に、前記方法は、十分に短期間で修復を達成することが不可能である。可視光および/または紫外光を使用する方法の1例は、米国特許第6821569号明細書中に開示されている。しかし、この米国特許第6821569号明細書の実施例1に関連して、修復法は、プライマー組成物、ベースコート組成物およびクリアコート組成物の塗布および硬化および/または乾燥のために、(パテ組成物と呼称される車体用目止め剤の適用を含めて)総じて少なくとも35分間および少なくとも25分間を必要とする。
上記の従来の修復法における制限のために、OEMによる生産設備内の終端(EOL)修復店は、しばしば全ての生産プロセスにおける重大な"ボトルネック(bottleneck)"となっている。また、上記した前記制限は、塗換え修復設備に不利な影響を及ぼし、それによって自動車に対する仕上げ塗りは、十分迅速に修復されえない。
発明の要旨
支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法が開示されている。この方法は、紫外線硬化可能なプライマー組成物を支持体上の損傷領域に塗布することを含む。紫外線硬化可能なプライマー組成物は、強制的にフラッシングされる。光は、照射され、紫外線硬化可能なプライマー組成物が硬化され、それによって硬化されたプライマー層が形成される。光は、315〜700nmの波長で照射され、紫外線硬化可能なプライマー組成物が硬化される。ベースコート組成物は、硬化されたプライマー層に塗布される。ベースコート組成物は、強制的にフラッシングされ、それによって乾燥されたベースコート層が形成される。紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、乾燥されたベースコート層に塗布される。紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、強制的にフラッシングされ、光は、315〜700nmの波長で照射され、紫外線硬化可能なクリアコート組成物が硬化され、それによって硬化されたクリアコート層が形成される。
支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法が開示されている。この方法は、紫外線硬化可能なプライマー組成物を支持体上の損傷領域に塗布することを含む。紫外線硬化可能なプライマー組成物は、強制的にフラッシングされる。光は、照射され、紫外線硬化可能なプライマー組成物が硬化され、それによって硬化されたプライマー層が形成される。光は、315〜700nmの波長で照射され、紫外線硬化可能なプライマー組成物が硬化される。ベースコート組成物は、硬化されたプライマー層に塗布される。ベースコート組成物は、強制的にフラッシングされ、それによって乾燥されたベースコート層が形成される。紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、乾燥されたベースコート層に塗布される。紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、強制的にフラッシングされ、光は、315〜700nmの波長で照射され、紫外線硬化可能なクリアコート組成物が硬化され、それによって硬化されたクリアコート層が形成される。
本発明の対象である修復法は、約10分間で完結されてよい。従って、この修復法は、殊に従来の修復法と比較して、可視光および/または紫外光の照射に依存する現在の修復法であっても損傷を受けた仕上げ塗りを迅速に修復する。また、この修復方法は、イソシアネートを含有しない種々の組成物を使用することができ、修復後に依然として十分な耐久性を有する仕上げ塗りを提供する。
このような迅速な修復を達成し、イソシアネートを含有しない組成物の使用を可能にすることによって、対象の方法は、明らかに従来の修復法において存在する"ボトルネック"を現作用させ、それ故に、OEMによる生産設備および塗換え修復設備における広い範囲の実現にとって理想的である。
発明の詳細な説明
支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法は、必要である。それというのも、上記に示唆されているように、この領域が損傷された後に、損傷された仕上げ塗りを支持体上の元来の色および/または外観に戻すことがしばしば望まれているからである。この方法は、色および/または外観の点で支持体上の元来の仕上げ塗りに十分に適合する修復された仕上げ塗りを生じる。
支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法は、必要である。それというのも、上記に示唆されているように、この領域が損傷された後に、損傷された仕上げ塗りを支持体上の元来の色および/または外観に戻すことがしばしば望まれているからである。この方法は、色および/または外観の点で支持体上の元来の仕上げ塗りに十分に適合する修復された仕上げ塗りを生じる。
本発明の対象の方法は、これに制限されるものではないが、相手先商標製造会社(OEM)による生産設備および塗換え修復設備を含めて幅広い範囲の設備で行なうことができる。1例として、支持体が自動車の車体板であり、この車体板が工場内での事故、例えば衝突の結果として損傷を受けたかまたは仕上げ塗りを形成させるための元来の塗料の塗布中、例えば吹付け塗り中の誤りの結果として損傷を受けた場合に、損傷領域を修復し、および仕上げ塗りを元来の色および/または外観に戻すことは、望ましい。OEMによる生産設備中で、本発明の対象である修復方法を使用して自動車を完全に塗換えする代わりに損傷領域を修復することは、殊に望ましいことである。
特に、本発明の対象である修復方法は、自動車に制限されない支持体を含めて多種多様の支持体に適用することができ、乗り物の記載内容中で、これに制限されずに列車、航空機、ヘビーデューティーカーおよび類似物を含めて自動車以外の乗り物に適用されることができる。自動車の車体板は、金属(例えば、クォーターパネル、ドア等)、プラスチック(バンパー、外部ミラー等)または自動車に適した構成の任意の他の材料であることができる。
この方法は、紫外線硬化可能(UV硬化可能)なプライマー組成物を支持体上の損傷領域に塗布することを含む。また、この方法は、ベースコート組成物およびUV硬化可能なクリアコート組成物の塗布を含む。ベースコート組成物およびUV硬化可能なクリアコート組成物の塗布、ならびにそれぞれの前記組成物の粒子は、付加的に下記に記載されている。
UV硬化可能なプライマー組成物は、好ましくは1.5〜2.5mils(約0.0375〜約0.0625mm)、よりいっそう好ましくは1.8〜2.2mils(約0.045〜約0.055mm)の皮膜組織に吹付け塗布される。UV硬化可能なプライマー組成物は、1工程または1工程を上廻る工程で塗布されることができる。UV硬化可能なプライマー組成物は、好ましくはウレタンアクリレートポリマー、ジアクリレートモノマーおよびプライマー光開始剤を有する。また、好ましいUV硬化可能なプライマー組成物は、イソシアネートを含有しない1成分(1K)系である。この好ましい実施態様において、ジアクリレートモノマーは、よりいっそう詳述すれば、アクリル酸エステル、例えばLudwigshafen在のBASF AG社から商業的に入手できるLaromer(登録商標)TPGDA(トリプロピレングリコールジアクリレート)であり、プライマー光開始剤は、よりいっそう詳述すれば、ベンゾフェノン、即ちジフェニルケトン、ヒドロキシフェニルケトン(HPK)またはα−ヒドロキシケトン(AHK)を有する。勿論、他のプライマー光開始剤は、プライマー光開始剤が可視光および/または紫外(UV)光への暴露下にUV硬化可能なプライマー組成物のフリーラジカル重合を開始することができる限り、UV硬化可能なプライマー組成物中への配合に適している。適当なUV硬化可能なプライマー組成物の例は、これに限定されるものではないが、R−M AM826 UV PrimerおよびR−M VP126 UV Primer Surfacerの商品名およびGlasurit(登録商標)185−10および/またはGlasurit(登録商標)151−70の商品名でBASF Corporation社、Southfield,Michigan在から商業的に入手可能なUV硬化可能なプライマー組成物を含む。
場合によっては、損傷領域は、UV硬化可能なプライマー組成物の塗布前に幾つかの方法で前処理することができる。実際に、必要ではないが、損傷領域は、典型的には幾つかの方法で、前処理、即ち準備される。損傷領域を前処理するための種々の技術は、ボディー用充填材の塗布、清浄化、サンダー仕上げ、研磨、ぬぐい操作、溶剤ぬぐい操作、ブローイング、タッキング等を含む。前記技術は、任意の順序で行なうことができる。損傷された領域が適当に前処理されると直ちにUV硬化可能なプライマー組成物は、典型的に塗布される。必要ではないが、場合によるボディー用充填材もUVエネルギーによって硬化されてよい。
損傷領域が最初に前処理を必要とするかまたは必要としないかで、UV硬化可能なプライマー組成物は、加圧された環境または加熱された空気で強制的にフラッシングされる。換言すれば、UV硬化可能なプライマー組成物は、単に塗布されたUV硬化可能なプライマー組成物に"息を吹きかける"ことを許容する、即ち受動的な意味で言えば、塗布時に環境温度で部分的に空気乾燥するよりもむしろ活性的または積極的にフラッシングされる。好ましくは、UV硬化可能な組成物は、UV硬化可能なプライマー組成物が塗布された後に強制的にフラッシングされる。他面、好ましくはないが、強制的なフラッシングは、UV硬化可能なプライマー組成物の塗布中、即ちUV硬化可能なプライマー組成物の塗布と同時に行なうことができる。例えば、強制的なフラッシングは、UV硬化可能なプライマー組成物の塗布中に数工程の間に導入されることができた。夏期の実施例の記載内容で実現されているように、UV硬化可能なプライマー組成物の強制的なフラッシングは、特殊な照射条件およびベースコートおよびUV硬化可能なクリアコートの強制的なフラッシングと組み合わされて約10分間で修復を達成させる方法の可能性に直接に影響を及ぼす。強制的なフラッシングは、少なくとも部分的または完全にUV硬化可能なプライマー組成物を乾燥させる。刊行物中に公知であるように、組成物の乾燥は、揮発性物質、例えば溶剤または水、またはこれら双方の蒸発を含む。乾燥は、特殊な組成物の化学的架橋を含む硬化と区別されることができる。
好ましくは、UV硬化可能なプライマー組成物は、環境空気で5〜20cfm(ft3/min)(約8.45m3/h〜約33.8m3/h)で5〜2.5分間強制的にフラッシングされる。環境空気の温度は、当業者によって評価される多数のファクターに依存して、一般に65〜95゜F(約18.3〜35℃)の範囲内にある。好ましくは、上記に設定されたcfm(ft3/min)で環境空気の強制的なフラッシングの源は、支持体上の損傷領域から6〜24インチ(約15.24〜約60.96cm)離れて位置している。強制的なフラッシングの源は、付加的に下記に記載されている。このcfmは、単に空気容量出力の度量衡の単位であり、強制的なフラッシングの源に供給される空気の入口圧力に関係する。典型的には、この入口圧力は、20〜80PSI(約1.4〜約5.6kg/cm2)の範囲内、好ましくは約60PSI(約4.2kg/cm2)である。最も好ましくは、UV硬化可能なプライマー組成物は、環境空気で10〜15cfm(約16.9〜約25.35m3/h)で1.0〜1.5分間、支持体上の損傷領域から約12インチ離れて強制的にフラッシングされる。
強制的なフラッシングの源は、手持形であってもよいし、調整可能であるように支持機構に取り付けられていてもよい。適当な源は、これに制限されるものではないが、Kornwestheim, ドイツ国在のSATA Farbspritztechnik GmbH & Co. KGから入手可能なJet Dry Blow Guns、ITW Automotive Refinishing社の1部門であるDeVilbissから商業的に入手可能なAeroDryTM Paint Dryer SystemsおよびEdwin Trisk Limited社から商業的に入手可能なHydromate Air Moving Systemsを含む。強制的なフラッシングのための前記源および他の源は、好ましくは特殊化されたノズル設計を含み、空気容量出力を適度に調節および/または制御する。一般的に、空気容量出力は、強制的なフラッシングのための源に対して10〜20倍、好ましくは15〜18倍の入口圧力を有する。
他の選択可能な方法で、UV硬化可能なプライマー組成物は、95゜F(35℃)より高く110゜F(約43.3℃)までの空気で同じcfms、同じ回数および同じ源と支持体との位置、即ち間隔で強制的にフラッシングされることができる。UV硬化可能なプライマー組成物を強制的にフラッシングするための空気の特殊な温度、例えば100゜F(約37.8℃)の高められた温度は、異なるcfms、異なる回数および異なる源と支持体との位置、最も好ましくはよりいっそう少ないcfms、よりいっそう少ない回数およびよりいっそう長い源と支持体との位置での強制的なフラッシングを可能にしうることは、当業者によって評価されるはずである。また、前記の僅かに高められた温度を源中の独特の設計によって達成させるために空気の温度を変更することができ、それによって流入する空気が源を貫流する際に加熱されるかまたは修復管路および/または修復ブースの温度を環境温度を上廻り増加させることによって加熱されることは、当業者によって評価されるはずである。
光または放射線は、300〜700nm、好ましくは315〜500nm、よりいっそう好ましくは320〜420nmの波長で照射され、UV硬化可能なプライマー組成物を硬化し、それによって硬化されたプライマー層を形成させる。好ましくは、光は、前記波長で支持体から1〜8インチ(約2.54〜約20.32cm)、よりいっそう好ましくは2〜3インチ(約5.08〜約7.62)の距離で照射される。また、好ましくは、光は、1〜2分間、よりいっそう好ましくは約1.5分間照射され、UV硬化可能なプライマー組成物を硬化させる。当業者によって認識されているように、光が支持体に対して照射される距離は、例えばUV硬化可能なプライマー組成物またはUV硬化可能なクリアコート組成物のようなそれぞれの組成物の硬化を達成させるのに必要とされる強度、ひいては時間に影響を及ぼす。UV硬化可能なプライマー組成物が強制的にフラッシングされると直ちに光は、有利に照射される。強制的なフラッシングは、UV硬化可能なプライマー組成物を硬化させるのではなく、乾燥して乾燥されたプライマー層に変え、この乾燥されたプライマー層は、照射光に晒され、硬化されたプライマー層を形成する。他の選択可能な方法で、光は、UV硬化可能なプライマー組成物をUV硬化可能なプライマー組成物の強制的なフラッシングと同時に硬化させるために照射されることができる。
前記波長で照射される光は、電磁スペクトルの可視領域内または紫外(UV)領域内にある。更に、UV領域内および上記の適用可能な波長内で、光は、UV−AおよびUV−Bとして分類されることができる。光を上記の波長で照射するための種々の光源は、刊行物中に公知である。この光源は、典型的には一般にUV−A灯として分類される。この光源は、光フィルターを有していてもよいし、有していなくともよい。制限のない例として、1つのこのような光源は、Xpress Cure TM UV Curing Systemの商品名および部品No. 410000でMississauga, Ontario州のUVIEW Ultraviolet Systems, Inc.社から商業的に入手可能である。更に、制限のない例として、別のこのような光源は、UV灯製品提供品(ハンドランプ、点光源灯、投光灯等)でPanacol-Elosol, GmbH社から商業的に入手可能である。しかし、本発明の対象の修復方法は、本明細書中で設定された特殊な波長で太陽光に依存してそれぞれの組成物を照射し、および硬化させるのに有用であることも考慮されている。
更に、塗布されかつ強制的にフラッシングされた、UV硬化可能なプライマー組成物を有する損傷領域を照射光に上記波長で晒しながら、プライマー光開始剤は、UV硬化可能なプライマー組成物のフリーラジカル重合を開始し、UV硬化可能なプライマー組成物を硬化させ、硬化されたプライマー層を形成させる。
場合によっては、硬化されたプライマー層は、サンドペーパーで研がれてもよく、サンドペーパーで研がれたプライマー層は、直ぐ下記に記載されているようにベースコート組成物の塗布前に清浄化されてよい。硬化されたプライマー層がサンドペーパー仕上げをすべき場合には、硬化されたプライマー層は、最初に適当な溶剤を塗り付けることが望ましく、よりいっそう簡単なサンドペーパー仕上げのために調整される。必要ではないけれども、硬化されたプライマー層の理想的なサンドペーパー仕上げのために、400グリットまたはそれ以上に微細のサンドペーパーが使用され、硬化されたプライマー層は、このペーパーで湿式サンドペーパー仕上げ技術または乾式サンドペーパー仕上げ技術でサンドペーパー仕上げされる。湿式か乾式かでサンドペーパー仕上げは、手動で行なうこともできるし、当業者に公知の空気駆動式回転サンダーを用いて自動化することもできる。サンドペーパー仕上げされると直ちに、サンドペーパー仕上げされたプライマー層は、さらに典型的にはぬぐい操作および/または溶剤ぬぐい操作および/またはブローイングおよび/またはタッキングによって清浄化される。適当な清浄剤は、サンドペーパー仕上げ後に使用されてよく、最終的にベースコート組成物の塗布のためにサンドペーパー仕上げされたプライマー層が調整される。
元来上部に導入されるベースコート組成物は、硬化されたプライマー層に塗布される。ベースコート組成物は、典型的には通常顔料分散液の形で導入される顔料を含み、仕上げ塗料の元来の色に適合される。当業者に公知の標準顔料に加えて、前記顔料は、特殊な効果顔料、例えばアルミニウムおよび/または雲母フレークを含むことができる。ベースコート組成物は、好ましくは色に基づいて変動しうる隠蔽のために吹付け塗布されるが、しかし、典型的には0.5〜2.0mils(約0.025〜約0.05mm)、よりいっそう典型的には0.8〜1.2mils(約0.02〜約0.03mm)の皮膜組織に塗布される。ベースコート組成物は、1工程または1回を上廻る工程で塗布されてよい。ベースコート組成物は、溶剤系であってもよいし、水性であってもよい。最も好ましくは、ベースコート組成物は、イソシアネートを含まず、化学的にウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリエーテル、セルロースアセテートブチレートおよび/または類似物を基礎とする塗り換え用ベースコート組成物である。適当なベースコート組成物の制限のない例は、BASF Corporation社, Southfield, Michigan在から商業的に入手可能なGlasurit (登録商標)55 LIne White Basecoatおよび90 Line White Basecoatを含む。
UV硬化可能なプライマー組成物と同様に、ベースコート組成物は、強制的にフラッシングされ、それによって乾燥したベースコート層を形成する。換言すれば、まさにUV硬化可能なプライマー組成物と同様に、ベースコート組成物は、塗布されたベースコート組成物を単に塗布中に通気性にすることを可能にすることよりむしろ積極的または確実にフラッシングされる。典型的にベースコート組成物は、ベースコート組成物が塗布された後に強制的にフラッシングされる。
しかしながら、他の選択可能な実施態様において、ベースコート組成物は、ベースコート組成物の塗布中、即ちベースコート組成物と同時に強制的にフラッシングされてよい。例えば、強制的なフラッシングは、ベースコート組成物の塗布中の工程間で導入されることができた。下記の例の記載内容中で実現されたように、ベースコート組成物の強制的なフラッシングは、特殊な照射条件と組合せてUV硬化可能なプライマー組成物およびUV硬化可能なクリアコート組成物を強制的にフラッシングし、本発明の対象の方法に直接に影響を及ぼし、約10分間で修復を達成する。強制的なフラッシングは、少なくとも部分的または完全にベースコート組成物を乾燥させ、乾燥されたベースコート層を形成する。
好ましくは、ベースコート組成物は、5〜20cfm(約8.45〜約33.8m3/h)で0.5〜2.5分間、環境空気で強制的にフラッシングされる。好ましくは、上記に設定されたcfmで環境空気の強制的なフラッシングの源は、支持体上の損傷領域から6〜24インチ(約15.24〜約60.96)離れて位置している。最も好ましくは、ベースコート組成物は、支持体上の損傷領域から約12インチ(約30.48cm)離れて10〜15cfm(約16.9〜約25.35m3/h)で1.0〜1.5分間、環境空気で強制的にフラッシングされる。強制的なフラッシングの源およびベースコート組成物の強制的なフラッシングに関連した種々の条件(例えば、入口圧力)は、UV硬化可能なプライマー組成物およびUV硬化可能なクリアコート組成物のための強制的なフラッシングの源と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
他の選択可能な方法で、ベースコート組成物は、同じcfm、同じ時間および同じ、源と支持体との位置、即ち同じ距離で95゜F(35℃)より大きく110゜F(約43.3℃)までの範囲で強制的にフラッシングされてよい。ベースコート組成物を強制的にフラッシングするための空気の特殊な温度、例えば100゜F(約37.8℃)の高められた温度が、異なるcfm、異なる時間および異なる、源と支持体との位置で、最も典型的にはよりいっそう少ないcfm、よりいっそう少ない時間およびよりいっそう大きな、源と支持体との位置で強制的なフラッシングを可能にすることは、当業者によって評価されるべきである。また、UV硬化可能なプライマー組成物の強制的なフラッシングを伴なう場合には、前記の僅かに高められた温度を源中の独特の設計によって達成させるために空気の温度を変更することができ、それによって流入する空気が源を貫流する際に加熱されるかまたは修復管路および/または修復ブースの温度を環境温度を上廻り増加させることによって加熱されることは、当業者によって評価されるはずである。
元来上部に導入される、UV硬化可能なクリアコート組成物は、乾燥されたベースコート層に塗布される。UV硬化可能なクリアコート組成物は、好ましくは1.5〜2.5mils(約0.0375〜約0.0625mm)、よりいっそう好ましくは1.8〜2.2mils(約0.045〜約0.055mm)の皮膜組織に吹付け塗布される。UV硬化可能なクリアコート組成物は、1工程または1回を上廻る工程で塗布されることができる。UV硬化可能なクリアコート組成物は、好ましくは脂肪族ウレタンアクリレートポリマーおよびクリアコート光開始剤を有する。勿論、クリアコート組成物は、脂肪族ウレタンアクリレートポリマーとは別のポリマー、例えばポリエステル、非変性のアクリル、非変性のウレタン等を基礎とすることができる。UV硬化可能なクリアコート組成物は、場合によってはこれに限定されるものではないが、紫外線吸収剤(UVAs)、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)および類似物を含む添加剤を有していてよい。また、好ましいUV硬化可能なクリアコート組成物は、UV硬化可能なプライマー組成物と同様にイソシアネートを含有しない1成分(1K)系である。この好ましい実施態様において、クリアコート光開始剤は、特にビス−アシルホスフィンオキシド(BAPO)を有する。勿論、他のクリアコート光開始剤は、クリアコート光開始剤が可視光および/またはUV光への暴露下でUV硬化可能なクリアコート組成物のフリーラジカル重合を開始することができる限り、UV硬化可能なクリアコート組成物、例えばUV硬化可能なプライマー組成物に関連して上記した光開始剤中への配合に適している。プライマー光開始剤とクリアコート光開始剤とは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。適当なUV硬化可能なクリアコート組成物の例は、これに限定されるものではないが、BASF Corporation社, Southfield, Michigan在、から入手可能なものを含む。最後に、UV硬化可能なクリアコート組成物は、溶剤系であってもよいし、水性であってもよい。
クリアコート組成物は、UV硬化可能なプライマー組成物およびベースコート組成物と同様に、環境空気または加熱された加圧空気で強制的にフラッシングされる。換言すれば、UV硬化可能なクリアコート組成物は、UV硬化可能なプライマー組成物およびベースコート組成物とまさに同様に、塗布されたUV硬化可能なクリアコート組成物を単に塗布中に環境条件下で受動的に空気乾燥することを可能にすることよりむしろ積極的または確実にフラッシングされる。典型的には、UV硬化可能なクリアコート組成物は、UV硬化可能なクリアコート組成物が塗布された後に強制的にフラッシングされる。しかしながら、他の選択可能な実施態様において、UV硬化可能なクリアコート組成物は、UV硬化可能なクリアコート組成物の塗布中、即ちUV硬化可能なクリアコート組成物と同時に強制的にフラッシングされてよい。例えば、強制的なフラッシングは、UV硬化可能なクリアコート組成物の塗布中の工程間で導入されることができた。下記の例の記載内容中で実現されたように、UV硬化可能なクリアコート組成物の強制的なフラッシングは、特殊な照射条件と組合せてUV硬化可能なプライマー組成物およびベースコート組成物を強制的にフラッシングし、本発明の対象の方法の可能性に直接に影響を及ぼし、約10分間で修復を達成する。強制的なフラッシングは、少なくとも部分的または完全にUV硬化可能なクリアコート組成物を乾燥する。
好ましくは、UV硬化可能なクリアコート組成物は、5〜20cfm(約8.45〜約33.8m3/h)で0.5〜2.5分間、環境空気で強制的にフラッシングされる。好ましくは、上記に設定されたcfmで環境空気の強制的なフラッシングの源は、支持体上の損傷領域から6〜24インチ(約15.24〜約60.96cm)離れて位置している。最も好ましくは、UV硬化可能なクリアコート組成物は、支持体上の損傷領域から約12インチ(約30.48cm)離れて10〜15cfm(約16.9〜約25.35m3/h)で1.5〜2.0分間、環境空気で強制的にフラッシングされる。強制的なフラッシングの源およびUV硬化可能なクリアコート組成物の強制的なフラッシングに関連した種々の条件(例えば、入口圧力)は、UV硬化可能なプライマー組成物およびベースコート組成物のための強制的なフラッシングの源と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
他の選択可能な方法で、UV硬化可能なクリアコート組成物は、同じcfm、同じ時間および同じ、源と支持体との位置、即ち同じ距離で95゜F(35℃)より大きく110゜F(約43.3℃)までの範囲で強制的にフラッシングされてよい。UV硬化可能なクリアコート組成物を強制的にフラッシングするための空気の特殊な温度、例えば100゜F(約37.8℃)の高められた温度が、異なるcfm、異なる時間および異なる、源と支持体との位置で、最も典型的にはよりいっそう少ないcfm、よりいっそう少ない時間およびよりいっそう大きな、源と支持体との位置で強制的なフラッシングを可能にすることは、当業者によって評価されるべきである。また、UV硬化可能なプライマー組成物の強制的なフラッシングを伴なう場合には、前記の僅かに高められた温度を源中の独特の設計によって達成させるために空気の温度を変更することができ、それによって流入する空気が源を貫流する際に加熱されるかまたは修復管路および/または修復ブースの温度を増加させることによって加熱されることは、当業者によって評価されるはずである。
光または放射線は、300〜700nm、好ましくは315〜500nm、よりいっそう好ましくは320〜420nmの波長で照射され、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化し、それによって硬化されたクリアコート層を形成する。好ましくは、光は、前記波長で支持体から1〜15インチ(約2.54〜約38.1cm)、よりいっそう好ましくは5〜10インチ(約12.7〜約25.4cm)、最も好ましくは6〜8インチ(約15.24〜約20.32cm)の距離で照射される。また、光が1〜3分間、よりいっそう好ましくは約1.5〜2.0分間照射され、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させることは、好ましい。光は、典型的にはUV硬化可能なクリアコート組成物が強制的にフラッシングされた後に典型には照射される。強制的なフラッシングは、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させるのではなくて乾燥されたクリアコート層に乾燥し、この乾燥されたクリアコート層は、照射された光に晒され、硬化されたクリアコート層を形成する。他の選択可能な方法で、光は、UV硬化可能なクリアコート組成物の強制的なフラッシングと同時にUV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させるために照射されることができる。
照射される光は、前記波長で電磁スペクトルの可視領域または紫外(UV)領域内にある。光を照射してUV硬化可能なプライマー組成物を硬化させるための種々の光源に関連する上記の記載は、光を照射してUV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させるために適用されうる光源に適用される。しかし、UV硬化可能なプライマー組成物とUV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させるための光源が同じである必要はないことを理解すべきである。即ち、1つの特殊な光源は、光を照射させてUV硬化可能なプライマー組成物を硬化させるために使用されることができ、一方、別のタイプの光源は、光を照射させてUV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させるために使用されることができる。
今や、塗布されかつ強制的にフラッシングされたUV硬化可能なプライマー組成物、強制的にフラッシングされたベースコート組成物および塗布されかつ強制的にフラッシングされたUV硬化可能なクリアコート組成物を有する損傷領域を、照射される光に上記波長で晒しながら、クリアコート光開始剤は、UV硬化可能なクリアコート組成物のフリーラジカル重合を開始し、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させ、硬化されたクリアコート層を形成させ、本発明の対象の修復方法を完成させる。
上記に示唆したように、UV硬化可能なプライマー組成物、ベースコート組成物およびUV硬化可能なクリアコート組成物は、全て有利に吹付け塗布され、最終的に該組成物のそれぞれの層を形成する。これに制限されるものではないが、回転吹付け塗布および空気噴霧塗布(HVLP吹付け塗布を含めて)を含む種々の吹付け塗布技術が存在することは、刊行物中に公知である。全ての組成物は、有利に吹付け塗布されるけれども、それぞれの組成物は、独立に、これに制限されるものではないが、浸漬およびロール塗布を含めて当業者に公知の他の塗布技術によって塗布されることができる。前記組成物は、手動でかまたは自動的に公知の吹付け機構および/または吹付けロボットを用いて塗布されることができる。
下記の実施例によって証明されるように、プライマー組成物、ベースコート組成物およびクリアコート組成物を含む任意の他の修復方法とは異なり、本発明による方法は、UV硬化可能なプライマー組成物に光の照射への適用を開始し、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させ、硬化させたクリアコート層を形成させることにより約10分間で修復を完結させることができる。
本明細書中に表わされているように、本発明の対象による自動車の支持体に対する仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法の性能および完成を説明する次の実施例は、本発明を詳説することを意図するものであり、本発明を制限するものではない。
実施例:
例1において:
UV硬化可能なプライマー組成物は、BASF Corporation社, Southfield, Michigan在、から商業的に入手可能なR-M AM826 UV Primerであり、ベースコート組成物は、BASF Corporation社, Southfield, Michigan在、から商業的に入手可能なGlasurit(登録商標)55 Line White Basecoatであり、UV硬化可能なクリアコート組成物は、下記表中で%に応じて調製される。
例1において:
UV硬化可能なプライマー組成物は、BASF Corporation社, Southfield, Michigan在、から商業的に入手可能なR-M AM826 UV Primerであり、ベースコート組成物は、BASF Corporation社, Southfield, Michigan在、から商業的に入手可能なGlasurit(登録商標)55 Line White Basecoatであり、UV硬化可能なクリアコート組成物は、下記表中で%に応じて調製される。
UV硬化可能なプライマー組成物を、4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネルに約2mil(約0.05mm)で2工程で(1工程当たり約1mil(約0.025mm))手動で吹付けを行なうことによって塗布する。UV硬化可能なプライマー組成物は、それぞれの工程間で約10〜15秒間、通気性にすることができるかまたはフラッシングすることができる。UV硬化可能なプライマー組成物を、修復を必要とする仕上げ塗りの損傷領域をシミュレートすることが意図されている4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネルの露出した金属部分に塗布する。UV硬化可能なプライマー組成物の塗布は、工程間の約10〜15秒を含めて全部で約20〜40秒を取る。
UV硬化可能なプライマー組成物の塗布後、UV硬化可能なプライマー組成物を強制的にフラッシングし、UV硬化可能なプライマー組成物を乾燥させる。よりいっそう詳述すれば、UV硬化可能なプライマー組成物を環境空気で12〜13cfm(約20.28〜約21.97m3/h)で約1.0〜1.5分間強制的にフラッシングし、この場合強制的なフラッシングの特殊な源は、4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネル上の損傷領域から約12インチ(約30.48cm)離れて位置している。強制的なフラッシングの源を十分な支持機構に調整可能であるように取り付ける。
次に、320〜420nmの波長の光を照射し、UV硬化可能なプライマー組成物を硬化させ、硬化されたプライマー層を形成させる。光源を4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネルから約3インチ(約7.62cm)離れて位置させ、光を約1.5分間照射し、UV硬化可能なプライマー組成物を硬化させる。次に、硬化されたプライマー層をサンドペーパー仕上げし、かつ拭き取る。
ベースコート組成物を、硬化されたプライマー層に約1milで2工程で(1工程当たり約0.5mil(約0.0125mm))手動で吹付けを行なうことによって塗布する。ベースコート組成物は、それぞれの工程間で約5〜1.5秒間、通気性にすることができるかまたはフラッシングすることができる。ベースコート組成物の塗布は、それぞれ工程間の約5〜15秒を含めて全部で約15〜30秒を取る。
ベースコート組成物の塗布後、ベースコート組成物を強制的にフラッシングし、ベースコート組成物を乾燥させ、それによって乾燥されたベースコート層を形成させる。よりいっそう詳述すれば、ベースコート組成物を環境空気で12〜13cfm(約20.28〜約21.97m3/h)で約1.0〜1.5分間強制的にフラッシングし、この場合強制的なフラッシングの特殊な源は、4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネル上の損傷領域から約12インチ離れて位置している。まさにUV硬化可能なプライマー組成物の強制的なフラッシングを用いた場合のように、ベースコート組成物のための強制的なフラッシングの源を十分な支持機構に調整可能であるように取り付ける。
次に、UV硬化可能なクリアコート組成物を、乾燥されたベースコート層に約2milで2工程で(1工程当たり約1mil(約0.025mm))手動で吹付けを行なうことによって塗布する。UV硬化可能なクリアコート組成物は、それぞれの工程間で約5〜20秒間、通気性にすることができるかまたはフラッシングすることができる。UV硬化可能なクリアコート組成物の塗布は、工程間の約5〜20秒を含めて全部で約10〜30秒を取る。
UV硬化可能なクリアコート組成物の塗布後、UV硬化可能なクリアコート組成物を強制的にフラッシングし、UV硬化可能なクリアコート組成物を乾燥させる。よりいっそう詳述すれば、UV硬化可能なクリアコート組成物を環境空気で12〜13cfm(約20.28〜約21.97m3/h)で約1.5〜2.0分間強制的にフラッシングし、この場合強制的なフラッシングの特殊な源は、4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネル上の損傷領域から約12インチ離れて位置している。まさにUV硬化可能なプライマー組成物およびベースコート組成物の強制的なフラッシングを用いた場合のように、UV硬化可能なクリアコート組成物のための強制的なフラッシングの源を十分な支持機構に調整可能であるように取り付ける。
最後に、320〜420nmの波長の光を照射し、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させ、硬化されたクリアコート層を形成させる。光源を4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネルから約5〜6インチの(約12.7〜約15.24cm)距離で位置させ、光を約1.5〜2.0分間照射し、UV硬化可能なクリアコート組成物を硬化させ、修復をUV硬化可能なプライマー組成物の最初の塗布から約10分間で完結させる。
例2において、同じ組成物を例1に関して上記された方法と同様の方法で塗布し、強制的にフラッシングし、かつ照射する。しかし、例2では、支持体は、例1の4’’×12’’(約10.16×約30.48cm)のパネルよりはむしろ自動車の車体パネルである。自動車の車体パネル上の硬化されたプライマー層も例1の上記の記載と同様にサンドペーパー仕上げされ、かつ拭き取られる。例2は、異なる支持体を使用することに加えて、上記の約10分間の修復の繰返し可能性を証明するために行なわれる。
2つの例において、硬化されたプライマー層の溶剤感受性および硬化されたクリアコート層の溶剤感受性は、メチルエチルケトン(MEK)での耐溶剤ぬぐい操作(resistance to solvent wiping)に関連して試験される。
本発明は、例証的に記載されたが、使用された専門用語は、本発明を限定するのではなく、むしろ本質的には、説明のための文言であることを意図するものであることを理解すべきである。明らかに、前記の教示に照らし、本発明の多くの変更または変形が可能であり、そして本発明は詳細な記載とは別の方法で実現させることができる。
Claims (21)
- 支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法において、次の工程:
紫外線硬化可能なプライマー組成物を支持体上の損傷領域に塗布し;
紫外線硬化可能なプライマー組成物を強制的にフラッシングし;
光を300〜700nmの波長で照射し、紫外線硬化可能なプライマー組成物を硬化させ、それによって硬化されたプライマー層を形成させ;
ベースコート組成物を硬化されたプライマー層に塗布し;
ベースコート組成物を強制的にフラッシングし、それによって乾燥されたベースコート層を形成させ;
紫外線硬化可能なクリアコート組成物を乾燥されたベースコート層に塗布し;
紫外線硬化可能なクリアコート組成物を強制的にフラッシングし;および
光を300〜700nmの波長で照射し、紫外線硬化可能なクリアコート組成物を硬化させ、それによって硬化されたクリアコート層を形成させることを特徴とする、支持体上の仕上げ塗りの損傷領域を修復する方法。 - 紫外線硬化可能なプライマー組成物、ベースコート組成物および紫外線硬化可能なクリアコート組成物を、空気で95゜F(35℃)より高く110゜F(約43.3℃)までで5〜20cfm(約8.45〜約33.8m3/h)で0.5〜2.5分間強制的にフラッシングする、請求項1記載の方法。
- 紫外線硬化可能なプライマー組成物、ベースコート組成物および紫外線硬化可能なクリアコート組成物を、環境空気で5〜20cfm(約8.45〜約33.8m3/h)で0.5〜2.5分間強制的にフラッシングする、請求項1記載の方法。
- さらに硬化されたプライマー層をサンドペーパー仕上げし、サンドペーパー仕上げされたプライマー層をベースコート組成物の塗布前に清浄化する工程を有する、請求項3記載の方法。
- 光を300〜700nmの波長で照射し、紫外線硬化可能なプライマー組成物を硬化させる工程で光を支持体から1〜8インチ離れた315〜500nmの波長で照射する、請求項3記載の方法。
- 光を1〜2分間照射し、紫外線硬化可能なプライマー組成物を硬化させる、請求項5記載の方法。
- 光を300〜700nmの波長で照射し、紫外線硬化可能なクリアコート組成物を硬化させる工程で光を支持体から5〜10インチ(約12.7〜約25.4cm)離れて315〜500nmの波長で照射する、請求項5記載の方法。
- 光を1〜3分間照射し、紫外線硬化可能なクリアコート組成物を硬化させる、請求項7記載の方法。
- ベースコート組成物を溶剤系のベースコート組成物および水性のベースコート組成物の群から選択する、請求項1記載の方法。
- ベースコート組成物は、イソシアネート不含である、請求項1記載の方法。
- ベースコート組成物は、さらに塗り換え用ベースコート組成物として定義される、請求項1記載の方法。
- 紫外線硬化可能なプライマー組成物は、ウレタンアクリレートポリマー、ジアクリレートモノマーおよびプライマー光開始剤を有する、請求項1記載の方法。
- プライマー光開始剤は、ベンゾフェノン、ヒドロキシフェニルケトン(HPK)、α−ヒドロキシケトン(AHK)およびこれらの組合せの群から選択される、請求項12記載の方法。
- 紫外線硬化可能なクリアコート組成物は、脂肪族ウレタンアクリレートポリマーおよびクリアコート光開始剤を有する、請求項1記載の方法。
- クリアコート光開始剤は、ビス−アシルホスフィンオキシド(BAPO)を有する、請求項14記載の方法。
- さらに紫外線硬化可能なプライマー組成物の塗布前に損傷領域を調整する工程を有する、請求項1記載の方法。
- 損傷領域を調整する工程がボディー用充填剤を損傷領域に塗布することを有する、請求項16記載の方法。
- さらに、支持体は、自動車の車体パネルとして定義され、本方法は、相手先商標製造会社(OEM)生産設備で行なわれる、請求項1記載の方法。
- さら、支持体は、自動車の車体パネルとして定義され、本方法は、塗り換え修復設備で行なわれる、請求項1記載の方法。
- 光を、紫外線硬化可能なプライマー組成物の強制的なフラッシングと同時に紫外線硬化可能なプライマー組成物を硬化させるために照射する、請求項1記載の方法。
- 光を、紫外線硬化可能なクリアコート組成物の強制的なフラッシングと同時に紫外線硬化可能なクリアコート組成物を硬化させるために照射する、請求項1記載の方法。
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