JP2000069945A - ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法 - Google Patents

ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法

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淳 諏訪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および
保存安定性(抗菌性)に優れたブドウ果皮種子抽出エキ
ス配合飲料およびその製法を提供すること。 【解決手段】ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗
抽出エキスおよび糖を含有してなるブドウ果皮種子抽出
エキス配合飲料、ならびにポリフェノールを含むブドウ
果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合することを特徴
とするブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料の製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明、ブドウ果皮種子抽出
エキス配合飲料およびその製法に関する。さらに詳しく
は、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安定性および保存
安定性(抗菌性)に優れたブドウ果皮種子抽出エキス配
合飲料およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリフェノール類は、抗酸化性、抗変異
原性、抗う蝕性などの種々の生理機能を発現することが
報告されている。例えば、赤ブドウを原料とし、ポリフ
ェノール類を比較的多量に含有する赤ワインを多量に摂
取するフランス人は、一般に、非常に類似した食生活を
送っている他の欧米人と対比して、冠動脈性心疾患によ
る死亡率が低いことが知られている。これは、赤ワイン
に含まれているポリフェノール類の抗酸化作用に起因す
ると考えられている(エス・ルノーおよびエム・ド・ロ
ルゲリル(S. Renaud and M. de Lorgerill)。
【0003】赤ワインと同様にポリフェノール類が多量
に含まれているものとしては、赤ブドウを使用するワイ
ンの製造工程で排出された圧縮搾汁粕から抽出されたエ
キスが知られている。特に、ロゼワインの圧縮搾汁粕
は、1日間以内の短期間発酵の後に取り出されるため、
ポリフェノール類は、ほとんどワインに移行しないの
で、圧縮搾汁粕中に多量に残存している。
【0004】したがって、この圧縮搾汁粕から水を溶媒
として抽出したエキスは、ポリフェノール類を精製する
工程を経ないでも、ポリフェノール類を多量に含み、し
かも通常廃棄されている圧縮搾汁粕を原料としているの
で安価であるため、ポリフェノール類による心疾患予防
効果を目的とする飲料の原料として好適に使用しうるも
のである。
【0005】しかしながら、前記ブドウ果皮種子抽出エ
キスを飲料に配合した場合、その配合量の増加ととも
に、該ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料中に沈澱物が
生成し、該飲料の外見が悪くなるばかりか、ポリフェノ
ール類の有効性も損われてしまうという欠点がある。そ
の原因は、ワイン圧縮搾汁粕から抽出した粗抽出エキス
に含まれているポリフェノール類は、主として、比較的
水に溶解しやすく、タンパク質などとの反応性が低い低
重合度(1〜6量体)のフラボノイドだけでなく、水に
溶けにくく、タンパク質などとの反応性が高い高重合度
のフラボノイドが多量に含まれているが、これらのう
ち、高重合度のフラボノイドが、粗抽出エキスに含まれ
ているタンパク質、多糖類などの高分子化合物と結合、
凝集して水不溶性の沈澱物が生じること、および酒石酸
とミネラルが結合し、不溶性の酒石酸カリウム等が沈澱
することに基づくものと考えられる。
【0006】この欠点を解決するには、重合度の低いポ
リフェノール類だけを精製して使用することも考えられ
るが、このように重合度の低いポリフェノール類だけを
精製するのには、吸着剤処理、膜分離、溶剤分別などと
いった煩雑な処理を必要とするという欠点がある。ま
た、酒石酸やカリウムを完全に取り除くには、長時間を
要したり、煩雑な処理を必要とするという欠点もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、ブドウ果皮種子抽出エ
キスの分散安定性および保存安定性(抗菌性)に優れた
ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料およびその製法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、 (1) ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出
エキスおよび糖を含有してなるブドウ果皮種子抽出エキ
ス配合飲料、ならびに (2) ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の粗抽出
エキスおよび糖を混合することを特徴とするブドウ果皮
種子抽出エキス配合飲料の製法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のブドウ果皮種子抽出エキ
ス配合飲料は、前記したように、ポリフェノールを含む
ブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を含有するもの
である。
【0010】本発明に用いられるブドウ果皮種子は、ワ
インやブドウ果汁の製造工程中で排出される圧縮搾汁粕
であり、色素やアルコールの抽出、家畜の飼料として一
部利用されているものの、不要物として一般に廃棄され
ていたものである。本発明は、このブドウ果皮種子を使
用するものであり、該ブドウ果皮種子は一般に安価で容
易に入手しうるものであるので、経済性に非常に優れる
という利点がある。
【0011】本発明においては、原料ブドウとして、赤
系ブドウ種を好適に使用することができる。
【0012】前記赤系ブドウ種の具体例としては、例え
ば、カベルネ・フラン種、カベルネ・ソービニヨン種、
メルロ種、ピノ・ノアール種、ピノ・ムニエ種、マスカ
ット・ベリーA種、シラー種、ガメイ種、グルナッシュ
種、ムールヴェードル種、サンソー種、グロロー種など
があげられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合
して用いることができる。
【0013】ブドウ果皮種子は、従来既知の方法、例え
ば、原料ブドウを破砕、除梗した後、圧搾する方法など
により、容易に得ることができる。
【0014】ブドウ果皮種子の粗抽出を行なう際には、
抽出装置として、バッチ式抽出装置および連続式抽出装
置のいずれを用いることもできる。
【0015】抽出溶媒としては、本発明においては、水
を好適に用いることができる。かかる水の種類には特に
限定がなく、純水、精製水などを用いることができる。
抽出溶媒の使用量は、通常、ブドウ果皮種子100重量
部に対して、100〜1000重量部程度、好ましくは
300〜600重量部程度であることが望ましい。
【0016】抽出を行なう際の抽出温度は、効率よく抽
出を行なう観点から、20〜80℃、好ましくは40〜
60℃であることが望ましい。また、抽出時間は、抽出
温度などによって異なるので一概には決定することがで
きないが、通常、2〜24時間程度である。
【0017】抽出終了後、必要により、濾過、遠心分
離、フィルタープレスなどの手段により、粗抽出エキス
の固液を分離する。
【0018】前記ブドウ果皮種子の抽出エキスの代表例
としては、例えば、ロゼワインの搾汁粕から抽出したエ
キスなどをあげることができる。
【0019】かくして得られるブドウ果皮種子の粗抽出
エキスには、赤ワインと同様にポリフェノールに代表さ
れる抗酸化性物質が含まれているので、低密度リポ蛋白
コレステロール酸化抑制作用、血清の抗酸化能を上昇さ
せて血液中の脂肪酸化を抑制する作用などの優れた作用
を呈する。
【0020】本発明においては、前記ブドウ果皮種子の
粗抽出エキスと、糖とを併用する点に、1つの大きな特
徴がある。このように、ブドウ果皮種子の粗抽出エキス
と、糖とを併用した場合には、驚くべきことに、ブドウ
果皮種子の粗抽出エキスに含まれている成分の分散安定
性のみならず、保存安定性(抗菌性)が格段に向上する
という優れた効果が発現される。
【0021】本発明に用いられる糖としては、例えば、
高濃度で使用しても結晶を生じがたいものを好適に使用
することができる。かかる糖としては、例えば、果糖ブ
ドウ糖液糖、果糖、麦芽糖、マルチトール、ソルビトー
ル、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリ
ゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、ゲンチオ
オリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラクトスクロースなどがあげ
られ、これらは、単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。これらのなかでは、マルチトール、フ
ラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、
ラクトスクロースなどのオリゴ糖は、果糖およびブドウ
糖と対比して、人体内に消化吸収されがたく、体外に自
然に排泄されやすいので、心疾患を増悪させる作用が非
常に小さいことから、心疾患の予防を目的とする飲料に
好適に使用しうるものである。
【0022】なお、高濃度で使用すると結晶を生じやす
い糖を用いる場合、その糖の結晶が生じがたい量の範囲
内で、前記高濃度で使用しても結晶を生じがたい糖と併
用することが好ましい。かかる高濃度で使用すると結晶
を生じやすい糖としては、例えば、蔗糖、ブドウ糖、エ
リスリトール、トレハオース、キシリトール、パラチノ
ース、パラチニットなどがあげられる。
【0023】また、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安
定性を向上させる糖として、前記したもののほか、水
飴、デキストリンなどの多糖類も使用することが可能で
ある。しかしながら、該多糖類をあまりにも多量に使用
すると粘度が高くなり、飲用することが困難となる傾向
があるので、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料の飲用や取扱い性を阻害しない範囲内で、その配合量
を適宜、調整することが好ましい。
【0024】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料における糖の量は、分散安定性および保存安定性(抗
菌性)の観点から、糖度(可溶性固形分量)が30%以
上、好ましくは40%以上となるように調整することが
望ましく、また糖度が高くなるにつれて粘度が増すた
め、飲用上の点から、60%以下、好ましくは50%以
下となるように調整することが望ましい。なお、糖度
は、アッベ式糖用屈折率計を用い、試料部の温度が20
℃となるように調節して測定することができる。
【0025】かくして、前記ポリフェノールを含むブド
ウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合することによ
り、本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料が得ら
れる。
【0026】なお、本発明においては、ポリフェノール
を含むブドウ果皮種子の粗抽出エキスおよび糖を混合し
て得られた混合液の分散性を向上させるために、80℃
以上、好ましくは90℃以上、さらに好ましくは95℃
以上の加熱温度にまで加熱することが望ましい。なお、
かかる加熱温度の上限値は、特に限定がないが、飲料の
風味を保つの観点から、100℃以下であることが望ま
しい。かかる加熱は、例えば、本発明のブドウ果皮種子
抽出エキス配合飲料を容器に充填する際の加熱殺菌工程
にて代用してもよい。加熱時間は、加熱温度によって異
なるので一概には決定することができないが、例えば、
80℃以上で加熱をする場合、5秒間以上であることが
好ましい。
【0027】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料は、そのままでも使用しうるが、例えば、減圧濃縮な
どにより、所望の濃度にまで適宜濃縮してもよい。かか
る濃縮を行なった場合には、赤ワインほどでもないが若
干量含まれているアルコール類を濃縮と同時に除去する
ことができる。したがって、本発明においては、ブドウ
果皮種子抽出エキス配合飲料を濃縮することがアルコー
ルによる健康阻害を回避する観点から好ましい。
【0028】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料は、天然抽出物であるので、種々の飲料に添加して使
用することができる。
【0029】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料には、赤ワインと同様にポリフェノールに代表される
抗酸化性物質が含まれているので、低密度リポ蛋白コレ
ステロール酸化抑制作用、血清の抗酸化能を上昇させて
血液中の脂肪酸化を抑制する作用などの優れた作用を呈
する。したがって、例えば、本発明のブドウ果皮種子抽
出エキス配合飲料を用いることにより、赤ワインと同程
度の心疾患予防作用を発現させる場合には、一般に、フ
ランス国民は赤ワインを常飲していること、および他国
の国民と比べて冠動脈性心疾患死亡率が低いといわれて
いることに鑑みて、フランス国民のワインの摂取量を考
慮することができる。フランス国民の1日あたりの平均
赤ワイン摂取量は、一般に200〜400ml程度であ
るといわれている。このことから、赤ワインと同様の心
疾患予防効果を期待する場合、この1日あたりの平均赤
ワイン摂取量200〜400mlに含まれている抗酸化
性物質に相当する量のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料を摂取することが好ましいと考えられる。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0031】実施例1 ロゼワインの搾汁粕から抽出したエキス(以下、抽出液
Aという)〔糖度60%、ポリフェノール含量10重量
%)およびガラクトオリゴ糖液(ヤクルト薬品工業
(株)製、商品名:オリゴメイト55(糖度75%)〕
を用いて以下の試験溶液を調製した。
【0032】試験溶液A 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液42重量部お
よび精製水28重量部を混合し、糖度を約50%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Aを得た。
【0033】試験溶液B 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液36重量部お
よび精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Bを得た。
【0034】試験溶液C 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液29重量部お
よび精製水41重量部を混合し、糖度を約40%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Cを得た。
【0035】試験溶液D 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液16重量部お
よび精製水54重量部を混合し、糖度を約30%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Dを得た。
【0036】試験溶液E 抽出液A30重量部および精製水70重量部を混合し、
糖度を約18%に調整し、95℃にまで加熱したのち、
室温に冷却することにより、試験溶液Eを得た。
【0037】次に、試験溶液A〜Eをそれぞれ10ml
容量の目盛りつき遠沈管に移し、遠心分離器を用いて3
000rpmで10分間遠心分離を行なった。遠心分離
後、沈澱物が試験溶液全体に占める割合を遠沈管の目盛
りを読み、測定した。その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示された結果から、糖を配合するこ
とにより、沈澱物の量を低減させ、分散安定性を向上さ
せることができることがわかる。特に、糖度が30%以
上、なかんづく40%以上である場合には、沈澱量を大
幅に低減させ、分散安定性を大幅に向上させることがで
きることがわかる。
【0040】実施例2 実施例1で用いたのと同じ抽出液Aおよびガラクトオリ
ゴ糖液を用いて以下の試験溶液を調製した。
【0041】試験溶液F 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液36重量部お
よび精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Fを得た。
【0042】試験溶液G 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液36重量部お
よび精製水34重量部を混合し、糖度を約45%に調整
することにより、試験溶液Gを得た。
【0043】次に、試験溶液FおよびGをそれぞれ目盛
りつき遠沈管に移し、遠心分離器を用いて3000rp
mで10分間遠心分離を行なった。遠心分離後、沈澱物
が試験溶液全体に占める割合を遠沈管の目盛りを読み、
測定した。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2に示された結果から、沈澱を防止し、
分散性を向上させるためには、本発明のブドウ果皮種子
抽出エキス配合飲料には、加熱を施すことが好ましいこ
とがわかる。
【0046】実施例3 実施例1で用いたのと同じ抽出液Aおよびガラクトオリ
ゴ糖液を用いて以下の試験溶液を調製した。 試験溶液H 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液(糖度75
%)36重量部および精製水34重量部を混合し、糖度
を約45%に調整し、95℃にまで加熱したのち、室温
に冷却することにより、試験溶液Hを得た。
【0047】試験溶液I 抽出液A30重量部、果糖ブドウ糖液糖36重量部(糖
度75%)および精製水34重量部を混合し、糖度を約
45%に調整することにより、試験溶液Iを得た。
【0048】次に、試験溶液HおよびIをそれぞれ目盛
りつき遠沈管に移し、遠心分離器を用いて3000rp
mで10分間遠心分離を行なった。遠心分離後、沈澱物
が試験溶液全体に占める割合を遠沈管の目盛りを読み、
測定した。その結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3に示された結果から、糖度を同一にし
て、糖の種類を代えても沈澱量に変化が認められないこ
とから、沈澱量は、主として糖度に依存しているものと
考えられる。
【0051】実施例4 以下の処方にてブドウ果皮種子抽出エキス配合ドリンク
を調製した。
【0052】 (成分) (量) ガラクトオリゴ糖液 350. 0kg ブドウ果皮種子抽出エキス 300. 0kg ブルーベリー果汁 66. 0kg ステビア 2. 2kg 香料 0. 2kg 精製水(調整) 481. 6kg 合計 1200. 0kg
【0053】得られたブドウ果皮種子抽出エキス配合ド
リンクの糖度を精製水の量を調整することにより、45
%に調整した。
【0054】次に、得られたブドウ果皮種子抽出エキス
配合ドリンクを35℃の恒温室中にて60日間放置後し
た。その結果、沈澱物は、ほとんど見当たらなかった。
【0055】このことから、本発明のブドウ果皮種子抽
出エキス配合飲料は、分散性に非常に優れたものである
ことがわかる。
【0056】実施例5 実施例1で用いたのと同じ抽出液Aおよびガラクトオリ
ゴ糖液を用いて以下の試験溶液を調製した。
【0057】試験溶液J 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液29重量部お
よび精製水41重量部を混合し、糖度を約40%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Jを得た。
【0058】試験溶液K 抽出液A30重量部、ガラクトオリゴ糖液16重量部お
よび精製水54重量部を混合し、糖度を約30%に調整
し、95℃にまで加熱したのち、室温に冷却することに
より、試験溶液Kを得た。
【0059】試験溶液L 抽出液A30重量部および精製水70重量部を混合し、
糖度を約18%に調整し、95℃にまで加熱したのち、
室温に冷却することにより、試験溶液Lを得た。
【0060】試験菌として、USP混合菌〔エスケリチ
ア・コリ(Escherichia coli) ATCC8739 と、シュード
モナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa) ATCC
9027と、スタフィロコカス・アウレウス(Staphylococcu
s aureus) ATCC 6538 との混合菌〕、乳酸菌混合菌〔ラ
クトバシルス・ファーメンタム(Lactobacillus ferment
um) ATCC 14931と、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobaci
llus casei) ATCC 393との混合菌〕、カビ混合菌〔アス
ペルギルス・ニガー(Aspergillus niger) ATCC16404と
ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum) ATC
C 9849との混合菌〕、または酵母混合菌〔カンジダ・ア
ルビカンス(Candida albicans) ATCC 10231 と、サッカ
ロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae) A
TCC 561との混合菌〕を用い、該試験菌をその新鮮斜面
培養から釣菌し、滅菌リン酸緩衝生理食塩水に懸濁さ
せ、約104 〜105 個/mlの菌液を調製した。
【0061】次に、各試験溶液J〜L(pH4.1)3
0gをバイアル瓶に採り、これに、菌液を0.3mlず
つ接種したのち、8℃で保存し、7日間ごとに生菌数の
測定を行なった。その結果を表4に示す。
【0062】
【表4】
【0063】表4に示された結果から、試験溶液J〜L
は、いずれも糖を含有していることにより、菌の生存率
が低くなることがわかる。特に、糖度が高くなるにした
がって、菌の生存率が低くなることがわかる。
【0064】また、糖度が40%では(試験溶液J)、
28日目にすべての接種菌が検出されなかったことか
ら、糖度を40%以上とすることが保存性の観点から、
好ましいと考えられる。
【0065】
【発明の効果】本発明の製法によれば、ブドウ果皮種子
抽出エキスの分散安定性および保存性(抗菌性)に非常
に優れたブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料を得ること
ができる。
【0066】本発明のブドウ果皮種子抽出エキス配合飲
料は、このように、ブドウ果皮種子抽出エキスの分散安
定性および保存性(抗菌性)に非常に優れたものである
ので、高濃度で各種飲料に配合することができるため、
少量の飲用で心疾患予防などの効果が期待しうる飲料を
提供することができるという効果が奏される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の
    粗抽出エキスおよび糖を含有してなるブドウ果皮種子抽
    出エキス配合飲料。
  2. 【請求項2】 糖度30%以上を有する請求項1記載の
    ブドウ果皮種子抽出エキス配合飲料。
  3. 【請求項3】 糖が果糖ブドウ糖液糖、果糖、麦芽糖、
    マルチトール、ソルビトール、フラクトオリゴ糖、ガラ
    クトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、
    ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、大豆オリゴ糖およ
    びラクトスクロースからなる群より選ばれた少なくとも
    1種である請求項1または2記載のブドウ果皮種子抽出
    エキス配合飲料。
  4. 【請求項4】 ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の
    粗抽出エキスおよび糖を混合することを特徴とするブド
    ウ果皮種子抽出エキス配合飲料の製法。
  5. 【請求項5】 ポリフェノールを含むブドウ果皮種子の
    粗抽出エキスおよび糖を混合して得られた混合液をさら
    に加熱する請求項4記載の製法。
  6. 【請求項6】 混合液の糖度が30%以上となるように
    調整したのち、加熱する請求項4記載の製法。
  7. 【請求項7】 加熱温度が80℃以上である請求項5ま
    たは6記載の製法。
  8. 【請求項8】 糖が果糖ブドウ糖液糖、果糖、麦芽糖、
    マルチトール、ソルビトール、フラクトオリゴ糖、ガラ
    クトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、
    ニゲロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、大豆オリゴ糖およ
    びラクトスクロースからなる群より選ばれた少なくとも
    1種である請求項4〜7いずれか記載の製法。
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